JP4261984B2 - 電子ビーム装置又はイオンビーム装置およびそのベーキング方法 - Google Patents

電子ビーム装置又はイオンビーム装置およびそのベーキング方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、集束イオンビーム加工観察装置のように荷電粒子を加速するために高電圧が印加される荷電ビーム銃に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子ビーム装置やイオンビーム装置のように高い到達真空度と良質の真空が要求される装置の荷電ビーム銃においては、本体の真空度を良くするために荷電ビーム銃の真空脱ガス(ベーキング)が行われる。このとき荷電ビーム銃の熱的耐力や荷電ビーム銃のメンテナンスなどの関係から、高電圧ケーブル部と本体である真空容器とは分離した構造をなし、両者を組み立てて高電圧部を接続し一体化した構造とする。このような荷電ビーム銃においては電源側と本体側とを電気的に接続する部分の絶縁耐力が重要となる。
【0003】
絶縁耐力を高めるための従来技術として、例えば電源側と本体側を電気的に接続する空間を設けて沿面距離を大きくする方法がとられる。また、他の従来技術として特開2002−270125号公報に記載されているように、電源側と本体側を電気的に接続する空間にフッ素を主成分とする絶縁性液体を充填することが提案されている。
【特許文献1】
特開2002−270125号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術で高電圧接続部付近に間隙を設けて沿面距離を大きくする方法は、所定の絶縁耐力を保持するのに十分な間隙寸法と沿面距離を必要とすることになり荷電ビーム銃本体を小型化する上で障害となる。さらに、荷電ビーム銃周辺の環境変化によって高圧絶縁面が結露ないし吸湿を生じることにより絶縁部のリーク電流が増大して絶縁耐力が低下することがあったが、電源側と本体側を電気的に接続する空間にフッ素を主成分とする絶縁性液体を充填することで高電圧絶縁面の結露や吸湿によるリーク電流の増大を制御して絶縁耐力を向上させ、小型化が可能な信頼性の高い荷電ビーム銃を得ることができた。しかし、ベーキングが必要とされる超高真空容器を備える荷電ビーム銃には絶縁性液体の適用が考慮されていなかった。
【0005】
本発明は、ベーキングを必要とする超高真空容器を備える荷電ビーム銃において高電圧接続部の絶縁不良を抑制し、信頼性の高い荷電ビーム銃を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、電源側と本体側を電気的に接続する接続空間部にフッ素を主成分とする絶縁性液体(パーフルオロカーボン)を充填し、接続空間部を外気と弁を介して封じ切る構成とした。
【0007】
このように構成することで、超高真空容器の荷電ビーム銃の高電圧接続部付近における絶縁物表面の結露ないし吸湿によるリーク電流の増大を抑制して絶縁耐力を向上させ、小型化が可能な信頼性の高い荷電ビーム銃を得ることができると同時に、ベーキング中の接続空間部の圧力を開放することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本発明の実施の形態を説明する。図中で、同一の符号は、同一物または相当物を示す。
【0009】
図1は、本発明による荷電ビーム銃の一実施例であるイオンビーム装置の概略構成図である。本例のイオンビーム装置1は、イオン銃2、真空容器3、真空排気装置4、高電圧電源部5を備える。真空容器3と真空排気装置4の間にはゲートバルブ7が設置されている。イオン銃2は、イオン源2−1、引出電極2−2、加速電極2−3を備える。イオン銃2はイオンポンプ9によって排気されている。また、高電圧電源部5は、イオン加速用の高電圧発生装置5−1及びイオン加速制御部5−2を有し、高電圧ケーブル5−3aを介してイオン源2−1に正の高電圧を給電し、高電圧ケーブル5−3bを介して引出電極2−2に正の高電圧を給電している。加速電極2−3は接地されている。引出電極2−2によってイオン源2−1から引き出されたイオンビーム6は加速電極2−3で加速され、下流に照射される。このイオンビーム装置1に、イオンビーム照射試料からの信号を検出する信号検出系と照射イオンビームをレンズで細く絞り、ビームを偏向制御して試料に照射する機能を付加すると、集束イオンビーム加工観察装置を構成することができる。
【0010】
図2は本発明によるイオン銃の高電圧接続部の断面図、図3はその接続ブッシングと受電側フランジを分離して示した図である。
真空容器3には真空脱ガス用のヒータ3bが設けられ、ヒータ3bで真空容器3を加熱しながら真空排気することにより10-6Paオーダの真空度を達成する。なお、真空容器3にヒータを設けず、他の手段で真空容器3を加熱しながら真空排気してもよい。高圧発生装置5−1から発生された高電圧は、高電圧ケーブル5−3a,5−3bを介して送電側の接続ブッシング5−111のブッシング端子5−111aに印加され、さらに密着接続される受電側フランジ5−112のフランジ端子5−112aに印加され、図1のイオン源2−1へと導かれる。受電側フランジ5−112はその上部が金属製フランジ5−112bからなり、接地電位にある。また、その下部は碍子5−112cからなり、金属フランジ5−112bの接地電位とフランジ端子5−112aないし受電側ブッシング端子5−111aの印加高電圧を絶縁する。高電圧はブッシング端子5−111aないし受電側フランジ端子5−112aと金属フランジ5−112bの間にかかる。
【0011】
送電側の接続ブッシング5−111と受電側フランジ5−112間には1mm前後の間隙部5−113があり、その間隙部5−113の一部に水分溶解量の小さい絶縁性液体5−113aが充填されている。接続ブッシング5−111には間隙部5−113の内圧調整用の配管5−115と弁5−115aが設けてあり、接続ブッシング5−111のブッシングフランジ5−111dをブッシング押さえ5−111eで固定すると、絶縁性液体5−113aはOリング5−114と弁5−115aによって外気と遮断される。
【0012】
受電装置に高電圧を供給する高電圧ケーブル5−3a,5−3bは、絶縁性樹脂で作られた接続ブッシング5−111に保持されている。接続ブッシング5−111は、真空容器3に設けられる受電側フランジ5−112に取り外し自在に嵌め込まれる。接続ブッシング5−111に設けられ、ケーブル5−3a,5−3bに接続されているブッシング端子5−111aと、受電側フランジ5−112に設けられ受電装置に電気を導くフランジ端子5−112aは、脱着自在に接続される。この脱着自在なる接続は、接続ブッシング5−111の受電装置への取り外しに際して行われる(図3参照)。
【0013】
接続ブッシング5−111を受電側フランジ5−112に取り付けた際に、接続ブッシング5−111と受電側フランジ5−112との間に形成される間隙部5−113(接続部空間)に、水分溶解量が小さい絶縁性液体(絶縁性の液体)5−113aが充填される。このようにブッシング端子5−111aとフランジ端子5−112aが接続される高電圧接続部付近の間隙部に絶縁性の液体が存在するので、結露や吸湿によるリーク電流の増大とこれによる絶縁耐力の低下を抑制できる。つまり、周囲の雰囲気が変化して高湿度雰囲気で接続ブッシング5−111の外気への出し入れを行って、ブッシング絶縁面5−111cに、または、受電側フランジ絶縁面5−112dに結露や吸湿が生じても、リーク電流の増大が抑制されるので絶縁耐力が高められ信頼性を高めることができる。
【0014】
一方、荷電ビーム源の安定なビーム放射には良い真空度が必要である。このため、真空容器3には容器の脱ガス用にヒータ3bが付いている。脱ガス用のヒータ3bを加熱することをべーキングと呼ぶが、ベーキング中の絶縁性液体の扱いに触れておく。
【0015】
ベーキングは絶縁性液体5−113aを取除いて行う他に、受電側フランジ5−112が100℃程度のベーキングであれば受電側フランジ5−112内に絶縁性液体5−113aを入れたまま行うこともできる。接続ブッシング5−111のブッシングフランジ5−111dをブッシング押さえ5−111eで固定すると、絶縁性液体5−113aはOリング5−114と間隙部5−113の内圧調整用の配管5−115の外側の弁5−115aによって外気と遮断されているが、ベーキングによって間隙部5−113の絶縁性液体5−113aの蒸気圧が上昇して内圧が高くなるのを配管5−115の弁5−115aによって開放する。弁5−115aは、内圧が1気圧程度で動作するリーク弁であり、図4に示すようにゴムのメンブレンを用いた。
【0016】
これによって、ベーキング中に絶縁性液体5−113aが沸騰する温度になっても間隙部5−113の内圧の上昇分を弁から逃がし、常に1気圧程度に維持した状態でベーキングが可能である。逆にベーキング終了後、絶縁性液体の蒸気圧は下がるが、弁は閉じた状態なので湿度を含んだ外気が入り込むことがなく冷えるので、間隙部5−113は乾燥した絶縁性液体5−113aの飽和ガス雰囲気で満たされる。また、間隙部5−113を絶縁性液体5−113aの飽和ガス雰囲気にするため真空容器3を70℃程度に加熱するときにも弁5−115aは有用である。
【0017】
図5は、接続ブッシング5−111の代わりに弁8−1a,8−1bの付いた蓋8をして密封構造とする構成と、真空容器のベーキングや絶縁性液体の回収、充填法を示す。
【0018】
受電側フランジ5−112に蓋8をしてブッシング押さえ5−111eで蓋8を固定し、受電側フランジ内空間をOリング5−114と蓋8に付く2つの弁8−1a,8−1bで外気と遮断する。蓋8の弁8−1aは、内圧が1気圧程度で動作するリーク弁であり、弁8−1bは、開閉自在の弁である。
【0019】
真空容器3のベーキングは、接続ブッシング5−111を取除き、蓋8を取付けてブッシング押さえ5−114で固定して弁8−1bを閉じて行う。絶縁性液体5−113aの充填は、蓋8をして絶縁性液体の入った瓶からスポイトで絶縁性液体を吸出し、弁8−1bを開けて注入口8−2bから注入する。絶縁性液体はフィルター(ろ紙)を通してろ過して注入する。ろ紙で異物と水が除去される。高電圧印加に際しては、蓋8を取り除き、接続ブッシング5−111を取付ける。
【0020】
絶縁性液体の回収に際しては、蓋8の弁8−1aを取外し回収口8−2aから瓶から延びたチューブを底まで入れる。その状態で弁8−1bを開き、注入口8−2bから加圧するとチューブを通して瓶に回収される。
【0021】
本例では、絶縁性液体5−113aとしてFC−75(フロリナート:住友3M社製)を用いた。FC−75は分子構造C816のパーフルオロカーボン(PFC)からなる不活性溶液で、その絶縁耐圧は空気の絶縁耐圧(3kV/mm)の5倍以上あり、絶縁トランスなどに用いられている鉱油と遜色ない絶縁性を示す。PFCは、絶縁性能が良いという特徴の他に熱伝導性が良く、表面張力が小さく不活性であるので構成材料を侵さない。アルコール程度の揮発性があるが、毒性がなく環境にも安全である。
【0022】
PFCは、不活性であるため特性の経時変化がなく再利用もしやすい。また、汚れを嫌う超高真空部品に誤ってPFCが付着しても自然蒸発して不純物を残すことなく揮発するので、真空部品を汚す心配がなく、イオン銃や電子銃などの荷電ビーム銃に用いることが可能である。本発明の高電圧ケーブルのブッシングとの繋ぎの間隙空間にPFCを注入して使うと、周囲温度や湿度の影響で絶縁物表面の汚損状態によっては表面抵抗が低下することを防ぐことができる。
【0023】
湿度の影響で絶縁耐力が低下するがこの点について考察する。水はそれ自身が大きな比誘電率(70〜90)を持つ上に、非常に多種多様の物質を溶解するので、吸湿した材料の絶縁抵抗を低下させる。特にイオン性物質の溶け込んだ水が絶縁物表面に付着する、あるいは、イオン性物質で汚れた絶縁物表面に水が付着すると絶縁物の表面抵抗は低下する。
【0024】
濡れた絶縁物表面での放電は、次の過程で生じると考えられる。湿度の影響を受けた絶縁物表面に早く乾燥した部分が生ずるが、この部分は表面抵抗が高いので、大部分の電圧はここに加わり部分的な表面放電が発生する。電流は、放電路だけに流れるので放電路の両端に電流が集中し、この周りが次に乾燥する。乾燥部分には、大きな電圧が加わるので表面電流が延長する。これを繰り返して電極間が橋絡する。実際の汚損は場所によって不平等に生ずるので湿度の影響を受けやすくなり部分的な沿面放電が発生し接続ブッシングに放電痕を残す。
【0025】
また、ブッシングの高電圧リークは表面電流であって、ブッシング表面の汚れが湿度の影響で水に溶け込んだために表面抵抗が落ちた絶縁不良と考えられる。このような絶縁不良は、PFCを使うと防ぐことができる。
【0026】
実験に用いたイオン銃は、PFCを15cc入れると図2のように高電圧部はすべて浸かってしまった。PFCに水が溶けると(飽和吸水量11ppm(wt)at25℃)耐電圧が落ちるが、影響が少なく絶縁破壊電圧は>15kV/mmある。したがって、室温付近で使用するのであれば飽和吸水量まで水を含んでもPFCの絶縁破壊電圧は>15kV/mmある。PFCは、水の溶解に対する絶縁破壊電圧の変化量は絶縁油とこの点が大きく違う。しかし、水が浮くような状態では、絶縁耐力が落ちた。
【0027】
次に、イオン銃の真空容器であるイオンポンプ9とカラムをベーキングした時のPFC充填イオン銃からの蒸発量とイオンポンプ9の真空度変化と碍子温度について調べた。イオン源碍子部にPFC不活性溶液(FC−75)を12cc注入して、GUNのHVケーブル差し込み部をOリング(フッ素ゴム)の付いた蓋で封じ、ベーキング(イオンポンプとカラム真空容器)を6時間実施した。図6に結果を示す。ベーキング中の温度は、イオン源碍子(受電側フランジ碍子5−112c)とGUNフランジ(受電側金属フランジ5−112b)を測定した。
【0028】
その結果、カラムベーキング中のイオン源碍子の到達温度は約90℃であった。PFC充填によりベーキング中のGUNフランジとイオン源碍子の温度差がなくなる。ベーキング開始2時間後、真空度が飽和し始め、GUNフランジとイオン源碍子温度はベーキング終了(6時間)時間まで上昇していたが、最大到達温度は100℃以下と予測される。PFCを充填した状態でベーキングしてもPFCは真空中に漏れない。到達真空度は、イオンポンプ9で2×10-7Paであった。
【0029】
また、PFC充填イオン銃のカラムベーキング時のPFC蒸発量の測定結果を表1にまとめる。カラムベーキング前にPFCを18cc充填し、ベーキング開始からの経過時間における蒸発量を測定した。
【0030】
【表1】
Figure 0004261984
【0031】
表1に示したように、ベーキングでPFCが、最初の4時間ベークで5.5cc減少(ベーク終了後2hに測定)、15時間後追加ベークを6時間実施、28時間後PFC減少量を確認すると更に2.4cc減少していた。ベーキング時のPFCの減少は、PFC不活性溶液(FC−75)の沸点が105℃であるためベーキングで90℃に加熱されると内圧Pが室温の圧力P0(Pa)とするとP=(363/300)P0=1.2P0と見積もられるれるため、パッキング(Oリング)がない状態でベーキングしたので、内圧が高くなった分外に蒸発したことによる。
【0032】
次に、PFCのろ過について説明する。PFCの表面張力は12〜18(mN/m)、一方、水の表面張力は72(mN/m)である。PFCの表面張力が水に比べ約一桁小さいので、PFCと水の混在した溶液をろ紙でろ過すると、水はろ紙に浸透して膜を作るがPFCはろ過される。実験に用いたろ紙の最大吸水量は、約0.8ccであった。イオン源碍子とブッシングの間隙の体積25cc、温度40℃、湿度100%の間隙雰囲気(飽和水蒸気)が、温度10℃になった場合、結露する水の量は42g/m3×25×10-6=0.001ccである。この場合、ろ紙の吸水量が約0.8ccあるので水はろ紙に浸透し表面張力で保持される。
上記実施例ではPFC(FC−75)を用いたが、PFCの中でもベーキングに適するものとして100℃以上の沸点を有するPFCが望ましい。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、結露ないし吸湿によるリーク電流の増大を抑制して耐電圧が向上し、小型化が可能な信頼性の高い荷電ビーム銃を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による荷電ビーム銃の一実施例であるイオンビーム装置の概略構成図。
【図2】イオン銃の高電圧接続部の断面図。
【図3】高電圧接続部の接続ブッシングと受電側フランジを分離して示した図。
【図4】弁の概略図。
【図5】弁の付いた蓋で密封した状態の図。
【図6】ベーキングによるPFC蒸発の実験結果を示す図。
【符号の説明】
1…イオンビーム装置、2…イオン銃、2−1…イオン源、2−2…引出電極、2−3…加速電極、3…真空容器、3a…真空部、3b…ヒータ、4…真空排気装置、5…高電圧電源部、5−1…高電圧発生装置、5−11…イオン装置高電圧接続部、5−111…接続ブッシング、5−111a…ブッシング端子、5−111c…ブッシング絶縁面、5−111d…ブッシングフランジ、5−111e…ブッシング押さえ、5−112…受電側フランジ、5−112a…フランジ端子、5−112b…受電側金属フランジ、5−112c…受電側フランジ碍子、5−112d…受電側フランジ絶縁面、5−113…間隙部、5−113a…絶縁性液体、5−114…Oリング、5−115…配管、5−115a…弁、5−2…イオン加速電圧制御、5−3a…高電圧ケーブル、5−3b…高電圧ケーブル、6…イオンビーム、7…ゲートバルブ、8…蓋、8−1a…弁、8−1b…弁、8−2a…回収口、8−2b…注入口、9…イオンポンプ

Claims (6)

  1. 受電側荷電ビーム源装置が内置された真空容器と、前記受電側荷電ビーム源装置に高電圧を給電するケーブルが接続されたブッシング端子を下面に有する接続ブッシングと、前記真空容器に設けられ、前記ブッシング端子が接続されるフランジ端子を有し、前記接続ブッシングを着脱自在に支持する受電側フランジとを備える電子ビーム装置又はイオンビーム装置において、
    前記真空容器に外置されたヒーターと、
    前記接続ブッシングに取り付けられ、前記受電側フランジに前記接続ブッシングが接続されることで形成された接続空間部と外気とを連通する配管と、
    前記接続ブッシングが前記受電側フランジに接続された状態でベーキングが行われる際に前記接続空間部の圧力を外気に逃がすとともに外気が前記接続空間部に流入するのを防ぐ、前記接続ブッシングに取り付けられたリーク弁と、
    を備え、
    前記真空容器は、前記接続空間部にフッ素を主成分とする絶縁性の液体が注入された状態で、前記ヒーターによってベーキングが行われ、前記液体の蒸気圧が前記リーク弁によって調整されることを特徴とする電子ビーム装置又はイオンビーム装置。
  2. 請求項1に記載の電子ビーム装置又はイオンビーム装置において、
    前記真空容器をベーキングする際に前記接続ブッシングの代わりに前記受電側フランジの開放部を塞ぐ弁付きの蓋が付属していることを特徴とする電子ビーム装置又はイオンビーム装置。
  3. 請求項1または2に記載の電子ビーム装置又はイオンビーム装置において、
    前記絶縁性の液体は沸点が100℃以上のパーフルオロカーボンであることを特徴とする電子ビーム装置又はイオンビーム装置。
  4. 受電側荷電ビーム源装置が内置された真空容器と、前記受電側荷電ビーム源装置に高電圧を給電するケーブルが接続されたブッシング端子を下面に有する接続ブッシングと、前記真空容器に設けられ、前記ブッシング端子が接続されるフランジ端子を有し、前記接続ブッシングを着脱自在に支持する受電側フランジとを備える電子ビーム装置又はイオンビーム装置のベーキング方法において、
    前記受電側フランジに、フッ素を主成分とする絶縁性の液体を充填する絶縁液体充填ステップと、
    前記接続ブッシングを前記受電側フランジに取り付ける高電圧部接続ステップと、
    前記接続ブッシングが前記受電側フランジに取り付けられたまま、前記真空容器に外置されたヒーターを加熱して前記真空容器をベーキングする真空排気ステップと、
    を有し、
    前記真空排気ステップにおけるベーキングの際に、前記接続ブッシングに取り付けられ、前記受電側フランジに前記接続ブッシングが接続されることで形成された接続空間部と外気とを連通する配管およびリーク弁により、前記接続空間部の圧力を外気に逃がすとともに外気が前記受電側フランジ内部に流入するのを防ぐことを特徴とする電子ビーム装置又はイオンビーム装置のベーキング方法。
  5. 受電側荷電ビーム源装置が内置された真空容器と、前記受電側荷電ビーム源装置に高電圧を給電するケーブルを接続するための該真空容器に設けられた受電側フランジと、前記受電側フランジの開放部を塞ぐ着脱可能な弁付きの蓋とを備える電子ビーム装置又はイオンビーム装置のベーキング方法において、
    前記受電側フランジに、フッ素を主成分とする絶縁性の液体を充填する絶縁液体充填ステップと、
    前記弁付きの蓋を前記受電側フランジに取り付ける高電圧部接続ステップと、
    前記弁付きの蓋が前記受電側フランジに取り付けられたまま、前記真空容器に外置されたヒーターを加熱して前記真空容器をベーキングする真空排気ステップと、
    を有し、
    前記真空排気ステップは、前記ベーキングの際に前記弁付きの蓋に取り付けられた外気を連通する配管およびリーク弁により、前記受電側フランジ内部の圧力を外気に逃がすとともに外気が前記受電側フランジ内部に流入するのを防ぐことを特徴とする電子ビーム装置又はイオンビーム装置のベーキング方法。
  6. 請求項4又は5に記載の電子ビーム装置又はイオンビーム装置のベーキング方法において、
    前記絶縁性の液体は沸点が100℃以上のパーフルオロカーボンであることを特徴とする電子ビーム装置又はイオンビーム装置のベーキング方法。
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