JP2010094749A - 多関節ロボット及びロボットシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アーム構造体6にモータ12,13を内蔵した多関節ロボットであって、
モータにより駆動される被駆動体7と、モータ12,13と別体に形成され、ブレーキ軸を介してモータの回転を規制するブレーキ14,15と、モータ12,13の出力軸とブレーキ14,15のブレーキ軸14A,15Aとの間を動力伝達可能に連結する動力伝達部19とを有しているを有して構成する。
【選択図】図1
Description
前述したアクチュエータは、アーム構造体の内部に配設されており、モータ、減速機及びブレーキが一体に形成され、プーリ及びベルトを介してアーム構造体を揺動及び回転させるようになっている。
前記モータの前記出力軸と、前記ブレーキ軸とが平行に配置されていることが好ましい(請求項2)。
アーム構造体の内部に配設されたモータは、ブレーキ構造体と分離されることにより従来型のモータよりも長さが短縮されるため、その結果、従来技術の場合と比較するとモータを収納するのに必要なアーム構造体の幅(短手方向の寸法)を小さくすることが可能となる。
なお、ここでいう無端ベルトとは帯状のものに限定されるものではなく、無端状に形成される部材であれば、チェーンやワイヤ等の部材も含むものである。
これによれば、モータの出力軸とブレーキのブレーキ軸とを無端ベルトによって動力伝達可能に接続することにより、ブレーキの制動力を確実にモータに伝達し、モータを制動することができる。また、無端ベルトおよびそれを巻回するプーリ−は軽量かつ簡便であるので、アーム構造体をさらに軽量化および小型化できる。
これによれば、第2アーム構造体を揺動及び回転させるためのモータをいずれもアーム構造体の内部に収納しながらも、多関節ロボットをできる限り小型化することができる。
また、前記揺動用モータの出力軸及び前記回転用モータの出力軸は、それぞれ、無端ベルトを介して前記第2アーム構造体側に動力伝達可能に連結されることが好ましい(請求項5)。
これによれば、少ないスペースに配置可能であり、アーム構造体に内蔵されたモータの出力を第2アーム構造体側に確実に伝達することができる。
これによれば、アーム構造体内部の半径方向のスペースを有効に利用して2つのモータ及び2つのブレーキを積層配置することで、アーム構造体の寸法(半径寸法及び長さ寸法)を小型化することができる。
前記2つのモータ及び前記2つのブレーキが前記アーム構造体の長手方向にそれぞれタンデムに配置されていることも好ましい(請求項7)。
これによれば、2つのモータと2つのブレーキとがアーム構造体に直列(タンデム)に配置されるため、アーム構造体の半径寸法(太さ)を小型化(スリム化)することができる。
これによれば、モータの寸法に比してブレーキの寸法が小さいことにより生じるスペースを有効に利用して2つのブレーキをモータの軸方向(短手方向)に直列(タンデム)配置することで、アーム構造体の寸法(半径寸法及び長さ寸法)を小型化することができる。
これによれば、各モータとブレーキ及び被駆動体とを連結する動力伝達部材同士が干渉することを防止することができる。
アーム構造体の多関節ロボット基端側にアーム構造体自体を回転させるアクチュエータが配置された状態であってもスペースを有効に利用して多関節ロボットの寸法を小型化することができる。
また、本願発明(請求項11)のロボットシステムは、請求項1〜9のいずれか1項に記載の多関節ロボットを備えていることを特徴としている。
即ち、一般的なモータは、モータとブレーキとが一体となって形成されているため、モータの出力軸方向の寸法が大きくなりアーム構造体の内部に配置したときに無駄なスペースが生じやすい。これに対して、本発明の多関節ロボットによればモータとブレーキとが分離しているため、アーム構造体の内部のスペースを有効に利用することができ、アーム構造体自体の寸法を小型化することができる。
図1〜図3はいずれも本発明の第1実施形態を説明するためのものであって、図1は多関節ロボットのアーム構造体を模式的に示す平面図、図2は多関節ロボットのアーム構造体を模式的に示す分解図、図3は多関節ロボットの全体図を示す模式的な斜視図である。
多関節ロボット1は、いわゆる垂直多関節ロボットであり、図示省略のフロアに固定される基台2には、旋回ヘッド3、アーム4、ケーシング5,アーム6,手首ユニット7が多関節ロボット1の基端から先端に順番に連結されている。これらの基台2,旋回ヘッド3,アーム4,6手首ユニット7はそれぞれ多関節ロボット1を支持する構造部材(構造体)である。
なお、本実施形態ではアーム6が本発明におけるアーム構造体に相当し、手首ユニット7が第2のアーム構造体(被駆動体)に相当する。
ケーシング5の内部には、アーム6を回転させる図示省略のアクチュエータが内蔵されており、このアクチュエータの一部を形成する減速機10がアーム6の基端側に動力伝達可能に連結されている。
手首ユニット7はアーム6の先端側に揺動可能に連結されている。手首ユニット7には、ワークを把持するための手首フランジ8が備えられている。
第一モータ12は第二モータ13に積層され、第一ブレーキ14は第二ブレーキ15に上下に積層されている。第一ブレーキ14及び第二ブレーキ15は、第一モータ12及び第二モータ13よりも多関節ロボット1の基端側(即ち、多関節ロボット1の基台2側)に配設されている。
また、それぞれ2つのモータ12,13はいずれもサーボモータであり出力軸12A,12Bがそれぞれ互いに反対向きになるように配設されている。
また、第二モータ13の出力軸13Aには、第一モータ13側から順にプーリ25とプーリ26とがいずれも出力軸13Aと一体回転可能に取り付けられている。
第一ブレーキ14のブレーキ軸14Aには、プーリ27とがブレーキ軸14Aと一体回転可能に取り付けられている。第二ブレーキ15のブレーキ軸15Aには、プーリ28とがブレーキ軸15Aと一体回転可能に取り付けられている。
第一モータ12側のプーリ23と第一ブレーキ14のプーリ27とには、無端状(ループ状)に形成された動力伝達部の一部をなす無端ベルト18が、すべりが生じないように巻回されており、第一モータ12の出力軸12Aとブレーキ14のブレーキ軸14Aとに回転力を伝達可能となっている。これにより、ブレーキ14が作動することで第一モータ12の回転が規制され、ブレーキ15が作動することで第二モータ13の回転が規制されるようになっている。
なお、第一モータ12側のプーリ24及び第二モータ13側のプーリ25の半径は、第一ブレーキ14側のプーリ27及び第二ブレーキ15側のプーリ28の半径よりも大きくなるように設定されており、各ブレーキ14,15による制動力を増大させて第一モータ12及び第二モータ13側に伝達するようになっている。
なお、第二モータ13側のプーリ25の半径は、第二ブレーキ15のプーリ28半径よりも大きくなるように設定されており、ブレーキ15による制動力を増大させて第二モータ13側に伝達するようになっている。
プーリ21と第一モータ12側のプーリ24とには無端状(ループ状)に形成された無端ベルト16が、すべりが生じないように巻回されており、プーリ21とプーリ25とが回転力を伝達可能に連結されている。また、プーリ22と第二モータ13側のプーリ26とには無端状(ループ状)に形成された無端ベルト17が、すべりが生じないように巻回されており、プーリ22とプーリ26とが回転力を伝達可能に連結されている
なお、無端ベルト16及び無端ベルト17はそれぞれ突出部6Aの内部に位置するように配置されている。
手首ユニット7は、図示しないベベルギアを内蔵しており、プーリ22の回転をベベルギア(回転の軸方向を変更する機構)を介して90度変換して手首フランジ8の図示しない減速機を介して手首フランジ8を軸Bに直交する軸Tを中心に回転させるようになっている。
つまり、アーム6の内部に配設された2つのモータ12,13が、ブレーキと別体であるため、箱体11A,11Bの短手方向(幅方向)のみならず長手方向の空間までも利用して2つのモータ12,13及びブレーキ14,15を収納することができ、アーム6の内部空間を有効に利用してアーム6内部の充填率を向上させることができる。これにより、同じ出力(モータの駆動部のサイズが同じ)の2つのモータ12,13を収納するのに必要なアーム構造体の幅を小さくすることが可能となる。
さらに、無端ベルト16,17をアーム6に設けた突出部6Aの内部に配置させて手首ユニット7側に動力を伝達するように構成されているので、さらに省スペース化をはかることができる。
また、各モータ12,13の出力軸12A,12Bが互いに反対向きとなるように配置されているので、手首ユニット7の揺動のための動力伝達系と手首フランジ8を回転させるための動力伝達系とが接触するなどの干渉をより確実に防止することができる。
図4に示すように、本実施形態では、第一モータ12,第一ブレーキ14,第二モータ13及び第二ブレーキ15がアーム6の長手方向に一列に(タンデムに)配置されている。
図5に示すように、本実施形態では、第一モータ12及び第二モータ13がアーム6の長手方向に一列(タンデム)に配置され、第一ブレーキ14及び第二ブレーキ15は、第一モータ12よりも基端側にアーム6の短手方向に一列に配置されている。
これらの2つのブレーキ14,15の軸14A,15Aは同一の軸線上で反対向きになるように配置されている。
即ち、図5の構造では、図6に示す従来技術と比較してアームの長さを短縮することができる。これにより、アーム6を動作させる各駆動部(アーム6よりも基台2側に配置されているアクチュエータ)にかかる負荷がより小さくなるため、位置決め精度等の信頼性が向上する。また、アーム6の内部にブレーキを固定するための固定用の部材を2つのブレーキ14,15に対して共通のものを使用することができるため、前述の実施形態のものよりも部品点数が少ないというメリットがある。
実施形態にかかるロボットシステムは、フロアに固定された多関節ロボット(多関節ロボット)と制御装置によって構成したが、本発明のロボットシステムは実施形態のものに限らず適宜適用可能である。例えば、移動ユニット上に多関節ロボットを設置するなどして多関節ロボットと移動ユニットとを組み合わせたロボットシステムに本発明を適用してもよい。
さらに、実施形態においては、アーム構造体としてモータ及びブレーキを完全に収納する箱状のものを例に説明したが、アーム構造体はモータ及びブレーキを内部に支持するものであればアーム構造体の形状は箱状に限らず適用することができる。
また、アーム構造体内のモータによって駆動される被駆動体についてもアーム構造体に限定されるものではなく、アーム構造体内のモータによって駆動されるものであれば適宜設定可能である。
また、動力伝達部についてもプーリ及び無端ベルトに限定されるものではなく、モータの回転を伝達しうる機構であれば適宜適用可能である。
2 基台
3 旋回ヘッド
4 アーム
5 ケーシング
6 アーム(アーム構造体)
7 手首フランジ
8 手首ユニット
10 減速機
11A,11B 箱体
12 第一モータ(揺動用モータ)
12A 出力軸
13 第二モータ(回転用モータ)
13A 出力軸
14 第一ブレーキ(揺動用ブレーキ)
14A 軸(ブレーキ軸)
15 第二ブレーキ(回転用ブレーキ)
15A 軸(ブレーキ軸)
16〜19 無端ベルト
20 軸
21,22,24,26 プーリ
23,25,27,28 プーリ(動力伝達部)
50 ロボットシステム
51 制御装置
Claims (11)
- アーム構造体にモータを内蔵した多関節ロボットであって、
前記モータにより駆動される被駆動体と、
前記モータと別体に形成され、ブレーキ軸を介して前記モータの回転を規制するブレーキと、
前記モータの前記出力軸と前記ブレーキの前記ブレーキ軸との間を動力伝達可能に連結する動力伝達部とを有している
ことを特徴とする、多関節ロボット。 - 前記モータの前記出力軸と、前記ブレーキ軸とが平行に配置されている
ことを特徴とする、請求項1記載の多関節ロボット。 - 前記動力伝達部は、
前記モータの前記出力軸と前記ブレーキの前記ブレーキ軸とに動力伝達可能に巻回された無端ベルトを有している
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の多関節ロボット。 - 前記被駆動体は、前記アーム構造体に揺動可能に連結される第2アーム構造体であって、
前記アーム構造体は、
前記第2アーム構造体を揺動させる揺動用モータと、
前記第2アーム構造体を回転させる回転用モータとを内蔵する
ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の多関節ロボット。 - 前記揺動用モータの出力軸及び前記回転用モータの出力軸は、それぞれ、無端ベルトを介して前記第2アーム構造体側に動力伝達可能に連結される
ことを特徴とする、請求項4記載の多関節ロボット。 - 前記アーム構造体には、2つのモータと2つのブレーキとが収められ、
前記2つのモータは積層され、
前記2つにブレーキは前記2つのモータよりも多関節ロボットの基端側に積層されている
ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の多関節ロボット。 - 前記アーム構造体には、2つのモータと2つのブレーキとが収められ、
前記2つのモータ及び前記2つのブレーキが前記アーム構造体の長手方向にそれぞれタンデムに配置されている
ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の多関節ロボット。 - 前記アーム構造体には、2つのモータと2つのブレーキとが収められ、
前記2つのモータが前記アーム構造体の長手方向にタンデムに配置され、
前記2つのブレーキは前記アーム構造体の短手方向にタンデムに配置される
ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の多関節ロボット。 - 前記2つのモータは、出力軸がそれぞれ反対向きとなるように配設されている
ことを特徴とする、請求項6〜8のいずれか1項に記載の多関節ロボット。 - 前記アーム構造体には、前記アーム構造体を回転させるアクチュエータが連結されている
ことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の多関節ロボット。 - 請求項1〜10のいずれか1項に記載の多関節ロボットを備えている
ことを特徴とする、ロボットシステム。
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