JP4284310B2 - 無欠陥シリコン結晶の製造法 - Google Patents

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Description

本発明は一般に、電子部品の製造に使用される半導体級単結晶シリコンの製造に関する。本発明は特に、インゴットの定直径部分の少なくともセグメントが凝集真性点欠陥を実質的に有さない単結晶シリコンインゴットを製造する方法であって、該方法において、それ以外では凝集真性欠陥が形成される温度にセグメントを冷却する方法を制御する結果として、セグメントの長さにおいてv/Gを変化させる方法に関する。
単結晶シリコンウエハを製造できる単結晶シリコンは一般に、いわゆるチョクラルスキー(Cz)法によって製造される。この方法において、多結晶シリコン(ポリシリコン)をルツボに装填し、溶融し、種結晶を溶融シリコンに接触させ、単結晶をゆっくり引き上げることによって成長させる。ネックの形成が終了した後に、引き上げ速度および/または溶融温度を減少させることによって、所望のまたは目的とする直径に達するまで結晶の直径を大きくする。次に、減少するメルト量を補充しながら、引き上げ速度およびメルト温度を制御することによって、ほぼ一定の直径を有する結晶の柱状本体を成長させる。成長工程の終わり近くに、ルツボから溶融シリコンがなくなる前に、結晶直径を徐々に減少させて、エンドコーン(end-cone)を形成しなければならない。エンドコーンは一般に、結晶引き上げ速度およびルツボに供給される熱を増加させることによって形成される。直径が充分に小さくなった際に、結晶をメルトから分離する。
最近、単結晶シリコンにおける多くの欠陥が、凝固後に結晶が冷却するとともに、結晶成長室において形成されることが見い出された。そのような欠陥は、部分的に、空孔および自己格子間原子である過剰(即ち、溶解限度を越える濃度)の真性点欠陥の存在に原因して生じる。メルトから成長するシリコン結晶は一般に、過剰の、結晶格子空孔(V)またはシリコン自己格子間原子(I)のいずれか1つの種類の真性点欠陥を有して成長する。
空孔型欠陥は、D欠陥、フローパターン欠陥(FPD)、ゲートオキシドインテグリティ(GOI)欠陥、結晶起源パーティクル(COP)欠陥、結晶起源ライトポイント欠陥(LPD)のような観察しうる結晶欠陥、ならびに、走査赤外線鏡検法およびレーザー走査断層撮影法のような赤外線散乱法によって観察されるある種のバルク欠陥の起源であると考えられる。リング酸化誘起積層欠陥(OISF)の核として作用する欠陥も、過剰空孔領域に存在する。この特定の欠陥は、過剰空孔の存在によって触媒される高温有核酸素凝集物であると考えられる。
自己格子間原子に関係する欠陥は、あまり研究されていない。それらは一般に、低密度の格子間原子型転位ループまたはネットワークであると考えられる。そのような欠陥は、重要なウエハ性能の基準であるゲートオキシドインテグリティ欠陥に関与しないが、それらは、一般に漏れ電流の問題に関係する他の種類のデバイス欠陥の原因であることが広く認識されている。
シリコンにおける点欠陥の種類および初期濃度が、これらのウエハがそれから得られるインゴットが、凝固温度(即ち、約1410℃)から1300℃より高い温度に冷却される際に、決められると考えられる;即ち、これらの欠陥の種類および初期濃度は、v/G[vは、成長速度であり、Gは、この温度範囲における平均軸方向温度勾配である]によって制御される。
図1を参照すると、v/G値の増加に関して、漸減的な自己格子間原子優勢成長から漸増的な空孔優勢成長への転移がv/Gの臨界値の近くで生じる。この臨界値は、現在入手できる情報に基づき、約2.1×10−5cm/sKであるようである。この場合、Gは、軸方向温度勾配が上記の温度範囲内で一定である条件下で測定される。この臨界値において、これらの真性点欠陥の濃度は平衡している。しかし、v/G値が臨界値を超えると、空孔濃度は増加する。同様に、v/G値が臨界値よりも小さくなると、自己格子間原子濃度は増加する。これらの濃度が系の臨界的な過飽和レベルに達する場合、および点欠陥の移動性が充分に高い場合、反応または凝集事象が生じ得る。
従来のチョクラルスキー型成長条件においては、空孔および自己格子間原子凝集欠陥の密度が一般に、約1x10/cm〜約1x10/cmである。これらの値は比較的低いが、凝集真性点欠陥は、デバイス製造者にとって急速に重大性が増してきており、実際に、複雑な高集積回路の製造における歩留まり制限要素と考えられている。
成長速度vおよび平均軸方向温度勾配Gを制御して、比率v/Gが、v/Gの臨界値に近い非常に狭い数値範囲に維持されるようにし(例えば、図1において、範囲Xによって一般に示されている)、そうすることによって、自己格子間原子または空孔の初期濃度が、凝集反応が起こる臨界濃度を越えないことを確実にすることによって、凝集真性点欠陥の形成を防止することができる。しかし、v/Gの制御だけに依存して凝集真性点欠陥の形成を防止する場合、v/Gをこの狭い範囲に維持するために、厳しい工程管理および結晶引き取り装置の設計条件を満たさなければならない。
v/Gを狭い数値範囲に維持することは、多くの理由から、凝集真性点欠陥の形成を防止する最も工業的に実用的な方法とは言えない。例えば、インゴットの一定の直径を維持するために、成長工程の間に、引き上げ速度が変化する場合が多い。しかし、引き上げ速度の変化は、vの変化を生じ、次に、それがv/Gに影響を与えて、インゴットの長さにわたって軸方向にそれを変化させる。同様に、他の工程パラメーターの変化に原因して、Gも変化する。さらに、ホットゾーンの成分の老化の結果として、または、ホットゾーンの内側が例えば二酸化珪素によって被覆される結果として、Gが経時において変化する場合が多いことに注意すべきである。
またはvにおいてそれぞれ対応し相殺する変更がなされなければ、vおよびGの変化は同様に、v/Gの「目標」範囲(即ち、凝集が起こらないように、真性点欠陥の初期濃度を限定する範囲)の変化を生じる。従って、所定の結晶引き取り装置を使用して一連のインゴットを成長させる場合に、その結晶引き取り装置の温度プロファイルを連続的に監視し、vまたはGにおける変化を検知するとともに、工程条件を繰り返して変更しなければならない。
本発明の目的および特徴は、凝集真性点欠陥を実質的に有さない軸対称領域を有する、インゴットまたはウエハの形態の、単結晶シリコンを製造する方法を提供し;セグメントにおける凝集欠陥の形成を防止するのに充分な時間にわたって、それ以外では凝集欠陥が形成される温度(即ち、臨界または凝集温度)より高い温度に、インゴットセグメントを滞留させる、そのような方法を提供し;vまたはGの変化の結果として、v/Gがインゴットの成長の間に軸方向に変化しうる、そのような方法を提供し;および、インゴットを凝固温度〜凝集温度に冷却して、凝集真性点欠陥の形成を防止する、そのような方法を提供する;ことである。
本明細書において、「軸対称領域」とは、インゴットの定直径部分の直径方向および長さ方向の両方にわたって延在する領域である。一方、「インゴットセグメント」とは、インゴットの半径全体に延在している領域であって、インゴットの定直径部分の半径方向幅に等しい半径方向幅を有し、インゴットの定直径部分の長さ方向に延在する領域である。
従って、簡単に言えば、本発明は、中心軸、シードコーン、エンドコーン、シードコーンとエンドコーンの間の定直径部分、および、定直径部分の一部分を構成し、凝集真性点欠陥を実質的に有さないインゴットセグメントを有する、単結晶シリコンインゴットを成長させる方法に関する。該方法は、(i)比率v/Gを、インゴットの成長とともに、インゴットセグメントの長さの関数として変化させ、v/Gは、最少値(v/Gminと最大値(v/Gmaxの間で変化することができ、ここで、vは成長速度であり、Gは中心軸における凝固温度と約1300℃の間の平均軸方向温度勾配であり、(v/Gminは、(v/Gmaxの約95%以下であり;および、(ii)セグメントにおける凝集真性点欠陥の形成を防止するのに充分な滞留時間tdwにわたって、インゴットセグメントを、凝固温度から、約1050℃〜約900℃の温度に冷却する;ことを含んで成る。
本発明はさらに、中心軸、シードコーン、エンドコーン、周囲縁および中心軸から周囲縁に延在する半径を有するシードコーンとエンドコーンの間の定直径部分を有する、単結晶シリコンインゴットを成長させる方法であって、該インゴットが、チョクラルスキー法によってインゴットがシリコンメルトから成長され、凝固温度から冷却された後に、定直径部分が、凝集真性点欠陥を実質的に有さない軸対称領域を有することを特徴とする、方法にも関する。該方法は、(i)凝固温度〜約1300℃の温度範囲におけるインゴットの定直径部分の成長の間の、成長速度vおよび平均軸方向温度勾配G、および(ii)軸対称領域の冷却速度、を制御することを含んで成り、該軸対称領域は約1400℃〜約1300℃の第一温度Tから約1050℃〜約800℃の第二温度Tに冷却され、TからTへの温度低下速度は、TとTの間の中間温度Tintにおいて、軸対称領域が、凝集真性点欠陥が形成される臨界濃度より低い、シリコン自己格子間原子真性点欠陥の濃度を有するように、制御される。該軸対称領域は、インゴットの定直径部分の幅の少なくとも約30%の、周囲縁から中心軸に向かって半径方向に測定される幅を有し、インゴットの定直径部分の長さの少なくとも約20%の長さを有する。
本発明の他の目的および特徴は、一部は明らかであり、一部は下記に示される。
発明を実施するための形態
本発明によれば、実質的に無欠陥のシリコンの製造において、制御冷却を使用して充分な工程制御の順応性または確実性を与え、それによって、v/Gが、凝集真性点欠陥の形成を防止するために他の方法では使用しなければならない狭い目標数値範囲の外側に、変化するかまたは「はずれる」ことができることが見い出された。
成長条件の制御
チョクラルスキー法によって製造される単結晶シリコンインゴットの成長の間に、工程条件を制御し、それによって、インゴットの定直径部分が、凝集真性点欠陥を実質的に有さない領域またはセグメントを有しうることが以前に報告されている(例えば、PCT/US98/07365およびPCT/US98/07304を参照。)。それらに開示されているように、成長速度v、凝固温度と約1300℃よりも高い温度の間の平均軸方向温度勾配G、および、凝固温度から約1050℃への冷却速度を含む成長条件を制御して、凝集真性点欠陥を実質的に有さない軸対称領域を形成させる。
これらの成長条件は、インゴットの定直径部分の容量に対して、この軸対称領域の容量を、最大にするように制御するのが好ましい。シリコン自己格子間原子が真性点欠陥の優勢なタイプである場合に、軸対称領域は一般に、インゴットの半径の少なくとも約30%に相当する幅を有し、少なくとも約40%、60%、80%、90%、および95%の幅がより好ましい。同様に、空孔が真性点欠陥の優勢なタイプである場合に、軸対称領域は、少なくとも約15mmの幅を有する。しかし、この領域が、インゴットの半径の少なくとも約7.5%に相当する幅を有するのが好ましく、少なくとも約15%、25%、および50%がより好ましい。どの真性点欠陥が優勢であるかに関係なく、この領域の幅が、インゴットの半径にほぼ等しいのが最も好ましい。さらに、この軸対称領域は一般に、インゴットの定直径部分の少なくとも約20%の長さにわたって延在し、少なくとも約40%、60%、80%、90%、さらには約100%の長さであるのがより好ましい。
他に記載されているように(例えば、PCT/US98/07365およびPCT/US98/07304を参照)、シリコン自己格子間原子または結晶格子空孔真性点欠陥が反応して、凝集真性点欠陥を生じる反応を抑制する結果として、そのような軸対称領域が形成されると一般に考えられる。インゴットの成長および冷却の間に、この軸対称領域におけるこれらの真性点欠陥の濃度を制御して、この領域が臨界的に過飽和にならないことを確実にすることによって、このような抑制がなされる。臨界過飽和に達しないようにするのに充分に低い初期濃度(v/G(r)[Gは半径の関数である]によって制御される)を確立させることによって、臨界過飽和または真性点欠陥の凝集を、防止することができる。しかし、そのような方法は、v/Gの実際値を、v/Gの臨界値に非常に近い、狭い目標範囲に維持することを必要とする。
vまたはGの小さい変化でさえ、v/Gの実際値をこの範囲からはずれさせる故に、v/G(r)をこの目標範囲の値に維持する場合に、厳しい工程制御およびシステム設計条件を継続的に満たす必要がある。言い換えれば、それ以外では凝集が起こる温度より高い温度における充分な滞留時間を与え、従って、空孔または格子間原子のそれらが消滅するシンクへの拡散を可能にする、制御冷却がなされない場合に、ほぼ中心軸から、インゴットの周囲縁から数センチメートル(即ち、約1〜2cm)以内に延在する半径において、v/Gをこの狭い「窓」(即ち、狭い範囲)の値に維持しなければならない。そのような工程条件は、下記式(1)によって表される:
Figure 0004284310
式中:
[(v/Gcr+δ]は、(v/Gに関する臨界値)+(現在までの実験証拠に基づいて臨界値の約5%未満であると考えられるいくらかのデルタ)の合計であり、凝集欠陥を実質的に有さない空孔優勢材料の領域を説明するものであり;
v/G(r)は、中心軸から、インゴットの周囲縁から数センチメートル以内に延在する所定の半径位置におけるv/Gの実際値であり;および
[(v/Gcr−Δ]は、(v/Gに関する臨界値)−(現在までの実験証拠に基づいて臨界値の約5%未満であると考えられるいくらかのデルタ)の差であり、凝集欠陥を実質的に有さない自己格子間原子優勢材料の領域を説明するものである。
事実上、そのような厳しい工程制御条件を満たすことは困難であり、v/Gに関するこの許容される数値の窓が、所定の結晶引き取り装置において経時において変化しうる故に困難である。従って、結晶凝固の後に、即ち、v/G(r)によって決められる初期濃度の確定の後に、シリコン自己格子間原子または空孔の初期濃度を抑制することによって、システムが臨界的に過飽和になるのを防止し、従って凝集真性点欠陥の形成を防止するのが好ましい。PCT/US98/07365およびPCT/US98/07304に開示されているように、自己格子間原子の比較的大きい移動性により、結晶表面に位置するシンクまたは結晶中に位置する空孔優勢領域への自己格子間原子の拡散によって、比較的長い距離、即ち、約5cm〜約10cmまたはそれ以上にわたって自己格子間原子の濃度を効果的に抑制しうることが分かっている。充分な時間が与えられることを条件として、拡散を効果的に使用して自己格子間原子の濃度を抑制することができる。一般に、拡散時間は、自己格子間原子の初期濃度の半径方向変動に依存し、半径方向変動が少ないほど、必要とされる拡散時間は短くなる。
工業的実用化のために、インゴットが凝固温度(約1410℃)からシリコン自己格子間原子が不動性になる温度に冷却される時間を制御することによって、自己格子間原子の拡散量が制御される。シリコン自己格子間原子は、シリコンの凝固温度、即ち約1410℃に近い温度において、非常に移動性であると考えられる。しかし、この移動性は、単結晶シリコンインゴットの温度が低下するとともに減少する。一般に、自己格子間原子の拡散速度は非常に遅いので、約900℃未満の温度において工業的に実用的な時間にわたって自己格子間原子は本質的に不動性である。しかし、自己格子間原子凝集反応が起こる温度は理論的には広い温度範囲にわたって変化しうるが、実際には、この範囲は、チョクラルスキー法によって成長されるシリコンにおいて一般に得られる初期自己格子間原子濃度の比較的狭い範囲の故に、比較的狭いと考えられる。従って、一般に自己格子間原子凝集反応が起こるにしても、約1050℃〜約900℃の温度、一般に約925℃または約950℃において起こる。
拡散の効果
自己格子間原子が移動性であると考えられる温度範囲において、およびホットゾーンにおける温度に依存して、冷却時間が一般に制御され、それによって、臨界過飽和が生じないようにするのに充分に自己格子間原子が拡散するように、充分な時間にわたって、インゴットがこの温度範囲に留まる(reside)または「滞留」(dwell)する。この滞留時間tdwを制御することによって、そうしなければ厳しいv/G条件が緩和され、凝集欠陥の形成を防止する目的に許容される、臨界値に対してより広い範囲のv/G値が得られる。そのような関係は、式(2)によって示される:
Figure 0004284310
式中:
[(v/Gcr+δ]は、前記式(1)におけるのと同意義であり;
v/G(r)は、ほぼ中心軸におけるv/Gの実際値であり(拡散距離が一般に、この位置において最大である場合);および
[(v/Gcr−Δ(t)cr]は、(v/Gに関する臨界値)−(いくらかのデルタ)の差であり、該デルタは、インゴットにおける所定の軸方向位置が、臨界温度(即ち、それ以外では凝集がおこる温度)より高い温度にどのくらいの時間にわたって滞留しうるかを示すファクターである。
滞留時間が増加するとともに、v/Gの実際値が、実質的に無欠陥のセグメントにおいて軸方向に変化する可能性がより大きくなり、即ち、滞留時間の増加とともに、v/Gの実際値が、拡散が使用されない場合に、それ以外ではインゴットの実質的無欠陥セグメントを形成させる目標数値範囲からより大きくそれることができることが、式(2)から分かる。さらに、中心軸に近い位置において拡散距離が一般に最大である故に、焦点は、中心軸に近いv/Gにあることが分かる。
前記に照らして、および、例えばPCT/US98/07365およびPCT/US98/07304に開示されているように、軸対称領域は一般に、凝固温度から、約1050℃〜約900℃、好ましくは約1025℃〜約925℃の温度において、(i)150mmの公称直径のシリコン結晶に関しては、少なくとも約5時間、好ましくは少なくとも約10時間、より好ましくは少なくとも約15時間、(ii)200mmの公称直径のシリコン結晶に関しては、少なくとも約5時間、好ましくは少なくとも約10時間、より好ましくは少なくとも約20時間、さらに好ましくは少なくとも約25時間、最も好ましくは少なくとも約30時間、(iii)200mmより大きい公称直径を有するシリコン結晶に関しては、少なくとも約20時間、好ましくは少なくとも約40時間、より好ましくは少なくとも約60時間、最も好ましくは少なくとも約75時間、にわたって滞留させる。しかし、インゴットが冷却される正確な時間および温度は、少なくとも部分的に、真性点欠陥の濃度、過飽和および凝集が生じるのを防止するために拡散させなければならない点欠陥の数、および所定の真性点欠陥が拡散する速度(即ち、真性点欠陥の拡散性)に関係することに注意すべきである。
滞留時間、またはインゴットを冷却する方法は、少なくとも部分的に、成長速度、および結晶引き取り装置のホットゾーンの設計に関係し、即ち、インゴットの冷却は、引き取り速度の変化、およびホットゾーンの形態によって影響を受ける。ホットゾーンの形態の変更は、反射器、放射線シールド、パージ管、光パイプ、絶縁体、加熱器、および磁場を含む、当分野で既知のホットゾーンにおける熱伝達を最少限にする手段を使用して、行うことができる。
工程変動
インゴットの定直径部分の所定セグメントの滞留時間を制御して、真性点欠陥を、真性点欠陥が消滅するシンクに拡散させ、従って、そのセグメントにおける凝集欠陥の形成を防止することは、比率v/Gを軸方向に変化させ、即ち、インゴットのこのセグメントを冷却する手順を制御する結果として、比率v/Gが、軸対称領域の長さの関数として変化する。従って、本発明によれば、比率v/Gの実際値が、インゴットが成長するとともに、軸対称領域の長さの関数として、最少値(v/Gmin〜最大値(v/Gmaxに変化し得る。本発明の1つの実施形態においては、(v/Gminが(v/Gmaxの約95%以下であり、他の実施形態においては、(v/Gminが(v/Gmaxの約90%以下、85%以下、または80%以下である。言い換えれば、1つの実施形態において、v/Gの実際値は、少なくとも約5%で(v/Gmin〜(v/Gmaxに変化し、他の実施形態においては、少なくとも約10%、15%、20%またはそれ以上で(v/Gmin〜(v/Gmaxに変化する。
本明細書に使用され、前記式(2)に示されるように、(v/Gmaxは、凝集欠陥を実質的に有さない空孔優勢材料の領域を説明する(v/Gcr+(いくらかのデルタ)を意味する。さらに、インゴットが、凝集欠陥を実質的に有さない空孔および格子間原子優勢材料の両方を有するような成長条件である場合に、(v/Gmaxは、[(v/Gcr+δ(t)cr]を意味し、これは、式(3)に関して下記に詳しく説明するように、v/G、およびインゴットにおける所定の軸方向位置が、臨界温度(即ち、それ以外では凝集が起こる温度)より高い温度にどのくらいの時間にわたって滞留しうるかを示すファクターであるいくらかのデルタの、合計を表す。
比率v/Gの軸方向変化の前記範囲は、凝集真性点欠陥を実質的に有さないインゴットの軸対称領域におけるv/Gの値を意味することに注意すべきである。さらに、v/Gは、半径方向にも変化しうる(v/G(r))。従って、(v/Gminおよび(v/Gmaxは一般に、軸対称領域におけるv/G(r)の最少値および最大値をそれぞれ意味すると理解すべきものとする。しかし、中心軸からインゴットの周囲縁に軸対称領域が延在するように成長条件が制御される場合に、軸方向拡散からの寄与がほとんどまたは全くないことを条件として、中心軸において拡散距離が最大である故に、中心軸におけるv/Gの値に基づいてv/Gの変動が一般に求められる。
図4および図5に関して下記に詳しく記載するように、v/Gの変動がvの変化による(即ち、Gが一定である)場合に、v/Gの軸方向変動は顕著に大きく、即ち、格子間原子が優勢である場合、およびv/Gの変動がvの変化による場合に、(v/Gminは、(v/Gmaxの約60%以下、40%以下、20%以下、10%以下、または5%以下である。言い換えれば、充分な滞留時間があること条件として、v/Gの許容される値の「窓」は基本的に、v/Gの臨界値より低いどのような値であってもよい。図5に示すように、v/Gが約20%で変化するのに充分な滞留時間であれば(即ち、(v/Gminが、(v/Gmaxの約80%以下である場合)、(v/Gminは本質的に、(v/Gmaxの未満のどのような値であってもよいことを、現在までの経験が示している。
が一定であり、vが変化しうる場合に、v/Gは前記のように変動し、一方、vが一定であり、Gが変化しうる場合にも、v/Gが変動することに注意すべきである。特に、図10および図11に関して下記に詳しく説明するように、Gの変化によって生じるv/Gの変動の許容される程度は、滞留時間の増加に伴って増加する。しかし、図10および図11に示されるように、vが一定であり、Gが変動しうる場合に、v/Gの許容される値の「窓」は、この値の窓が基本的に大きく開き、v/Gの臨界値より低いどのような値も許容する滞留時間平坦域を有さない。むしろ、許容される変動の程度(即ち、凝集欠陥を形成せずに起こるv/Gの変動)が、滞留時間の増加に伴って、増加し続ける。
前記のように、軸対称領域が、長時間にわたって、約900℃より高い温度に滞留しうるようにすることによって、そうしなければ厳しいv/G条件が緩和され、臨界値に対してより広い範囲のv/G値が、本明細書に記載される凝集真性点欠陥の形成の防止および単結晶シリコンインゴットの成長に、許容される。例えば、格子間原子が優勢な真性点欠陥である軸対称領域の幅が、インゴットの半径にほぼ等しい場合に、成長速度vおよび平均軸方向温度勾配G(前記に定義される)を制御して、比率v/Gが、v/Gの臨界値の約0.75〜約1倍(即ち、v/Gの臨界値に関して、現在得られる情報に基づいて、約1.6x10−5cm/sK〜約2.1x10−5cm/sK)になるようにされる。しかし、一般に、本発明によって得られる順応性を考慮して、比率v/Gは、v/Gの臨界値の約0.6〜約1倍(即ち、v/Gの臨界値に関して、現在得られる情報に基づいて、約1.3x10−5cm/sK〜約2.1x10−5cm/sK)であり、好ましくは、v/Gの臨界値の約0.5〜約1.05倍(即ち、v/Gの臨界値に関して、現在得られる情報に基づいて、約1x10−5cm/sK〜約2.2x10−5cm/sK)である。しかし、比率v/Gが、v/Gの臨界値の約1.05倍未満のいずれかの値を有することができるように、滞留時間を制御するのが最も好ましい。
v/Gの許容される値の正確な範囲は、得られる軸対称領域の所望の幅に少なくとも部分的に依存することに注意すべきである。従って、この領域の幅がインゴットの定直径部分の幅にほぼ等しい場合に、前記の範囲が本発明の方法の順応性を示すが、この領域の幅がインゴットの半径より小さくなることが許容される場合に、この柔軟性はさらに高くなる。そのような場合に、比率v/Gが、v/Gの臨界値の約0.6〜約1.5倍(即ち、v/Gの臨界値に関して現在得られる情報に基づいて、約1.3x10−5cm/sK〜約3x10−5cm/sK)、好ましくはv/Gの臨界値の約0.5〜約2.5倍(即ち、v/Gの臨界値に関して現在得られる情報に基づいて、約1x10−5cm/sK〜約5x10−5cm/sK)であるように、成長速度vおよび平均軸方向温度勾配Gが制御される。しかし、厳密に言うならば、ある最少半径幅(即ち、定直径部分の少なくとも約30%、40%、80%またはそれ以上)の格子間原子優勢材料の軸対称領域の形成が唯一の目的である場合は、半径に沿ったある位置において、所望の幅のこの軸対称領域の形成を生じるのに必要とされる値より低い値に減少することを条件として、v/Gは本質的に、臨界値より大きいどのような値であってもよい。
充分な空孔拡散を可能にするのに充分に長い滞留時間があれば、空孔優勢材料の軸対称領域も形成しうることにも注意すべきである。この領域の幅が、インゴットの定直径部分の半径にぼぼ等しい場合に、v/Gは、v/Gの臨界値の約0.95〜約1.1倍である。しかし、格子間原子優勢領域に関して先に記載したように、この空孔優勢領域の幅がインゴットの半径より小さい場合は、v/Gのより大きい変動が可能である。
成長速度v、および平均軸方向温度勾配の半径方向変動G(r)の、独立した制御によって、v/Gの前記比率が得られる。成長速度および結晶引き取り装置のホットゾーンの設計の注意深い制御によって、その範囲のv/Gの単一の値が、成長工程の間に得られるが、v/Gが、軸対称領域の成長の間に、前記範囲において変化しうるのが好ましい。そのような変動は、(i)その領域の半径および長さにわたってGが基本的に一定であるように設計された結晶引き取り装置のホットゾーンにおいて、成長速度が、成長の間に変化しうるようにし、(ii)Gが変化しうる間に、一定の成長速度を維持し、または(iii)vおよびGの両方が変化しうるようにする、ことによって生じる。
本発明の以前には、インゴット本体の定直径部分を維持するかまたはエンドコーンを成長させるかというような、凝集欠陥の形成を防止するためにv/Gを制御することと、通常の成長のための工程条件を制御することの間に、矛盾が存在した。この矛盾は、凝集欠陥を防止するとすれば、この防止を、ある種の妥協をして行わなければならないことを意味した。しかし、本発明によれば、v/Gが変動することができ、これは、1つの実施形態において、例えば直径制御を維持するために、引き上げ速度も変動しうることを意味する。従って、例としては、ほぼ1直径である結晶長さの後の引き上げ速度が、約0.3mm/分〜約0.5mm/分、約0.25mm/分〜約0.6mm/分、または約0.2mm/分〜約0.8mm/分であり、許容される引き上げ速度の範囲は、工程順応性が増加するとともに増加する。
引き上げ速度が、結晶直径および結晶引き取り装置設計の両方に依存することに注意すべきである。前記範囲は一般に、直径200mmの結晶に関する。一般に、引き上げ速度は、結晶直径が増加するとともに減少する。しかし、結晶引き取り装置は、ここに記載される引き上げ速度を越える引き上げ速度を可能にするように設計することができる。その結果、引き上げ速度ができる限り速くなるようにし、従って、v/Gができる限り大きく変化することができ、その一方で、凝集真性点欠陥の形成も防止するように、結晶引き取り装置を設計するのが最も好ましい。
引き上げ速度の変動、より一般的にはvの変動、を可能にすることに加えて、本発明の方法の順応性は、Gが変化しまたはドリフト(drift)することも可能にする。特に、v/Gが変動しうる故に、本発明の方法はより確実であり、従って、原因に関係なく、これらの変動が生じることを可能にし、即ち、本発明の方法の確実性によって、Gが一定でありvが変化する場合、vが一定でありGが変化する場合、または両方が変化する場合に、v/Gの変動を可能にする。例えば、本発明の方法は、凝集真性点欠陥の形成が防止されている一連の単結晶シリコンインゴットを所定の結晶引き取り装置において製造し、引き上げ速度およびGがそれらの製造の間にドリフト(drift)しうる手段を与える。その結果、一定の引き上げ速度を維持する必要性(直径制御を犠牲にして)、および、所定の結晶引き取り装置のホットゾーンの温度プロファイルを連続的に監視し、ホットゾーン部品が老化する(従って、Gをドリフトさせる)際に工程条件を調整する必要性がなくなる。
滞留時間の制御による自己格子間原子または空孔の拡散を利用することによって、本発明の方法は、凝集真性点欠陥を実質的に有さないインゴットの定直径部分の軸対称領域を得るために使用することができるv/G値のより大きい「窓」を効果的に形成する。しかし、窓の大きさ(あるいは、無欠陥成長のための、許容されるvまたはGの変動)を増加することは、vおよびGの値をかなり限定し、その結果、v/Gの臨界値より小さい比率v/Gの値になる。言い換えれば、シリコン自己格子間原子が空孔より素早く拡散する故に、その効果は、格子間原子優勢材料に関して最大である。その結果、窓がv/Gのより低い値に向かってより素早く開く。例えば、許容される引き上げ速度の変動に関して窓の大きさを増加することは、格子間原子の拡散性により、これらのより低い引き上げ速度に向かって窓がより素早く開く故に、より遅い引き上げ速度にかなり限定される。
しかし、原則として、インゴットが約900℃より高い温度において費やす時間が増加するとともに、(v/Gの臨界値)+(いくらかの小さいデルタ)より大きいv/G値による許容されるv/Gの変動のための窓(例えば、より速い引き上げ速度に向かう変動から生じる)も増加し、即ち、より長い時間を空孔の拡散に使用しうる故に、滞留時間が増加するとともに、原則として、空孔優勢材料の許容されるv/G値の窓も増加する。そのような関係を、式(3)によって表すことができる:
Figure 0004284310
式中:
[(v/Gcr+δ(t)cr]は、(v/Gに関する臨界値)+(いくらかのデルタ)であり、該デルタは、インゴットにおける所定の軸方向位置が、臨界温度(即ち、それ以外では凝集がおこる温度)より高い温度にどのくらいの時間にわたって滞留しうるかを示すファクターであり;
v/G(r)は、前記式(2)におけるのと同意義であり;および
[(v/Gcr−Δ(t)cr]は、前記式(2)におけるのと同意義である。
[(v/Gcr+δ(t)cr]から分かるように、滞留時間が増加するとともに、臨界値より高い前記v/Gの値の範囲も増加する。しかし、空孔の遅い拡散速度の故に、凝集真性点欠陥を実質的に有さない空孔優勢材料の軸対称領域の形成は、特にこの領域が中心軸からインゴットの定直径部分の周囲縁に延在する場合に、顕著に長い時間が拡散に必要とされる。
「局所」冷却速度
インゴットが滞留する時間を前記範囲において制御することに加えて、この範囲において、およびこの時間にわたって、インゴットが冷却する速度を制御することも好ましい。言い換えれば、インゴットを、所定時間にわたって、凝集欠陥が形成される温度より高い温度に維持することが好ましいが、「局所」(適切な時期の)冷却速度(即ち、インゴットが、この時間および温度範囲において冷却される速度)を制御することも好ましい。例えば、図2を参照すると、凝固温度、特に真性点欠陥の初期濃度が確立される温度(即ち、約1400℃〜約1300℃におけるある温度)、および、真性点欠陥が凝集するのに充分に移動性でない温度によって制限される範囲の各局所温度に関して、平衡濃度Ceq、および反応または凝集が起こる臨界または核形成濃度Cが存在することが分かる。従って、平衡濃度より高く、臨界濃度より低い所定濃度(点Aで示す)に関して、凝集温度より高い1つの温度において充分な時間が費やされるならば、結果的に、充分な格子間原子が外方拡散して、平衡濃度(点Bで示す)に達する。しかし、温度が急激に低下する場合に、凝集が起こる(点Dで示す)。その結果、外方拡散に充分な時間が与えられることを確実にするために、成長しているインゴットの所定の軸方向位置(点Aで示す)を必要な時間にわたって凝集温度より高い温度に維持し、さらに、臨界濃度より高くなるのを防止する速度で冷却するのが(例えば、Eで示す経路を参照)、好ましい。
図2より、反応または核形成温度とその濃度に関する平衡温度との間の、所定温度における格子間原子の濃度(即ち、C(T))は、対応する平衡濃度(即ち、Ceq(T))よりもずっとゆっくり減少することを、現在までの経験が示している、即ち、C(T)がCeqよりもずっとゆっくり減少することを、現在までの経験が示している、ことにも注意すべきである。その結果、温度が低下するとともに、CがCeqから核形成濃度Cに向かって移動し、これは、インゴットが速く冷却しすぎる場合に、結果として、曲線C(T)がC(T)と交わり、従って、凝集事象が起こることを意味する。従って、より高いインゴット温度において高い冷却速度が許容されるが、インゴットが冷却するとともに、その速度が減少して、核形成、従って凝集が、起こらないようにするのが好ましいことに注意すべきである。しかし、C(T)がC(T)と交わる温度が、少なくとも部分的に、初期欠陥濃度、および欠陥がインゴットの結晶格子に拡散する速度、に関係することにも注意すべきである。
従って、本発明の方法によれば、自己格子間原子あるいは空孔が移動性であると考えられる温度範囲において、インゴットの冷却の仕方を制御して、インゴットが第一温度Tから第二温度Tに冷却するようにし、TからTへの温度減少速度を制御して、TとTの間の各中間温度Tintにおいて、軸対称領域が、凝集真性点欠陥が形成される臨界濃度より低い真性点欠陥濃度を有するようにする。第一温度Tは一般に、約1400℃〜約1300℃、好ましくは約1350℃〜約1310℃である。第二温度Tは一般に、約1050℃〜約800℃、好ましくは約1000℃〜約900℃、最も好ましくは約975℃〜約925℃である。
再び図2を参照すると、一般に、インゴットの軸対称領域がTからTに冷却する速度を制御して、どのような所定温度においても、自己格子間原子または空孔の実際濃度が、凝集が起こる濃度より低く、平衡濃度より充分に高い濃度に維持されるようにして、最も高い拡散速度が確実に可能になるようにすることに注意すべきである。例えば、所定の軸方向位置において、軸対称領域における真性点欠陥の実際濃度が式(4)で示されるように、その速度を制御することができる:
C = Ceq + X(C−Cequil) (4)
式中:
Cは、所定の軸方向位置における、真性点欠陥の実際濃度であり;
eqは、この軸方向位置における、真性点欠陥の平衡濃度であり;
Xは、一般に約0.4〜約1未満、好ましくは約0.6〜約0.9の定数であり;および
は、この軸方向位置において凝集反応を生じさせるのに充分な真性点欠陥の濃度である。
結晶成長条件を制御して、格子間原子優勢領域の幅を最大限にすることが一般に好ましいが、所定の結晶引き取り装置のホットゾーンの設計を限定する場合があることに注意すべきである。V/I境界が中心結晶軸に近づくとともに、冷却条件およびG(r)が変化しないことを条件として、必要とされる半径方向拡散の最少量が増加する。これらの場合において、半径方向拡散によって凝集格子間原子欠陥の形成を抑制するために必要とされる、空孔優勢領域の最少半径が存在する。
インゴットの定直径部分のかなりの長さにおいて、冷却速度および滞留時間の制御の効果を得るために、インゴットのエンドコーンの成長工程、ならびにエンドコーンの成長が終了した後のインゴットの処理を考慮して、インゴット本体の後半部分が一般にそれより前の部分と同じ熱履歴を有することが確実になるようにしなければならない。このような状況に対処するいくつかの方法が、例えばPCT/US98/07365およびPCT/US98/07304に、詳しく記載されている。
結晶引き取り装置およびホットゾーン設計が変化するとともに、v/G、引き上げ速度、冷却時間、および冷却速度に関して前記に示した範囲も変化することにも注意すべきである。
本発明の方法によって製造される、V/I境界を有するインゴット、即ち、空孔優勢材料を含有するインゴットに関して、低酸素含有量材料、即ち約13PPMA未満(百万原子当たりの部、ASTM標準F-121-83)が好ましいことが、経験により分かっている。より好ましくは、単結晶シリコンが、約12PPMA未満の酸素、さらに好ましくは約11PPMA未満の酸素、最も好ましくは約10PPMA未満の酸素を含有する。この理由は、中〜高酸素含有量ウエハ、即ち14PPMA〜18PPMAにおいて、V/I境界のちょうど内側における、酸素誘起積層欠陥および増加酸素クラスタリングのバンドの形成が、より顕著になるからである。これらのそれぞれが、所定の集積回路製造工程における問題の、潜在的原因である。しかし、軸対称領域がインゴットの半径にほぼ等しい幅を有する場合は、酸素含有量の制限がなくなることに注意すべきであり、その理由は、空孔型材料が存在しなければ、そのような欠陥およびクラスターの形成が起こらないからである。
工程/システム設計
前記のように、成長する単結晶シリコンインゴットにおける真性点欠陥の種類および初期濃度は、v/Gの臨界値に対する比率v/Gの実際値の関数である。臨界成長速度vcrは、式(5)によって示される:
cr = ξG (5)
式中:
は、平均軸方向温度勾配であり;および
ξは、臨界値を表し、現在のところ約2.1x10−5cm/sKであると考えられる。
が、インゴットの半径において一定である場合に、これらの欠陥の種類および初期濃度は主としてvに関係し、即ち、真性点欠陥の種類および初期濃度は、比率v/vcrによって表すことができる。従って、成長速度vがvcrより大きい場合に、空孔が優勢であり、一方、vがvcrより小さい場合に、自己格子間原子が優勢である。
成長速度、インゴットが凝集温度より高い温度に滞留する時間、および、インゴットが凝固温度に近い温度から凝集温度に冷却する際に、所定の軸方向位置が移動する距離の間に、ある関係が存在し、それによって凝集真性点欠陥の形成が防止される。この距離、または「滞留長さ」(Ldw)、成長速度、および滞留時間の関係は、下記式(6)によって示される:
t = Ldw/v (6)
温度プロファイルは、vの変動によってほとんど影響を受けないと考えられ、それによって、Ldwは所定のホットゾーンについて定数であると考えられることに注意すべきである。
当分野で一般に既知の手段によって、単結晶シリコンインゴットにおけるシリコン自己格子間原子の拡散の問題を解決することは、Gが一定である場合に、Ldw、臨界速度に等しいかまたはそれ以下の所定の成長速度、および自己格子間原子の濃度(融点平衡濃度C、即ち、凝固時の自己格子間原子の濃度に対する)の間の関係は、式(7)によって示されるという結論をさらに導く:
Figure 0004284310
式中:
C/Cは、標準化濃度(即ち、凝固時の濃度に対する自己格子間原子の濃度)であり;
Bは、想定点欠陥パラメーターに依存する比例係数であり;合理的な見積値が約0.5であり;
v/vcrは、臨界成長速度に対する実際成長速度であり;
μは、崩壊係数であり、それは、軸方向拡散の寄与が少ない一般的なCz型シリコンの一般的な成長パラメーターに関して、(D/v)(λ/R)に等しいものとして表され、ここで、Dは、自己格子間原子の分散性であり、vは、成長速度であり、λは、Bessel関数J(λ)=0の第一根であり、約2.40に等しく、Rは半径である。
現在までの実験証拠に基づいて、約900℃〜約925℃の温度において、比率C/Cの値が約0.01未満、好ましくは約0.005未満である場合に、凝集欠陥の形成を防止することができると一般に考えられる。これらの値および式(7)を使用して、所定の滞留長さに関して、許容される変動の程度(即ち、所定のシステムが有することができ、しかも、インゴットの半径に本質的に等しい幅の実質的に無欠陥の軸対称領域を生じる、変動の程度)を求めることができる。あるいは、これらの値、および所定の結晶引き取り法における既知のまたは所望の変動を使用して、インゴットの半径に本質的に等しい幅の実質的に無欠陥の軸対称領域を生じるにの充分な、滞留長さを求めることができる。言い換えれば、工程条件におけるある種の変動が予想される場合に、式(7)において示される関係を使用して、確実な工程を設計するために必要な詳細を提供することができ、即ち、式(7)を使用して、予想される工程変動に適応することができ、しかも、実質的に無欠陥のシリコンの成長を可能にするシステムを、設計することができる。
次に図4を参照すると、所定の滞留長さについて、自己格子間原子が外方拡散するのに充分な時間が与えられるほど成長速度が遅くなり、全体濃度を効果的に減少させるまで、臨界速度に対する実際の速度(即ち、v/vcr)が減少するとともに、標準化濃度が増加することが分かる。現在までの実験証拠は、特定の工程条件および典型的システム(即ち、vcr=0.28mm/分、インゴット半径=100mm、Ldw=690mm)に関して、それを越えた場合に凝集真性点欠陥の形成を生じる相対臨界濃度は、約0.01であると考えられ、ある場合には約0.005またはそれ以下であることを示している。従って、凝集真性点欠陥の形成を防止しなければならない場合に、実際の成長速度が、臨界速度に非常に近いか、または非常に遠くなければならないことが分かり、即ち、この場合において、1つは臨界値に非常に近く、もう1つは臨界値から非常に遠い、凝集欠陥の形成を防止しうるようにするv/Gの2つの「窓」が存在する。次に図5を参照すると、所定の成長速度に関して、Ldwが増加するとともに、シリコン自己格子間原子の対応する相対濃度が減少することが分かる(曲線1〜7がそれぞれ、400mm、500mm、600mm、700mm、800mm、900mm、および980mmの滞留長さに対応する)。
dwを増加することによって、凝集欠陥を実質的に有さない単結晶シリコンインゴットを成長させるために使用される実際の成長速度範囲が効果的に広くなる。Ldwが継続して増加するとともに、その結果として、許容される成長速度のこの「窓」が全範囲にわたって広くなり(例えば、図5の曲線7を参照)、即ち、Ldwが結果的に、v<vcrにおいてC<Ccrである臨界値に到達する。本発明の実施例に関して、Ldwの臨界値は約980mmであり、これはCz型単結晶シリコンインゴットの一般的な長さに相当することが分かる。従って、結晶の全使用可能長さにおける凝集欠陥の形成を防止するために、成長が終了した後も同じ速度でインゴットの引き上げを継続して、充分な滞留時間を確保しなければならない(成長が終了した後に引き取り室にインゴットを保持し、その間に、引き取り室「後」加熱器を使用してインゴットを維持し、次にゆっくり冷却するような、代替的成長法によってインゴットを製造しない場合)。
次に図6〜8を参照すると、許容される成長速度のこの窓の、Ldwへの依存性がさらに示されている。これらの曲線を使用して、所定の組の工程条件における既知のまたは所望の変動性を考慮して、実質的に無欠陥のシリコンを得るために必要な滞留長さを決めることができる。言い換えれば、各結晶引き取り装置のホットゾーンが固有臨界Gを有し、従って対応するvcrを有する場合に、所定の方法における変動量が一旦決まると、または所望の変動性が確定されると、この比率v/vcrを、図6〜8に示されるグラフと共に使用して、凝集欠陥の形成を防止するために必要な滞留長さを一般に決めることができる。
例えば、vcrが約0.28mm/分であり(即ち、曲線3)、所望の変動が約20%であるような熱プロファイルを有する結晶引き取り装置において、直径200mmのインゴットを成長させる場合に(例えば、図6を参照)、単結晶シリコンインゴットが成長され、それの全使用可能長さが、Ldwが約100cmの長さであるならば、凝集欠陥を実質的に有さない。言い換えれば、例えば上部加熱器および反射器を使用して、そのようなインゴットを成長する場合に、インゴットの定直径部分の各軸方向位置が約100cmで移動し、その間に、凝固温度から、それ以外では凝集が形成される臨界温度に冷却するように、ホットゾーンが設計される。
インゴット直径200mm、150mm、および300mmにそれぞれ対応する図6〜8に関して、滞留長さが、種々のvcr値に関して与えられることに注意すべきであり、各グラフにおける曲線は、下記表Iに示されるvcr値に対応する。
Figure 0004284310
再び図5を参照すると、滞留長さが充分に大きい場合に、凝集欠陥を実質的に有さない格子間原子優勢材料の単結晶シリコンインゴットを成長させるために、実際の成長速度はほぼ臨界値より低いどのような値でもよいことが分かる。特に、この例において臨界長さ(Lcr)である約970mmにLdwが近づくとともに、v、従ってv/G、における変動の「窓」が本質的に完全に開く、即ち、Ldwが約970mmである場合に、約vcrより低い全ての値、従って、(v/Gの臨界値)+(再結合による空孔の消滅を許容するいくらかのデルタ)より低いv/Gの全ての値(ここにおいてGが本質的に一定であると仮定される場合)が、実質的に無欠陥の格子間原子優勢単結晶シリコンの成長を可能にすることが曲線7から分かる。
dwの臨界値のvcrへの依存性は、式(8)によってさらに説明される(全ての単位は、mmおよび分である):
cr = 0.35vcr (8)
式中:
crはLdwの臨界値であり、即ち、vがvcrより低いどのような値でもよいことを可能するのに充分な、しかも凝集欠陥の形成を防止する、長さであり;
crは、前記のように成長速度の臨界値(mm/分)であり;および
Rは、成長されるインゴットの半径である。
dwの臨界長さと、臨界成長速度vcrの関係が、インゴット直径150mm、200mm、および300mm(それぞれ、曲線1、2、および3)に関して、図9によってさらに示される。特に、図9に示すグラフは、許容される変動の「窓」が完全に開いている(即ち、格子間原子優勢成長に関するどのような変動も許容される)際のvcrと、本質的に全使用可能長さにおいて実質的に無欠陥のインゴットを得るために必要とされる対応するLdwの関係を示す。
前記説明は、軸対称領域の幅がインゴットの幅にほぼ等しい場合の、Ldwの臨界値、成長速度、および半径の関係を説明するものであるが、その幅がインゴットの半径より小さい場合にも同様に説明しうることに注意すべきである。特に、軸対称領域の幅が、インゴットの半径より小さい場合に、式(8)におけるR(インゴットの半径を示す)は、(R−R)で置き換えることができ、ここで、Rは、中心軸からV/I境界に向かって半径方向に外向きに測定することによって求められる空孔優勢コアの幅を表す。従って、少なくとも部分的に、拡散距離が減少するという事実によって、インゴットの半径が、自己格子間原子優勢領域の幅によって置き換えられる。実質的に無欠陥の領域として、空孔優勢領域に焦点が当てられる場合に、同様の関係を与えることができ、その場合に、Rは(R−R)によって置き換えられ、ここで、Rは格子間原子優勢環の幅を表す。
前記に説明した関係は、Gがインゴットの半径にわたって一定であるという仮定に基づいているが、一般的に言えば、Gが半径方向に変動する場合も同様のことが言えることにも注意すべきである。特に、充分な時間が与えられるならば、自己格子間原子の外方拡散が真性点欠陥の初期濃度におけるどのような変動をも補う作用をするので、成長条件を制御して、自己格子間原子が優勢であることを確実にする(当然であるが、格子間原子との再結合によって消滅する空孔優勢材料のコアは除く)場合に、Gにおける半径方向の変動が許容される。顕著に長い時間が必要とされるが、空孔が優勢である場合も、本質的に同様のことが言える。
本発明の方法の確実性または順応性は、Gの半径方向の変動を許容するが、本発明の方法は、Gの軸方向の変動も許容することにも注意すべきである。特に、一般に中心軸(ここにおいて拡散距離が一般に最も大きい)に近い、真性点欠陥の初期濃度(即ち、インゴットが約1300℃、または約1325℃に冷却した後の濃度)の変化は、Gおよびvの変化の結果として、1つに軸方向位置から次の軸方向位置において起こる。従って、外方拡散の効果を利用して、原因に関係なく、これらの欠陥濃度変化を相殺することができる。
次に、図10および図11を参照すると、限界格子間原子濃度の標準化値S(即ち、凝固時の濃度Cimに対する、それ以外では凝集物が形成される温度Tcrにおける濃度Cの比率)と、Gの実際値に対するGの臨界値の比率との関係が、プロットされている。この限界濃度の標準化値が約0.01未満、おそらくは約0.005であることが、現在までの経験によって示されていることに注意すべきであり、即ち、標準化濃度がこの値より低く維持されることを条件として、凝集自己格子間原子真性点欠陥の形成を防止することができる。
次に、図10および対応する下記表IIを参照すると、(Gcr/Gの変化と、標準化格子間原子濃度との関係が、公称直径約150mmの単結晶シリコンインゴットにおいて、多くの種々の滞留長さに関して、理解される。このプロットから、滞留長さが増加し続けるとともに(右から左に、曲線1から曲線7に移動する)、曲線のより多くが約0.005の推定限界濃度より低くなり、従って、Gにおけるより大きい変動を可能にすることが分かる。特に、表IIから分かるように、一定の引き上げ速度(ここでは約0.28mm/分)に関して、約30%の変動の「窓」が、一般的な結晶の長さ以内の滞留長さ(即ち、約100cm未満)によって、Gに与えられる。
Figure 0004284310

(R=7.5cm;V=0.28mm/分;D=2x10−4cm/秒)
約200mmの公称直径を有する単結晶シリコンインゴットに関して、図11および対応する下記表IIIから同様に理解される。ここでもまた、滞留長さが増加するとともに、曲線のより多くが約0.005の推定限界濃度より低くなり、従って、Gにおけるより大きい変動を可能にすることが、プロットから分かる。しかし、表IIIが示すように、格子間原子濃度を効果的に抑制し、従って凝集欠陥の形成を防止するのに必要な拡散距離の増加の故に、同じ滞留長さ増加の影響が、ここでは減少されている。
Figure 0004284310
(R=10cm;V=0.28mm/分;D=2x10−4cm/秒)
凝集欠陥の形成を防止することを可能にする、Gの値の「窓」の理論幅は、Sに関する推定値、および推定格子間原子拡散値D(本発明の実施例において、約2x10−4cm/秒であると推定される)に、少なくとも部分的に依存することに注意すべきである。しかし、ここに示される定量的結果は、SおよびDの値の穏当な範囲において同じであると考えられる。
図10および図11から分かるように、Gが一定に維持されるが、vは変動しうる前記の場合(例えば、図4および図5を参照)と異なり、ここに示される曲線は、最大値に到達しないことにも注意すべきである。言い換えれば、vが変動しうる場合に、滞留長さが継続して増加する際に、結果的に、曲線全体が臨界濃度より低い点に到達する。これに対して、Gが変動しうる場合は、そのような点に到達することはなく、即ち、許容される値のGの「窓」が、vが変化しうる場合のように、完全には開かない。
さらに、図10および図11から分かるように、Gが増加するとともに、曲線は上向きの傾斜を継続する。これに対して、vが変動しうる場合に、曲線は初めは上向きの傾斜を有するが、次に、平坦域に到達した後に、曲線が下向きの傾斜に変化する。v変動曲線の形は、vの減少の相殺効果によるものである。特に、vの減少は、格子間原子の濃度を増加させるが、拡散の時間も増加する。ある点において、拡散の効果は、濃度の増加より重要である。図10および図11に示すように、Gが変動源である場合に、そのような相殺効果は存在しない。
定義
本明細書において使用される、下記の語句または用語は、所定の意味を有する:
「凝集真性点欠陥」は、(i)空孔が凝集して、D欠陥、フローパターン欠陥、ゲートオキシドインテグリティ欠陥、結晶起源粒子欠陥、結晶起源光(light)点欠陥、およびそのような空孔に関係する他の欠陥を生じる反応、または(ii)自己格子間原子が凝集して、転移ループおよびネットワーク、ならびにそのような自己格子間原子に関係する他の欠陥を生じる反応、によって生じる欠陥を意味し;「凝集格子間原子欠陥」は、シリコン自己格子間原子が凝集する反応によって生じる凝集真性点欠陥を意味し;「凝集空孔欠陥」は、結晶格子空孔が凝集する反応によって生じる凝集空孔点欠陥を意味し;「半径」は、中心軸から、ウエハまたはインゴットの周囲縁にまで測定される長さを意味し;「凝集真性点欠陥を実質的に有さない」は、現在のところ約10欠陥/cmであるこれらの欠陥の検出限界より低い、凝集欠陥の濃度を意味し;「V/I境界」は、その位置において、材料が空孔優勢から自己格子間原子優勢に変化する、インゴットまたはウエハの半径に沿った位置を意味し;「空孔優勢」および「自己格子間原子優勢」はそれぞれ、真性点欠陥が優勢的に空孔または自己格子間原子である材料を意味し;および、「(V/Gcr」は、インゴットが冷却する際の再結合の結果としての、空孔または自己格子間原子の消滅効果を考慮に入れるv/Gの臨界値を意味する。
下記実施例が示すように、本発明は、v、G、またはそれらの両方における変化の結果として、v/Gが半径方向または軸方向に変化する、単結晶シリコンインゴットの製造方法を提供する。制御冷却および真性点欠陥の外方拡散の効果を利用することによって、本発明は、凝集真性点欠陥を実質的に有さない単結晶シリコンの製造において、より高い順応性を与え、それによって、v/Gの値を、狭い「目標」数値範囲に維持する必要がない。しかし、実施例は、所望の結果を得るために使用しうる1つの手段および一組の条件を示すものであることに注意すべきである。従って、実施例が本発明を限定するものであると解釈すべきではない。
実施例
インゴットの定直径部分の半径および長さに本質的に等しい幅および長さを有する格子間原子優勢材料の実質的に無欠陥の軸対称領域を製造し得る結晶引き取り装置において、2つの200mmの結晶インゴットを成長させた。そのような軸対称領域は、図3Aにおいて点線(以下、「無欠陥」成長速度曲線と称す)で示されている速度において成長させる際に、所定の結晶引き取り装置において得られる。
図3Aにおいて連続線で示され、その成長速度が標準化成長速度(即ち、比率v/vcrとして一般に表される、臨界成長速度に対する実際の成長速度)として示されている、同じ目標成長速度において、2つの結晶を成長させた。図示されるように、これらのインゴットをまず、「無欠陥」成長速度曲線よりも高い速度において所定時間、次に、「無欠陥」成長速度曲線よりも低い速度において所定時間、次に、再び「無欠陥」成長速度曲線よりも高い速度において所定時間にわたって成長させた。
第一インゴット(87GEX)は、インゴットの成長完了後に、結晶成長室において自然冷却した。しかし、第二インゴット(87GEW)は、結晶成長室において自然冷却せず、その代わりに、インゴットの成長完了後に、結晶引き取り装置のホットゾーンにおける加熱器をつけたままにし、インゴットを結晶引き取り室において30時間にわたって維持した。
第二インゴット(87GEW)関しては、不均質温度プロファイルを使用したことに注意すべきであり、温度プロファイルは、シード末端から約400mm以上のインゴットの領域を約1050℃よりも高い温度に維持し、一方、この間に、シード末端から約400mm以下の領域は、約1050℃よりも低い温度に維持するように設定された。
インゴットを、成長方向に平行な中心軸に沿って、長手方向にスライスし、次に、それぞれが約2mmの厚みを有する部分に分割した。銅デコレーション法(PCT/US98/07365およびPCT/US98/07304に開示されている)、次に標準欠陥描写エッチングによって、析出不純物の存在に関してサンプルを目視検査し、そのような析出不純物を有さない領域は、凝集格子間原子欠陥を有さない領域に相当した。各結晶の部分の写真を取り、組み合わせて、各結晶のシードからテール末端に関する結果を示した。第一の自然冷却インゴット(87GEX)の写真の組が図3Bに示され、第二の維持インゴット(87GEW)の写真の組が図3Cに示されている。
次に、図3A、図3B、および図3Cを参照すると、自然冷却インゴット(87GEX)は、0〜約393mmに凝集空孔欠陥を有し、約393mm〜約435mmに凝集真性点欠陥を有さず、約435mm〜約513mmに凝集真性点欠陥を有し、約513mm〜約557mmに凝集真性点欠陥を有さず、および557mm〜結晶末端に凝集空孔欠陥を有することが分かる。これらは、このホットゾーンにおける、無欠陥成長条件より上、それ以内、およびそれより下の領域に対応する。維持インゴット(87GEW)は、0〜約395mmに凝集空孔欠陥を有し、約395mm〜約584mmに凝集真性点欠陥を有さず、および約584mm〜結晶末端に凝集空孔欠陥を有することが分かる。従って、2つのインゴットにおける最も顕著な差異は、自然冷却インゴット(87GEX)が、約435mm〜約513mmの領域において生じる凝集真性点欠陥を有するが、一方、維持インゴット(87GEW)は有さないことである。維持時間において、自己格子間シリコン原子がインゴット表面および空孔優勢領域へさらに拡散することによって、維持インゴット(87GEW)における自己格子間シリコン原子の濃度が抑制され、従って、格子間原子の臨界過飽和および凝集反応が、結晶凝固後に、防止される。しかし、自然冷却インゴットにおいては、表面および空孔優勢領域へのさらなる拡散に充分な時間が与えられず、その結果、系がシリコン自己格子間原子において臨界的に過飽和になり、凝集反応が起こる。
従って、充分な時間および充分に高い温度であれば、結果的にどのような量のシリコン自己格子間原子も表面に外方拡散しうることを、これらのインゴットは示していることに注意すべきである。
図3Aに示される「無欠陥」成長速度曲線は、この結晶引き取り装置形態に関する自然冷却条件において、充分に凝集した真性欠陥を有さない材料を与える結晶成長速度の範囲内であることにも注意すべきである。次に、下記表IVを参照すると、このホットゾーン形態に関する自然冷却条件においてさえ、凝集空孔欠陥が形成される成長速度(P)と、凝集真性点欠陥が形成される成長速度(P)の間に、結晶成長速度の範囲が存在することが分かり、この範囲は、PおよびPの平均の少なくとも±5%である。約1050℃よりも高い温度における成長結晶の滞留時間が増加する場合に、この範囲はさらに増加し、その範囲は、例えば、PおよびPの平均の少なくとも±7.5%、少なくとも±10%、または少なくとも±15%である(例えば、結晶87GEWに関しては、滞留が充分に長いのでPは得られず、従って、この結晶に関するPは、得られる最低引き上げ速度より低い)。
Figure 0004284310
所定の結晶引き取り装置およびホットゾーン形態に関して、軸方向温度勾配Gが、ここで生じる移行範囲のような比較的短い距離にわたって、ほぼ一定であると推測される。その結果、結晶成長速度の変化は、v/G、従って、空孔およびシリコン自己格子間原子の初期濃度の、比例的変化を導く。しかし、一般に、インゴットの中心におけるv/Gの値は、それが表面から最も離れているので、最も臨界的な値である。従って、この実施例の結果は、約1000℃より高い温度における増加した滞留時間によって得られる、引き上げ速度の変動の増加は、v/Gにおける対応する変動が、結晶半径に沿ったどの点でも生じることを示している。言い換えれば、v/Gの半径方向変動は、関係がなく、従って、例えば、インゴットの中心におけるv/Gの値の10%、15%、またはそれ以上で高くなることができる(どの半径位置においても)。
前記データから分かるように、冷却速度を制御することによって、真性点欠陥が消滅する領域へ拡散するための時間を真性点欠陥により多く与えることによって、真性点欠陥の濃度を抑制することができる。その結果、単結晶シリコンインゴットの定直径部分のかなりの部分において、凝集真性点欠陥の形成が防止される。
前記に鑑みて、本発明のいくつかの目的が達成されることが理解されるであろう。
本発明の範囲を逸脱せず、前記の構成および方法に種々の変更を加えうるので、前記説明に含まれる全ての事柄は、例示するものであり、限定することを意図するものではないと理解すべきである。
自己格子間原子[I]および空孔[V]の初期濃度が、比率v/G[vは成長速度であり、Gは平均軸方向温度勾配である。]の数値の増加に伴って、変化する例を示すグラフである。 温度の関数として平衡濃度および臨界濃度(すなわち、凝集欠陥が形成する濃度)を示すグラフである。 実施例に示されるような、結晶の長さに対する、標準化成長速度の関係を示すグラフである。 実施例に示されるような、銅デコレーションおよび欠陥描写エッチング後の、ショルダーから、エンド−コーン成長が開始するまでの範囲の、インゴットのセグメントの軸方向カットの一連の写真である。 実施例に示されるような、銅デコレーションおよび欠陥描写エッチング後の、シードコーンからエンドコーンまでの範囲の、インゴットのセグメントの軸方向カットの一連の写真である。 自己格子間原子真性点欠陥の標準化濃度と標準化成長速度の関係を示すグラフである。 種々の滞留長さにおける、自己格子間原子真性点欠陥の標準化濃度と標準化成長速度の関係を示すグラフである。 種々の臨界成長速度における、成長速度の変化(臨界成長速度との比較)と、凝集欠陥の形成を防止するのに必要な滞留長さの関係を示すグラフである(200mmの結晶直径について)。 種々の臨界成長速度における、成長速度の変化(臨界成長速度との比較)と、凝集欠陥の形成を防止するのに必要な滞留長さの関係を示すグラフである(150mmの結晶直径について)。 種々の臨界成長速度における、成長速度の変化(臨界成長速度との比較)と、凝集欠陥の形成を防止するのに必要な滞留長さの関係を示すグラフである(300mmの結晶直径について)。 種々の直径のインゴットにおける、臨界滞留長さと臨界成長速度の関係を示すグラフである。 直径150mmの単結晶シリコンインゴットにおける、臨界温度におけるシリコン自己格子間原子の標準化濃度と、Gの実際値に対するGの臨界値の比率との関係、および、変化する滞留長さのそれへの影響、を示すグラフである。 直径200mmの単結晶シリコンインゴットにおける、臨界温度におけるシリコン自己格子間原子の標準化濃度と、Gの実際値に対するGの臨界値の比率との関係、および、変化する滞留長さのそれへの影響、を示すグラフである。

Claims (42)

  1. 中心軸、シードコーン、エンドコーン、シードコーンとエンドコーンの間の定直径部分、および、優勢真性点欠陥としてシリコン自己格子間原子を有するインゴットセグメント、を有する単結晶シリコンインゴットを成長させる方法であって、
    インゴットセグメントが、定直径部分の一部を含み、凝集真性点欠陥を実質的に有さないものであり、
    該方法が、
    インゴットの成長とともにインゴットセグメントの長さの関数として比率v/Gが変化するのを許容し、比率v/Gが最少値(v/G)minと最大値(v/G)maxとの間で変化するのを許容し、ここで、vは成長速度であり、Gは中心軸における凝固温度と1300℃との間の平均軸方向温度勾配であり、(v/G)minは(v/G)maxの60%以下であり:および
    インゴットセグメント内の凝集真性点欠陥の形成を防止するのに充分である少なくとも10時間の滞留時間tdwにおいて、インゴットセグメントを、凝固温度から、1050℃と900℃との間の温度にまで冷却する;
    ことを含んで成る方法。
  2. インゴットセグメントが、定直径部分の長さの少なくとも40%の長さを有する請求項1に記載の方法。
  3. インゴットセグメントが、定直径部分の長さの少なくとも80%の長さを有する請求項1に記載の方法。
  4. インゴットセグメントが、定直径部分の長さの少なくとも90%の長さを有する請求項2に記載の方法。
  5. インゴットが150mmの公称直径を有し、tdwが少なくとも10時間である請求項1に記載の方法。
  6. インゴットが200mmの公称直径を有し、tdwが少なくとも20時間である請求項1に記載の方法。
  7. インゴットが200mmより大きい公称直径を有し、tdwが少なくとも40時間である請求項1に記載の方法。
  8. (v/G)minが(v/G)maxの40%以下である請求項1に記載の方法。
  9. インゴットセグメントが、定直径部分の長さの少なくとも40%の長さを有する請求項8に記載の方法。
  10. インゴットセグメントが、定直径部分の長さの少なくとも80%の長さを有する請求項8に記載の方法。
  11. インゴットセグメントが、定直径部分の長さの少なくとも90%の長さを有する請求項8に記載の方法。
  12. インゴットが150mmの公称直径を有し、tdwが少なくとも10時間である請求項8に記載の方法。
  13. インゴットが200mmの公称直径を有し、tdwが少なくとも20時間である請求項8に記載の方法。
  14. インゴットが200mmより大きい公称直径を有し、tdwが少なくとも40時間である請求項8に記載の方法。
  15. (v/G)minが(v/G)maxの10%以下である請求項1に記載の方法。
  16. インゴットセグメントが、定直径部分の長さの少なくとも40%の長さを有する請求項15に記載の方法。
  17. インゴットセグメントが、定直径部分の長さの少なくとも80%の長さを有する請求項15に記載の方法。
  18. インゴットセグメントが、定直径部分の長さの少なくとも90%の長さを有する請求項15に記載の方法。
  19. インゴットが150mmの公称直径を有し、tdwが少なくとも10時間である請求項15に記載の方法。
  20. インゴットが200mmの公称直径を有し、tdwが少なくとも20時間である請求項15に記載の方法。
  21. インゴットが200mmより大きい公称直径を有し、tdwが少なくとも40時間である請求項15に記載の方法。
  22. 中心軸、シードコーン、エンドコーン、シードコーンとエンドコーンの間の定直径部分、および、優勢真性点欠陥としてシリコン自己格子間原子を有するインゴットセグメント、を有する単結晶シリコンインゴットを成長させる方法であって、
    インゴットセグメントが、定直径部分の一部を含み、凝集真性点欠陥を実質的に有さないものであり、
    該方法が、
    一定の成長速度vを維持し、凝固温度と1300℃との間の平均軸方向温度勾配Gがインゴットセグメントの軸方向長さおよび半径方向幅の両方の関数として変化するのを許容し、インゴットを成長させるとともにインゴットセグメントの長さの関数として比率v/Gが変化するのを許容し、比率v/Gが最少値(v/G)minと最大値(v/G)maxとの間で変化するのを許容し、(v/G)minは(v/G)maxの90%以下であり:および
    インゴットセグメント内の凝集真性点欠陥の形成を防止するのに充分である少なくとも10時間の滞留時間tdwにおいて、インゴットセグメントを、凝固温度から、1050℃と900℃との間の温度にまで冷却する;
    ことを含んで成る方法。
  23. インゴットセグメントが、定直径部分の長さの少なくとも40%の長さを有する請求項22に記載の方法。
  24. インゴットセグメントが、定直径部分の長さの少なくとも80%の長さを有する請求項22に記載の方法。
  25. インゴットセグメントが、定直径部分の長さの少なくとも90%の長さを有する請求項22に記載の方法。
  26. インゴットが150mmの公称直径を有し、tdwが少なくとも10時間である請求項22に記載の方法。
  27. インゴットが200mmの公称直径を有し、tdwが少なくとも20時間である請求項22に記載の方法。
  28. インゴットが200mmより大きい公称直径を有し、tdwが少なくとも40時間である請求項22に記載の方法。
  29. (v/G)minが(v/G)maxの80%以下である請求項22に記載の方法。
  30. インゴットセグメントが、定直径部分の長さの少なくとも40%の長さを有する請求項29に記載の方法。
  31. インゴットセグメントが、定直径部分の長さの少なくとも80%の長さを有する請求項29に記載の方法。
  32. インゴットセグメントが、定直径部分の長さの少なくとも90%の長さを有する請求項29に記載の方法。
  33. インゴットが150mmの公称直径を有し、tdwが少なくとも10時間である請求項29に記載の方法。
  34. インゴットが200mmの公称直径を有し、tdwが少なくとも20時間である請求項29に記載の方法。
  35. インゴットが200mmより大きい公称直径を有し、tdwが少なくとも40時間である請求項29に記載の方法。
  36. (v/G)minが(v/G)maxの40%以下である請求項22に記載の方法。
  37. インゴットセグメントが、定直径部分の長さの少なくとも40%の長さを有する請求項36に記載の方法。
  38. インゴットセグメントが、定直径部分の長さの少なくとも80%の長さを有する請求項36に記載の方法。
  39. インゴットセグメントが、定直径部分の長さの少なくとも90%の長さを有する請求項36に記載の方法。
  40. インゴットが150mmの公称直径を有し、tdwが少なくとも10時間である請求項36に記載の方法。
  41. インゴットが200mmの公称直径を有し、tdwが少なくとも20時間である請求項36に記載の方法。
  42. インゴットが200mmより大きい公称直径を有し、tdwが少なくとも40時間である請求項36に記載の方法。
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