JP4256185B2 - クリーンルームにおける気流制御構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は気流制御構造に係り、特にダウンフロー型クリーンルームにおけるウェハロードポート空間及びその周辺に安定したダウンフロー気流を得るための気流制御構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、清浄度の高い雰囲気が要求される半導体製造装置はクリーンルーム内に設置される。クリーンルーム内における半導体製造装置の配置構成として、ベイ方式がある。ベイ方式では、クリーンルーム内を作業領域(ワーキングエリア)と維持管理領域(メンテナンスアリア)とに分割し、ワーキングアリアを中心としてメンテナンスエリアを配置して、メンテナンスエリアに半導体製造装置を設置する。
【0003】
ワーキングエリアでは、半導体ウェハ等を搬送・保管するため、高い空気の清浄度が要求される。一方、メンテナンスエリアは、半導体製造装置の維持・管理の際にのみ作業者が入る領域であり、且つ半導体製造装置自体は周囲の雰囲気から隔離されているため、ワーキングエリアほどの清浄度を必要としない。
【0004】
したがって、一般的に、ワーキングエリアにおける気流は、天井から床まで空気が安定して垂直方向に流れる(垂直一方向流)として制御することにより高い清浄度を維持するが、メンテナンスエリアはワーキングエリアほどの清浄度が要求されないので垂直一方向流ではない非一方向流に設定する。
【0005】
クリーンルーム内の特にワーキングエリアにおいては、高い清浄度を維持するために、発生した塵埃を速やかにワーキングエリアの床下へ排出する必要がある。しかし、ワーキングエリア内に存在する装置(障害物)等により、気流が乱されて循環領域や滞留領域が発生し、ワーキングエリアの清浄度に悪影響を及ぼすことがある。このために、従来、当該装置の回りに垂れ壁を設けたり、装置の上部の風速を周囲の風速と比べて大きくする方法が採用されていた。
【0006】
しかし、これらの方法では、装置の形状が変更されたり、配置が変更される都度、垂れ壁の設置位置を変更したり、風速を調整する必要がある。さらに、風速を大きくする方法では、装置の上方より吹き出される空気によりワーキングエリアの良好な気流性状を阻害する原因となる。
【0007】
そこで、垂直一方向流型クリーンルームにおいて、室内に設置された装置の上面の縁部上に、装置外方に膨らむ連続的な曲線を有する気流制御部材を設け、装置の上面から気流制御部材を介して側面にかけて気流を連続化させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
また、図1及び図2に示すように、ベイ方式のクリーンルームにおいて、半導体製造装置の前面と、ワーキングエリアとの間にクリーンブースと称される気流制御用の空間を配置することが行なわれている。図1はクリーンブースをワーキングエリア側から見た場合のクリーンルームの構成を示す図であり、図2はクリーンブースの側面側から見た場合のクリーンルームの構成を示す図である。なお、図1及び図2中に示す数字は、各部の寸法を示しており、単位はミリメートルである。
【0009】
図1に示すように、クリーンルームの床2と天井4との間の空間は、ワーキングエリア6とメンテナンスエリア8に分割され、メンテナンスエリア8に半導体製造装置10が設置される。ワーキングエリア6の天井部分には、全面にわたってウルトラパーティクル(ULPA)フィルタ12が設けられ、ULPAフィルタ12を通して清浄化された空気がワーキングエリア6に垂直方向下向き(ダウンフロー)流れるよう構成されている。
【0010】
ワーキングエリア6の床部分は多数の開口を有する開口床(グレーティング床2a)となっており、ワーキングエリア6の天井部分から供給された空気は、グレーティング床2aの開口を通じて床下に流れる。床下に流れた空気はダクト(図示せず)を通じて再度天井裏へと導かれ、ULPAフィルタ12を通して清浄化されてワーキングエリア6に供給される。
【0011】
メンテナンスエリア8に関しても、空気の流れは基本的にはワーキングエリア6と同様であるが、半導体製造装置10(以下、単に処理装置10と称する)が設置されている床面の部分から空気を床下に導くことはできない。また、ワーキングエリア6とは異なり、メンテナンスエリア8の天井部分の全面にULPAフィルタ12が設けられているわけではなく、必要最小限の数のULPA12が設けられる。したがって、メンテナンスエリア8内の気流は垂直一方向流ではなく、非一方向流となる。なお、処理装置10が設置される床はグレーティング床2aではなく、開口の無いブラインド床2bとなっている。
【0012】
以上のような構成のクリーンルームにおいて、処理装置10の前面には半導体ウェハ(以下、単にウェハと称する)を搬入・搬出するためのゲート10aが設けられるため、処理装置10の前面にはウェハを載置するためのステージ14が設けられる。現状では、処理装置10の前面とワーキングエリア6との間に、ステージ14を配置する空間を画成するクリーンブース16が設けられている。クリーンブース16内の空間がウェハロードポート空間に相当する。
【0013】
クリーンブース16は、図1に示すように、ワーキングエリア6から突出した空間となるため、ワーキングエリア6の天井部分からの気流では、ダウンフローを形成することができない。そこで、クリーンブースの上部にファン・フィルタ・ユニット(FFU)16aを設けてメンテナンスエリア8の空気を清浄化してクリーンブース16内にダウンフローで供給している。
【0014】
なお、クリーンブース16の上側では、垂直に配置されたパーティションパネル18によりワーキングエリア6とメンテナンスエリア8とに分割されている。
【0015】
【特許文献1】
特開平9−72587号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようにクリーンブース16を設ける構成では、局所的に(クリーンブース16内において)空気流を形成するために、ワーキングエリア6内の安定したダウンフローの気流を乱してしまう。
【0017】
すなわち、クリーンブース16のFFU16aによってワーキングエリア6に繋がったクリーンブース16内の空間に空気を供給するには、FFU16aにより発生する送風圧力を、ワーキングエリア6の圧力より僅かに高く設定する必要がある。一般的にクリーンルームの天井部から吹き出す空気の平気流速は0.3m/s程度であるのに対し、FFU16aから吹き出す空気の平気流速は0.5m/s程度に設定される。したがって、FFU16aからの空気は、クリーンブース16内を垂直下方に流れるだけでなく、ワーキングエリア6に流れて乱流を発生させる原因となる。
【0018】
また、クリーンブース16内に配置されたステージ14は、気流に対する障害物として作用し、気流を乱す原因となる。さらに、ステージ14上にウェハを収容するカセット等が置かれた場合は、カセットが大きな障害物となり、ステージ14の下側の空間やクリーンブース16の周囲に大きな気流の乱れを発生させる原因となる。
【0019】
このような気流の乱れは、ワーキングエリア6内の安定した垂直一方向流を乱すこととなり、ワーキングエリア6内に循環流領域や滞留領域が形成されてしまう。これにより、ワーキングエリア6において塵埃が循環したり滞留したりする領域が形成されてしまい、ワーキングエリア6で発生した塵埃を速やかに外部に排出することができなくなってしまう。
【0020】
さらに、クリーンブース16に設けられたFFU16aは、メンテナンスエリア8の空気を、ULPAフィルタにより塵埃を取り除いてからクリーンブース16内に供給するものであるが、ULPAフィルタは塵埃の除去を目的としたフィルタであり、ガスのような化学汚染物質又は分子状汚染物質を除去する機能を有していない。したがって、メンテナスエリア8に処理装置10から化学汚染物質が排出された場合、化学汚染物質がFFU16aを通してクリーンブース16に流れ込むおそれがある。クリーンブース16にはウェハが配置されるため、化学汚染物質によりウェハが汚染されてしまう、あるいはワーキングエリア6内に化学汚染物質が入りこむといった問題が生じるおそれがある。
【0021】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、クリーンブースを用いることなく、装置の前面付近やステージ付近の気流の乱れを抑制することのできる気流制御構造を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明によれば、気流が垂直一方向流に制御される第1の領域と、第1の領域に隣接して設けられた非一方向流の第2の領域とを有し、該第2の領域に処理装置が設置されたクリーンルームに適用される気流制御構造であって、前記処理装置の前面は所定の距離だけ前記第2の領域に入った状態で前記第1の領域に面しており、前記第1の領域内全体で床に向かうダウンフローが形成されるように、前記第1の領域における前記クリーンルームの天井部の全面に空気の吹き出し部が設けられ、前記クリーンルームの天井部における前記第1の領域と前記第2の領域との間の境界と、前記処理装置の前面の上縁との間に傾斜して延在する斜流板が設けられ、該斜流板により前記第1の領域と前記第2の領域が分離され、前記斜流板と前記処理装置の前面とにより前記第1の領域の側面が画成され、前記第1の領域内において天井部からの気流は前記斜流板に沿って広がりながら一様なダウンフローを形成することを特徴とする気流制御構造が提供される。
【0023】
本発明によれば、第1の領域と第2の領域を分離する隔壁を傾斜させて斜流板とすることにより、従来のように局所適な送風機構を用いることなく、第1の領域内に安定した垂直一方向流の気流を形成することができる。また、気流の制御にのために、第2の領域から第1の領域に空気を導入する必要はなく、処理装置等から排出される化学汚染物質が第1の領域に入り込むおそれがない。
【0024】
例えば、前記処理装置の前面がウェハのキャリアを設置する領域として50〜100cm第2の領域に入った状態で好適な気流を形成することができる。
【0025】
上述の気流制御構造において、前記斜流板の下縁と前記処理装置の前面の上縁との間に間隙が設けられ、該間隙により前記第1の領域と前記第2の領域とが連通することが好ましい。間隙を介して第1の領域から第2の領域へと空気が流れることにより、第1の領域の気流を安定化させることができる。
【0026】
また、前記処理装置の前面から前記所定の距離だけ水平方向に延在するステージが設けられ、該ステージの下方の床は多数の開口を有するグレーティング床であることが好ましい。これにより、ステージ下側の空間に入った空気を床下に導くことができる。さらに、前記ステージの前面から床まで延在する垂れ壁が設けられることが好ましい。これにより、ステージ前面部分での気流を垂直一方向に安定化することができる。
【0027】
さらに、前記ステージの前記処理装置の前面から前記ステージの前面までの長さは、前記処理装置の前面と前記境界との間の水平方向距離に実質的に等しいこととしてもよい。
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施例による気流制御構造について、図3及び図4を参照しながら説明する。図3はクリーンルームに設けられた本発明の一実施例による気流制御構造を側面側から見た図であり、図4は図3に示す気流制御構造を前面側から見た図である。図3及び図4において、図1及び図2に示す構成部品と同等な部品には同じ符号を付し、その説明は省略する。
【0028】
本実施例では、図1に示すクリーンルームにおいてクリーンブース16が除去され、パーティションパネル18の代わりに斜流板20が取り付けられる。斜流板20はパーティションパネル18と同様のパネルであるが、ワーキングエリア6の天井から傾斜して設けられ、処理装置10の前面の上端部に向かって延在する。
【0029】
天井部分における斜流板20の取り付け位置は、本来のワーキングエリア6とメンテナンスエリアとの間の境界に相当する。したがって、斜流板20の取り付け部は、ULPAフィルタ12が設けられた部分の縁に相当し、斜流板20の取り付け部の極近傍から空気が吹き出す構成となる。
【0030】
部斜流板20の下縁20aと処理装置10の前面の上縁10bとの間には、間隙22が設けられ、ワーキングエリア6内の空気をメンテナンスエリア8に吸い込むための吸い込み部を形成する。
【0031】
ここで、斜流板20の上縁部付近のワーキングエリア6の天井部分から供給された空気は、斜流板20の垂直方向に対する傾斜角度があまり大きくないので、乱流が発生することなく斜流板20に沿って下方に層流となって安定した状態で流れる。
【0032】
斜流板20に沿って下降してきた空気の流れる方向は、処理装置10の前面の上縁付近において垂直方向に変えられる。このとき、気流が内側に巻き込まれて渦流れができたり乱れたりするおそれがある。しかし、本実施例では上述のように吸い込み口として間隙22が設けられているため、処理装置10の前面の上縁付近において、メンテナンスエリア8側に流れる気流が発生し、この気流によってワーキングエリア6内に巻き込むような乱流の発生が防止される。なお、ワーキングエリア6の圧力は、メンテナンスエリア8よりわずかに高い圧力(陽圧)に維持されるように制御されており、間隙22では常にワーキングエリア6からメンテナンスエリア8に向かう気流が発生する。
【0033】
上述の斜流板20に加え、本実施例では、ステージ14の前端から床2まで垂直に延在する垂れ壁24が設けられ、且つステージ14の下側の床がグレーティング床2aにより形成される。したがって、斜流板20及び処理装置10の前面に沿って下降してきた空気は、グレーティング床2aから床下にそのまま流れることができる。
【0034】
以上のように、ステージ14が設けられる領域には、斜流板20に沿って天井部分から空気が流れ、処理装置10の前面に沿って流れてステージ14の下側のグレーティング床2aから床下に入るという、安定した気流が形成される。なお、ステージ14は、ウェハを収納するキャリアボックスを載置することができるように構成されたもので、上から見ると大きく開口しており、ステージ14自体は上からの気流に対して大きな障害物とはならない。
【0035】
なお、斜流板20の傾斜角度があまり大きくなると、天井からの空気が斜流板に沿って流れ難くなり、乱流や滞留が生じるおそれがある。したがって、斜流板20の傾斜により設定される水平方向の距離(すなわち、処理装置10の前面と本来のワーキングエリア6の側面との間の距離)を、処理装置10の前面とステージ14の前面との間の距離以上にする必要はなく、両者を実質的に等しくすることが好ましい。
【0036】
次に、本実施例による気流制御構造を用いて気流を測定した結果を、図5乃至図10を参照しながら説明する。
【0037】
図5はクリーンブースが設けられた場合のワーキングエリアにおける気流性状を示す図である。クリーンブース16のFFU16aからの速度の大きい気流がステージ14近傍においてワーキングエリア6に流れ込み、ワーキングエリア6内の床部分に近い領域の気流が一定速度のダウンフローとなっていない。また、ステージ14の下側に流速の速い部分や乱流が発生している。
【0038】
図6は、クリーンブース16を除去し、処理装置10の前面と同じ位置に垂直なパーティションパネル18を設けた場合の気流性状を示す図である。この場合、天井部分におけるパーティションパネル18の近傍には、ULPAフィルタ12が設けられないため、パーティションパネル18に沿った気流は形成されず、図中点線で示した部分において空気の滞留領域が形成されてしまう。また、ステージ14付近では、上方からの気流が広がってきてダウンフローが形成されるが、広がった気流がステージ14に当たる部分の気流がワーキングエリア6に戻され、ステージ14の下側に再度回りこむといった複雑な気流となる。
【0039】
図7は、クリーンブース16を除去し、図3に示すように斜流板20を設けた場合の気流性状を示す図である。ただし、図7に示す構成では、斜流板20の下縁20aは処理装置10の上縁10bに当接しており、吸い込み口としての間隙22は形成されていない。
【0040】
図7に示す構成では、天井からの気流は斜流板20の方向にある程度広がっていくが、斜流板20が処理装置10の前面に繋がる部分で気流の広がりが押し戻される状態となり、この部分で乱流が発生する。したがって、乱流の下側の領域、すなわち図中点線で示す処理装置10の前面付近には垂直方向の気流が形成しにくい。
【0041】
図8は、図7に示す構成において、斜流板20の下縁20aと処理装置10の上縁10bとの間に、吸い込み口としての間隙22を設けた場合の気流性状を示す図である。この場合、間隙22を通じてワーキングエリア6内の空気がメンテナンスエリア8に流出する。すなわち、ワーキングエリア6内の空気が間隙22の位置でメンテナンスエリア8に吸い込まれる状態となる。
【0042】
したがって、図8に示す構成によれば、間隙22の付近で気流が処理装置10の前面側に引き寄せられる状態となり、乱流が形成されず、また処理装置10の前面に沿って垂直に下降する気流を形成することができる。
【0043】
図9は、図8に示す構成において、ステージ14の上にウェハキャリア等の障害物が置かれた場合の気流性状を示す図である。ステージ14上のウェハキャリアが障害物となり、ウェハキャリア付近において気流はワーキングエリア6側へ強く押し戻される、再びステージ14の下側に吸い込まれる状態となる。すなわち、ステージ14付近及びステージ14の下側で気流の乱れが発生する。
【0044】
図10は、図8に示す構成において、さらに垂れ壁24を設けた場合の気流性状を示す図である。すなわち、図10に示す構成は、図3に示す本発明の実施例による気流制御構造に相当する。
【0045】
図10に示す構成では、ステージ14の下側の空間は、垂れ壁24により仕切られるため、ワーキングエリアからステージ14の下側に入り込もうとする気流が発生しない。したがって、ステージ14付近での乱流の発生が抑制される。なお、ステージ14の下側の空間では乱流が発生するが、ステージ14の下の床はグレーティング床2aとなっているため、ステージ14の下側に入った空気は床下に流れ出し、ワーキングエリア6の気流を乱すことはない。
【0046】
以上のように、本実施例では、斜流板20、間隙22及び垂れ壁24を設け、且つステージ14の下の床をグレーティング床2aとすることで、従来のように局所適な送風機構(FFU16a)を用いることなく、ワーキングエリア6内に安定した垂直一方向流の気流を形成することができる。また、気流の制御にメンテナンスエリア8内の空気を用いる必要はなく、処理装置10等から排出される化学汚染物質がワーキングエリア6に入り込むおそれがない。
【0047】
なお、上述の、斜流板20、間隙22、垂れ壁24及びステージ下のグレーティング床2aは、必ずしも全て一つの気流制御構造に取り入れる必要はなく、図5乃至図10によりわかるように、どれか一つだけであってもワーキングエリア6内の気流にとって好ましい効果を得ることができる。
【発明の効果】
上述の如く本発明によれば、従来のように局所適な送風機構を用いることなく、ワーキングエリアとメンテナンスエリアとの間に垂直一方向流の領域を局所的に設けることができ、且つワーキングエリア内に安定した垂直一方向流の気流を形成することができる。また、気流の制御にメンテナンスエリア内の空気を用いる必要はなく、処理装置等から排出される化学汚染物質がワーキングエリアに入り込むおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】クリーンブースの側面側から見たクリーンルームの構成を示す図である。
【図2】クリーンブースをワーキングエリア側から見た場合のクリーンルームの構成を示す図である。
【図3】クリーンルームに設けられた本発明の一実施例による気流制御構造を側面側から見た図である。
【図4】図3に示す気流制御構造を前面側から見た図である。
【図5】クリーンブースを設けた場合の気流性状を示す図である。
【図6】クリーンブースを除去し、装置の前面と同じ位置に垂直なパーティションパネル18を設けた場合の気流性状を示す図である。
【図7】クリーンブースを除去し、斜流板を設けた場合の気流性状を示す図である。
【図8】図7に示す構成において、斜流板の下縁と装置の上縁との間に、吸い込み口としての間隙を設けた場合の気流性状を示す図である。
【図9】図8に示す構成において、ステージの上にウェハキャリア等の障害物が置かれた場合の気流性状を示す図である。
【図10】図8に示す構成において、ステージ前面に垂れ壁を設けた場合の気流性状を示す図である。
【符号の説明】
2 床
2a グレーティング床
2b ブラインド床
4 天井
6 ワーキングエリア
8 メンテナンスエリア
10 半導体製造装置
10a ゲート
10b 上縁
12 ウルトラ・パーティクル(ULAP)フィルタ
14 ステージ
16 クリーンブース
16a ファン・フィルタ・ユニット(FFU)
18 パーティションパネル
20 斜流板
20a 下縁
22 間隙
24 垂れ壁
Claims (5)
- 気流が垂直一方向流に制御される第1の領域と、第1の領域に隣接して設けられた非一方向流の第2の領域とを有し、該第2の領域に処理装置が設置されたクリーンルームに適用される気流制御構造であって、
前記処理装置の前面は所定の距離だけ前記第2の領域に入った状態で前記第1の領域に面しており、
前記第1の領域内全体で床に向かうダウンフローが形成されるように、前記第1の領域における前記クリーンルームの天井部の全面に空気の吹き出し部が設けられ、
前記クリーンルームの天井部における前記第1の領域と前記第2の領域との間の境界と、前記処理装置の前面の上縁との間に傾斜して延在する斜流板が設けられ、該斜流板により前記第1の領域と前記第2の領域が分離され、
前記斜流板と前記処理装置の前面とにより前記第1の領域の側面が画成され、前記第1の領域内において天井部からの気流は前記斜流板に沿って広がりながら一様なダウンフローを形成する
ことを特徴とする気流制御構造。 - 請求項1記載の気流制御構造であって、
前記斜流板の下縁と前記処理装置の前面の上縁との間に間隙が設けられ、該間隙により前記第1の領域と前記第2の領域とが連通することを特徴とする気流制御構造。 - 請求項1又は2記載の気流制御構造であって、
前記処理装置の前面から前記所定の距離だけ水平方向に延在するステージが設けられ、該ステージの下方の床は多数の開口を有するグレーティング床であることを特徴とする気流制御構造。 - 請求項3記載の気流制御構造であって、
前記ステージの前面から床まで延在する垂れ壁が設けられたことを特徴とする気流制御構造。 - 請求項3又は4記載の気流制御構造であって、
前記ステージの前記処理装置の前面から前記ステージの前面までの長さは、前記処理装置の前面と前記境界との間の水平方向距離に実質的に等しいことを特徴とする気流制御構造。
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