JPH11278014A - 重荷重用空気入りラジアル・タイヤ - Google Patents
重荷重用空気入りラジアル・タイヤInfo
- Publication number
- JPH11278014A JPH11278014A JP10080085A JP8008598A JPH11278014A JP H11278014 A JPH11278014 A JP H11278014A JP 10080085 A JP10080085 A JP 10080085A JP 8008598 A JP8008598 A JP 8008598A JP H11278014 A JPH11278014 A JP H11278014A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tire
- belt layer
- cord
- cross
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C2200/00—Tyres specially adapted for particular applications
- B60C2200/06—Tyres specially adapted for particular applications for heavy duty vehicles
- B60C2200/065—Tyres specially adapted for particular applications for heavy duty vehicles for construction vehicles
Landscapes
- Tires In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【課題】 耐ベルト端セパレーション性能に優れ、しか
も耐摩耗性能にも優れた主として荒れ地走行用の重荷重
用空気入りラジアル・タイヤを提供する。 【解決手段】 ベルトは断面幅がトレッド幅の２５〜６
０％の強化ベルト層と非伸長性の金属コードが層内では
互いに平行、層間では交差するように、被覆ゴム中に積
層埋設されてなり、断面幅が強化ベルト層より広幅の交
差ベルト層を含む。カーカス・プライに立てた垂線がト
レッドの外輪郭と交差する点Ｐより軸方向外側の外輪郭
が、クラウン半径Ｒの仮想延長線よりラジアル方向内側
にあり、トレッド端部におけるタイヤセンタ部高さから
の仮想落ち高をＨとし、実際の外輪郭の、Ｈからの落ち
高をｈとするとき、０．１Ｈ＜ｈ＜Ｈであることを特徴
とする。
も耐摩耗性能にも優れた主として荒れ地走行用の重荷重
用空気入りラジアル・タイヤを提供する。 【解決手段】 ベルトは断面幅がトレッド幅の２５〜６
０％の強化ベルト層と非伸長性の金属コードが層内では
互いに平行、層間では交差するように、被覆ゴム中に積
層埋設されてなり、断面幅が強化ベルト層より広幅の交
差ベルト層を含む。カーカス・プライに立てた垂線がト
レッドの外輪郭と交差する点Ｐより軸方向外側の外輪郭
が、クラウン半径Ｒの仮想延長線よりラジアル方向内側
にあり、トレッド端部におけるタイヤセンタ部高さから
の仮想落ち高をＨとし、実際の外輪郭の、Ｈからの落ち
高をｈとするとき、０．１Ｈ＜ｈ＜Ｈであることを特徴
とする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は空気入りタイヤに関する
ものであり、特に、左右一対のビード部に設けられたビ
ード・コアーと、一方のビード部から他方のビード部に
延び、該ビード・コアーに巻回されてビード部に係留さ
れた、ラジアル・コード層よりなるカーカス・プライ
と、該カーカス・プライのクラウン部ラジアル方向外側
に配置されたベルトとトレッドとを備えた、主として荒
れ地走行用の重荷重用空気入りラジアル・タイヤに関す
るものである。
ものであり、特に、左右一対のビード部に設けられたビ
ード・コアーと、一方のビード部から他方のビード部に
延び、該ビード・コアーに巻回されてビード部に係留さ
れた、ラジアル・コード層よりなるカーカス・プライ
と、該カーカス・プライのクラウン部ラジアル方向外側
に配置されたベルトとトレッドとを備えた、主として荒
れ地走行用の重荷重用空気入りラジアル・タイヤに関す
るものである。
【０００２】
【従来の技術】一般に、建設車両用空気入りタイヤなど
に代表される重荷重用空気入りタイヤは、岩石や砕石な
どが散在する悪路や荒れ地で使用されることが多く、ベ
ルトの端部でセパレーション故障が発生しやすい。この
ベルト端部でのセパレーション故障を抑制または防止す
るために、従来のベルトの内側すなわちベルトとカーカ
スとの間に、周方向に対するコード角度が小さな狭幅の
ベルト層を配置して、タイヤに内圧を充填したときの張
力を負担させて、タイヤの断面を所望の形状に維持し径
成長を抑制し、従来のベルトの周方向に対するコード角
度を大きくすることが提案されている。
に代表される重荷重用空気入りタイヤは、岩石や砕石な
どが散在する悪路や荒れ地で使用されることが多く、ベ
ルトの端部でセパレーション故障が発生しやすい。この
ベルト端部でのセパレーション故障を抑制または防止す
るために、従来のベルトの内側すなわちベルトとカーカ
スとの間に、周方向に対するコード角度が小さな狭幅の
ベルト層を配置して、タイヤに内圧を充填したときの張
力を負担させて、タイヤの断面を所望の形状に維持し径
成長を抑制し、従来のベルトの周方向に対するコード角
度を大きくすることが提案されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように周方向に対するコードの配列角度を小さくした狭
幅のベルト層をベルトとカーカスとの間に配置すると、
タイヤ中央部の剛性が著しく高くなって、相対的に両シ
ョルダー領域の剛性が小さくなって、負荷回転時にショ
ルダー部のたわみ変形が増大し、接地形状が一様ではな
くなる。つまり、両ショルダー領域の接地長さや接地圧
が増大するのでタイヤの耐摩耗性能が低下し、さらに、
両ショルダー領域の発熱が大きくなって、ベルトのヒー
ト・セパレーション故障が発生しやすくなるという不具
合があった。
ように周方向に対するコードの配列角度を小さくした狭
幅のベルト層をベルトとカーカスとの間に配置すると、
タイヤ中央部の剛性が著しく高くなって、相対的に両シ
ョルダー領域の剛性が小さくなって、負荷回転時にショ
ルダー部のたわみ変形が増大し、接地形状が一様ではな
くなる。つまり、両ショルダー領域の接地長さや接地圧
が増大するのでタイヤの耐摩耗性能が低下し、さらに、
両ショルダー領域の発熱が大きくなって、ベルトのヒー
ト・セパレーション故障が発生しやすくなるという不具
合があった。
【０００４】本発明の目的は、上述したような従来タイ
ヤの欠点を除去し、耐ベルト端セパレーション性能に優
れ、しかも耐摩耗性能にも優れた、主として荒れ地走行
用の重荷重用空気入りラジアル・タイヤを提供すること
である。
ヤの欠点を除去し、耐ベルト端セパレーション性能に優
れ、しかも耐摩耗性能にも優れた、主として荒れ地走行
用の重荷重用空気入りラジアル・タイヤを提供すること
である。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明によるタイヤは、左右一対のビード部に設
けられたビード・コアーと、一方のビード部から他方の
ビード部に延び、該ビード・コアーに巻回されてビード
部に係留された、ラジアル・コード層よりなるカーカス
・プライと、該カーカス・プライのクラウン部ラジアル
方向外側に配置されたベルトとトレッドとを備えた空気
入りラジアル・タイヤにおいて、タイヤを正規リムに装
着し正規内圧を充填したときに、（１）該ベルトは、実
質的に非伸長性の金属コードを、周方向に対して比較的
小さなコード角度αで被覆ゴム中に埋設して成り、断面
幅がトレッド幅の２５乃至６０％の、少なくとも１層の
強化ベルト層と、実質的に非伸長性の金属コードを、層
内ではコードが互いに平行に延び、隣接する層間ではコ
ードが互いに交差するように、周方向に対するコード角
度βが１０乃至４０度でかつ該強化ベルト層のコード角
度αより大きくなるように積層して成り、断面幅が該強
化ベルト層より広幅の、少なくとも２層の交差ベルト層
とを含み、（２）該強化ベルト層端を通り該カーカス・
プライに立てた垂線が該トレッドの外輪郭と交差する点
をＰとすると、該交差点Ｐよりタイヤ軸方向外側の外輪
郭が該交差点Ｐよりタイヤ軸方向内側の外輪郭を形成す
るクラウン半径Ｒの仮想延長線よりラジアル方向内側に
位置し、（３）該トレッドの端部における、タイヤ軸方
向内側の外輪郭を形成するクラウン半径Ｒの仮想延長線
の、タイヤ・センター部高さからの仮想落ち高をＨと
し、タイヤ軸方向外側の実際の外輪郭の、仮想落ち高Ｈ
からの落ち高をｈとしたときに、０．１Ｈ＜ｈ＜Ｈであ
ることを特徴とする主として荒れ地走行に供される重荷
重用空気入りラジアル・タイヤである。
めに、本発明によるタイヤは、左右一対のビード部に設
けられたビード・コアーと、一方のビード部から他方の
ビード部に延び、該ビード・コアーに巻回されてビード
部に係留された、ラジアル・コード層よりなるカーカス
・プライと、該カーカス・プライのクラウン部ラジアル
方向外側に配置されたベルトとトレッドとを備えた空気
入りラジアル・タイヤにおいて、タイヤを正規リムに装
着し正規内圧を充填したときに、（１）該ベルトは、実
質的に非伸長性の金属コードを、周方向に対して比較的
小さなコード角度αで被覆ゴム中に埋設して成り、断面
幅がトレッド幅の２５乃至６０％の、少なくとも１層の
強化ベルト層と、実質的に非伸長性の金属コードを、層
内ではコードが互いに平行に延び、隣接する層間ではコ
ードが互いに交差するように、周方向に対するコード角
度βが１０乃至４０度でかつ該強化ベルト層のコード角
度αより大きくなるように積層して成り、断面幅が該強
化ベルト層より広幅の、少なくとも２層の交差ベルト層
とを含み、（２）該強化ベルト層端を通り該カーカス・
プライに立てた垂線が該トレッドの外輪郭と交差する点
をＰとすると、該交差点Ｐよりタイヤ軸方向外側の外輪
郭が該交差点Ｐよりタイヤ軸方向内側の外輪郭を形成す
るクラウン半径Ｒの仮想延長線よりラジアル方向内側に
位置し、（３）該トレッドの端部における、タイヤ軸方
向内側の外輪郭を形成するクラウン半径Ｒの仮想延長線
の、タイヤ・センター部高さからの仮想落ち高をＨと
し、タイヤ軸方向外側の実際の外輪郭の、仮想落ち高Ｈ
からの落ち高をｈとしたときに、０．１Ｈ＜ｈ＜Ｈであ
ることを特徴とする主として荒れ地走行に供される重荷
重用空気入りラジアル・タイヤである。
【０００６】上記の目的を達成するために、本発明によ
るタイヤでは、該強化ベルト層の周方向に対するコード
角度αが０度より大きく１０度以下であること、該強化
ベルト層が該カーカス・プライと該交差ベルト層との間
に配置されていること、および該強化ベルト層が、層内
ではコードが互いに平行に延び、隣接する層間ではコー
ドが互いに交差するように積層された少なくとも２層の
ゴム被覆コード層より形成されていることが好ましい。
るタイヤでは、該強化ベルト層の周方向に対するコード
角度αが０度より大きく１０度以下であること、該強化
ベルト層が該カーカス・プライと該交差ベルト層との間
に配置されていること、および該強化ベルト層が、層内
ではコードが互いに平行に延び、隣接する層間ではコー
ドが互いに交差するように積層された少なくとも２層の
ゴム被覆コード層より形成されていることが好ましい。
【０００７】上記の目的を達成するために、本発明によ
るタイヤでは、該強化ベルト層のコードが、コードの長
手方向に直線状に延びる通常のタイヤ・コードではな
く、コードの長手方向に波状に延びる波状コードで形成
され、周方向に対するコード角度αが実質的に０度とな
るようにゴムに被覆して強化ベルト層が形成されていて
もよい。本明細書において「波状コード」とは、コード
の長手方向に小さな振幅で、鋸歯状、ジグザグ状または
サインカーブ状などの波状に延びるコードを指し、コー
ドの長手方向に直線状に延びる通常のタイヤ・コードと
対比して用いられる。
るタイヤでは、該強化ベルト層のコードが、コードの長
手方向に直線状に延びる通常のタイヤ・コードではな
く、コードの長手方向に波状に延びる波状コードで形成
され、周方向に対するコード角度αが実質的に０度とな
るようにゴムに被覆して強化ベルト層が形成されていて
もよい。本明細書において「波状コード」とは、コード
の長手方向に小さな振幅で、鋸歯状、ジグザグ状または
サインカーブ状などの波状に延びるコードを指し、コー
ドの長手方向に直線状に延びる通常のタイヤ・コードと
対比して用いられる。
【０００８】空気入りタイヤは、それぞれのサイズに応
じて、ＪＡＴＭＡ（日本）、ＴＲＡ（米国）およびＥＴ
ＲＴＯ（欧州）などが発行する規格に定められた標準リ
ムに装着して使用され、この標準リムが通常正規リムと
称される。本明細書でもこの慣用呼称に従い、「正規リ
ム」とは、米国のタイヤとリムの協会ＴＲＡが発行する
１９９７年版のＹＥＡＲ ＢＯＯＫに定められた適用サ
イズにおける標準リムを指す。同様に、「正規荷重」と
は、米国のタイヤとリムの協会ＴＲＡが発行する１９９
７年版のＹＥＡＲ ＢＯＯＫに定められた適用サイズ・
プライレーティングにおける最大荷重を指し、「正規内
圧」とは、米国のタイヤとリムの協会ＴＲＡが発行する
１９９７年版のＹＥＡＲ ＢＯＯＫに定められた適用サ
イズ・プライレーティングにおける最大荷重に対応する
空気圧を指す。本明細書において、「接地幅」または
「トレッド接地幅」とは、タイヤを正規リムに装着し正
規内圧を充填し正規荷重を静的に負荷したときのトレッ
ドの接地幅を指す。本明細書において、「実質的に非伸
長性の金属コード」とは、破断時の伸び（Ｅｂ）が１乃
至３％の金属コード好ましくはスチール・コードを指
し、「実質的に伸長性の金属コード」とは、破断時の伸
び（Ｅｂ）が４乃至７％の金属コード好ましくはスチー
ル・コードを指し、「ベルト層の断面幅」とは、タイヤ
の回転軸を含む断面におけるベルト層の幅を指す。
じて、ＪＡＴＭＡ（日本）、ＴＲＡ（米国）およびＥＴ
ＲＴＯ（欧州）などが発行する規格に定められた標準リ
ムに装着して使用され、この標準リムが通常正規リムと
称される。本明細書でもこの慣用呼称に従い、「正規リ
ム」とは、米国のタイヤとリムの協会ＴＲＡが発行する
１９９７年版のＹＥＡＲ ＢＯＯＫに定められた適用サ
イズにおける標準リムを指す。同様に、「正規荷重」と
は、米国のタイヤとリムの協会ＴＲＡが発行する１９９
７年版のＹＥＡＲ ＢＯＯＫに定められた適用サイズ・
プライレーティングにおける最大荷重を指し、「正規内
圧」とは、米国のタイヤとリムの協会ＴＲＡが発行する
１９９７年版のＹＥＡＲ ＢＯＯＫに定められた適用サ
イズ・プライレーティングにおける最大荷重に対応する
空気圧を指す。本明細書において、「接地幅」または
「トレッド接地幅」とは、タイヤを正規リムに装着し正
規内圧を充填し正規荷重を静的に負荷したときのトレッ
ドの接地幅を指す。本明細書において、「実質的に非伸
長性の金属コード」とは、破断時の伸び（Ｅｂ）が１乃
至３％の金属コード好ましくはスチール・コードを指
し、「実質的に伸長性の金属コード」とは、破断時の伸
び（Ｅｂ）が４乃至７％の金属コード好ましくはスチー
ル・コードを指し、「ベルト層の断面幅」とは、タイヤ
の回転軸を含む断面におけるベルト層の幅を指す。
【０００９】前述のように、主として荒れ地走行用の重
荷重用空気入りラジアル・タイヤでは、ベルト端部での
セパレーション故障を抑制または防止するために、従来
の交差ベルトの内側すなわちベルトとカーカスとの間
に、周方向に対するコード角度が小さな狭幅の強化ベル
ト層を配置して、タイヤに内圧を充填したときの張力を
この強化ベルト層に負担させて、タイヤの断面を所望の
形状に維持し径成長を抑制し、従来の交差ベルトの周方
向に対するコード角度を大きくすることが提案されてい
る。しかしながら、上記のように周方向に対するコード
の配列角度を小さくした狭幅のベルト層をベルトとカー
カスとの間に配置すると、タイヤ中央部の剛性が著しく
高くなって、相対的に両ショルダー領域の剛性が小さく
なって、負荷回転時にショルダー部のたわみ変形が増大
し、接地形状が一様ではなくなる。つまり、両ショルダ
ー領域の接地長さや接地圧が増大するのでタイヤの耐摩
耗性能が低下し、さらに、両ショルダー領域の発熱が大
きくなって、ベルトのヒート・セパレーション故障が発
生しやすくなるという不具合があった。本発明のタイヤ
は上記のような構成であり、特に、（１）ベルトは、実
質的に非伸長性の金属コードを、周方向に対して比較的
小さなコード角度αで被覆ゴム中に埋設して成り、断面
幅がトレッド幅の２５乃至６０％の、少なくとも１層の
強化ベルト層と、実質的に非伸長性の金属コードを、層
内ではコードが互いに平行に延び、隣接する層間ではコ
ードが互いに交差するように、周方向に対するコード角
度βが１０乃至４０度でかつ該強化ベルト層のコード角
度αより大きくなるように積層して成り、断面幅が該強
化ベルト層より広幅の、少なくとも２層の交差ベルト層
とを含み、（２）該強化ベルト層端を通り該カーカス・
プライに立てた垂線が該トレッドの外輪郭と交差する点
をＰとすると、該交差点Ｐよりタイヤ軸方向外側の外輪
郭が該交差点Ｐよりタイヤ軸方向内側の外輪郭を形成す
るクラウン半径Ｒの仮想延長線よりラジアル方向内側に
位置し、（３）該トレッドの端部における、タイヤ軸方
向内側の外輪郭を形成するクラウン半径Ｒの仮想延長線
の、タイヤ・センター部高さからの仮想落ち高をＨと
し、タイヤ軸方向外側の実際の外輪郭の、仮想落ち高Ｈ
からの落ち高をｈとしたときに、０．１Ｈ＜ｈ＜Ｈであ
るので、一様な接地形状が得られる。これによって、周
方向に対するコード角度が小さな狭幅の強化ベルト層を
配置して、タイヤに内圧を充填したときの張力をこの強
化ベルト層に負担させて、タイヤの断面を所望の形状に
維持し径成長を抑制したタイヤの欠点であった、タイヤ
の耐摩耗性能が低下し、さらに、両ショルダー領域の発
熱が大きくなって、ベルトのヒート・セパレーション故
障が発生しやすくなるという不具合が解消されるように
なった。
荷重用空気入りラジアル・タイヤでは、ベルト端部での
セパレーション故障を抑制または防止するために、従来
の交差ベルトの内側すなわちベルトとカーカスとの間
に、周方向に対するコード角度が小さな狭幅の強化ベル
ト層を配置して、タイヤに内圧を充填したときの張力を
この強化ベルト層に負担させて、タイヤの断面を所望の
形状に維持し径成長を抑制し、従来の交差ベルトの周方
向に対するコード角度を大きくすることが提案されてい
る。しかしながら、上記のように周方向に対するコード
の配列角度を小さくした狭幅のベルト層をベルトとカー
カスとの間に配置すると、タイヤ中央部の剛性が著しく
高くなって、相対的に両ショルダー領域の剛性が小さく
なって、負荷回転時にショルダー部のたわみ変形が増大
し、接地形状が一様ではなくなる。つまり、両ショルダ
ー領域の接地長さや接地圧が増大するのでタイヤの耐摩
耗性能が低下し、さらに、両ショルダー領域の発熱が大
きくなって、ベルトのヒート・セパレーション故障が発
生しやすくなるという不具合があった。本発明のタイヤ
は上記のような構成であり、特に、（１）ベルトは、実
質的に非伸長性の金属コードを、周方向に対して比較的
小さなコード角度αで被覆ゴム中に埋設して成り、断面
幅がトレッド幅の２５乃至６０％の、少なくとも１層の
強化ベルト層と、実質的に非伸長性の金属コードを、層
内ではコードが互いに平行に延び、隣接する層間ではコ
ードが互いに交差するように、周方向に対するコード角
度βが１０乃至４０度でかつ該強化ベルト層のコード角
度αより大きくなるように積層して成り、断面幅が該強
化ベルト層より広幅の、少なくとも２層の交差ベルト層
とを含み、（２）該強化ベルト層端を通り該カーカス・
プライに立てた垂線が該トレッドの外輪郭と交差する点
をＰとすると、該交差点Ｐよりタイヤ軸方向外側の外輪
郭が該交差点Ｐよりタイヤ軸方向内側の外輪郭を形成す
るクラウン半径Ｒの仮想延長線よりラジアル方向内側に
位置し、（３）該トレッドの端部における、タイヤ軸方
向内側の外輪郭を形成するクラウン半径Ｒの仮想延長線
の、タイヤ・センター部高さからの仮想落ち高をＨと
し、タイヤ軸方向外側の実際の外輪郭の、仮想落ち高Ｈ
からの落ち高をｈとしたときに、０．１Ｈ＜ｈ＜Ｈであ
るので、一様な接地形状が得られる。これによって、周
方向に対するコード角度が小さな狭幅の強化ベルト層を
配置して、タイヤに内圧を充填したときの張力をこの強
化ベルト層に負担させて、タイヤの断面を所望の形状に
維持し径成長を抑制したタイヤの欠点であった、タイヤ
の耐摩耗性能が低下し、さらに、両ショルダー領域の発
熱が大きくなって、ベルトのヒート・セパレーション故
障が発生しやすくなるという不具合が解消されるように
なった。
【００１０】本発明による空気入りラジアル・タイヤで
は、上記のように、該トレッドの端部における、タイヤ
軸方向内側の外輪郭を形成するクラウン半径Ｒの仮想延
長線の、タイヤ・センター部高さからの仮想落ち高をＨ
とし、タイヤ軸方向外側の実際の外輪郭の、仮想落ち高
Ｈからの落ち高をｈとしたときに、０．１Ｈ＜ｈ＜Ｈで
あるが、落ち高ｈが仮想落ち高Ｈの１０％以下になる
と、一様な接地形状が得られなくなって、上記のような
本発明の効果が得られなくなる。一方、落ち高ｈが仮想
落ち高Ｈの１００％以上になると、トレッド・センター
領域の接地圧が増加してセンター摩耗が発生し、さら
に、負荷時にショルダー部が周方向に大きく伸ばされ
て、交差ベルト層の両端部でセパレーション故障が発生
しやすくなるという不具合が発生する。
は、上記のように、該トレッドの端部における、タイヤ
軸方向内側の外輪郭を形成するクラウン半径Ｒの仮想延
長線の、タイヤ・センター部高さからの仮想落ち高をＨ
とし、タイヤ軸方向外側の実際の外輪郭の、仮想落ち高
Ｈからの落ち高をｈとしたときに、０．１Ｈ＜ｈ＜Ｈで
あるが、落ち高ｈが仮想落ち高Ｈの１０％以下になる
と、一様な接地形状が得られなくなって、上記のような
本発明の効果が得られなくなる。一方、落ち高ｈが仮想
落ち高Ｈの１００％以上になると、トレッド・センター
領域の接地圧が増加してセンター摩耗が発生し、さら
に、負荷時にショルダー部が周方向に大きく伸ばされ
て、交差ベルト層の両端部でセパレーション故障が発生
しやすくなるという不具合が発生する。
【００１１】本発明によるタイヤでは、強化ベルト層の
周方向に対するコード角度αが０度より大きく１０度以
下であることが、タイヤに内圧を充填したときの張力を
この強化ベルト層に負担させて、タイヤの断面を所望の
形状に維持し径成長を抑制するために効果的である。ま
た、強化ベルト層がカーカス・プライと交差ベルト層と
の間に配置されていることが、セパレーション故障の発
生をよく制するために効果的である。この強化ベルト層
が、層内ではコードが互いに平行に延び、隣接する層間
ではコードが互いに交差するように積層された少なくと
も２層のゴム被覆コード層より形成されていると、タイ
ヤの断面を所望の形状に維持し径成長を抑制するために
効果的である。本発明によるタイヤでは、強化ベルト層
のコードが、コードの長手方向に直線状に延びる通常の
タイヤ・コードではなく、コードの長手方向に小さなピ
ッチで波状に延びる波状コードで形成され、周方向に対
するコード角度αが実質的に０度となるようにゴムに被
覆して強化ベルト層が形成されていてもよい。本発明に
よるタイヤでは、強化ベルト層と交差ベルト層とより成
るベルトのラジアル方向外側に、実質的に伸長性の金属
コードより成る保護ベルト層を配置して、強化ベルト層
や交差ベルト層のカット・セパレーション故障を効果的
に抑制または防止することが好ましい。この場合、ラジ
アル方向外側に配置された保護ベルト層は、内側のベル
ト層の両端を覆うように内側のベルト層の断面幅より大
きな断面幅であることが好ましい。
周方向に対するコード角度αが０度より大きく１０度以
下であることが、タイヤに内圧を充填したときの張力を
この強化ベルト層に負担させて、タイヤの断面を所望の
形状に維持し径成長を抑制するために効果的である。ま
た、強化ベルト層がカーカス・プライと交差ベルト層と
の間に配置されていることが、セパレーション故障の発
生をよく制するために効果的である。この強化ベルト層
が、層内ではコードが互いに平行に延び、隣接する層間
ではコードが互いに交差するように積層された少なくと
も２層のゴム被覆コード層より形成されていると、タイ
ヤの断面を所望の形状に維持し径成長を抑制するために
効果的である。本発明によるタイヤでは、強化ベルト層
のコードが、コードの長手方向に直線状に延びる通常の
タイヤ・コードではなく、コードの長手方向に小さなピ
ッチで波状に延びる波状コードで形成され、周方向に対
するコード角度αが実質的に０度となるようにゴムに被
覆して強化ベルト層が形成されていてもよい。本発明に
よるタイヤでは、強化ベルト層と交差ベルト層とより成
るベルトのラジアル方向外側に、実質的に伸長性の金属
コードより成る保護ベルト層を配置して、強化ベルト層
や交差ベルト層のカット・セパレーション故障を効果的
に抑制または防止することが好ましい。この場合、ラジ
アル方向外側に配置された保護ベルト層は、内側のベル
ト層の両端を覆うように内側のベルト層の断面幅より大
きな断面幅であることが好ましい。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明に従う実施例１乃至４の建設車両用空気入りラジアル
・タイヤおよび比較例の建設車両用空気入りラジアル・
タイヤについて説明する。タイヤ・サイズは、いずれ
も、４０．００Ｒ５７である。
明に従う実施例１乃至４の建設車両用空気入りラジアル
・タイヤおよび比較例の建設車両用空気入りラジアル・
タイヤについて説明する。タイヤ・サイズは、いずれ
も、４０．００Ｒ５７である。
【００１３】図１は本発明に従う実施例１の建設車両用
空気入りラジアル・タイヤの左上半分の断面略図であ
る。図１に示す本発明に従う実施例１のタイヤは、左右
一対のビード部に設けられたビード・コアー（図示省
略）と、一方のビード部から他方のビード部に延び、ビ
ード・コアーに巻回されてビード部に係留された、ラジ
アル・コード層よりなるカーカス・プライ１と、カーカ
ス・プライのクラウン部ラジアル方向外側に配置された
ベルト２、３とトレッド４とを備えた建設車両用空気入
りラジアル・タイヤである。ベルトは、強化ベルト層２
と交差ベルト層３とで形成され、強化ベルト層２がカー
カス・プライ１と交差ベルト層３との間に配置されてい
る。交差ベルト層３のラジアル方向外側にさらに保護ベ
ルト層５が配置されている。強化ベルト層２は、破断時
の伸び（Ｅｂ）が２％の実質的に非伸長性の金属コード
を、層内ではコードが互いに平行に延び、隣接する層間
ではコードが互いに交差するように、内側強化ベルト層
２１の周方向に対するコード角度α1 が右上がりの８度
で、外側強化ベルト層２２の周方向に対するコード角度
α2 が左上がりの７度で積層されている。強化ベルト層
２１、２２の断面幅は４４０ｍｍおよび４００ｍｍであ
り、トレッド幅ＴＷは９３０ｍｍであるから、それぞれ
トレッド幅ＴＷの４７％および４３％である。交差ベル
ト層３は、破断時の伸び（Ｅｂ）が２％の実質的に非伸
長性の金属コードを、層内ではコードが互いに平行に延
び、隣接する層間ではコードが互いに交差するように、
内側交差ベルト層３１の周方向に対するコード角度β1
が左上がりの３０度で外側交差ベルト層３２の周方向に
対するコード角度β2 が右上がりの２０度で積層されて
いる。これらの周方向に対するコード角度β（β1 、β
2 ）はコード角度α（α1 、α2 ）より大きな値であ
る。保護ベルト層５は、破断時の伸び（Ｅｂ）が６％の
実質的に伸長性の金属コードを被覆ゴム中に埋設して成
る１層で形成されている。タイヤを正規リム（２９．０
０／６．０）に装着し正規内圧（７００ｋＰａ）を充填
したときに、強化ベルト層２の端部を通りカーカス・プ
ライ１に立てた垂線がトレッド４の外輪郭と交差する点
をＰとすると、交差点Ｐよりタイヤ軸方向外側の外輪郭
が交差点Ｐよりタイヤ軸方向内側の外輪郭を形成するク
ラウン半径Ｒの仮想延長線よりラジアル方向内側に位置
し、トレッド４の端部における、タイヤ軸方向内側の外
輪郭を形成するクラウン半径Ｒの仮想延長線の、タイヤ
・センター部高さからの仮想落ち高をＨとし、タイヤ軸
方向外側の実際の外輪郭の、仮想落ち高Ｈからの落ち高
をｈとしたときに、Ｈ＝５５ｍｍで、ｈ＝３９ｍｍであ
り、落ち高ｈは仮想落ち高Ｈの７１％である。
空気入りラジアル・タイヤの左上半分の断面略図であ
る。図１に示す本発明に従う実施例１のタイヤは、左右
一対のビード部に設けられたビード・コアー（図示省
略）と、一方のビード部から他方のビード部に延び、ビ
ード・コアーに巻回されてビード部に係留された、ラジ
アル・コード層よりなるカーカス・プライ１と、カーカ
ス・プライのクラウン部ラジアル方向外側に配置された
ベルト２、３とトレッド４とを備えた建設車両用空気入
りラジアル・タイヤである。ベルトは、強化ベルト層２
と交差ベルト層３とで形成され、強化ベルト層２がカー
カス・プライ１と交差ベルト層３との間に配置されてい
る。交差ベルト層３のラジアル方向外側にさらに保護ベ
ルト層５が配置されている。強化ベルト層２は、破断時
の伸び（Ｅｂ）が２％の実質的に非伸長性の金属コード
を、層内ではコードが互いに平行に延び、隣接する層間
ではコードが互いに交差するように、内側強化ベルト層
２１の周方向に対するコード角度α1 が右上がりの８度
で、外側強化ベルト層２２の周方向に対するコード角度
α2 が左上がりの７度で積層されている。強化ベルト層
２１、２２の断面幅は４４０ｍｍおよび４００ｍｍであ
り、トレッド幅ＴＷは９３０ｍｍであるから、それぞれ
トレッド幅ＴＷの４７％および４３％である。交差ベル
ト層３は、破断時の伸び（Ｅｂ）が２％の実質的に非伸
長性の金属コードを、層内ではコードが互いに平行に延
び、隣接する層間ではコードが互いに交差するように、
内側交差ベルト層３１の周方向に対するコード角度β1
が左上がりの３０度で外側交差ベルト層３２の周方向に
対するコード角度β2 が右上がりの２０度で積層されて
いる。これらの周方向に対するコード角度β（β1 、β
2 ）はコード角度α（α1 、α2 ）より大きな値であ
る。保護ベルト層５は、破断時の伸び（Ｅｂ）が６％の
実質的に伸長性の金属コードを被覆ゴム中に埋設して成
る１層で形成されている。タイヤを正規リム（２９．０
０／６．０）に装着し正規内圧（７００ｋＰａ）を充填
したときに、強化ベルト層２の端部を通りカーカス・プ
ライ１に立てた垂線がトレッド４の外輪郭と交差する点
をＰとすると、交差点Ｐよりタイヤ軸方向外側の外輪郭
が交差点Ｐよりタイヤ軸方向内側の外輪郭を形成するク
ラウン半径Ｒの仮想延長線よりラジアル方向内側に位置
し、トレッド４の端部における、タイヤ軸方向内側の外
輪郭を形成するクラウン半径Ｒの仮想延長線の、タイヤ
・センター部高さからの仮想落ち高をＨとし、タイヤ軸
方向外側の実際の外輪郭の、仮想落ち高Ｈからの落ち高
をｈとしたときに、Ｈ＝５５ｍｍで、ｈ＝３９ｍｍであ
り、落ち高ｈは仮想落ち高Ｈの７１％である。
【００１４】実施例２の建設車両用空気入りラジアル・
タイヤは、強化ベルト層２が、周方向に対するコード角
度αが左上がりの９度の金属コード層１枚で形成され、
その断面幅は４００ｍｍであり、トレッド幅ＴＷの４３
％であること、強化ベルト層２が、交差ベルト層３のラ
ジアル方向外側に配置されていること、および落ち高ｈ
は２２ｍｍであり、仮想落ち高Ｈの４０％であること以
外は上記実施例１のタイヤとほぼ同じである。
タイヤは、強化ベルト層２が、周方向に対するコード角
度αが左上がりの９度の金属コード層１枚で形成され、
その断面幅は４００ｍｍであり、トレッド幅ＴＷの４３
％であること、強化ベルト層２が、交差ベルト層３のラ
ジアル方向外側に配置されていること、および落ち高ｈ
は２２ｍｍであり、仮想落ち高Ｈの４０％であること以
外は上記実施例１のタイヤとほぼ同じである。
【００１５】実施例３の建設車両用空気入りラジアル・
タイヤは、強化ベルト層２が、周方向に対するコード角
度αが右上がりの７度の金属コード層１枚で形成され、
その断面幅は４２０ｍｍであり、トレッド幅ＴＷの４５
％であること、および落ち高ｈは２２ｍｍであり、仮想
落ち高Ｈの４０％であること以外は上記実施例１のタイ
ヤとほぼ同じである。
タイヤは、強化ベルト層２が、周方向に対するコード角
度αが右上がりの７度の金属コード層１枚で形成され、
その断面幅は４２０ｍｍであり、トレッド幅ＴＷの４５
％であること、および落ち高ｈは２２ｍｍであり、仮想
落ち高Ｈの４０％であること以外は上記実施例１のタイ
ヤとほぼ同じである。
【００１６】実施例４の建設車両用空気入りラジアル・
タイヤは、強化ベルト層２が、周方向に対するコード角
度αが実質的に０度の波状コードで形成されているこ
と、強化ベルト層２１、２２の断面幅は５００ｍｍおよ
び５６０ｍｍであり、トレッド幅ＴＷの５４％および６
０％であること、および落ち高ｈは３４ｍｍであり、仮
想落ち高Ｈの６２％であること以外は上記実施例１のタ
イヤとほぼ同じである。
タイヤは、強化ベルト層２が、周方向に対するコード角
度αが実質的に０度の波状コードで形成されているこ
と、強化ベルト層２１、２２の断面幅は５００ｍｍおよ
び５６０ｍｍであり、トレッド幅ＴＷの５４％および６
０％であること、および落ち高ｈは３４ｍｍであり、仮
想落ち高Ｈの６２％であること以外は上記実施例１のタ
イヤとほぼ同じである。
【００１７】従来例の建設車両用空気入りラジアル・タ
イヤは、強化ベルト層２が、内側強化ベルト層２１の周
方向に対するコード角度α1 が右上がりの７度で、外側
強化ベルト層２２の周方向に対するコード角度α2 が左
上がりの６度で積層されていること、強化ベルト層２
１、２２の断面幅は２７０ｍｍおよび２４０ｍｍであ
り、トレッド幅ＴＷの２９％および２６％であること、
および交差点Ｐよりタイヤ軸方向外側の外輪郭が交差点
Ｐよりタイヤ軸方向内側の外輪郭を形成するクラウン半
径Ｒの（仮想）延長線と同じレベルに位置し、したがっ
て、トレッド４の端部における、タイヤ軸方向内側の外
輪郭を形成するクラウン半径Ｒの仮想延長線の、タイヤ
・センター部高さからの仮想落ち高Ｈはタイヤ軸方向外
側の実際の外輪郭の落ち高と同じであって、Ｈ＝５５ｍ
ｍで、ｈ＝０ｍｍであること以外は上記実施例１のタイ
ヤとほぼ同じである。
イヤは、強化ベルト層２が、内側強化ベルト層２１の周
方向に対するコード角度α1 が右上がりの７度で、外側
強化ベルト層２２の周方向に対するコード角度α2 が左
上がりの６度で積層されていること、強化ベルト層２
１、２２の断面幅は２７０ｍｍおよび２４０ｍｍであ
り、トレッド幅ＴＷの２９％および２６％であること、
および交差点Ｐよりタイヤ軸方向外側の外輪郭が交差点
Ｐよりタイヤ軸方向内側の外輪郭を形成するクラウン半
径Ｒの（仮想）延長線と同じレベルに位置し、したがっ
て、トレッド４の端部における、タイヤ軸方向内側の外
輪郭を形成するクラウン半径Ｒの仮想延長線の、タイヤ
・センター部高さからの仮想落ち高Ｈはタイヤ軸方向外
側の実際の外輪郭の落ち高と同じであって、Ｈ＝５５ｍ
ｍで、ｈ＝０ｍｍであること以外は上記実施例１のタイ
ヤとほぼ同じである。
【００１８】上記実施例１乃至４の建設車両用空気入り
ラジアル・タイヤと上記従来例の建設車両用空気入りラ
ジアル・タイヤについて、ベルト端における耐セパレー
ション特性および耐摩耗特性の比較試験を実施した。比
較試験は、それぞれの供試タイヤを正規リム２９．００
／６．０に正規内圧７００ｋＰａでリム組し、荷重７２
トンを負荷して、室内ドラム試験機によって比較試験を
行うもので、試験を同時にスタートし、いずれかの供試
タイヤが故障発生したときにドラム走行を一斉にストッ
プして、供試タイヤのベルト端におけるセパレーション
の長さおよびトレッドゴムの摩耗量を測定しし評価する
ものである。
ラジアル・タイヤと上記従来例の建設車両用空気入りラ
ジアル・タイヤについて、ベルト端における耐セパレー
ション特性および耐摩耗特性の比較試験を実施した。比
較試験は、それぞれの供試タイヤを正規リム２９．００
／６．０に正規内圧７００ｋＰａでリム組し、荷重７２
トンを負荷して、室内ドラム試験機によって比較試験を
行うもので、試験を同時にスタートし、いずれかの供試
タイヤが故障発生したときにドラム走行を一斉にストッ
プして、供試タイヤのベルト端におけるセパレーション
の長さおよびトレッドゴムの摩耗量を測定しし評価する
ものである。
【００１９】上記の比較試験の結果では、ベルト端にお
ける耐セパレーション特性は、上記比較例のタイヤを１
００とすると、上記実施例１乃至４のタイヤは、それぞ
れ、２５０、１９０、２００および２２０であった。ま
た、耐摩耗特性の比較試験の結果では、上記比較例のタ
イヤを１００とすると、上記実施例１乃至４のタイヤ
は、それぞれ、１１０、１０５、１０７および１１１で
あった。
ける耐セパレーション特性は、上記比較例のタイヤを１
００とすると、上記実施例１乃至４のタイヤは、それぞ
れ、２５０、１９０、２００および２２０であった。ま
た、耐摩耗特性の比較試験の結果では、上記比較例のタ
イヤを１００とすると、上記実施例１乃至４のタイヤ
は、それぞれ、１１０、１０５、１０７および１１１で
あった。
【００２０】上記供試タイヤの概要および上記比較試験
の結果を表１および表２に示す。
の結果を表１および表２に示す。
【００２１】
【表１】
【００２２】
【表２】
【００２３】
【発明の効果】上記比較試験の結果から、本発明によっ
て、ベルト端における耐セパレーション特性および耐摩
耗特性に優れた重荷重用空気入りラジアル・タイヤ得ら
れることが分かる。
て、ベルト端における耐セパレーション特性および耐摩
耗特性に優れた重荷重用空気入りラジアル・タイヤ得ら
れることが分かる。
【図１】本発明のタイヤのベルト層の配置を示す断面略
図である。
図である。
１ カーカス ２ 強化ベルト ３ 交差ベルト ４ トレッド ５ 保護ベルト Ｈ 仮想落ち高 ｈ 仮想落ち高からの落ち高 Ｐ 垂線がトレッドの外輪郭と交差する点 ＴＷ トレッド幅
Claims (5)
- 【請求項１】 左右一対のビード部に設けられたビード
・コアーと、一方のビード部から他方のビード部に延
び、該ビード・コアーに巻回されてビード部に係留され
た、ラジアル・コード層よりなるカーカス・プライと、
該カーカス・プライのクラウン部ラジアル方向外側に配
置されたベルトとトレッドとを備えた空気入りラジアル
・タイヤにおいて、タイヤを正規リムに装着し正規内圧
を充填したときに、（１）該ベルトは、実質的に非伸長
性の金属コードを、周方向に対して比較的小さなコード
角度αで被覆ゴム中に埋設して成り、断面幅がトレッド
幅の２５乃至６０％の、少なくとも１層の強化ベルト層
と、実質的に非伸長性の金属コードを、層内ではコード
が互いに平行に延び、隣接する層間ではコードが互いに
交差するように、周方向に対するコード角度βが１０乃
至４０度でかつ該強化ベルト層のコード角度αより大き
くなるように積層して成り、断面幅が該強化ベルト層よ
り広幅の、少なくとも２層の交差ベルト層とを含み、
（２）該強化ベルト層端を通り該カーカス・プライに立
てた垂線が該トレッドの外輪郭と交差する点をＰとする
と、該交差点Ｐよりタイヤ軸方向外側の外輪郭が該交差
点Ｐよりタイヤ軸方向内側の外輪郭を形成するクラウン
半径Ｒの仮想延長線よりラジアル方向内側に位置し、
（３）該トレッドの端部における、タイヤ軸方向内側の
外輪郭を形成するクラウン半径Ｒの仮想延長線の、タイ
ヤ・センター部高さからの仮想落ち高をＨとし、タイヤ
軸方向外側の実際の外輪郭の、仮想落ち高Ｈからの落ち
高をｈとしたときに、０．１Ｈ＜ｈ＜Ｈであることを特
徴とする主として荒れ地走行に供される重荷重用空気入
りラジアル・タイヤ。 - 【請求項２】 該強化ベルト層の周方向に対するコード
角度αが０度より大きく１０度以下であることを特徴と
する請求項１記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項３】 該強化ベルト層が該カーカス・プライと
該交差ベルト層との間に配置されていることを特徴とす
る請求項１乃至２記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項４】 該強化ベルト層が、層内ではコードが互
いに平行に延び、隣接する層間ではコードが互いに交差
するように積層された少なくとも２層のゴム被覆コード
層より形成されていることを特徴とする請求項１乃至３
記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項５】 該強化ベルト層が、周方向に対するコー
ド角度αが実質的に０度の波状コードで形成されている
ことを特徴とする請求項１記載の空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10080085A JPH11278014A (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | 重荷重用空気入りラジアル・タイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10080085A JPH11278014A (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | 重荷重用空気入りラジアル・タイヤ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11278014A true JPH11278014A (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=13708380
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10080085A Pending JPH11278014A (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | 重荷重用空気入りラジアル・タイヤ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11278014A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006103831A1 (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-05 | Bridgestone Corporation | 重荷重用空気入りタイヤ |
| WO2007010672A1 (ja) * | 2005-07-20 | 2007-01-25 | Bridgestone Corporation | 重荷重用空気入りタイヤ |
| JP2018047892A (ja) * | 2016-09-25 | 2018-03-29 | ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー | 重荷重用タイヤ及びトレッド |
| US20180086144A1 (en) * | 2016-09-25 | 2018-03-29 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Heavy duty tire |
| CN109895561A (zh) * | 2019-03-20 | 2019-06-18 | 中策橡胶集团有限公司 | 重载用充气子午线轮胎 |
| WO2020229543A1 (fr) * | 2019-05-14 | 2020-11-19 | Compagnie Generale Des Etablissements Michelin | Pneumatique pour vehicule lourd de type genie civil dote d'une armature de protection a trois couches differenciees |
-
1998
- 1998-03-27 JP JP10080085A patent/JPH11278014A/ja active Pending
Cited By (19)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006103831A1 (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-05 | Bridgestone Corporation | 重荷重用空気入りタイヤ |
| JPWO2006103831A1 (ja) * | 2005-03-29 | 2008-09-04 | 株式会社ブリヂストン | 重荷重用空気入りタイヤ |
| JP4703644B2 (ja) * | 2005-03-29 | 2011-06-15 | 株式会社ブリヂストン | 重荷重用空気入りタイヤ |
| US8091600B2 (en) | 2005-03-29 | 2012-01-10 | Bridgestone Corporation | Heavy duty pneumatic tire with wide-width belt layer convex portion |
| WO2007010672A1 (ja) * | 2005-07-20 | 2007-01-25 | Bridgestone Corporation | 重荷重用空気入りタイヤ |
| JP2007022424A (ja) * | 2005-07-20 | 2007-02-01 | Bridgestone Corp | 重荷重用空気入りタイヤ |
| JP4570526B2 (ja) * | 2005-07-20 | 2010-10-27 | 株式会社ブリヂストン | 重荷重用空気入りタイヤ |
| US7987882B2 (en) | 2005-07-20 | 2011-08-02 | Bridgestone Corporation | Heavy-duty pneumatic tire |
| JP2018047892A (ja) * | 2016-09-25 | 2018-03-29 | ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー | 重荷重用タイヤ及びトレッド |
| US20180086144A1 (en) * | 2016-09-25 | 2018-03-29 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Heavy duty tire |
| JP2018047894A (ja) * | 2016-09-25 | 2018-03-29 | ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー | 重荷重用タイヤ |
| CN107867123A (zh) * | 2016-09-25 | 2018-04-03 | 固特异轮胎和橡胶公司 | 重型轮胎和胎面 |
| CN107867120A (zh) * | 2016-09-25 | 2018-04-03 | 固特异轮胎和橡胶公司 | 重型轮胎 |
| EP3299182A3 (en) * | 2016-09-25 | 2018-07-25 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Heavy duty tire |
| US10814674B2 (en) | 2016-09-25 | 2020-10-27 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Heavy duty tire |
| AU2017228601B2 (en) * | 2016-09-25 | 2023-03-23 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Heavy duty tyre |
| CN109895561A (zh) * | 2019-03-20 | 2019-06-18 | 中策橡胶集团有限公司 | 重载用充气子午线轮胎 |
| WO2020229543A1 (fr) * | 2019-05-14 | 2020-11-19 | Compagnie Generale Des Etablissements Michelin | Pneumatique pour vehicule lourd de type genie civil dote d'une armature de protection a trois couches differenciees |
| US11878557B2 (en) | 2019-05-14 | 2024-01-23 | Compagnie Generale Des Etablissements Michelin | Tire for a heavy-duty vehicle of construction plant type, provided with a protective reinforcement having three differentiated layers |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US7789120B2 (en) | Tire having a composite belt structure | |
| JP4308601B2 (ja) | ヘビーデューティタイヤ用のクラウン補強 | |
| JP4195332B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
| US5465773A (en) | Pneumatic radial tires with zigzag belt and rubberized cord ply belt reinforcing layer | |
| JP2000225810A (ja) | 重荷重用ラジアルタイヤ | |
| JPH11170809A (ja) | 重荷重用空気入りラジアル・タイヤ | |
| JP2010285107A (ja) | 自動二輪車用タイヤ | |
| JPS63134313A (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
| JP4257713B2 (ja) | 重荷重用空気入りラジアルタイヤ | |
| JP7484200B2 (ja) | タイヤ | |
| JPH11278014A (ja) | 重荷重用空気入りラジアル・タイヤ | |
| JP5527003B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
| JPH11222009A (ja) | 重荷重用空気入りラジアル・タイヤ | |
| RU2254241C2 (ru) | Борт шины со сниженной массой | |
| JPS62137207A (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
| JP4514263B2 (ja) | 高速重荷重用空気入りタイヤ | |
| JPH0740705A (ja) | 空気入りタイヤ | |
| JP5331535B2 (ja) | 重荷重用空気入りラジアルタイヤ | |
| JP4286588B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
| JPH11170807A (ja) | 重荷重用タイヤ | |
| JP4236324B2 (ja) | 重荷重用空気入りラジアルタイヤ | |
| JPS63134314A (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
| JPH06156014A (ja) | 重荷重用ラジアルタイヤ | |
| JPH11115412A (ja) | 重荷重用空気入りラジアル・タイヤ | |
| JP6729617B2 (ja) | タイヤ |