JP4281115B2 - シャワー浴装置 - Google Patents

シャワー浴装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4281115B2
JP4281115B2 JP2007093725A JP2007093725A JP4281115B2 JP 4281115 B2 JP4281115 B2 JP 4281115B2 JP 2007093725 A JP2007093725 A JP 2007093725A JP 2007093725 A JP2007093725 A JP 2007093725A JP 4281115 B2 JP4281115 B2 JP 4281115B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shower
water
water discharge
seat
seated person
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007093725A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008062022A (ja
Inventor
稔 佐藤
豊 相原
智久 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
Priority to JP2007093725A priority Critical patent/JP4281115B2/ja
Publication of JP2008062022A publication Critical patent/JP2008062022A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4281115B2 publication Critical patent/JP4281115B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Bathtubs, Showers, And Their Attachments (AREA)
  • Devices For Medical Bathing And Washing (AREA)

Description

本発明は、シャワー浴装置に関し、特に使用者が座った姿勢でシャワー浴を受けることができるシャワー浴装置に関する。
使用者が座った姿勢でシャワー浴を受けることができるシャワー浴装置として、例えば特許文献1に開示されるものがある。この特許文献1によれば、座った姿勢の使用者の背面から肩越しに前方にせり出したアームに設けられた噴霧ノズルから使用者に向けて噴霧がかけられる。
国際公開第97/30619号パンフレット
しかし、特許文献1のシャワー浴装置を利用する際には、浴室壁面に取り付けたアームを壁面より引き出して利用するため、浴室が狭くなり、また、アームが浴室空間へせり出すため利用者が鬱陶しさを感じることもあり得る。さらに、アームからの吐水は、体の前面側へ向けての吐水であるため、利用者の顔面への跳ね返りや、逆上せなども懸念される。また、入浴介助を行う際、アームが邪魔になり介助を行い難いという問題があった。
本発明は、座った姿勢の使用者の前方に吐水部を設けなくても使用者の体の前面側にシャワー流を浴びせることができるシャワー浴装置を提供する。
本発明の一態様によれば、背もたれ部を有する背面部と、座部と、前記座部の中心を挟んで前記背面部にそれぞれ設けられ、前記座部に着座した着座者の後方から前記座部の前方に向けて連続的な水流からなるシャワー流を吐水する一対の第1の吐水部と、前記座部の中心を挟んで背面部にそれぞれ設けられ、前記第1の吐水部とはシャワー流を吐水する位置異なる第2の吐水部と、を備え、前記一対の第1の吐水部は、前記座部に着座した着座者の頭部付近に設けられ、前記第1の吐水部から吐水された前記シャワー流は、前記座部に着座した着座者の後方から肩越しに前記着座者の下肢部にそれぞれ落下し、前記第2の吐水部から吐水された前記シャワー流は、前記座部に着座した着座者の肩にあたり前記着座者の上半身の前面と背中とをそれぞれ流れることを特徴とするシャワー浴装置が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、壁面と、座部と、前記座部の中心を挟んで前記座部の後方の前記壁面にそれぞれ設けられ、前記座部に着座した着座者の後方から前記座部の前方に向けて連続的な水流からなるシャワー流を吐水する一対の第1の吐水部と、前記座部の中心を挟んで前記座部の後方の前記壁面にそれぞれ設けられ、前記第1の吐水部とはシャワー流を吐水する位置異なる第2の吐水部と、を備え、前記一対の第1の吐水部は、前記座部に着座した着座者の頭部付近に設けられ、前記第1の吐水部から吐水された前記シャワー流は、前記座部に着座した着座者の後方から肩越しに前記着座者の下肢部にそれぞれ落下し、前記第2の吐水部から吐水された前記シャワー流は、前記座部に着座した着座者の肩にあたり前記着座者の上半身の前面と背中とをそれぞれ流れることを特徴とするシャワー浴装置が提供される。
本発明によれば、座った姿勢の使用者の前方に吐水部を設けなくても使用者の体の前面側にシャワー流を浴びせることができ、着座者の肩越しに吐水を行うことで、その吐水流が着座者に遮られることなく確実に下肢まで到達させて、膝から下の下肢までも温めることができるシャワー浴装置が提供される。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。なお、各図面において、同様の要素には同一の符号を付した。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るシャワー浴装置の外観を模式的に例示する斜視図である。
図2は、図1におけるA−A断面図である。
図3は、図1におけるB−B断面図である。
図4は、図1におけるC−C断面図である。
本実施形態に係るシャワー浴装置は、主として、浴室の壁面100に設けられた背面部2と、浴室の床面110上に設けられた台部3と、を備える。本具体例においては、台部3は、背面部2の下部に一体的に設けられている。ただし、本発明はこれに限定されず、台部3と、背面部2とを、別体で設けてもよい。
台部3は、背面部2の前方側(図1における矢印yの方向)に出張っている。台部3の上面には、その上面の他の部分よりも床面110側にくぼんだ凹状の座部4が形成されている。すなわち、浴室壁面100及び浴室床面110に対して略平行な第1の方向x(台部3の幅方向)にみた台部3上面の両端部と、座部4との間には、壁部6を介して、段差が形成されている。
背面部2には、その背面部2の他の部分よりも浴室壁面100側にくぼんだ凹状の背もたれ部5が形成されている。すなわち、第1の方向xにみた背面部2の両端部と、背もたれ部5との間には、壁部7を介して、段差が形成されている。
背もたれ部5および座部4は、ひとつながりの凹部として形成されている。背もたれ部5の第1の方向x(幅方向)にみた両端に設けられた壁部7、および座部4の第1の方向x(幅方向)にみた両端に設けられた壁部6も、ひとつながりになっている。
座部4は、図3(a)、(b)に表されるように、第1の方向x(幅方向)にみて凹状に形成されている。そして、さらに図3(b)に表したように一対の凹部4Aを設けてもよい。これら凹部4Aは、第2の方向yに延在して形成され、座部4に座った着座者の大腿部に対応する。このような凹部4Aを設けることにより、着座者の大腿部をより安定して支持することができ、また、座部4に溜まった湯水を着座者の脚に向けて流すことができる。
また、座部4は、図2に表されるように、奥行き方向に向かって(背もたれ部5に向かって)下向き傾斜している。すなわち、座部4のくぼみ深さが、奥行き方向に向かって(背もたれ部5に向かって)徐々に深くなっている。
背面部2の上部であって、第1の方向x(幅方向)にみた略中央部には、座部4に座った着座者の頭部、または首から頭部にかけての部分を支持するための頭部支持部25が設けられている。頭部支持部25は、背面部2に対して第2の方向(台部3の出張り方向)yに出張っている。
背もたれ部5よりも上方の背面部2には、1対の第1の吐水部21が設けられている。第1の吐水部21は、第1の方向xにみて頭部支持部25を挟むように頭部支持部25の左右両側に、それぞれ1つずつ設けられている。第1の吐水部21は、使用者が座部4に着座した状態で、その着座者の肩よりも上方に位置する。また、座部4と第1の吐水部21との間の高さは、浴室床面110からの座部4の高さよりも大きい。使用者が座部4に着座した際に、1対の第1の吐水部21間に、着座者の顔または頭部を位置させることができるように、2つの第1の吐水部21は、第1の方向xに互いに離間している。すなわち、1対の第1の吐水部21は、使用者が座部に着座した状態で、着座者の顔または頭部を挟む位置に設けられている。ただし、第1の吐水部21は、座部4に着座した使用者の頭部よりも高い位置に設けられていてもよい。第1の吐水部21の吐水方向は、略水平方向、または水平方向よりやや下方に設定されている。
ここで、「略水平方向」とは、 水平面に対してプラスマイナス45°以内であることが望ましく、プラスマイナス30°以内であることがさらに望ましい。また、水平面に対してプラスマイナス20°以内であることが、よりさらに望ましい。
背もたれ部5よりも上方の背面部2であって、1対の第1の吐水部21のそれぞれの下方には、1対の第2の吐水部22が設けられている。第2の吐水部22の吐水方向は、第1の吐水部21の吐水方向よりも下方に設定され、着座者の肩に向かって吐水を行うように設定されている。
第2の吐水部22とほぼ同じ高さあるいは第2の吐水部22よりも少し上方の背面部2であって、第1、第2の吐水部21、22及び背もたれ部5よりも、第1の方向x(背もたれ部2の幅方向)にみて外側には、1対の第3の吐水部23が設けられている。第3の吐水部23の吐水方向は、第1の吐水部21の吐水方向よりも第1の方向xにみて内側に設定され、着座者の肩峰部に向けて吐水を行うように設定されている。
各吐水部21〜23からは、例えば40〜45℃程度のシャワー流が吐水される。なお、各吐水部21〜23は、2対以上設けてもよい。また、図示された具体例では、各吐水部21〜23は背面部2に対して個別に突出して設けられているが、図5に表すように、各吐水部(図5には、例えば第1及び第2の吐水部21、22を図示した)を1つのユニット体14に内蔵させてもよい。
次に、本実施形態に係るシャワー浴装置の作用について説明する。
図6は、着座者200に対する各吐水部21〜23からのシャワー流の吐水の様子を模式的に表す斜視図である。
図2、6に表されるように、第1の吐水部21からは、略水平方向に噴出し座部4の前縁近傍に落下するシャワー流が吐水される。すなわち、第1の吐水部21からは、着座者200の肩越しに着座者200の前方へと自重により弧を描く軌跡でシャワー流が吐水され、着座者200の特に大腿部を中心とした下肢近傍にシャワー流が落下する。そして、このシャワー流は、着座者200の膝から足に向けて下肢の表面を流れる。このような吐水方向に設定することで、着座者200の後方であって、且つ第1の吐水部21が着座者200の下肢から遠い頭部付近に設けられた構成であっても、着座者200の肩越しに吐水を行うことで、その吐水流が着座者200に遮られることなく確実に下肢まで到達させて、膝から下の下肢までも温めることができる。
なお、第1の吐水部21からのシャワー流が着座者200の肩の真上を通過する場合に限らず、着座者200の肩口(肩先)付近を通過する場合も、「肩越し吐水」に含まれる。ただし、着座者200の肩の真上をシャワー流が通過するようにすれば、着座者200の背面側に設けられた第1の吐水部21から最短距離で下肢にまでシャワー流を到達させることができる。すなわち、第1の吐水部21から吐水されたシャワー流が下肢に至るまでの飛翔中の温度低下を抑制でき、下肢を所望の温度のシャワー流で温めることができる。
第2の吐水部22からは、着座者200の首の付け根の近くの肩部に向けてシャワー流が吐水される。肩部にあたったシャワー流の一部は、着座者200の胸部から胴部にかけての側部を中心とした体の前側表面を流れ、シャワー流の他の一部は、背中に回り込む。このようにして、着座者200の体の前側と背中とをいずれも温めることができる。また、シャワー流によるマッサージ効果も肩部に作用させることができる。
第2の吐水部22から着座者200の首の付け根の近くの肩部に向けてシャワー流を吐水し着座者200の上半身の前面と背中とにシャワー流を流すことにより、着座者200の後方に設けた1対の第2の吐水部22だけであっても、着座者200の上半身全体を効率よく温めることができる。すなわち、吐水部を最小限にして低コスト化を図りつつ、高い温熱効果が得られる。
着座者200の背面側に回り込んだ湯水は、着座者200の背中または背もたれ部5を伝って、座部4に向けて連続的に流れる。すなわち、第2の吐水部22から吐水された湯水が、背もたれ部5へ次々と流れ込むため着座者200の背中と背もたれ部5との間に温度境界層ができず、湯水の熱が着座者200の背中に伝わりやすくなる。身体の前面だけでなく背中側も同時に暖めることができるため、少ない流量でも温熱効果を高くでき、使用湯量の節約による節水及び省エネルギーにもなる。
また、背もたれ部5は、第1の方向x(幅方向)の両端に形成された壁部7で仕切られ、また座部4へとつながる凹状に形成されているため、背もたれ部5に流れ込んだ湯水の飛散や流出を抑えて、無駄なく確実に座部4へと湯水を導くことができる。すなわち、少ない流量でも温熱効果を損なうことなく、また、使用湯量の節約による節水及び省エネルギーにもなる。
第3の吐水部23からは、着座者200の肩峰部(肩頂部)に向けてシャワー流が吐水される。肩峰部にあたったシャワー流は、腕部の中央付近を中心とした部分に流れて、その部分を温める。また、肩峰から胸に向かってもシャワー流をあてることができる。
座部4は、第1の方向x(幅方向)の両端に形成された壁部6で仕切られ、また背もたれ部5からつながるくぼみとして形成されているため、湯水の横漏れを抑えて、各吐水部21〜23からの湯水を無駄なく効率的に利用できる。すなわち、使用湯水量の節約による節水及び省エネルギーが図れる。
座部4にも、着座者200の体表面もしくは背もたれ部5を伝って次々と湯水が流れ込むため、着座者200と座部4との間に温度境界層が発達せず、湯水の熱が着座者200の臀部および大腿部に伝わりやすくなり、温熱効果を高めることができる。
またさらに、座部4に溜まった湯水は、前方(図1の方向y)に向けて流出し、着座者200の脚部から足を流れる。その結果として、湯水を無駄にせずに足まで温めることができる。特に、図3(b)に例示したような凹部4Aを設けると、座部4に溜まった湯水は着座者200の脚部に向けて流れやすくなるので効率的である。
また、座部4に溜まった湯水に浸かりつつ、第1〜第3の吐水部21〜23によるシャワー流を体全体に受けることで、浴槽への入浴初期と同様なお湯に浸かる感覚(入浴感)を得ることができ、シャワー浴でありながら高い温熱効果を得られる。しかも、浴槽に浸かる場合に比べて水圧が体にかからず体への負担が少ない。浴槽の中に出入りする動作が必要なく、着座した状態で使用できるので、高齢者や身体動作に障害を有する使用者でも高い温熱効果を楽に得ることができる。また、体の部分ごとにシャワーをかけるのではなく、全身にシャワーを同時にかけられるため、短時間で節水しながらシャワーを浴びて体を温めることができる。
また、各吐水部21〜23から吐水されるのは噴霧ではなく連続的な水流からなるシャワー流であるため、ミスト(噴霧)を噴出させる場合のように周辺の空間が高温高湿雰囲気にならず、逆上せを防げる。またさらに、気化熱による吐水の温度低下が少ないので、シャワーの設定温度を必要以上に高く設定する必要がなく、経済的である。
なお、本実施形態のシャワー浴装置において第1〜第3の吐水部21〜23から吐水されるシャワー流は、各吐水部に設けられた複数のシャワー穴から吐水される。その穴径は、例えば0.2mm〜4mmの範囲内であることが望ましく、この範囲であれば、少ない流量で広範囲に渡り効率的に温めることができる。
また、複数の吐水部を設けたアームが着座者の前方にせり出す特許文献1に比べて、本実施形態では、各吐水部21〜23を着座者200の後方の浴室壁面に一体に設けることにより、限られたスペースの浴室空間内で、設置スペースの省スペース化が図れ、またコンパクトですっきりした構成であるため浴室内での鬱陶しさがなくなり、デザイン性も損なわない。また、前方にせり出すアームがないため、例えば使用者を車いすからシャワー浴装置の座部4へと移乗させる作業も安全且つ容易に行え、使い勝手がよい。
また、各吐水部21〜23からのシャワー流の吐水方向を前述したように適切に設定することで、着座者200の前方に多数の吐水部を設けなくても、着座者の後方に最小限の吐水部を設けるだけで、少量の湯でも効率的に着座者200の体全体を温めるシャワー浴が実現できる。吐水部を最小限にすることで、低コスト化も図れる。また、必要湯量を抑えることで、節水及び省エネルギーにもなる。
図7は、座部の他の具体例を表す模式断面図である。
本具体では、台部3の上面に壁部16を立設することで、その壁部16によって台部3の他の上面と仕切られた凹状の座部15を設けている。
以下、本発明の他の実施形態について説明する。なお、前述したものと同様の要素については、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
[第2の実施形態]
図8は、本発明の第2の実施形態に係るシャワー浴装置における背もたれ部5の模式正面図である。
図9は、図8におけるD−D断面図である。
本実施形態では、背もたれ部5に凹凸を設けている。図8に表される具体例では、例えば複数の円柱状の凸部17を背もたれ部5に設けている。
図10表されるように、背もたれ部5に凹凸がないと、背もたれ部5と着座者200の背中とが密着して、着座者200の背中に湯水が流れにくい。これに対して、図9に表されるように、背もたれ部5に凹凸(凸部17)を設けると、背もたれ部5と着座者200の背中との間に、湯水が流れるための流路18を確保できる。これにより、着座者200の背中に接触しながら流れる湯水の流れを確実に確保でき、その湯水の流れによって着座者200の背中を温めながら、座部4へと湯水を流し込むことができる。
なお、凸部17の数や配列は、本具体例には限定されない。例えば、図8に例示した具体例とは異なり、凸部17を千鳥格子状に配置すると、上下方向の流路が分断され、湯水を横方向に拡散させやすくなり、着座者200の背中全体を偏りなく温めることができる。
また、凸部17の形状やサイズも本具体例には限定されず、楕円柱状や角柱状などの各種の形状を与えることができる。また、その先端や角を適宜丸めることにより、着座者200に与える刺激を調節することができる。凸部17は、例えば、半球状のような曲面から構成されるものであってもよい。このような凸部17を適宜配置すると、「つぼ押し」の効果も得られる。
図11〜図13は、背もたれ部5に設けられる凹凸の他の具体例を表す。
図11は、四角形状の凸部17aを背もたれ部5に設けた具体例を表す。
図12は、図11と同じく四角形状の凸部17bを設けているが、凸部17bと凸部17bとの間に形成される縦方向(背もたれ部5の高さ方向)の流路の途中にも凸部17bを設けることで、流路が上から下までひとつながりとはならず、背もたれ部5の横方向に流水を拡散させやすい。すなわち、背もたれ部5全体に流水の流れを形成して、着座者200の背中全体を偏りなく温めることができる。
図13は、凸部17cと凸部17cとの間の流路が、背もたれ部5の高さ方向に対して傾斜しており、この構成も、背もたれ部5全体に流水の流れを形成しやすい。
[第3の実施形態]
図14は、本発明の第3の実施形態に係るシャワー浴装置の外観を模式的に例示する斜視図である。
本実施形態では、台部3において、その出張り方向(第2の方向y)にみた前方側に位置する前面部27には、浴室壁面100側にくぼんだ凹部28が形成されている。第1の方向xにみた前面部27の両端部と、凹部28との間には、壁部8を介して、段差が形成されている。凹部28は座部4とつながっており、壁部8は座部4の両端に形成された壁部6とつながっている。
また、凹部28の前方の浴室床面110上には、足浴槽29が設けられている。第1〜第3の吐水部21〜23から吐水された湯水は、着座者の体表面を伝って、もしくは背もたれ部5および座部4を経て足浴槽29に溜まる。
図15に表されるように、着座者200はその足部を、足浴槽29に溜まった湯水に浸けることにより、第1〜第3の吐水部21〜23から最も遠く、また血流が流れにくく、皮膚温が低い足部の温熱効果を高めることができる。また、足部には、動静脈吻合(AVA:arteriovenous anastomosis)があり、足部を足浴槽29の湯水に浸けることでAVAが開いて血流が増大し、これにより全身の温熱効果がさらに高まる。
また、台部3の前面部27に、座部4とつながった凹部28を設けたことで、座部4に溜まった湯水があふれても横漏れせずに凹部28を流れて足浴槽29に溜まるため、吐水部21〜23からの湯水を無駄なく利用することができる。
[第4の実施形態]
図16、17は、本発明の第4の実施形態に係るシャワー浴装置の外観を模式的に例示する斜視図である。
本実施形態では、台部3の凹部28に、台部3の中の空間とつながる開口32を形成して、その開口32を介して、足浴槽29を台部3の中に出し入れできるようにしている。
シャワー浴装置を使用しないときは、図17に表されるように、足浴槽29を台部3の中に収納することで、浴室床面上から足浴槽29がなくなり、例えば清掃のときなどにじゃまにならない。また、デザイン的にすっきりして浴室内の見栄えを損ねない。また、例えば車椅子と座部4との間で使用者を移乗する際に、足浴槽29がじゃまにならず、移乗性が向上する。
図18、19は、足浴槽29の収納構造の他の具体例を表す。
本具体例では、足浴槽29がその後端部に設けられた軸部材34を中心に回動可能となっており、足浴槽29を、軸部材34を中心として回動させることにより、足浴槽29を台部3の中に収納したり、浴室床面上に設置したりできる。このようにしても、清掃などの際にじゃまにならず、見栄えもすっきりし、移乗性にも優れる。
[第5の実施形態]
図20は、本発明の第5の実施形態に係るシャワー浴装置の模式側断面図である。
台部3の前面部に形成された凹部28は、座部4から足浴槽29へと湯水を導く案内部として機能するが、本実施形態では、さらにその凹部28の上部に、前方に向けて下向き傾斜させた案内部35を設け、この案内部35によって、座部4から落下する湯水を、着座者200のふくらはぎに導くようにしている。すなわち、座部4からの湯水が、着座者200のふくらはぎに接触しながら足浴槽29に流れるようにしており、これにより、ふくらはぎの温熱効果を高め、また、湯水がふくらはぎをさするようにして流れることによるマッサージ効果が得られる。
また、例えば図3(a)や(b)に例示したような壁部6を案内部35の両側に設けると、座部4から前方に溢れ出た湯水を横方向に漏らすことなく着座者200のふくらはぎにあて、足浴槽29に導くことができる。このような案内部35を備えたものも、本発明の範囲に包含される。
[第6の実施形態]
図21は、本発明の第6の実施形態に係るシャワー浴装置の模式側断面図である。
本実施形態では、背もたれ部5にミラーMなどを適宜設け、シャワー浴装置を洗面カウンターとして用いることができるようにしている。すなわち、座部4が凹状に形成されているためこれに湯水が溜まり洗面器として使用できる。洗面カウンターおよび洗面器を別途設けなくてもよいので、省スペース且つ低コストである。また、座部4は、人が座っても耐えられる強度に設計されるため手すりとしても利用可能である。
また、図22に表されるように、座部36は、その四方を壁部37a〜37cによって囲まれる箱状に設けられた構成であってもよい。この場合、前端側(着座者の足側)の壁部37cを、側部の壁部37a、37bよりも低くすることで、座部36に溜まった湯水は、横漏れせずに前端側の壁部37cを越えて着座者の足部や足浴槽に流れるため、湯水を無駄にすることなく足部を温めることができる。

[第7の実施形態]
図23は、浴室内に設置された本発明の第7の実施形態に係るシャワー浴装置を模式的に表す斜視図である。
図24は、同シャワー浴装置において、各吐水部からのシャワー流の吐水方向を正面側から見た模式図である。
図25は、同シャワー浴装置において、各吐水部からのシャワー流の吐水方向を側面側から見た模式図である。
本実施形態に係るシャワー浴装置は、主として、浴室の壁面100に設けられた背面部2と、浴室の床面110上に設けられた台部3と、を備える。図示では、台部3は、背面部2の下部に一体的に設けられているが、台部3と、背面部2とを、別体で設けてもよい。また、背面部を浴室壁面で構成し、すなわち浴室壁面自体を、着座者の背を受ける背面部として機能させてもよい。
台部3は、背面部2の前方側(図23における矢印yの方向)に出張っている。台部3の上面には、その上面の他の部分よりも床面110側にくぼんだ凹状の座部4が形成されている。背面部2には、その背面部2の他の部分よりも浴室壁面100側にくぼんだ凹状の背もたれ部5が形成されている。背もたれ部5および座部4は、ひとつながりの凹部として形成されている。
座部4は、奥行き方向に向かって(背もたれ部5に向かって)下向き傾斜している。すなわち、座部4のくぼみ深さが、奥行き方向に向かって(背もたれ部5に向かって)徐々に深くなっている。
背面部2の上部であって、浴室壁面100及び浴室床面110に対して略平行な第1の方向(台部3の幅方向)の略中央部には、座部4に座った着座者の頭部、または首から頭部にかけての部分を支持するための頭部支持部25が設けられている。頭部支持部25は、背面部2に対して第2の方向(台部3の出張り方向)yに突出して設けられている。
背もたれ部5よりも上方の背面部2には、1対の第1の吐水部21が設けられている。第1の吐水部21は、第1の方向xに見て、頭部支持部25を挟むように頭部支持部25の左右両側に、それぞれ1つずつ設けられている。第1の吐水部21は、使用者が座部4に着座した状態で、その着座者の肩よりも上方に位置する。また、座部4と第1の吐水部21との間の高さは、浴室床面110からの座部4の高さよりも大きい。使用者が座部4に着座した際に、一対の第1の吐水部21間に、着座者の顔または頭部を位置させることができるように、2つの第1の吐水部21は、第1の方向xに互いに離間している。すなわち、一対の第1の吐水部21は、使用者が座部4に着座した状態で、着座者の顔または頭部を挟む位置に設けられている。ただし、第1の吐水部21は、座部4に着座した着座者の頭部よりも高い位置に設けてもよい。
背もたれ部5よりも上方の背面部2であって、一対の第1の吐水部21のそれぞれの上方には、一対の第2の吐水部22が設けられている。
各吐水部21、22の吐水方向は、水平面に対して斜め下方に設定され、各吐水部21、22からは、例えば40〜45℃程度のシャワー流が吐水される。
台部3において、その出張り方向(第2の方向y)の前方側に位置する前面部27には、浴室壁面100側にくぼんだ凹部28が形成されている。凹部28は座部4とつながっている。
凹部28の前方の浴室床面110上には、足浴槽29が設けられている。各吐水部21、22から吐水された湯水は、着座者の体表面を伝って、もしくは背もたれ部5および座部4を経て足浴槽29に溜まる。
次に、本実施形態に係るシャワー浴装置の作用について説明する。
図24、3において各吐水部21、22からのシャワー流を破線の矢印で表す。
第2の吐水部22からは、水平面に対して斜め下方に噴出し座部4の前縁近傍に落下するシャワー流が吐水される。すなわち、上記特許文献1のような浴室空間内にせり出したアームを介さずに、背面部2に設けた第2の吐水部22から直接座部4の前縁近傍に落下するシャワー流が吐水される。なお、座部4に着座者が着座した状態では、その着座者に吐水流があたって座部4の前縁近傍には直接落下しないため、座部4に着座者が着座した状態における「座部4の前縁近傍に落下する」には、「座部4に着座した着座者の下肢近傍に落下する」も含む。別の視点から表現すれば、第2の吐水部22からは、シャワー流が、着座者200の肩越しに斜め下方に吐水され、着座者200の特に大腿部を中心とした下肢近傍にシャワー流が落下する。そして、このシャワー流は、着座者200の膝から足に向けて下肢の表面を流れる。
第2の吐水部22が、着座者200の後方であって且つ着座者200の下肢から遠い頭部付近に設けられた構成であっても、着座者200の肩越しに吐水を行うことで、その吐水流が着座者200に遮られることなく確実に下肢まで到達させて、膝から下の下肢を確実に温めることができる。
第1の吐水部21からは、着座者200の首の付け根の近くの肩部に向けてシャワー流が吐水される。肩部にあたったシャワー流の一部は、着座者200の胸部から胴部にかけての体の前側及び側部を流れ、また、肩部にあたったシャワー流の他の一部は、背中に回り込む。このようにして、着座者200の体の前側と背中とをいずれも温めることができる。また、シャワー流によるマッサージ効果も肩部に作用させることができる。
第1の吐水部21から着座者200の首の付け根の近くの肩部に向けてシャワー流を吐水し着座者200の上半身の前面と背中とにシャワー流を流すことにより、着座者200の後方に設けた一対の第1の吐水部21だけであっても、着座者200の上半身全体を効率よく温めることができる。すなわち、吐水部を最小限にして低コスト化を図りつつ、高い温熱効果が得られる。
着座者200の背面側に回り込んだ湯水は、着座者200の背中または背もたれ部5を伝って、座部4に向けて連続的に流れる。すなわち、第1の吐水部21から吐水された湯水が、背もたれ部5へ次々と流れ込むため着座者200の背中と背もたれ部5との間に温度境界層ができず、湯水の熱が着座者200の背中に伝わりやすくなる。身体の前面だけでなく背中側も同時に暖めることができるため、少ない流量でも温熱効果を高くでき、使用湯量の節約による節水及び省エネルギーにもなる。
また、背もたれ部5は、座部4へとつながる凹状に形成されているため、背もたれ部5に流れ込んだ湯水の飛散や流出を抑えて、無駄なく確実に座部4へと湯水を導くことができる。すなわち、少ない流量でも温熱効果を損なうことなく、また、使用湯量の節約による節水及び省エネルギーにもなる。
本実施形態によれば、各吐水部21、22によるシャワー流を体全体に受けることで、浴槽への入浴初期と同様なお湯に浸かる感覚(入浴感)を得ることができ、シャワー浴でありながら高い温熱効果を得られる。しかも、浴槽に浸かる場合に比べて水圧が体にかからず体への負担が少ない。浴槽の中に出入りする動作が必要なく、着座した状態で使用できるので、高齢者や身体動作に障害を有する使用者でも高い温熱効果を楽に得ることができる。また、体の部分ごとにシャワーをかけるのではなく、全身にシャワーを同時にかけられるため、短時間で節水しながらシャワーを浴びて体を温めることができる。
また、各吐水部21、22から吐水されるのは噴霧ではなく連続的な水流からなるシャワー流であるため、ミスト(噴霧)を噴出させる場合のように周辺の空間が高温高湿雰囲気にならず、逆上せを防げる。またさらに、気化熱による吐水の温度低下が少ないので、シャワーの設定温度を必要以上に高く設定する必要がなく、経済的である。
なお、本実施形態のシャワー浴装置において各吐水部21、22から吐水されるシャワー流は、各吐水部21、22に穿設された複数のシャワー穴から吐水される。その穴径は、例えば0.2mm〜4mmの範囲内であることが望ましく、この範囲であれば、少ない流量で広範囲に渡り効率的に温めることができる。なお、「シャワー流」とは、吐水部から吐水された瞬間が線状となって吐水されるものも、流滴状となって吐水されるもの(ミスト流)も含む。
また、複数の吐水部を設けたアームが着座者の前方にせり出す特許文献1に比べて、本実施形態では、各吐水部21、22を着座者200の後方の浴室壁面に一体に設けることにより、限られたスペースの浴室空間内で、設置スペースの省スペース化が図れ、またコンパクトですっきりした構成であるため浴室内での鬱陶しさがなくなり、デザイン性も損なわない。また、前方にせり出すアームがないため、例えば使用者を車いすからシャワー浴装置の座部4へと移乗させる作業も安全且つ容易に行え、使い勝手がよい。また、アームがないため、座部4に着座した状態で、もしくはシャワー浴装置近くで、体や髪を洗う動作の邪魔にもならない。
また、各吐水部21、22からのシャワー流の吐水方向を前述したように適切に設定することで、着座者200の前方に多数の吐水部を設けなくても、着座者の後方に最小限の吐水部を設けるだけで、少量の湯でも効率的に着座者200の体全体を温めるシャワー浴が実現できる。吐水部を最小限にすることで、低コスト化も図れる。また、必要湯量を抑えることで、節水及び省エネルギーにもなる。
[第8の実施形態]
図26は、本発明の第8の実施形態に係るシャワー浴装置において、各吐水部からのシャワー流の吐水方向を側面側から見た模式図である。
本実施形態では、各吐水部21、22の吐水方向は、水平面に対して斜め下方に設定され、各吐水部21、22からシャワー流が吐水されるが、第7の実施形態とは逆に、第1の吐水部21からは、水平面に対して斜め下方に噴出し座部4の前縁近傍に落下するシャワー流が吐水され、第2の吐水部22からは、着座者200の肩部に向けてシャワー流が吐水される。
第1の吐水部21からは、シャワー流が、着座者200の肩越しに斜め下方に吐水され、着座者200の特に大腿部を中心とした下肢近傍にシャワー流が落下する。第2の吐水部22から吐水され、肩部にあたったシャワー流の一部は、着座者200の胸部から胴部にかけての体の前側及び側部を流れ、また、肩部にあたったシャワー流の他の一部は、背中に回り込む。
本実施形態では、より下肢に近い方の第1の吐水部21から下肢に向けてシャワー流を吐水するため、第7の実施形態に比べて短い距離で下肢にまでシャワー流を到達させることができる。すなわち、第1の吐水部21から吐水されたシャワー流が下肢に至るまでの飛翔中の温度低下を抑制でき、下肢を所望の温度のシャワー流で温めることができる。
また、第1の吐水部21から下肢に至るシャワー流の飛翔距離と、第2の吐水部22から肩に至るシャワー流の飛翔距離との差を、第7の実施形態に比べて小さくすることができ、すなわち、各吐水部21、22から吐水されたシャワー流の飛翔中における温度低下の程度の差を縮めて、下肢と体幹部(胴部)との温度差を小さくでき、さらに快適なシャワー浴が可能となる。
[第9の実施形態]
図27は、本発明の第9の実施形態に係るシャワー浴装置において、各吐水部からのシャワー流の吐水方向を正面側から見た模式図である。
本実施形態では、前述した第1の吐水部21及び第2の吐水部22に加えて、第3の吐水部23を設けている。すなわち、第1の吐水部21とほぼ同じ高さの背面部2であって、第1の吐水部21より外側(図23においてx方向に見た場合の外側)に、一対の第3の吐水部23を設けている。
第3の吐水部23からは、着座者200の肩峰部(肩頂部)に向けてシャワー流が吐水される。肩峰部にあたったシャワー流は、第1及び第2の吐水部21、22からのシャワー流によってカバーしきれない、腕部の中央付近を中心とした部分や胴部の側部に流れて、その部分を温める。また、肩峰から胸に向かってもシャワー流をあてることができる。第1〜第3の吐水部21〜23及び足浴槽29によって、着座者200の体幹部、腕部、下肢、足先を含む体全体を温めることができる。
[第10の実施形態]
図28は、本発明の第10の実施形態に係るシャワー浴装置において、各吐水部からのシャワー流の吐水方向を正面側から見た模式図である。
本実施形態では、第2の吐水部22を、第1の吐水部21の上方ではなく、第1の吐水部21とほぼ同じ高さであって、第1の吐水部21より外側(図23においてx方向に見た場合の外側)に設けている。
第1の吐水部21からは、着座者200の肩部に向けてシャワー流が吐水され、第2の吐水部22からは、水平面に対して斜め下方に噴出し座部4の前縁近傍に落下するシャワー流が吐水される。すなわち、第2の吐水部22からは、着座者200の特に大腿部を中心とした下肢近傍にシャワー流が落下する。
着座者200または座部4の中心cに対して、より遠い位置の第2の吐水部22から下肢に向けて斜め下方に吐水することで、滴の落下加速度が増し、さらに飛翔距離が長くなることで滴どうしの結合によって大きな滴径になりやすく、下肢に対する刺激を高めることができる。この結果、血行を促進させ、また、リンパ液の逆流を抑制して、リンパ液の円滑な流れを促進することができる。
[第11の実施形態]
図29は、本発明の第11の実施形態に係るシャワー浴装置において、各吐水部からのシャワー流の吐水方向を正面側から見た模式図である。
本実施形態では、図28を参照して説明した第10の実施形態とは逆に、第1の吐水部21からは、水平面に対して斜め下方に噴出し座部4の前縁近傍に落下するシャワー流が吐水され、第2の吐水部22からは、着座者200の肩部に向けてシャワー流が吐水される。第1の吐水部21からは、シャワー流が、着座者200の肩越しに斜め下方に吐水され、着座者200の特に大腿部を中心とした下肢近傍にシャワー流が落下する。
本実施形態では、第10の実施形態に比べて、第1の吐水部21から下肢に至るシャワー流の飛翔距離と、第2の吐水部22から肩に至るシャワー流の飛翔距離との差を小さくすることができ、すなわち、各吐水部21、22から吐水されたシャワー流の飛翔中における温度低下の程度の差を縮めて、下肢と体幹部(胴部)との温度差を小さくでき、さらに快適なシャワー浴が可能となる。
[第12の実施形態]
図30は、本発明の第12の実施形態に係るシャワー浴装置において、各吐水部からのシャワー流の吐水方向を側面側から見た模式図である。
本実施形態に係るシャワー浴装置における背面部102は、鉛直方向に対して傾斜した背もたれ部105を有する。すなわち、図25に表される第7の実施形態に比べて、本実施形態では、着座者200の背を受ける背もたれ部105が後方に倒れるように傾斜している。着座者200は、頭部を後方に倒して体幹部を斜めに寝かせた姿勢となる。
[第13の実施形態]
図31は、本発明の第13の実施形態に係るシャワー浴装置における吐水ユニット40の斜視図である。
図32は、同吐水ユニット40の正面図である。
図33は、同吐水ユニット40の横断面図である。
本実施形態では、第1〜第3の吐水部51〜53が、それぞれ個別に、前述した背面部2に取り付けられるのではなく、保持部材50に第1〜第3の吐水部51〜53をまとめて保持させて吐水ユニット40を構成し、第1〜第3の吐水部51〜53は、吐水ユニット40ごと背面部2に取り付けられる。
第1〜第3の吐水部51〜53は、保持部材50の長手方向に並んで配設されている。第1の吐水部51及び第2の吐水部52は、保持部材50の正面部50aに設けられ、第3の吐水部53は、正面部50aと鈍角を形成して正面部50aの長手方向の両端に設けられた傾斜部50bに設けられている。
第1の吐水部51は、図23において座部4におけるx方向の中心を挟むようにその中心の左右両側に、それぞれ1つずつ設けられている。第1の吐水部51は、使用者が座部4に着座した状態で、その着座者の肩よりも上方に位置する。使用者が座部4に着座した際に、一対の第1の吐水部51間に、着座者の顔または頭部を位置させることができる。ただし、第1の吐水部51は、座部4に着座した着座者の頭部よりも高い位置に設けてもよい。
第1の吐水部51とほぼ同じ高さであって、第1の吐水部51より外側(図23においてx方向に見た場合の外側)に、一対の第2の吐水部52が設けられている。
第1及び第2の吐水部51、52とほぼ同じ高さであって、第2の吐水部52より外側(図23においてx方向に見た場合の外側)に、一対の第3の吐水部53が設けられている。第3の吐水部53は、正面部50aに対して傾斜した傾斜部50bに設けられており、座部4に着座した着座者よりも外側(図23においてx方向に見た場合の外側)から、肩峰部付近に向けられている。
第1〜第3の吐水部51〜53は、保持部材50にまとめて保持された状態で、背面部2に対して取り付けられるので、取り扱いや組み付け性に優れる。
第1の吐水部51からは、着座者の首の付け根の近くの肩部に向けてシャワー流が吐水される。肩部にあたったシャワー流の一部は、着座者の胸部から胴部にかけての体の前側及び側部を流れ、また、肩部にあたったシャワー流の他の一部は、背中に回り込む。このようにして、着座者の体の前側と背中とをいずれも温めることができる。また、シャワー流によるマッサージ効果も肩部に作用させることができる。
第2の吐水部52からは、水平面に対して斜め下方に噴出し座部4の前縁近傍に落下するシャワー流が吐水される。すなわち、第2の吐水部52からは、シャワー流が、着座者の肩越しに斜め下方に吐水され、着座者の特に大腿部を中心とした下肢近傍にシャワー流が落下し、膝から下の下肢を確実に温めることができる。
第3の吐水部53からは、着座者の肩峰部に向けてシャワー流が吐水される。肩峰部にあたったシャワー流は、第1及び第2の吐水部51、52からのシャワー流によってカバーしきれない、腕部の中央付近を中心とした部分や胴部の側部に流れて、その部分を温める。また、肩峰から胸に向かってもシャワー流をあてることができる。本実施形態においても、第1〜第3の吐水部51〜53からのシャワー流によって、着座者の全身を温めることができる。
また、本実施形態では、各吐水部51〜53は、それぞれ、吐水方向や吐水位置を調整可能に、保持部材50に保持されている。各吐水部51〜53は同じ構造を有し、図34は、各吐水部51〜53の断面構造を例示する模式図である。
前面が開口されたケーシング111の中に、ボール体112が、Oリング119を介して液密且つ回動自在に保持されている。ケーシング111の前面側にはフランジ部120が設けられ、そのフランジ部120が、保持部材50の正面部50aに裏側から固定されている。
ボール体112の内部には、段付き孔121が貫通して形成されており、その段付き孔121の一端側には蓋部材114が嵌め込まれている。段付き孔121には、筒部材116が挿入され、その筒部材116の一端側には、複数の吐水口118が形成されたシャワープレート117が設けられている。シャワープレート117は、保持部材50の正面部50aから外部に突出している。
図示しない給水流路から供給される湯水は、ケーシング111に開口された流入口113よりケーシング111の内部に流入し、蓋部材114の内部に形成された流路115を通ってボール体112内部の段付き孔121に導かれ、さらに段付き孔121に挿入された筒部材116の内部を通って、シャワープレート117の吐水口118から、外部に噴出する。
蓋部材114内の流路115を通過した水流は、段付き孔121の軸方向に対して斜めに、段付き孔121内に流出し、段付き孔121内に旋回流が形成される。そして、筒部材116において蓋部材114側の端部が、その旋回流の水圧を受けることで、筒部材116がボール体112に対してわずかに揺動する。筒部材116は、段付き孔121の軸方向のまわりに例えば3°の範囲内で傾いて揺動し、これにより、シャワープレート117からは、わずかに旋回したシャワー流が吐水される。
ボール体112は、回動自在にケーシング111に保持され、ケーシング111に対してボール体112が回動することで、シャワープレート117は、上下、左右、斜め方向に可動される(向きを変えることができる)。シャワープレート117は、例えば、図34に表す状態から、上下、左右、斜め方向に30°ほどの範囲内で可動できる。
ボール体112を回動させることで、シャワープレート117が向けられる方向、すなわちシャワー流の吐水方向を変えることができ、その吐水方向を適切に設定することで、着座者の体格、体型、深く座るあるいは浅く座るなどの座り方、また、どの部位にシャワー流を当てるかといった好みなどに応じて、着座者の所望の部位に、各吐水部51〜53からのシャワー流を確実に到達させることができる。このため、湯水を無駄に使用することなく、節水しながらも着座者の全身を効率的に温めることができる。また、着座者の体格等に合わせて多数の吐水部を設けなくてよいので、コスト低減にもなる。なお、第1〜第3の吐水部51〜53のすべてについて、吐水方向を調整可能にすることに限らず、第1〜第3の吐水部51〜53のうち少なくともいずれか1つだけが吐水方向を調整可能であってもよい。
[第14の実施形態]
図35は、本発明の第14の実施形態に係るシャワー浴装置における吐水ユニットの斜視図である。
図36は、同吐水ユニットの側面図である。
本実施形態では、前述した保持部材50が、水平軸のまわりに回動可能となるよう構成している。具体的には、保持部材50の軸方向の両端部に軸部材56を設け、その軸部材56を、取付板55に固定された軸受部材57に回動自在に支持させている。取付板55は、前述した背面部2に取り付けられる。あるいは、軸受部材57を、直接、背面部2に設けてもよい。
図35(a)及び図36(a)は、保持部材50が下方に回動され、各吐水部51〜53からのシャワー流の吐水方向が水平面より下方に向けられた状態を表す。
図35(b)及び図36(b)は、保持部材50が上方に回動され、各吐水部51〜53からのシャワー流の吐水方向が水平面より上方に向けられた状態を表す。
保持部材50が水平軸のまわりに回動することで、保持部材50に保持された第1〜第3の吐水部51〜53は上下に揺動し、これにより、各吐水部51〜53からのシャワー流の吐水方向を調整できる。第1〜第3の吐水部51〜53の吐水方向の調整を一度にまとめて行えるので、面倒さがない。
本実施形態の構成において、各吐水部51〜53は前述した第13の実施形態と同様に、それぞれが個別に保持部材50に対して揺動自在な構成としてもよいし、保持部材50に対して固定させてもどちらでもよいが、前者の構成とすれば、より細かな吐水方向の調整を行える。また、吐水方向とともに、吐水位置を調整できるようにしてもよい。
[第15の実施形態]
図37(a)及び(b)は、本発明の第15の実施形態に係るシャワー浴装置の模式図である。
本実施形態のシャワー浴装置は、着座者200の頭部またはそれよりも上方において設けられた一対の第1の吐水部21と、その下に設けられた第2の吐水部22と、を有する。第1の吐水部21の吐水方向は、略水平方向または斜め下方に設定され、吐水されたシャワー流の少なくとも一部は、図37(b)に表したように、座部4に着座した着座者200の大腿部を中心とした下肢近傍に落下する。
一方、第2の吐水部22は、座部4に着座した着座者200の首から両肩の背後に2次元的に設けられた複数のシャワー孔を有する。これらシャワー孔からの吐水方向も、略水平方向または斜め下方に設定されている。第2の吐水部22から吐水されるシャワー流は、図37(b)に表したように、着座者200の首、肩、肩峰部(肩頂部)を含む範囲をカバーする。第2の吐水部22は、着座者200の真後ろにも設けられているので、着座者200の首や背中の真後ろにもむらなくシャワー流をあてることができる。このようにして、着座者200の首から下のほぼ全身をむらなく温めることができる。
第1の吐水部21と第2の吐水部22は、一体的に形成してもよい。すなわち、共通の基体(図示せず)に第1の吐水部21と第2の吐水部22を形成してもよい。この場合、この基体の角度や位置を変えることで、第1の吐水部21と第2の吐水部22の吐水方向や吐水位置を同時に調節することが可能となる。
または、図37(a)及び(b)に表したように、第1の吐水部21と第2の吐水部22とを別体として形成してもよい。すなわち、第1の吐水部21と第2の吐水部22を別々の基体にそれぞれ形成してもよい。この場合には、第1の吐水部21の吐水方向や吐水位置と、第2の吐水部22の吐水方向や吐水位置と、を独立に調節可能とすることができる。
[第16の実施形態]
図38(a)及び(b)は、本発明の第16の実施形態に係るシャワー浴装置の模式図である。
本実施形態のシャワー浴装置も、第15の実施形態のシャワー装置と同様に、座部4に着座した着座者200の頭部またはそれよりも上方において設けられた一対の第1の吐水部21と、その下に設けられた第2の吐水部22と、を有する。第1の吐水部21の吐水方向は、略水平方向または斜め下方に設定され、吐水されたシャワー流の少なくとも一部は、図38(b)に表したように、着座者200の大腿部を中心とした下肢近傍に落下する。
一方、第2の吐水部22は、座部4に着座した着座者200の首から両肩の背後に横方向に一列に並んだ複数のシャワー孔を有する。これらシャワー孔からの吐水方向も、略水平方向または斜め下方に設定されている。第2の吐水部22から吐水される一列のシャワー流は、図38(b)に表したように、座部4に着座した着座者200の首、肩、肩峰部(肩頂部)を含む範囲をカバーする。また、肩峰から胸に向かってもシャワー流をあてることができる。本実施形態においても、第2の吐水部22は、着座者200の真後ろにも設けられているので、着座者200の首や背中の真後ろにもむらなくシャワー流をあてることができる。このようにして、着座者200の首から下のほぼ全身をむらなく温めることができる。
本実施形態においても、第1の吐水部21と第2の吐水部22を一体的に形成して同時に吐水方向や吐水位置を調節可能としてもよく、または、図38(a)及び(b)に表したように、第1の吐水部21と第2の吐水部22とを別体として、これらの吐水方向や吐水位置を独立に調節可能とすることもできる。
[第17の実施形態]
図39(a)及び(b)は、本発明の第17の実施形態に係るシャワー浴装置の模式図である。
本実施形態のシャワー浴装置は、座部4に着座した着座者200の頭部またはそれよりも上方において設けられた一対の第1の吐水部21と、その下方に設けられた一対の第2の吐水部22と、これら第2の吐水部22の間に設けられた第3の吐水部23と、を有する。これら吐水部21、22、23は、2次元的に設けられた複数のシャワー孔をそれぞれ有する。
第1の吐水部21の吐水方向は、略水平方向または斜め下方に設定され、吐水されたシャワー流の少なくとも一部は、図39(b)に表したように、着座者200の大腿部を中心とした下肢近傍に落下する。第2の吐水部22から吐水されるシャワー流は、着座者200の首から肩の範囲をカバーする。第2の吐水部22は、着座者200の真後ろにも設けられているので、着座者200の首や背中の真後ろにもむらなくシャワー流をあてることができる。そして、第3の吐水部23からのシャワー流は、着座者200の両側から着座者200を包み込むように吐水され、着座者200の肩峰部(肩頂部)から上肢の前後を含む範囲をカバーする。また、肩峰から胸に向かってもシャワー流をあてることができる。このようにして、着座者200の首から下のほぼ全身をむらなく温めることができる。
本実施形態においても、第1の吐水部21と第2の吐水部22を一体的に形成して同時に吐水方向や吐水位置を調節可能としてもよく、第1の吐水部21と第2の吐水部22とを別体として、これらの吐水方向や吐水位置を独立に調節可能とすることもできる。
本実施形態においても、図39(a)及び(b)に表したように、第1〜第3の吐水部21、22、23を共通の基体150に形成し、基体150の向きを変えることにより、これら吐水部の吐水方向を同時に調節可能とすることができる。
[第18の実施形態]
図40は、本発明の第18の実施形態に係るシャワー浴装置の模式図である。
また、図41は、このシャワー浴装置の座部4の模式図である。
本実施形態のシャワー浴装置は、シャワーブース300に設けられている。すなわち、シャワーブース300の壁面には、第13の実施の形態に関して前述した吐水部51、52、53が設けられている。そして、これら吐水部51、52、53の下方には、座部4が設けられている。図41(a)は、座部4の使用状態を表し、図41(b)は、座部4を収納した状態を表す。このように座部4を収納可能とすれば、シャワーブースで立位の状態でシャワーを浴びる際に座部4が邪魔になることもない。
なお、本実施形態において、第13実施形態の吐水部51、52、53の代わりに、第1〜第12または第14〜第17の実施の形態に関して前述した吐水部21、22、23、51、52、53のいずれかを設けてもよい。
[第19の実施形態]
図42〜図45は、本発明の第19の実施形態に係るシャワー浴装置の模式図である。 本実施形態のシャワー浴装置は、背面部2と、台部3と、を有する椅子の形態を有する。背面部2には背もたれ部5が設けられ、台部3には座部4が設けられている。背面部2の上部には、背もたれ部5の両側から斜め前方に延出した一対の翼部2Wが設けられている。
これら翼部2Wには、図43に表したように、第1の吐水部21、第2の吐水部22、第3の吐水部23が設けられている。これら吐水部21、22、23のそれぞれからは、一条または複数状のシャワー状の吐水が可能とされている。一方、座部4は、その前縁から背もたれ部5に向かって下方に傾斜した傾斜面を有する。このように形成された座部4は、その両側端に設けられた壁部6及び背もたれ部5と協働して、湯水を貯留可能としている。また、座部4の鉛直最下部には、開口部31が設けられている。一方、台部3の前面には、一対の下肢裏吐水部33が設けられている。これら下肢裏吐水部33は、開口部31と連通している。つまり、吐水部21、22、23から吐水され座部4に落下した湯水は、開口部31から下肢裏吐水部33に導かれ、図45に矢印Dで表したように、座部4に座った着座者の下肢の裏側に向けて吐水される。このようにして、着座者の下肢の裏側までまんべんなくシャワー流をあてて暖めたりマッサージ効果を与えることができる。なお、座部4に落下した湯水を下肢裏吐水部33から吐水させるのではなく、給湯源から供給される湯水を下肢裏吐水部33に導いて吐水させてもよい。
第1の吐水部21から吐水された湯水は、図45に矢印Aで表したように、座部4に座った着座者の大腿部を中心とした下肢近傍に落下する。また、第2の吐水部22から吐水された湯水は、図45に矢印Bで表したように、座部4に座った着座者の首から肩の範囲にあたる。また、第3の吐水部23から吐水された湯水は、図45に矢印Cで表したように、座部4に座った着座者を両側からを包み込むように肩峰部(肩頂部)から上肢の前後を含む範囲をカバーする。また、肩峰から胸に向かってもシャワー流をあてることができる。また、吐水された湯水や着座者の身体を流れ落ちた湯水の一部は、座部4に貯留される。つまり、座部4に着座した着座者の臀部や大腿部の下側は、座部4に貯留された湯水により暖められる。このようにして、着座者200の首から下のほぼ全身をむらなく温めることができる。
本実施形態のシャワー浴装置は、独立した椅子の形態を有するので、シャワーブースや浴室などを工事することなく、手軽に設置することができる。そして、ソファのようにリラックスした着座姿勢で、心地よい全身シャワー浴の恩恵に浴することができる。また、このシャワー浴装置の座部4や背もたれ部5の裏側に振動発生装置を設けると、着座者に振動のマッサージ効果を与えることも可能である。このようにすれば、シャワー浴によるリラックス効果やマッサージ効果と、振動によるマッサージ効果と、を重畳させてさらに高い効果が得られる。
[実施例]
次に、本発明者が実施した実施例について説明する。
本発明者は、第1実施形態のシャワー浴装置によるシャワー浴と、湯を溜めた浴槽による入浴と、従来のハンドシャワーによるシャワー浴と、特許文献1に開示されているシャワー浴装置によるシャワー浴と、による暖まり効果をそれぞれ測定する実験を実施した。
ここで、第1実施形態のシャワー浴装置においては、吐水部21、22、23に供給する湯水の温度を43℃とし、これら吐水部から吐水される湯水の合計量を毎分10リッターとした場合(ケースA)について実験した。また、湯を溜めた浴槽による入浴(ケースC)は、浴槽に40℃の湯を230リッター溜めて入浴を実施した。また、一方、従来のハンドシャワーの場合(ケースD)も、シャワーヘッドに供給する湯水の温度を43℃とし、流量は毎分8リッターとした。一方、特許文献1に開示されたシャワー浴装置(ケースE)においては、毎分10リッターの湯をミスト状に噴出させてシャワー浴を実施した。そして、これらいずれのケースにおいても、入浴の直前と、5分間入浴した後に、被験者の体表面の温度の変化を放射温度計により測定した。
図46は、被験者の全身の体表面の温度の変化を表すグラフ図である。ここで、縦軸は、入浴直前の温度からの上昇分を表す。ここでは、首よりも下の全身の体表面の温度の平均を全身の温度とした。
入浴直前と比較すると、5分間の入浴直後の温度上昇は、浴槽(C)で3.5℃、本実施形態のシャワー浴装置で(A)で3.2℃、特許文献1のシャワー浴装置(E)で2.2℃、従来のシャワー(D)で1.8℃であった。つまり、浴槽(C)に入浴した場合が最も高く、本実施形態(A)においてはそれに近い温度が得られていることがわかる。一方、これらに比べて、特許文献1に開示されているシャワー浴装置(E)と従来のハンドシャワーの場合(D)の場合には、温度上昇は小さいことが分かる。
また、出浴後5分が経過した時には、それぞれ、2.9℃(C)、2.5℃(A)、2.2℃(E)、1.7℃(D)であった。そして、出浴後10分が経過した時には、それぞれ、2.4℃(C)、2.2℃(A)、2.0℃(E)、1.5℃(D)であった。つまり、出浴後10分が経過すると、本実施形態のシャワー浴装置によるシャワー浴が浴槽への入浴と同じ温度になる。これは、本実施形態のシャワー浴装置の場合には、湯水による温熱効果だけではなく、リラックスした姿勢で全身にシャワーをまんべんなく浴びることによるマッサージ効果や血行促進効果が得られるからであると考えられる。
図47は、被験者の肩の体表面の温度の変化を表すグラフ図である。ここでも、縦軸は、入浴直前の温度からの上昇分を表す。
入浴直前と比較すると、5分間の入浴直後の肩の温度上昇は、本実施形態のシャワー浴装置で(A)で2.9℃であり、特許文献1のシャワー浴装置(E)で1.6℃、浴槽(C)で1.1℃、従来のシャワー(D)で0.8℃であった。つまり、本実施形態のシャワー浴装置による場合が飛び抜けて高く、特許文献1に開示されているシャワー浴装置(E)、浴槽(C)、従来のハンドシャワー(D)は、いずれも相対的に低いことが分かる。これは、本実施形態のシャワー浴装置の場合、第2の吐水部22及び第3の吐水部23(図1参照)からのシャワー流が着座者の肩にまんべんなくかかり、十分に温めることができるからであると考えられる。これに対して、例えば、特許文献1に開示されたシャワー浴装置の場合(E)、アームから噴射されるミストでは着座者の肩まで十分に暖めることができないと考えられる。一方、浴槽(A)の場合、肩が湯の中に完全に沈んだ状態を長時間維持することは入浴者に苦しく、肩を湯から出した姿勢で入浴せざるを得ない。このため、身体は暖まっても肩は温まりにくい。また、従来のハンドシャワーの場合(D)は、シャワーヘッドからのシャワー流は必ずしも入浴者の身体にあたるとは限らず、入浴者の全身をむらなく効率的に暖めることは容易ではない。
出浴後5分が経過した時には、それぞれ、2.3℃(A)、1.8℃(E)、1.4℃(D)、1.1℃(C)であった。そして、出浴後10分が経過した時には、それぞれ、1.9℃(A)、1.8℃(E)、1.5℃(D)、1.0℃(C)であった。つまり、出浴後10分が経過しても、本実施形態のシャワー浴装置(A)の場合が最も高い温度が得られている。なお、従来のハンドシャワー(D)と特許文献1に開示されているシャワー浴装置(E)の場合、出浴直後からみて5分後と10分後に温度が徐々に上昇している。これは、これらの方法の場合には、身体の他の部分と比べて肩の温まりが特に低く、出浴後に血流によって身体の他の部分からの熱が肩に伝えられたからであると考えられる。
図48は、被験者の下肢の体表面の温度の変化を表すグラフ図である。ここでも、縦軸は、入浴直前の温度からの上昇分を表す。
入浴直前と比較すると、5分間の入浴直後の下肢の温度上昇は、浴槽(C)の場合で3.5℃と一番高かったが、本実施形態のシャワー浴装置(A)では、3.2℃であり、浴槽(C)とほぼ同等の温度上昇が得られた。つまり、本実施形態によれば、第1の吐水部21(図1参照)から着座者の下肢に直接落下する吐水や、第2の吐水部22及び第3の吐水部23から吐水され着座者の身体にあたって座部4の前縁から流れ落ちる湯水などよって、着座者の下肢まで十分に暖めることができることが分かる。
これに対して、従来のハンドシャワー(D)と特許文献1のシャワー浴装置(E)の場合、入浴直後の温度はそれぞれ2.3℃、2.1℃と低い。従来のハンドシャワーの場合(C)、入浴者の下肢までまんべんなく湯水をかけることが容易ではない。また、特許文献1に開示されたシャワー浴装置の場合、アームから噴出したミストにより着座者の下肢の全体を包み込むことは容易でなく、また、アームから噴出したミストは温度の低下が急速であるために、着座者の下肢の全体をまんべんなく暖めることが困難であると考えられる。
以上説明したように、本実施例によれば、全身、肩、下肢のいずれについても、本実施形態のシャワー浴装置により高い暖まり効果が得られることが分かった。例えば、全身と下肢については、本実施形態のシャワー浴装置は、浴槽による入浴と同等の暖まり効果が得られる。ここで、浴槽の場合には、例えば230リッター程度の湯水を必要とするが、本実施形態によれば、5分間の入浴で50リッター(ケースA)と非常に少ない湯水で済む。つまり、高い節水効果も得られる。また仮に4人が続けて入浴したとしても、浴槽(ケース)よりも少ない湯水で同等の暖まり効果が得られる。
また、肩についてみると、浴槽よりも高い暖まり効果が得られる。またさらに、本実施形態によれば、着座者の身体に吐水を落下させることによるマッサージ効果も得られる。これにより、例えば肩の「こり」や痛みなどを緩和する効果も得られる。
以上、本発明の第1〜第19の実施の形態と、実施例について説明した。
前述した各実施形態において、各吐水部の座部4からの高さは、例えば、400〜1400(mm)であり、より確実に前述の効果を得るべく好ましくは500〜1000(mm)であり、さらに好ましくは650〜900(mm)である。
また、座部4の床面からの高さは、例えば、250〜800(mm)であり、より確実に前述の効果を得るべく好ましくは300〜500(mm)であり、さらに好ましくは350〜450(mm)である。
また、シャワーブース内での使用を想定した場合には、床面から座部4までの高さは、250〜800(mm)程度の腰を掛けられる高さの範囲であればよい。
また、座部4の中心を挟んで対をなす最外側の第3の吐水部間の距離(幅)は、例えば、340〜1200(mm)であり、より確実に前述の効果を得るべく好ましくは500〜800(mm)であり、さらに好ましくは550〜650(mm)である。
また、前述した各具体例において、第1の吐水部21や第2の吐水部52から吐水された湯水の平均粒径は、第1の吐水部51、第2の吐水部22、第3の吐水部23、53から吐水された湯水の平均粒径よりも大きいものとすることができる。具体的には、例えば、第1の吐水部21や第2の吐水部52から吐水された湯水の平均粒径は1400〜3000マイクロメータの範囲とし、第1の吐水部51、第2の吐水部22、第3の吐水部23、53から吐水された湯水の平均粒径は500〜1400マイクロメータの範囲とすることができる。このようにすれば、第1の吐水部21、52から吐水され、着座者の下肢部に落下するシャワー流の吐水後の温度の低下を抑制し、暖かい湯水を着座者の下肢部にあてることができる。また、同時に第1の吐水部21、52から吐水され、着座者の下肢部に落下するシャワー流による刺激を適度に与え、マッサージ効果を得ることができる。なお、湯水の粒径は、吐水孔のサイズや形状を調節することにより制御できる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこ前述した各具体例に限定されるものではない。
例えば、前述した各実施形態は、技術的に可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、これらも本発明の範囲に包含される。また、給湯圧力やその変動によらずに常に吐水を安定して下肢などに到達させるために、吐水流量または吐水圧力を調整可能とした流量調整手段または圧力調整手段を設けてもよい。
また、各具体例における各要素の構造、形状、機能、配置関係、材料などについて当業者が適宜変更あるいは追加したものであっても、本発明の要旨を含む限りにおいて本発明の範囲に包含される。
本発明の第1の実施形態に係るシャワー浴装置の外観を模式的に例示する斜視図である。 図1におけるA−A断面図である。 図1におけるB−B断面図である。 図1におけるC−C断面図である。 吐水部の他の具体例を表す模式側面図である。 着座者に対する各吐水部からのシャワー流の吐水の様子を模式的に表す斜視図である。 座部の他の具体例を表す模式断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るシャワー浴装置における背もたれ部の模式正面図である。 図8におけるD−D断面図である。 背もたれ部に凹凸を設けない場合の背もたれ部の模式断面図である。 背もたれ部に設けた凹凸の他の具体例を表す模式平面図である。 背もたれ部に設けた凹凸のさらに他の具体例を表す模式平面図である。 背もたれ部に設けた凹凸のさらに他の具体例を表す模式平面図である。 本発明の第3の実施形態に係るシャワー浴装置の外観を模式的に例示する斜視図である。 同第3の実施形態において、着座者に対する各吐水部からのシャワー流の吐水の様子を模式的に表す斜視図である。 本発明の第4の実施形態に係るシャワー浴装置の外観を模式的に例示する斜視図であり、足浴槽が浴室床面上に設置されている状態を表す。 本発明の第4の実施形態に係るシャワー浴装置の外観を模式的に例示する斜視図であり、足浴槽が台部の中に収納された状態を表す。 足浴槽の収納構造の他の具体例を表す斜視図であり、足浴槽が浴室床面上に設置されている状態を表す。 図18に表される足浴槽の回動途中の状態を表す斜視図である。 本発明の第5の実施形態に係るシャワー浴装置の模式側断面図である。 本発明の第6の実施形態に係るシャワー浴装置の模式側断面図である。 座部の他の具体例を表す模式斜視図である。 浴室内に設置された本発明の第7の実施形態に係るシャワー浴装置を模式的に表す斜視図である。 同シャワー浴装置において、各吐水部からのシャワー流の吐水方向を正面側から見た模式図である。 同シャワー浴装置において、各吐水部からのシャワー流の吐水方向を側面側から見た模式図である。 本発明の第8の実施形態に係るシャワー浴装置において、各吐水部からのシャワー流の吐水方向を側面側から見た模式図である。 本発明の第9の実施形態に係るシャワー浴装置において、各吐水部からのシャワー流の吐水方向を正面側から見た模式図である。 本発明の第10の実施形態に係るシャワー浴装置において、各吐水部からのシャワー流の吐水方向を正面側から見た模式図である。 本発明の第11の実施形態に係るシャワー浴装置において、各吐水部からのシャワー流の吐水方向を正面側から見た模式図である。 本発明の第12の実施形態に係るシャワー浴装置において、各吐水部からのシャワー流の吐水方向を側面側から見た模式図である。 本発明の第13の実施形態に係るシャワー浴装置における吐水ユニットの斜視図である。 吐水ユニットの正面図である。 吐水ユニットの横断面図である。 吐水ユニットにおける各吐水部の断面構造を例示する模式図である。 本発明の第14の実施形態に係るシャワー浴装置における吐水ユニットの斜視図である。 吐水ユニットの側面図である。 本発明の第15の実施形態に係るシャワー浴装置の模式図である。 本発明の第16の実施形態に係るシャワー浴装置の模式図である。 本発明の第17の実施形態に係るシャワー浴装置の模式図である。 本発明の第18の実施形態に係るシャワー浴装置の模式図である。 図40に表したシャワー浴装置の座部4の模式図である。 本発明の第19の実施形態に係るシャワー浴装置の模式図である。 本発明の第19の実施形態に係るシャワー浴装置の模式図である。 本発明の第19の実施形態に係るシャワー浴装置の模式図である。 本発明の第19の実施形態に係るシャワー浴装置の模式図である。 被験者の全身の体表面の温度の変化を表すグラフ図である。 被験者の肩の体表面の温度の変化を表すグラフ図である。 被験者の下肢の体表面の温度の変化を表すグラフ図である。
符号の説明
2 背面部
2W 翼部
3 台部
4 座部
4A 凹部
6 壁部
7 壁部
8 壁部
14 ユニット体
15 座部
16 壁部
17 凸部
17a 凸部
17b 凸部
17c 凸部
18 流路
21 吐水部
22 吐水部
23 吐水部
25 頭部支持部
27 前面部
28 凹部
29 足浴槽
31 開口部
32 開口
33 下肢裏吐水部
34 軸部材
35 案内部
36 座部
37a 壁部
37c 壁部
40 吐水ユニット
50 保持部材
50a 正面部
50b 傾斜部
51 吐水部
52 吐水部
53 吐水部
55 取付板
56 軸部材
57 軸受部材
100 壁面
100 浴室壁面
102 背面部
105 背もたれ部
110 床面
110 浴室床面
111 ケーシング
112 ボール体
113 流入口
114 蓋部材
115 流路
116 筒部材
117 シャワープレート
118 吐水口
119 リング
120 フランジ部
121 孔
150 基体
200 着座者
300 シャワーブース

Claims (8)

  1. 背もたれ部を有する背面部と、
    座部と、
    前記座部の中心を挟んで前記背面部にそれぞれ設けられ、前記座部に着座した着座者の後方から前記座部の前方に向けて連続的な水流からなるシャワー流を吐水する一対の第1の吐水部と、
    前記座部の中心を挟んで背面部にそれぞれ設けられ、前記第1の吐水部とはシャワー流を吐水する位置異なる第2の吐水部と、
    を備え、
    前記一対の第1の吐水部は、前記座部に着座した着座者の頭部付近に設けられ、
    前記第1の吐水部から吐水された前記シャワー流は、前記座部に着座した着座者の後方から肩越しに前記着座者の下肢部にそれぞれ落下し、
    前記第2の吐水部から吐水された前記シャワー流は、前記座部に着座した着座者の肩にあたり前記着座者の上半身の前面と背中とをそれぞれ流れることを特徴とするシャワー浴装置。
  2. 壁面と、
    座部と、
    前記座部の中心を挟んで前記座部の後方の前記壁面にそれぞれ設けられ、前記座部に着座した着座者の後方から前記座部の前方に向けて連続的な水流からなるシャワー流を吐水する一対の第1の吐水部と、
    前記座部の中心を挟んで前記座部の後方の前記壁面にそれぞれ設けられ、前記第1の吐水部とはシャワー流を吐水する位置異なる第2の吐水部と、
    を備え、
    前記一対の第1の吐水部は、前記座部に着座した着座者の頭部付近に設けられ、
    前記第1の吐水部から吐水された前記シャワー流は、前記座部に着座した着座者の後方から肩越しに前記着座者の下肢部にそれぞれ落下し、
    前記第2の吐水部から吐水された前記シャワー流は、前記座部に着座した着座者の肩にあたり前記着座者の上半身の前面と背中とをそれぞれ流れることを特徴とするシャワー浴装置。
  3. 前記第2の吐水部の吐水方向は、前記第1の吐水部の吐水方向よりも下方を向いていることを特徴とする請求項1または2に記載のシャワー浴装置。
  4. 前記第1の吐水部及び第2の吐水部の少なくともいずれかは、吐水方向が調整可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のシャワー浴装置。
  5. 前記第1の吐水部から吐水された前記シャワー流の平均粒径は、前記第2の吐水部から吐水された前記シャワー流の平均粒径よりも大きいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のシャワー浴装置。
  6. 前記第1の吐水部及び前記第2の吐水部とは吐水する位置異なる第3の吐水部をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のシャワー浴装置。
  7. 前記第3の吐水部は、前記座部の中心を挟んで両側にそれぞれ設けられ、
    前記第3の吐水部からの吐水は、前記座部に着座した着座者の肩峰にあたることを特徴とする請求項6記載のシャワー浴装置。
  8. 前記第1の吐水部から吐水された前記シャワー流の平均粒径は、前記第3の吐水部から吐水された湯水の平均粒径よりも大きいことを特徴とする請求項6または7に記載のシャワー浴装置。
JP2007093725A 2006-03-31 2007-03-30 シャワー浴装置 Expired - Fee Related JP4281115B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007093725A JP4281115B2 (ja) 2006-03-31 2007-03-30 シャワー浴装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006100278 2006-03-31
JP2006220514 2006-08-11
JP2007093725A JP4281115B2 (ja) 2006-03-31 2007-03-30 シャワー浴装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008162593A Division JP2008237935A (ja) 2006-03-31 2008-06-20 シャワー浴装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008062022A JP2008062022A (ja) 2008-03-21
JP4281115B2 true JP4281115B2 (ja) 2009-06-17

Family

ID=39285235

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007093725A Expired - Fee Related JP4281115B2 (ja) 2006-03-31 2007-03-30 シャワー浴装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4281115B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5332002B2 (ja) * 2009-03-10 2013-11-06 眞幸 高橋 下肢浴装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008062022A (ja) 2008-03-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3753157B2 (ja) シャワー浴装置
JP2008237935A (ja) シャワー浴装置
JP4126723B1 (ja) シャワー浴装置
JP4281115B2 (ja) シャワー浴装置
JP2007222415A (ja) 洗髪機能を備えた浴槽装置
US7810179B2 (en) Scalp washing device
JP2864805B2 (ja) シャワー装置
JP2001245809A (ja) シャワー装置
JP2008043462A (ja) シャワー浴装置
JP3996681B2 (ja) シャワー装置
JP6358714B2 (ja) ミストシャワー入浴装置
JP2008043463A (ja) シャワー浴装置
JP4473761B2 (ja) シャワー装置
JP2008154929A (ja) シャワー装置
JP4784863B2 (ja) シャワー浴装置
JP3633025B2 (ja) シャワー装置
JP2008246171A (ja) シャワー浴装置
JP2008043464A (ja) シャワー浴装置
JP4473758B2 (ja) シャワー装置
JP4507675B2 (ja) 温泡入浴ブース装置
JP2001286408A (ja) シャワー装置
JP2004290476A (ja) ミスト発生装置
JP2007236412A (ja) シャワー装置
JP2009089972A (ja) シャワー浴装置
JP2008246172A (ja) シャワー浴装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080421

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080620

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080711

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080910

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20081022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090223

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090308

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4281115

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120327

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120327

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130327

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140327

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees