JP4282298B2 - 超微粒超硬合金 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、切削工具、耐摩耗工具、部品に使用される超微粒超硬合金に関する。例えば、本発明の超微粒超硬合金は、チップ、ドリル、エンドミル、金型、または切断刃など硬さ、耐摩耗性、強度、および/または靱性が必要とされる用途に適する。また、耐食性にも優れることから、腐食環境下で使用する耐摩耗部品やしゅう動部品にも適する。
【0002】
【従来の技術】
従来の微粒超硬合金は、平均粒子径が0.2〜0.7μmのWC粉末とCo粉末に、0.2〜2重量%のVC,Cr3C2,TaCなど粒成長抑制剤を添加し、混合した後、焼結して得られている。WCの平均粒子径が1.0〜7.0μmである粗粒超硬合金に比べ硬さと強度が共に高く、面精度、刃立性や耐摩耗性、耐溶着性などに優れるという特徴がある。そして、高硬度で高強度な微粒超硬合金を得るためには、異常成長したWCを含まない微細で均一な組織とする必要があり、粒成長抑制剤の成分と量やその均一分散に関する検討が数多く行われている。
【0003】
微粒超硬合金の組成に関する先行技術としては、特開昭63−42346号公報、特開平4−289146号公報、特開平5−117799号公報などがある。また、微粒超硬合金の製造方法に関する先行技術としては、特開平06−212341号公報、特開平10−110235号公報などがある。さらに、結合相にニッケルを用いる微粒超硬合金には、特開昭60−135552号公報などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
微粒超硬合金の組成に関する先行技術のうち、特開昭63−42346号公報には、平均粒子径が1.0μm以下の炭化タングステンと3〜30%のコバルトおよび/またはニッケル中に、炭化バナジウムと炭化クロムを合計量で3〜7%の比率で固溶させた高強度超硬合金が記載されている。同様に、特開平4−289146号公報には、4〜25重量%のコバルトおよび/またはニッケル中にバナジウムとクロムを、V/(Co+Ni)=0.01〜0.1,Cr/(Co+Ni)=0.05〜0.2の関係で含有させ、かつバナジウムとタングステンを含む複合炭化物を第3相として有する高強度高靱性超硬合金が記載されている。また、特開平5−117799号公報には、コバルト:4〜20重量%、炭化クロム:0.3〜3.0重量%、炭化バナジウム:0.1〜3.0重量%を含有し、炭化タングステンの平均粒子径が0.8μm以下で、かつクロムとバナジウムの複合炭化物相が分散した炭化タングステン基超硬合金が記載されている。
【0005】
これらの公報に記載された微粒超硬合金は、金属結合相中に溶解させたクロムとバナジウムの相乗効果によってWCの粒成長を抑制しようとしたものではあるが、固溶量に限界があるために、超微粒超硬合金は得られない。また複合炭化物が存在すると強度、靱性とも低下するという問題がある。特に、ニッケルを結合相とした場合には、高強度、かつ高靱性な微粒超硬合金は得られない。
【0006】
微粒超硬合金の製造方法に関し、特開平06−212341号公報には、酸化タングステン,酸化クロム,酸化バナジウム,酸化タンタル,モリブデンとカーボンブラックとの混合粉末を還元、炭化して複合炭化物粉末とし、これにコバルトを添加した混合粉末をプレス成形、アルゴンHIPする微粒超硬合金の製造方法が記載されている。また、特開平10−110235号公報には、結合相量に対してクロム、バナジウムの合計量が1重量%以下、WCの平均粒子径が0.5μm以下であり、1100〜1350℃,5〜200MPaで通電加圧焼結して得られる高硬度硬質合金とその製法が記載されている。
【0007】
特開平06−212341号公報は、粒成長抑制剤を均一に分散させることによって、粒成長を抑えたものではあるが、効果に限界がある。また、特開平10−110235号公報は、低温での加圧焼結によって粒成長抑制を試みたものではあるが、クロム、バナジウムの添加では液相出現温度が高いために、低温焼結すると結合相が十分に分散せず強度が低下し、また通電加圧焼結法は量産品、複雑形状品、研削レス品には向かないという問題がある。
【0008】
結合相にニッケルを用いた微粒超硬合金に関して、特開昭60−135552号公報には、結合相が2〜20重量%のクロムと、0.5〜10重量%のアルミニウムと、0.5〜5重量%のチタンとを含有したニッケルからなる超微細炭化タングステン基焼結合金が記載されている。本公報は、結合相であるニッケルへのクロムとチタンとの固溶による粒成長抑制の相乗効果とアルミニウムの固溶による耐酸化性、耐熱性の改善を狙ったものではあるが、粒成長抑制効果が低く、かつ高温焼結を必要とするので超微粒超硬合金は得られ難く、またアルミニウム、チタンの固溶によって結合相が脆化して強度や靱性が向上しないという問題がある。
【0009】
本発明は、上記のような問題点を解決したもので、具体的には、ニッケルを主成分とした結合相中に必然的に固溶するタングステン以外に、少なくともクロムとシリコンとボロンの3種元素を、それぞれの適量を固溶させることにより結合相の硬さ,強度,靱性を損なうことなく、焼結時のWC粒成長を抑制して、WCを超微粒にした超微粒超硬合金の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、長年に亘り、従来の微粒超硬合金よりもさらに微粒で、かつ強度、靱性に優れた超微粒超硬合金を得るために、焼結時のWC粒成長抑制について検討していたところ、結合相にニッケルを使用するとともにボロンを添加すると粒成長が抑制されること、クロムを添加すると粒成長が抑制されること、ボロンとシリコンとを同時添加して焼結温度を下げると粒成長が抑制されること、さらにクロム、シリコン、およびボロンを含むニッケル合金は硬さ、強度、および/または靱性に優れるという知見を得て、本発明を完成するに至ったものである。
【0011】
すなわち、本発明の超微粒超硬合金は、ニッケルを主成分とする結合相と、平均粒子径:0.05〜0.5μmの炭化タングステンを主成分とする硬質相とからなる超微粒超硬合金において、該結合相は主成分のニッケル以外に5〜30重量%のタングステン、少なくとも5〜15重量%のクロム、2〜10重量%のシリコン、および1〜5重量%のボロンを含有していることを特徴とするものである。
【0012】
本発明の超微粒超硬合金における炭化タングステンは、平均粒子径:0.05〜0.5μmの超微粒WCからなるものである。WCは細かいほど好ましいが、原料となる超微粒WC粉末の製造が困難であり、焼結時に粒成長するためにWCの平均粒子径は0.05μm程度が下限となる。一方、WCの平均粒子径が0.5μmを超えて大きくなると、硬さと強度が急激に低下する。粒子径が2μmを超える粗粒WC粒子は0.1×0.1mm2の視野中に1ヶ以下であることが好ましい。なお、原料に平均粒子径が1〜7μmの粗粒WC粉末を使用した場合には、ボロン、クロム添加による粒成長抑制効果、およびボロン、シリコン添加による焼結温度低下に伴う粒成長抑制効果は発揮できず、高硬度、高強度の超微粒超硬合金は得られない。
【0013】
本発明の超微粒超硬合金における結合相は、Ni−W−Cr−Si−B系合金であり、ニッケルを主成分とし、結合相全体に対して5〜30重量%のタングステン、5〜15重量%のクロム、2〜10重量%のシリコン、1〜5重量%のボロンを含有しているものである。結合相中のタングステンは必然的に固溶するもので、その固溶量は、遊離炭素析出限界の高炭素合金では10重量%、Ni2W4Cの析出限界では低炭素合金では30重量%である。タングステンの固溶量は他元素の固溶により減少する傾向を示すため、タングステン固溶量の下限値は5重量%になる。以上のことから結合相中のタングステン量を5〜30重量%と定めた。
【0014】
結合相中のクロム量は、5重量%未満では結合相の強化効果および粒成長の抑制効果が少ないために硬さや強度が低下し、逆に15重量%を超えて固溶させることは通常の焼結条件では困難であるため、5〜15重量%と定めた。また、結合相中のシリコン量は、2重量%未満では焼結温度の低減効果が少ないために粒成長しやすく、逆に10重量%を超えて大きくなるとWCと結合相の粒界に炭化ケイ素が析出して強度が低下するため、2〜10重量%と定めた。さらに、結合相中のボロン量は、1重量%未満では粒子成長の抑制効果と焼結温度の低減効果が少ないために粒成長し易く、逆に5重量%を超えて大きくなると結合相の脆化あるいはホウ化ニッケルの析出により強度が低下するため、1〜5重量%と定めた。
【0015】
本発明の超微粒超硬合金の結合相において、ニッケル、タングステン、クロム、シリコン、ボロン以外の元素として、耐熱性、耐食性、硬さ、強度などを向上させる目的で、結合相全体に対して5重量%以下の鉄,結合相全体に対して3重量%以下のモリブデン、および/または結合相全体に対して30重量%以下のコバルトをニッケルに置換して含有させてもよい。すなわち、鉄とモリブデンは耐熱性や耐食性などを、コバルトは硬さや強度などを改善する。
【0016】
本発明の超微粒超硬合金は、硬質相と結合相から構成されるが、超微粒超硬合金に含まれる結合相量は、超微粒超硬合金全体に対して5体積%未満では高温焼結が必要となり、粒成長を起こすため、硬さと強度が共に低下する。逆に40体積%を超えて大きくなると硬さの低下が大きくなる。したがって結合相量は超微粒超硬合金全体に対して5〜40体積%が好ましい。なお、結合相以外の残部は硬質相である。
【0017】
硬質相としては、炭化タングステンからなる主要相のみでもよいが、クロム、コバルト、タングステン、ニッケルの炭化物、およびこれらの相互固溶体の中から選ばれた少なくとも1種からなる分散相を超微粒超硬合金全体に対して5体積%以下を含有しても好ましく、周期律表4a,5a,6a族元素の炭化物,窒化物,およびこれらの相互固溶体の立方晶化合物の中の少なくとも1種の立方晶相を超微粒超硬合金全体に対して5体積%以下を含有しても好ましい。
【0018】
クロム、コバルト、タングステン、ニッケルの炭化物およびこれらの相互固溶体の中から選ばれた少なくとも1種からなる分散相として、具体的には、Cr23C6,Ni23C6,Ni2W4C,Ni2Cr4Cなどの複合炭化物を例示できる。Cr23C6,Ni23C6は結合相中のクロム量が過剰な場合に析出し、Ni2W4C,Ni2Cr4Cは超微粒超硬合金中の炭素量が低い場合に形成される。いずれも超微粒超硬合金中に均一かつ微細に分散している。しかしながら、超微粒超硬合金に含まれる分散相の量が5体積%を超えると、硬さならびに強度とも低下する傾向がみられる。
【0019】
周期律表4a,5a,6a族元素の炭化物、窒化物、およびこれらの相互固溶体からなる立方晶化合物の中の少なくとも1種の立方晶相として、具体的には、タングステンを固溶した(Ti,W)C,(Zr,W)C,(V,W)C,(Ta,W)C,(Ti,Ta,W)(C,N)などの立方晶化合物を例示できる。例えば、立方晶相の原料としてVC粉末,TiC粉末,TaC粉末を同時添加した場合には、焼結中にWを固溶して(Ti,V,Ta,W)Cの組成の立方晶化合物を形成する。Ti,Zr,V,Taなどを少量添加すると、焼結時に結合相へ固溶してWCの粒成長を抑制するとともに、常温でも結合相中に固溶して結合相の強化に役立つ。しかしながら、超微粒超硬合金に含まれる立方晶相の量が5体積%を超えると、これらの立方晶化合物が粗大化するため、超微粒超硬合金の強度が低下する傾向がみられる。
【0020】
本発明の超微粒超硬合金の製造方法として原料粉末の混合、加圧成形、焼結の各工程を含む通常の粉末冶金法によって作製可能であるが、WC粒子径が非常に細かい超微粒超硬合金を得るため、従来の微粒超硬合金の焼結温度よりも低温で焼結させることが好ましい。すなわち、従来のWC−(Co,Ni)系微粒超硬合金の焼結温度は、1350〜1450℃であるのに対し、本発明品の超微粒超硬合金の焼結温度は、1150〜1300℃が好ましい。これは、Ni−Si−B系合金がNi−7.3wt%Si−2.2wt%B付近に1000℃以下の3元共晶温度を有するためである。
【0021】
原料としては、炭化タングステン粉末の粒径は細かいほど好ましく、具体的には平均粒子径0.5μm以下の炭化タングステン粉末が好ましい。また、原料のニッケル粉末、クロム粉末、シリコン粉末、ボロン粉末もそれぞれ粒径が細かいほど好ましい。原料としては、ホウ化ニッケル粉末、炭化クロム粉末、炭化ケイ素粉末、窒化ホウ素など粉圧、焼結時にニッケルと反応して分解・固溶し、かつ粉砕されやすい化合物を用いても良い。
【0022】
本発明の超微粒超硬合金において、結合相の主成分であるニッケルにクロム、シリコン、ボロンが固溶する。結合相に固溶したボロンとクロムが焼結時での炭化タングステンの粒成長を抑制する。結合相に固溶したシリコンとボロンが焼結温度を低下させて炭化タングステンの粒成長を抑制するため、炭化タングステンの平均粒子径が細かい超微粒超硬合金が得られる。炭化タングステンの平均粒子径が細かくなるとともに、結合相に固溶したクロム,シリコン、ボロンのいずれも結合相の硬さと靱性を改善するため、本発明の超微粒超硬合金は従来の微粒超硬合金に比較して硬さと強度に優れる。
【0023】
本発明の超微粒超硬合金は、チップ、ドリル、回路プリント基板加工用の小径ドリル、エンドミル、金型、または切断刃など硬さ,耐摩耗性と強度・靱性が共に必要とされる用途に適する。また、耐食性にも優れることから、腐食環境下で使用する耐摩耗性部品やしゅう動部品にも適する。
【0024】
【実施例1】
市販されている平均粒子径が0.3μmのWC(WC/Fと記す),2.3μmのWC(WC/Mと記す),6.0μmのWC(WC/Cと記す),0.5μmのW,1.0μmのNi,1.2μmのCr3C2,0.5μmのSiC,1.3μmのBN,0.6μmのCo,1.2μmのFe,1.0μmのMo,2.0μmのVC,1.2μmのTiC,1.0μmのTaC,0.05μmのカーボンブラック(Cと記す),0.5μmのAl,および#325のSi粉末を湿式ボールミルにて予備粉砕して得た2μmのSi,3μmのNi3B(5.8重量%B)の各粉末を用いて、表1、表2に示す配合組成に秤量し、ステンレス製ポットにアセトン溶媒と超硬合金製ボールと共に挿入し、96時間の混合・粉砕を行った後、加熱および乾燥しながら2重量%のパラフィンワックスを添加して混合粉末を得た。ここで、配合炭素量は、焼結後に遊離炭素あるいはNi2W4C,Co3W3Cを析出しない健全相領範囲の中央の炭素量を示す中炭素合金となるように、W粉末あるいはC粉末の添加により調整した。但し、本発明品6では、意識的に低炭素合金にしてNi2W4Cを析出させている。
【0025】
これらの粉末を金型に充填し、196MPaの圧力でもって5.5×9.5×29mmの圧粉成形体を作製し、アルミナとカーボン繊維からなるシート上に設置し、雰囲気圧力10Paの真空中で、表1、表2に併記した温度でもって1時間加熱保持して、本発明品1〜15および比較品1〜16の超硬合金を得た。ここで、焼結温度は、30℃刻みでおこなった焼結予備実験で焼結体の硬さおよび組織観察による結合相の分散状態から選定した。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
こうして得た本発明品1〜15および比較品1〜16の超硬合金を#230のダイヤモンド砥石で湿式研削加工し、4.0×8.0×25.0mmの形状に作製し、JIS法による抗折力を測定して、その結果を表3、表4に示した。また、同試料の1面を平均粒子径0.3μmのダイヤモンドペーストでラップ加工した後、ビッカース圧子を用いた荷重:98N(本発明品2と比較品2は、196N)での硬さおよび破壊靱性値K1C(IM法)を測定し、その結果を表3,表4に併記した。さらに、各試料のラップ面について電界放射型走査電子顕微鏡にて組織写真を撮り、画像処理装置にて、WC,結合相,炭化クロム(Cr23C6),複合炭化物(Ni2W4C)などの分散相の体積,立方晶化合物などの立方晶相の体積と平均粒子径(但し、結合相は除く)を求めた。その結果を体積%に換算し表5、表6に併記し、平均粒子径は表7、表8に示す。なお、分散相の存在は、X線回折測定と走査電子顕微鏡による微少部分析で確認した。
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
【表5】
【0032】
【表6】
【0033】
【表7】
【0034】
【表8】
【0035】
次に、上記の抗折力試験片を超硬合金製乳鉢中で#100以下に粉砕し、これを5Nの塩酸と共にビーカーに入れて50℃で24時間保持することによって、超硬合金中の結合相成分のみを溶解・抽出した。各抽出液から原子吸光分析装置を用いて成分元素量を測定し、結合相の成分組成を求めた。その結果を表9、表10に併記した。
【0036】
【表9】
【0037】
【表10】
【0038】
【発明の効果】
本発明の超微粒超硬合金は、従来の微粒超硬合金に比べて、WCの平均粒子径が約1/2であり、同一結合相量の超硬合金で比較すると、硬さが約100〜200HV、抗折力が約100〜300MPaも高いという効果を有する。
Claims (3)
- 平均粒子径0.05〜0.5μmの炭化タングステンを主成分とする硬質相と、ニッケルを主成分とする結合相からなる超微粒超硬合金において、前記超微粒超硬合金は、前記超微粒超硬合金全体に対して5〜40体積%の前記結合相と、前記超微粒超硬合金全体に対して60〜95体積%の前記硬質相とからなり、該結合相は、タングステンを該結合相全体に対して5〜30重量%、クロムを該結合相全体に対して5〜15重量%、シリコンを該結合相全体に対して2〜10重量%、ボロンを該結合相全体に対して1〜5重量%、鉄を該結合相全体に対して5重量%以下、モリブデンを該結合相全体に対して3重量%以下、および残部ニッケルであることを特徴とする超微粒超硬合金。
- 該結合相全体に対して30重量%以下のコバルトを、ニッケルに置換して含有させることを特徴とする請求項1に記載の超微粒超硬合金。
- 前記硬質相が平均粒子径0.05〜0.5μmの炭化タングステンからなる主要相と、クロム、コバルト、タングステン、ニッケルの炭化物およびこれらの相互固溶体の中から選ばれた少なくとも1種の分散相と、周期律表4a,5a,6a族元素の炭化物,窒化物,およびこれらの相互固溶体からなる立方晶化合物の中の少なくとも1種の立方晶相とで構成され、前記超微粒超硬合金全体に対する該主要相の含有量(体積%)をa、前記超微粒超硬合金全体に対する該分散相の含有量(体積%)をb、前記超微粒超硬合金全体に対する該立方晶相の含有量(体積%)をcと表すと、50≦a≦95、0≦b≦5、0≦c≦5、60≦a+b+c≦95を満足する請求項1または2に記載の超微粒超硬合金。
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