JP4277722B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4277722B2
JP4277722B2 JP2004089166A JP2004089166A JP4277722B2 JP 4277722 B2 JP4277722 B2 JP 4277722B2 JP 2004089166 A JP2004089166 A JP 2004089166A JP 2004089166 A JP2004089166 A JP 2004089166A JP 4277722 B2 JP4277722 B2 JP 4277722B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
air
air conditioning
detected
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004089166A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005271773A (ja
Inventor
好則 一志
辰己 熊田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2004089166A priority Critical patent/JP4277722B2/ja
Publication of JP2005271773A publication Critical patent/JP2005271773A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4277722B2 publication Critical patent/JP4277722B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、車室内の表面温度を非接触で検出する非接触温度センサを用いて車室内を空調制御する車両用空調装置に関する。
従来、車両用空調装置においては、車室内を空調制御する空調ユニットと、車室内の空気の温度を接触して検出するサーミスタ等の接触型温度センサと、接触型温度センサの検出温度を用いて空調ユニットを制御する電子制御装置とを備えるものが提案されている。なお、以下、このように接触型温度センサを用いる車両用空調装置を“従来型の車両用空調装置”という。
また、接触型温度センサに代えて、赤外線温度センサを用いて空調ユニットを制御する車両用空調装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このものにおいては、赤外線温度センサには、マトリックス状に並べられる数多くの検出素子が設けられており、これら検出素子により、乗員の表面温度が検出され、検出素子毎の検出温度を用いて空調ユニットを制御するので、従来型の車両用空調装置に比べて、空調ユニットにより車室内の空調状態が乗員の温感に合うように制御される。
特開10−230728号公報
ところで、本発明者らは、“赤外線温度センサを用いる車両用空調装置”について鋭意検討したところ、次のような問題が生じることが分かった。
すなわち、例えば、厳冬期で外気温度が冷え切っており、かつ車室内の空調制御が定常状態になっている場合において、乗員が車室内に入ると乗車すると、この乗員の表面温度が外気で冷え切っているので、赤外線温度センサの検出温度を基に、車室内に吹き出す空気温度を即座に上げるように制御する。
このため、乗員が“従来型の車両用空調装置を搭載した車両”から“赤外線温度センサを用いる車両用空調装置”への買い換えユーザ、にとっては、上述の如く、乗員の温感に車室内の空調状態が合うように制御されるものの、乗員自身で希望温度を変更していないのに車室内に吹き出す空気温度が即座に上げるので、乗員に対して違和感を与えることがある。すなわち、乗員が、空調装置が故障しているのではないかといった違和感を抱くようになる問題が生じる。
本発明は、上記点に鑑み、“従来型の車両用空調装置”から“非接触温度センサを用いる車両用空調装置”への買い換えユーザに対して違和感を与えないようにする車両用空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
車室内を空調制御する空調手段(6)と、
前記車室内の被検温領域の表面温度を非接触で検出する非接触温度センサ(70a、70b)と、
前記非接触温度センサの検出温度に基づいて、前記空調手段により前記車室内を空調制御させる制御手段(S121〜S128、S130)と、を備える車両用空調装置であって、
乗員に情報を報知する報知手段(11a、12a)と、
前記非接触温度センサの検出温度が予め決められた所定条件を満たしているか否かを判定する判定手段(129b、129e、S151、S154)と、
前記非接触温度センサの検出温度が予め決められた所定条件を満たしていると前記判定手段が判定したとき、前記空調手段による空調制御の内容を前記報知手段により乗員に報知させる報知制御手段(S129c、S129f、S152、S155)と、を備え
前記非接触温度センサの検出温度と前記被検温領域の表面温度のバランス点との温度差が閾値(TS1、TS3)よりも大きいときに、前記非接触温度センサの検出温度が前記所定条件を満たしていると前記判定手段が判定することを特徴とする。
したがって、報知手段が、空調手段による空調制御の内容を乗員に報知するので、この乗員が、空調手段による空調制御の内容を知ることができるので、“従来型の車両用空調装置”から“非接触温度センサを用いる車両用空調装置”への買い換えユーザであっても、その乗員に対して違和感を与えないようにすることができる。
但し、「被検温領域の表面温度のバランス点」とは、空調制御が定常状態になったときの被検温領域の表面温度を示す値である。
また、請求項に記載の発明では、車室内を空調制御する空調手段(6)と、
前記車室内の被検温領域の表面温度を非接触で検出する非接触温度センサ(70a、70b)と、
前記非接触温度センサの検出温度に基づいて、前記空調手段によって前記車室内を空調制御させる制御手段(S121〜S128、S130)と、を備える車両用空調装置であって、
乗員に情報を報知する報知手段(11a、12a)と、
前記非接触温度センサの検出温度に基づいて、前記空調手段から車室内に吹き出す目標空気温度を算出する第1の算出手段(S123)と、
車室内の内気温度を内気に接触して検出する接触型温度センサの検出温度に基づいて、前記空調手段から車室内に吹き出す目標空気温度を算出する第2の算出手段(S140、S142)と、
前記第1の算出手段により算出された目標空気温度と前記第2の算出手段により算出された目標空気温度との温度差(ΔT)が閾値よりも大きいか否かを判定する判定手段(S141、S143と、
前記第1の算出手段により算出された目標空気温度と前記第2の算出手段により算出された目標空気温度との温度差が閾値よりも大きいと前記判定手段が判定したとき、前記空調手段による空調制御の内容を前記報知手段により乗員に報知させる制御報知手段、を備えることを特徴とする。
したがって、報知手段が、空調手段による空調制御の内容を乗員に報知するので、この乗員が、空調手段による空調制御の内容を知ることができるので、“従来型の車両用空調装置”から“非接触温度センサを用いる車両用空調装置”への買い換えユーザであっても、その乗員に対して違和感を与えないようにすることができる。
請求項に記載の発明によれば、前記希望温度(RrTsetDr、RrTsetPa)、前記非接触温度センサの検出温度(RrTirDr、RrTirPa)、および、補正数(RrRirekiDr、RrRirekiPa)を用いて、前記空調手段から吹き出す目標吹出空気温度(RrTAODr、RrTAOPa)を算出する算出手段(S123)と、を備えており、
前記乗員が乗り込んでから所定期間(td)の間では、前記算出手段は、前記所定期間以降に比べて前記非接触温度センサの検出温度を前記目標空気温度に大きく反映させて、かつこの反映させる反映度合いを時間経過に伴い小さくするように前記補正数を算出するものであり、
前記反映度合いが所定レベル(TS4)よりも大きいか否かを判定する判定手段(S160、S161)を備え、
前記反映度合いが所定レベル(TS4)よりも大きいと前記判定手段が判定したとき、前記空調手段による空調制御の内容を前記報知手段により乗員に報知させる制御報知手段と、を備えることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、前記算出手段は、
前記非接触温度センサの被検温領域の表面温度のバランス点から前記非接触温度センサの検出温度を減算した減算値((RrTirDr(平均)のバランス点−RrTirDr(平均)))を求め、
前記時間経過に伴い値が小さくなる係数(fl×3)を前記減算値に乗算した乗算値を前記補正数(RrRirekiDr)として算出し、
前記希望温度及び前記非接触温度センサの検出温度を含む温度情報(RrKsetDr×RrTsetDr−KirRrDr×RrTirDr−RrKamDr×Tamdisp−RrKsDr×TsDr+RrkatoDr−RrDrC)に前記補正数(RrRirekiDr)を加算して前記目標吹出空気温度(RrTAODr)を算出するものであることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置において、前記報知手段は、情報を表示する表示手段であり、前記報知制御手段は、前記空調手段による空調制御の内容を前記表示手段により文字表示させるので、高齢者であっても、空調制御内容が理解し易い。
ここで、請求項に記載の発明によれば、請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置において、前記制御報知手段は、前記表示手段を制御して前記文字表示を点滅させれば、空調手段による空調制御の内容を目立たせることができるので、確実に、空調制御の内容を乗員に報知することができる。
また、請求項に記載の発明によれば、請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置において、前記空調手段は、前記車室内を座席毎に独立して空調制御するものであり、前記車室内の被検温領域の表面温度を前記座席毎にそれぞれ独立して非接触で検出する前記非接触温度センサが複数設けられており、
前記制御手段は、前記複数の非接触温度センサのそれぞれの検出温度に基づき、前記空調手段により前記車室内を前記座席毎にそれぞれ独立して空調制御させてもよい。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。図1は本実施形態による車両用空調装置の室内空調ユニット部の吹出口配置状態を示す平面概要図、図2は室内空調ユニット部および制御ブロックを含む全体構成図である。
本第1実施形態は、車室内1の前後左右の計4つの空調ゾーン1a、1b、1c、1dをそれぞれ独立して空調制御する。図1、図2は右ハンドル車の場合を示しており、上記空調ゾーン1a〜1dをより具体的に説明すると、空調ゾーン1aは、前席空調ゾーンのうち右側、すなわち、運転席側に位置する。空調ゾーン1bは、前席空調ゾーンのうち左側、すなわち、助手席側に位置する。
そして、空調ゾーン1cは、後席空調ゾーンのうち右側窓寄りに位置し、空調ゾーン1dは、後席空調ゾーンのうち左側窓寄りに位置する。なお、図1中の前後左右の各矢印は、車両搭載時における前後左右の方向を示す。
車両用空調装置の室内空調ユニット部は空調手段としての前席用空調ユニット5と後席用空調ユニット6とから構成されている。前席用空調ユニット5は、前席左右の空調ゾーン1a、1bのそれぞれの空調状態(例えば、空気温度)を独立して調整するためのものであり、後席用空調ユニット6は、後席左右の空調ゾーン1c、1dのそれぞれの空調状態を独立して調整するためのものである。
前席用空調ユニット5は、車室内1の最前部の計器盤7の内側に配置されており、後席用空調ユニット6は、車室内1の最後方に配置されている。前席用空調ユニット5は、車室内1の前席側に空気を送風するためのダクト50を備えている。このダクト50の最上流部には、車室内1から内気を導入するための内気導入口50aおよび車室外から外気を導入するための外気導入口50bが設けられている。
さらに、ダクト50には、外気導入口50bおよび内気導入口50aを選択的に開閉する内外気切替ドア51が設けられており、この内外気切替ドア51には、駆動手段としてのサーボモータ510aが連結されている。
また、ダクト50内のうち外気導入口50bおよび内気導入口50aの空気下流側には、車室内1に向けて吹き出される空気流を発生させる遠心式送風機52が設けられている。遠心式送風機52は、遠心式羽根車およびこの羽根車を回転させるブロワモータ52aにより構成されている。なお、図2において、この羽根車は図の簡略化のため軸流式羽根車を示しているが、実際は遠心式の羽根車が使用されている。
さらに、ダクト50内にて遠心式送風機52の空気下流側には、空気を冷却する空気冷却手段としてのエバポレータ53が設けられており、さらに、このエバポレータ53の空気下流側には、空気加熱手段としてのヒータコア54が設けられている。
そして、ダクト50内のうちエバポレータ53の空気下流側には仕切り板57が設けられており、この仕切り板57により、ダクト50内の空気通路を車両左右両側の2つの通路、すなわち、運転席側通路50cと助手席側通路50dとに仕切っている。
運転席側通路50cのうちヒータコア54の側方には、バイパス通路51aが形成されており、バイパス通路51aは、ヒータコア54に対してエバポレータ53により冷却された冷風をバイパスさせる。
また、助手席側通路50dのうちヒータコア54の側方には、バイパス通路51bが形成されており、バイパス通路51bは、ヒータコア54に対してエバポレータ53により冷却された冷風をバイパスさせる。
運転席側通路50cおよび助手席側通路50dにおいてヒータコア54の空気上流側に、それぞれ、エアミックスドア55a、55bが独立に操作可能に設けられている。運転席側のエアミックスドア55aは、その開度により、運転席側通路50cを流通する冷風のうちヒータコア54を通る量(温風量)とバイパス通路51aを通る量(冷風量)との比を調整して、前席運転席側の空調ゾーン1aへの吹出空気温度を調整する。
また、助手席側のエアミックスドア55bは、その開度により、助手席側通路50dを流通する冷風のうちヒータコア54を通る量(温風量)とバイパス通路51bを通る量(冷風量)との比を調整して、前席助手席側の空調ゾーン1bへの吹出空気温度を調整する。
なお、前席左右のエアミックスドア55a、55bには、駆動手段としてのサーボモータ550a、550bがそれぞれ連結されており、エアミックスドア55a、55bの開度は、サーボモータ550a、550bによって、それぞれ独立に調整される。
エバポレータ53は、図示しないコンプレッサ、凝縮器、受液器、減圧器とともに、周知の冷凍サイクルを構成している低圧側の冷却用熱交換器である。このエバポレータ53は、ダクト50内を流れる空気から低圧側冷媒が蒸発潜熱を吸熱して蒸発することにより、ダクト50内の空気を冷却する。なお、冷凍サイクルのコンプレッサは、車両エンジンに電磁クラッチ(図示しない)を介して連結され、電磁クラッチを断続制御することによって駆動停止制御される。
ヒータコア54は、車両エンジンからの温水(エンジン冷却水)を熱源とする加熱用熱交換器であり、このヒータコア54は蒸発器53通過後の空気を加熱する。
運転席側通路50cおよび助手席側通路50dのうちヒータコア54の空気下流側(最下流部)には、運転席側フェイス吹出口2aおよび助手席側フェイス吹出口2bが設けられている。
運転席側フェイス吹出口2aは、運転席側通路50cから運転席に着座する運転席乗員の上半身に向けて空気を吹き出す。また、助手席側フェイス吹出口2bは、助手席側通路50dから助手席に着座する助手席乗員の上半身に向けて空気を吹き出す。
さらに、運転席側通路50cおよび助手席側通路50dのうち運転席側フェイス吹出口2aおよび助手席側フェイス吹出口2bの各空気上流部には、それぞれ、運転席側フェイス吹出口2aを開閉する吹出口切替ドア56aおよび助手席側フェイス吹出口2bを開閉する吹出口切替ドア56bが設けられている。これら吹出口切替ドア56aおよび56bは、それぞれ駆動手段としての運転席側のサーボモータ560a、および助手席側のサーボモータ560bによって、開閉駆動される。
なお、運転席側フェイス吹出口2aと助手席側フェイス吹出口2bは、具体的には図1に示すようにそれぞれ、計器盤7の左右方向の中央部寄り部位に位置するセンターフェイス吹出口と計器盤7の左右方向の両端部付近に位置するサイドフェイス吹出口とに分けて配置される。
また、図1、図2には図示していないが、運転席側通路50cの最下流部には、上記運転席側フェイス吹出口2aの他に、運転席側フット吹出口および運転席側デフロスタ吹出口が設けられている。運転席側フット吹出口は運転席側通路50cから運転者の下半身に空気を吹き出す。運転席側デフロスタ吹出口は運転席側通路50cからフロントガラスの内表面のうち運転席側領域に空気を吹き出す。
助手席側通路50dの最下流部には、上記助手席側フェイス吹出口2bの他に、助手席側フット吹出口および助手席側デフロスタ吹出口が設けられている。助手席側フット吹出口は助手席側通路50dから助手席乗員の下半身に空気を吹き出す。助手席側デフロスタ吹出口は助手席側通路50dからフロントガラスの内表面のうち助手席側領域に空気を吹き出す。
そして、運転席側通路50cにおいて運転席側フット吹出口および運転席側デフロスタ吹出口の空気上流部には、それぞれの吹出口を開閉する吹出口切替ドア(図示せず)が設けられている。そして、これら運転席側のフェイス、フットおよびデフロスタの各吹出口切替ドアは、上述した運転席側のサーボモータ560aにより連動して開閉駆動される。
また、助手席側通路50dにおいて助手席側フット吹出口および助手席側デフロスタ吹出口の空気上流部には、それぞれの吹出口を開閉する吹出口切替ドア(図示せず)が設けられている。そして、これら助手席側のフェイス、フットおよびデフロスタの各吹出口切替ドアは、上述した助手席側のサーボモータ560bにより連動して開閉駆動される。
後席用空調ユニット6は、車室内1に送風するためのダクト60を備えている。このダクト60内の最上流部には、車室内1から内気導入口60aを通して内気のみを導入する内気導入ダクト60bが接続されている。
内気導入ダクト60bの空気下流側には、車室内1に向けて吹き出される空気流を発生させる遠心式送風機62が設けられている。遠心式送風機62は、遠心式羽根車およびこの羽根車を回転させるブロワモータ62aにより構成されている。なお、この羽根車も図2において、上記と同様、図の簡略化のため軸流式羽根車を示しているが、実際は遠心式の羽根車が使用されている。
さらに、ダクト60内において遠心式送風機62の空気下流側には、空気を冷却する空気冷却手段としてのエバポレータ63が設けられており、このエバポレータ63の空気下流側には、空気を加熱する空気加熱手段としてのヒータコア64が設けられている。
そして、ダクト60内のうちエバポレータ63の下流部分には仕切り板67が設けられており、この仕切り板67により、ダクト60内の空気通路を車両左右両側の2つの通路、すなわち、後席右側通路(後席運転席側通路)60cと後席左側通路(後席助手席側通路)60dとに仕切っている。
後席右側通路60cのうちヒータコア64の側方には、バイパス通路61aが形成されており、バイパス通路61aは、ヒータコア64に対してエバポレータ63により冷却された冷風をバイパスさせる。
また、後席左側通路60dのうちヒータコア64の側方には、バイパス通路61bが形成されており、バイパス通路61bは、ヒータコア64に対してエバポレータ63により冷却された冷風をバイパスさせる。
後席右側通路60cおよび後席左側通路60dにおいてヒータコア64の空気上流側には、それぞれエアミックスドア65a、65bが独立に操作可能に設けられている。後席右側のエアミックスドア65aは、その開度により、後席右側通路60cを流通する冷風のうちヒータコア64を通る量(温風量)とバイパス通路61aとを通る量(冷風量)との比を調整して、後席右側の空調ゾーン1cへの吹出空気温度を調整する。
また、後席左側のエアミックスドア65bは、その開度により、後席左側通路60dを通過する冷風のうちヒータコア64を通る量(温風量)とバイパス通路61bを通る量(冷風量)との比を調整して、後席左側の空調ゾーン1dへの吹出空気温度を調整する。
そして、後席右側および後席左側のエアミックスドア65a、65bには、駆動手段としてのサーボモータ650a、650bがそれぞれ連結されており、後席右側および後席左側のエアミックスドア65a、65bの開度は、サーボモータ650a、650bによって、それぞれ独立に調整される。
エバポレータ63は、上述した周知の冷凍サイクルにおいて前席側のエバポレータ53に対して並列的に配管結合される冷却用熱交換器である。
また、ヒータコア64は、車両エンジンからの温水(エンジン冷却水)を熱源とする加熱用熱交換器であり、ヒータコア64は、温水回路において前席側のヒータコア54に対し並列的に接続され、エバポレータ63通過後の空気を加熱する。
ダクト60内の後席右側通路60cのうちヒータコア64の空気下流側(最下流部)には、後席右側フェイス吹出口2cが設けられている。後席右側フェイス吹出口2cは、後席右側通路60cから後席の右側(すなわち、後席運転席側)に着座する乗員(以下、後席右側乗員という)の上半身に向けて空気を吹き出す。
また、ダクト60内の後席左側通路60dのうちヒータコア64の空気下流側(最下流部)には、後席左側フェイス吹出口2dが設けられている。後席左側フェイス吹出口2dは、後席左側通路60dから後席の左側(すなわち、後席助手席側)に着座する乗員(以下、後席左側乗員という)の上半身に向けて空気を吹き出す。
ここで、後席左右の各フェイス吹出口2c、2dの空気上流部には、それぞれ吹出口切替ドア66a、66bが設けられ、後席左右の各フェイス吹出口2c、2dを開閉するようになっている。この後席左右の吹出口切替ドア66a、66bは、駆動手段としてのサーボモータ660a、660bによって開閉駆動される。
そして、図1、図2には図示しないが、後席右側通路60cの最下流部には、後席右側フェイス吹出口2cの他に後席右側フット吹出口が設けられている。この後席右側フット吹出口は、後席右側通路60cから空気を後席右側乗員の下半身に向けて吹き出す。
同様に、後席左側通路60dの最下流部には、後席左側フェイス吹出口2dの他に後席左側フット吹出口が設けられている。この後席左側フット吹出口は、後席左側通路60dから空気を後席左側乗員の下半身に向けて吹き出す。
この後席左右の各フット吹出口の空気上流部には、それぞれ吹出口切替ドア(図示せず)が設けられており、この後席左右の各吹出口切替ドアは、上記サーボモータ660c、660dによってそれぞれ開閉駆動される。
制御手段(空調制御装置)としてのエアコンECU8の入力側には、外気温度センサ81、冷却水温度センサ82、日射センサ83、内気温度センサ84および蒸発器温度センサ86、87が接続されている。
外気温度センサ81は、車室外温度を検出しその検出温度に応じた外気温度信号TamdispをエアコンECU8に出力する。冷却水温度センサ82は、エンジンの冷却水(すなわち温水)の温度を検出しその検出温度に応じた冷却水温度信号TwをエアコンECU8に出力する。
日射センサ83は、フロントウインドウの内側にて車両左右方向の略中央部分に配置された周知の2素子(2D)タイプの日射センサであり、車室内の運転席側空調ゾーン1aに入射される日射量と助手席側空調ゾーン1bに入射される日射量とを検出し、それら検出した各日射量に応じた日射量信号TsDrおよびTsPaをエアコンECU8に出力する。
内気温度センサ84は、車室内の空調ゾーン1a、1b(前席側空調領域)の空気温度を検出しその検出温度に応じた内気温度信号TrFrをエアコンECU8に出力する。蒸発器温度センサ86は、エバポレータ53の吹出空気温度を検出しその検出温度に応じた蒸発器吹出温度信号TeFrをエアコンECU8に出力するもので、蒸発器温度センサ87は、エバポレータ63の吹出空気温度を検出しその検出温度に応じた蒸発器吹出温度信号TeRrをエアコンECU8に出力する。
また、エアコンECU8には、空調ゾーン1a、1b、1c、1dのそれぞれの希望温度FrTsetDr、FrTsetPa、RrTsetDr、RrTsetPaが乗員により設定される温度設定スイッチ9、10、11、12、および、後席右側の空調ゾーン1cおよび後席左側の空調ゾーン1d(すなわち、後席側空調領域)の各ゾーンの表面温度を検出するための非接触温度センサとしての右側用および左側用のマトリックス赤外線温度(IR)センサ70a、70bが接続されている。そして、温度設定スイッチ9、10、11、12のそれぞれ近傍には、希望温度等の設定内容を表示する報知手段(表示手段)としてのディスプレイ9a、10a、11a、12aが備えられている。ディスプレイ9a、10a、11a、12aは、それぞれ座席毎に、その車両前側にて乗員に向けて配置されている。
右側用および左側用のマトリックスIRセンサ70a、70bとしては、入力される赤外線量の変化に対応した起電力変化を温度変化として検出するサーモパイル型検出素子が用いられている。以下、右側用および左側用のマトリックスIRセンサ70a、70bの具体的な構成について図3、図4を用いて説明する。
右側用および左側用のマトリックスIRセンサ70a、70bは、共に同様の構成を備えている。以下では、右側用のマトリックスIRセンサ70aについて説明し、左側用のマトリックスIRセンサ70bについては説明を簡略化する。
右側用マトリックスIRセンサ70aは、図3に示すように、検知部71を有しており、検知部71は、基板71a、この基板71a上に設置されるセンサチップ72、および、このセンサチップ72を覆うように配設される赤外線吸収膜73を備えている。検知部71は、台座71c上に配置されるとともに、カップ状のケース71bによって覆われている。ケース71bの底部には、四角形の窓71dがあけられ、この窓71dにはレンズ71eが填め込まれている。また、赤外線吸収膜73は、空調ゾーン1c、1dの各検温対象物からレンズ71eを通して入射される赤外線を吸収して熱に変換する役割を果たす。
センサチップ72上には、4個の熱電対部Dr1〜Dr4が配列されており、これらの熱電対部Dr1〜Dr4は、それぞれ、赤外線吸収膜73から発生する熱を電圧(電気エネルギー)にそれぞれ変換する温度検出素子である。
図4はマトリックスIRセンサ70a(70b)の配置位置および熱電対部Dr1〜Dr4のそれぞれの被検温範囲を示す図である。なお、図4中の符号Dr1〜Dr4は、熱電対部Dr1〜Dr4の被検温範囲を示す。
先ず、右側用(左側用)マトリックスIRセンサ70a(70b)は、車室内中央部において赤外線吸収膜73を水平方向よりやや後方に傾斜して配置され、その被検温範囲がマトリックスIRセンサ70a(70b)の鉛直下方よりも後方に形成される。
具体的には、熱電対部Dr1の被検温範囲はリアトレー(Rrトレー)の右側領域に形成され、熱電対部Dr2の被検温範囲は後席右側座席の乗員の肩を含んで形成される。熱電対部Dr3の被検温範囲は後席右側座席の乗員の胸腹を含むように形成され、熱電対部Dr4の被検温範囲は後席右側座席の乗員の太股を含むように形成される。
ここで、リアトレーはリアウインドウの下側に位置し、リアトレーの表面温度は車室外からリアウインドウを通してリアトレー右側領域に入射される日射、或いは、冷輻射に影響される。このため、熱電対部Dr1は、リアトレー右側領域に入射される日射、冷輻射を含む温度情報を検出することができる。また、肩、胸腹、太股の表面温度は、それそれ、空調ゾーン1cの空気温度に影響されるので、熱電対部Dr2〜Dr4は空調ゾーン1cの空気温度Trと見なされる。
また、左側用マトリックスIRセンサ70bによる後席左側の空調ゾーン1dの被検温範囲700bは、上記右側用マトリックスIRセンサ70aによる被検温範囲700aと、車両左右の中央線について線対称の関係にあるので、図4においては省略している。
すなわち、左側用マトリックスIRセンサ70bが備える熱電対部Dr1が、リアトレー左側領域に入射される日射、冷輻射を含む温度情報を検出することができる。また、熱電対部Dr2〜Dr4は、後席左側座席の乗員の肩、胸腹、太股の表面温度をそれぞれ検出する。これら肩、胸腹、太股の表面温度は、空調ゾーン1dの空気温度と見なされる。
一方、エアコンECU8は、アナログ/デジタル変換器、マイクロコンピュータ等を有して構成される周知のものであり、右側用および左側用マトリックスIRセンサ70a、70b、日射センサ83、各温度センサ81、82、84、86、87および温度設定スイッチ9、10、11、12からそれぞれ出力される出力信号は、アナログ/デジタル変換器によりアナログ/デジタル変換されてマイクロコンピュータにそれぞれ入力されるように構成されている。
マイクロコンピュータは、ROM、RAMなどのメモリ、およびCPU(中央演算装置)等から構成される周知のもので、イグニッションスイッチがオンされたときに、図示しないバッテリから電力供給される。
次に、上記構成において本第1実施形態の作動を図7〜図10に基づいて説明する。
エアコンECU8は、電源が投入されると、メモリに記憶された制御プログラム(コンピュータプログラム)がスタートして、図5に示すフローチャートにしたがって空調制御処理を実行する。なお、以下に、前席空調処理および後席空調処理を分けて図5を参照して説明する。図5は各空調処理の内容を示している。
(前席空調処理)
まず、温度設定スイッチ9、10から設定温度信号FrTsetDr、FrTsetPaを読み込むとともに(ステップS121)、外気温度センサ81及び日射センサ83から外気温度信号Tamdisp、日射量信号TsDr、TsPaを読み込むとともに、内気温度センサ84から内気温度TrFrを読み込む(ステップS122)。
そして、設定温度信号FrTsetDr、外気温信号Tam、日射量信号TsDr、内気温度信号TrFrを数式1に代入して、車室内に吹き出す空気の目標吹出温度TAOFrDrを算出する(ステップS123)。この目標吹出温度TAOFrDrは、車両環境条件(空調熱負荷条件)の変動にかかわらず、前席右側(運転席)空調ゾーン1aの温度を設定温度FrTsetDrに維持するために必要な目標温度である。
FrTAODr=KsetFrDr・FrTsetDr−KrFr・TrFr−Kam・Tam−KsDr・TsDr+CFrDr ・・・(数式1)
なお、KsetFrDrは前席右側用温度設定ゲイン、KrFrは前席用内気温ゲイン、Kamは外気温ゲイン、KsDrは日射ゲイン、CFrDrは前席右側用補正定数である。
次に、外気温信号Tam、設定温度信号FrTsetPa、日射量信号TsPa、内気温度TrFrを数式2に代入して、車室内に吹き出す空気の目標吹出温度TAOFrPaを算出する(ステップS123)。この目標吹出温度TAOFrPaは、前席左側(助手席)空調ゾーン1bの温度を設定温度FrTsetPaに維持するために必要な目標温度である。
FrTAOPa=KsetFrPa・FrTsetPa−KrFr・TrFr−Kam・Tam−KsPa・TsPa+CFrPa ・・・(数式2)
なお、KsetFrPaは前席左側用温度設定ゲイン、KrFrは前席用内気温ゲイン、Kamは外気温ゲイン、KsPaは日射ゲイン、CFrPaは前席左側用補正定数である。
次に、FrTAOPa、FrTAODrの平均値(以下、前席用目標平均値という)に基づいて、図6の制御マップにより、内気循環モードおよび外気導入モードのいずれか一方を内外気切替モードとして決定する(ステップS124)。内気循環モードでは、内気導入口50aより車室内空気(内気)を導入し、外気導入モードでは、外気導入口50bより車室外空気(外気)を導入する。
具体的には、図6に示すように、FrTAOPa、FrTAODrの平均値(図8中のTAOに相当する)が所定温度以下となる領域(最大冷房域)では、内外気切替ドア51により内気導入口50aを全開し、外気導入口50bを全閉する内気循環モードを選択し、FrTAOPa、FrTAODrの平均値が所定温度より高くなると、内外気切替ドア51により外気導入口50bを全開し、内気導入口50aを全閉する外気導入モードを選択する。
次に、図7により吹出口モードを前席側空調ゾーン1a、1bに対して個別に決定する(ステップS125)。図7は、予めROMに記憶されている吹出口モード決定の制御マップであって、本例では、FrTAODr(図7中のTAOに相当する)が上昇するにつれて、空調ゾーン1aの吹出口モードをフェイス(FACE)モード→バイレベル(B/L)モード→フット(FOOT)モードと順次自動的に切り替える。また、FrTAOPa(図7中のTAOに相当する)が上昇するにつれて、空調ゾーン1bの吹出口モードをフェイス(FACE)モード→バイレベル(B/L)モード→フット(FOOT)モードと順次自動的に切り替えるようになっている。
ここで、フェイスモードとは、フェイス吹出口だけから空調風を吹き出すモードであり、フットモードとは、フット吹出口だけから空調風を吹き出しモードである。また、バイレベルモードとは、フェイス吹出口およびフット吹出口から空調風を吹き出すモードである。
たとえば、フェイスモードでは、吹出口切替ドア56a(56b)にてフェイス吹出口2a(2b)を開口し、フェイス吹出口2a(2b)のみから空調風が車室内の乗員上半身側へ吹き出す。バイレベルモードでは、吹出口切替ドア56a(56b)にてフェイス吹出口2a(2b)およびフット吹出口(図示せず)を開口し、空調風がフェイス吹出口2a(2b)およびフット吹出口から車室内の乗員上半身側および乗員下半身側へ同時に吹き出す。フットモードでは、吹出口切替ドア(図示せず)にてフット吹出口を全開し、フット吹出口から主に空調風が車室内の乗員下半身側へ吹き出す。
このように、空調ゾーン毎に吹出口モードを決定すると、各吹出口切替ドアのそれぞれのサーボモータを空調ゾーン毎に制御して、空調ゾーン毎にこの決定される吹出口モードとなるように各吹出口切替ドアをそれぞれ開閉させる。
次に、上述の目標吹出温度FrTAOPa、FrTAODrの平均値に基づいて、送風機モータ52aに印加するブロワ電圧を決定する(ステップS126)。このブロワ電圧としては、送風機52の風量を制御するためのもので、FrTAOPa、FrTAODrの平均値に基づいて、予めROM内に記憶された図8の制御マップにしたがって決定されるものである。
図8の制御マップにおいて、図8中のTAOがFrTAOPa、FrTAODrの平均値に相当し、この平均値(=TAO)が中間領域内にあるときには、ブロワ電圧(すなわち送風機52の風量)が一定値となり、TAOが中間領域より大きい場合にはこのTAOが大きくなるほどブロワ電圧(すなわち送風機52の風量)が大きくなる。また、TAOが中間領域より小さい場合にはTAOが小さくなるほどブロワ電圧(すなわち送風機52の風量)が小さくなる。このようにして、ブロワ電圧が決定される。
次に、エアミックスドア55a、55bの目標開度θ1、θ2を次の数式3、4によって算出する(ステップS127)。
θ1={(FrTAODr−TeFr)/(Tw−TeFr)}×100(%) ・・・(数式3)
θ2={(FrTAOPa−TeFr)/(Tw−TeFr)}×100(%) ・・・(数式4)
なお、数式3、4において、TeFrは蒸発器温度センサ86の蒸発器吹出温度信号、Twは冷却水温度センサ82の冷却水(温水)温度信号である。θ1=0%およびθ2=0%は、最大冷房位置であり、運転席側通路50cおよび助手席側通路50dにおいて、前席側のエバポレータ53通過後の空気(冷風)の全量がバイパス通路51a、51bを流れる。また、θ1=100%およびθ2=100%は、最大暖房位置であり、運転席側通路50cおよび助手席側通路50dにおいて、前席側のエバポレータ53通過後の空気(冷風)の全量がコアヒータ54に流入して加熱される。
以上のように決定したブロワ電圧、目標開度θ1、θ2、内外気切替モード、吹出口モードのそれぞれを示す各制御信号をサーボモータ510a、550a、550b、560a、560bおよび送風機モータ52a等に出力して内外気切替ドア51、エアミックスドア55a、55b、吹出口切替ドア56a、56b、送風機52の各作動を制御する(ステップS128)。
その後、ステップS129の表示処理(この処理は、後述する後席空調処理でのみ実行される)を行わずに、ステップS130に移行する。ここで、一定期間経過すると、ステップS121の処理に戻り、上述の空調制御処理(ステップS121〜S130)が繰り返される。このような演算、処理の繰り返しによって前席空調ゾーン1a、1bの空調が自動的に制御されることになる。
(後席空調処理)
この場合、温度設定スイッチ11、12から設定温度信号RrTsetDr、RrTsetPaを読み込む(ステップS121)。さらに、外気温センサ81及び日射センサ83から外気温度信号Tamdisp、日射量信号TsDr、TsPaを読み込み、マトリックスIRセンサ70aの熱電対部Dr1〜Dr4から検出温度Tir1〜Tir4を読み込む。さらに、マトリックスIRセンサ70bの熱電対部Dr1〜Dr4から検出温度信号Tir1〜Tir4を読み込む(ステップS122)。
そして、マトリックスIRセンサ70aからの検出温度信号Tir1〜Tir4を基に、リアトレー右側領域、肩、胸腹、及び太股のそれぞれの表面温度の平均値RrTirDr{=(Tir1+Tir2+Tir3+Tir4)/4}を算出し、この平均値RrTirDr、設定温度信号RrTsetDr、外気温度信号Tamdisp、日射量信号TsDrを数式5に代入して、車室内に吹き出す空気の目標吹出温度RrTAODrを算出する(ステップS123)。
この目標吹出温度RrTAODrは、車両環境条件(空調熱負荷条件)の変動にかかわらず、後席右側空調ゾーン1cの温度を設定温度RrTsetDrに維持するために必要な目標温度である。
RrTAODr=RrKsetDr×RrTsetDr
−KirRrDr×RrTirDr
−RrKamDr×Tamdisp
−RrKsDr×TsDr
+RrkatoDr+RrRirekiDr−RrDrC・・・(数式5)
ここで、RrKsetDrは後席右側用温度設定ゲイン、KirRrDrは後席右側用IRゲイン、RrKamDrは外気温ゲイン、RrKsDrは右側日射ゲイン、RrkatoDrは、後席右側用の過度期パンチ力補正項、RrRirekiDrは、後席右側用の熱履歴補正項、RrDrCは後席右側用補正定数である。
ここで、RrkatoDr(過度期パンチ力補正項)、RrRirekiDr(熱履歴補正項)及びRrDrC(後席右側用補正定数)の算出について、図9、図10を用いて説明する。図9、図10は、補正数、および定数の算出方法を示す図である。
先ず、RrkatoDrは、空調制御の過度期の冷暖房能力の強化、および、温度設定スイッチ9による設定温度の変更に際してその温度変更量を確実に確保するための補正項であり、図9中の矢印Aの制御マップで決定される。
先ず、矢印Aの制御マップは、縦軸を、RrkatoDrとし、横軸は、{(空調ゾーン1cの内気温度Trのバランス点)+(RrTsetDr−25)−Tr}で表される温度情報TPとするグラフであり、当該温度情報TPは「空調ゾーン1cの内気温度Trのバランス点と実際の内気の検出温度との温度差」及び「25°を基準とする設定温度の偏差」を含む情報である。実際の内気の検出温度は、熱電対部Dr2〜Dr4の検出温度信号Tir2、Tir3、Tir4の平均値{=(Tir2+Tir3+Tir4)/}である。
但し、内気温度Trのバランス点とは、温度設定スイッチ11の設定温度を25°とした場合において、空調制御が定常状態になったときの内気温度Trであり、予め測定されている。
そして、グラフにおいて、温度情報TPは、中間領域(−1.0≦TP≦+1.0)では一定(TP=0)であるが、中間領域よりも小さくなると低下する一方、中間領域よりも大きくなると増加する。
ここで、空調ゾーン1cの内気温度Trのバランス点は、図9中の矢印Bの制御マップで決定される。この矢印Bの制御マップは、縦軸を内気温度Trのバランス点とし、横軸を外気温度とするグラフであり、このグラフおよび外気温度信号Tamdispを用いてバランス点を決定する。
次に、RrRirekiDrの算出について説明すると、このRrRirekiDrは、{f1×3×(RrTirDr(平均)のバランス点−RrTirDr(平均))}で表される式で算出される補正項であって、乗車タイミングから所定時間td(例えば2min)の間では、その所定時間td以後に比べて、マトリックスIRセンサ70aの検出温度の値をRrTAODrに大きく反映させて、かつこの反映させる反映度合いを時間経過に伴い小さくする役割を果たす。
ここで、係数f1は、図10中の矢印Cの制御マップで決定され、この制御マップは、縦軸を係数f1とし、横軸を「乗員の乗車タイミングからの経過時間」とするグラフであり、時間経過に伴い係数f1が「乗員の乗車判定」から所定時間td(例えば、2秒)までは、徐々に小さくなり、所定時間td以降になると係数f1は「0」になる。
ここで、「乗員の乗車タイミング」について説明する。例えば、冬季であれば、熱電対部Dr2〜Dr4で検出される乗員の肩、胸腹、太股の表面温度のうち、2つ以上が同時に所定温度(例えば、3度)以上、下がったときに、車室外から車室内に乗員が乗り込んできたと判定する。一方、夏期であれば、熱電対部Dr2〜Dr4で検出される乗員の肩、胸腹、太股の表面温度のうち、2つ以上が同時に所定温度(例えば、2.5度)以上、上がったときに、車室外から車室内に乗員が乗り込んできたと判定する。このように乗員が車室内に乗り込んできたと判定したタイミングを「乗車タイミング」とする。なお、夏期と冬季の判別は、外気温度センサ81による検出温度が所定温度以上か否かの判定によって行われる。
また、RrTirDr(平均)のバランス点とは、(リアトレー右側領域の表面温度のバランス点)、(肩の表面温度のバランス点)、(胸腹の表面温度のバランス点)及び(太股の表面温度のバランス点)の平均値である。リアトレー右側領域の表面温度のバランス点は、温度設定スイッチ11の設定温度を25°とした場合において、空調制御が定常状態になったときの出温度である。同様に、肩、胸腹、太股の表面温度のバランス点は、温度設定スイッチ11の設定温度を25°とした場合において、空調制御が定常状態になったときのそれぞれの検出温度である。
次に、後席右側用補正定数RrDrCは、図10中の矢印Dに示す制御マップによって決められる。制御マップは、縦軸を後席右側用補正定数RrDrCとし、横軸を外気温度とするグラフであり、このグラフと外気温度センサ81による検出温度とに基づいて後席右側用補正定数RrDrCが決定される。
次に、車室内の後席側空調ゾーン1dに吹き出す空気の目標吹出温度RrTAOPaの算出について説明する。なお、目標吹出温度RrTAOPaの算出は、対象となる空調ゾーンが異なるだけで、目標吹出温度RrTAODrの算出と実質的に同様であるので、目標吹出温度RrTAOPaの算出の説明については簡素化する。
先ず、マトリックスIRセンサ70bの熱電対部Pa1〜Pa4から読み込んだリアトレー左側領域、肩、胸腹、及び太股のそれぞれの表面温度の平均値RrTirPa(平均){=(Tir1+Tir2+Tir3+Tir4)/4}を算出し、このRrTirPa(平均)、設定温度信号RrTsetPa、外気温度信号Tamdisp、日射量信号TsPaを数式6に代入して、車室内に吹き出す空気の目標吹出温度RrTAOPaを算出する。
この目標吹出温度RrTAOPaは、車両環境条件(空調熱負荷条件)の変動にかかわらず、後席側空調ゾーン1dの温度を設定温度RrTsetPaに維持するために必要な目標温度である。
RrTAOPa=RrKsetPa×RrTsetPa
−KirRrPa×RrTirPa(平均)
−RrKamPa×Tamdisp
−RrKsPa×TsPa
+RrkatoPa+RrRirekiPa−RrPaC・・・(数式6)
ここで、RrKsetPaは後席左側用温度設定ゲイン、KirRrPaは後席左側用IRゲイン、RrKamPaは外気温ゲイン、RrKsPaは左側日射ゲインである。
また、RrkatoPaは、RrkatoDrと同様、空調制御の過度期の冷暖房能力の強化、および、温度設定スイッチ9による設定温度の変更に際して、その温度変更量を確実に確保するための後席左側用の過度期パンチ力補正項である。
RrRirekiPaは、後席左側用の熱履歴補正項、RrRirekiDrと実質的に同様の補正項であって、乗車タイミングから所定時間td(例えば2min)の間では、その所定時間td以後に比べて、マトリックスIRセンサ70aの検出温度の値をRrTAODrに大きく反映させて、かつこの反映させる反映度合いを時間経過に伴い小さくする役割を果たす。RrPaCは後席左側用補正定数である。
次に、内外気モードの決定処理(ステップS124)を実行せずに(これは、後席空調では外気モードが設定されていないため)、吹出口モードの決定処理(ステップS125)を実行する。この吹出口モードの決定処理では、RrTAODr、TAORrPaに基づき、図6により吹出口モードを後席側の空調ゾーン1c、1dに対して個別に決定する。
具体的には、空調ゾーン1cの吹出口モードとしては、図7中のTAOをRrTAODrとし、このRrTAODrが上昇するにつれて吹出口モードをフェイス(FACE)モード→バイレベル(B/L)モード→フット(FOOT)モードと順次自動的に切り替える。また、空調ゾーン1dの吹出口モードとしては、図7中のTAOをTAORrPaとし、このTAORrPaが上昇するにつれて吹出口モードをフェイスモード→バイレベルモード→フットモードと順次自動的に切り替える。
ここで、フェイスモードでは、吹出口切替ドア66a(66b)にてフェイス吹出口2c(2d)を開口し、フェイス吹出口2c(2d)のみから空調風が車室内の乗員上半身側へ吹き出す。バイレベルモードは、吹出口切替ドア66a(66b)にてフェイス吹出口2c(2d)およびフット吹出口(図示せず)を開口し、空調風がフェイス吹出口2c(2d)およびフット吹出口から車室内の乗員上半身側および乗員下半身側へ同時に吹き出す。フットモードは、吹出口切替ドア(図示せず)にてフット吹出口を全開し、フット吹出口から主に空調風が車室内の乗員下半身側へ吹き出す。
次に、上述の目標吹出温度RrTAODr、TAORrPaの平均値(以下、後席用目標平均値という)を求め、この後席用目標平均値に基づき、図8の制御マップにしたがって、送風機モータ52aの場合と同様、送風機モータ62aに印加するブロワ電圧を決定する(ステップS126)。
次に、エアミックスドア65a、65bの目標開度θ3、θ4を次の数式7、8によって算出する。なお、TeRrは蒸発器温度センサ87の蒸発器温度信号、Twは冷却水温度センサ82の冷却水温度信号である。
θ3={(RrTAODr−TeRr)/(Tw−TeRr)}×100(%) ・・・(数式7)
θ4={(TAORrPa−TeRr)/(Tw−TeRr)}×100(%) ・・・(数式8)
なお、数式7、8において、TeRrは蒸発器温度センサ87の蒸発器温度信号、Twは冷却水温度センサ82の冷却水(温水)温度信号である。θ3=0%およびθ4=0%は、最大冷房位置であり、後席右側通路60cおよび後席左側通路60dにおいて、後席側のエバポレータ63通過後の空気(冷風)の全量がバイパス通路61a、61bを流れる。また、θ3=100%およびθ4=100%は、最大暖房位置であり、後席右側通路60cおよび後席左側通路60dにおいて、後席側のエバポレータ63通過後の空気(冷風)の全量がコアヒータ64に流入して加熱される。
以上のように決定したブロワ電圧、目標開度θ3、θ4、内外気切替モード、吹出モードのそれぞれを示す各制御信号を送風機モータ62aおよびサーボモータ650a、650b、660a、660b等に出力して送風機62、エアミックスドア65a、65b、吹出口切替ドア66a、66bの作動を制御する(ステップS128)。
その後、後席用空調ユニット6による空調ゾーン1cの空調制御内容を乗員に報知する表示処理(ステップS129)を行う。この表示処理について図11、図12を用いて説明する。
すなわち、図11中の矢印Aの制御マップ及び外気温度(すなわち、外気温度信号Tamdisp)を用いてRrTirDr(平均)のバランス点を決定し(ステップS129a)、このRrTirDr(平均)のバランス点とRrTirDr(平均)との温度差ΔTが所定温度TS1(例えば、5℃)以上であるか否かを判定する(ステップS129b)。
ここで、温度差ΔTが所定温度TS1(例えば、5℃)以上であるとき、「マトリックス赤外線温度センサ70aの検出温度」が、「赤外線温度センサを用いた車両用空調装置において特有な空調制御が自動的に行われる所定条件」を満たしているとしてステップS129bでYESと判定する。
これに伴い、後席用空調ユニット6による空調ゾーン1cの空調制御内容を示す「冷えた体を温め中」といった文字(図11照)をディスプレイ11aにて点滅表示させる(ステップS129c)。ここで、「冷えた体を温め中」といった文字表示は、後席用空調ユニット6による空調制御として暖房を実施中であることを意味する。
なお、温度差ΔTが所定温度TS1(例えば、5℃)未満であるとき、「マトリックス赤外線温度センサ70aの検出温度」が、「赤外線温度センサを用いた車両用空調装置において特有な空調制御が自動的に行われる所定条件」を満たしていないとしてステップS129bでNOと判定し、空調制御内容を示す文字表示を行わない。
次に、図12中の矢印Aの制御マップ及び外気温度を用いてRrTirPa(平均)のバランス点を決定し(ステップS129d)、このRrTirPa(平均)のバランス点とRrTirPa(平均)との温度差ΔTが所定温度TS1(例えば、5℃)以上であるか否かを判定する(ステップS129e)。
ここで、温度差ΔTが所定温度TS1(例えば、5℃)以上であるとき、「マトリックス赤外線温度センサ70bの検出温度」が、「赤外線温度センサを用いた車両用空調装置において特有な空調制御が自動的に行われる所定条件」を満たしているとしてステップS129eでYESと判定する。
これに伴い、後席用空調ユニット6による空調ゾーン1dの空調制御内容を示す「冷えた体を温め中」といった文字(図12照)をディスプレイ12aにて点滅表示させる(ステップS129f)。ここで、「冷えた体を温め中」といった文字表示は、後席用空調ユニット6による空調ゾーン1dの空調制御として暖房を実施中であることを意味する。
なお、温度差ΔTが所定温度TS1(例えば、5℃)未満であるとき、「マトリックス赤外線温度センサ70bの検出温度」が、「赤外線温度センサを用いた車両用空調装置において特有な空調制御が自動的に行われる所定条件」を満たしていないとしてステップS129eでNOと判定し、空調制御内容を示す文字表示を行わない。
その後、ステップS130において一定期間経過すると、ステップS121の処理に戻り、上述の空調制御処理(ステップS121、S122、S123、S125〜S130)が繰り返される。このような処理の繰り返しによって後席の空調ゾーン1c、1dの空調が自動的に制御されることになる。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。すなわち、本実施形態のエアコンECU8は、「マトリックス赤外線温度センサ70bの検出温度」が、「赤外線温度センサを用いた車両用空調装置において特有な空調制御が自動的に行われる所定条件」を満たしていると判定すると、後席用空調ユニット6による空調ゾーン1c(1d)の空調制御内容を示す文字をディスプレイ11a(12a)にて表示させる。
したがって、乗員が、空調制御内容をディスプレイ11a(12a)の文字表示により知ることができるので、この乗員が、“従来型の車両用空調装置”から“赤外線温度センサを用いる車両用空調装置”への買い換えユーザであっても、その乗員に対して違和感を与えないようにすることができる。
また、本実施形態では、ディスプレイ11a(12a)において、空調制御内容を示す文字を点滅表示させる。したがって、簡単な制御処理の工夫で、当該文字の表示を目立たせることができるので、大幅にコストアップすることなく、空調制御内容を乗員に確実に知らせることができる。
(第2実施形態)
上述の第1実施形態では、マトリックス赤外線温度センサ70a(70b)でリアトレー、肩、胸腹、及び太股の全ての表面温度を検出してそれら検出温度を用いて「空調制御内容を示す文字表示」を行うか否かを決める例について説明したが、これに代えて、本第2実施形態では、マトリックス赤外線温度センサ70a(70b)で肩の表面温度だけを検出してこの検出温度を用いて「空調制御内容を示す文字表示」を行うか否かを決める例について説明する。
この場合の表示処理について図13、図14を用いて説明する。エアコンECU8は、図11、図12に代わる図13、図14のフローチャートにしたがって、表示処理を行う。
先ず、図13中のステップS150において、後席右側乗員の肩の表面温度のバランス点を外気温度センサ81からの外気温度信号Tamdispおよび図13中の矢印Aの制御マップにより決定する。この制御マップは、横軸を外気温とし、縦軸を肩の表面温度のバランス点とするグラフである。
ここで、肩の表面温度のバランス点は、温度設定スイッチ11の設定温度を25°とした場合において、空調ゾーン1cの空調制御が定常状態になったときの肩の表面温度である。
次に、肩の表面温度のバランス点と、マトリックス赤外線温度センサ70aの熱電対部Dr2により検出される後席右側乗員の肩の検出温度Tir2との温度差ΔT(=「肩の表面温度のバランス点」−「肩の検出温度Tir2」)を算出し、温度差ΔTが所定値TS3(例えば3℃)より大きいか否かを判定する(ステップS151)。
次に、温度差ΔTが所定値TS3より大きいとき、「マトリックス赤外線温度センサ70aの検出温度」が、「赤外線温度センサを用いた車両用空調装置において特有な空調制御が自動的に行われる所定条件」を満たしているとしてステップS151でYESと判定する。
これに伴い、後席用空調ユニット6による空調ゾーン1cの空調制御内容を示す「肩を温め中」といった文字ディスプレイ11aにて点滅表示させる(ステップS152)。ここで、「肩を温め中」といった文字表示は、後席用空調ユニット6による空調制御として暖房を実施中であることを意味する。
なお、温度差ΔTが所定温度TS3未満であるとき、「マトリックス赤外線温度センサ70aの検出温度」が、「赤外線温度センサを用いた車両用空調装置において特有な空調制御が自動的に行われる所定条件」を満たしていないとしてステップS151でNOと判定し、空調制御内容を示す文字表示を行わない。
次に、図14中のステップS153において、後席左側乗員の肩の表面温度のバランス点を外気温度センサ81からの外気温度信号Tamdispおよび図14中の矢印Aの制御マップにより決定する。この制御マップは、横軸を外気温とし、縦軸を肩の表面温度のバランス点とするグラフである。
ここで、肩の表面温度のバランス点は、温度設定スイッチ11の設定温度を25°とした場合において、空調ゾーン1dの空調制御が定常状態になったときの肩の表面温度である。
次に、肩の表面温度のバランス点と、マトリックス赤外線温度センサ70bの熱電対部Dr2により検出される後席左側乗員の肩の検出温度Tir2との温度差ΔT(=「肩の表面温度のバランス点」−「肩の検出温度Tir2」)を算出し、温度差ΔTが所定値TS3(例えば3℃)より大きいか否かを判定する(ステップS154)。
次に、温度差ΔTが所定値TS3より大きいとき、「マトリックス赤外線温度センサ70bの検出温度」が、「赤外線温度センサを用いた車両用空調装置において特有な空調制御が自動的に行われる所定条件」を満たしているとしてステップS154でYESと判定する。
これに伴い、後席用空調ユニット6による空調ゾーン1の空調制御内容を示す「肩を温め中」といった文字(図14参照)をディスプレイ12aにて点滅表示させる(ステップS155)。ここで、「肩を温め中」といった文字表示は、後席用空調ユニット6による空調制御として暖房を実施中であることを意味する。
なお、温度差ΔTが所定温度TS3未満であるとき、「マトリックス赤外線温度センサ70bの検出温度」が、「赤外線温度センサを用いた車両用空調装置において特有な空調制御が自動的に行われる所定条件」を満たしていないとしてステップS154でNOと判定し、空調制御内容を示す文字表示を行わない。
(第3実施形態)
上述の第1、第2実施形態では、「空調制御内容を示す文字表示」を行うか否かを決めるに際して、マトリックス赤外線温度センサ70a(70b)の検出温度を用いて判定する例について説明したが、これに代えて、本第3実施形態では、後席用空調ユニット6による空調制御内容としての目標吹出温度(RrTAODr、RrTAOPa)を用いて判定する。
この場合の表示処理について図15、図16を用いて説明する。エアコンECU8は、図11、図12に代わる図15、図16のフローチャートにしたがって、表示処理を行う。
先ず、マトリックス赤外線温度センサ70aの検出温度を用いないで、接触型後席右側内気温度センサからの内気温度信号TrRrDrと、外気温センサ81及び日射センサ83からの外気温度信号Tamdisp、日射量信号TsDrと、温度設定スイッチ11からの設定温度信号RrTsetDrとを数式9に代入して目標吹出温度RrTAODr(Tr)を算出する(ステップS140)。
ここで、目標吹出温度RrTAODr(Tr)は、内気温度信号TrRrDrを用いて算出される目標温度であり、後席右側内気温度センサは、サーミスタ等の空気に接触して空調ゾーン1cの空気温度を検出するセンサである。
RrTAODr(Tr)=RrKsetDr×RrTsetDr
−KirRrDr×RrDrTr
−RrKamDr×Tamdisp
−RrKsDr×TsDr
−RrDrC・・・(数式9)
次に、目標吹出温度RrTAODrから目標吹出温度RrTAODr(Tr)を減算した温度差{(RrTAODr−RrTAODr(Tr))}を算出しその温度差が所定値TS2(例えば15℃)より大きいか否かを判定する(ステップS141)。
ここで、温度差{(RrTAODr−RrTAODr(Tr))}が所定値TS2により大きいとき、「後席用空調ユニット6による空調ゾーン1cへの空調制御内容」が、「赤外線温度センサを用いた車両用空調装置において特有な空調制御が自動的に行われる所定条件」を満たしているとしてステップS141YESと判定する。これに伴い、後席用空調ユニット6による空調ゾーン1cの空調制御内容を示す「冷えた体を温め中」といった文字(図15参照)をディスプレイ11aにて点滅表示させる(ステップS129c)
なお、温度差{(RrTAODr−RrTAODr(Tr))}が所定値TS2により小さいとき、「後席用空調ユニット6による空調ゾーン1cへの空調制御内容」が、「赤外線温度センサを用いた車両用空調装置において特有な空調制御が自動的に行われる所定条件」を満たしていないとして、ステップS141おいてNOと判定して、後席用空調ユニット6による空調制御内容を示す文字表示は行わない。
次に、図16中のステップS142に移行して、接触型後席左側内気温度センサからの内気温度信号TrRrPaと、外気温センサ81及び日射センサ83からの外気温度信号Tamdisp、日射量信号TsPaと、温度設定スイッチ12からの設定温度信号RrTsetPaとを数式10に代入して目標吹出温度RrTAOPa(Tr)を算出する。
ここで、目標吹出温度RrTAOPa(Tr)は、内気温度信号TrRrPaを用いて算出される目標温度であり、後席左側内気温度センサは、サーミスタ等の空気に接触して空調ゾーン1cの空気温度を検出するセンサである。
RrTAOPa(Tr)=RrKsetPa×RrTsetPa
−KirRrPa×RrPaTr
−RrKamPa×Tamdisp
−RrKsPa×TsPa
−RrPaC・・・(数式10)
次に、目標吹出温度RrTAOPaから目標吹出温度RrTAOPa(Tr)を減算した温度差{(RrTAOPa−RrTAOPa(Tr))}を算出しその温度差が所定値TS2(例えば15℃)より大きいか否かを判定する(ステップS143)。
ここで、温度差{(RrTAOPa−RrTAOPa(Tr))}が所定値TS2により大きいとき、「後席用空調ユニット6による空調ゾーン1dへの空調制御内容」が、「赤外線温度センサを用いた車両用空調装置において特有な空調制御が自動的に行われる所定条件」を満たしているとしてステップS143YESと判定する。これに伴い、後席用空調ユニット6による空調ゾーン1dの空調制御内容を示す「冷えた体を温め中」といった文字(図16参照)をディスプレイ12aにて点滅表示させる(ステップS129f)
なお、温度差{(RrTAOPa−RrTAOPa(Tr))}が所定値TS2により小さいときには、「後席用空調ユニット6による空調ゾーン1cへの空調制御内容」が、「赤外線温度センサを用いた車両用空調装置において特有な空調制御が自動的に行われる所定条件」を満たしていないとして、ステップS143においてNOと判定して、後席用空調ユニット6による空調制御内容を示す文字表示は行わない。
(第4実施形態)
上述の第3実施形態では、マトリックス赤外線温度センサ70aの検出温度を用いて算出した目標吹出温度RrTAODrと、接触型内気温度センサの検出温度を用いて算出した目標吹出温度RrTAODr(Tr)との差を用いて、「空調制御内容を示す文字表示」を行うか否かを決める例について説明したが、本第4実施形態では、これに代えて、目標吹出温度RrTAODrの算出に用いられる熱履歴補正項(RrRirekiDr、RrRirekiPa)を用いて「空調制御内容を示す文字表示」を行うか否かを決める。
ここで、熱履歴補正項について説明すると、熱履歴補正項の値自体が、マトリックスIRセンサ70a(70b)の検出温度の値をRrTAODr(RrTAOPa)に反映させる反映度合いを表している。そして、熱履歴補正項は、乗車タイミングから所定時間td(例えば2秒)の間では、その所定時間td以後に比べて、マトリックスIRセンサ70a(70b)の検出温度の値をRrTAODr(RrTAOPa)に大きく反映させて、かつこの反映度合いを時間経過に伴い小さくする役割を果たす。
次に、本実施形態の表示処理を図17、図18を用いて説明する。エアコンECU8は、図15、図16に代わる図17、図18のフローチャートにしたがって、表示処理を行う。
先ず、図17中のステップS160において、目標吹出温度(RrTAODr)の熱履歴補正項(RrRirekiDr)が所定温度TS4(例えば5℃)よりも大きいか否かについて判定する
ここで、熱履歴補正項(RrRirekiDr)が所定温度TS4よりも大きいときには、「後席用空調ユニット6による空調ゾーン1cへの空調制御内容」が、「赤外線温度センサを用いた車両用空調装置において特有な空調制御が自動的に行われる所定条件」を満たしているとしてステップS160でYESと判定する。これに伴い、後席用空調ユニット6による空調ゾーン1cの空調制御内容を示す「冷えた体を温め中」といった文字(図17参照)をディスプレイ11aにて点滅表示させる(ステップS129c)
なお、熱履歴補正項(RrRirekiDr)が所定値TSにより小さいとき、「後席用空調ユニット6による空調ゾーン1cへの空調制御内容」が、「赤外線温度センサを用いた車両用空調装置において特有な空調制御が自動的に行われる所定条件」を満たしていないとして、ステップS16においてNOと判定して、後席用空調ユニット6による空調制御内容を示す文字表示は行わない。
次に、図18中のステップS161において、目標吹出温度(RrTAOPa)の熱履歴補正項(RrRirekiPa)が所定温度TS4(例えば5℃)よりも大きいか否かについて判定する
ここで、熱履歴補正項(RrRirekiPa)が所定温度TS4よりも大きいときには、「後席用空調ユニット6による空調ゾーン1dへの空調制御内容」が、「赤外線温度センサを用いた車両用空調装置において特有な空調制御が自動的に行われる所定条件」を満たしているとしてステップS161でYESと判定する。これに伴い、後席用空調ユニット6による空調ゾーン1の空調制御内容を示す「冷えた体を温め中」といった文字(図18参照)をディスプレイ11aにて点滅表示させる(ステップS129f)
なお、熱履歴補正項(RrRirekiPa)が所定値TSにより小さいとき、「後席用空調ユニット6による空調ゾーン1cへの空調制御内容」が、「赤外線温度センサを用いた車両用空調装置において特有な空調制御が自動的に行われる所定条件」を満たしていないとして、ステップS16においてNOと判定して、後席用空調ユニット6による空調制御内容を示す文字表示は行わない。
(他の実施形態)
上述の各実施形態では、前席乗員、すなわち運転者および助手席乗員の表面温度を用いないで、前席空調ゾーン1a、1bの空調制御を行う例について説明したが、前席側も、後席側と同様に、前席左右列において、右側用および左側用のマトリックスIRセンサ70a、70bにより右側および左側の前席乗員、すなわち運転者および助手席乗員の表面温度を検出し、この検出された前席乗員の表面温度に応じて前席右側および左側の空調ゾーン1a、1bをそれぞれ独立に空調制御してもよい。
上述の各実施形態では、空調制御内容を乗員に報知する報知手段(表示手段)としてディスプレイを用いた例について説明したが、これに代えて、音声出力装置からの音声出力により、空調制御内容を乗員に報知するようにしてもよい。
上述の各実施形態では、マトリックスIRセンサ70a、70bとして、入力される赤外線量の変化に対応した起電力変化を温度変化として検出するサーモパイル型検出素子を用いる例について説明したが、これに代えて、赤外線のエネルギーを直接電気信号に変換する量子型検出素子、赤外線の量の変化に対応した温度変化による自極分極を利用する焦電型検出素子、或いは、赤外線の量の変化に対応した温度変化による抵抗値変化を利用するボロメータ型検出素子を用いてもよい。
本発明に係る車両用空調装置の第1実施形態による車両用空調装置の吹出口配置状態を示す平面概要図である。 本発明の一実施形態による車両用空調装置全体の模式的構成図である。 マトリックスIRセンサの構成を示す図である。 マトリックスIRセンサの配置および被検温範囲を示す図である。 エアコンECUによる空調制御処理を示すフローチャートである。 図5の空調制御処理中において内外気モードを決めるための制御マップを示す図である。 図5の空調制御処理中において吹出口モードを決めるための制御マップを示す図である。 図5の空調制御処理中においてブロワ電圧を決めるための制御マップを示す図である。 図5の空調制御処理で用いられる目標吹出温度の算出について説明するための図である。 図5の空調制御処理で用いられる目標吹出温度の算出について説明するための図である。 図5中の表示処理の一部を詳細に示すフローチャートである。 図5中の表示処理の残りを詳細に示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る表示処理の一部を詳細に示すフローチャートである。 第2実施形態に係る表示処理の残りを詳細に示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る表示処理の一部を詳細に示すフローチャートである。 第3実施形態に係る表示処理の残りを詳細に示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る表示処理の一部を詳細に示すフローチャートである。 第4実施形態に係る表示処理の残りを詳細に示すフローチャートである。
符号の説明
1a、1b、1c、1d…空調ゾーン、5…前席空調システム、
6…後席空調システム、70a、70b…マトリックスIRセンサ、
8…エアコンECU、11a、12a…ディスプレイ。

Claims (7)

  1. 車室内を空調制御する空調手段(6)と、
    前記車室内の被検温領域の表面温度を非接触で検出する非接触温度センサ(70a、70b)と、
    前記非接触温度センサの検出温度に基づいて、前記空調手段により前記車室内を空調制御させる制御手段(S121〜S128、S130)と、を備える車両用空調装置であって、
    乗員に情報を報知する報知手段(11a、12a)と、
    前記非接触温度センサの検出温度が予め決められた所定条件を満たしているか否かを判定する判定手段(129b、129e、S151、S154)と、
    前記非接触温度センサの検出温度が予め決められた所定条件を満たしていると前記判定手段が判定したとき、前記空調手段による空調制御の内容を前記報知手段により乗員に報知させる報知制御手段(S129c、S129f、S152、S155)と、を備え
    前記非接触温度センサの検出温度と前記被検温領域の表面温度のバランス点との温度差が閾値(TS1、TS3)よりも大きいときに、前記非接触温度センサの検出温度が前記所定条件を満たしていると前記判定手段が判定することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 車室内を空調制御する空調手段(6)と、
    前記車室内の被検温領域の表面温度を非接触で検出する非接触温度センサ(70a、70b)と、
    前記非接触温度センサの検出温度に基づいて、前記空調手段によって前記車室内を空調制御させる制御手段(S121〜S128、S130)と、を備える車両用空調装置であって、
    乗員に情報を報知する報知手段(11a、12a)と、
    前記非接触温度センサの検出温度に基づいて、前記空調手段から車室内に吹き出す目標空気温度を算出する第1の算出手段(S123)と、
    車室内の内気温度を内気に接触して検出する接触型温度センサの検出温度に基づいて、前記空調手段から車室内に吹き出す目標空気温度を算出する第2の算出手段(S140、S142)と、
    前記第1の算出手段により算出された目標空気温度と前記第2の算出手段により算出された目標空気温度との温度差(ΔT)が閾値よりも大きいか否かを判定する判定手段(S141、S143と、
    前記第1の算出手段により算出された目標空気温度と前記第2の算出手段により算出された目標空気温度との温度差が閾値よりも大きいと前記判定手段が判定したとき、前記空調手段による空調制御の内容を前記報知手段により乗員に報知させる制御報知手段、を備えることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 車室内を空調制御する空調手段(6)と、
    前記車室内の被検温領域の表面温度を非接触で検出する非接触温度センサ(70a、70b)と、
    前記非接触温度センサの検出温度に基づいて、前記空調手段によって前記車室内を空調制御させる制御手段(S121〜S128、S130)と、を備える車両用空調装置であって、
    乗員に情報を報知する報知手段(11a、12a)と、
    前記車室内の希望温度が乗員によって設定される温度設定手段(11、12)と、
    前記希望温度(RrTsetDr、RrTsetPa)、前記非接触温度センサの検出温度(RrTirDr、RrTirPa)、および、補正数(RrRirekiDr、RrRirekiPa)を用いて、前記空調手段から吹き出す目標吹出空気温度(RrTAODr、RrTAOPa)を算出する算出手段(S123)と、を備えており、
    前記乗員が乗り込んでから所定期間(td)の間では、前記算出手段は、前記所定期間以降に比べて前記非接触温度センサの検出温度を前記目標空気温度に大きく反映させて、かつこの反映させる反映度合いを時間経過に伴い小さくするように前記補正数を算出するものであり、
    前記反映度合いが所定レベル(TS4)よりも大きいか否かを判定する判定手段(S160、S161)を備え、
    前記反映度合いが所定レベル(TS4)よりも大きいと前記判定手段が判定したとき、前記空調手段による空調制御の内容を前記報知手段により乗員に報知させる制御報知手段と、を備えることを特徴とする車両用空調装置。
  4. 前記算出手段は、
    前記非接触温度センサの被検温領域の表面温度のバランス点から前記非接触温度センサの検出温度を減算した減算値((RrTirDr(平均)のバランス点−RrTirDr(平均)))を求め、
    前記時間経過に伴い値が小さくなる係数(fl×3)を前記減算値に乗算した乗算値を前記補正数(RrRirekiDr)として算出し、
    前記希望温度及び前記非接触温度センサの検出温度を含む温度情報(RrKsetDr×RrTsetDr−KirRrDr×RrTirDr−RrKamDr×Tamdisp−RrKsDr×TsDr+RrkatoDr−RrDrC)に前記補正数(RrRirekiDr)を加算して前記目標吹出空気温度(RrTAODr)を算出するものであることを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  5. 前記報知手段は、情報を表示する表示手段であり、
    前記報知制御手段は、前記空調手段による空調制御の内容を前記表示手段により文字表示させることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  6. 前記制御報知手段は、前記表示手段を制御して前記文字表示を点滅させることを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  7. 前記空調手段は、前記車室内を座席毎に独立して空調制御するものであり、
    前記車室内の被検温領域の表面温度を前記座席毎にそれぞれ独立して非接触で検出する前記非接触温度センサが複数設けられており、
    前記制御手段は、前記複数の非接触温度センサのそれぞれの検出温度に基づき、前記空調手段により前記車室内を前記座席毎にそれぞれ独立して空調制御させることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置。
JP2004089166A 2004-03-25 2004-03-25 車両用空調装置 Expired - Fee Related JP4277722B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004089166A JP4277722B2 (ja) 2004-03-25 2004-03-25 車両用空調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004089166A JP4277722B2 (ja) 2004-03-25 2004-03-25 車両用空調装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005271773A JP2005271773A (ja) 2005-10-06
JP4277722B2 true JP4277722B2 (ja) 2009-06-10

Family

ID=35171873

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004089166A Expired - Fee Related JP4277722B2 (ja) 2004-03-25 2004-03-25 車両用空調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4277722B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101315755B1 (ko) 2010-12-14 2013-10-08 한라비스테온공조 주식회사 차량용 공조장치
KR101614735B1 (ko) 2014-12-08 2016-04-22 현대자동차주식회사 Avn 단말, 이를 포함하는 차량, 및 차량의 제어방법
CN105480046B (zh) * 2015-11-24 2018-02-02 上海汽车集团股份有限公司 车载空调***
KR102559253B1 (ko) * 2016-01-20 2023-07-26 한온시스템 주식회사 차량용 리어 공조장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005271773A (ja) 2005-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4591133B2 (ja) 車両用空調装置
JP4114651B2 (ja) 車両用空調装置
US7389812B2 (en) Vehicle air conditioning system having non-contacting temperature sensors
JP4543954B2 (ja) 車両用空調装置
EP3778270A1 (en) Vehicle air-conditioning device and vehicle provided with vehicle air-conditioning device
JP2005329929A (ja) 車両用温度検出装置および車両用空調装置
JP4277722B2 (ja) 車両用空調装置
JP2006240578A (ja) 車両用着座判定装置、および車両用空調装置
JP4269905B2 (ja) 車両用空調装置
JP2005306095A (ja) 車両用空調制御装置
JP4259258B2 (ja) 車両用空調装置
JP2001199217A (ja) 車両用空調装置
JP4518035B2 (ja) 車両用空調装置
JP2005138775A (ja) 車両用温度検出装置および車両用空調装置
JP4311125B2 (ja) 車両用空調装置
JP2005297902A (ja) 車両用空調装置
JP4120613B2 (ja) 車両用温度検出装置、および車両用空調装置
JP2005297903A (ja) 車両用温度検出装置および車両用空調装置
JP2005140571A (ja) 車両用非接触温度センサおよび車両用空調装置
JP4196783B2 (ja) 車両用空調装置
JP4292939B2 (ja) 車両用空調装置
JP4207709B2 (ja) 車両用空調装置
JP4207708B2 (ja) 車両用空調装置
JP2007296882A (ja) 車両用空調装置
JP2005145133A (ja) 車両用空調装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060530

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081125

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090217

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090302

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140319

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S802 Written request for registration of partial abandonment of right

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R311802

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees