JP4261494B2 - 空気圧アクチュエータ - Google Patents
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Description
メタルシリンダは、シリンダ内を移動するピストンに出力ロッドの基端部が固定され、シリンダ内に供給される空気圧に基づいてピストンが移動し、そのピストンの移動にともなって出力ロッドがシリンダから突出し、あるいはシリンダ内に引き込まれる。ピストンの両側に空気圧を交互に供給することにより、出力ロッドが往復動作する復動型アクチュエータが構成される。
ベローズシリンダは、2つのべローズを使用して、シリンダ内で複数の圧力室を区画し、その圧力室に空気圧を交互に供給することによりピストンを往復動させて出力ロッドを往復動作させる。
また、ベローズシリンダでは2つのベローズを内蔵する必要があるので、小型化が困難である。
上記のように構成された空気圧アクチュエータでは、次に示す作用効果を得ることができる。
(1)ラム型シリンダで構成されるため、ロッド3はその中間部がシール材2で移動可能に支持され、ロッド3の移動に際しかじりが発生することがなく、ロッド3を低摩擦抵抗で移動させることができる。従って、圧力室5に供給する空気圧の制御に基づいて、ワークを押圧する圧力を高精度に制御することができる。
(2)磁気ばねmsの作用により、圧力室5内の空気圧を低下させれば、ロッド3をケース1内に向かって移動させて、原位置まで自動的に復帰させることができる。
(3)磁気ばねmsの作用により、ロッド3の回転を阻止する吸引力が作用する。シール材2はロッド3の回転に対しても低抵抗であるが、磁気ばねmsによりワークの押圧動作時のロッド3の回転が阻止されるので、ロッド3の回転によるワークの損傷を防止することができる。
(4)磁気ばねmsは、ロッド3の移動量に関わらず一定の復元力を発生するので、ロッド3の押圧力の制御を容易かつ正確に行うことができる。
(5)磁気ばねmsは、ロッド3の移動にともなう摺動部分が存在しないので、ロッド3の移動による塵の発生を防止することができる。
(6)圧力室5からロッド3とシール材2との隙間からロッド3の先端側に向かって抜ける空気を、ケース1の先端側からワークに向かって噴出することなく、排気ポート10から排出することができる。このとき、ケース1の先端側に磁気ばねmsを構成する外側磁石6及び内側磁石7が配設されているので、ケース1の先端側に抜けようとする空気が両磁石6,7により阻害されて、排気ポート10に案内される。
(7)磁気検出部9により、ロッド3の移動状態を検知して、ワークの押圧動作を精密に制御することができる。
(8)ロッド3及びその膨径部4をアルミ等の非磁性材で形成することにより、膨径部4に取着した位置検出用磁石8の位置を磁気検出部9で容易に検出することができる。
(9)ロッド3をアルミ等の軽量材で形成することにより、ロッド3の慣性力を低減することができる。従って、ロッド3の慣性力によるワークの損傷を防止することができる。
(10)シール材2をカーボン等の軽量材で形成すれば、メタルシールで形成する場合に比して軽量化を図ることができる。
(第二の実施の形態)
図3は、上記のような磁気ばねmsを備えたラム型シリンダによる空気圧アクチュエータの第二の実施の形態を示す。ケース1の先端部に設けられた軸受11に対しロッド3が移動可能に支持され、軸受11に隣接してケース1内にはメタルシール12が配設されている。
(第三の実施の形態)
図4は、第三の実施の形態を示す。この実施の形態は、前記第二の実施の形態のメタルシール12に代えて、圧力室5をベローズシール14でシールする構成を示し、軸受11と磁気ばねmsが隣接して設けられる。
(第四の実施の形態)
図5は、第四の実施の形態を示す。この実施の形態は、前記第二の実施の形態のメタルシール12に代えて、弾性体シール15を配設したものである。このような構成でも、磁気ばねmsの作用により、前記第一の実施の形態と同様なロッド3の復帰機能と回転防止機能とを備えた構成とすることができる。
(第五の実施の形態)
図6は、第五の実施の形態を示す。この実施の形態は、前記第二の実施の形態のメタルシール12に代えて、シール機能を備えた静圧軸受16を備えたものである。静圧軸受16は、多孔質材で軸受を構成し、静圧供給装置(図示しない)から供給孔17に所定の圧力を供給することにより、軸受機能とシール機能とを併せ持つ公知の構成である。そして、静圧軸受16に隣接して磁気ばねmsが配設される。
・外側磁石6及び内側磁石7の極数は4曲以外の極数としてもよい。極数の変更により、ロッド3の許容回転角度を変更可能である。
2 シール材
3 ロッド
5 圧力室
6 外側磁石
7 内側磁石
8 位置検出用磁石
9 磁気検出部
10 排気ポート
ms 磁気ばね
Claims (5)
- ケースにロッドを移動可能に支持し、前記ケース内に設けた圧力室に空気圧を供給することにより前記ロッドを駆動するラム型シリンダで構成した空気圧アクチュエータにおいて、
前記ロッドを原位置に向かって付勢する磁気ばねを備え、
前記ケース内には前記ロッドを移動可能に支持するシール材を設け、前記シール材の一端側に前記圧力室を設け、前記シール材の他端側に前記磁気ばねを設け、前記シール材と磁気ばねとの間において前記ケースに排気ポートを備えたことを特徴とする空気圧アクチュエータ。 - 前記磁気ばねは、前記ケースの内周面に取着した円筒状の外側磁石と、前記外側磁石の内側において前記ロッドに取着された内側磁石とを備え、前記外側磁石と内側磁石との磁力に基づいて、前記ロッドを軸方向及び回転方向の原位置に向かって付勢することを特徴とする請求項1記載の空気圧アクチュエータ。
- 前記ロッドを非磁性材で形成し、前記ロッドの基端部に位置検出用磁石を取着し、前記ケース外には前記位置検出用磁石の位置を検出する磁気検出部を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の空気圧アクチュエータ。
- 前記シール材をメタルシールで形成したことを特徴とする請求項1または2記載の空気圧アクチュエータ。
- 前記シール材を非磁性材で形成したことを特徴とする請求項1または2記載の空気圧アクチュエータ。
Priority Applications (1)
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