JP4282873B2 - 光造形用硬化性組成物および成形品 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、光学的立体造形法(光造形法)により造形される成形品の製造に好適な光硬化性組成物に関し、より詳細には、光造形時の体積収縮率が小さく寸法精度に優れており、しかも透明性、引張強度などの力学的特性に優れる成形品を与える光造形用硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、液状の光硬化性組成物は被覆剤(特にハードコート剤)、フォトレジスト、歯科用材料などとして広く用いられているが、近年、三次元CADに入力されたデータに基づいて光硬化性組成物を立体的に光学造形する方法が注目を集めている。
光学的立体造形技術に関しては、液状の光硬化性組成物に必要量の制御された光エネルギーを供給して薄層状に硬化させ、その上に更に液状光硬化性組成物を供給した後に同様に制御された光エネルギーを照射し、この工程を繰り返すことによって薄層状に積層硬化させた立体造形物を製造する光学的立体造形法が特開昭56−144478号公報によって開示されている。その基本的な実用方法が更に特開昭60−247515号公報によって提案されている。その後、光学的立体造形技術に関する多数の提案がなされており、例えば、特開昭62−35966号公報、特開平1−204915号公報、特開平2−113925号公報、特開平2−145616号公報、特開平2−153722号公報、特開平3−15520号公報、特開平3−21432号公報、特開平3−41126号公報などには光学的立体造形法に係る技術が開示されている。
即ち、現在、一般的に採用されている立体造形物の光学的製造方法は、容器に入れた液状光硬化性組成物の液面に所望のパターンが得られるようにコンピューターで制御された紫外線レーザーを選択的に照射して所定の厚みに硬化させ、次にその硬化層の上に1層分の液状光硬化性組成物を供給して同様に紫外線レーザーを照射して前記と同じように硬化させて連続した硬化層を形成させるという積層操作を繰り返して最終的な形状を有する立体造形物を得るものである。
この方法によれば、造形物の形状がかなり複雑であっても簡単に且つ比較的短時間で目的とする立体造形物を製造できる。
【0003】
光硬化性組成物には、被覆剤、フォトレジスト、歯科用材料等用としては、不飽和ポリエステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸エステルモノマーなどの硬化性組成物に光重合開始剤を添加したものが広く用いられている。また、光学的立体造形法用としては、光重合性の変性(ポリ)ウレタン(メタ)アクリレート系化合物、オリゴエステルアクリレート系化合物、エポキシアクリレート系化合物、エポキシ系化合物、ポリイミド系化合物、アミノアルキド系化合物、ビニルエーテル系化合物などの光重合性化合物の1種または2種以上を主成分とし、これに光重合開始剤を添加したものが挙げられる。最近では、特開平1−204915号公報、特開平1−213304号公報、特開平2−28261号公報、特開平2−75617号公報、特開平2−145616号公報、特開平3−104626号公報、特開平3−114732号公報、特開平3−1147324号公報などには各種の改良技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
光学的立体造形法で用いられる光硬化性組成物としては、取り扱い性、造形速度、造形精度などの点から、低粘度の液状物であること、硬化時の体積収縮が小さいこと、光硬化して得られる立体造形物の力学的特性が良好であることなどが必要とされている。
しかし、これまで成形された形状評価に主に使用されてきた光造形物も近年、需要と用途が拡大する傾向にあり、それに伴って用途によっては実際の組み込み部品としての実用試験に共される例も増し、靱性と称される力学的特性の向上が求められてようになってきた。例えば、ベルトバックルの繰り返し疲労試験に用いられる光学的立体造形物では、雄雌部品の嵌合強度試験での強度保持が重要視される。
【0005】
従来、成形物の靱性向上には、柔軟性の硬化物を与えるアルキルポリオール変性のウレタンアクリレートやエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加した多官能ポリオールを(メタ)アクリレート化した柔軟性(メタ)アクリレート化合物が主に使用されてきた。しかし、これらの方法では、硬化物の引張強度を増す組成では伸度が低下する傾向にあり、反対に伸度を向上させようとすれば強度が低下し性能の両立が困難であった。
【0006】
本発明は前記課題を解決するためになされたもので、低粘度の液状を呈していて取り扱い性に優れ、短い光硬化時間で硬化でき、光で硬化した際に体積収縮が小さくて寸法精度に優れ、しかも透明性や引張強度などの力学的特性にも優れる成形品、立体造形物、その他の硬化物を得ることのできる光造形用硬化性組成物を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、特定の化学構造を有するウレタンアクリレート化合物が上記の目的の達成に極めて有効であって、このウレタンアクリレート化合物に他のラジカル重合性化合物および光重合開始剤を加えると粘度が低く、取り扱い性に優れる液状の光硬化性組成物が得られること、そしてその光硬化性組成物に光を照射すると短い時間で硬化させることができ、硬化時の体積収縮が小さくて、所望の形状および寸法を有する立体造形物を高い寸法精度で製造することができ、しかも光硬化して得られるその立体造形物は透明性のみならず、引張強度、引張伸度、及び耐衝撃性等の力学的特性にも優れることを見出した。
【0008】
本発明の光造形用硬化性組成物は、(A)成分:下記(a1)〜(a4)成分が反応して得られ、分子内に少なくとも2個のラジカル重合性(メタ)アクリロイルオキシ基と少なくとも1個のアミド基と少なくとも2個のウレタン基とを有するウレタン(メタ)アクリレート化合物を15〜75質量部に対して、
(a1)分子内に1個以上のアミド基と、2個以上のNCO反応性ヒドロキシ基とを有するアミドヒドロキシ化合物。
(a2)ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、及びポリカーボネートジオールから選ばれる少なくとも1種のジオール。
(a3)有機ジイソシアネート化合物。
(a4)分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリレート基、及び1個のNCO反応性ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸のヒドロキシ基含有アルキルエステル。
(B)成分:化合物(b1)10〜70質量部と、化合物(b2)5〜60質量部と、
(C)成分:前記(A)成分と(B)成分の合計量100質量部に対して、0.05〜10質量部の光重合開始剤とを有することを特徴とするものである。
【0009】
ここで、(B)成分の化合物(b1)は、ビニルエーテル類、モノ(メタ)アクリレート類、モノ(メタ)アクリルアミド類から選ばれる少なくとも1種で、25℃におけるB型粘度が200mPa・s以下のものである。
【0010】
化合物(b2)は、下記一般式(I)又は式(II)で示される(メタ)アクリロイル基を有する化合物から選ばれる少なくとも一種である。
【化3】
(R1は水素又はメチル基、R2は炭素数3〜6の直鎖型炭化水素基、R3は炭素数2から15の分岐、環状、又は直鎖型炭化水素基、又は芳香環を有する炭化水素基で該構造中にエステル構造を含んでいてもよい。nとmは各々同一であっても異なっていても良く、1〜5の整数を示す。)
【化4】
(R1は水素又はメチル基、R4は炭素数2〜5の分岐、又は直鎖型炭化水素基、R5は炭素数2から20の分岐、環状、直鎖型炭化水素基、又は芳香環を有する炭化水素基で該構造中にエステル構造を含んでいてもよい。また、pは1〜7の整数を、qは2〜6の整数を、rは0〜3の整数を示す。)
【0011】
充填剤をさらに含有することが望ましい。
本発明の成形品は、上記光造形用硬化性組成物が硬化したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、各成分について詳細に説明する。
なお、本発明において「(メタ)アクリル酸」は「アクリル酸および/またはメタクリル酸」を、「(メタ)アクリレート」は「アクリレートおよび/またはメタクリレート」を、「(メタ)アクリロイルオキシ基」は「アクリロイルオキシ基および/またはメタクリルロイルオキシ基」をそれぞれ意味する。
【0013】
本発明では、(A)成分として、分子内に少なくとも2個のラジカル重合性(メタ)アクリロイルオキシ基と、少なくとも1個のアミド基と、少なくとも2個のウレタン基とを有するウレタン(メタ)アクリレート化合物を必須とする。
この化合物を含む光硬化性組成物を3次元光造形法により成形体とすることにより、従来にない曲げ強度と引張り強度、及び優れた伸度を与えるプラスチック成形物を得ることができる。
【0014】
このウレタン(メタ)アクリレート化合物は、(a1)分子内に1個以上のアミド基、及び2個以上のNCO反応性ヒドロキシ基を有するアミドヒドロキシ化合物、(a2)ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、及びポリカーボネートジオールから選ばれる少なくとも1種のジオール、(a3)有機ジイソシアネート化合物、(a4)分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリレート基、及び1個のNCO反応性ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸のヒドロキシ基含有アルキルエステルの付加反応により合成することができる。
具体的な合成方法としては、例えば、(a1)成分と(a2)成分の総ヒドロキシル基含有当量で0.9モル当量を合成釜内に仕込み、これに加熱・攪拌下(a3)のイソシアネート2.0モル当量を滴下することで前駆体のイソシアネート末端ポリウレタンが得られる。これに更に(a4)成分の1.1から1.3モル当量分を滴下、加熱付加することにより、(A)成分のウレタン(メタ)アクリレート化合物が得られる。ここで、モル当量とは、使用化合物のモル数と官能基数を乗じた数を言う。
【0015】
(a1)成分である分子内に1個以上のアミド基、及び2個以上のNCO反応性ヒドロキシ基を有するアミドヒドロキシ化合物は、(A)成分であるウレタン(メタ)アクリレート化合物の硬化物の伸度を維持したまま、強度を向上させる、即ち、靭性を向上させる作用を有し、環状ヒドロキシカルボン酸エステルとアンモニア、又は1個の第一級又は第二級アミノ窒素を含む化合物との反応生成物である。
環状ヒドロキシカルボン酸エステルの具体例としては、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンが挙げられ、これらは、1種を単独で、または2種以上を併用して用いることができるが、上記した中でもγ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンが特に好ましい。
1個の第一級又は第二級アミノ窒素を含む化合物の具体例としては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、2−アミノ−1−ブタノール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、6−アミノ−1−ヘキサノール、1,4−ジアミノブタン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,10−ジアミノデカン等が挙げられ、これらは、1種を単独で、または2種以上を併用して用いることができるが、中でもエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びN−メチルエタノールアミンが特に好ましい。
【0016】
環状ヒドロキシカルボン酸エステルと1個の第一級又は第二級アミノ窒素を含む化合物の反応は当モル量の両者を混合し、約200℃で24時間以上過熱することにより行われる。
最も好ましい(a1)化合物は、N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−ヒドロキシプロピルアミドである。
【0017】
(a2)成分であるポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、及びポリカーボネートジオールから選ばれる少なくとも1種のジオールは、(A)成分であるウレタン(メタ)アクリレート化合物の硬化物の柔軟性と伸度を向上させる作用を有し、種々市販されている。これらの具体例としては、ポリエチレングリコール(n=6〜20)、ポリプロピレングリコール(n=6〜20)、ポリブチレングリコール(n=6〜20)、1−メチルブチレングリコール(n=6〜20)、ポリカプロラクトンジオール、アルキレン(C2〜10)ジオールのカプロラクトン付加(n=2〜10)ジオール、ポリカーボネートジオール(C4〜C6の脂肪族骨格)、フタル酸とアルキレンジオールから誘導されたポリエステルジオール、マレイン酸とアルキレンジオールから誘導されたポリエステルジオール、フマル酸とアルキレンジオールから誘導されたポリエステルジオール等が挙げられ、質量平均分子量は300〜2000程度のものが好ましく、1種を単独で、または2種以上を併用して用いることができる。上記した中でもポリブチレングリコール(n=6〜20)、ポリカプロラクトンジオール、アルキレン(C2〜10)ジオールのカプロラクトン付加(n=2〜10)ジオールが特に好ましい。ジオールを用いるのは、3官能以上のポリオールであると、架橋、ゲル化し、実用的でなくなるからである。
【0018】
(a3)成分である有機ジイソシアネート化合物の具体例としては、イソホロンジイソシアネート、ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン、ビス(4−イソシアナトフェニル)メタン、ビス(3−クロロ−4−イソシアナトフェニル)メタン、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、トリス(4−イソシアナトフェニル)メタン、1,2−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,2−水添キシリレンジイソシアネート、1,4−水添キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられ、これらは、1種単独または2種以上を併用して用いることができる。上記した中でもイソホロンジイソシアネート、ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,2−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,2−水添キシリレンジイソシアネート、1,4−水添キシリレンジイソシアネートが好ましい。更に硬化物の耐候性の良さからイソホロンジイソシアネート、ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン、1,2−水添キシリレンジイソシアネート、1,4−水添キシリレンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環族骨格のものが特に好ましい。
【0019】
(a4)成分である分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリレート基、及び1個のNCO反応性ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸のヒドロキシ基含有アルキルエステルは製造したポリウレタン前駆体の末端に付加することで、ラジカル反応性を付与する作用を有する。
具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとカプロラクトンの付加物、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートとカプロラクトンの付加物が挙げられ、これらは、1種単独または2種以上を併用できる。上記した中でも2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
【0020】
本発明において、ウレタン(メタ)アクリレート化合物を構成する、(a1)〜(a4)の使用比率は、モル当量で、[(a3)]/[(a1)+(a2)]/[(a4)]=2.0/0.8〜1.2/0.8〜1.2であり、(a1)/(a2)=0.2〜1.0/1.0〜0.2である。ここでモル当量とは、有機ジイソシアネート化合物(a3)の場合は、分子内のNCO基数(2)と使用モル数を乗じたものを指す。分子内に1個以上のアミド基及び少なくとも2個のNCO反応性ヒドロキシ基を有するアミドヒドロキシ化合物(a1)、及び、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、及びポリカーボネートジオールから選ばれる少なくとも1種のジオール(a2)の場合は、分子内のヒドロキシル基数(2)と使用モル数を乗じた数を指す。分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリレート基、及び1個のNCO反応性ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸のヒドロキシ基含有アルキルエステル(a4)の場合は使用モル数を指す。
【0021】
また、(A)成分の配合比率は、(A)成分と(B)成分の合計量100質量部のうち、15〜75質量部の範囲が好ましく、特に好ましくは20〜70質量部の範囲である。
(A)成分が15質量部より少ない場合には、光造形法により成形した成形品の機械的強度が不足するだけでなく重合に伴う体積収縮率が増加し、(A)成分が75質量部を超える場合には、光硬化組成物の液粘度が高くなり、精密な成形物が得られ難くく、光学的立体造形機では成形困難にもなりかねない。
【0022】
(B)成分は、分子内に少なくとも1個のラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であって、上述した(A)成分を除いたものである。この(B)成分は、高粘性となり易い(A)成分の化合物の反応性希釈剤として使用される他、3次元光造形法により成形した成形物に高い弾性率、耐熱性等を付与するために使用されるものである。各種のアルキルモノ、あるいはポリアルコールから誘導されるエステル型モノ、ジ、トリ、及びテトラ(メタ)アクリレート、モノ、及びジ(メタ)アクリルアミド類、(A)成分を除くウレタンポリ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ビニルエーテル化合物、ビニルエステル化合物、アリル化合物等から選ばれた少なくとも一種が使用可能である。要求される成形物の性能に応じて2種以上を組み合わせて使用するのが好ましい。
【0023】
(B)成分の具体例を以下に例示する。尚、例示中、n、m、p、qの記号が付記している化合物は、化学式(I)又は化学式(II)に該当するものであって、当該記号は式中に示されているものである。
スチレン、α−メチルスチレン、α−クロロスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル系モノマー類;酢酸ビニル、酪酸ビニル、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アジピン酸ジビニル等のビニルエステルモノマー類;エチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類;ジアリルフタレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、アリルグリシジルエーテル等のアリル化合物類;アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、メチレンビスアクリルアミド等のアクリルアミド類;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸モルフォリル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカン、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸フェニル等のモノ(メタ)アクリレート、:ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール(繰返し単位数:5〜14)、ジ(メタ)アクリル酸プロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール(繰返し単位数:5〜14)、ジ(メタ)アクリル酸1,3−ブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸1,4−ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ポリブチレングリコール(繰返し単位数:3〜16)、ジ(メタ)アクリル酸ポリ(1−メチルブチレングリコール)(繰返し単位数:5〜20)、ジ(メタ)アクリル酸1,6−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,9−ノナンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ネオペンチルグリコール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリル酸エステル、ジシクロペンタンジオールのジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのγ−ブチロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ネオペンチルグリコールのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ブチレングリコールのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、シクロヘキサンジメタノールのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ジシクロペンタンジオールのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールAのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールFのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル
ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物(p=1〜7)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物(p=1〜7)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールFエチレンオキサイド付加物(p=1〜7)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールFプロピレンオキサイド付加物(p=1〜7)のジ(メタ)アクリル酸エステル等のジ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリル酸エステル、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加物(p=1〜5)のトリ(メタ)アクリル酸エステル、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド付加物(p=1〜5)のトリ(メタ)アクリル酸エステル、グリセリントリ(メタ)アクリル酸エステル、グリセリンエチレンオキサイド付加物(p=1〜5)のトリ(メタ)アクリル酸エステル、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールエチレンオキサイド付加物(p=1〜5)のトリ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールエチレンオキサイド付加物(p=1〜5)のテトラ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールプロピレンオキサイド付加物(p=1〜5)のトリ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールプロピレンオキサイド付加物(p=1〜5)のテトラ(メタ)アクリル酸エステル等のポリ(メタ)アクリレートペンタエリスリトールカプロラクトン(4〜8モル)付加物のトリ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールカプロラクトン(4〜8モル)付加物のテトラ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタエリスリトールカプロラクトン(4〜12モル)付加物のペンタ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタエリスリトールカプロラクトン(4〜12モル)付加物のヘキサ(メタ)アクリル酸エステル、N,N',N"−トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、N,N'−ビス(アクリロキシエチル)−N"−ヒドロキシエチルイソシアヌレート等のポリ(メタ)アクリレート、:ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート等のイソシアネート化合物の3量体や及びこれらのジイソシアネートとアルキルポリアルコール(例えばトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリン等)との付加体ポリイソシアネート、トリス(4−イソシアナトフェニル)メタン等に、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートやそれらのカプロラクトン付加体等の水酸基を有する(メタ)アクリレートを付加した(A)成分を除くウレタンポリ(メタ)アクリレート、:ビスフェノールAグリシジルエーテル、ビスフェノールFグリシジルエーテル、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等の分子内に複数のエポキシ基を有するポリエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との付加反応により得られるエポキシポリ(メタ)アクリレート、:フタル酸、フマル酸、マレイン酸等のポリカルボン酸とエチレングリコール、ポリエチレングリコール(繰返し単位数:2〜14)、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール(繰返し単位数:2〜14)、ブチレングリコール、ポリブチレングリコール(繰返し単位数:2〜14)、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のポリオール(OH官能基数:2〜4)から選ばれる2種以上と(メタ)アクリル酸とを縮合反応させて得られるポリエステルポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、1種を単独で、または2種以上を併用して用いることができる。
【0024】
上記した中でも、高粘性である(A)成分のウレタン(メタ)アクリレートの物性低下を抑えつつ、希釈効果の高いものとして、25℃におけるB型粘度が200mPa・s以下であるビニルエーテル類、モノ(メタ)アクリレート類、モノ(メタ)アクリルアミド類から選ばれる1種以上の化合物(b1)成分を使用する。B型粘度は1〜150mPa・sであればより好ましい。
【0025】
(b1)成分の中で好ましいものとしては、アクリロイルモルフォリン、メタクリロイルモリフォリン、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸トリメチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカン、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル等の分子内に環構造を有するモノ(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド等のモノ(メタ)アクリルアミド類等が挙げられる。
【0026】
さらに、光造形による成形物の弾性率を向上させ、かつ引張強度、及び引張伸度を向上させる成分として、分子内に(メタ)アクリロイル基を2個〜4個有するジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレート、及びテトラ(メタ)アクリレート類から選ばれる1種以上の化合物(b2)成分を上記した(b1)成分と併用して使用するのが特に好ましい。
中でも、(b2)成分の具体例として、下記一般式(I)、又は(II)から選ばれる少なくとも一種が特に好ましい。
【化5】
(R1は水素又はメチル基、R2は炭素数3〜6の直鎖型炭化水素基、R3は炭素数2から15の分岐、環状、又は直鎖型炭化水素基、又は芳香環を有する炭化水素基で該構造中にエステル構造を含んでいてもよい。nとmは各々同一であっても異なっていても良く、1〜5の整数を示す。)
【0027】
【化6】
【0028】
(R1は水素又はメチル基、R4は炭素数2〜5の分岐、又は直鎖型炭化水素基、R5は炭素数2から20の分岐、環状、直鎖型炭化水素基、又は芳香環を有する炭化水素基で該構造中にエステル構造を含んでいてもよい。また、pは1〜7の整数を、qは2〜6の整数を、rは0〜3の整数を示す。)
【0029】
一般式(I)、又は(II)で表される(b2)成分の具体例としては、一般式(I)では、脂肪族、脂環族、又は芳香族骨格のジアルコール1モルに2〜10モルのγ−ブチロラクトン、又はε−カプロラクトンを付加したジアルコール末端をメタクリレート、又はジアクリレート化した化合物が挙げられる。中でも好ましいものとして、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのγ−ブチロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ネオペンチルグリコールのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ブチレングリコールのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、シクロヘキサンジメタノールのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ジシクロペンタンジオールのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールAのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールFのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
【0030】
また、一般式(II)の具体例としては、脂肪族、脂環族、又は芳香族骨格の2〜6価のポリアルコール1モルに2〜15モルのエチレンオキサイド、又はプロピレンオキサイドを付加したポリアルコール末端をメタクリレート、又はアクリレート化した化合物が挙げられる。中でも好ましいものとして、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物(p=1〜7)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物(p=1〜7)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールFエチレンオキサイド付加物(p=1〜7)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールFプロピレンオキサイド付加物(p=1〜7)のジ(メタ)アクリル酸エステル等のジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加物(p=1〜5)のトリ(メタ)アクリル酸エステル、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド付加物(p=1〜5)のトリ(メタ)アクリル酸エステル、グリセリンエチレンオキサイド付加物(p=1〜5)のトリ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールエチレンオキサイド付加物(p=1〜5)のトリ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールエチレンオキサイド付加物(p=1〜5)のテトラ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールプロピレンオキサイド付加物(p=1〜5)のトリ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールプロピレンオキサイド付加物(p=1〜5)のテトラ(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
【0031】
上記した中でも、一般式(I)中のR3が下記一般式(III)で表される化合物と一般式(II)中のR5が2,2'−ビスフェニルプロパン、1,1,1−トリメチレンプロパン、及びテトラメチレンメタンである化合物が光造形で成形した成形品に十分な伸度を与えるため、特に好ましい。
最も好ましい(b2)成分の具体例は、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのカプロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのγ−ブチロラクトン付加物(n+m=2〜5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物(p=1〜7)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物(p=1〜7)のジ(メタ)アクリル酸エステル、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加物(p=1〜5)のトリ(メタ)アクリル酸エステル、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド付加物(p=1〜5)のトリ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールエチレンオキサイド付加物(p=1〜5)のトリ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールエチレンオキサイド付加物(p=1〜5)のテトラ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールプロピレンオキサイド付加物(p=1〜5)のトリ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールプロピレンオキサイド付加物(p=1〜5)のテトラ(メタ)アクリル酸エステルから選ばれる少なくとも一種である。
【0032】
【化7】
【0033】
このような(b1)と(b2)を用いる場合、その配合量は図1に示す三角座標において、線▲1▼L〜▲1▼H、線▲2▼L〜▲2▼H、線▲3▼L〜▲3▼Hで囲まれる領域を満たすことが望ましい。即ち、(A)成分15〜75質量部に対して、(b1)成分は10〜70質量部、(b2)成分は5〜60質量部であることが好ましい。より好ましくは(b1)成分は20〜60質量部、(b2)成分は10〜50質量部の範囲である。
(b1)成分が70質量部を超えると、光造形による成形品の機械的強度が低下し、10質量部未満では組成物の粘度が高くなり、精度に優れる成形品が得られにくくなる。
(b2)成分が60質量部を超えると、光造形による成形品の重合収縮率が大きくなり、精度に優れる成形品が得られず、5質量部未満では成形品の機械的強度と耐熱性が不足する場合がある。
【0034】
(C)成分として用いる光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、メチルオルソベンゾイルベンゾエート、4−フェニルベンゾフェノン、t−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノンや、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン類;ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン類;ベンゾインメチルエーテル、、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド類、メチルベンゾイルホルメート、1,7−ビスアクリジニルヘプタン、9−フェニルアクリジン等が挙げられる。
【0035】
また、ラジカル重合性化合物として、ラジカル重合性の基と共にエポキシ基などのカチオン重合性の基を有する化合物を用いる場合は、上記した光ラジカル重合開始剤と共に光カチオン重合開始剤を併用してもよく、その場合の光カチオン重合開始剤の種類も特に制限されず、従来既知のものを使用することができる。
【0036】
これらの光重合開始剤は、1種または2種以上の併用が可能であり、本発明の(A)成分および(B)成分からなる組成物100質量部に対して、好ましくは0.05〜10質量部の範囲、特に好ましくは0.1〜5質量部の範囲で配合される。光重合開始剤の添加量が0.05質量部を下回る場合、光重合開始剤の添加による光硬化性の効果の発揮が実質的な工業生産に適うほど十分でない。また、10質量部を越える場合、照射光量が小さい場合に、硬化させた被膜に臭気が残るおそれがあり、好ましくない。
【0037】
さらに、本発明の光硬化性組成物には、必要に応じて、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸アミル、4−ジメチルアミノアセトフェノン等公知の光増感剤を添加することもできる。
【0038】
本発明の光硬化性組成物には、その他、離型剤、滑剤、可塑剤、酸化防止剤、帯電防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、難燃助剤、重合禁止剤、充填剤、シランカップリング剤等、公知の添加剤を用途に応じて適宜使用可能である。
【0039】
本発明は、上記した光硬化性組成物に固体微粒子およびウイスカーから選ばれる少なくとも1種の充填剤をさらに含有させてなる光硬化性組成物を本発明の範囲に包含する。固体微粒子およびウイスカーから選ばれる充填剤を含有する本発明の光硬化性組成物では、その光硬化時の体積収縮が一層低減されて、寸法精度に一層優れる成形品や造形物を得ることができる。しかも、固体微粒子およびウイスカーから選ばれる少なくとも1種の充填剤を含有する光硬化性組成物を光硬化して得られる成形品および造形物などは、その良好な機械的特性を保ちながら、極めて高い熱変形温度を有しており、ものによっては熱変形温度が150℃を超えるものも得られ、耐熱性が一層優れたものとなる。
【0040】
本発明の光硬化性組成物は、固体微粒子およびウイスカーから選ばれる充填剤のうちの1種類のみを含有していても、または2種以上を含有していてもよい。すなわち、本発明の光硬化性組成物は、1種または2種以上の固体微粒子のみを含有していても、1種または2種以上のウイスカーのみを含有していても、或いは1種または2種以上の固体微粒子と1種または2種以上のウイスカーの両方を含有していてもよい。そして、本発明の光硬化性組成物が固体微粒子とウイスカーの両方を含有する(すなわち1種または2種以上の固体微粒子と1種または2種以上のウイスカーとを含有する)場合には、光硬化時の体積収縮が一層小さくなり、しかも光硬化物の熱変形温度が極めて高くなり、寸法精度および耐熱性に一層優れる成形品や造形物などの光硬化物を得ることができる。
【0041】
光硬化性組成物における固体微粒子およびウイスカーから選ばれる充填剤の含有量(2種以上を含有する場合はその合計含有量)は、固体微粒子やウイスカーの種類や形態などに応じて調節し得るが、一般には、固体微粒子および/またはウイスカーを含有させる前の光硬化性組成物の容量に基づいて、3〜70容量%であるのが好ましく、20〜65容量%であるのがより好ましく、30〜60容量%であるのが更に好ましい。特に、本発明の光硬化性組成物がウイスカーを含有せずに固体微粒子のみを含有する場合は、固体微粒子の含有量を、それを含有させる前の光硬化性組成物の容量に基づいて3〜70容量%とするのが好ましい。また、本発明の光硬化性組成物が固体微粒子を含有せずにウイスカーのみを含有する場合は、ウイスカーの含有量を、それを含有させる前の光硬化性樹脂組成物の容量に基づいて3〜30容量%とするのが好ましい。光硬化性組成物中における固体微粒子およびウイスカーの含有量を上記した範囲にすることによって、寸法精度および耐熱性に一層優れる成形品や造形物が得られるようになる。一方、固体微粒子およびウイスカーの含有量が上記した上限範囲を超えると、光硬化性組成物の粘度が高くなり過ぎて、取り扱い性、光硬化時の操作性などが不良になるので注意を要する。
【0042】
光硬化性組成物中に含有させる固体微粒子としては、滑らかな表面を有していて光照射時(エネルギー線照射時)に乱反射を生じにくく、しかも光硬化して得られる成形品や造形物などの光硬化物が使用される温度で分解や変質などの生じないような無機固体微粒子および有機重合体固体微粒子が好ましく用いられる。特に、固体微粒子として、下記の数式(1)で表される真球度の相対標準偏差値が0.5以下であるような、滑らかな球状を有する固体微粒子、特に真球状の固体微粒子を使用するのが好ましい。前記した相対標準偏差値が0.5以下である固体微粒子を用いた場合には、光硬化性樹脂組成物を光硬化させる際に照射光(照射エネルギー線)が固体微粒子によって乱反射させるのが防止されて光硬化を均一に行われ、寸法精度により優れる光硬化物を得ることができ、しかも光硬化性組成物の過度の粘度上昇が防止される。
【0043】
【数1】
(ここでDI:個々の粒子の面積円相当径(μm)
D:面積円相当径の平均値〔ΣDI/n〕(μm)
n:粒子の個数
【0044】
また、固体微粒子は、その平均粒径が3〜70μmであるのが好ましく、10〜60μmであるのがより好ましく、15〜50μmであるのが更に好ましい。固体微粒子の平均粒径が3μm未満であると光硬化性組成物の粘度が過度に高くなり易く、一方70μmを超えると照射時に活性エネルギーの散乱を生じて成形品や造形物などの光硬化物の寸法精度が低いものになり易い。また、固体微粒子は透明なものであっても、または不透明なものであってもよく、目的とする成形品や造形物の種類や用途などに応じて選択すればよい。耐熱性の向上をはかりながら、透明性にも優れる光硬化物を得るためには、固体微粒子をサブミクロンの極めて小さな微粒子状にして、適当な表面処理を施して光硬化性樹脂組成物中に安定に分散せしめ、光硬化性樹脂組成物の粘度の上昇を抑制するようにすることも可能である。
【0045】
本発明で好ましく用い得る固体微粒子としては、例えば、ガラスビーズ、タルク微粒子、酸化ケイ素微粒子などの無機固体微粒子;架橋ポリスチレン系微粒子、架橋型ポリメタクリレート系微粒子、ポリエチレン系微粒子、ポリプロピレン系微粒子などを挙げることができ、これらの固体微粒子は単独で使用しても、2種以上を併用しても、またはウイスカーと併用してもよい。
【0046】
また、固体微粒子として、アミノシラン、エポキシシラン、アクリルシランなどのシラン系カップリング剤の1種または2種以上を用いて処理したものを用いると、光硬化して得られる硬化物の機械的強度が向上する場合が多く好ましい。シランカップリング剤処理を施したポリエチレン系固体微粒子および/またはポリプロピレン系固体微粒子を光硬化性組成物中に含有させる場合は、アクリル酸系化合物を1〜10質量%程度共重合させたポリエチレン系固体微粒子および/またはポリプロピレン系固体微粒子を用いるとシランカップリング剤との親和性が高くなるので好ましい。
【0047】
また、光硬化性組成物中にウイスカーを含有させる場合は、径が0.3〜1μm、長さが10〜70μmおよびアスペクト比が10〜100であるウイスカーを用いるのが好ましく、径が0.3〜0.7μm、長さが20〜50μmおよびアスペクト比が20〜70のであるウイスカーを用いるのがより好ましい。ウイスカーのアスペクト比が10未満の場合は、ウイスカーを含有させたことによる機械的特性の向上効果、体積収縮の低減効果などが得られにくくなり、しかも光硬化性組成物の粘度の上昇を招き易い。一方、ウイスカーのアスペクト比が大きくなれば機械的強度の向上および体積収縮の低減効果が期待されるが、アスペクト比があまり大きくなると光硬化性組成物の粘度上昇、流体弾性の上昇などを生じて、造形操作などが困難となったり、得られる光硬化物の寸法精度の低下、特に光硬化物における側面の寸法精度の低下などを生じ易くなるので、アスペクト比が100以下であるのが好ましい。
【0048】
本発明で好ましく用い得るウイスカーとしては、例えば、ホウ酸アルミニウム系化合物、水酸化硫酸マグネシウム系化合物、酸化アルミニウム、酸化チタン系化合物、酸化珪素系化合物などよりなるウイスカーを挙げることができ、これらのウイスカーは単独で使用しても、2種以上を併用しても、または上記した固体微粒子と併用してもよい。前記したもののうちでも、ホウ酸アルミニウム系化合物のウイスカーが好ましく用いられる。また、ウイスカーを、アミノシラン、エポキシシラン、アクリルシランなどのシラン系カップリング剤のうちの1種または2種以上で処理しておくと、光硬化して得られる硬化物の機械的強度が向上する場合が多く好ましい。
【0049】
本発明の光硬化性組成物の粘度は、用途や使用態様などに応じて調節し得るが、一般に、回転式B型粘度計を用いて測定したときに、常温(25℃)において、その粘度が100〜100000mPa・s程度であるのが取り扱い性、成形性、立体造形性などの点から好ましく、300〜50000mPa・s程度であるのがより好ましい。特に、本発明の光硬化性組成物を光学的立体造形に用いる場合は、上記した常温における粘度を300〜5000mPa・sの範囲にしておくのが、光学的に立体造形物を製造する際の取り扱い性が良好になり、しかも目的とする立体造形物を高い寸法精度で円滑に製造することができる点から望ましい。光硬化性組成物の粘度の調節は、(A)及び(B)成分の種類とそれらの配合割合の調節などによって行うことができる。
【0050】
本発明の光硬化性組成物は、光を遮断し得る状態に保存した場合には、通常、10〜40℃の温度で、約6〜18ケ月の長期に亙って、その変性や重合を防止しながら良好な光硬化性能を保ちながら保存することができる。
【0051】
本発明の光硬化性組成物は、その特性、特に光で硬化した際に体積収縮率が小さくて寸法精度に優れ、しかも透明性や引張強度と伸度などの力学的特性にも優れるため、光学的立体造形法による立体物の成形のみならず、その他の種々の用途に使用することができる。例えば、流延成形法や注型などによる膜状物や型物などの各種成形品の製造、被覆用などに用いることができる。
【0052】
本発明の光硬化性組成物は、上記した光学的立体造形法で用いるのに特に適しており、その場合には、光硬化時の体積収縮率を小さく保ちながら、寸法精度に優れ且つ靱性、剛性および透明性に優れる立体造形物を円滑に製造することができる。本発明の光硬化性組成物を用いて光学的立体造形を行うに当たっては、従来既知の光学的立体造形方法および装置のいずれもが使用できる。そのうちでも、本発明では、樹脂を硬化させるための光エネルギーとして、Arレーザー、He−Cdレーザー、固体レーザー、キセノンランプ、メタルハライドランプ、水銀灯、蛍光灯などからは発生される活性エネルギー光線を用いるのが好ましく、レーザー光線が特に好ましく用いられる。活性エネルギー光線としてレーザー光線を用いた場合には、エネルギーレベルを高めて造形時間を短縮することが可能であり、しかもレーザー光線の良好な集光性を利用して、造形精度の高い立体造形物を得ることができる。
【0053】
上記したように、本発明の光硬化性組成物を用いて光学的立体造形を行うに当たっては、従来既知の方法や従来既知の光造形システム装置のいずれもが採用でき特に制限されないが、本発明で好ましく用いられる光学的立体造形法の代表例としては、光エネルギー吸収剤を含有する液状の光硬化性組成物に所望のパターンを有する硬化層が得られるように活性エネルギー光線を選択的に照射して硬化層を形成し、次いでその硬化層に未硬化液状の光硬化性組成物を供給し、同様に活性エネルギー光線を照射して前記の硬化層と連続した硬化層を新たに形成する積層する操作を繰り返すことによって最終的に目的とする立体的造形物を得る方法を挙げることができる。そして、それによって得られる立体造形物はそのまま用いても、また場合によっては更に光照射によるポストキュアや熱によるポストキュアなどを行って、その力学的特性や形状安定性などを一層高いものとしてから使用するようにしてもよい。
【0054】
その際に立体造形物の構造、形状、サイズなどは特に制限されず、各々の用途に応じて決めることができる。そして、本発明の光学的立体造形法の代表的な応用分野としては、設計の途中で外観デザインを検証するためのモデル、部品の機能性をチェックするためのモデル、実部品として機械製品等に組み込み、性能をチェックするためのモデル、鋳型を制作するための樹脂型、金型を制作するためのベースモデル、試作金型用の直接型などの作製などを挙げることができる。より具体的には、精密部品、電気・電子部品、家具、建築構造物、自動車用部品、各種容器類、鋳物、金型、母型などのためのモデルや加工用モデルなどの製作を挙げることができる。特にその良好な機械的強度、靱性、及び透明性という特性を活かして、繰り返し疲労試験用部品の試作、例えば家電製品の嵌合部分の設計、複雑な構造の力学的強度解析企用部品の製造などに極めて有効に使用することができる。
【0055】
【実施例】
以下で実施例等によって本発明について具体的に説明するが、本発明は以下の例によって何ら限定されない。
【0056】
《合成例1》[ウレタンアクリレート(UA1:A成分)の製造]
(1)攪拌機、温度調節器、温度計及び凝縮器を備えた内容積5リットルの三つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート1112g(10モル当量)、およびジブチル錫ジラウレート0.5gを仕込んでウオーターバスで内温が70℃になるように加熱した。
(2)N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−ヒドロキシプロピルアミド175g(2.4モル当量)とポリブチレングリコール(n=12;平均分子量:850)1102g(2.6モル当量)を均一に混合溶解させた液を側管付きの滴下ロートに仕込み、この滴下ロート内の液を、上記(1)のフラスコ中の内容物を攪拌しつつ、フラスコ内温を65〜75℃に保ちながら4時間等速滴下により滴下し、同温度で2時間攪拌して反応させた。
(3)次いで、フラスコ内容物の温度を60℃に下げた後、別の滴下ロートに仕込んだ2−ヒドロキシエチルアクリレート633g(5.5モル当量)とハイドロキノンモノメチルエーテル1.5gを均一に混合溶解させた液をフラスコ内温を55〜65℃に保ちながら2時間等速滴下により滴下した後、フラスコ内容物の温度を75〜85℃に保って4時間反応させて、ウレタンアクリレート(UA1)を製造した。
反応の終点は残存イソシアネート当量の測定により、1%未満であることを確認した後、アクリロイルモルフォリン(b1成分)1008g((A)/(b1)=75/25質量比)を滴下希釈した。
(4)その結果得られた反応生成物は、無色透明で常温(25℃)で約15000mPa・sの粘稠な液状を呈していた。
【0057】
《合成例2》[ウレタンアクリレート(UA2:A成分)の製造]
(1)攪拌機、温度調節器、温度計及び凝縮器を備えた内容積5リットルの三つ口フラスコに、ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン1260g(10モル当量)、およびジブチル錫ジラウレート0.5gを仕込んでウオーターバスで内温が70℃になるように加熱した。
(2)N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−ヒドロキシプロピルアミド250g(3.4モル当量)とポリブチレングリコール(n=12;平均分子量:850)660g(1.6モル当量)を均一に混合溶解させた液を側管付きの滴下ロートに仕込み、この滴下ロート内の液を、上記(1)のフラスコ中の内容物を攪拌しつつ、フラスコ内温を65〜75℃に保ちながら4時間等速滴下により滴下し、同温度で2時間攪拌して反応させた。
(3)次いで、フラスコ内容物の温度を60℃に下げた後、別の滴下ロートに仕込んだ2−ヒドロキシエチルアクリレート633g(5.5モル当量)とハイドロキノンモノメチルエーテル1.5gを均一に混合溶解させた液をフラスコ内温を55〜65℃に保ちながら2時間等速滴下により滴下した後、フラスコ内容物の温度を75〜85℃に保って4時間反応させて、ウレタンアクリレート(UA2)を製造した。
反応の終点は残存イソシアネート当量の測定により、1%未満であることを確認した後、アクリロイルモルフォリン(b1成分)934g((A)/(b1)=75/25質量比)を滴下希釈した。
(4)その結果得られた反応生成物は、無色透明で常温(25℃)で約25000mPa・sの粘稠な液状を呈していた。
【0058】
《合成例3》[ウレタンアクリレート(UA3:B成分)の製造]
(1)攪拌機、温度調節器、温度計及び凝縮器を備えた内容積5リットルの三つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート1354g(12モル当量)、およびジブチル錫ジラウレート0.5gを仕込んでウオーターバスで内温が70℃になるように加熱した。
(2)2−ヒドロキシエチルアクリレート1665g(12.8モル当量)とハイドロキノンモノメチルエーテル1.5gを均一に混合溶解させた液を側管付きの滴下ロートに仕込み、この滴下ロート内の液を、上記(1)のフラスコ中の内容物を攪拌しつつ、フラスコ内温を65〜75℃に保ちながら6時間等速滴下により滴下し、同温度で4時間攪拌して反応させて、ウレタンアクリレート(UA3)を製造した。
反応の終点は残存イソシアネート当量の測定により、1%未満であることを確認した後、アクリロイルモルフォリン(b1成分)1007g((A)/(b1)=75/25質量比)を滴下希釈した。その結果得られた反応生成物は、無色透明で常温(25℃)で約25000mPa・sの粘稠な液状を呈していた。
【0059】
《合成例4》[ウレタンアクリレート(UA4:B成分)の製造]
(1)攪拌機、温度調節器、温度計及び凝縮器を備えた内容積5リットルの三つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート867g(7.8モル当量)、およびジブチル錫ジラウレート0.5gを仕込んでウオーターバスで内温が70℃になるように加熱した。
(2)ポリブチレングリコール(n=12;平均分子量:850)1651g(3.9モル当量)を側管付きの滴下ロートに仕込み、この滴下ロート内の液を、上記(1)のフラスコ中の内容物を攪拌しつつ、フラスコ内温を65〜75℃に保ちながら4時間等速滴下により滴下し、同温度で2時間攪拌して反応させた。
(3)次いで、フラスコ内容物の温度を60℃に下げた後、別の滴下ロートに仕込んだ2−ヒドロキシエチルアクリレート494g(4.2モル当量)とハイドロキノンモノメチルエーテル1.5gを均一に混合溶解させた液をフラスコ内温を55〜65℃に保ちながら2時間等速滴下により滴下した後、フラスコ内容物の温度を75〜85℃に保って4時間反応させて、ウレタンアクリレート(UA4)を製造した。
反応の終点は残存イソシアネート当量の測定により、1%未満であることを確認した後、アクリロイルモルフォリン(b1成分)1004g((B)/(b1)=75/25質量比)を滴下希釈した。
(4)その結果得られた反応生成物は、無色透明で常温(25℃)で約10000mPa・sの粘稠な液状を呈していた。
【0060】
《合成例5》[ウレタンアクリレート(UA5:B成分)の製造]
(1)攪拌機、温度調節器、温度計及び凝縮器を備えた内容積5リットルの三つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート1535g(2モル当量)、およびジブチル錫ジラウレート0.5gを仕込んでウオーターバスで内温が70℃になるように加熱した。
(2)N−メチル−N'−(2−ヒドロキシエチル)−3−ヒドロキシプロピルアミド602g(0.4モル当量)を側管付きの滴下ロートに仕込み、この滴下ロート内の液を、上記(1)のフラスコ中の内容物を攪拌しつつ、フラスコ内温を65〜75℃に保ちながら4時間等速滴下により滴下し、同温度で2時間攪拌して反応させた。
(3)次いで、フラスコ内容物の温度を60℃に下げた後、別の滴下ロートに仕込んだ2−ヒドロキシエチルアクリレート874g(2.2モル当量)とハイドロキノンモノメチルエーテル1.5gを均一に混合溶解させた液をフラスコ内温を55〜65℃に保ちながら2時間等速滴下により滴下した後、フラスコ内容物の温度を75〜85℃に保って4時間反応させて、ウレタンアクリレート(UA5)を製造した。
反応の終点は残存イソシアネート当量の測定により、1%未満であることを確認した後、アクリロイルモルフォリン(b1成分)1004g((B)/(b1)=75/25質量比)を滴下希釈した。
(4)その結果得られた反応生成物は、無色透明で常温(25℃)で約30000mPa・sの粘稠な液状を呈していた。
【0061】
《実施例1》[光硬化性組成物の調製]
攪拌機、冷却管および側管付き滴下ロートを備えた内容積5リットルの三つ口フラスコに、合成例1で得られたウレタンアクリレート(UA1)とアクリロイルモルフォリン(製品名:ACMO;興人(株)製:b1成分)を含む反応生成物2400g、アクリロイルモルフォリン600g、N,N−ジメチルアクリルアミド(製品名:DMAA;興人(株)製:b1成分)200g、及びヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのカプロラクトン付加物(n+m=2)のジアクリル酸エステル(製品名:カヤラッドHX220;日本化薬(株)製:b2成分)800gを仕込み、減圧脱気窒素置換した。次いで、紫外線を遮断した環境下に、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(製品名:イルガキュアー184;チバガイギー社製:C成分;光ラジカル重合開始剤)120gを添加し、完全に溶解するまで温度25℃で混合攪拌して(混合攪拌時間約1時間)、無色透明な粘稠液体である光硬化性組成物を得た。
配合組成を表1中に纏めて示した。尚、合成例で示したUA1はアクリロイルモルフォリン(ACMO)を25wt%含んでいるが、表1にはACMOの質量部は(B)成分の欄に記載している。
実施例1の光硬化性組成物の粘度は、常温で980mPa・sであった。
尚、光学的立体造形用光硬化性組成物の性能の一つである粘度の評価基準は、モールド成形や、特に光学的立体造形法による成形する際の作業性の面から、2000mPa・s以下であることが好ましい。
【0062】
[モールド成形法による光硬化成形品の製造]
JIS 7113に準拠するダンベル試験片形状の型キャビテーを有する透明なシリコン型に、上記の実施例1で調製した光硬化性組成物を注入した後、30Wの紫外線ランプを用いてシリコン型の全面から15分間紫外線照射して樹脂組成物を硬化させて光硬化したダンベル試験片形状の成形品を製造したところ、透明性に優れる成形品(ダンベル形状試験片)が得られた。
(1)製造した成形品の体積収縮率の測定
モールド成形に用いた光硬化性組成物の光硬化前の比重(d1)と、得られたモールド成形品(ダンベル形状試験片)の比重(d2)をそれぞれ測定して、下記の数式(2)によりその体積収縮率(%)を求めた。
体積収縮率(%)=〔(d2−d1)/d2〕×100 ・・・ (2)
尚、成形物の寸法精度達成の点で、体積収縮率は8%未満を良とする。
【0063】
(2)耐衝撃性の評価
上記と同様に製造した、幅10mm、長さ15mm、厚み2mmの試験片を用いて、ダインシュタット衝撃試験機(商品名:ダインスタットテスター;東洋精機製作所製)を用いて衝撃強度の評価を行った。衝撃強度はダインスタットテスターの表示板に記載されている破壊に要するエネルギー値(kg・cm)を読み取り、J値に換算したものを表2に示した。
尚、成形物の機械的強度維持の点から、試験片の破壊に必要とするエネルギーが1000J以上のものを良とする。
【0064】
(3)熱変形温度の測定
上記(2)で得られた平板状試験片の熱変形温度をJISK7207に準拠してA法(荷重18.5kg/mm2)で測定した。
尚、成形物の経時寸法、形状の安定性の点から、70℃以上を良とする。
(4)機械的強度の測定
JIS K 7113に準拠して、その引張特性(引張強度、引張伸度および引張弾性率)を測定した。
尚、成形物の機械的強度の点から、引張強度は40Mpa以上を、引張伸度は10%以上を、及び引張弾性率は1200MPa以上を良とする。
【0065】
[光学的立体造形法による立体造形物の製造]
上記の実施例1で得られた光硬化性組成物を用いて、超高速光造形システム(帝人製機株式会社製「SOLIFORM500」)を使用して、水冷Arレーザー光(出力500mW;波長333,351,364nm)を表面に対して垂直に照射して、照射エネルギー20〜30mJ/cm2の条件下にスライスピッチ(積層厚み)0.127mm、1層当たりの平均造形時間2分で光造形を行って、JIS 7113に準拠するダンベル試験片形状の立体造形物を製造した。
得られた立体造形物をイソプロピルアルコールで洗浄して立体造形物に付着している未硬化の樹脂液を除去した後、3KWの紫外線を10分間照射してポストキュアしたところ、透明性に優れる立体造形物が得られた。
この成形品の体積収縮率(%)、ダインシュタット衝撃強度、熱変形温度、機械的強度(引張強度、引張伸度および引張弾性率)を上記と同様にして測定した。その結果を表2に併記した。
【0066】
《実施例2》
ウレタンアクリレート(A成分)として合成例2で得られたウレタンアクリレート(UA2)を用い、(B)成分の一種として合成例3で得られたウレタンアクリレート(UA3)を用いた以外は実施例1と同様にして光硬化性組成物を調製し、モールド成形法による光硬化成形品の製造と光学的立体造形法による立体造形物の製造も実施例1同様に評価した。結果を表2に併記した。
【0067】
《実施例3〜6、比較例1〜6》
表1に記載した光硬化性組成物を実施例1と同様にして調製し、モールド成形法による光硬化成形品の製造と光学的立体造形法による立体造形物の製造も実施例1と同様に試験片を成形して評価した。結果を表2に併記した。
【0068】
《実施例7、8》
実施例1、及び2で得られた光硬化性組成物103gにシランカップリング剤(製品名:KBM−503;信越化学社製)で処理したガラスビーズ(平均粒径:15μm式(1)による真球度の相対標準偏差値=0.3)を110g、及び同じシランカップリング剤で処理したホウ酸アルミニウムウィスカー(製品名:アルボレックスYS−4;四国化成工業社製、径0.5〜0.7μm、アスペクト比50〜70を30gを添加し、高速ディスパーで1日攪拌し、脱法処理して充填剤を含有する光硬化性組成物を得た。
そして、実施例1と同様にして光学的立体造形法による立体造形物のダンベル試験片を成形して評価した。結果を表3に併記した。
【0069】
尚、表1,3中の化合物名略号は次の通りである。
UA1:合成例1で得られたウレタンアクリレート。但し、表中の質量部は希釈モノマーのACMO(25%分)を含まない。ACMOの質量部総計はACMOの欄に記載。
UA2:合成例2で得られたウレタンアクリレート。但し、表中の質量部は希釈モノマーのACMO(25%分)を含まない。ACMOの質量部総計はACMOの欄に記載。
ACMO:アクリロイルモルフォリン(製品名:ACMO;興人社製)25℃におけるB型粘度は12mPa・s
DMAA:N,N−ジメチルアクリルアミド(製品名:DMAA;興人社製)25℃におけるB型粘度は1.5mPa・s
TMCMA:トリメチルシクロヘキシルメタクリレート(三菱レイヨン(株)製)25℃におけるB型粘度は25mPa・s
HPCDA:ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのカプロラクトン付加(n+m=2)のジアクリレート(製品名:カヤラッドHX−220;日本化薬社製)
BAPPP:ビスフェノールAエチレンオキサイド10モル付加物のジアクリレート(製品名:A−BPE−10;新中村化学社製)
TMPEOA:トリメチロールプロパンエチレンオキサイド3モル付加物のトリアクリレート(製品名:NKエステルA−TMPT−3EO;新中村化学社製)
UA3:合成例3で得られたウレタンアクリレート。但し、表中の質量部は希釈モノマーのACMO(25%分)を含まない。ACMOの質量部総計はACMOの欄に記載。
UA4:合成例4で得られたウレタンアクリレート。但し、表中の質量部は希釈モノマーのACMO(25%分)を含まない。ACMOの質量部総計はACMOの欄に記載。
UA5:合成例5で得られたウレタンアクリレート。但し、表中の質量部は希釈モノマーのACMO(25%分)を含まない。ACMOの質量部総計はACMOの欄に記載。
EPA1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(製品名:エピコート828;油化シェル社製)1モルにアクリル酸2.1モルを付加したエポキシアクリレート
充填剤A:シランカップリング剤処理したガラスビーズ
充填剤B:シランカップリング剤処理したホウ酸アルミニウムウィスカー
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
【表3】
【0073】
【発明の効果】
以上示したとおり、本発明の光硬化性組成物は光学的光造形法に必要とされる低粘度、かつ低収縮性を有し、取り扱い性に優れ、また短い時間で硬化できるので、注型重合、ポッティング、光造形法等に最適である。そして、体積収縮率が小さいため、寸法精度に優れる成形品や立体造形物を得ることができ、その硬化物は透明性の他、耐衝撃性や引っ張り強度、引張り伸度に優れるため、機械的強度の要求される立体造形品として有用である。
また、(B)成分を含有することで、3次元光造形法により成形した成形物の弾性率、耐熱性が向上する。
さらに、(B)成分として化合物(b1)と化合物(b2)を併用することで、光造形による成形物の弾性率、引張強度、引張伸度がより向上する。
またさらに、充填剤を含有させることで、光硬化時の体積収縮が一層低減し、寸法精度に一層優れる成形品や造形物を得ることができる。しかも、良好な機械的特性を保ちながら、耐熱性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 4成分系における(A)成分、(b1)成分、(b2)成分の好適な配合量を示す三角座標のグラフである。
Claims (3)
- (A)成分:下記(a1)〜(a4)成分が反応して得られ、分子内に少なくとも2個のラジカル重合性(メタ)アクリロイルオキシ基と少なくとも1個のアミド基と少なくとも2個のウレタン基とを有するウレタン(メタ)アクリレート化合物を15〜75質量部に対して、
(a1)分子内に1個以上のアミド基と、2個以上のNCO反応性ヒドロキシ基とを有するアミドヒドロキシ化合物。
(a2)ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、及びポリカーボネートジオールから選ばれる少なくとも1種のジオール。
(a3)有機ジイソシアネート化合物。
(a4)分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリレート基、及び1個のNCO反応性ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸のヒドロキシ基含有アルキルエステル。
(B)成分:ビニルエーテル類、モノ(メタ)アクリレート類、モノ(メタ)アクリルアミド類から選ばれる少なくとも1種で、25℃におけるB型粘度が200mPa・s以下である化合物(b1)10〜70質量部と、下記一般式(I)又は式(II)で示される(メタ)アクリロイル基を有する化合物から選ばれる少なくとも一種である化合物(b2)5〜60質量部と、
(C)成分:前記(A)成分と(B)成分の合計量100質量部に対して、0.05〜10質量部の光重合開始剤とを有することを特徴とする光造形用硬化性組成物。
- 充填剤をさらに含有することを特徴とする請求項1に記載の光造形用硬化性組成物。
- 請求項1または2に記載の光造形用硬化性組成物が硬化した成形品。
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