JP4267303B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関(以下、エンジンという)の制御装置に係り、詳しくは吸排気弁のオーバラップ量を変更可能な可変動弁機構を備えるとともに、排気流量を制限する排気流量調整機構を備えた内燃機関の制御装置に関するものである。
【0002】
【関連する背景技術】
近年、エンジンのエミッション低減や燃費節減のために種々のアプローチがなされており、例えばエンジンの動弁機構に関しては、排気弁の閉弁タイミングや吸気弁の開弁タイミングを変更することで運転状態に応じた適切な吸排気弁のオーバラップ量を実現する可変動弁機構が実用化されており、或いはエンジンの排気系に関しては、排気流量を制限することで触媒を迅速に昇温させる排気流量調整機構が実用化されている。
【0003】
排気流量調整機構による排気流量の制限は冷態始動時等に実施されるが、排気流量を制限するとエンジンの内部EGRが増加して燃焼が不安定になるため、そのための対策として上記可変動弁機構が利用されることもある(例えば、特許文献1参照)。当該特許文献1に記載された技術は、排気流量調整機構により排気流量を制限したときに、同時に可変動弁機構により吸排気弁のオーバラップ量を縮小して燃焼の安定化を図っている。
【0004】
【特許文献1】
特開平3−271515号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術では、可変動弁機構による制御で所期のオーバラップ量が達成されることを前提とするものであり、例えばオーバラップ量が大の状態で、排気流量調整機構によって排気流量を制限する場合、内部EGRを抑制すべく可変動弁機構を調整してオーバラップ量を減少させようとしても可変動弁機構の作動応答遅れ、即ち、例えば縮小方向に変化する目標オーバラップ量に対する実オーバラップ量の一時的な追従遅れ等に起因して、目標オーバラップ量に対する過剰なオーバラップ量により内部EGRが増加して該内部EGRを適切に制御することができずに、排気流量調整機構による排気流量の制限と相俟ってエンジンの燃焼状態を却って悪化させてしまう虞があった。この問題は、オーバラップ量が大きいほど顕著である。
【0006】
又、例えば、オーバラップ量が大の状態で可変動弁機構が固着したり、油圧不足で作動不能となったりした場合にも、オーバラップ量を適切に減少することができずに、同様に内部EGRの増加に伴いエンジンの燃焼状態を却って悪化させてしまう虞があった。
本発明の目的は、可変動弁機構と排気流量調整機構とを的確に協調制御し、もって、可変動弁機構の固着や追従遅れに起因する内部EGRの増加を未然に回避して、良好な燃焼状態を実現することができる内燃機関の制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、内燃機関の吸気弁の開弁タイミングと排気弁の弁タイミングとの少なくとも一方を変更して吸排気弁のオーバラップ量を変更可能に構成され、内燃機関の運転領域から求めた目標オーバラップ量に追従するようにオーバラップ量を調整する可変動弁機構と、内燃機関の排気通路に設けられ、閉側への開度調整により排気流量を制限して排圧を上昇させる排気流量調整機構とを備えた内燃機関の制御装置において、吸排気弁のオーバラップ量を検出するオーバラップ量検出手段と、オーバラップ量検出手段によって検出されるオーバラップ量が第1の設定値以上のときに、排気流量調整機構を開側に制御する排気制限抑制手段とを備えたものである。
【0008】
従って、内燃機関の運転領域から求めた目標オーバラップ量に追従するように可変動弁機構により吸排気弁のオーバラップ量が変更される一方、所定の開始条件が成立したとき、例えば機関の冷態始動時のように迅速な触媒昇温が要求される場合、或いはリーン運転時や車両減速時のように機関の発熱量の減少に伴って触媒温度が低下する場合等には、排気流量調整機構の閉側への開度調整により内燃機関の排気流量が制限されて排圧が上昇し、触媒の昇温や保温が図られる。
【0009】
そして、オーバラップ量検出手段に検出されたオーバラップ量が第1の設定値以上であり、可変動弁機構の作動応答遅れが発生するような場合には、排気流量調整機構が開側に制御される。よって、可変動弁機構によるオーバラップ量に応じて、排気流量調整機構による排気流量の制限が行われて、この作動応答遅れに起因して内燃機関の内部EGRが更に増加する事態が未然に回避される。
【0013】
請求項の発明は、請求項1において、オーバラップ量と目標オーバラップ量との差が第2の設定値以上のときに、排気制限抑制手段が排気流量調整機構を開側に制御するものである。
例えば、可変動弁機構の応答性に起因して、縮小方向に変化する目標オーバラップ量に対してオーバラップ量に追従遅れが生じると、オーバラップ量と目標オーバラップ量との差が過渡的に第2の設定値以上となるが、このときには排気流量調整機構が開側に制御されるため、この追従遅れに起因する内部EGRの増加を回避可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化したエンジンの制御装置の一実施形態を説明する。
図1は本実施形態のエンジンの制御装置を示す全体構成図である。エンジン1は筒内に燃料を噴射する筒内噴射型エンジンとして構成され、その動弁機構としてはDOHC4弁式が採用されている。シリンダヘッド2上の吸気カム軸3a及び排気カム軸3bの前端にはそれぞれタイミングプーリ5a,5bが接続されている。各タイミングプーリ5a,5bはタイミングベルト6を介してクランク軸7に連結され、クランク軸7の回転に伴ってタイミングプーリ5a,5bが回転駆動されると、カム軸3a,3bが回転して吸気弁8a及び排気弁8bを開閉駆動する。
【0015】
排気カム軸3bとタイミングプーリ5bとの間には、可変動弁アクチュエータ4が設けられている。可変動弁アクチュエータ4の構成は、例えば特開2000−27609号公報等で公知のため詳細は説明しないが、タイミングプーリ5bに設けたハウジング内にベーンロータを回動可能に設け、そのベーンロータに排気カム軸3bを連結して構成されている。可変動弁アクチュエータ4にはオイルコントロールバルブ(以下、OCVという)4aを介してエンジン1の潤滑用オイルが作動油として供給され、OCV4aの切換に応じてベーンロータに油圧を作用させて、タイミングプーリ5bに対する排気カム軸3bの位相、即ち、排気弁8bの開弁タイミング及び閉弁タイミングを調整する。本実施形態では、これらの可変動弁アクチュエータ4、OCV4aにより可変動弁機構が構成されている。
【0016】
シリンダヘッド2には、各気筒毎に点火プラグ9と共に燃料噴射弁10が取り付けられており、図示しない燃料ポンプから供給された高圧燃料が燃料噴射弁10から燃焼室11内に直接噴射される。各気筒の燃焼室11は吸気ポート12を介して共通の吸気通路13に接続され、エアクリーナ14を介して吸気通路13内に導入された吸入空気は、スロットル弁15により流量調整された後、吸気ポート12から各気筒の燃焼室11内に導入される。又、各気筒の燃焼室11は排気ポート16を介して共通の排気通路17に接続され、燃焼室11内で燃焼後の排ガスは排気ポート16から排気通路17に排出されて、触媒18及び消音器19を経て外部に排出される。
【0017】
排気通路17に介装された触媒18と消音器19との間にはバタフライ式の排気絞り弁20が設けられ、排気絞り弁20は排気絞りアクチュエータ21により全閉位置と全開位置との2位置間で開閉駆動される。排気通路17には排気絞り弁20を迂回するようにバイパス通路22が接続され、バイパス通路22には圧力調整弁23が設けられている。圧力調整弁23は通常閉弁されており、排気絞り弁20の全閉等に伴って排気通路17の上流側の排圧が上昇したときに開弁して排ガスを流通させ、これにより排気通路17内の排圧を自己の設定圧に保持する。本実施形態では、これらの排気絞り弁20、排気絞りアクチュエータ21、バイパス通路22、圧力調整弁23により排気流量調整機構が構成されている。
【0018】
車室内には、図示しない入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶に供される記憶装置(ROM,RAM,BURAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を備えたECU(エンジン制御ユニット)31が設置されており、エンジン1の総合的な制御を行う。ECU31の入力側には、エンジン回転速度Neを検出する回転速度センサ32、スロットル弁14の開度θthを検出するスロットルセンサ33、排気カム軸3bの位相を検出するカム角センサ34(オーバラップ量検出手段)等の各種センサが接続されている。又、ECU31の出力側には、上記OCV4a、点火プラグ9、燃料噴射弁10、排気絞りアクチュエータ21等が接続されている。
【0019】
ECU31は各センサからの検出情報に基づき、燃料噴射制御や点火時期制御等の各種制御を実行する。又、ECU31は、エンジン1の冷態始動時のように触媒18の迅速な昇温が要求される運転状態、或いはリーン運転時や車両減速時等のようにエンジン発熱量の減少に伴って触媒温度が低下する運転状態では、排気絞りアクチュエータ21により排気絞り弁20を全閉位置に切換えて排圧を上昇させる排気絞り制御を実行し、これにより排気流量を制限して触媒18の昇温や保温を図る。
【0020】
更に、ECU31は各センサからの検出情報に基づき、OCV4aを駆動して排気カム軸3bの位相を制御するとともに、このときの排気カム軸3bの位相がエンジン1の燃焼を不安定にする所定の状態にあるときには、上記排気絞り制御を禁止している。
そこで、当該排気絞り制御の禁止判定について説明するが、これに先立って排気カム軸3bの位相制御について述べる。ECU31は図2に示すカム位相制御ルーチンを所定の制御インターバルで実行し、まず、ステップS2で排気絞り制御の開始条件が成立したか否かを判定する。排気絞り制御の開始条件としては、上記したエンジン1の冷態始動、リーン運転、車両減速等が設定されており、何れかの条件が満たされたときに排気絞り制御の開始条件が成立したと見なされる。
【0021】
ステップS2の判定がNO(否定)のときにはステップS4に移行し、排気カム軸3bの位相、即ち、排気弁8bの開弁タイミング及び閉弁タイミングの目標値を算出する。例えば位相の目標値は、排気カム軸3bの最遅角位置からの目標進角量tgtθとして表され、エンジン1の目標平均有効圧Peや体積効率Ev(機関負荷と相関する)とエンジン回転速度Neとに基づき図示しないマップから算出される。ECU31は続くステップS6でカム角センサ34からの検出情報に基づいて排気カム軸3bの実進角量θを求め、実進角量θが目標進角量tgtθとなるようにOCV4aを駆動制御した後、ルーチンを終了する。
【0022】
又、排気絞り制御の開始条件が成立したとして上記ステップS2でYES(肯定)の判定を下したときには、ステップS8に移行する。ステップS8の処理内容は上記ステップS4と同様であるが、適用するマップ特性が異なり、同一運転領域においてステップS4の目標進角量tgtθに比較してより大きな目標進角量tgtθeが算出され、その目標進角量tgtθeに基づいて続くステップS6でOCV4aを駆動制御した後、ルーチンを終了する。
【0023】
以上の排気カム軸3bの位相制御により、排気弁8bの開弁タイミングがエンジン1の運転領域に応じて適切に制御されるとともに、排気流量の制限によりエンジン1の内部EGRが増加する排気絞り制御中には、より大きな目標進角量tgtθeに基づいて排気カム軸3bが進角側に制御され、吸排気弁8a,8bのオーバラップ量OLが縮小されて燃焼の安定化が図られる(オーバラップ量縮小制御手段)。
【0024】
特に、このように排気側を位相制御した場合には、排気カム軸3bの進角に伴って燃焼室11への排ガスの戻り量が減少して直接的な内部EGRの抑制作用を奏するため、吸気側を遅角させて同一オーバラップ量OLに制御した場合に比較して、燃焼の安定化はより確実なものとなる。
また、図2のステップS4,8で併記しているように、排気カム軸3bの目標進角量tgtθと同じく、燃料噴射制御で適用される空燃比A/Fや燃料噴射時期IT、点火時期制御で適用される点火時期SAの目標値も、排気絞り制御の開始条件に応じて切換えられる(運転制御パラメータ切換手段)。
【0025】
一方、上記排気絞り制御の禁止判定は、図3に示す排気絞り禁止判定ルーチンに基づいて行われる。ECU31は当該ルーチンを所定の制御インターバルで実行し、まず、ステップS12で上記ステップS2と同様に排気絞り制御の開始条件が成立したか否かを判定し、判定がNOのときにはそのままルーチンを終了する。
【0026】
一方、ステップS12の判定がYESのときにはステップS14に移行して、吸排気弁8a,8bの実オーバラップ量OLが第1の設定値OL0未満(OL<OL0)か否かを判定する。なお、吸気カム軸3aの位相は固定のため、カム角センサ34により検出された排気カム軸3bの位相に基づいて、実オーバラップ量OLは一義的に導き出される。
【0027】
第1の設定値OL0は、正常な排気カム軸3bの位相制御範囲において、オーバラップ量を減少すべく排気カム軸3bの位相を例えば最進角位置へ制御する際に、可変動弁機構の作動応答遅れが生じて目標オーバラップ量に対する過剰なオーバラップ量が発生するような排気カム軸3bの位相位置に対応して設定されている。そして、排気カム軸3bの位相が正常な制御範囲にあって、実オーバラップ量OLが第1の設定値OL0よりも小さい場合には、排気絞りに伴いオーバラップ量を減少するように可変動弁機構を調整しても、作動応答遅れが少なく過剰なオーバラップ量は発生しないと推測でき、ECU31はステップS14でYESの判定を下してステップS16に移行する。
【0028】
ステップS16では実オーバラップ量OLから目標オーバラップ量tgtOLを減算した差ΔOLが第2の設定値ΔOL0未満(OL−tgtOL=ΔOL<ΔOL0)か否かを判定する。なお、上記実オーバラップ量OLと同様に、目標オーバラップ量tgtOLは目標進角量tgtθから一義的に導き出される。
上記した排気カム軸3bの位相制御の結果、エンジン1の運転領域の変化や図2のステップS4,8間の切換に応じて目標オーバラップ量tgtOLは変化し、その目標オーバラップ量tgtOLに追従して実オーバラップ量OLが制御される。そして、目標オーバラップ量tgtOLが拡大方向に変化したときには、目標オーバラップ量tgtOLに比較して追従する実オーバラップ量OLの方が小さいため差ΔOLは負となり、一方、目標オーバラップ量tgtOLが縮小方向に変化したときでも、可変動弁アクチュエータ4による位相制御に大きな追従遅れがなければ、差ΔOLは正となるものの第2の設定値ΔOL0未満となる。つまり、これらの場合には位相制御が過渡的な意味で正常に行われていると推測でき、ECU31はステップS16にYESの判定を下してステップS18に移行する。
【0029】
ステップS18では、上記ステップS12での排気絞り制御の開始条件成立を受けて、排気絞り制御の実行を許可した後にルーチンを終了する。この許可指令に基づき、排気絞り制御では排気絞りアクチュエータ21により排気絞り弁20が全閉位置に切換えられ、これによる排圧上昇で排気流量が制限され、触媒18の昇温や保温が行われる。
【0030】
一方、上記ステップS14の判定がNOのとき(OL≧OL0)には、可変動弁機構の作動応答遅れによって過剰なオーバラップ量が生じて内部EGRを適正に抑制することができない場合や、OCV4aや可変動弁アクチュエータ4のベーンロータの固着、或いは油圧不足等により、実オーバラップ量OLが大の状態で可変動弁アクチュエータ4が作動不能になっていることが推測できる。この場合のECU31はステップS20に移行して、排気絞り制御の実行を禁止した後にルーチンを終了する。
【0031】
また、上記ステップS16の判定がNOのとき(ΔOL≧ΔOL0)には、実オーバラップ量OLが第1の設定値OL0より小さい状態であるが、目標オーバラップ量tgtOLが縮小側に変化しているときに、可変動弁アクチュエータ4の応答性に起因して実オーバラップ量OLが一時的に追従遅れを生じているため、内部EGRを適正に抑制できない虞があると推測できる。この場合にもECU31はステップS20に移行して、排気絞り制御の実行を禁止した後にルーチンを終了する。
【0032】
上記ステップS14が過剰なオーバラップ量の発生を推測しているのに対し、ステップS16は過剰なオーバラップ量の発生を実際に検出している点で異なるが、エンジン1の内部EGRが増加する点は共通する。この状態で排気絞り制御が開始されると、排気流量の制限により内部EGRが更に増加するが、上記ステップS20での禁止指令を受けて排気絞り制御側で排気絞り弁20が全開保持されることから、この内部EGRの増加が未然に回避される。
【0033】
よって、本実施形態のエンジン1の制御装置によれば、可変動弁アクチュエータ4による位相制御と排気絞り弁20による排気絞り制御とを的確に協調させて、位相制御側に作動応答遅れやトラブルが生じた場合であっても内部EGRの増加を回避し、良好なエンジン1の燃焼状態を実現することができる。
なお、ステップS14の判断がNOの場合には、排気絞り制御が禁止され続けるが、ステップS16の判断がNOの場合には、一時的なオーバラップ量OLの過剰が解消された時点(追従遅れが解消された時点)で排気絞り制御が許可されるため、その後は触媒18の昇温や保温等の排気絞り制御による利点が得られる。
【0034】
一方、排気絞り制御の開始条件が成立したときには、位相制御側のステップS8で事前に吸排気弁8a,8bのオーバラップ量OLを縮小して燃焼の安定化を図るばかりでなく、燃料噴射制御で適用される空燃比A/Fや燃料噴射時期IT、点火時期制御で適用される点火時期SAの目標値も同時に切換えている。よって、縮小後のオーバラップ量OLに対して最適な燃料噴射制御や点火時期制御を実現でき、オーバラップ縮小によるエンジン1の運転への悪影響を抑制できるという利点もある。
【0035】
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では筒内噴射型エンジン1の制御装置に具体化したが、吸排気弁8a,8bのオーバラップ量OLを変更する可変動弁機構及び排気流量を制限する排気流量調整機構を備えたエンジンであれば、その種別はこれに限ることはなく、例えば吸気管噴射型エンジンに適用したり、ディーゼルエンジンに適用したりしてもよい。
【0036】
また、上記実施形態では、可変動弁アクチュエータ4により排気カム軸3bの位相(排気弁8bの閉弁タイミング)を制御したが、これに代えて吸気カム軸3aの位相(吸気弁8aの開弁タイミング)を制御したり、吸排気のカム軸3a,3bの位相を共に制御したりしてもよい。
更に、上記実施形態では、排気絞り弁20を全閉してバイパス通路22に設けた圧力調整弁23により所定排圧に保ったが、バイパス通路22及び圧力調整弁23を設けることなく、排気絞り弁20を全閉付近の微小開度に制御することで、所定排圧を実現するようにしてもよい。
【0037】
一方、上記実施形態では、ステップS20の禁止処理により排気絞り弁20を全開保持したが、オーバラップ量OLがそれほど過剰でない場合には排気絞り制御を完全に禁止しなくてもよい。例えば上記のように圧力調整弁23を用いない場合には、排気絞り弁20の開度に応じて排圧を任意に調整可能なため、ステップS20の処理として、オーバラップ量OLが過剰なほど排気絞り弁20の開度を開側に調整して排気流量の制限を抑制するようにしてもよい。このように構成すれば、位相制御側のトラブルによりオーバラップ量OLが過剰になった場合でも、排気絞り制御による触媒18の昇温や保温作用を可能な限り得ることができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明の内燃機関の制御装置によれば、可変動弁機構による吸排気弁のオーバラップ量が第1の設定値以上のときに排気流量調整機構を開側に制御するため、可変動弁機構と排気流量調整機構とを的確に協調制御し、もって、可変動弁機構の作動応答遅れに起因する内燃機関の内部EGRの増加を未然に回避して、良好な燃焼状態を実現することができる。
【0040】
求項の発明の内燃機関の制御装置によれば、請求項1に加えて、実オーバラップ量と目標オーバラップ量との差が第2の設定値以上のときに排気流量調整機構を開側に制御するため、可変動弁機構の作動応答遅れに起因する内部EGRの増加を確実に回避して、良好な燃焼状態を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のエンジンの制御装置を示す全体構成図である。
【図2】ECUが実行するカム位相制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】ECUが実行する排気絞り禁止判定ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関)
4 可変動弁アクチュエータ(可変動弁機構)
4a OCV(可変動弁機構)
8a 吸気弁
8b 排気弁
20 排気絞り弁(排気流量調整機構)
21 排気絞りアクチュエータ(排気流量調整機構)
22 バイパス通路(排気流量調整機構)
23 圧力調整弁(排気流量調整機構)
31 ECU(排気制限抑制手段、オーバラップ縮小制御手段、運転制御パラメータ切換手段)
34 カム角センサ(オーバラップ量検出手段)

Claims (2)

  1. 内燃機関の吸気弁の開弁タイミングと排気弁の弁タイミングとの少なくとも一方を変更して吸排気弁のオーバラップ量を変更可能に構成され、上記内燃機関の運転領域から求めた目標オーバラップ量に追従するように上記オーバラップ量を調整する可変動弁機構と、
    上記内燃機関の排気通路に設けられ、閉側への開度調整により排気流量を制限して排圧を上昇させる排気流量調整機構と、
    上記吸排気弁のオーバラップ量を検出するオーバラップ量検出手段と、
    上記オーバラップ量検出手段によって検出されるオーバラップ量が第1の設定値以上のときに、上記排気流量調整機構を開側に制御する排気制限抑制手段と
    を備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 上記排気制限抑制手段は、上記オーバラップ量と上記目標オーバラップ量との差が第2の設定値以上のときに、上記排気流量調整機構を開側に制御することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
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