JP4269378B2 - 観察方法及び観察装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、観察方法及び観察装置に関し、特に微細回路パターンをウエハ、ガラス等の基板に焼き付け転写する際に使用するレチクル、マスク原版の表面を光学的に調べる観察方法及び観察装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ArFエキシマレーザ(入=193nm)のような遠紫外光光源を観察用照明光源に使用する検査装置あるいは観察装置における対物レンズでは、上記波長領域においては使用可能な透過光学材料の選択肢が少なく、色収差補正の難度が非常に高いので、光学系で発生する色分散を実質的に考慮不要となる程度まで使用波長を狭帯域に絞り込み、対物光学系は透過率の良好な単一硝種を用いて構成する設計手法が取られる。またAF(オートフォーカス)用光源に可視光又は観察光より波長の長い光を使用する場合、対物光学系の後方に光路分岐のためダイクロイックミラーを配置する。ダイクロイックミラーは観察光を透過、AF光を反射する。(透過と反射は逆であってもよい。)このような装置では、AF光は対物光学系を通過すると大きな色収差が生じるので分岐後の光路にはそれを補正するようなリレー光学系を配置する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような従来の観察装置あるいは観察方法によれば、使用する光が、ArFエキシマレーザのように短い波長の光になると、発生する色収差が非常に大きくなり、後段のAFリレー光学系で補正するのが難しくなる。また観察光とAF光の波長差が大きいと対物光学系の屈折力が大きく異なってくる。通常AF光はArF光のような観察光より長波長であるため、硝材の屈折率はAF光に対する場合の方が観察光に対する場合よりも小さい。この傾向により、凸レンズとしての屈折力不足を生じるので、AF光に必要なNAを焦点面で確保するために、観察光で必要な有効径よりもレンズ口径を大きくする必要が生じる。また同一光学系内に異なる波長の光を通すため、光学要素には複数波長に対応した反射防止膜を施す必要があり、技術的な問題となっていた。
【0004】
そこで本発明は、観察光とAF光とで色収差が問題とならない、また反射防止膜の選定に関する問題も生じない観察方法及び観察装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明による観察方法は、被観察面13上に形成される対物光学系1、2の視野内に存在する所定の観察領域を所定の波長を有する観察用の照明光で照明する第1照明工程と;対物光学系1、2の視野内において前記所定の観察領域に隣接する焦点検出領域を、前記所定の波長との波長差が100nm以下である焦点検出用の照明光で照明する第2照明工程と;前記第1照明工程によって照明された前記所定の観察領域からの観察用の光と、前記第2照明工程によって照明された前記焦点検出領域からの焦点検出用の光とを、前記対物光学系を介した後でそれぞれに分割する分割工程と;前記分割工程によって分割された焦点検出用の光を用いて、前記対物光学系の焦点面に前記観察面を合わせる合焦工程と;前記分割工程によって分割された観察用の光を用いて、前記観察領域を観察する観察工程とを備える。ここで、観察領域に隣接する焦点検出領域とは、焦点検出領域が観察領域とは異なる領域であり、且つ両者が互いの近傍に配置されていることである。
【0006】
このように構成すると、第1照明工程の照明光の波長と第2照明工程の照明光の波長との波長差が100nm以下であるので、対物光学系の色収差による問題を抑えることができる。
【0007】
さらに請求項2に記載のように、前記観察方法では、前記所定の波長は、260nm以下とするのが好ましい。このときは、260nm以下の波長の光を観察用に用いるので、例えば微細なパターンの観察に適している。
【0008】
前記目的を達成するために、請求項3に係る発明による観察装置は、例えば図1に示すように、被観察面13の像を形成する対物光学系1、2と;被観察面13上に形成される対物光学系1、2の視野内に存在する所定の観察領域へ所定の波長を有する観察用の照明光を導くとともに、対物光学系1、2の視野内において前記観察領域に隣接する焦点検出領域へ前記所定の波長との波長差が100nm以下である焦点検出用の照明光を導く照明光学系と;照明光学系によって照明された前記所定の観察領域からの観察用の光と、照明光学系によって照明された前記焦点検出領域からの焦点検出用の光とを、対物光学系1、2を介して、それぞれに分割する分割部材3と;分割部材3によって分割された焦点検出用の光に基づいて対物光学系1、2の焦点面と前記観察面との整合状態を検出する焦点検出系と;分割部材3によって分割された観察用の光に基づいて前記観察領域を観察する観察光学系とを備える。
【0009】
さらに請求項4に記載のように、請求項3に記載の観察装置では、照明光学系1、2は、前記観察用の照明光を対物光学系1、2へ導く観察用照明部と、前記焦点検出用の照明光を対物光学系1、2に向けて導く焦点検出用照明部と、対物光学系1、2の結像面またはその近傍の位置において前記観察用照明部からの前記観察用の照明光と前記焦点検出用照明部からの前記焦点検出用の照明光とを合成する合成部材とを有し;前記観察用照明部は、前記観察面上に前記観察領域を形成するための観察用視野絞り8と、観察用視野絞り8の像を対物光学系1、2の像面に形成する観察用リレー光学系7とを有し;前記焦点検出用照明部は、被観察面13上に前記焦点検出領域を形成するための焦点検出用視野絞り12と、焦点検出用視野絞り12の像を対物光学系1、2の像面に形成する焦点検出用リレー光学系11とを有し;合成部材は、分割部材を兼用させるために、前記合成部材及び前記分割部材の機能を共に有する光学部材3で構成されているものとしてもよい。
【0010】
さらに請求項5に記載のように、また例えば図4に示すように、請求項3に記載の観察装置では、前記照明光学系は、前記観察面上に前記観察領域を形成するための観察用開口部と、前記観察面上に前記焦点検出領域を形成するための焦点検出用開口部とを有する投光用パターン板19と、投光用パターン板19の像を対物光学系1、2の像面に形成するリレー光学系18とを備えるものとしてもよく、さらに、請求項6に記載のように、前記所定の波長は、260nm以下とするのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において互いに同一あるいは相当する部材には同一符号あるいは類似符号を付し、重複した説明は省略する。
【0012】
図1は、本発明による第1の実施の形態による、半導体製造において、微細回路パターンをウエハ、ガラス等の基板に焼き付け転写する際に使用するレチクル、マスク原版の表面を光学的に調べる面観察装置の模式的側面図である。
【0013】
図中、被観察物(被検物)13を載置するステージ16の上方に、第1対物レンズ1、さらにその上方に第2対物レンズ2が配置され、第1、第2対物レンズ1、2に関して、被検物13とほぼ共役な位置に、分割部材としての視野分割ミラー3が配置されている。視野分割ミラー3は、断面形状がほぼ直角二等辺三角形で、その頂点に対応する稜線が、分割すべき2系統の光の間に位置するように配置されている。前記第1対物レンズ1と第2対物レンズ2から成る対物レンズを含んで、観察光学系が構成されている。
【0014】
対物レンズ2からの光が、視野分割ミラー3で分割される2つの方向には、それぞれハーフミラー4、4’が配置され、さらにその先にはそれぞれ観察視野結像光学系5、AF受光光学系9とが配置されている。観察視野結像光学系5の結像面には、観察像受光素子6が、AF受光光学系9の結像面には、AF信号光受光素子10が配置されている。
【0015】
一方、視野分割ミラー3からの光がハーフミラー4で反射される方向には照野投光光学系7と照野絞り8とがこの順番で配置されており、照野絞り8と視野分割ミラー3の稜線部分とは、照野投光光学系7に関して共役関係にある。
【0016】
同様に、視野分割ミラー3からの光がハーフミラー4’で反射される方向にはAF投光光学系11とAF用のスリットの設けられたスリット板12とがこの順番で配置されており、スリット板12のスリットと視野分割ミラー3の稜線部分とは、AF投光光学系11に関して共役関係にある。
【0017】
さらに、観察像受光素子6は観察信号処理装置17と電気的に接続されており、AF信号光受光素子10はAF処理回路14と電気的に接続されており、さらにAF処理回路14は、ステージ制御装置15に電気的に接続されている。ステージ制御装置15はステージ16を駆動するように、これに機械的に接続されている。
【0018】
引き続き図1を参照して、以上のような構成の面観察装置の作用、及びそのような面観察装置を使用して面を観察する方法を説明する。光源系(図1には不図示、図7に一例を示す)によって、ステージ16上に載置された被検物13を照明するために、照野を規定する照野絞り8を照明する。照野絞り8を通過した照明光は、照野投光光学系7を介して、ハーフミラー4で反射され視野分割ミラー3へ向かう。
【0019】
一方スリット板12上のスリットも不図示の光源系によって照明されており、同様に該スリットを介した光束はAF投光光学系11を介して、ハーフミラー4’で反射され視野分割ミラー3へ向かう。
【0020】
上記2つの光束は、視野分割ミラー3の稜線上若しくはその近傍にて一旦結像し照野像とAF用スリット像は一つの視野上に融合される。この融合像は第2対物レンズ2の方向に向かい、さらに第1対物レンズ1を経て被検物13上に投光される。
【0021】
このようにして照明された被検物13にAFを施し観察する場合の作用を説明する。照明された被検物13からの光は、第1対物レンズ1と第2対物レンズ2を介して、第2対物レンズ2の後方、視野分割ミラー3の稜線上若しくはその近傍に被検物(被観察物)13の拡大像を形成する。その拡大像は、視野分割ミラー3で反射された後、ハーフミラー4を透過し、観察視野結像光学系5を介して、図中右方向の観察像受光素子6に結像する。観察像受光素子6で発生された受光信号は、観察信号処理装置17に送られる。観察信号処理装置17で、得られた信号を処理して、被検査物13に形成されたパターンの観察あるいは検査を行うことができる。
【0022】
一方、拡大されたAFスリット像は、視野分割ミラー3で被検物(被観察物)13の像から分割され、ハーフミラー4’を透過し、AF受光光学系9によってAF信号光受光素子10上に結像する。AF信号光受光素子10が発生するAF信号は、AF処理回路14により処理された後フイードバック信号としてステージ制御装置15に送られ、ステージ制御装置15はそのフイードバック信号に基づいてステージ16を制御しAFが実現される。
【0023】
図2を参照して、第2の実施の形態である面観察装置を説明する。図1の第1の実施の形態と異なるのは、視野分割ミラー3’が観察領域と焦点検出領域であるAF投光領域との一方からの光を反射、他方からの光を透過させて、各々の光学系に光束を導く点である。図2の例は、観察領域からの光を反射させ、AF投光領域からの光を透過させる場合である。視野分割ミラー3’は、図1の断面が直角三角形をした視野分割ミラー3の、一辺に相当する反射面を切り出して配置した構造をしている。その他の構造は図1の場合と同様であり、作用も第1の実施の形態と同様であるので、重複した説明は省略する。
【0024】
図3に、第1、第2の実施の形態で使用する照野絞り8及びスリット板12の具体例の平面図を示す。図3(a)は照野絞り8の例である。この照野絞り8は、円板の中央部にほぼ正方形の開口部または透光部が形成されている。図3(b)は、AFスリット板12の例である。このAFスリット板12は、円板の中央部に細長い帯状のスリット状開口部または透光部が形成されている。これらのパターンが、図3(c)に示されるように、各々照野投光光学系7、AF投光光学系11によって、視野選択(視野分割)ミラー3の稜線またはその近傍若しくは視野選択ミラー3′の端部またはその近傍上でひとつに融合される。このときほぼ正方形の観察視野とスリット状のAF実施領域は互いに領域を共有することがない。図中両パターンの間に、両者を分離するように描かれている破線が、視野選択ミラー3の稜線あるいは視野選択(視野分割)ミラー3′の端部に相当する。
【0025】
以上、視野分離の方法として考えられる2通りの方法のうち、対物レンズで形成される像面近傍に視野を分割するミラーを配置する方法の例を説明した。
【0026】
もう一つの方法はハーフミラーを光路中に挿入し光を半分に分けた後、観察用、AF用の再結像光学系で各々形成された像面上で視野絞りを使って観察視野、AF投光視野を選択する方式である。
【0027】
いずれの方式においても、観察光とAF光の波長をそろえ、波長差を小さく或いは同一とするので、波長毎に光束を分離するダイクロイックミラーは必要なく、代わりに観察領域とAF投光領域に分離する視野分離機能を有する光学系を配置すればよい。このようにして、対物光学系の色収差を問題とせず、正確なAFを行った上で、被検査物の検査あるいは観察を行うことができる。
【0028】
図4を参照して、上記の第2の方法の例として、本発明の第3の実施の形態を説明する。
【0029】
被検物13を載置するステージ16の上方に第1対物レンズ1、ハーフミラー4、第2対物レンズ2がこの順番に配置されている。第1対物レンズ方向からの光がハーフミラー4で反射される方向には、投光光学系18、その先に投光系パターン19が配置されている。投光系パターン19には照野を規定する照野絞り窓とAFのためのスリットパターンが同一基板上に設けられている(図5を参照して後述)。
【0030】
なお、投光系パターン19は、不図示の光源系によって照明され、この光源系は、例えば、193nmの波長のレーザ光を発振するArFエキシマレーザを光源として含む光源部と、その光源部からのレーザ光を投光系パターン19へ導く導光光学系とを有している。
【0031】
ここで、エキシマレーザを光源として含む光源部は、エキシマレーザからのレーザ光を所定の波長幅(所定の半値幅)となるように狭幅化する狭幅化手段(プリズム、回折格子等)を有しており、光源系は、光源部から所定の波長幅(所定の半値幅)に狭帯化されたレーザ光が導光光学系を介して投光系パターン19を照明するように構成されている。このように、光源系により投光系パターン19が照明されると、投光系パターン19の視野分割の作用によって観察光およびAF光とが生成される。
【0032】
一方、第1対物レンズ1と第2対物レンズ2に関して被検物13と共役な位置には、視野選択絞り21が配置されている。視野選択絞り21に関して、第2対物レンズと反対側には、観察視野結像光学系5が配置されている。観察視野結像光学系5に関して視野選択絞り21と共役な位置、即ち観察視野結像光学系5の結像面には、観察像受光素子6が配置されている。観察像受光素子6は観察信号処理装置17と電気的に接続されている点は第1、第2の実施の形態と同様である。第1、第2の実施の形態と同様に、第1対物レンズ1、ハーフミラー4、第2対物レンズ2から成る対物レンズを有して、観察光学系が構成されている。
【0033】
また、第1対物レンズ1と第2対物レンズ2の間にはハーフミラー4’が配置されており、第2対物レンズからの光がハーフミラー4’で反射される方向には、第1対物レンズ1と第2対物レンズ2に関して被検物13と共役な位置に、視野選択絞り22が配置されている。視野選択絞り22に関して、ハーフミラー4’と反対の側には、AF受光光学系9が配置されている。AF受光光学系9に関して視野選択絞り22と共役な位置、即ちAF受光光学系9の結像面には、AF信号光受光素子10が配置されている。AF信号光受光素子10はAF処理回路14と電気的に接続されており、さらにステージ制御装置15に電気的に接続されている。ステージ制御装置15はステージ16を駆動するように、これに機械的に接続されている点は、第1、第2の実施の形態と同様である。
【0034】
図5は、第3の実施の形態に使用する投光パターン及び視野選択絞り19の具体例の平面図である。図5(a)に示すように、視野絞り19は円板でありそのほぼ中心部に観察視野に相当するほぼ正方形の開口部または透光部が設けられている。その正方形の開口部の正方形の一つの対角線の延長上に、他方の対角線に平行に配置されたスリット状の開口部が、正方形の開口部の両側に、且つ正方形の開口部に関してほぼ対称に開けられている。これらの開口部が投光パターンを形成している。正方形の開口部が観察視野に、スリット状の開口部がAF実施領域に対応する。
【0035】
このような投光パターンの例から判るとおり、観察視野とAF実施領域は互いに領域を共有することがない。図5(b)に視野選択絞り21の平面図を、(c)に視野選択絞り22の平面図を示す。視野選択絞り21は、(a)のスリット状開口部を遮蔽する遮蔽部を有するので、観察視野に対応する光のみを通過させ、視野選択絞り22は、(a)の観察視野を遮蔽する遮蔽部を有するので、AF実施領域に対応する光のみを通過させる。即ち、視野選択絞り21は図5(b)に示されるような遮光部に限らず、観察視野に対応する光を通過させ、AF実施領域に対応する光を遮断するのに十分な遮光部を有していればよく、視野選択絞り22は、図5(c)に示されるような遮光部に限らず、AF実施領域に対応する光を通過させ、観察視野に対応する光を遮断するのに十分な遮光部を有していればよい。
【0036】
図4に戻り、第3の実施の形態の作用を説明する。前述した不図示の光源系によって照野を規定する投光系パターン19を照明し、その照明光は投光光学系18を介して、ハーフミラー4へ向かう。ハーフミラー4で反射された照明光は、第1対物レンズ1を経て被検物13上に投光される。
【0037】
照明された被検物13からの光は、第1対物レンズ1、ハーフミラー4’を透過し、第2対物レンズ2の後方に被観察物の拡大像を形成する。拡大像はハーフミラー4’を透過して観察光学系へ、反射光はAF光学系へ送られる。観察光学系では、拡大像は視野選択絞り21の位置に結像し、ここで観察光のみが選択される。選択された光束は観察視野結像光学系5によって観察像受光素子6上に結像される。観察像受光素子6からの受光信号は観察信号処理装置17に送られる。
【0038】
一方AF光学系では、拡大像は視野選択絞り22の位置に結像し、ここでAF光のみが選択される。選択された光束はAF受光光学系9によってAF信号光受光素子10上に結像される。続いて、第1、第2の実施の形態と同様に、AF信号はAF処理回路14により処理された後、フイードバック信号としてステージ制御装置15に送られ、ステージ制御装置15はそのフイードバック信号に基づいてステージ16を制御しAFが実現される。
【0039】
図6は、AF方式の一例を説明するための観念図である。図中、被AF対象物30、対物レンズ31、AF系レンズ32、バイプリズム33、スリット像受光用CCD34の順に配列されている。(a)はピントがあっている状態である。バイプリズム33によってAFスリットの像は2重像となってCCD撮像面上に結像している。(b)はδだけピントがずれている状態である。このとき(c)に示すようにスリット投光光の反射面がずれることにより、スリット像がCCD撮像面上で横ずれを生じる。
【0040】
バイプリズム33で2つに分けられる光束で片方の重心に相当する線の入射角をθ、被検物−CCD間の結像倍率をβとすると、CCD撮像面上でのスリット二重像間距離の変化量は4δβtanθと表せる。この量を検知することで被検物に対するフォーカスずれを測定し、その結果をステージ制御系へフイードバックすることで被検物である被AF対象物30を光軸方向に再位置決めしてオートフォーカスを実現する。
【0041】
なお、第3の実施の形態においては、前述した不図示の光源系によって、投光系パターン19を狭帯化された光で照明して、投光系パターン19の視野分割の作用によって観察光およびAF光とを生成している例を示した。しかしながら、波長差が100nm以下となる観察光とAF光とをそれぞれ供給する2つの独立した光源系を用いて、投光系パターン19でのAFスリット(AF用開口部)をAF光で照明し、投光系パターン19での観察視野(観察用開口部)を観察光で照明しても良い。但し、対物光学系の色収差の問題をより一層十分に解消するためには、独立の光源系を用いたとしても、観察光とAF光の波長を同一波長の光とし、しかもその同一波長の光(観察光及びAF光)の波長幅(半値幅)がプリズムや回折格子等の狭幅化手段によって1pm以下となるように狭幅化されることがより一層望ましい。
【0042】
図7を参照して、第1と第2の実施の形態に適する光源系の例を説明する。光源系は、図示のように、例えばArFエキシマレーザー(λ=193nm)のような短波長の光を発生する光源部51、ビーム整形光学系52、フライアイレンズのようなオプティカルインテグレータ54、コンデンサー光学系55の順番に配置されており、照明光が照野絞り8を一様に照明するように構成されている。なお、光源部51は、エキシマレーザ等を含む光源と、この光源からの光を所定の波長幅(半値幅)の光に狭幅化するプリズムや回折格子等の狭幅化手段とを含み、光源部51からは、波長幅(半値幅)が1pm以下となる狭幅化されたレーザ光が供給される。
【0043】
一方、ビーム整形光学系52とフライアイレンズ54との間には、ハーフミラーのようなビーム分割部53が配置されている。さらにビーム分割部53の反射方向には、ミラー56が配置されており、ミラー56で反射された光が、それを透過した光と平行になり、スリット板12のスリットを照明するように構成されている。
【0044】
ここで、ミラー56とスリット板12との間にも、照野絞り8の照明系と同様に、フライアイレンズとコンデンサー光学系とを配置してもよい。しかしながら、スリット板12のスリットは幅が狭く、観察系ほどの良質の照明が不要であるので、その代わりにコンデンサーレンズを挿入配置してもよい。
【0045】
このようにして、照野絞り8とスリット板12とは、同一波長の短波長光で照明できる。所定の波長である観察用の照明光の波長を、260nm以下とすることによって、微細な回路パターンを基板に焼き付け転写するためのレチクルやマスク等の原版を検査観察するのに適する観察装置を得ることができる。特に、ArFエキシマレーザーに代表されるような短波長レーザー光が適している。
【0046】
また観察用の照明光と焦点検出用の照明光との、波長の差は100nmとするのが好ましい。これは、図7に示したように同一光源を用いた光源系を用いれば実現できる。このとき照明光の波長帯域は狭ければ狭いほどよく、特に1pm(ピコメートル)以下とするのが好ましい。このときは、前記波長差は実質的に零である。波長の差が100nm以下であり、さらには波長帯域が1pm以下であれば、対物光学系の色収差が殆ど、あるいは全く問題とならない。
【0047】
なお、第1及び第2の実施の形態に係る光源系としては、狭帯化された観察光を2分割して、一方の光を観察用の視野絞り8へ、他方の光をAF用のスリット板12へそれぞれ照明する例を示した。しかしながら、波長差が100nm以下となる観察光とAF光とをそれぞれ供給する2つの独立した光源系を用いて、観察用の視野絞り8を観察光で照明し、AF用のスリット板12をAF光で照明する構成としても良い。但し、対物光学系の色収差の問題をより一層十分に解消するためには、独立の光源系を用いたとしても、観察光とAF光の波長を同一波長の光とし、しかもその同一波長の光(観察光及びAF光)の波長幅(半値幅)がプリズムや回折格子等の狭幅化手段によって1pm以下となるように狭幅化されることがより一層望ましい。
【0048】
第3の実施の形態では、図7に示す光源系において、ハーフミラー53、ミラー56を省いた、光源系を用いればよい。
【0049】
以上の各実施の形態では、光源系における光源として、193nmの光を発振するArFエキシマレーザを用いた例を示したが、これに限ることはなく、例えば、248nmの光を発振するKrFエキシマレーザ、157nmの光を発振するF2 レーザ、さらには、レーザと非線型光学素子とを組み合わせた高調波により形成される短波長の光を光源として用いることも可能である。
【0050】
また、以上にて述べたように、対物光学系の色収差の問題をより一層十分に解消するためには、上記請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の観察方法および照明方法においては、前記観察用の照明光と前記焦点検出用の照明光とは、波長幅(半値幅)が1pm以下となるように狭帯化された同一波長の光とすることが好ましい。
【0051】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、第1照明工程の照明光の波長と第2照明工程の照明光の波長との波長差が100nm以下であるので、観察とAFとで色収差を問題とせず、高い精度で自動焦点検出を行い、ひいては高い精度で合焦し、被検査面を観察することが可能となる。
【0052】
また、対物光学系の視野内において観察領域に隣接する焦点検出領域へ観察用の波長との波長差が100nm以下である焦点検出用の照明光を導く照明光学系を備えるので、色収差を問題とせず、高い精度で自動焦点検出を行い、ひいては高い精度で合焦し、被検査面を観察することができる高性能な観察装置を提供することが可能となる。
また、装置内における反射防止膜の選定に関する問題も最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である面観察装置を示す模式的側面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態である面観察装置を示す模式的側面図である。
【図3】第1、第2の実施の形態で使用する照野選択絞り及びスリット板の具体例の平面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態である面観察装置を示す模式的側面図である。
【図5】第3の実施の形態で使用する照野選択絞りの具体例の平面図である。
【図6】AF方式の一例を説明するための観念図である。
【図7】第1と第2の実施の形態に適する光源系の例を示す模式的側面図である。
【符号の説明】
1 第1対物レンズ
2 第2対物レンズ
3 視野分割ミラー
4、4’ ハーフミラー
5 観察視野結像光学系
6 観察像受光素子
7 照野投光光学系
8 照野絞り
9 AF受光光学系
10 AF信号光受光素子
11 AF投光光学系
12 スリット板
13 被観察物(被検物)
14 AF処理回路
15 ステージ制御装置
16 ステージ
17 観察信号処理装置
18 投光光学系
19 投光系パターン
21、22 視野選択絞り
30 被AF対象物
31 対物レンズ
32 AF系レンズ
33 バイプリズム
34 スリット像受光用CCD
50 光源系
51 光源
52 ビーム整形光学系
53 ハーフミラー
54 フライアイレンズ
55 コンデンサー光学系
56 ミラー

Claims (6)

  1. 被観察面上に形成される対物光学系の視野内に存在する所定の観察領域を所定の波長を有する観察用の照明光で照明する第1照明工程と;
    前記対物光学系の視野内において前記所定の観察領域に隣接する焦点検出領域を、前記所定の波長との波長差が100nm以下である焦点検出用の照明光で照明する第2照明工程と;
    前記第1照明工程によって照明された前記所定の観察領域からの観察用の光と、前記第2照明工程によって照明された前記焦点検出領域からの焦点検出用の光とを、前記対物光学系を介した後でそれぞれに分割する分割工程と;
    前記分割工程によって分割された焦点検出用の光を用いて、前記対物光学系の焦点面に前記観察面を合わせる合焦工程と;
    前記分割工程によって分割された観察用の光を用いて、前記観察領域を観察する観察工程とを備えることを特徴とする;
    観察方法。
  2. 前記所定の波長は、260nm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の観察方法。
  3. 被観察面の像を形成する対物光学系と;
    前記被観察面上に形成される前記対物光学系の視野内に存在する所定の観察領域へ所定の波長を有する観察用の照明光を導くとともに、前記対物光学系の視野内において前記観察領域に隣接する焦点検出領域へ前記所定の波長との波長差が100nm以下である焦点検出用の照明光を導く照明光学系と;
    前記照明光学系によって照明された前記所定の観察領域からの観察用の光と、前記照明光学系によって照明された前記焦点検出領域からの焦点検出用の光とを、前記対物光学系を介して、それぞれに分割する分割部材と;
    前記分割部材によって分割された焦点検出用の光に基づいて前記対物光学系の焦点面と前記観察面との整合状態を検出する焦点検出系と;
    前記分割部材によって分割された観察用の光に基づいて前記観察領域を観察する観察光学系とを備えることを特徴とする;
    観察装置。
  4. 前記照明光学系は、前記観察用の照明光を前記対物光学系へ導く観察用照明部と、前記焦点検出用の照明光を前記対物光学系に向けて導く焦点検出用照明部と、前記対物光学系の結像面またはその近傍の位置において前記観察用照明部からの前記観察用の照明光と前記焦点検出用照明部からの前記焦点検出用の照明光とを合成する合成部材とを有し;
    前記観察用照明部は、前記観察面上に前記観察領域を形成するための観察用視野絞りと、該観察用視野絞りの像を前記対物光学系の像面に形成する観察用リレー光学系とを有し;
    前記焦点検出用照明部は、前記被観察面上に前記焦点検出領域を形成するための焦点検出用視野絞りと、該焦点検出用視野絞りの像を前記対物光学系の像面に形成する焦点検出用リレー光学系とを有し;
    前記合成部材は、前記分割部材を兼用させるために、前記合成部材及び前記分割部材の機能を共に有する光学部材で構成されていることを特徴とする;
    請求項3に記載の観察装置。
  5. 前記照明光学系は、前記観察面上に前記観察領域を形成するための観察用開口部と、前記観察面上に前記焦点検出領域を形成するための焦点検出用開口部とを有する投光用パターン板と、該投光用パターン板の像を前記対物光学系の像面に形成するリレー光学系とを備えることを特徴とする、請求項3に記載の観察装置。
  6. 前記所定の波長は、260nm以下であることを特徴とする、請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の観察装置。
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