JP2006184777A - 焦点検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 透明基板の裏面から発生するノイズ光を確実に除去することができる焦点検出装置を提供する。
【解決手段】 透明基板11の表面の像を形成する結像光学系の焦点検出装置において、透明基板の表面が結像光学系の焦点位置近傍にある状態で、透明基板の裏面を反射して、透明基板の表面の検出領域に入射するような開口数を有する光を遮蔽するよう、透明基板の表面での開口数が所定値NA0(>0)より大きい光L1のみを選択的に通過させる選択手段(19,20,41)と、選択手段によって選択された光L5Sに基づいて、透明基板の表面と結像光学系の焦点面との位置関係に応じたフォーカス信号を生成する生成手段(42〜48)とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、透明基板の焦点検出を行う焦点検出装置に関し、特に、固体撮像素子などの製造工程において透明基板に形成されたマークの位置を高精度に検出する際のフォーカス調整に好適な焦点検出装置に関する。
半導体素子や液晶表示素子の製造工程と同様、固体撮像素子などの製造工程でも、周知のリソグラフィ工程を経てレジスト層に回路パターンが転写され、このレジストパターンを介してエッチングなどの加工処理を行うことにより、所定の材料膜に回路パターンが転写される(パターン形成工程)。そして、このパターン形成工程を何回も繰り返し実行することにより、様々な材料膜の回路パターンが基板上に積層され、固体撮像素子の回路が形成される。固体撮像素子の基板には、例えば厚さ1.2mm程度のガラス材料からなる透明基板(以下「ガラスウエハ」)が使用される。
さらに、上記の製造工程では、様々な材料膜の回路パターンを精度よく重ね合わせるため(製品の歩留まり向上を図るため)、各々のパターン形成工程のうち、リソグラフィ工程の前に、ガラスウエハのアライメントを行い、リソグラフィ工程の後でかつ加工工程の前に、ガラスウエハ上のレジストパターンの重ね合わせ検査を行っている。なお、ガラスウエハのアライメントには、1つ前のパターン形成工程で下地層に形成されたアライメントマークが用いられる。レジストパターンの重ね合わせ検査には、現在のパターン形成工程でレジスト層に形成された重ね合わせマークと、1つ前のパターン形成工程で下地層に形成された重ね合わせマークとが用いられる。
また、ガラスウエハのアライメントを行う装置や、ガラスウエハ上のレジストパターンの重ね合わせ検査を行う装置には、上記のアライメントマークや重ね合わせマーク(総じて単に「マーク」という)の位置を検出する装置が組み込まれている。位置検出装置では、検出対象のマークを視野領域内に位置決めし、自動的にフォーカス調整を行った後、そのマークの画像をCCDカメラなどの撮像素子によって取り込み、マークの画像に対して所定の画像処理を施すことにより、マークの位置検出を行う。
さらに、上記の位置検出装置には、フォーカス調整の際にガラスウエハの焦点検出を行う装置も組み込まれている。ガラスウエハの焦点検出とは、結像手段の焦点面(つまり合焦面)とガラスウエハの表面(物体面)との位置関係に応じたフォーカス信号の生成に相当する。フォーカス信号は、物体面を合焦面に一致させるための制御信号として用いられ、物体面と合焦面との相対位置を調整する手段(例えばガラスウエハを支持するステージの制御装置)に出力される。
従来の焦点検出装置としては、例えば瞳分割方式が提案されている(例えば特許文献1を参照)。この装置では、視野絞りを介して物体面を照明し、物体面からの光(信号光)に基づいて視野絞りの像を2分割して形成し、2つの像の間隔を検知してフォーカス信号を生成する。2つの像の間隔は、例えば、物体面が結像手段に近づくほど大きく、結像手段から離れるほど小さくなり、合焦面に対する物体面の位置関係に比例して線形的に増減する。また、物体面が合焦面に一致するときの間隔は既知である。そして、2つの像の間隔と既知の間隔との差に応じてフォーカス信号が生成される。
特開平10−223517号公報
しかしながら、ガラスウエハの表面(物体面)のうち金属膜などが蒸着されていない部分では、焦点検出時の照明光の反射率が低く(例えば4%程度)、そこで反射した光(信号光)が微弱なものとなってしまう。また、焦点検出時の照明光の大部分はガラスウエハの表面を通過して裏面に到達し、そこで反射した光(ノイズ光)が微弱な信号光に重なってしまう。裏面からのノイズ光の強度は、ガラスウエハを支持するステージの表面の材質や形状にもよるが、信号光の強度の50%以上になることもある。
このように、ガラスウエハの表面(物体面)のうち金属膜などが蒸着されていない部分では、金属膜などが蒸着されている部分と比べて、信号光に対するノイズ光の割合が高い(S/N比が低い)。そのため、フォーカス信号を正確に生成できないことがあり、ガラスウエハの表面(物体面)を合焦面に一致させるオートフォーカス動作が正常に機能しなくなってしまう。上記のような問題は、ガラスウエハの場合に限らず、焦点検出時の照明光に対して透明な基板であれば同様に発生し得る。
本発明の目的は、透明基板の裏面から発生するノイズ光を確実に除去することができる焦点検出装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、透明基板の表面の像を形成する結像光学系の焦点検出装置において、前記透明基板の表面が前記結像光学系の焦点位置近傍にある状態で、前記透明基板の裏面を反射して、前記透明基板の表面の検出領域に入射するような開口数を有する光を遮蔽するよう、前記透明基板の表面での開口数が所定値(>0)より大きい光のみを選択的に通過させる選択手段と、前記選択手段によって選択された光に基づいて、前記透明基板の表面と前記結像光学系の焦点面との位置関係に応じたフォーカス信号を生成する生成手段とを備えたものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の焦点検出装置において、前記透明基板の厚みをd、屈折率をn、前記検出領域の最大径の1/2の大きさをr0とするとき、所定値の開口数NA0は、以下の条件式を満足するものである。
0・n/d ≦ NA0
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の焦点検出装置において、前記生成手段は、前記選択手段によって選択された光の一次像に基づいて前記検出領域の像を形成する結像手段を有し、前記選択手段は、前記照明光学系の瞳位置に配置され、前記所定値以下の開口数の光を遮断して、前記検出領域を前記所定値以上の開口数の光のみで照明する開口絞りである。
請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の焦点検出装置において、前記生成手段は、前記選択手段によって選択された光の一次像に基づいて前記検出領域の像を形成する結像手段を有し、前記選択手段は、前記結像手段の瞳位置に配置され、前記透明基板からの光のうち前記透明基板の表面において前記所定値より開口数が小さい光を遮断して、前記所定値以上の開口数の光のみを透過させる開口絞りである。
請求項5に記載の発明は、請求項3または請求項4に記載の焦点検出装置において、前記結像手段は、前記結像光学系の合焦面と共役な一次像面に配置され、透明基板の前記検出領域から発生した光を選択的に通過させる視野絞りを有するものである。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の焦点検出装置において、前記視野絞り位置での像の倍率をβとし、前記検出領域の最大寸法の1/2の大きさをr0(mm)、前記所定値の開口数をNA0としたとき、前記視野絞りの最大寸法の1/2の大きさa(mm)が以下の条件式を満足するものである。
1.3×β×r0 < a < β×(d/n)×NA0
但し、d:前記透明基板の厚さ(mm)、n:前記透明基板の屈折率
本発明の焦点検出装置によれば、透明基板の裏面から発生するノイズ光を確実に除去することができる。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
ここでは、第1実施形態の焦点検出装置について、図1に示す重ね合わせ測定装置10を例に説明する。重ね合わせ測定装置10は、CCDやCMOSセンサに代表される固体撮像素子の製造工程において、ガラスウエハ11のレジストパターン(不図示)の重ね合わせ検査を行う装置である。重ね合わせ検査では、ガラスウエハ11の下地層に形成された回路パターン(以下「下地パターン」という)に対するレジストパターンの位置ずれ量の測定が行われる。
重ね合わせ測定装置10には、図1(a)に示す通り、ガラスウエハ11を支持するステージ12と、照明光学系(13〜19)と、結像光学系(19〜23)と、CCD撮像素子25と、画像処理部26と、焦点検出部(40〜48)と、ステージ制御部27とが設けられる。このうち、照明光学系(13〜19)と結像光学系(19〜23)の一部の光学素子(19,20)と焦点検出部(40〜48)とが、本実施形態の焦点検出装置として機能する。
ステージ12は、図示省略したが、ガラスウエハ11を水平状態に保って支持するホルダと、このホルダを水平方向(XY方向)に駆動するXY駆動部と、ホルダを鉛直方向(Z方向)に駆動するZ駆動部とで構成されている。そして、XY駆動部とZ駆動部は、ステージ制御部27に接続されている。
ここで、ガラスウエハ11は、例えば厚さ1.2mm程度のガラス材料からなり、焦点検出時の照明光L1に対して透明な基板である。また、レジスト層に対する露光・現像後で、所定の材料膜に対する加工前の状態にある。ガラスウエハ11には、重ね合わせ検査のために多数の測定点が用意されている。測定点の位置は、各ショット領域の四隅などである。各測定点には、レジストパターンの基準位置を示すレジストマークと下地パターンの基準位置を示す下地マークとが形成されている。以下の説明では、レジストマークと下地マークとを総じて「重ね合わせマーク11A」という。
上記のガラスウエハ11がステージ12のホルダに支持された状態で、ステージ制御部27は、ステージ12のXY駆動部を制御し、ホルダをXY方向に移動させて、ガラスウエハ11上の重ね合わせマーク11Aを視野領域内に位置決めする。また、焦点検出部(40〜48)から出力される後述のフォーカス信号に基づいて、ステージ12のZ駆動部を制御し、ホルダをZ方向に上下移動させる。このフォーカス調整により、ガラスウエハ11の表面(物体面)をCCD撮像素子25の撮像面に対して合焦させることができる。
照明光学系(13〜19)は、光源部13と、光軸O1に沿って順に配置された照明開口絞り14とコンデンサーレンズ15と照明視野絞り16と照明リレーレンズ17とビームスプリッタ18と、光軸O2上に配置された第1対物レンズ19とで構成されている。ビームスプリッタ18は、反射透過面が光軸O1に対して略45°傾けられ、光軸O2上にも配置されている。照明光学系(13〜19)の光軸O1は、結像光学系(19〜23)の光軸O2に垂直である。
また、光源部13は、光源3Aとコレクタレンズ3Bと光源リレーレンズ3Cとライトガイドファイバ3Dとで構成される。光源3Aは、波長帯域の広い光(例えば白色光)を射出する。上記の光源部13において、光源3Aから射出された広帯域波長の光は、コレクタレンズ3Bと光源リレーレンズ3Cとライトガイドファイバ3Dとを介して、照明開口絞り14に導かれる。
照明開口絞り14は、その中心が光軸O1上に位置し、光源部13から射出された広帯域波長の光の径を特定の径に制限する。照明開口絞り14の開口14aは、図1(b)に示す輪帯形状である。コンデンサーレンズ15は、照明開口絞り14からの光を集光する。照明視野絞り16は、重ね合わせ測定装置10の視野領域を制限する光学素子であり、図1(c)に示すように、矩形状の開口である1つのスリット16aを有する。照明リレーレンズ17は、照明視野絞り16のスリット16aからの光をコリメートする。ビームスプリッタ18は、照明リレーレンズ17からの光を下向きに反射する。
上記の構成において、光源部13から射出された広帯域波長の光は、照明開口絞り14とコンデンサーレンズ15とを介して、照明視野絞り16を均一に照明する。そして、照明視野絞り16のスリット16aを通過した光は、照明リレーレンズ17を介してビームスプリッタ18に導かれ、その反射透過面で反射した後(照明光L1)、光軸O2上の第1対物レンズ19に導かれる。
第1対物レンズ19は、ビームスプリッタ18からの照明光L1を入射して集光する。これにより、ステージ12上のガラスウエハ11は、第1対物レンズ19を透過した広帯域波長の照明光L1によって垂直に照明される(落射照明)。上記の照明光学系(13〜19)は、照明開口絞り14と照明視野絞り16を介してガラスウエハ11の表面(物体面)を照明する手段(請求項の「照明手段」)として機能する。
なお、ガラスウエハ11の表面に入射するときの照明光L1の開口数は、照明開口絞り14の開口14aの形状(図1(b))によって決まる。これは、照明開口絞り14が第1対物レンズ19の瞳面と共役な位置関係にあるからである。第1対物レンズ19の瞳面の近傍に結像投影された照明開口絞り14の像を図2(a),(b)に示す。第1実施形態では、照明開口絞り14の開口14aを輪帯形状としたので、瞳面の照明開口絞り14の像のうち、照明光L1が通過する領域14bも輪帯形状となる。
そして、ガラスウエハ11の表面での照明光L1の開口数は、開口数NA0(≒sinθ0)(>0)より大きく、開口数NA1(≒sinθ1)(>NA0)より小さくなる。開口数NA0は、請求項の「所定値」に対応する。図2(b)には、開口数NA0(≒sinθ0)の光束m0を実線で示し、開口数NA1(≒sinθ1)の光束m1を破線で示し、その間の光束群(つまり照明光L1)を点ハッチングで示した。表面での開口数が開口数NA0(≒sinθ0)以下の光(例えば図2(b)の光束m2)は、不要な光であり、照明開口絞り14の中心部で遮光されるため、表面には到達しない。表面に入射する照明光L1は、円錐形状である。
さらに、照明視野絞り16と合焦状態のガラスウエハ11の表面(物体面)とは共役な位置関係にあるため、ガラスウエハ11の表面(物体面)には、照明視野絞り16のスリット16a(図1(c))の像が、照明リレーレンズ17と第1対物レンズ19の作用によって結像投影される。つまり、ガラスウエハ11の表面のうち、スリット16aの像に対応する領域(以下「検出領域28」)が、上記の照明光L1を用いて照明される。図2(c)は検出領域28を上方から見た図である。
図2(b)には、ガラスウエハ11の表面の検出領域28のエッジ部PA(図2(c)も参照)に入射する照明光L1のみを例示したが、検出領域28の他の部分に入射する照明光L1であっても、その開口数の範囲は同じであり、開口数NA0(≒sinθ0)より大きく、開口数NA1(≒sinθ1)より小さい。すなわち、ガラスウエハ11の表面の検出領域28は、その全域が、開口数NA0(≒sinθ0)以下の不要な光を含まない円錐形状の照明光L1によって照明される。
また、ガラスウエハ11の表面の検出領域28は、その長手方向(図1(c)のB方向に等価な方向)と短手方向(図1(c)のA方向に等価な方向)が、表面上に存在するストリートパターンと45度の角度を成すように形成される。実際の処理では、ガラスウエハ11をステージ12に搬送する際、ガラスウエハ11のストリートパターンが検出領域28の長手方向と短手方向に対して45度の角度を成すように搬送される。このような角度関係を保つことで、オートフォーカス動作時のパターンの影響による誤差を低減できる。なお、検出領域28の中心付近には重ね合わせマーク11Aが位置決めされる。
そして、上記した広帯域波長の照明光L1(0<NA0<開口数<NA1)が照射されると、ガラスウエハ11の検出領域28からは、反射光L2(図1(a),図3(a))が発生する。この反射光L2は、ガラスウエハ11の表面のZ位置の情報を持ち、焦点検出時の信号光として機能する。以下の説明では、反射光L2を「信号光L2」という。信号光L2は、ガラスウエハ11の検出領域28のうち金属膜が蒸着されている部分では十分な強度を有するが、金属膜が蒸着されていない部分では微弱なものとなってしまう。信号光L2の発生点は、照明光L1の入射点と一致する。
また、照明光L1(0<NA0<開口数<NA1)が照射されると、検出領域28のうち金属膜が蒸着されていない部分では、照明光L1の大部分が検出領域28を通過して、図3(a)のような透過光L3となる。透過光L3は、ガラスウエハ11の裏面に到達すると、そこで反射した後、再びガラスウエハ11の表面を通過する。このとき表面を通過した光L4は、ガラスウエハ11の表面のZ位置の情報を持たないため、焦点検出時のノイズ光となる。以下の説明では、光L4を「ノイズ光L4」という。このノイズ光L4の強度は、ステージ12のホルダの表面の材質や形状にもよるが、信号光L2の強度の50%以上になることもある。
図3(a)には、ガラスウエハ11の検出領域28のエッジ部PA(図2(c)も参照)から発生する信号光L2と、エッジ部PAにおける透過光L3に起因して裏面から発生するノイズ光L4とを例示したが、検出領域28の他の部分からも同様の信号光L2が発生し、他の部分における透過光L3に起因してノイズ光L4も発生する。例えば、エッジ部PAとは対角に位置するエッジ部PB(図2(c))の場合、信号光L2とノイズ光L4は、図3(b)に示すようになる。
さらに、ガラスウエハ11の検出領域28の各点(エッジ部PA,PBなど)に入射する照明光L1は円錐形状のため(NA0<開口数<NA1)、照明光L1の入射点(エッジ部PA,PBなど)を経て裏面から発生するノイズ光L4は、ガラスウエハ11の表面を通過する際、それぞれ照明光L1の入射点を中心とする輪帯形状の領域NA,NB,NC,…(図4)を通過することになる。
領域NAは、照明光L1が検出領域28のエッジ部PAに入射した場合のノイズ光L4の通過領域である。領域NBは、照明光L1が検出領域28のエッジ部PBに入射した場合のノイズ光L4の通過領域である。領域NCは、照明光L1が検出領域28の内部の点PCに入射した場合のノイズ光L4の通過領域である。他の入射点に対応するノイズ光L4の通過領域は図示省略したが、検出領域28の全域に対応してノイズ光L4の通過領域が存在する。ノイズ光L4の通過領域の形状と大きさは、検出領域28内での入射点の位置に拘わらず同じである。
また、ノイズ光L4の通過領域NA,NB,NC,…は、各々、照明光L1の開口数の下限値NA0(≒sinθ0)が小さくなると、その内径R0も小さくなる。通過領域NA,NB,NC,…の内径R0は、例えば図3(b)に示す照明光L1の入射点(エッジ部PB)からノイズ光L4の通過点PL4までの距離に対応し、照明光L1の開口数の下限値NA0、および、ガラスウエハ11の厚さdと屈折率nを用い、次の式(1)によって近似的に表すことができる。
0 = 2・(d/n)×NA0 …(1)
そして、照明光L1の開口数の下限値NA0が小さくなり、ノイズ光L4の通過領域NA,NB,NC,…の内径R0が小さくなり、図4に示す通過領域NA,NB,NC,…が検出領域28に重なると、ノイズ光L4が信号光L2と重なってしまう。焦点検出の際にノイズ光L4が微弱な信号光L2に重なると、図1に示す後述の焦点検出部(40〜48)ではフォーカス信号を正確に生成できないことがあり、ガラスウエハ11の表面(物体面)を合焦面に一致させるオートフォーカス動作も正常に機能しなくなる。
そこで、本実施形態の焦点検出装置では、照明光L1によってガラスウエハ11の裏面から発生するノイズ光L4が、表面の検出領域28から発生する微弱な信号光L2に重ならないように(つまり検出領域28の外側の周辺領域をノイズ光L4が通過するように)、照明光L1の条件(開口数の下限値NA0と検出領域28の大きさ)を決定する。
具体的には、ノイズ光L4の通過領域NA,NB,NC,…の内径R0(図4)と、検出領域28の最大寸法の1/2に相当する大きさr0が、次の条件式(2)を満足するように、照明光L1の開口数の下限値NA0と検出領域28の大きさr0を決定する。検出領域28の大きさr0は、検出領域28の中心から検出領域28の対角線上に位置するエッジ部PA,PBまでの距離に相当する。
2・r0 < R0 …(2)
上記の条件式(2)を満足する場合、検出領域28の全域に対応するノイズ光L4の通過領域(各入射点に対応する通過領域NA,NB,NC,…を重ね合わせたもの)は、図5に点ハッチングで示すような形状の領域29となる。領域29は、検出領域28の外側の周辺領域であり、以下「周辺領域29」という。条件式(2)を満足するように照明光L1の条件を決定することにより、焦点検出の際にノイズ光L4が微弱な信号光L2に重なる事態を確実に回避できる。
上記のようにして、円錐形状の照明光L1(NA0<開口数<NA1)により、ガラスウエハ11の表面の検出領域28から発生した信号光L2と、ガラスウエハ11の裏面から発生して周辺領域29を通過したノイズ光L4とは、図1に示す結像光学系(19〜23)のうち一部の光学素子(19,20)を介して焦点検出部(40〜48)に導かれる。
結像光学系(19〜23)は、光軸O2に沿って順に配置された第1対物レンズ19と第2対物レンズ20と第1結像リレーレンズ21と結像開口絞り22と第2結像リレーレンズ23とで構成されている。結像光学系(19〜23)の光軸O2は、Z方向に平行である。なお、第1対物レンズ19と第2対物レンズ20との間には、照明光学系(13〜19)のビームスプリッタ18が配置され、第2対物レンズ20と第1結像リレーレンズ21との間には、焦点検出部(40〜48)のビームスプリッタ40が配置されている。ビームスプリッタ18,40は、光の振幅分離を行うハーフプリズムである。
そして、第1対物レンズ19は、ガラスウエハ11の検出領域28からの信号光L2と周辺領域29からのノイズ光L4をコリメートする。第1対物レンズ19でコリメートされた信号光L2とノイズ光L4は、上記のビームスプリッタ18を透過して第2対物レンズ20に入射する。第2対物レンズ20は、ビームスプリッタ18からの信号光L2とノイズ光L4を集光する。
第2対物レンズ20の後段に配置された焦点検出部(40〜48)のビームスプリッタ40は、焦点検出部(40〜48)の光軸O3と結像光学系(19〜23)の光軸O2に対して、反射透過面が略45°傾けられている。そして、ビームスプリッタ40は、第2対物レンズ20からの信号光L2とノイズ光L4の一部(L5)を反射すると共に、残りの一部(L6)を透過する。
ビームスプリッタ40で反射した一部の光L5は、ガラスウエハ11の検出領域28から発生した信号光L2の一部(以下「信号光L5S」)と、周辺領域29から発生したノイズ光L4の一部(以下「ノイズ光L5N」)である。
焦点検出部(40〜48)は、ビームスプリッタ40の他、光軸O3に沿って順に配置されたAF視野絞り41とAF第1リレーレンズ42と平行平面板43と瞳分割ミラー44とAF第2リレーレンズ45とシリンドリカルレンズ46とからなる光学系、AFセンサ47、および、信号処理部48により構成される。
この焦点検出部(40〜48)は、上記の照明光学系(13〜19)と結像光学系(19〜23)の一部の光学素子(19,20)と共に、本実施形態の焦点検出装置として機能する。本実施形態の焦点検出装置は、ガラスウエハ11の表面(物体面)がCCD撮像素子25の撮像面に対して合焦状態にあるか否かを検出する、つまり、ガラスウエハ11の焦点検出を行うものである。
焦点検出部(40〜48)において、ビームスプリッタ40からの反射光L5(=信号光L5S+ノイズ光L5N)は、まず、AF視野絞り41に入射する。AF視野絞り41は、合焦状態のガラスウエハ11の表面(物体面)と共役であり、照明視野絞り16と共役である。そして、AF視野絞り41の配置面には、第1対物レンズ19と第2対物レンズ20の集光作用によって、ガラスウエハ11の検出領域28の像と周辺領域29の像(図6参照)が形成される。
検出領域28の像の中心は、常に光軸O3上にあり、結像光学系(19〜23)の焦点面(つまり合焦面)に対するガラスウエハ11の表面(物体面)の位置関係が変化しても、動くことはない。また、AF視野絞り41の配置面における検出領域28の像と周辺領域29の像との位置関係も、ガラスウエハ11の表面に合焦している位置の近傍では、合焦面に対する物体面の位置関係に拘わらず一定である。
ただし、合焦面に対する物体面の位置関係が変化すると、検出領域28の像の輪郭のボケ具合が変化する。図6に示す検出領域28の像は、物体面が合焦面に一致するとき(合焦状態のとき)に光軸O3の方向から見た図である。図7(b)は合焦状態での検出領域28の像の強度プロファイルであり、この場合には像の輪郭がボケていない(シャープになる)ことが分かる。図7(a),(c)は物体面が合焦面から外れたとき(デフォーカス状態のとき)の強度プロファイルであり、この場合には像の輪郭がボケていることが分かる。
図7(a)〜(c)の強度プロファイルは、ガラスウエハ11の検出領域28の短手方向の幅D28(図5)を80μm程度とし、光学素子(19,20)の倍率βを1倍とし、ガラスウエハ11の表面(物体面)のフォーカス位置を−30μm,0μm,+30μmに設定して、結像シミュレーションを行った計算結果である。図7(a)〜(c)の横軸は、AF視野絞り41の配置面におけるx方向(検出領域28の像の短手方向)に対応する。
検出領域28の像の短手方向の幅D'28は、ガラスウエハ11の表面が合焦状態のとき(図7(b))、80μm程度である。これに対し、フォーカス位置が±30μm程度ずれたデフォーカス状態(図7(a),(b))では、像の輪郭が少しボケるため、その幅D'28が100μm程度まで(つまり合焦状態の1.25倍程度に)広がる。デフォーカス状態での検出領域28の像を図6に点線枠で示した。
そして、AF視野絞り41は、デフォーカス状態での検出領域28の像の広がりを考慮し、検出領域28の像より大きく、且つ、周辺領域29の像より小さくなるように、その最大寸法の1/2に相当する大きさa(図6参照)が決定される。つまり、光学素子(19,20)の倍率β、ガラスウエハ11での検出領域28の大きさr0(mm)、照明光L1の開口数の下限値NA0、ガラスウエハ11の厚さd(mm)と屈折率nを用いて、次の条件式(3)を満足するように、AF視野絞り41の大きさa(mm)が決定される。
1.3×β×r0 < a < β×(d/n)×NA0 …(3)
本実施形態では、AF視野絞り41が検出領域28の像と相似形(つまり照明視野絞り16と相似形)であり、検出領域28の像の対角線を延長した線分がAF視野絞り41の対角線となる。そして、AF視野絞り41の大きさa(mm)は、AF視野絞り41の中心からAF視野絞り41の対角線上に位置するエッジ部QA,QBまでの距離に相当する。
上記の条件式(3)の下限値(1.3×β×r0)は、デフォーカス状態での広がりを考慮した検出領域28の像の大きさであり、合焦状態での大きさ(β×r0)の1.3倍に相当する。また、条件式(3)の上限値(β×(d/n)×NA0)は、周辺領域29の像の大きさであり、検出領域28の像とAF視野絞り41の対角線を延長した線分が、周辺領域29のエッジと交差する点QC,QDの間隔の1/2に相当する。
上記の条件式(3)を満足する場合、AF視野絞り41の配置面における検出領域28の像と周辺領域29の像とは、ガラスウエハ11の合焦状態やデフォーカス状態に拘わらず、常に、分離した状態で保たれ、重なることはない。さらに、検出領域28の像は、常に、AF視野絞り41の内側に形成される。また、周辺領域29の像は、常に、AF視野絞り41の外側に形成される。
このため、AF視野絞り41は、常に、周辺領域29の像を遮断し、周辺領域29からのノイズ光L5Nを遮断する。さらに、AF視野絞り41は、常に、検出領域28の像を遮断せずに、検出領域28からの信号光L5Sを選択的に通過させる。なお、AF視野絞り41と第1対物レンズ19と第2対物レンズ20は、総じて、請求項の「選択手段」に対応する。光学素子(19,20)は、請求項の「結像部」に対応する。AF視野絞り41は、請求項の「視野絞り」に対応する。
ここで、光学素子(19,20)の倍率β=20、検出領域28の大きさr0=0.11(mm)、照明光L1の開口数の下限値NA0=0.18、上限値NA1=0.27、ガラスウエハ11の厚さd=1.2(mm)、屈折率n=1.5の場合には、AF視野絞り41の大きさa=2.87(mm)とすることが好ましい。ただし、照明光L1の開口数の下限値NA0が大きくなると、AF視野絞り41の大きさaの許容範囲(条件式(3)の範囲)も広がるため、その範囲内で適切に大きさaを設定すればよい。
AF視野絞り41を通過した信号光L5S(図1)は、AF第1リレーレンズ42によってコリメートされ、平行平面板43を透過して、瞳分割ミラー44に入射する。瞳分割ミラー44上には、照明開口絞り14の像が形成される。平行平面板43は、照明開口絞り14の像を瞳分割ミラー44の中心に位置調整するための光学素子であり、チルト調整が可能な機構になっている。
瞳分割ミラー44に入射した信号光L5Sは、そこで2方向の光に振幅分離(つまり2分割)された後、AF第2リレーレンズ45とシリンドリカルレンズ46を介して、AFセンサ47の撮像面47aの近傍に集光される。このとき、AFセンサ47の撮像面47aには、計測方向(S方向)に沿って離れた位置に、AF視野絞り41の像(照明視野絞り16の最終像)が2つ形成される。2つの絞り像は、シリンドリカルレンズ46の屈折力によって非計測方向(S方向に垂直な方向)に圧縮された形状となる。
ここで、AFセンサ47の撮像面47aにおける計測方向(S方向)は、上記した瞳分割ミラー44による2分割の方向と等価であり、AF視野絞り41の配置面(図6)における計測方向(x方向)と等価である。また、AFセンサ47の撮像面47aにおける非計測方向(S方向に垂直な方向)は、AF視野絞り41の配置面における非計測方向(y方向)と等価である。
AFセンサ47の撮像面47aにおける2つの絞り像は、合焦面に対する物体面の位置関係が変化すると、その間隔が変化する。そして、物体面が合焦面より下側(−側)にデフォーカスした前ピン状態ほど互いに接近し、物体面が合焦面より上側(+側)にデフォーカスした後ピン状態ほど互いに離れる。つまり、ステージ12をZ方向に上下させ、物体面と合焦面との位置関係を変化させると、2つの絞り像は、AFセンサ47の撮像面47aの計測方向(S方向)に沿って近づいたり離れたりする。つまり、2つの絞り像の間隔が変化する。
AFセンサ47には、例えばラインセンサが用いられる。AFセンサ47の撮像面47aには複数の画素が1次元配列されている。撮像面47aにおける画素の配列方向は、計測方向(S方向)に平行である。AFセンサ47は、撮像面47a上の2つの絞り像を撮像すると、2つの絞り像の強度プロファイルに関する撮像信号を、後段の信号処理部48に出力する。
信号処理部48は、2つの絞り像の間隔ΔLを求める。そして、予め記憶している合焦状態での間隔ΔLoとの差(つまり[ΔL−ΔLo]または[ΔLo−ΔL])を求め、フォーカス信号を生成する。なお、上記の光学素子(42〜46)とAFセンサ47と信号処理部48とは、総じて、AF視野絞り41を通過した信号光L5Sに基づいてフォーカス信号を生成する手段(請求項の「生成手段」)として機能する。
フォーカス信号は、ガラスウエハ11の表面(物体面)と合焦面との位置関係に応じた信号であり、物体面を合焦面に一致させるための制御信号としてステージ制御部27に出力される。2つの絞り像の間隔ΔLは、合焦面に対する物体面の位置関係が変化すると、この変化に比例して線形的に増減する。
したがって、2つの絞り像の間隔ΔLと合焦状態での間隔ΔLoとの差から生成したフォーカス信号は、物体面の正確なオフセット(デフォーカス量)を表す制御信号となる。そして、このフォーカス信号を用い、物体面を合焦面に一致させることができる(オートフォーカス動作)。このとき、物体面(ガラスウエハ11の表面)はCCD撮像素子25の撮像面に対して合焦状態に位置決めされたことになる。
本実施形態の焦点検出装置では、円錐形状の照明光L1(NA0<開口数<NA1)によりガラスウエハ11の検出領域28を照明すると共に、検出領域28からの信号光L2と周辺領域29からのノイズ光L4とが重ならないように照明光L1の条件(開口数の下限値NA0と検出領域28の大きさr0)を決定し、さらに、AF視野絞り41の大きさaを検出領域28の像より大きく且つ周辺領域19より小さく設定するため、ガラスウエハ11の裏面から発生するノイズ光L4を確実に除去することができる。
また、本実施形態の焦点検出装置では、照明光学系(13〜19)に適切な形状と大きさの照明開口絞り14と照明視野絞り16とを設け、焦点検出部(40〜48)に適切な形状と大きさのAF視野絞り41を設けるため、比較的簡易に、ガラスウエハ11の裏面からのノイズ光を確実に除去できる。
さらに、本実施形態の焦点検出装置では、デフォーカス状態での検出領域28の像の広がりを考慮してAF視野絞り41の大きさaを決定し(条件式(3))、大きさaの下限値を1.3×β×r0としたので、AF視野絞り41を通過した信号光L5S(図1)の強度が極端に落ち込む事態を回避できる。その結果、ほぼ一定の光強度の信号光L5Sを用いて、精度よくフォーカス信号を生成することができる。
また、本実施形態の焦点検出装置では、ガラスウエハ11の裏面からのノイズ光を確実に除去できるため、ガラスウエハ11の検出領域28の中に金属膜の蒸着されていない部分が含まれている場合でも、常にS/N比の高い信号光L5Sを用いて正確なフォーカス信号を生成することができる。したがって、オートフォーカス動作を常に正常に機能させることができ、ガラスウエハ11に形成されたマークの位置を高精度に検出する際、常に良好な合焦状態を実現でき、装置の対応能力を向上させることができる。
本実施形態の焦点検出装置を備えた重ね合わせ測定装置10(図1)では、上記オートフォーカス動作の後、ガラスウエハ11に形成されたマークの位置検出が高精度に行われる。この場合、上記のビームスプリッタ40を透過した一部の光L6は、1次結像面10aに集光された後、結像光学系(19〜23)の第1結像リレーレンズ21に導かれる。
第1結像リレーレンズ21は、ビームスプリッタ40からの光L6をコリメートする。結像開口絞り22は、第1対物レンズ19の瞳面と共役な面に配置され、第1結像リレーレンズ21からの光の径を特定の径に制限する。第2結像リレーレンズ23は、結像開口絞り22からの光をCCD撮像素子25の撮像面(2次結像面)上に再結像する。結像光学系(19〜23)では、視野領域内にガラスウエハ11の重ね合わせマーク11Aが位置決めされているとき、そのマークの像をCCD撮像素子25の撮像面に形成する。
CCD撮像素子25は、複数の画素が2次元配列されたエリアセンサであり、その撮像面が結像光学系(19〜23)の像面と一致するように配置され、ガラスウエハ11上の重ね合わせマーク11Aの像を撮像して、画像信号を画像処理部26に出力する。画像信号は、CCD撮像素子25の撮像面における各画素ごとの輝度値に関する分布(輝度分布)を表している。
画像処理部26は、CCD撮像素子25からの画像信号に基づいて、ガラスウエハ11上の重ね合わせマーク11Aの画像を取り込み、その画像に対して重ね合わせ検査用の画像処理を施す。そして、ガラスウエハ11の重ね合わせ検査(下地パターンに対するレジストパターンの重ね合わせ状態の検査)を行う。重ね合わせ検査では、重ね合わせマーク11Aのレジストマークと下地マークの位置検出や、重ね合わせマーク11Aの重ね合わせ量の計測が行われる。なお、画像処理部26を介して、不図示のテレビモニタよる観察も可能である。
(第2実施形態)
ここでは、第2実施形態の焦点検出装置について、図8に示す重ね合わせ測定装置50を例に説明する。重ね合わせ測定装置50では、上記の照明開口絞り14の代わりに照明開口絞り51を設け、瞳分割ミラー44の近傍にAF開口絞り52を設けている。その他の構成は、上記の重ね合わせ測定装置10と同様であるため、その説明を省略する。
照明開口絞り51の開口51aは、図8(b)に示す通り、円形状である。このため、ガラスウエハ11の表面に入射する照明光L1には、開口数がNA0(≒sinθ0)以下の不要な光が混入することになる。つまり、第2実施形態の焦点検出装置では、開口数がNA0以下の不要な光を混入させた状態で、不要な光と照明光L1を用いてガラスウエハ11の検出領域28を照明する。
この場合、ガラスウエハ11から光学素子(19,20)を介して焦点検出部(40〜48)に導かれる光には、円錐形状の照明光L1(NA0<開口数<NA1)により、ガラスウエハ11の表面の検出領域28から発生した信号光L2と、ガラスウエハ11の裏面から発生して周辺領域29を通過したノイズ光L4の他、不要な光(開口数≦NA0)により、検出領域28から発生した光と、裏面から発生して検出領域28や周辺領域29を通過した光が含まれる。
焦点検出部(40〜48)のAF視野絞り41は、これらの光のうち、不要な光(開口数≦NA0)によって裏面から発生した光の一部を上記のノイズ光L5Nと共に遮断し、残りの一部を信号光L5Sと共に選択的に通過させる。このとき、不要な光(開口数≦NA0)によって検出領域28から発生した光も、信号光L5Sと共に選択的にAF視野絞り41を通過する。
そしてAF視野絞り41を通過した光(=信号光L5S+不要な光によって裏面から発生した光の一部+不要な光によって検出領域28から発生した光)は、AF第1リレーレンズ42と平行平面板43を通過した後、AF開口絞り52に入射する。AF開口絞り52は、第1対物レンズ19の瞳面と共役な位置関係にあり、照明開口絞り14と共役である。AF開口絞り52の開口52aは、図8(c)に示す輪帯形状である。
したがって、AF視野絞り41を通過した光のうち、ガラスウエハ11の表面での開口数がNA0(≒sinθ0)以下の光(=不要な光によって裏面から発生した光の一部+不要な光によって検出領域28から発生した光)は、AF開口絞り52の中心部で遮光されて、後段の瞳分割ミラー44に入射することはない。
瞳分割ミラー44には、信号光L5Sのみが導かれる。このように、輪帯形状のAF開口絞り52によって、信号光L5Sに混入している低NAの光を遮光することができる。AF開口絞り52を通過した信号光L5Sは、上記と同様、瞳分割ミラー44で2分割された後、AF第2リレーレンズ45とシリンドリカルレンズ46を介して、AFセンサ47の撮像面47aの近傍に集光される。
したがって、第2実施形態の焦点検出装置でも、ガラスウエハ11の裏面から発生するノイズ光L4を確実に除去することができ、常にS/N比の高い信号光L5Sを用いて正確なフォーカス信号を生成できる。その結果、オートフォーカス動作を常に正常に機能させることができ、ガラスウエハ11に形成されたマークの位置を高精度に検出する際、常に良好な合焦状態を実現でき、装置の対応能力を向上させることができる。
(変形例)
なお、上記した実施形態では、ガラスウエハ11の焦点検出を行う例で説明したが、本発明はこれに限定されない。その他、焦点検出時の照明光L1に対して透明な基板であれば、本発明を用いることにより裏面からのノイズ光を確実に除去でき、良好な焦点検出を行うことができる。
さらに、上記した実施形態では、照明視野絞り16とAF視野絞り41とが矩形開口を有する例で説明したが、本発明はこれに限定されない。照明視野絞り16とAF視野絞り41が円形開口を有する場合にも同様の効果を得ることができる。この場合、上記のAF視野絞り41の大きさa(mm)は、AF視野絞り41の円形開口の半径に対応する。また、照明視野絞り16の円形開口の像に対応する検出領域28も円形状であり、検出領域28の大きさr0(mm)は、その半径に対応する。
また、上記した実施形態では、重ね合わせ測定装置10,50に組み込まれた焦点検出装置を例に説明したが、本発明はこれに限定されない。ガラスウエハ11などの透明基板の同じ層に形成された2つのマークの位置ずれ量を測定する装置や、単一のマークとカメラの基準位置との光学的位置ずれを検出する装置や、単一のマークの位置を検出する装置や、ガラスウエハ11などの透明基板に対する露光工程の前に透明基板のアライメントを行う装置(つまり露光装置のアライメント系)に組み込まれた焦点検出装置にも、本発明を適用できる。アライメント系では、下地層に形成されたアライメントマークの位置を検出し、その検出結果とステージ座標系(干渉計など)との位置関係を求める。
重ね合わせ測定装置10に組み込まれた第1実施形態の焦点検出装置の構成を示す図である。 第1対物レンズ19の瞳面の近傍に結像投影された照明開口絞り14の像と、ガラスウエハ11の表面の検出領域28とを説明する図である。 検出領域28から発生した信号光L2と、裏面から発生したノイズ光L4とを説明する図である。 照明光L1の入射点を中心とする輪帯形状の領域NA,NB,NC,…(ノイズ光L4の通過領域)を説明する図である。 検出領域28の全域に対応するノイズ光L4の通過領域を説明する図である。 AF視野絞り41の配置面に形成された検出領域28の像と周辺領域29の像を説明すると共に、AF視野絞り41の大きさaを説明する図である。 検出領域28の像の強度プロファイルを説明する図である。 重ね合わせ測定装置50に組み込まれた第2実施形態の焦点検出装置の構成を示す図である。
符号の説明
10,50 重ね合わせ測定装置
11 ガラスウエハ
12 ステージ
13 光源部
14,51 照明開口絞り
15 コンデンサーレンズ
16 照明視野絞り
17 照明リレーレンズ
18,40 ビームスプリッタ
19 第1対物レンズ
20 第2対物レンズ
21 第1結像リレーレンズ
22 結像開口絞り
23 第2結像リレーレンズ
25 CCD撮像素子
26 画像処理部
27 ステージ制御部
28 検出領域
29 周辺領域
41 AF視野絞り
42 AF第1リレーレンズ
43 平行平面板
44 瞳分割ミラー
45 AF第2リレーレンズ
46 シリンドリカルレンズ
47 AFセンサ
48 信号処理部
52 AF開口絞り

Claims (6)

  1. 透明基板の表面の像を形成する結像光学系の焦点検出装置において、
    前記透明基板の表面が前記結像光学系の焦点位置近傍にある状態で、前記透明基板の裏面を反射して、前記透明基板の表面の検出領域に入射するような開口数を有する光を遮蔽するよう、前記透明基板の表面での開口数が所定値(>0)より大きい光のみを選択的に通過させる選択手段と、
    前記選択手段によって選択された光に基づいて、前記透明基板の表面と前記結像光学系の焦点面との位置関係に応じたフォーカス信号を生成する生成手段とを備えた
    ことを特徴とする焦点検出装置。
  2. 請求項1に記載の焦点検出装置において、
    前記透明基板の厚みをd、屈折率をn、前記検出領域の最大径の1/2の大きさをr0とするとき、所定値の開口数NA0は、以下の条件式を満足する
    0・n/d ≦ NA0
    ことを特徴とする焦点検出装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の焦点検出装置において、
    前記生成手段は、前記選択手段によって選択された光の一次像に基づいて前記検出領域の像を形成する結像手段を有し、
    前記選択手段は、前記照明光学系の瞳位置に配置され、前記所定値以下の開口数の光を遮断して、前記検出領域を前記所定値以上の開口数の光のみで照明する開口絞りである
    ことを特徴とする焦点検出装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の焦点検出装置において、
    前記生成手段は、前記選択手段によって選択された光の一次像に基づいて前記検出領域の像を形成する結像手段を有し、
    前記選択手段は、前記結像手段の瞳位置に配置され、前記透明基板からの光のうち前記透明基板の表面において前記所定値より開口数が小さい光を遮断して、前記所定値以上の開口数の光のみを透過させる開口絞りである
    ことを特徴とする焦点検出装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載の焦点検出装置において、
    前記結像手段は、前記結像光学系の合焦面と共役な一次像面に配置され、透明基板の前記検出領域から発生した光を選択的に通過させる視野絞りを有する
    ことを特徴とする焦点検出装置。
  6. 請求項5に記載の焦点検出装置において、
    前記視野絞り位置での像の倍率をβとし、前記検出領域の最大寸法の1/2の大きさをr0(mm)、前記所定値の開口数をNA0としたとき、前記視野絞りの最大寸法の1/2の大きさa(mm)が以下の条件式を満足する
    1.3×β×r0 < a < β×(d/n)×NA0
    但し、d:前記透明基板の厚さ(mm)、n:前記透明基板の屈折率
    ことを特徴とする焦点検出装置。
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