JP4271373B2 - 予め結合された使い捨て吸収性物品の製造方法 - Google Patents

Description

【０００１】
（発明の分野）
本発明は、身体滲出物を包み込むようになっている使い捨て吸収性物品に関する。詳述すれば、本発明は、物品を着用者のウェストの周りに維持するために、側結合部分及び調整可能な固定装置を有する予め結合された使い捨て吸収性物品の製造方法に関する。
【０００２】
（発明の背景）
おむつ、躾け用パンツ、または失禁用ガーメントのような吸収性物品は、着用者の周りに密着して且つ快適にフィットし、身体滲出物を包み込むことが望ましい。更にこれらの吸収性物品は、汚れた後に、介護者を、または着用者の衣類のような周囲領域を汚すことなく、便利な且つ清潔な手法で着用者から取り外すことができることも望ましい。若干の環境においては、これらの吸収性物品を着用者のヒップ上を引き上げたり、引き降ろしたりすることができ、それによって着用者または介護者が物品を容易に引張って着用しまたは着用させ、また物品が汚れていなければ物品を容易に取り外すことができるようになっていることも望ましい。例えば、これらの吸収性物品は、子供のトイレットの躾けを援助することができる。
【０００３】
普通のおむつは留められていない形態に作られており、典型的には、前ウェスト部分及び後ウェスト部分を含み、おむつの使用中は、これらの部分が接着テープファスナまたはフック及びループ型ファスナのような普通のファスナによって、着用者のヒップの周りに引離し可能に接続される。例えば、普通のファスナは、典型的に、おむつの後ウェスト領域内のおむつの最も外側の隅に配置された接着テープタブのようなファスナ、及びおむつの前ウェスト部分内のおむつの外側カバーの外側表面上に配置されたテーピングパネルのような相補的なファスナのような、１対のファスナを含んでいる。このような構成によれば、おむつは着用者の脚の間に位置決めされ、接着テープタブがテーピングパネルに引離し可能に付着されて、おむつの後ウェスト部分を前ウェスト部分に固定し、おむつを着用者のウェストの周りに確保する。これらの普通のおむつは、着用者の周りに容易に留めることができ、使用後には介護者を汚すことなく着用者から取り外される。しかしながら、普通のおむつは予め結合された状態にされてはおらず、従って、ファスナを留める時におむつを着用者のヒップ上を引き上げたり、または引き降ろしたりするように構成されてはいない。
【０００４】
着用者のヒップ上で引き上げたり、引き降ろしたりできるようにし、また汚れた後の清浄化と取り外しとが容易な、身体滲出物を効果的に包み込む吸収性物品を得ようとする幾つかの試みがなされてきた。例えば、普通の躾け用パンツのような若干の普通の吸収性物品は、吸収性物品の前ウェスト部分と後ウェスト部分とを接続する一体の側パネルを含んでいる。これらの側パネルは、吸収性物品のウェスト開口が広がるように伸張可能にされており、もし望むならば、吸収性物品を着用者のヒップ上で引き上げたり、引き降ろしたりすることができる。これらの側パネルは、躾け用パンツが汚れた後にそれを着用者から取り外すために、引き裂くようにも設計されている。
【０００５】
しかしながら、これらの多くの試みは完全に満足できるものではなかった。例えば、躾け用パンツのようなこれらの吸収性物品は、着用者のヒップ上を引き上げたり、引き降ろしたりするのに十分に膨張することはできるが、必ずしも着用者に密に順応してフィットできるとは限らない。これらの躾け用パンツは、着用者のウェストにゆるくフィットすることが多く、それが漏れという望ましくない結果をもたらし得る。その結果、これらの物品の多くは、普通のおむつ型物品（これらの物品は着用者に、より一層順応するフィットを達成するように調整することができる）程効果的に身体滲出物を包み込まない。更に、普通の躾け用パンツのような一体の側パネルを有する吸収性物品が汚れた時の取り外しは、必ずしも満足できるものではなかった。例えば、側パネルは、着用者のウェストから物品を取り外そうとする時に、物品を着用者のヒップ上で引き降ろすのではなく、引き裂くことが困難である。
【０００６】
更に、普通の躾け用パンツのような普通の吸収性物品を製造する方法は、必ずしも完全に満足できるものではなかった。例えば、側パネルを躾け用パンツの側縁に取付ける時に、側パネルを制御することが困難になることがあったり、また処理中にこれらのパネルが歪んだり、しわが寄ったりすることが多い。その結果これらのパネルを接続している継ぎ目が歪んだり、不連続になったりすることが多く、それによって物品の性能及び美観が損なわれ得る。
【０００７】
以上のように、改良された吸収性物品の開発が試みられているにも拘わらず、普通の躾け用パンツ及び普通のおむつの便益を提供することができる吸収性物品に対する要望が残されている。即ち、身体滲出物を効果的に包み込むために着用者に順応し、展開させずに着用者のヒップ及び臀部上を引き上げたり、引き降ろしたりすることができ、そして着用者の周りに確保された物品を便利且つ清潔な手法で容易に着用者から取り外すことができる吸収性物品に対する要望が残されている。更に、これらの吸収性物品を信頼できるように、そして一貫して製造するための改良された方法に対する要望が存在している。
【０００８】
（発明の概要）
上述した困難及び問題に鑑みて、引離し可能な側結合部分及び調整可能な固定装置を有する予め結合された使い捨て吸収性物品を製造するための新しい方法を考案した。１つの面において、本発明は、吸収材、前ウェスト領域、後ウェスト領域、ウェスト領域の間に伸びてそれらを接続している股部領域、１対の向かい合う側縁、及び１対の向かい合うウェスト縁を限定する予め結合された使い捨て吸収性物品の製造方法に関する。この方法は、吸収性物品を相互接続している連続ウェブを形成するステップを含んでいる。各吸収性物品は、物品の一方のウェスト領域内の物品の一対の側縁にそれぞれ配置された主ファスナを含む。連続ウェブは選択的に切断され、個々の吸収性物品にされる。個々の各吸収性物品は、股部領域を通って横方向に伸びる折り曲げ線に沿って折り返され、それによって両ウェスト領域は対面する関係に位置決めされる。両ウェスト領域は引離し可能なように互いに結合され、主ファスナは反対側のウェスト領域上に折り返されて反対側のウェスト領域と引離し可能なように係合して予め結合された吸収性物品が作られる。
【０００９】
別の面において、本発明は、予め結合された使い捨て吸収性物品を製造する方法に関し、本方法は、
ａ）外側カバー材料の連続的に移動するウェブを準備するステップと、
ｂ）吸収材シャーシを外側カバーに間欠的に接続して、各々が１つの吸収材シャーシを含む、吸収性物品が相互接続されてなる連続的に移動するウェブを得るステップと、
ｃ）１対の主ファスナを、相互接続された各吸収性物品の後ウェスト領域の向かい合う側縁に間欠的に取付けるステップと、
ｄ）相互接続された吸収性物品の連続ウェブを、個々の吸収性物品に選択的に切断するステップと、
ｅ）個々の各吸収性物品を、吸収性物品の股部領域を通って横方向に伸びる折り曲げ線に沿って折り返し、それによって吸収性物品の両ウェスト領域を対面する関係に位置決めすると共に、主ファスナが側縁を越えて横方向外側に伸びるようにするステップと、
ｆ）前ウェスト領域を後ウェスト領域に引離し可能に結合するステップと、
ｇ）主ファスナを前ウェスト領域上に折り返して前ウェスト領域と引離し可能なように係合させ、予め結合された吸収性物品を作るステップと、
を含んでいる。
【００１０】
本発明は、改善されたフィット及び性能のために、引離し可能な側部分と、調整可能なファスニングシステムとの組合せを含む予め結合された使い捨て吸収性物品の製造方法を提供する。詳述すれば、本発明は、使い捨て吸収性物品を信頼できる且つ一貫した手法で折り曲げ、予め結合する方法を提供する。本発明の吸収性物品は、普通の躾け用パンツと同じように、着用者のトイレットの躾けを援助するために着用者のヒップ上で信頼できるように引き上げたり、引き降ろしたりすることができる。更に有利なことには、普通のおむつと同じように、本発明の吸収性物品は、着用した物品が汚れた後に、着用者から比較的容易且つ清潔に取り外すことができる。例えば、普通のおむつと同じように、引離し可能な側結合部分は引離すことができ、またファスナは介護者が物品をあてがったり、または取り外すことができるように引離すことができる。引離し可能な側結合部分は、主ファスナが着用者の皮膚に接触して赤斑を生じさせることをも防ぐ。
【００１１】
以下に添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明するが、この説明から本発明がより完全に理解され、本発明のさらなる長所が明白になるであろう。添付図面においては、類似の要素に対しては類似の番号が付されている。添付図面は単に例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。
【００１２】
（実施の形態）
本発明は、着用者のヒップ及び臀部上を引き上げたり、または引き降ろしたりすることができ、しかも着用者の身体に密に順応して身体滲出物を効果的に包み込むように構成されている予め結合された使い捨て吸収性物品の製造方法に関する。また、これらの予め結合された使い捨て吸収性物品は、着用者のウェストに容易に確保し、それから直接的に取り外すこともできる。このように、本発明の予め結合された吸収性物品は、それらの予め結合された状態において普通の躾け用パンツと同じように機能することも、または普通のおむつと同様に機能させるために使用前または使用中に留められていない状態にすることもできる。これらの使い捨て吸収性物品は、身体から放出されるいろいろな滲出物を吸収して包み込むために、着用者の身体に密着させて着用するようになっている。本明細書において使用する“使い捨て”とは、限定された使用の後に破棄することを意図し、再使用するために洗濯またはそれ以外に回復することを意図していない物品のことをいう。
【００１３】
以下に、本発明の使い捨て吸収性物品の製造方法を、幼児の下半身にあてがうようになっている使い捨ておむつ物品の製造方法に関連して説明する。詳述すれば、これらの方法を、1997年８月８日付J. Supriseの米国特許出願第08/907,585号“A MULTI-FUNCTIONAL FASTENER FOR DISPOSABLE ABSORBENT ARTICLES”、及び本願と同日付Elsbergの米国特許出願（代理人ドケット番号第13,611号）“DISPOSABLE ABSORBENT ARTICLES HAVING PASSIVE SIDE BONDS AND ADJUSTABLE FASTENING SYSTEMS”に開示されているような予め結合された使い捨て吸収性物品の製造方法に関して説明する。本発明の方法は、大人の失禁用製品、躾け用パンツ、女性用衛生製品、他の個人介護または健康ケアガーメント等のような他の型の吸収性物品の製造にも等しく適用されることを理解されたい。
【００１４】
図１及び２は、本発明による予め結合された使い捨て吸収性物品の製造方法の例を示している。更に図３は、本発明の方法により製造された予め結合された使い捨ておむつ（全体を２０で示す）の例を示している。図４及び５は、留めを引離して平らな状態に置かれた図３のおむつを示している。図３−５に示すようにおむつ２０は、前ウェスト領域２２、後ウェスト領域２４、前及び後ウェスト領域２２及び２４の間に伸びてそれらを接続している股部領域２６、後ウェスト領域２４と一体の、または該領域２４に接続されている１対の横方向に向かい合う耳領域２８を限定している。おむつ２０は更に、１対の横方向に向かい合う側縁３０、１対の縦方向に向かい合うウェスト縁３２、着用者に接触するように構成されている内側表面３４、内側表面３４の反対側の外側表面３６、及び縦方向３８及び横方向４０を限定している。
【００１５】
前ウェスト領域２２は、着用した時に着用者の前側に位置するおむつ２０の部分を構成し、後ウェスト領域２４は、着用した時に着用者の後側に位置するおむつ２０の部分を構成する。おむつ２０の股部領域２６は、着用した時に着用者の脚の間に位置し、着用者の下半身をカバーするおむつ２０の部分を構成する。耳領域２８は、着用した時に着用者の側ヒップ領域上に位置するおむつの部分を構成する。おむつ２０の横方向に向かい合う側縁３０は、曲線であることができる脚開口を限定している。おむつ２０のウェスト縁３２は、着用した時に着用者のウェストを取り囲み、留められた時にウェスト周りの寸法を限定するウェスト開口を作るように構成されている。
【００１６】
図示したおむつ２０は、外側カバー４２、吸収材シャーシ４４、多機能ファスニングシステム６０を含んでいる。ファスニングシステム６０は、１対の主ファスナ６２、及び横方向に向かい合う１対の引離し可能な側結合部分６４を含んでいる。吸収材シャーシ４４は、着用者から放出されるどのような身体滲出物をも包み込み及び／または吸収するように構成されている。一方、外側カバー４２及びファスニングシステム６０は、おむつ２０を着用者のウェストの周りに維持し、吸収材シャーシ４４を見えないように隠蔽し、そしてガーメント状の外観を与えるように構成されている。おむつ２０は、当分野においては公知のように、脚弾力材５２、閉じ込めフラップ５４、及びウェスト弾力材５６を更に含んでいる。おむつ２０の個々の成分は、おむつ２０の意図した用途に依存して、オプションにすることができることは理解されよう。
【００１７】
本発明の異なる面の方法は、図３に示されているような予め結合された使い捨て吸収性物品を、信頼できるように且つ一貫して提供することを指向している。例えば、図１及び２に示すように、本発明の方法は矢印８２で示す方向に移動する相互接続されたおむつ８０の連続ウェブを準備するステップを含むことができる。このような形態では、先行するおむつ２０の前ウェスト領域２２を、後続するおむつ２０の後ウェスト領域２４に接続して相互接続されたおむつ８０の連続ウェブを形成することができる。代替として、先行おむつの後ウェスト領域２４を後続するおむつの前ウェスト領域２２に接続することも、またはこれらのおむつを前と前／後と後関係に配列することもできる。
【００１８】
相互接続されたおむつ８０の連続ウェブは、当分野においては公知の手段によって準備することができる。例えば、図３−５に示すようなおむつ８０の相互接続されたウェブは、先ず外側カバー４２のための材料の連続的に移動するウェブを準備するステップによって作ることができる。次いで、外側カバー材料の連続的に移動するウェブに、各おむつ２０毎の個々の吸収材シャーシ４４を間欠的に接続する。外側カバー材料の移動するウェブに、主ファスナ６２を間欠的に取付ける。例えば、主ファスナ６２は、おむつ２０の後ウェスト領域２４内のおむつ２０の横方向に向かい合う側縁３０に取付けることができる。脚弾力材５２、閉じ込めフラップ５４、及びウェスト弾力材５６のような付加的な成分も外側カバー材料の連続的に移動するウェブまたは吸収材シャーシ４４に接続し、相互接続されたおむつ８０のウェブを準備することができる。
【００１９】
おむつ２０の異なる成分は、例えば接着、熱または超音波結合のような当分野においては公知の手段によって、一緒に接続することができる。製造効率を改善し、生材料費用を低減させるために、望ましくは超音波結合を使用して殆どの成分を接続する。
【００２０】
相互接続されたおむつ８０の連続ウェブはカッター８４を通過し、ウェブ８０は個々の個々のおむつ２０に選択的に切断される。これらのカッターは当分野においては公知であり、例えば、カッティングロール８６及びアンビルロール８８の組合せを含むことができ、ウェブ８０はこれらのロールの間を通って走行する。アンビルロール８８は焼入れ鋼の回転ロールであることができ、一方カッティングロール８６は別の回転ロール上にクランプされた１つまたはそれ以上の柔軟な焼入れ鋼のブレードを含むことができる。カッティングロール上のブレードと、アンビルロールとの間のピンチ力が切断を生じさせる。カッティングロール８６は、切断間の所望距離に依存して１つまたはそれ以上のブレードを有することができる。カッター８４は、切断した後に、切断片間に間隔を与えるように構成することもできる。このような間隔は、カッターへウェブが供給される速度よりも高速で切断片をカッターから遠去けるように転送することによって与えることができる。
【００２１】
次いで、普通のブレード折り曲げ機９０によって、個々のおむつ２０をおむつ２０の折り曲げ線９２に沿って折り返す。これにより、図１及び２に示すように、各おむつのウェスト領域２２及び２４は対面する関係に位置し、主ファスナ６２はおむつ２０の側縁３０を越えて横方向外側に伸びるようになる。折り曲げ線９２は、おむつ２０の股部領域２６を通って横方向に伸びている。望ましくは、各おむつ２０は、おむつ２０の前及び後ウェスト領域２２及び２４のウェスト縁３２が互いに揃うように、一貫して折り曲げ線９２に沿って折り返す。
【００２２】
適当なブレード折り曲げ機は、当分野においては公知の折り返しを行う。例えば、図１に示すように、ブレード折り曲げ機９０は１対の折り曲げブレードを含み、これらのブレードは折り曲げ線９２に沿っておむつ２０と接触するように構成されている。このような構成にすると、折り曲げブレードの回転がおむつを２つの回転ロールの間のニップ内に進入させ、おむつ２０を折り曲げ線９２に沿って折り返させる。
【００２３】
図１に示すように、ウェスト領域２２及び２４は、おむつ２０を結合装置９４を通すことによって対面関係に維持される。結合装置９４は、図２に示すように前及び後ウェスト領域２２及び２４を、結合点６４において引離し可能に結合させるように構成されている。“引離し可能に結合”とは、もし必要ならば、おむつ２０の他の部分を引き裂いたり、または酷く破損させることなく、おむつ２０を着用者から取り外すのを援助するために介護者によって結合を引離すことができるような、比較的低いピーク剥がれ強度を有している結合のことをいう。もしおむつを着用者の脚及びヒップ上で引き上げるのではなく、その代わりに普通のおむつと同じようにあてがうことを望むのであれば、おむつを着用者にあてがう前に、結合部分６４を引離すこともできる。引離し可能な結合部分の所望の剥がれ強度の特定値に関して以下に説明する。
【００２４】
引離し可能な結合部分６４は、おむつ２０を予め結合された形態に維持しながら、それを着用者のヒップ上で引き上げたり、引き降ろしたりするのを援助する。引離し可能な結合部分６４は、おむつ２０を折り返した後のおむつ２０のウェスト縁３２の揃えを安定化させ、維持するのをも援助する。また引離し可能な結合部分６４は、ヒップの覆いを改善し、予め結合されたおむつ２０が着用者のヒップ上で引張られた時におむつ２０の側縁３０及びウェスト縁３２がめくれ上がる、または折れ返りを防止する。このようなめくれ上がり及び折れ返りを防止することによってファスナと着用者の皮膚との間の接触のレベルが低下し、それによって皮膚の炎症及び赤斑を望ましく減少させることができる。
【００２５】
引離し可能な結合部分６４を得るために使用できる適当な結合装置は、当分野においては公知である。改善された効率及び費用有効性にとって望ましい結合装置９４は、超音波結合装置である。例えば、図１に示すように、結合装置９４は回転超音波ホーン９６及びアンビルロール９８を含むことができ、これらの間を折り返されたおむつ２０が通過すると引離し可能な結合部分６４が得られる。適当な超音波ホーンが、Ehlertの米国特許第5,110,403号に開示されている。一般にこれらの回転超音波ホーン９６は、約５ｃｍから約20ｃｍまでの直径と、約２ｃｍから約15ｃｍまでの幅を有している。代替として、当分野においては公知のように、超音波ホーン９６は静止超音波ホーンであることができる。他の適当な超音波ホーン及び超音波結合装置が、コネチカット州ダンバリーのBranson Sonic Power Companyから市販されている。
【００２６】
結合装置９４は、いろいろなパターン及び形状またはサイズの引離し可能な結合部分６４を得るように構成することができる。例えば、引離し可能な結合部分６４は、点、ドット、円、方形、三角形等のパターンであることができ、これらを線形または非線形形態に配列することができる。図示の実施の形態では、これらのパターンは結合用ホーン９６上に、またはアンビルロール９８上に配置することができる。製造効率を改善するために、望ましくはパターンはアンビルロール９８上に配置する。引離し可能な結合部分６４の結合は、超音波、熱、接着、粘着、磁気、機械等、またはそれらの組合せであることができる。
【００２７】
図１に示すように、引離し可能な結合部分６４を有する折り返されたおむつ２０は、次に、耳折り曲げ機１００を通過させられ、主ファスナ６２がおむつ２０の反対側のウェスト領域と係合するようにその上に折り返されて、予め結合されたおむつ２０が作られる。この折り返しを達成するために、耳折り曲げ機１００は、主ファスナ６２を広げた平らな状態で受入れ、それらを内側に、そしておむつ２０の外面３６のファスナが取付けられているウェスト領域とは反対側のウェスト領域上に折り返すように構成されている折り曲げボード１０２を含む。以下に説明するように、主ファスナ６２は、おむつ２０の外側カバー４２とは反対側のウェスト領域内に直接係合させることも、または代替として各おむつ２０が、反対側のウェスト領域上に配置されたアタッチメントパネル６６を含み、それに主ファスナ６２を引離し可能に係合させることもできる。主ファスナ６２を反対側のウェスト領域に係合させるのを援助するために、おむつ２０を１対の回転ニップロール（図示してない）の間を通過させることもできる。
【００２８】
本発明の方法によって作られる吸収性物品は、いろいろな材料で製造することができる。例えば、図３−５に示すように、おむつ２０の外側カバー４２は、液体透過性の、または液体不透過性の適当な材料からなることができる。本発明の異なる面の吸収材シャーシ４４は着用者から放出された身体滲出物を包み込むように設計されているから、一般的に言えば、外側カバーは必ずしも液体不透過性である必要はない。例えば、外側カバー４２は、スパンボンド材料、メルトブロウン材料、綿材料、レイヨン材料、またはスパンボンド・メルトブロウン・スパンボンド（ＳＭＳ）ラミネート材料のようなこれらの組合せのような、さまざまな織った、または不織材料を含むことができる。また外側カバー４２は、身体滲出物のどのような漏れをも更に防ぐように、少なくとも部分的に液体不透過性であることができる。例えば、典型的な外側カバー４２は、薄いプラスチックフィルムまたは他の柔軟な液体不透過性材料、織ったまたは不織繊維質層、ミクロ細孔質“可呼吸性”材料、弾力性材料、及びそれらの組合せで製造することができる。
【００２９】
使い捨ておむつ２０を得るために、おむつ２０の吸収材シャーシ４４は外側カバー４２に適当に接続される。吸収材シャーシ４４は、当分野においては公知の手法で外側カバー４２に接続することができる。例えば、吸収材シャーシ４４は当分野においては公知の接着剤、熱または超音波結合技術を使用して、外側カバー４２に結合することができる。代替として、吸収材シャーシ４４は、ボタン、フック及びループ型ファスナ、接着テープファスナ等のような普通のファスナを使用して、外側カバー４２に接続することができる。おむつ２０の他の成分は、同じような手段を使用して一緒に接続することができる。
【００３０】
望ましくは、吸収材シャーシ４４を、外側カバー４２のウェスト縁３２またはそれらの付近だけにおいて外側カバー４２に接続し、それによって前取付け部分、後取付け部分、及びこれらの取付け部分の間に伸びてこれらを接続する非取付け部分を作る。吸収材シャーシ４４のこの非取付け部分は外側カバー４２に実質的に取付けられないままであり、一般的に言えば、着用者の脚の間にフィットし、また着用者の下半身を少なくとも部分的にカバーするように構成されている。従って、非取付け部分は一般的に、使用中に着用者からの身体滲出物を最初に受入れるように構成された吸収材シャーシ４４の部分である。このようにすると吸収材シャーシ４４は使用中に外側カバー４２の移動を不利に制限することなく、シャーシ４４を定位置に確保するように外側カバー４２に接続される。代替として、吸収材シャーシ４４は、吸収材シャーシ４４の縦方向の全長、またはその何れかの部分に沿って、または吸収材シャーシ４４の外側周縁だけに沿って外側カバーに取付けることができる。
【００３１】
図４に示すように、本発明による吸収材シャーシ４４は、バックシート４６、バックシート４６に重ね合せ関係に接続されている身体側ライナー４８、及び身体側ライナー４８とバックシート４６との間に配置されている吸収材コア５０を含むことができる。外側カバー４２が少なくとも部分的に、それを通る液体の流れに抵抗するような代替構成においては、オプションで、バックシート４６を吸収材シャーシ４４から省くことができる。
【００３２】
一般に吸収材シャーシ４４は従順であり、身体滲出物を吸収して保持することができる。吸収材シャーシ４４は、どのような形状及びサイズであることもできる。例えば図４に示すように、吸収材シャーシ４４は矩形、Ｉ字形、またはＴ字形であることができる。吸収材シャーシ４４のサイズ及び吸収容量は、意図している着用者のサイズ、及びおむつ２０の意図している使用によって賦課される流体ローディングと矛盾しないようにすべきである。典型的には、吸収材シャーシ４４は、少なくとも約300グラムの尿の吸収容量を有していることが望まれる。一般的には、吸収材シャーシ４４は、ウェスト領域２２及び２４におけるよりも股部領域２６の方を狭くすることが好ましい。本発明の吸収材シャーシ４４は、股部領域２６における幅寸法を約2.5ｃｍから約10.2ｃｍまで（約1.0乃至約4.0インチ）に、望ましくは約7.6ｃｍ（3.0インチ）より大きくなく、そしてより望ましくは約5.1ｃｍ（2.0インチ）より大きくないようにした時に、特に有用であることを見出した。吸収材シャーシ４４の股部幅寸法を狭くすることにより、吸収材シャーシ４４を着用者の脚の間により良くフィットさせることができる。
【００３３】
吸収材シャーシ４４の身体側ライナー４８は、図４に示すように、着用者の身体に密着させることを意図している身体と対面する表面であり、従順であり、柔らかい感触であり、そして着用者の皮膚に刺激を与えない。更に、身体側ライナー４８は、着用者に比較的乾いた表面を呈するように吸収材コア５０より親水性が少なく、またその厚みを通して液体が容易に浸透できるように十分に多孔性で液体透過性であることができる。適当な身体側ライナー４８は、織ったまたは不織の布、多孔性フォーム、網状フォーム、有孔プラスチックフィルム、天然ファイバ（例えば、木または綿ファイバ）、合成ファイバ（例えば、ポリエステルまたはポリプロピレンファイバ）、または天然及び合成ファイバの組合せで製造することができる。身体側ライナー４８は、着用者の皮膚を、吸収材シャーシ４４の吸収材コア５０内に保持されている流体から隔離するのを援助するために適当に使用される。
【００３４】
図４に示すように、吸収材シャーシ４４のバックシート４６は、液体透過性または液体不透過性の何れかである材料からなることができる。一般的には、バックシート４６は、流体に対して実質的に不透過性の材料で形成することが好ましい。典型的なバックシートは、薄いプラスチックフィルムまたは柔軟な液体不透過性材料で製造することができる。バックシート４６は、前述した外側カバー４２に適する材料と類似の材料で製造することもできる。
【００３５】
一般的には、身体側ライナー４８及びバックシート４６は互いに接着されてポケットを形成し、その中に吸収材コア５０を入れて吸収材シャーシ４４が作られる。身体側ライナー４８及びバックシート４６は、接着剤結合、音波結合、または熱結合のような当分野においては公知の手段によって、吸収材シャーシ４４の外側周縁の周りにおいて互いに直接的に接着することができる。例えば、接着剤の均一な連続層、接着剤のパターン化した層、接着剤の噴霧またはメルトブロウンパターン、または接着剤の線、渦巻き、またはスポットのアレイを使用して身体側ライナー４８をバックシート４６に固定することができる。身体側ライナー４８及びバックシート４６は共に、吸収材シャーシ４４の外側周縁まで完全に伸ばす必要がないことに注目されたい。例えば、バックシート４６は吸収材シャーシ４４の外側周縁まで伸ばしてもよいが、身体側ライナー４８は吸収材シャーシ４４の外側周縁の内側に（即ち、おむつ２０の縦中心線により近く）取付ける。代替の形態では、特にバックシート４６を省略する場合には、身体側ライナー４８は吸収材コア５０に、または外側カバー４２に直接接着する。
【００３６】
図４に示すように、吸収材コア５０は、身体側ライナー４８とバックシート４６との間に位置決めされて吸収材シャーシ４４を形成する。吸収材コア５０は順応性であり、身体滲出物を吸収して保持することができることが望ましい。吸収材コア５０は、どのような形状及びサイズであることもできる。例えば、吸収材コアは矩形、Ｉ字形、またはＴ字形であることができる。一般的には、吸収材コア５０は、股部領域２６を狭くすることが好ましい。吸収材コア５０のサイズは、意図している着用者のサイズ、及び吸収材シャーシ４４の所望の吸収容量と矛盾しないようにすべきである。
【００３７】
吸収材シャーシ４４の吸収材コア５０は、いろいろな型の湿潤可能な親水性繊維質材料からなることができる。適当な材料の例は、セルロースファイバのような本質的に湿潤可能な材料からなる天然に存在する有機ファイバ、レイヨンファイバのようなセルロースまたはセルロース誘導体からなる合成ファイバ、ガラスファイバのような本質的に湿潤可能な材料からなる無機ファイバ、特定のポリエステル及びポリアミドファイバのような本質的に湿潤可能な熱可塑性ポリマーから作られた合成ファイバ、及び当分野においては公知の適切な手段によって親水化されているポリプロピレンファイバのような湿潤不能な熱可塑性ポリマーからなる合成ファイバを含む。吸収材コア５０は、上述したさまざまな型のファイバの選択された混合体からなることもできる。
【００３８】
本発明の特定の面においては、吸収材コア５０は、一般に超吸収性材料として知られているような高吸収性材料の粒子と混合した、セルロースファイバのウェブのような親水性ファイバのマトリックスを含むことができる。“高吸収性材料”とは、それら自体の重量の少なくとも10倍の液体を吸収することができる材料のことをいう。特定の実施の形態においては、吸収材コア５０は、超吸収性ヒドロゲル形成粒子と、木パルプフラッフとの混合体からなる。木パルプフラッフは、合成ポリマーメルトブロウンファイバと、またはメルトブロウンファイバと天然ファイバとの組合せに置換することができる。高吸収性材料は、親水性ファイバと実質的に均一に混合することも、または非均一に混合することもできる。また高吸収性材料は、親水性ファイバのマトリックス内に全体的に個々の層内に配列することができる。代替として、吸収材コア５０は、繊維質ウェブと、高吸収性材料、または高吸収性材料を局所化された領域内に維持する他の適当な手段とのラミネートからなることができる。
【００３９】
図４に示すように、使い捨ておむつ２０の吸収材シャーシ４４は、身体滲出物の横方向の流れに対する障壁になるように構成されている１対の閉じ込めフラップ５４を含むことができる。閉じ込めフラップ５４は、吸収材シャーシ４４の横方向に向かい合う側縁に沿って配置することができる。各閉じ込めフラップ５４は、着用者の身体に対するシールを形成するために、典型的に、少なくともおむつ２０の股部領域２６において直立して直角形態を維持するように構成された非取付け縁を限定している。閉じ込めフラップ５４は、吸収材シャーシ４４の全長に沿って縦方向に伸ばすことも、または吸収材シャーシ４４の長さに沿って部分的に伸ばすこともできる。閉じ込めフラップ５４の長さは吸収材シャーシ４４よりは短く、また閉じ込めフラップ５４は吸収材シャーシ４４の側縁に沿う何処かに選択的に位置決めすることができる。本発明の特定の面においては、身体滲出物をより良好に包み込むために、閉じ込めフラップ５４は吸収材シャーシ４４の全長に沿って伸びている。
【００４０】
これらの閉じ込めフラップ５４は、当分野においては公知である。例えば、閉じ込めフラップ５４のための適当な構造及び配列が、1987年11月３日付K. Enloeの米国特許第4,704,116号に開示されているので参照されたい。
【００４１】
本発明の異なる面の使い捨ておむつ２０は、おむつ２０のウェスト縁３２及び側縁３０に弾力材を更に含むことができる。これらの弾力材は、身体滲出物の漏れを更に防ぎ、また吸収材シャーシ４４を支持する。例えば、図４に示すように本発明のおむつ２０は、おむつ２０の股部領域２６において横方向に向かい合う側縁に接続された１対の脚弾力性部材５２、及びおむつ２０の縦方向に向かい合うウェスト縁３２に接続された１対のウェスト弾力性部材５６を含むことができる。一般に脚弾力材５２及びウェスト弾力材５６は、使用中に着用者の脚及びウェストの周りにフィットして着用者と積極的な接触関係を維持し、それによっておむつ２０からの身体滲出物の漏れを効果的に減少させるか、または排除するようになっている。
【００４２】
脚弾力材５２及びウェスト弾力材として使用するために適当な材料は、当分野においては公知である。これらの材料の例は、引き伸ばした状態で外側カバー４２に接着させるか、または外側カバー４２にひだ寄せしておいて外側カバーに取付けて、弾力的収縮力を外側カバー４２に加えるようにした高分子エラストマー材料のシート、またはストランド、またはリボンである。脚弾力材は、ポリウレタン、合成及び天然ゴムのような材料を含むこともできる。
【００４３】
本発明の異なる面の吸収性物品は、吸収性物品を着用者のウェストの周りに確保するための多機能ファスニングシステム６０を更に含んでいる。多機能ファスニングシステム６０は、おむつ２０のウェスト領域２２及び２４の一方に配置されているファスナを含み、これらのファスナは、おむつ２０を着用者のウェストの周りに維持するためにおむつ２０の向かい合うウェスト領域と引離し可能に係合するように構成されている。再び留めることができる、または引離し可能に係合可能なファスナを使用することによって、着用者を汚すことなく、着用者のウェストへのおむつ２０の確保、及びウェストからおむつ２０の取り外しが容易になる。
【００４４】
図３−５に示してあるように、本発明の多機能ファスニングシステム６０は、おむつ２０の後ウェスト領域２４内のおむつ２０の側縁３０上に配置されている１対の主ファスナ６２を含むことができる。このような形態では、着用者上におむつ２０を維持するために、主ファスナ６２は着用者のヒップを取り囲み、おむつ２０の前ウェスト領域２２の外側表面３６と係合する。代替として、主ファスナ６２を前ウェスト領域２２上に配置することができ、おむつ２０の後ウェスト領域２４の外側表面３６と引離し可能に係合するように構成することができる。主ファスナ６２は、接着剤結合、音波結合、または熱結合のような当分野においては公知の手段によって側縁３０に付着させることができる。
【００４５】
望ましくは、留め易さを改善するために、主ファスナ６２は直接おむつ２０の外側カバー４２の外側表面に引離し可能に係合できるようにする。このような配列では、主ファスナ６２は外側カバー４２上の何処にでも取付けることができ、おむつ２０をいろいろなサイズ及び形状にフィットさせることができる。代替として、図３に示すように、本発明の使い捨ておむつ２０は、おむつ２０のウェスト領域２２及び２４の一方内の外側カバー４２上に配置されたアタッチメントパネル６６を更に含むことができる。このようにすると、主ファスナ６２はアタッチメントパネル６６と引離し可能に係合することができ、おむつ２０を着用者のウェストの周りに維持する。主ファスナ６２が引離し可能に係合すると、おむつ２０の側縁３０が着用者の脚を取り囲むような形態の脚開口を限定し、ウェスト縁３２が着用者のウェストを取り囲むような形態のウェスト開口を限定するようになる。図３に示すように、アタッチメントパネル６６は、おむつ２０のウェスト領域２２及び２４の一方内の向かい合う側縁に沿って配置されている２つの分離したパネルを含むことができる。代替として、アタッチメントパネル６６は、おむつ２０の関連ウェスト領域を実質的に横切って伸びる単一の材料片を含むことができる。
【００４６】
本発明の異なる面においては、おむつ２０を着用者上に配置する前に、主ファスナ６２をおむつ２０の向かい合うウェスト領域２２及び２４の外側表面と引離し可能に係合させて予め結合されたおむつ２０を作る。このような構成にすると、予め結合されたおむつ２０を着用者の脚及びヒップ上で引き上げたり、引き降ろしたりすることができる。使用中におむつ２０が汚れた場合には、主ファスナ６２を引離すことにより着用者の衣服または脚を汚す危険性を少なくしながら、おむつ２０を着用者のウェストから容易に取り外すことができる。従ってこのような構成にすると、本発明の異なる面のおむつ２０は、普通の躾け用パンツのように着用者のヒップ上で引き上げたり、引き降ろしたりすることができる一方で、ファスナを引離すことによって普通のおむつ物品のように容易に取り外すこともできる。代替として、もし普通のおむつを着用者にあてがうのと同じように本発明のおむつ２０をあてがいたいのであれば、おむつ２０を着用者にあてがう前に介護者は予め結合された主ファスナ６２を引離せばよい。
【００４７】
適当なファスナが当分野においては公知であり、接着テープタブファスナ、フック及びループファスナ、マッシュルームファスナ、スナップ、ピン、ベルト等、及びそれらの組合せを含むことができる。例えば、図４に示すように、主ファスナ６２はフック型のファスナであることができ、外側カバー４２またはアタッチメントパネル６６は相補のループ型ファスナとして機能するように構成することができる。望ましくは、ファスナ６２は、直接的に外側カバー４２と引離し可能に係合できるフック型である。このような配列にすると、ウェスト開口のサイズを極めて小さい増分で広い範囲にわたって変化させることができ、着用者のウェストにフィットさせることができる。
【００４８】
本発明の使い捨ておむつ２０の多機能ファスニングシステム６０は、主ファスナ６２を引離し可能に係合させた時に、着用者のウェストの周りにおむつ２０を確保するのを改善するために、少なくとも１つの副ファスナ（図示してない）を更に含むことができる。このような副ファスナは、おむつ２０のウェスト領域２２及び２４を着用者のウェストに更に順応させるように構成することができる。このような副ファスナの適当な配列が、前記1997年８月８日付J. Supriseの米国特許出願第08/907,585号“A MULTI-FUNCTIONAL FASTENER FOR DISPOSABLE ABSORBENT ARTICLES”に開示されている。代替として、副ファスナを省いた実施の形態においては、おむつのウェスト領域を着用者のウェストに更に順応させるようにおむつを引き上げた後に、主ファスナ６２を外すことができる。
【００４９】
主ファスナ６２は、使用前におむつ２０の関連ウェスト領域と引離し可能に係合しているから、副ファスナを使用することが特に望ましいことを見出した。このような構成では、主ファスナ６２が係合した場合のおむつ２０のウェスト開口は、予め結合されたおむつ２０を着用者のヒップ上で引き上げることができるように十分でなければならない。しかしながら、着用者のウェストの周縁は、典型的には着用者のヒップ周りの周縁より小さい。従って、予め結合されたおむつ２０のウェスト開口は着用者のウェストに順応できず、漏れという望ましくない結果がもたらされ得る。このような場合、おむつ２０の副ファスナは、予め結合されたおむつが着用者上で引き上げられた後に、おむつ２０のウェスト周りの寸法を減少させておむつのウェスト領域を着用者に順応させるように構成される。従って、介護者は、ウェスト領域２２及び２４を着用者のウェストに順応させるように主ファスナ６２を再位置決めする必要はない。その結果、おむつ２０を着用者から取り外す場合に、介護者は、もし必要ならば単に副ファスナを外すだけで（主ファスナ６２を再位置決めしなくとも）、予め結合されたおむつを着用者のヒップ及び脚上で引き降ろすことができる。代替として、普通のおむつの取り外しと同じ手法でおむつ２０を取り外すために、介護者は、副及び主の両ファスナを引離すことができる。
【００５０】
本発明の方法面の説明において既述したように、本発明の異なる面の予め結合された吸収性物品は、特に物品を着用者のヒップ上で引き上げたり、引き降ろしたりする場合に、物品を予め結合された状態に維持する改善された信頼性を得るための１対の引離し可能な側結合部分を更に含んでいる。このような引離し可能な側結合部分を含む吸収性物品も、前記本願と同日付Elsbergの米国特許出願（代理人ドケット番号第13,611号）“DISPOSABLE ABSORBENT ARTICLES HAVING PASSIVE SIDE BONDS AND ADJUSTABLE FASTENING SYSTEMS”に開示されているので参照されたい。例えば図３に示すように、おむつ２０は、後ウェスト領域２４の重なり合い部分６８、または向かい合う耳領域２８を、おむつ２０の前ウェスト領域２２に引離し可能に接続するようになっている１対の引離し可能な側結合部分６４を含むことができる。このような構成にすると、引離し可能な側結合部分６４は、おむつ２０を着用者のヒップ上で引き上げたり、引き降ろしたりする際に、おむつ２０を予め結合された状態に維持する上でファスニングシステム６０を援助する。更に引離し可能な側結合部分６４は、ウェスト領域２２及び２４、及び耳領域２８の互いに他方に対する移動及び移動を防止してフィット及び性能を改善する。引離し可能な側結合部分６４は、予め結合されたおむつ２０が着用者のヒップ上で引き上げられる際に、おむつ２０の側縁３０及びウェスト縁３２のめくれ上がりまたは折れ曲がりをも防ぐ。
【００５１】
図示した実施の形態に示すように、引離し可能な側結合部分６４はおむつ２０の後ウェスト領域２４上の主ファスナ６２の内側に配置されている。“内側”とは、おむつ２０の縦中心線に向かっての横方向４０の距離のことである。このような構成にすると、引離し可能な側結合部分６４は、主ファスナ６２の内側の後ウェスト領域２４の重なり合い部分６８を前ウェスト領域２２に接続する。望ましくは、引離し可能な側結合部分６４は、後ウェスト領域２４の重なり合い部分６８を前ウェスト領域２２に接続する。例えば、引離し可能な側結合部分６４は、後ウェスト領域のウェスト縁３２及び側縁３０を、前ウェスト領域２２の側縁に結合する。このようにすると、おむつ２０を引き上げたり、取り外す時に、おむつ２０の側及びウェスト縁３０及び３２のめくれ上がりを阻止するのをも援助する。
【００５２】
図２及び５に示すように、後ウェスト部分２４の重なり合い部分６８は、おむつを予め結合した時の前及び後ウェスト領域２２及び２４の関連側縁の間の距離である重なり距離７０を限定する。この重なり距離７０は、着用者の脚及びウェストの周りに良好なシールを設けるのを保証するために重要である。更に、重なり距離７０を大きくする程、引離し可能な結合部分６４をより内側に配置することができ、それによって使用中の前及び後ウェスト領域２２及び２４の間の相対的移動を減少させるように改善することができる。このような改善されたフィット及び性能を与えるために、重なり距離７０は少なくとも約0.5ｃｍ、より望ましくは少なくとも約1.0ｃｍとすることが望ましい。改良されたアタッチメント及び性能を得るために、図４に示すように、これらの受動的な結合部分６４は、反対側のウェスト領域上の側縁３０から内側に約0.5乃至約4.0ｃｍの距離に配置することもできる。
【００５３】
図５に示すように、前及び後ウェスト領域２２及び２４が互いに他方に対して相対移動または移動するのを防ぐために、引離し可能な側結合部分６４を主ファスナ６２から内側の後ウェスト領域２４上に配置する。特定の実施の形態においては、引離し可能な側結合部分６４の少なくとも一部分は、主ファスナ６２から横方向内側に少なくとも約1.0ｃｍ、望ましくは少なくとも約2.0ｃｍの距離７２に配置されている。この距離７２が上述した値よりも小さい場合には、前及び後ウェスト領域２２及び２４は、おむつ２０をあてがっている間に、または使用中に互いに他方に対して望ましくなく移動する恐れがある。おむつ２０の関連ウェスト部分２２及び２４のこのような移動は、着用者へのおむつ２０のフィットに悪影響を与えて漏れを増加させる可能性をもたらす。図５に示すように、受動的な結合部分６４は、改良されたアタッチメント及び性能を得るために、反対側のウェスト領域上の側縁３０から内側に約0.2乃至約2.5ｃｍの距離に配置することもできる。
【００５４】
本発明の若干の面においては、側結合部分６４の位置及び関連する距離７２及び重なり距離７０は、異なるサイズの着用者のためにおむつ２０のフィットに併せて選択的に変化させることができる。例えば、普通の「ステップ３」または「ステップ４」サイズで使用するために、予め結合されたおむつを同じ製造プロセスによって生産できるように、製造プロセス中に結合部分６４の位置を変化させることができる。
【００５５】
引離し可能な結合部分６４は、関連する前及び後ウェスト領域２２及び２４を対面する関係に接続する。例えば、図示の実施の形態においては、引離し可能な側結合部分６４は、後ウェスト領域２４のおむつ２０の内側表面３４と、前ウェスト領域２２のおむつ２０の内側表面３４とを接続する。このような構成は、製造性を改善することができる。このような構造にすると、後ウェスト領域２４の重なり合い部分６８を折り返し、前ウェスト領域２２内のおむつ２０の側縁３０に近い、且つこれらの側縁３０から内側の、または外側のある線に沿って主ファスナ６２と係合させることができる。例えば、主ファスナ６２を係合させた時に前ウェスト領域２２の側縁３０がそれら自体の上に折り返されるように、後ウェスト領域２４の重なり合い部分６８をおむつ２０の側縁３０から内側のある線に沿って折り返すことができる。図示の実施の形態においては、後ウェスト領域２４の重なり合い部分６８は、前ウェスト領域２２内のおむつ２０の側縁３０に近接している線上に折り返されている。
【００５６】
引離し可能な側結合部分６４は、使用する時におむつ２０を着用者のヒップ上で引き上げたり、引き降ろす際に、おむつ２０の予め結合形態を維持するのに主ファスナ６２を援助するように構成されている。従って、主ファスナを援助するためには、引離し可能な側結合部分６４が十分な剪断強度を呈することが望ましい。例えば、特定の実施の形態においては、引離し可能な側結合部分６４は少なくとも約50ｇグラムの、望ましくは少なくとも約100グラムの剪断強度を呈する。例えば、側結合部分６４は、約100から約4000グラムまでの、望ましくは約500から約2000グラムまでの剪断強度を呈することができる。“剪断強度”とは、側結合部分を後述する剪断強度試験機で試験した時に得られる値のことである。剪断強度値が上述した値より小さいと、おむつ２０をあてがう時、及びおむつ２０の使用中に前及び後ウェスト領域２２及び２４が互いに他方から分離するのを防げなくなる。
【００５７】
引離し可能な側結合部分６４は、おむつ２０が汚れてしまった後に、介護者がおむつ２０を着用者から容易に引き剥がして取り外すことができるように、容易に引き裂くことができるようにも構成されている。従って、引離し可能な側結合部分６４は、介護者が、予め結合されていない普通のおむつと同じ手法でおむつ２０を着用者のウェストから取り外すために、ファスナ６２を容易に非係合にすることができ、引離し可能な側結合部分６４を破ることができ、そして前及び後ウェスト領域２２及び２４を分離できるように、比較的低いピーク剥がれ強度を呈することが望ましい。例えば、特定の実施の形態においては、引離し可能な側結合部分６４は、約1500グラムより大きくない、望ましくは約1000グラムより大きくない、より望ましくは約800グラムより大きくない剥がれ強度を呈する。“剥がれ強度”とは、側結合部分を後述する剥がれ強度試験機で試験した時に得られる値のことである。剥がれ強度値が上述した値より大きいと容易に引き裂くことができず、おむつ２０の他の部分が望ましくなく引き裂かれることがあり得る。望ましくは、引離し可能な結合部分６４は、主ファスナ６２の剥がれ強度の約50％より大きくない、より望ましくは約20％より大きくない剥がれ強度を呈する。
【００５８】
本発明の異なる面は、引離し可能な側結合部分及び調整可能なファスニングシステムを含む予め結合された使い捨て吸収性物品の製造方法を有利に提供する。ファスニングシステムは、前及び後ウェスト部分を引離し可能に係合させるように予め結合されており、吸収性物品を、普通の躾け用パンツのように着用者のヒップ上で引き上げたり、引き降ろしたりすることができるようにする。更に、ファスニングシステムは、普通のおむつと類似の手法で吸収性物品を引き上げた後に、吸収性物品を着用者のウェストの周りに維持するために、吸収性物品の前及び後ウェスト部分と引離し可能に係合し、それらを調整するために使用することができる。引離し可能な側結合部分は、物品が着用者のヒップ上で引き上げられたり、引き降ろされたりする際に、物品を予め結合された状態に維持するのにファスニングシステムを援助する。更に、引離し可能な側結合部分は、フィット及び性能を改善するために、ウェスト部分が互いに他方に対して移動及び移動するのを阻止する。引離し可能な側結合部分は、物品が着用者のヒップ上で引き上げられる際に、予め結合された吸収性物品の側及びウェスト縁がめくれ上がったり、折り曲がったりするのをも防ぐ。
【００５９】
以上のように、本発明の吸収性物品は、着用者の身体に順応して身体滲出物を効果的に包み込み、しかも着用者のトイレット躾けを援助するために着用者のヒップ上で容易に引き上げたり、引き降ろしたりすることができるように設計されている。更に、有利なことには、本発明の吸収性物品は、普通のおむつと同様に比較的容易に且つ清潔に着用者にあてがい、着用者から取り外すことができる。
【００６０】
剥がれ強度試験
この試験方法は、吸収性物品の前ウェスト領域を後ウェスト領域に対して保持する超音波点結合のピーク強度を、グラムで定量するように設計されている。この応用における取り外し（剥がし）の方向は、製品が使用されている時に、一般的にファスナ材料が基体から外される方向である。この方向は、一般的には製品の縦中心線に直角である。
【００６１】
設備
１．ピークロードを得ることができ、適切なロードセルを備えた引張試験機。適当な引張試験システムは、ノースカロライナ州リサーチトライアングルパークのMTS Sintechから Sintech Instron Model 4201 Tensil Testerの商標で市販されているSintech引張試験機であり、Sintech QAD（品質保証部門）ソフトウェアが付属している。
２．MTS SintechからSintech Testworks^TMの商標で市販されているソフトウェア。
３．マサチューセッツ州カントンのInstron Corporationから“Instron Model 2712-004”の商標で市販されている空気圧作動式グリップ。
４．マサチューセッツ州カントンのInstron Corporationから市販されているぎざ付き１×４インチグリップ面。
５． 23±１℃の温度、及び50±２％の相対湿度を有する試験設備。
【００６２】
試験手順
１．試験すべきサンプルを、試験前に少なくとも４時間にわたって試験設備内で調整する。
２．ロードセルを較正し、ソフトウェアをロードする。
３．ジョーを閉じて引張試験機にグリップを装着する。
４．引張試験機の試験条件を以下のように設定する。
クロスヘッド速度 ： 500ｍｍ／分、
フルスケールロード： ５ｋｇ、
しきい値 ： ５％、
失敗基準 ： 95％、
ゲージ長 ： 50ｍｍ。
５．クランプ重量の風袋を計る。
６．物品の後ウェスト領域のファスニング要素の主ファスナタブを上側ジョー内に挿入し、グリップ面の縁をフック材料の内縁と面一にする。
７．物品の前ウェスト領域を下側ジョー内に挿入し、後ウェスト領域の内側表面と前ウェスト領域の外側表面とが180°の角度をなすようにする。下側ジョーを閉じる。
８．クロスヘッドの移動を開始させる。
９．破断のピークロードを記録する。破断のモードは、おむつの後ウェスト領域がおむつの前ウェスト領域から引離されるものとしている。もし超音波点結合以外の何処かの位置で破断すれば、その結果は排除する。
【００６３】
剪断強度試験
この試験方法は、吸収性物品の前ウェスト領域を後ウェスト領域に対して保持する超音波点結合のピーク動的剪断強度を、グラムで定量するように設計されている。この応用における力の方向は、一般的には製品の縦中心線に直角である。
【００６４】
機器
１．ピークロードを得ることができ、適切なロードセルを備えた引張試験機。適当な引張試験システムは、ノースカロライナ州リサーチトライアングルパークのMTS Sintechから Sintech Instron Model 4201 Tensil Testerの商標で市販されているSintech引張試験機であり、Sintech QAD（品質保証部門）ソフトウェアが付属している。
２．MTS SintechからSintech Testworks^TMの商標で市販されているソフトウェア。
３．マサチューセッツ州カントンのInstron Corporationから“Instron Model 2712-004”の商標で市販されている空気圧作動式グリップ。
４．マサチューセッツ州カントンのInstron Corporationから市販されているぎざ付き１×４インチグリップ面。
５． 23±１℃の温度、及び50±２％の相対湿度を有する試験設備。
【００６５】
試験手順
１．試験すべきサンプルを、試験前に少なくとも４時間にわたって試験設備内で調整する。
２．ロードセルを較正し、ソフトウェアをロードする。
３．ジョーを閉じて引張試験機にグリップを装着する。
４．引張試験機の試験条件を以下のように設定する。
クロスヘッド速度 ： 500ｍｍ／分、
フルスケールロード： ５ｋｇ、
しきい値 ： ５％、
失敗基準 ： 95％、
ゲージ長 ： 50ｍｍ。
５．クランプ重量の風袋を計る。
６．物品の後ウェスト領域のファスニング要素の主ファスナタブを上側ジョー内に挿入し、グリップ面の縁をフック材料の内縁と面一にする。
７．物品の前ウェスト領域を下側ジョー内に挿入し、後ウェスト領域の内側表面と前ウェスト領域の外側表面とが同一の方向を向き、互いに平行であるようにする。下側ジョーを閉じる。
８．クロスヘッドの移動を開始させる。
９．破断のピークロードを記録する。破断のモードは、物品の後ウェスト領域が物品の前ウェスト領域から引離されるものとしている。もし超音波点結合以外の何処かの位置で破断されれば、その結果は排除する。
【００６６】
以上に本発明をその特定の面に関して詳細に説明したが、当業者であれば以上の説明を理解した上で、これらの面の代替、変化、及び等価を容易に考案できよう。従って、本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ限定されるものであることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図１】 予め結合された使い捨て吸収性物品を製造する方法の概要図である。
【図２】 図１の方法に含まれる諸ステップの平面図である。
【図３】 本発明の方法に従って製造された、予め結合された使い捨て吸収性物品例の側面図である。
【図４】 図３の使い捨て吸収物品の留めを外し、引き伸ばし、そして平らな状態に横たわらせ、着用者と接触する物品の表面を見えるようにした平面図である。
【図５】 図３の使い捨て吸収物品の留めを外し、引き伸ばし、そして平らな状態に横たわらせ、着用者の衣服と接触する物品の表面を見えるようにした平面図である。

Claims (19)

1. 吸収材、前ウェスト領域、後ウェスト領域、上記ウェスト領域の間に伸びて上記ウェスト領域を接続している股部領域、１対の向かい合う側縁、及び１対の向かい合うウェスト縁を限定している予め結合された使い捨て吸収性物品の製造方法であって、
   ａ）一方のウェスト領域の上記１対の側縁に主ファスナがそれぞれ配置された吸収性物品を相互接続してなる連続ウェブを形成するステップと、
   ｂ）上記連続ウェブを個々の吸収性物品に選択的に切断するステップと、
   ｃ）上記個別の吸収性物品を、上記物品の上記股部領域を通って横方向に伸びる折り曲げ線に沿って折り返し、それによって上記両ウェスト領域を対面関係に位置決めするステップと、
   ｄ）上記一方のウェスト領域に、反対側のウェスト領域を引離し可能に結合するステップと、
   ｅ）上記主ファスナを、上記反対側のウェスト領域上に重なるように折り返して上記反対側のウェスト領域と引離し可能に係合させ、上記予め結合された吸収性物品を作るステップと、
   を含むことを特徴とする方法。
2. 上記主ファスナは、フック型ファスナであることを特徴とする請求項１に記載の方法。
3. 上記主ファスナは、上記吸収性物品の上記後ウェスト領域内の上記向かい合う側縁に配置され、上記前ウェスト領域上に折り返されて上記反対側のウェスト領域と引離し可能に係合して上記予め結合された吸収性物品を作ることを特徴とする請求項１に記載の方法。
4. 上記両ウェスト領域は、少なくとも２つの引離し可能な点結合を使用して、互いに引離し可能に結合されることを特徴とする請求項１に記載の方法。
5. 上記反対側のウェスト領域の上記側縁は、上記主ファスナの内側の位置において、上記一方のウェスト領域に引離し可能に結合されることを特徴とする請求項１に記載の方法。
6. 上記反対側のウェスト領域の上記側縁は、上記反対側のウェスト領域上の上記側縁から内側に約0.2から2.5ｃｍの距離の位置において、上記一方のウェスト領域に引離し可能に結合されていることを特徴とする請求項５に記載の方法。
7. 上記ウェスト領域は、超音波結合を使用して、互いに引離し可能に結合されていることを特徴とする請求項１に記載の方法。
8. 上記ウェスト領域は、1500グラムより大きくない剥がれ強度を限定するように引離し可能に結合されていることを特徴とする請求項１に記載の方法。
9. 上記一方のウェスト領域内の上記吸収性物品の内側表面は、上記反対側のウェスト領域内の上記吸収性物品の内側表面に引離し可能に結合されていることを特徴とする請求項１に記載の方法。
10. 前ウェスト領域、後ウェスト領域、上記ウェスト領域の間に伸びて上記ウェスト領域を接続している股部領域、１対の向かい合う側縁、及び１対の向かい合うウェスト縁を限定している予め結合された使い捨て吸収性物品の製造方法であって、
    ａ）外側カバー材料の連続的に移動するウェブを準備するステップと、
    ｂ）吸収材シャーシを上記外側カバーに間欠的に接続して各々が１つの上記吸収材シャーシを含む、吸収性物品が相互接続されてなる連続的に移動するウェブを得るステップと、
    ｃ）１対の主ファスナを、上記相互接続された各吸収性物品の上記後ウェスト領域の上記向かい合う側縁に間欠的に取付けるステップと、
    ｄ）上記相互接続された吸収性物品の連続ウェブを、個々の吸収性物品に選択的に切断するステップと、
    ｅ）上記個々の各吸収性物品を、上記収性物品の上記股部領域を通って横方向に伸びる折り曲げ線に沿って折り返し、それによって上記吸収性物品の上記両ウェスト領域を対面する関係に位置決めすると共に、上記主ファスナが上記側縁を越えて横方向外側に伸びるようにするステップと、
    ｆ）上記前ウェスト領域を上記後ウェスト領域に引離し可能に結合するステップと、
    ｇ）上記主ファスナを上記前ウェスト領域上に折り返して上記前ウェスト領域と引離し可能に係合させ、上記予め結合された吸収性物品を作るステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
11. 上記主ファスナは、フック型ファスナであることを特徴とする請求項１０に記載の方法。
12. 上記吸収性物品を上記折り曲げ線に沿って折り返すステップは、上記両ウェスト領域の上記両ウェスト縁が互いに揃うように上記吸収性物品を位置決めすることからなることを特徴とする請求項１０に記載の方法。
13. 上記結合ステップは、上記前ウェスト領域の各側縁に沿って配置された少なくとも２つの引離し可能な点結合を使用して、上記両ウェスト領域を互いに引離し可能に結合させることからなることを特徴とする請求項１０に記載の方法。
14. 上記結合ステップは、上記前ウェスト領域の上記側縁を、上記主ファスナの内側の位置において上記後ウェスト領域に引離し可能に結合させることを特徴とする請求項１０に記載の方法。
15. 上記前ウェスト領域の上記側縁は、上記前ウェスト領域上の上記側縁から内側に0.2から2.5ｃｍの距離の位置において、上記後ウェスト領域に引離し可能に結合されることを特徴とする請求項１４に記載の方法。
16. 上記結合ステップは、超音波結合を使用して、上記ウェスト領域を互いに引離し可能に結合させることを特徴とする請求項１０に記載の方法。
17. 上記超音波結合は、上記折り返された吸収性物品を、回転超音波ホーンとアンビルロールとの間を通過させることからなることを特徴とする請求項１６に記載の方法。
18. 上記ウェスト領域を互いに引離し可能に結合するステップは、1500グラムより大きくない剥がれ強度を与えるように上記ウェスト領域を互いに引離し可能に結合させることを特徴とする請求項１０に記載の方法。
19. 上記結合ステップは、上記後ウェスト領域内の上記吸収性物品の内側表面を、上記前ウェスト領域内の上記吸収性物品の内側表面に引離し可能に結合させることを特徴とする請求項１０に記載の方法。

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