JP4273956B2 - 除湿機の運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、冷凍サイクルを用いた除湿機及び除湿機の運転方法に関するものである。
従来の開度調整可能な電子制御膨張弁を有する除湿機は、室温が低下した場合に、電子制御膨張弁の開度を調整することで、常に蒸発器の表面温度が0℃以上に保つように制御し、蒸発器表面が着霜して除湿能力が著しく低下するのを防止していた。(例えば、特許文献1参照)。
また、毛細管など絞り開度が固定の絞り装置を有する従来の除湿機の場合には、除霜運転のために凝縮器と絞り装置を迂回するバイパス回路と、このバイパス回路を開閉する電磁弁を備えている。これは圧縮機吐出口と蒸発器入口をつなぐ配管と、この配管に設けた電磁弁で構成されており、通常の除湿運転では電磁弁を閉じて運転する。除霜運転時は電磁弁を開け、圧縮機を出た高温冷媒が直接蒸発器に流れ込むようにすることで、高温冷媒の熱で蒸発器の霜を融かしていた。(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−60947号公報(第3−5頁、図2) 特開平11−44448号公報(第3頁、図9)
電子制御膨張弁を有する従来の除湿機において、室温が低下した場合、常に蒸発器の表面温度を0℃以上に保つように開度を制御すると、冷凍サイクルの過熱度が適切に維持できず、例えば液冷媒が圧縮機に戻ってしまって圧縮機の寿命を縮めるなどの問題点があった。また除湿対象とする空気の状態によっては露点温度が0℃に近づいたり、場合によっては0℃以下となってしまい、除湿能力が著しく低下したり全く除湿しない状況が発生するという問題点があった。
従って室温低下時も、常に適切な過熱度を維持するように、電子制御膨張弁の開度を制御する方法が考えられる。こうすれば常に冷凍サイクルが適切な状態で運転することができ、圧縮機保護に役立つと共に、低室温時も除湿能力を確保することができる。しかしこの方法では、蒸発器の表面温度が0℃以下となり着霜する場合があるため、除霜手段を必要とする。
また、絞り開度が固定の絞り装置を有する従来の除湿機の場合には、通常の除湿運転で、常に環境に応じた最適な開度に調整できず、除湿量の向上を図ることが困難であった。また、除霜運転の構成は圧縮機から蒸発器へバイパス配管で高温冷媒ガスを導いて除霜する構成しか提案されていなかった。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、目的は、低室温時でも除湿量を確保できると共に、着霜した際には除霜運転を短期間に効率良く実施できる除湿機及び除湿機の運転方法を得るものである。
本発明に係る除湿機は、圧縮機、凝縮器、開度調整可能な絞り装置、及び蒸発器を冷媒配管で接続して成る冷媒回路と、吸込口から空気を吸込んで前記蒸発器及び凝縮器を通過させ除湿された空気を吹出口から吹出すように通風させる送風機と、を備え、前記圧縮機を運転し、前記送風機による前記蒸発器から前記凝縮器への送風を停止し、前記絞り装置での圧力損失を低下して冷媒を循環させる除霜運転を行うことを特徴とするものである。
また本発明に係る除湿機の運転方法は、複数の除霜運転の構成を有する除湿機で、室温を検知するステップと、蒸発器の表面温度を検知するステップと、前記室温及び前記蒸発器の表面温度に応じて前記複数の除湿運転の構成から1つの除霜運転を選択するステップと、前記選択した除霜運転の構成で運転を行うステップと、を備えたことを特徴とするものである。
本発明に係る除湿機は、絞り装置の開度を調整して常に適切な過熱度で除湿運転を行うことにより低室温時でも除湿効率の高い除湿運転ができる。また、高温冷媒ガスや高温空気を利用したり、圧縮機や凝縮器の蓄熱を利用して蒸発器に着霜した際の除霜運転を短時間で効率的に行うことができる。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る除湿機を示す冷媒回路図で、これらの各部はすべて除湿機本体に収納されている。図1に基づいて除湿機の除湿運転について説明する。
圧縮機1の吐出口から流出した冷媒は、凝縮器2で放熱し、絞り装置である絞り弁3で減圧された後、蒸発器4で空気を除湿・冷却し、再び圧縮機1の吸入口に戻る。除湿機本体には室内空気を吸込む吸込口と室内へ除湿した空気を吹出す吹出口が設けられている。そして、空気を通風させる送風機5は、室内空気を吸込口から吸込み、蒸発器4及び凝縮器2の順に通風させ、蒸発器4で除湿された空気を凝縮器2で温めて吹出口から室内に吹出している。
絞り弁3は開度が調整可能な電子式膨張弁を用い、吸込空気の温度や湿度などの環境条件に応じて、蒸発器4出口の冷媒の過熱度が常に5℃程度の適切な値となるように開度を調整する。過熱度を常に適切に制御することにより、環境状態にかかわらず冷媒回路を最適な状態で運転するので、常に高い除湿能力が得られ、また効率の良い省エネルギー運転を実現できる。ここで、圧縮機1の運転/停止、絞り弁3の開度調整、送風機5の運転/停止は、例えば除湿機本体に格納されたマイクロコンピュータなどで構成された制御装置25で行っている。図中、点線は信号線を示している。
上記のような除湿運転では、室温が低い時には蒸発器4の表面温度が0℃以下の状態で運転が継続されることもある。蒸発器4の表面温度が0℃以下になると、蒸発器4の表面に徐々に着霜し、蒸発器4の熱交換面積が減少するために除湿能力が著しく低下する。従って、ある程度の着霜が進んだ段階で除霜運転を行う必要がある。
ここでは、所定時間、例えば30分程度除湿運転を行った後、所定時間、例えば5分程度除霜運転を行う。この除湿運転と除霜運転の時間間隔は、予め予備試験などを行って設定しておけばよい。
以下、本実施の形態に係る除霜運転について説明する。例えばサーミスタなどの温度検知手段24を蒸発器4の中央部の配管に設置し、蒸発器4の表面温度を検知する。この除霜運転では、冷媒を高温冷媒ガスの状態で蒸発器4に循環し、蒸発器4の表面温度を所定温度以上、例えば0℃以上にして霜を融かす。そこで、送風機5を停止し、圧縮機1は運転したまま、絞り弁3の開度を圧力損失の低下した状態、例えば開度を全開にする。圧縮機1から吐出した高温の冷媒ガスは凝縮器2に流入して多少の圧力損失を生じるが高温冷媒ガスのまま絞り弁3に流入する。絞り弁3は圧力損失が最小となっているので、やはり高温冷媒ガスのまま蒸発器4に流れる。この高温冷媒ガスによって蒸発器4の表面温度は上昇し、温度検知手段24で検知される温度が0℃以上となって蒸発器4に付着した霜が融けて除霜される。
この除霜運転では、除湿運転で運転している各部材をそのまま用い、特に大きな構成の変更もなく、制御装置25で、送風機5と絞り弁3の運転を制御することで除霜運転を行うことができ、比較的容易に実施できる。
除湿機では、蒸発器4で除湿した後の低温の空気を凝縮器2で室温程度に温めて吹出すために、凝縮器2と蒸発器4とを近接して対向させている。このため、送風機5による蒸発器4から凝縮器2への送風を停止すると、凝縮器2から凝縮器2に近接して配置している蒸発器4への熱放射が生じ、ある程度蒸発器4側の温度の上昇が期待でき、除霜を促進することができる。
なお、上記では送風機5の運転を停止したが、凝縮器2から蒸発器4へ通風するように送風機5を運転してもよい。例えば逆回転して運転すると、吹出口から凝縮器2を通って蒸発器4へ空気を通風することになり、凝縮器2の蓄熱分で温めた空気を蒸発器4に送風するので、さらに除霜運転を促進でき、短時間に除霜することができる効果がある。
また、ここでは絞り弁3の開度を大きくして絞り弁3での圧力損失を低下して除霜を行ったが、絞り弁3を迂回するバイパス回路を用いて絞り弁3での圧力損失を低下してもよい。図2に示すように絞り弁3を迂回するバイパス回路11とこのバイパス回路11を開閉する開閉弁として電磁弁12を設ける。除湿運転時は電磁弁12を閉じて絞り弁3の開度を調整して最適な開度で運転し、除霜運転時は電磁弁12を開いて冷媒をバイパス回路11に流れるように運転する。除湿運転では開度調整可能な絞り弁3で過熱度を常に適切に制御することにより、環境状態にかかわらず常に高い除湿能力が得られ、また効率の良い省エネ運転が実現できる。一方、除霜運転では冷媒は絞り弁3を迂回して流れるので圧力損失がほとんど発生しないため、凝縮器2を通過した高温冷媒ガスが蒸発器4に流れ、図1の構成よりも短期間で除霜を行うことができる。電磁弁12の開閉は、例えば制御装置25で制御すればよい。
また、図3に示すように凝縮器2と絞り弁3を迂回するバイパス回路11とこのバイパス回路11を開閉する電磁弁12を設けてもよい。除湿運転時は電磁弁12を閉じて冷媒を凝縮器2で凝縮させ、絞り弁3で減圧して運転し、除霜運転時は電磁弁12を開いて冷媒をバイパス回路11に流れるように運転する。除湿運転では開度調整可能な絞り弁3で過熱度を常に適切に制御することにより、環境状態にかかわらず常に高い除湿能力が得られ、また効率の良い省エネルギー運転が実現できる。一方、除霜運転では冷媒は凝縮器2と絞り弁3を迂回して流れるので圧力損失がほとんど発生しないため、圧縮機1から吐出した高温冷媒ガスが蒸発器4に流れ、図1、図2の構成よりも短期間で除霜を行うことができる。
実施の形態2.
図4は、本発明の実施の形態2に係る除湿機を示す構成図であり、除霜運転の構成を示し、点線は信号線を示す。除湿機本体6の内部に圧縮機1、凝縮器2、開度調整可能な絞り弁3、蒸発器4、送風機5が配置され、送風機5以外は配管で接続され、冷媒を循環させる。図1と同一符号は同一、または相当部分であり、その説明を省略する。また、除湿運転における動作は図1と同様であり、ここではその説明を省略する。
本実施の形態では、圧縮機1と蒸発器4との間で熱を伝える伝熱部材13を備え、切換手段である駆動装置27を制御装置25によって制御することで、伝熱部材13の動作を切換可能としている。即ち、除霜運転時には、制御装置25で例えばモータなどの駆動装置27を動作させ、伝熱部材13を図4に示すように圧縮機1から蒸発器4へ伝熱させる状態とする。また、除湿運転時には制御装置25で駆動装置27を動作させ、伝熱部材13を回転させて圧縮機1から蒸発器4へ伝熱させない状態とする。伝熱部材13の材質は、例えば鉄、銅、アルミニウムなどで構成すれば熱伝導性が高い。
除霜運転では、送風機5による蒸発器4から凝縮器2への送風を停止し、圧縮機1は運転したまま、絞り弁3の開度を全開にする。圧縮機1から吐出した高温冷媒ガスは、凝縮器2と絞り弁3を通過してわずかに温度が下がった状態で蒸発器4に流入する。この高温冷媒ガスによって蒸発器4の表面温度は0℃以上に上昇し、霜を融かして除霜する。さらに蒸発器4へ伝熱部材13を介して圧縮機1の顕熱が伝わる。除湿運転で圧縮機1の温度は50℃程度になっており、蒸発器4の表面温度は着霜時には0℃以下である。このため、50℃程度の圧縮機1の顕熱が伝熱部材13を介して0℃以下の蒸発器4表面に伝熱するので、図1の構成よりもさらに短期間で蒸発器4の除霜が行われる。
また、この実施の形態の場合には、高温冷媒ガスによって蒸発器4の表面温度が0℃以上にならなくても、圧縮機1の顕熱を利用して除霜できる。従って、絞り弁3は必ずしも開度調整可能な構成でなくてもよく、毛細管のように開度が固定の絞り装置の場合にも適用できる。もちろん、開度調整可能な絞り弁3を用いることで、除湿運転での除湿効率を高めることができる。
ここで伝熱部材の構成は、圧縮機1及び蒸発器4に接触する面積の大きいほうが伝熱性がよく、さらに圧縮機1と蒸発器4との長さは短いほうが伝熱性がよい。
なお、図4に示した構成は、図1の構成に伝熱部材13を設けた構成としたが、図2、図3に示した構成に伝熱部材13を設けても、除霜を促進する効果を奏する。また、圧縮機1を運転せずに停止しても、除湿運転で高温になっている圧縮機1の顕熱を蒸発器4に伝熱して利用できる。また、実施の形態1と同様、送風機5の運転を停止する代わりに、例えば逆回転させて凝縮器2から蒸発器4に送風すれば、凝縮器2の熱も利用してさらに除霜を促進でき、高効率化及び省エネルギー化を図ることができる。また、他の除霜方法と組み合わせてもよい。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3に係る除湿機は、除霜運転時は圧縮機1の運転を停止し、凝縮器2の熱を蒸発器4に伝えて除霜を行い、除湿運転時に高温となっている凝縮器2の蓄熱分を除霜に利用する。
凝縮器2の熱を蒸発器4に伝える1つの方法として送風機5を用いる。この除湿機の構成及び除湿運転における動作は、図1と同様であり、ここではその説明を省略する。図5は送風方向を示す説明図であり、図5(a)は除湿運転時の送風方向を示し、図5(b)は除霜運転時の送風方向を示している。図5(a)では、除湿機本体に設けた吸込口から吸込んだ室内空気を蒸発器4で除湿・冷却し、凝縮器2で加熱した後、送風機5を経由して吹出口から再び室内に吹出す。一方、除霜運転時は圧縮機1を停止すると共に、図5(b)に示すように制御装置25で制御することで送風機5を逆回転させるなどして、送風方向を逆転させる。白抜き矢印に示すように、送風方向が図5(a)と比べると逆になり、吹出口から吸込んだ室内空気を凝縮器2に蓄熱された熱で加熱した後、蒸発器4に通風する。除湿運転で凝縮器2は40℃〜50℃程度の高温になっており、0℃以下になって着霜している蒸発器4の表面に高温空気が吹き付けられることで、除霜が行われる。
送風機5としてプロペラファンやターボファンを用いれば、回転方向を順方向と逆方向に切換えることで、図5(a)と図5(b)のように送風方向を切換えることができる。送風機5の回転方向を逆回転するという簡単な制御動作によって凝縮器2の熱を利用して除霜できる。特に風路形状を変えることなく、吹出口から空気を吸込み、凝縮器2、蒸発器4を通過して吸込口へ送風するだけなので、容易に実現できる。ここで、除霜した後の水分を多く含んだ湿った空気が吸込口から室内に吹出されることになるが、除霜運転を行う間の短時間なので、それほど問題はない。この除霜後の湿った空気が除湿機内にとどまると、除湿機内で結露が生じ、電気部品の破壊や漏電を生じる可能性があるので、室内に吹出す方が好ましい。
特に除湿機では図4に示すように凝縮器2と蒸発器4とが近接して対向するように配置されているので、凝縮器2から蒸発器4へ送風することで、容易に凝縮器2の蓄熱分で温められた空気の顕熱を利用して除霜運転を行うことができる効果がある。また、この除霜方法の構成では、絞り弁3は必ずしも開度調整可能な構成でなくてもよく、毛細管のように開度が固定の絞り装置の場合にも適用できる。
凝縮器2の熱を蒸発器4に伝える別の手段として、圧縮機1の運転を停止して絞り弁3の圧力損失を低下する方法もある。この除湿機の構成及び除湿運転における動作は、図1または図2と同様であり、ここではその説明を省略する。除湿運転の間に凝縮器2内の冷媒は高温高圧になっており、蒸発器4内の冷媒は低温低圧になっている。除霜運転時に圧縮機1を停止すると共に図1と同様に絞り弁3を全開にして圧力損失を低下させると、冷媒回路内の冷媒は均圧化及び等温化するように移動する。このため、凝縮器2から高温の冷媒ガスが蒸発器4に流入して蒸発器4の温度が上昇し、冷媒の顕熱と潜熱を利用して除霜することができる。この除霜方法では、圧縮機1を停止して絞り弁3を全開にするという簡単な制御を行うだけで、凝縮器2内の高温冷媒ガスを用いて短時間で除霜することができる効果がある。
なお、図2に示したようなバイパス回路11と電磁弁12を設けてもよい。除霜運転で、圧縮機1の運転を停止し、電磁弁12を開とすると、凝縮器2内の高温の冷媒ガスがバイパス回路11を経由して蒸発器4に移動するので、絞り弁3の開度を全開にするよりも圧力損失を低下でき、短時間に除霜できる。バイパス回路11を設ける場合には絞り弁3は必ずしも開度調整可能な構成でなくてもよく、毛細管のように開度が固定の絞り装置の場合にも適用できる。
凝縮器2の熱を蒸発器4に伝えるさらに別の手段として、伝熱部材を用いる方法も可能である。この除湿機の主な構成及び除湿運転における動作は、図1または図2と同様であり、ここではその説明を省略する。図6は凝縮器2と蒸発器4との間の熱を伝える伝熱部材21の周辺を示す構成図である。図中、点線は信号線を示す。除霜運転時には、制御装置25で例えばモータなどによる切換手段である駆動装置28を動作させ、伝熱部材21を図6に示すように凝縮器2から蒸発器4へ伝熱させる状態とする。また、除湿運転時には制御装置25で駆動装置28を動作させ、伝熱部材28を回転させて凝縮器2から蒸発器4へ伝熱させない状態とする。伝熱部材21の材質は、例えば鉄、銅、アルミニウムなどで構成すれば熱伝導性が高い。
除霜運転では、送風機5による蒸発器4から凝縮器2への送風を停止し、圧縮機1の運転を停止する。そして伝熱部材21を凝縮器2から蒸発器4へ伝熱させる状態にすると、蒸発器4へ伝熱部材21を介して凝縮器2の顕熱が伝わる。除湿運転で凝縮器2の温度は40〜50℃程度になっており、蒸発器4の表面温度は着霜時には0℃以下である。このため、40〜50℃程度の凝縮器2の顕熱が伝熱部材21を介して0℃以下の蒸発器4表面に伝熱して蒸発器4の除霜が行われる。
また、この除霜方法の構成では、絞り弁3は必ずしも開度調整可能な構成でなくてもよく、毛細管のように開度が固定の絞り装置の場合にも適用できる。
ここで伝熱部材の構成は、凝縮器2及び蒸発器4に接触する面積の大きいほうが伝熱性がよく、さらに凝縮器2と蒸発器4との長さは短いほうが伝熱性がよい。特に凝縮器2と蒸発器4とは対向して配置されており、伝熱部材21は対向面に複数設けることもでき、伝熱性を上げることができる。図6では伝熱部材21を3個設けてそれぞれに駆動装置28を有する構成としたが、3個に限るものではなく、また1つの駆動装置28で複数の伝熱部材21を回転させるように、例えばクランクで連結して連動させる構成にしてもよい。
本実施の形態で説明したいずれの方法においても、圧縮機1を停止して除霜を行うため、電気入力を大幅に削減できる。従って除霜時の入力が低減し、ひいては除湿機全体の省エネルギー化を図ることができる効果がある。また本実施の形態では、送風機5の逆転と、絞り弁3の全開と、伝熱部材21の使用について述べたが、それらのどれか1つを実施してもよいし、複数の手段を用いれば、より短期間で効率の良い除霜運転が可能となる。
実施の形態4.
図7は、本発明の実施の形態4に係る除湿機の吹出気流の流れを示す説明図である。除湿機本体6内の構成、及び除湿運転は図1と同様であり、その説明を省略する。図中、点線は信号線を示す。除湿機本体6には室内空気を吸込む吸込口8と室内に吹出す吹出口7が設けられている。除湿運転では除湿機本体6内に格納されている送風機5によって室内空気を吸込口8から吸込み、蒸発器4及び凝縮器2の順に通風させ、蒸発器4で除湿された空気を凝縮器2で温めて吹出口7から室内に吹出している。
本実施の形態による除湿機の除霜運転は、吹出気流の熱を利用するものであり、吹出口7と吸込口8の間に吹出気流の方向を制御する吹出方向制御手段としてガイド22を設ける。ガイド22は、これに接続する駆動装置29を制御装置25によって制御することで、吹出気流の方向の制御が可能である。即ち、除霜運転時には、制御装置25で例えばモータなどの駆動装置29を動作させ、ガイド22を図7の実線に示すように配置し、吹出口7からの吹出気流を矢印Aのように吸込口8の方向に通風する。また、除湿運転時には制御装置25で駆動装置29を動作させ、ガイド22を回転させて一点鎖線Bのように配置し、吹出口7から吸込口8へ吹出気流が流れない様に構成する。
除霜運転では、ガイド22によって吹出気流はAの方向となり、吸込空気よりも10℃程度高い高温の吹出空気が吸込口8から吸込まれる。この高温の空気が蒸発器4の表面に吹き付けられることにより、蒸発器4に付いている霜が融けて短期間で除霜される。この時、送風機5は通常の除湿運転と同様、吸込口8から吹出口7へ空気が流れるように運転する必要がある。
図1に示したように絞り装置3として開度調整可能な電子式膨張弁を用い、冷媒による除霜運転と組み合わせてもよい。例えば、送風機5による蒸発器4から凝縮器2への送風を運転、圧縮機1も運転したまま、絞り弁3の開度を全開にする。圧縮機1から吐出した高温冷媒ガスは、凝縮器2と絞り弁3を通過してわずかに温度が下がった状態で蒸発器4に流入する。この高温冷媒ガスによって蒸発器4の表面温度は0℃以上に上昇し、霜を融かして除霜する。さらにガイド22によって吹出気流はAの方向となり、吸込空気よりも10℃程度高い高温の吹出空気が吸込口8から吸込まれる。この高温の空気が蒸発器4の表面に吹き付けられることにより、蒸発器4に付いている霜が融けて短期間で除霜される。
さらに、この除霜運転の組み合わせの場合には、高温冷媒ガスによって蒸発器4の表面温度が0℃以上にならなくても、高温の吹出空気の顕熱を利用して除霜できる。従って、絞り弁3は必ずしも開度調整可能な構成でなくてもよく、毛細管のように開度が固定の絞り装置の場合にも適用できる。
なお、除湿機6内の構成は図1に示したものに限るものではなく、図2、図3に示した構成にガイド22を設けてもよい。吹出口7からの吹出気流を吸込口8の方向に通風して除霜に利用する構成に加えて、高温冷媒ガスを蒸発器4に流すように構成すれば、除霜を促進する効果を奏する。また、他の除霜方法と組み合わせてもよい。
図7では駆動装置29を動作させ、ガイド22の向きを切換えて吹出気流の吹出方向を制御したが、ガイド22は実線の位置でそのまま動かさず、通常、吹出口7に設置されているルーバーの角度を変えることで、吹出口7の吹出方向を制御してもよい。例えば、除霜運転でルーバーの角度を、吹出気流がガイド22の方に流れるように向け、ガイド22でさらに吸込口8の方に通風させる。除湿運転では吹出気流がガイド22の方向に流れない様に、例えば図に向かって左側や上側に向ければよい。
また、ガイド22を用いずに、吹出口7に設置されているルーバーの角度を調整することで、吹出気流の方向を制御してもよい。除霜運転で吹出気流を吸込口8の方に通風するようにしても、高温の吹出空気の顕熱を利用して除霜できる。
また、ガイド22を除湿機本体6の外側に設ける代わりに、除霜運転時に、凝縮器2を通過して吹出口7へ流れる高温空気を、除湿機本体6内を循環して蒸発器4の吸込側に導く風路部材を設け、吹出口7から吹出す前の気流を吸込口8の除湿機本体内側に通風してもよい。この場合、風路部材の材質を実施の形態3で述べたような伝熱性を有するものとしてもよい。除霜運転で、吹出口7へ流れる高温空気を除湿機本体6内を循環して蒸発器4の吸込側に導く風路を形成すると共に、凝縮器2と蒸発器4とに接触して凝縮器2の熱を蒸発器4に伝えるように構成すれば、さらに短時間で蒸発器4の表面温度を上げることができ、短時間で除霜できる。
以上のように、この実施の形態では吹出口7付近の吹出気流を吸込口8の方向に通風する。この除霜方法は、吸込空気の温度、即ち室温が高く、さらには蒸発器4の着霜量がそれほど多くない場合に、室内空気よりも10℃程度高い吹出空気を利用して効果的に除霜できる。
実施の形態5.
本発明の実施の形態5に係る除湿機は、冷凍サイクル内の冷媒の流れ方向を逆転させて、除霜運転では蒸発器4から凝縮器2へ冷媒を循環させることで、蒸発器4で冷媒を凝縮させ、この凝縮熱によって除霜を行う。
図8は本発明の実施の形態5に係る除湿機を示す冷媒回路図である。図において、図1と同一符号は同一、または相当部分を示し、ここではその詳しい説明を省略する。圧縮機1と凝縮器2と絞り弁3と蒸発器4を冷媒配管で接続して冷媒回路を構成する。この冷媒回路に流路切換装置として例えば四方弁23を備える。四方弁23は、圧縮機1の吐出口から凝縮器2へ冷媒を流すと共に蒸発器4から圧縮機1の吸入口へ冷媒を流す流路(四方弁23内の点線)と、圧縮機1の吐出口から蒸発器4へ冷媒を流すと共に凝縮器2から圧縮機1の吸入口へ冷媒を流す流路(四方弁23内の実線)とを切換可能な構成である。
この除湿機における除湿運転は、四方弁23を点線で示すように接続する。これにより、圧縮機1、凝縮器2、絞り弁3、蒸発器4の順に冷媒を循環する冷凍サイクルが構成され、送風機5の送風方向は蒸発器4から凝縮器2へ通風することで、実施の形態1と同様の構成、及び動作となる。
蒸発器4に着霜した場合の除霜運転では、四方弁23を制御装置25によって図の実線で示すように切換えて、通常とは逆の冷媒流れにすると共に、送風機5を逆回転するなどして、送風方向を逆転させる。即ち凝縮器2から蒸発器4へ送風する。冷媒を除湿運転とは逆に、圧縮機1、蒸発器4、絞り弁3、凝縮器2の順に循環させることで、蒸発器4で放熱して凝縮器2で除湿・冷却が行われる。従って高温冷媒が蒸発器4に流れ、素早い除霜が行われる。さらに、同時に凝縮器2では除湿・冷却が行われるので、除湿運転を停止することなく、除霜を行うことが可能となる。
この構成では、除湿運転をした状態で除霜を行うことができるので、室温が低くて頻繁に着霜する可能性のある場合や着霜量が多い場合にも、確実に除湿及び除霜でき、信頼性の高い除湿機を得ることができる効果がある。また、凝縮器2と蒸発器4とを同等の大きさで構成すると共に、室内空気の吸込口と吹出口とを同様の形状で構成し、所定時間毎に冷凍サイクルの循環を逆にして運転してもよい。循環を切換える時間を着霜が生じる直前に設定すれば、着霜することなく、除湿運転を長時間継続することができる。
なお、四方弁23を用いずに、他の方法で冷媒流れを逆転することも可能である。例えば、圧縮機1を逆回転するなどして冷媒流れを逆転させればよい。ロータリー式圧縮機では、モータの回転を逆にすることで、圧縮機1の吸入口と吐出口とが逆になるように冷媒を流すことができる。圧縮機1の逆回転を用いる場合には、部品を追加することなく、低コストで、上記と同様の効果を得ることができる。
実施の形態6.
本発明の実施の形態6では、実施の形態1〜実施の形態5の少なくともいずれか1つの除霜方法を有し、除湿運転と除霜運転とを行う除湿機の運転方法について述べる。図9は実施の形態6に係る蒸発器4の周辺を示す構成図、図10は実施の形態6に係る蒸発器の表面温度の時間変化を示すグラフで、横軸に時間、縦軸に蒸発器4の表面温度を示す。図9に示すように、温度検知手段24を蒸発器4の例えば配管の中央部に設置して、蒸発器の表面温度を検知する。図10に示すように、蒸発器4に着霜するにつれて、蒸発器4の表面温度が0℃よりも下がってくる。そこで除霜運転を開始すると、0℃以下になっていた蒸発器4の温度は0℃程度に上昇する。ここで霜が融ける潜熱変化の状態が続き、温度は0℃程度で一定となる。蒸発器4の霜が全て融けると蒸発器表面温度は再び上昇していく。この蒸発器表面温度がある程度上昇した時点で除霜運転を終了し、除湿運転を行う。
図11は、本実施の形態に係る除湿機の制御ブロック図である。制御装置25は、温度検知手段24で検知した蒸発器4の温度、例えば表面温度を入力し、それに応じて圧縮機1や絞り弁3や送風機5を制御して、除湿運転と除霜運転の切換える。また、制御装置25はそれぞれの運転での各機器の制御も行う。
図12は制御装置25による除霜運転の制御動作を示すフローチャートである。除湿機の除湿運転中、このフローチャートに従って除霜運転の開始と終了を制御する。まず、ステップ101とステップ102で、所定温度1(T1)と所定温度2(T2)を設定する。次にステップ103で蒸発器表面温度(Te)を温度検知手段24によって検知し、ステップ104で除霜運転を開始するかどうかを判断する。即ち、蒸発器表面温度(Te)と所定温度1(T1)との大小比較を行う。蒸発器表面温度(Te)が所定温度1(T1)より高いと判断されたら、着霜していないと判断し、再びステップ103に戻る。この場合には除湿運転を継続する。
次に、ステップ104で蒸発器表面温度(Te)が所定温度1(T1)より低いと判断されたらステップ105に進み、除霜運転を開始する。ここでの除霜運転の具体的方法は、実施の形態1から実施の形態5までに述べたいずれの除霜方法でもよい。次にステップ106で蒸発器表面温度(Te)を検知し、ステップ107で除霜運転を終了するかどうかを判断する。即ち、蒸発器表面温度(Te)と所定温度2(T2)との大小比較を行う。蒸発器表面温度(Te)が所定温度2(T2)より低いときには、まだ完全に除霜されていないと判断し、再びステップ106に戻って除霜運転を続ける。ステップ107で蒸発器表面温度(Te)が所定温度2(T2)より高いときには、ステップ108に進み、除霜運転を終了し、除湿運転に戻る。ステップ103、104における蒸発器表面温度の検知及び判断は、例えば数十秒毎に動作するように実行する。
上記の所定温度1(T1)は除霜運転の開始の判断を行うときの蒸発器表面温度であり、例えばー5℃程度とする。また、所定温度2(T2)は除霜運転の終了の判断を行うときの蒸発器表面温度であり、例えば5℃程度とする。もちろんこの温度に限るものではないが、0℃よりもある程度低い温度をT1に設定し、ある程度高い温度をT2に設定することで誤動作を防止し、除霜運転と除湿運転とが頻繁に切換わるのを防止できる。
以上のように蒸発器表面温度を検知し、この温度によって除霜運転と除湿運転とを切換えることで、除霜の必要に応じて素早く除霜運転を開始することができると共に、霜が融けたことを検知して除霜運転を終了することができ、効率的で無駄のない除湿機の運転を行うことができる。
なお、上記では蒸発器表面温度を所定温度1と比較し、所定温度1以下になったら直ちに除霜運転を開始していたが、所定時間、例えば1分程度経ってから除霜運転を行うようにしてもよい。即ち、ステップ104で蒸発器温度が所定温度1以下になってから、所定時間が経過後にステップ105で除霜運転を開始する。除霜運転開始を所定時間遅らせることで、環境が変化するなどして蒸発器表面温度が不安定であっても、不用意に除霜運転に入ることなく、着実に着霜してから除霜運転を行うことが可能となる。
また、ステップ106、ステップ107で除霜運転の終了を判断する代わりに、予め除霜運転の運転時間を設定しておき、その設定した時間だけ除霜運転を行うようにしてもよい。この時除霜運転の開始は上記と同様温度検知手段24によって蒸発器表面温度を検知してする。通常、室温などの環境条件によって着霜の状態は変化するが、除霜にかかる時間は各除霜方法でほとんど変化しない。そこで各除霜方法毎に除霜時間を設定しておき、この所定時間だけ除霜運転を行うように構成しても、ある程度効率的で無駄のない除湿機の運転を行うことができる。所定時間だけ除霜運転を行うように構成することで、温度検知手段24になんらかの原因によって不具合が生じても、必ず除霜運転を終了することができ、信頼性の高い除湿機が得られる。
また、上記では、蒸発器4に取付けた温度検知手段24によって表面温度を検知して蒸発器表面温度が低くなったら除霜運転を行うように構成したが、他の部分に温度検知手段24を設けてその温度から蒸発器表面温度を推算してもよい。
また、着霜の状態の判断を他の状態量を検知することもできる。例えば着霜が進むと送風機5の圧損が上がるので、送風機5の回転数や電流値を計測したり、風路の圧力を計測したりすることで着霜状態を検知してもよい。また、通常、除湿機は除湿した水を溜めるタンクを有するが、着霜する状態では除湿が効率よく行われず、タンクの水面が上昇しなくなる。従ってタンクの水面または水量を計測することで着霜状態を検知してもよい。
また、除湿運転を例えば40分程度の所定時間行い、次に除霜運転を例えば5分程度の所定時間行うようにしてもよい。さらに室温を検知し、検知した室温に応じて除湿運転と除霜運転の運転時間を設定しなおしてもよい。
実施の形態7.
本発明の実施の形態7では、実施の形態1〜実施の形態5で説明した除霜方法や他の除霜方法のうち、複数の除霜方法を有し、除湿運転と除霜運転とを行う除湿機の運転方法について述べる。図13は本実施の形態に係る除湿機の制御ブロック図である。制御装置25は、温度検知手段24により蒸発器4の温度、例えば表面温度を入力し、室温検知手段26で室温を入力し、この蒸発器表面温度と室温に応じて、圧縮機1や絞り弁3や送風機5を制御して、実施の形態6に示したような除湿運転と除霜運転の切換制御を行うと共に、複数の除霜方法から運転時の状態に適した除霜方法を選択して運転する。室温検知手段26は、例えば除湿機本体の吸込口付近に設けたサーミスタで、吸込空気の温度を検知する。
図14は実施の形態7に係る制御装置25の除霜運転における制御動作を示すフローチャート、図15は制御テーブルを示す説明図であり、図14、図15を用いて除霜方法の選択について述べる。まず、ステップ201で、所定温度1(T1)を設定する。次にステップ202で室温を室温検知手段26によって検知し、ステップ203で蒸発器表面温度(Te)を温度検知手段24によって検知する。ステップ204で蒸発器表面温度(Te)と所定温度1(T1)との大小比較を行う。蒸発器表面温度(Te)が所定温度1(T1)より高いと判断されたら、着霜していないと判断し、再びステップ202に戻る。この場合には除湿運転を継続する。
次に、ステッ204で蒸発器表面温度(Te)が所定温度1(T1)より低いと判断されたらステップ205に進み、除霜運転を行うときの除霜運転パターンを制御テーブルに基づいて選択し、ステップ206で除霜運転を行う。制御テーブルは、図15に示すように、室温及び蒸発器表面温度に応じて最適な除霜方法を予め設定し、制御装置25の記憶部に記憶しておく。例えば、除湿機が、開度調整可能な絞り弁と、冷凍サイクル内の冷媒を逆転して流すことのできる流路切換装置と、吹出方向制御装置を有し、次の(1)〜(4)の除霜運転パターンを備えているとする。
除霜運転パターン(1)・・・実施の形態1
圧縮機は運転、送風機を停止または逆転して、絞り弁の開度を全開にする。
除霜運転パターン(2)・・・実施の形態3
圧縮機を停止し、送風機の送風方向を凝縮器から蒸発器へ送風する。
除霜運転パターン(3)・・・実施の形態4
圧縮機及び送風機は通常運転し、吹出気流を吸込口の方向に向ける。
除霜運転パターン(4)・・・実施の形態5
圧縮機は運転、送風機は逆回転で運転し、冷凍サイクル内の冷媒流路を逆転させる。
そして、除霜運転パターンを選択する際、蒸発器表面温度が高くて着霜量が少なく、室温も高い場合は、除霜運転パターン(3)を選択して吹出気流を利用する。この除霜方法で運転することで、除湿を継続しつつ除霜を行うことができる。また、室温が高い又は蒸発器表面温度が高い場合は、除霜運転パターン(2)を選択して圧縮機1を停止する除霜を行う。この除霜方法で運転することで、省エネ除霜が実現できる。また、ある程度室温や蒸発器表面温度が低い場合は、除霜運転パターン(1)を選択して、絞り弁3を全開にした除霜を行う。この除霜方法で運転することで、確実な除霜が行える。また、蒸発器表面温度が低くて着霜量が多く、さらに室温も低い場合は、除霜運転パターン(4)を選択して冷媒逆転運転する。この除霜方法で運転することで、頻繁に着霜が発生しても、除湿運転を停止することなく除霜運転を行うことができる。
次にステップ207で、それぞれの除霜運転パターンで予め定めた所定時間除霜を行った後、ステップ208で除霜運転を終了し、除湿運転に戻る。ステップ203、204における蒸発器表面温度の検知及び判断は、例えば数十秒毎に動作するように実行する。
上記の所定温度1(T1)は除霜運転の開始の判断を行うときの蒸発器表面温度であり、例えばー5℃程度とする。
以上のように複数の除霜方法を備え、室温と蒸発器表面温度に応じてそのときの状態に最適な除霜方法を選択することで、短時間で効率よく除霜運転を行うことができる除湿機が得られる。
なお、実施の形態6で述べたように、所定温度1以下になったら直ちに除霜運転を開始する代わりに、所定時間、例えば1分程度経ってから除霜運転を行うようにしてもよい。この場合には、環境が変化するなどして蒸発器表面温度が不安定であっても、不用意に除霜運転に入ることなく、着実に着霜してから除霜運転を行うことが可能となる。
また、所定時間除霜運転を行う代わりに、図12のステップ106、107により、蒸発器表面温度の上昇を検知して、除霜運転を停止してもよい。この場合には、確実に霜が取り除かれたことを確認して、除湿運転に戻ることができる。
以上に述べた除霜方法の選択は、除霜運転開始時に1回のみ行ってもよいし、除霜運転中にも常に室温と蒸発器温度を検知し、常に最適な除霜方法を選択するようにすれば、より効率のよい除霜運転が可能となる。
また、上記の除霜方法の選択はあくまで一例であり、実施の形態1〜実施の形態5の除霜方法及びそれ以外の他の除霜方法のうちで、2以上の除霜方法を有する構成の除湿機に適用すれば、効率よく除霜を行うことができる。
実施の形態2〜実施の形態7のそれぞれにおいて、絞り装置3としてキャピラリーチューブなどの開度が固定である絞り装置を使用してもよいが、電子式膨張弁などの開度調整可能な絞り装置を使用すれば、除湿運転において温度や湿度などの環境条件に応じた適切な開度に制御できる。絞り装置の開度を制御することで、冷媒回路を最適な状態で運転でき、除湿機の効率及び能力を向上することができる。また、除霜運転においても開度を全開にして圧力損失を低下させるなど、各除霜方法に適した開度に調整することができ、状況に応じて多様な運転に対応できる。従って、除湿運転及び除霜運転の両方において、効率及び能力を向上して省エネルギー化を図ることができ、さらに信頼性を向上できる除湿機が得られる。
実施の形態1〜実施の形態7において、特に冷媒を限定するものではなく如何なる冷媒を使用してもよいが、例えばR134aを用いることができる。
実施の形態1に係る除湿機を示す冷媒回路図である。 実施の形態1に係る除湿機の別の構成を示す冷媒回路図である。 実施の形態1に係る除湿機のさらに別の構成を示す冷媒回路図である。 実施の形態2に係る除湿機を示す構成図である。 実施の形態3に係る送風方向を示す説明図である。 実施の形態3に係る伝熱部材の周辺を示す構成図である。 実施の形態4に係る除湿機の吹出気流の流れを示す説明図である。 実施の形態5に係る除湿機を示す冷媒回路図である。 実施の形態6に係る蒸発器の周辺を示す構成図である。 実施の形態6に係る蒸発器の表面温度の時間変化を示すグラフである。 実施の形態6に係る除湿機の制御ブロック図である。 実施の形態6に係る除霜運転の制御動作を示すフローチャートである。 実施の形態7に係る除湿機の制御ブロック図である。 実施の形態7に係る除霜運転の制御動作を示すフローチャートである。 実施の形態7に係る制御テーブルを示す説明図である。
符号の説明
1 圧縮機
2 凝縮器
3 絞り装置
4 蒸発器
5 送風機
6 除湿機本体
7 吹出口
8 吸込口
11 バイパス回路
12 開閉弁
13 伝熱部材
21 伝熱部材
22 吹出方向制御手段
23 流路切換装置
24 温度検知手段
25 制御装置
26 室温検知手段
27 駆動装置
28 駆動装置
29 駆動装置

Claims (3)

  1. 圧縮機、凝縮器、開度調整可能な絞り装置、及び蒸発器を冷媒配管で接続して成る冷媒回路と、吸込口から空気を吸込んで前記蒸発器及び凝縮器を通過させ除湿された空気を吹出口から吹出すように通風させる送風機とを備えた除湿機において、室温を検知するステップと、前記蒸発器の表面温度を検知するステップと、前記蒸発器の表面温度を第1の所定温度と前記蒸発器の表面温度が第1の所定温度より高い第2の所定温度を設けるステップと、前記圧縮機を停止し、前記送風機の送風方向を前記凝縮器から前記蒸発器へ送風する第2の除霜運転を設けるステップと、前記圧縮機を運転、前記送風機を停止または逆転して絞り装置の開度を全開にする第1の除霜運転を設けるステップと、前記圧縮機を運転、前記送風機を逆回転で運転し前記冷媒回路内の冷媒流路を逆転させる第4の除霜運転を設けるステップと、を備え、前記蒸発器の表面温度が第1の所定温度より低く、且つ室温が第1の所定温度より低い場合は第4の除霜運転を選択し、前記蒸発器の表面温度が前記第1の所定温度より高く、且つ前記蒸発器の表面温度が前記第2の所定温度より低い場合であって、室温が前記第1の所定温度より高く、且つ室温が前記第1の所定温度より高い室温に設定した第2の所定温度より低い場合は第1の除霜運転を選択し、蒸発器の表面温度が第の所定温度より高い、もしくは室温が第の所定温度より高い場合は第の除霜運転を選択することを特徴とする除湿機の運転方法。
  2. 前記圧縮機及び前記送風機は通常運転し、吹出気流を吸込口の方向に向ける第3の除霜運転を設けるステップと、を備え、前記蒸発器の表面温度が前記第2の所定温度より高く、且つ室温が前記第2の所定温度より高い場合は第3の除霜運転を選択することを特徴とする請求項1に記載の除湿機の運転方法。
  3. 前記蒸発器の表面温度が前記第1の所定温度以下となった後、所定時間を経過してから除霜運転を開始することを特徴とする請求項1または2に記載の除湿機の運転方法。
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