JP4263114B2 - ゴム補強用前処理ポリエステル繊維の製造方法 - Google Patents

ゴム補強用前処理ポリエステル繊維の製造方法 Download PDF

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本発明はゴム補強用前処理ポリエステル繊維の製造方法に関し、さらに詳しくはタイヤ、ホース、ベルト等のゴム・繊維複合体に好適に用いられるゴム補強用の前処理ポリエステル繊維の製造方法に関する。
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート及びその誘導体に代表されるポリエステル繊維は、優れた機械力学特性、物理的・化学的特性を有し、工業的に大量生産され、その用途は産業資材をはじめ多岐に渡っている有用な繊維であり、タイヤ、ベルトやホース等のゴム資材の補強材としても非常に好適な素材である。しかしながら、極性が低い分子構造からなるポリエステル繊維はゴムとの接着性が良好ではないという欠点を有しており、ポリエステル繊維とゴムとの接着剤としては、レゾルシン−ホルマリン−ラテックス(RFL)系接着剤が汎用的に用いられている。
しかし、さらに接着性を改良するためには、RFL系接着剤で処理するだけでは不十分であり、現在ではあらかじめ前処理を行うことが広く行われている。中でも、接着性向上剤としてエポキシ化合物を紡糸工程で付与した、いわゆる前処理繊維は、ゴム加硫の直前の接着工程での前処理を省略できるために、広く用いられている。
例えば特許文献1には、延伸工程での延伸熱処理後にエポキシ化合物を付与する前処理繊維の製造方法が提案されている。この方法は、ポリエステル繊維の製造工程において、紡糸油剤として脂肪族アミン化合物を含有した紡糸油剤を付与し、熱延伸した後、エポキシ化合物等を含有した仕上油剤を付与することにより、接着性を向上させるものである。しかし、この方法による前処理ポリエステル繊維には、後の工程の例えば撚糸工程でのスカムの発生、撚糸コードの捲取不良などの加工性の問題点や、コード硬さが不安定であるなどの品質面での問題があった。
特開平9−158053号公報
本発明はゴムとの接着において、後工程での工程通過性が良好であり、品質が安定である前処理ポリエステル繊維を提供することにある。
本発明のゴム補強用前処理ポリエステル繊維の製造方法は、溶融紡糸した未延伸のポリエステル繊維に、脂肪族アミン化合物を含有する紡糸油剤を付与し、熱延伸した後、エポキシ化合物を含有する仕上げ油剤を付与し、20〜50℃の温度下で、192〜720時間加熱処理することにより、該繊維のエポキシ指数(EI)が1.0×10−3当量/kg以下であり、かつ該繊維の表面を構成する炭素原子(C)と酸素原子(O)の比C/Oの値が3.0〜3.5の範囲とすることを特徴とする。さらには脂肪族アミン化合物がエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド付加物であることや、エポキシ化合物が1分子中にエポキシ基を2個以上有するものであることが好ましい。
本発明によれば、繊維とゴムとの接着において、後工程での工程通過性が良好であり、品質が安定である前処理ポリエステル繊維が提供される。
本発明のゴム補強用前処理ポリエステル繊維に用いられるポリエステル繊維としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート及びこれらを主体とするポリエステルからなるマルチフィラメントであり、ポリエステル繊維の分子量、デニール、フィラメント数、断面形状、糸質物性、微細構造、添加剤含有の有無、末端カルボキシル基濃度等のポリマー性状は何等限定されるものではない。
本発明の前処理ポリエステル繊維はその表面に脂肪族アミン化合物とエポキシ化合物とを付与処理したポリエステル繊維である。
脂肪族アミン化合物としては、エポキシ化合物の硬化剤として用いられるものならば特に制限は無いが、炭素数4〜22の脂肪族アミンのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物であることが好ましい。脂肪族アミンに対するエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの付加数は2〜20モルであることが好ましい。このような脂肪族アミンのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物の具体例としては、POE(4〜20)ラウリルアミノエーテル、POE(2〜20)ステアリルアミノエーテル等が挙げられる。繊維への脂肪族アミン化合物の付与処理量は、0.001〜0.1重量%であることが好ましい。
エポキシ化合物としては、ハロゲン含有のエポキシ類、例えばエピクロルヒドリン多価アルコール又は多価フェノールとの合成によって得られるものなどが挙げられる。また、エポキシ化合物は一分子中にエポキシ基を2個以上有するものであることが好ましく、エポキシ当量としては100〜400であることが工業生産性などの点から好ましい。エポキシ当量が100より小さい場合には、低引火点、反応性が高すぎるなどの傾向にあり、400より大きい場合には高粘度、疎水性、低反応性などの傾向にある。繊維へのエポキシ化合物の付与処理量は、0.01〜1.0重量%であることが好ましい。
エポキシ化合物の具体例を例示すると、グリセロールポリグリシジルエーテル(ナガセケムテックス社製「デナコールEX−314」など)、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル(ナガセケムテックス社製「デナコールEX−512」など)、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリジルエーテルなどの化合物が挙げられる。
本発明のゴム補強用前処理ポリエステル繊維は、エポキシ化合物が表面に付与処理されており、その繊維のエポキシ指数(EI)が1.0×10−3当量/kg以下であることが必要である。さらには、前処理ポリエステル繊維1kgあたりのエポキシ指数(EI)が0.5×10−3当量/kg以下であることが好ましい。エポキシ指数(EI)が高い場合には、未反応のエポキシ化合物が多く、例えば撚糸加工で粘性を帯びたスカムがガイド類に多量に発生するなど、繊維の工程通過性が低下するとともに、撚斑等の製品品位の低下を招くという問題が発生する。
同時に本発明のゴム補強用前処理ポリエステル繊維は、該繊維の表面を構成する炭素原子(C)と酸素原子(O)の比C/Oの値が3.0〜3.5の範囲であることが必要である。この範囲において、RFL接着剤後工程での加工性が良好で、品質のバラツキが少ないゴムとの接着性に優れた柔軟な接着処理コードとすることができる。C/Oが3.0未満では、エポキシ化合物の付着量が不充分なためにゴムとの接着性能が低くなる。一方、C/O比が3.5を越える場合、該ポリエステル繊維の表面構造は炭素原子リッチであり、エポキシ化合物以外の成分、例えば、油剤中の平滑剤に用いる鉱物油や脂肪族エステル等が繊維表面にブリードアウトしており、エポキシが硬化しやすく繊維が硬くなり耐疲労性が低下し、かつゴムとの接着力も低下するなどの問題がある。
このような本発明のゴム補強用前処理ポリエステル繊維は、例えば次のようにして製造することができる。すなわち、溶融紡糸した未延伸のポリエステル繊維にアミン化合物を含有する紡糸油剤を付与し、熱延伸した後、エポキシ化合物を含有する仕上油剤を付与し、20〜50℃の温度下で、50〜1000時間加熱処理する製造方法である。
アミン化合物を含有する紡糸油剤としては、上記のアミン化合物、好ましくは炭素数 4〜22の脂肪族アミンにエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドが2〜20モル付加したアミン化合物を含むが、その他の紡糸油剤構成成分としては、平滑剤、乳化剤、帯電防止剤等の通常のポリエステル繊維の紡糸油剤で用いられるものを含むことができる。このときエポキシ化合物は含有しないことが好ましい。平滑剤としては鉱物油、脂肪酸エステル類、乳化剤としては、高級アルコール類またはエチレンオキサイド(EO)付加物、帯電防止剤としてはアニオン系、カチオン系の様々な界面活性剤などを挙げることができる。
このような紡糸油剤の各成分の割合は、アミン化合物3〜20重量%、平滑剤30〜80重量%、乳化剤20〜70重量%、その他の添加剤適量で100重量%になるような組み合わせが好ましい。紡糸油剤本来の平滑性、集束性の機能を発揮しながら、製糸工程におけるガイドや延伸ローラー等の汚れも少なく、得られる前処理糸の接着性を向上させる傾向にある。
紡糸油剤は、通常のローラー式油剤付与法やノズル式油剤付与法により、溶融紡出された未延伸糸に付与することができる。紡糸油剤の付与量としては、0.10〜2.0重量%が好ましく、さらには0.30〜1.0重量%であることが好ましい。紡糸油剤溶液は、低粘度鉱物油等で希釈したストレート油剤の形で付与しても良いし、水性エマルジョンの形で付与しても良く、特に限定されるものではない。
紡糸油剤が付与された未延伸ポリエステル繊維は、常法によって必要に応じ熱延伸、熱処理された後、通常のローラー式油剤付与法やノズル式油剤付与法により、エポキシ化合物を含有する仕上油剤を付与することが好ましい。エポキシ化合物としては、1分子中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ化合物一種又は二種以上の混合物であることが好ましい。その付着量としては、0.05〜1.5重量%、好ましくは0.10〜1.0重量%である。仕上油剤は、通常、水系エマルジョンの形で用いられる。仕上油剤には、前述の紡糸油剤で用いられるような平滑剤、乳化剤、帯電防止剤やその他添加剤等を必要に応じて混合しても良い。エポキシ化合物の付着量が少なすぎる場合には、繊維表面の酸素原子の量が多くなりC/Oの値が低くなる傾向にある。
仕上油剤が付与されたポリエステル繊維は、巻取られた後、20〜50℃、好ましくは30〜45℃の温度で50時間以上の加温処理を施すことが好ましい。20℃より低い温度ではエポキシの硬化反応速度が遅く、繊維表面のエポキシ指数(EI)を所定の値にすることが工業的に困難であり、後工程での加工性やゴムとの接着力の低下の傾向にある。一方、50℃より高い温度ではゴムと接着力こそ良好な値を保つものの、ポリエステル繊維の物性変化や、エポキシ化合物の硬化により、ポリエステル繊維が固くなりさらには得られる接着処理コードも硬く、後工程や最終製品成型時での加工性の低下や、製品外観品位が低下する傾向にある。また加温処理温度が高くなるほど、エポキシ化合物以外の油剤成分である鉱物油や脂肪族エステル等が繊維表面にブリードアウトするため、C/O比が高くなる傾向にある。また処理時間は安定した加工性やゴムとの接着力を得るためには、50〜1000時間、さらには熱処理時間としては100〜500時間であることが、生産性などの点からも好ましい。
このようにして得られる本発明のゴム補強用前処理ポリエステル繊維は、撚りをかけ前処理ポリエステルコードとし繊維・ゴム用のRFL系接着剤を付与した後、未加硫ゴムに埋め込み加硫することによって、繊維・ゴム複合体とすることができ、タイヤ、ベルトやホース等に最適なゴム資材となる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。尚、「部」は重量部を意味し、実施例における性能評価は、次の方法によって行った。
(1)エポキシ指数(EI)
加温処理後の該ポリエステル繊維をJIS K−7236に従ってエポキシ指数(EI:繊維1kgあたりのエポキシ当量数)を測定した。
(2)繊維表面における炭素原子(C)と酸素原子(C)の比C/O
該ポリエステル繊維を繊維長が約0.5cmとなるように繊維断面方向を切断した糸束状のサンプルを、直径1cmの試料台に貼り付けたのちに、ESCALAB200(VG(英国)社製)にて光源Mg―Kα線、光電子取出角45°の条件でX線光電子分光法(XPS)により繊維表面の元素分析、定量を行ってC/O比の算出を行った。
ちなみにXPS分析におけるブランク試料として、ポリエステル繊維の製造において、紡糸口金より紡出され、冷却固化した未延伸糸に紡糸油剤を付与せずに、ポリエステル未延伸糸のサンプリングを実施し、繊維表面のC/O比を測定したところ2.6であった。
(3)撚糸加工性の評価
前処理ポリエステル繊維を常法にて撚糸する工程において、糸導ガイド類やローラー等に蓄積するスカムの発生量、あるいは原糸の解舒性や撚糸コードのチーズ形状、コーン形状パッケージへの捲取性を総じて撚糸捲取性として評価した。スカム発生量については、
○:糸導ガイド・ローラー等の清掃周期が3日以上、
△:前記清掃周期が1日以上3日以内、
×:前記清掃周期が一日未満
の3段階で評価した。また、撚糸捲取性については、
○:原糸の解舒性、撚糸コードの捲取性に全く問題ない、
△:原糸の解舒性についてはまずまずだが、撚糸コードの捲取るとややバルジ状の捲姿となる、
×:原糸パッケージが硬く解舒性不良、かつ、撚糸コードの捲取性困難である、
の3段階で評価した。
(4)コード硬さ
前処理ポリエステル繊維をRFL接着剤処理した後、ガーレイ式硬さ測定機(テスター産業社製)を用い、JIS L−1096−6.20に従って測定し、○:柔軟で良好、△:やや硬く、やや不良。×:非常に硬く不良、の3段階で相対評価した。
(5)剥離接着力
前処理ポリエステル繊維をRFL接着剤処理した処理コードを自動車タイヤ用カーカス配合ゴム中に、コード密度36本/3cmになるように埋め込んだプライ2枚を重ね合せ、196N/cmの加圧下で、150℃で30分間加硫した後、取り出し、温度25℃で、引張荷重測定器(島津製、オートグラフ)を用い、引張速度5cm/分で剥離に要する剥離強力を測定した。
[実施例1〜3、比較例1〜4]
(a)紡糸油剤の調整
グリセリントリオレート65部、POE(10)ラウリルアミノエーテル12部、POE(20)硬化ヒマシ油エーテル8部、POE(20)硬化ヒマシ油トリオレート12部、POE(8)オレイルホスフェートNa2部、酸化防止剤1部からなる油剤組成分10部を50℃に加温し、50℃の軟化水90部に添加しながら攪拌した後、室温に冷却した。
(b)仕上油剤の調整
ポリグリセロールポリグリシジルエーテル(ナガセケムテックス社製「デナコールEX−512」)60部、ジイソオクチルアゼレート30部、POE(8)硬化ヒマシ油エーテル8部、ジイソオクチルスルホサクシネートNa2部からなる油剤組成分45部を40℃に加温した後、40℃に加温した軟化水55部にゆっくり添加しながら攪拌したのち、18℃に冷却した。
(c)ポリエステル繊維の製造
固有粘度(35℃オルトフロロフェノール溶媒にて測定)0.75のポリエチレンテレフタレートチップを用い、溶融紡糸法により下記の要領で1100dtex/192フィラメントのポリエステル繊維を得た。紡糸口金より紡出され、冷却固化した未延伸糸に、上記の方法で調製した紡糸油剤を繊維100部に対して油剤付着分0.4部(脂肪族アミン化合物成分付着量0.048重量%)となるようにローラー式油剤付与法で付与した後、60℃の第1ローラーで引取り、第1ローラーと120℃の第2ローラーとの間で3.5倍に第1段延伸し、さらに、第2ローラーと230℃の第3ローラーとの間で合計延伸倍率が5.8倍になるように第2段延伸し、引き続き第3ローラーと第4ローラーとの間で5%のリラックスを与えるとともに、上記の方法で調整した仕上油剤を繊維100部に対して油剤付着分が0.2重量部(エポキシ化合物成分付着量0.12重量%)となるようにローラー式油剤付与法で付与し、第4ローラーと捲取機の間でインターレース(IL)ノズルで交絡を付与したもちに3000m/分の速度で各10kgを捲取った。
捲取られた繊維をパッケージのまま表1に示す温度に調整された恒温槽に入れ、表1に示す時間の加温熱処理を施し、実施例1〜3、比較例1〜4のゴム補強用前処理ポリエステル繊維とした。
(d)RFL接着剤処理
上記の方法で得られた1100dtex/192フィラメントの前処理ポリエステル繊維のヤーン2本を下撚490回/m、上撚490回/mの撚数で撚糸し、得られた撚糸コードをチーズ形状のパッケージに200m/分の速度で捲き返しを行った。このときの撚糸加工性を前述の方法にて評価した。この撚糸コードを接着剤(RFL系接着剤)に浸透し、100℃で120秒間乾燥した後、230℃で120秒間熱処理しRFL接着処理コードとした。
評価結果を表1に示す。
[比較例5]
仕上油剤成分のうち、エポキシ成分であるポリグリセロールポリグリシジルエーテルをグリセロールポリグリシジルエーテル(ナガセケムテックス社製「デナコールEX−314」)に変更し、処理温度と時間を表1に記した条件とした以外は、上記実施例1と同様に実施し、評価結果を表1に併せて示した。
[比較例6]
ポリエステル繊維の製造において、仕上油剤を付与せず、繊維の加温熱処理を行わなかったこと以外は実施例1と同様に実施した。
Figure 0004263114
本発明の製造方法により得られる繊維は、後工程での加工性が安定かつ良好で、ゴムとの接着性に優れた柔軟な接着処理コードとすることが可能な、ゴムの補強材として好適な高品質のゴム補強用前処理ポリエステル繊維である。また、本発明の製造方法により得られるゴム補強用前処理ポリエステル繊維は、常法どおり撚糸してコードとし、コードの状態又はそれを製織してコード織物とした状態で、通常のRFL処理を施すだけでゴムとの接着性が良好となるものであり、大きな実用効果を有するものであり、この繊維を用いたタイヤ、ベルト及びホース等の繊維補強ゴム構造物は強度や耐久性に優れた製品となる。

Claims (5)

  1. 溶融紡糸した未延伸のポリエステル繊維に、脂肪族アミン化合物を含有する紡糸油剤を付与し、熱延伸した後、エポキシ化合物を含有する仕上げ油剤を付与し、20〜50℃の温度下で、192〜720時間加熱処理することにより、該繊維のエポキシ指数(EI)が1.0×10−3当量/kg以下であり、かつ該繊維の表面を構成する炭素原子(C)と酸素原子(O)の比C/Oの値が3.0〜3.5の範囲とすることを特徴とするゴム補強用前処理ポリエステル繊維の製造方法
  2. 脂肪族アミン化合物がエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド付加物である請求項1記載のゴム補強用前処理ポリエステル繊維の製造方法
  3. 脂肪族アミン化合物の付与処理量が0.001〜0.05重量%である請求項1または2に記載のゴム補強用前処理ポリエステル繊維の製造方法
  4. エポキシ化合物が1分子中にエポキシ基を2個以上有するものである請求項1記載のゴム補強用前処理ポリエステル繊維の製造方法
  5. エポキシ化合物の付与処理量が0.01〜1.0重量%である請求項1または4に記載
    のゴム補強用前処理ポリエステル繊維の製造方法
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