JP4254739B2 - 内燃機関排気浄化制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気系に配置されて触媒機能により排気を浄化する排気浄化部の熱劣化度を算出して排気浄化部の熱劣化状態を判定する内燃機関排気浄化制御装置に関する。
内燃機関に用いられているNOx浄化用触媒などの排気浄化用触媒は、使用により次第に熱劣化することが知られている。したがって熱劣化度を検出して、熱劣化度が正常な触媒制御の限界を示す異常判定値以上の領域に到達した場合にはエミッション悪化防止のために燃焼制御を変更したり排気浄化用触媒を取り替える必要がある。
排気浄化用触媒は曝される温度により熱劣化の進行速度に影響を受ける。このため、熱劣化度を検出するのに、排気浄化用触媒の温度に基づいて単位時間における熱劣化進行度合いを算出し、該算出値に基づいて、単位時間毎に熱劣化度を累積計算している(例えば特許文献1参照)。
そして単位時間毎に累積計算した結果、熱劣化度が所定値以上となれば、排気浄化用触媒が熱劣化により異常となったものとして判定して、劣化に対応した処理を実行している。
特開平7−119447号公報(第4−5頁、図3)
特許文献1の技術では、累積計算の結果、熱劣化度が所定値以上にならない状態では、排気浄化用触媒は排気浄化に問題ない状態であると見なして、正常時の燃焼制御を実行している。
しかし、熱劣化度が所定値以上に上昇しない場合が全て排気浄化が正常に行われているとは限らない。すなわち、コンピュータの処理上の問題やノイズその他の原因で、累積計算自体が進行せずに、実際には時間の経過により熱劣化が進行しているにもかかわらず、熱劣化度が計算上、一定のままに保持されている場合がある。
前記特許文献1の技術では、熱劣化度の上昇がないことの異常は検出できない。このため熱劣化上、問題なく排気浄化用触媒が機能しているものとして通常の燃焼制御を実行してしまい、燃焼制御の変更タイミングや排気浄化部の取り替えタイミングを失して、エミッションの悪化を生じさせるおそれがある。
本発明は、熱劣化度が上昇しない場合も含めた状態を区別して熱劣化度の正常状態を正確に判断できるようにした内燃機関排気浄化制御装置の提供を目的とするものである。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、内燃機関の排気系に配置されて触媒機能により排気を浄化する排気浄化部の熱劣化度を算出して排気浄化部の熱劣化状態を判定する内燃機関排気浄化制御装置であって、熱劣化進行度合いを時間経過に応じて累積することにより前記排気浄化部の熱劣化度を算出する熱劣化度算出処理を実行すると共に、この熱劣化度算出処理の停止時に前記熱劣化度の値を保持値として保持し、前記熱劣化度算出処理の停止から開始への移行にともない同開始の直前に保持されている前記保持値を基準として前記累積による前記熱劣化度の算出を開始し、これ以降に得られる新たな熱劣化度が前記熱劣化度算出処理開始後に前記保持値より大きい領域に設定された正常範囲内に到達した場合には、正常と判定する排気浄化部熱劣化状態判定手段を備えたことを特徴とする。
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関排気浄化制御装置において、当該制御装置は、所定の演算周期毎に前記熱劣化度算出処理により前記熱劣化度の算出を行うものであり、前記熱劣化度算出処理を開始した後の最初の演算周期において前記熱劣化進行度合いを前記保持値に対して累積してこれを新たな熱劣化度として算出し、以降は所定の演算周期が訪れる毎にその直前の演算周期にて算出された熱劣化度に対して前記熱劣化進行度合いを累積して新たな熱劣化度を算出するものであることを特徴とする。
このように排気浄化部熱劣化状態判定手段は、保持値より大きい領域に正常範囲を設定し、熱劣化進行度合いの累積により熱劣化度が正常範囲内に到達している場合には、熱劣化度が正常に上昇しているとして正常と判定している。すなわち熱劣化度が正常範囲内へ上昇しない場合には正常との判定は行っていない。このことにより熱劣化度が上昇しない場合も含めた状態を区別して熱劣化度の正常状態を正確に判断できるようにしている。
したがって正常と判定されれば継続して排気浄化部を用いてもエミッションの悪化を招くことがないし、正常と判定されない状態が長期にわたって継続すれば、算出されている熱劣化度が信頼できる状態にないとして、必要な対策を採ることができ、未然にエミッションの悪化を防止することができることになる。
(3)請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の内燃機関排気浄化制御装置において、前記排気浄化部熱劣化状態判定手段は、前記排気浄化部の温度を検出する温度検出手段と、前記熱劣化進行度合いとして熱劣化進行幅を用い、前記排気浄化部の温度と前記熱劣化度とに対応する前記熱劣化進行幅の関係を表しかつ最低値がプラスの値である温度熱劣化進行幅関係に基づいて、前記温度検出手段にて検出される前記排気浄化部の温度と前記熱劣化度とから単位時間当たりの前記熱劣化進行幅を算出する劣化進行幅算出手段と、前記劣化進行幅算出手段にて算出された前記熱劣化進行幅を、前記単位時間を1周期として累積することで、前記排気浄化部の熱劣化度を算出する排気浄化部熱劣化度算出手段と、イグニッションスイッチのオフ時に、前記排気浄化部熱劣化度算出手段にて算出された前記排気浄化部の熱劣化度を前記保持値として保持する熱劣化度保持手段と、イグニッションスイッチがオフからオンに切り替わったタイミングで、直前までの前記保持値に嵩上げ値を加えて正常判定値を作成する正常判定値作成手段と、前記排気浄化部熱劣化度算出手段にて算出された前記熱劣化度が、前記正常判定値作成手段にて作成された正常判定値を下限として設定されている前記正常範囲内に到達している場合には正常と判定する正常判定手段とを備えたことを特徴とする。
より具体的には、イグニッションスイッチがオフからオンに切り替わったタイミングで、直前までの保持値に嵩上げ値を加えて正常判定値を作成し、その後、算出された熱劣化度が、正常判定値を下限として設定されている正常範囲内に到達している場合には正常と判定するようにしている。こうして熱劣化度が上昇しない場合も含めた状態を区別して熱劣化度の正常状態を正確に判断できるようにしている。
更にイグニッションスイッチのオン毎に正常判定がなされることで、排気浄化部熱劣化度算出手段による熱劣化度算出が正常であれば、内燃機関始動初期において直ちに正常と判定できることから、以後の内燃機関の排気浄化制御について信頼性を向上できる。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の内燃機関排気浄化制御装置において、前記正常範囲は、前記正常判定値から該正常判定値より大きな値として設定されている異常判定値までの領域であることを特徴とする。
このように正常範囲を設定でき、熱劣化度が正常に算出されていれば、熱劣化度が上昇しない場合も含めた状態を区別して熱劣化度の正常状態を正確に判断できる。
(5)請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の内燃機関排気浄化制御装置において、前記熱劣化度が異常判定値以上の領域に到達している場合には異常と判定する異常判定手段を備えたことを特徴とする。
このように排気浄化部の熱劣化度が異常判定値以上の領域となった場合、すなわち正常範囲を越えてしまうと異常との判定を行うことにより、排気浄化部の異常時に必要な措置、例えば燃焼状態の変更や内燃機関の運転者に対する報知などが可能となる。
(6)請求項6に記載の発明は、請求項2〜5のいずれか一項に記載の内燃機関排気浄化制御装置において、前記正常判定値作成手段は、前記嵩上げ値として、前記温度熱劣化進行幅関係にて求められる前記熱劣化進行幅の最低値以下で0より大きい値を用いることを特徴とする。
正常判定値を作成するための嵩上げ値としては、温度熱劣化進行幅関係にて求められる熱劣化進行幅の最低値以下で0より大きい値とすることにより、排気浄化部熱劣化度算出手段が正常に熱劣化度を算出していれば、算出された熱劣化度は必ず正常判定値以上となる。
したがって、イグニッションスイッチがオフからオンに切り替わったタイミング後において、熱劣化度が上昇しない場合も含めた状態を、早期に区別して熱劣化度の正常状態を正確に判断できる。
(7)請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の内燃機関排気浄化制御装置において、前記正常判定値作成手段は、前記嵩上げ値として、前記温度熱劣化進行幅関係にて求められる前記熱劣化進行幅の最低値を用いることを特徴とする。
このように嵩上げ値を、温度熱劣化進行幅関係にて求められる熱劣化進行幅の最低値としても良い。このことにより排気浄化部熱劣化度算出手段により算出される熱劣化度の上昇が熱劣化進行幅の最低値より小さい場合を区別でき、この場合には温度熱劣化進行幅関係から求められている熱劣化進行幅に基づいて累積計算されていないと判断できる。したがって熱劣化度が上昇したとしても正常な上昇ではない状態をも区別でき、熱劣化度の正常状態を一層正確に判断できる。
[実施の形態1]
図1は上述した発明が適用された車両用ディーゼルエンジンと、内燃機関燃焼制御装置の機能を果たす制御システムとの概略を表す構成説明図である。尚、本発明は希薄燃焼式ガソリンエンジンなどについて同様な触媒構成を採用した場合においても適用できる。
ディーゼルエンジン2は複数気筒、ここでは4気筒#1,#2,#3,#4からなる。尚、他の気筒数でも良い。各気筒#1〜#4の燃焼室4は吸気弁6にて開閉される吸気ポート8及び吸気マニホールド10を介してサージタンク12に連結されている。そしてサージタンク12は、吸気通路13を介して、インタークーラ14に連結され、更に過給機、ここでは排気ターボチャージャ16のコンプレッサ16aの出口側に連結されている。コンプレッサ16aの入口側はエアクリーナ18に連結されている。サージタンク12には、排気再循環(以下、「EGR」と称する)経路20のEGRガス供給口20aが開口している。そしてサージタンク12とインタークーラ14との間の吸気通路13には、スロットル弁22が配置され、コンプレッサ16aとエアクリーナ18との間には吸入空気量センサ24及び吸気温センサ26が配置されている。
各気筒#1〜#4の燃焼室4は排気弁28にて開閉される排気ポート30及び排気マニホールド32を介して排気ターボチャージャ16の排気タービン16bの入口側に連結され、排気タービン16bの出口側は排気通路34に接続されている。尚、排気タービン16bは排気マニホールド32において第4気筒#4側から排気を導入している。
この排気通路34には、排気浄化触媒が収納されている3つの触媒コンバータ36,38,40が配置されている。最上流の第1触媒コンバータ36にはNOx吸蔵還元触媒36aが収納されている。ディーゼルエンジン2の通常の運転時において排気が酸化雰囲気(リーン)にある時には、NOxはこのNOx吸蔵還元触媒36aに吸蔵される。そして還元雰囲気(ストイキあるいはストイキよりも低い空燃比)ではNOx吸蔵還元触媒36aに吸蔵されたNOxがNOとして離脱しHCやCOにより還元される。このことによりNOxの浄化を行っている。
そして2番目に配置された第2触媒コンバータ38にはモノリス構造に形成された壁部を有するフィルタ38aが収納され、この壁部の微小孔を排気が通過するように構成されている。このフィルタ38aの微小孔表面にはコーティングにてNOx吸蔵還元触媒の層が形成されているので、排気浄化触媒として機能し前述したごとくにNOxの浄化が行われる。更にフィルタ壁部には排気中の粒子状物質(以下「PM」と称する)が捕捉されて堆積する。この堆積したPMは、高温の酸化雰囲気とすることで、NOx吸蔵時に発生する活性酸素によりPMの酸化が開始されると共に、更に周囲の過剰酸素によりPM全体が酸化される。このことによりNOxの浄化と共にPMの酸化による浄化を実行している。尚、ここでは第1触媒コンバータ36と第2触媒コンバータ38とは一体化された構成で形成されている。これらNOx吸蔵還元触媒36a及びフィルタ38aの組み合わせが請求項の排気浄化部に相当する。
最下流の第3触媒コンバータ40は、酸化触媒40aが収納され、ここではHCやCOが酸化されて浄化される。
NOx吸蔵還元触媒36aとフィルタ38aとの間には第1排気温センサ44が配置されている。更に、フィルタ38aと酸化触媒40aとの間において、フィルタ38aの近くには第2排気温センサ46が、酸化触媒40aの近くには空燃比センサ48が配置されている。
上記空燃比センサ48は、ここでは固体電解質を利用したものであり、排気成分に基づいて排気の空燃比を検出し、空燃比に比例した電圧信号をリニアに出力するセンサである。又、第1排気温センサ44と第2排気温センサ46とはそれぞれの位置で排気温度thci,thcoを検出するものである。
フィルタ38aの上流側と下流側には差圧センサ50の配管がそれぞれ設けられ、差圧センサ50はフィルタ38aの目詰まりの程度、すなわちPMの堆積度合を検出するためにフィルタ38aの上下流での差圧ΔPを検出している。
尚、排気マニホールド32には、EGR経路20のEGRガス吸入口20bが開口している。このEGRガス吸入口20bは第1気筒#1側で開口しており、排気タービン16bが排気を導入している第4気筒#4側とは反対側である。
EGR経路20の途中にはEGRガス吸入口20b側から、EGRガスを改質するための鉄系EGR触媒52が配置され、更にEGRガスを冷却するためのEGRクーラ54が設けられている。尚、EGR触媒52はEGRクーラ54の詰まりを防止する機能も有している。そしてEGRガス供給口20a側にはEGR弁56が配置されている。このEGR弁56の開度調節によりEGRガス供給口20aから吸気系へのEGRガス供給量の調節が可能となる。
各気筒#1〜#4に配置されて、各燃焼室4内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁58は、燃料供給管58aを介してコモンレール60に連結されている。このコモンレール60内へは電気制御式の吐出量可変燃料ポンプ62から燃料が供給され、燃料ポンプ62からコモンレール60内に供給された高圧燃料は各燃料供給管58aを介して各燃料噴射弁58に分配供給される。尚、コモンレール60には燃料圧力を検出するための燃料圧センサ64が取り付けられている。
更に燃料ポンプ62からは別途、低圧燃料が燃料供給管66を介して添加弁68に供給されている。この添加弁68は第4気筒#4の排気ポート30に設けられて、排気タービン16b側に向けて燃料を噴射することにより排気中に燃料添加するものである。この燃料添加により後述する触媒制御モードが実行される。
電子制御ユニット(以下「ECU」と称する)70はCPU、ROM、RAM等を備えたデジタルコンピュータと、各種装置を駆動するための駆動回路とを主体として構成されている。そしてECU70は前述した吸入空気量センサ24、吸気温センサ26、第1排気温センサ44、第2排気温センサ46、空燃比センサ48、差圧センサ50、EGR弁56内のEGR開度センサ、燃料圧センサ64及びスロットル開度センサ22aの信号を読み込んでいる。更にアクセルペダル72の踏み込み量(アクセル開度ACCP)を検出するアクセル開度センサ74、及びディーゼルエンジン2の冷却水温THWを検出する冷却水温センサ76から信号を読み込んでいる。更に、クランク軸78の回転数NE(rpm)を検出するエンジン回転数センサ80、クランク軸78の回転位相あるいは吸気カムの回転位相を検出して気筒判別を行う気筒判別センサ82、及びイグニッションスイッチ84から信号を読み込んでいる。
そしてこれらの信号から得られるエンジン運転状態に基づいて、ECU70は燃料噴射弁58による燃料噴射量制御や燃料噴射時期制御を実行する。更にEGR弁56の開度制御、モータ22bによるスロットル開度制御、燃料ポンプ62の吐出量制御、及び添加弁68の開弁制御により後述するPM再生制御、S被毒回復制御あるいはNOx還元制御といった触媒制御や、後述する触媒熱劣化状態判定処理、その他の各処理を実行する。
ECU70が実行する燃焼モード制御としては、通常燃焼モードと低温燃焼モードとの2種類から選択した燃焼モードを、運転状態に応じて実行する。ここで低温燃焼モードとは、低温燃焼モード用EGR弁開度マップを用いて大量の排気再循環量により燃焼温度の上昇を緩慢にしてNOxとスモークとを同時低減させる燃焼モードである。この低温燃焼モードは、低負荷低中回転領域にて実行し、空燃比センサ48が検出する空燃比AFに基づいてスロットル開度TAの調節による空燃比フィードバック制御がなされている。これ以外の燃焼モードが、通常燃焼モード用EGR弁開度マップを用いて通常のEGR制御(EGRしない場合も含める)を実行する通常燃焼モードである。
そして排気浄化触媒、主としてフィルタ38aに対する触媒制御を実行する触媒制御モードとしては、PM再生制御モード、S被毒回復制御モード、NOx還元制御モード及び通常制御モードの4種類のモードが存在する。
PM再生制御モードとは、PMの推定堆積量(以下、PM堆積量PMsmで表す)が再生要求堆積量に到達すると、特に第2触媒コンバータ38内のフィルタ38aに堆積しているPMを高温化により前述したごとく酸化により燃焼させてCO2とH2Oにして排出するPM浄化用昇温処理を実行するモードである。このモードでは、ストイキ(理論空燃比)よりも高い空燃比状態で添加弁68からの燃料添加を繰り返して触媒床温を高温化(例えば600〜700℃)するが、更に燃料噴射弁58による膨張行程あるいは排気行程における燃焼室4内への燃料噴射であるアフター噴射を加える場合がある。尚、PM堆積量PMsmが再生要求堆積量に到達していなくても、前述した差圧センサ50が検出するフィルタ38aの上下流での差圧ΔPが大きくなった場合については、PM浄化用昇温処理を実行して、フィルタ38aに堆積しているPMを高温化により酸化により燃焼させて浄化している。上記PM堆積量PMsmは、燃焼室4から排出されるPMと添加弁68から添加される燃料により排出されるPMとの単位時間当たりの合計排出量と、フィルタ38aでの酸化による単位時間当たりの浄化量との差から、時間経過にしたがってフィルタ38aに堆積されているPM量を推定した値である。
尚、PM再生制御モード内において間欠添加処理によるバーンアップ型昇温処理を実行しても良い。この間欠添加処理は、添加弁68からの間欠的な燃料添加により空燃比をストイキ又はストイキよりもわずかに低い空燃比とする空燃比低下処理を、全く燃料添加しない期間を間に置いて行う。ここではストイキよりもわずかに低い空燃比とするリッチ化を行っている。この処理においても燃料噴射弁58によるアフター噴射を加える場合がある。このことにより、PMの焼き尽くし(バーンアップ)作用を生じさせて、NOx吸蔵還元触媒36aの前端面のPM詰まりを解消したり、フィルタ38a内に堆積したPMを焼き尽くす処理を行う。
S被毒回復制御モードとは、NOx吸蔵還元触媒36a及びフィルタ38aがS(硫黄)被毒してNOx吸蔵能力が低下した場合にS成分を放出させてS被毒から回復させるモードである。このモードでは、添加弁68から燃料添加を繰り返して触媒床温を高温化(例えば650℃)する昇温処理を実行し、更に添加弁68からの間欠的な燃料添加により空燃比をストイキ又はストイキよりもわずかに低い空燃比とする空燃比低下処理を行う。ここではストイキよりもわずかに低い空燃比とするリッチ化を行っている。このモードも燃料噴射弁58によるアフター噴射を加える場合がある。
NOx還元制御モードとは、NOx吸蔵還元触媒36a及びフィルタ38aに吸蔵されたNOxを、N2、CO2及びH2Oに還元して放出するモードである。このモードでは、添加弁68からの比較的時間をおいた間欠的な燃料添加により、触媒床温は比較的低温(例えば250〜500℃)で空燃比をストイキ又はストイキよりも低下させる処理を行う。
尚、これら3つの触媒制御モード以外の状態が通常制御モードとなり、この通常制御モードでは添加弁68からの燃料添加や燃料噴射弁58によるアフター噴射はなされない。
図2はECU70により実行される触媒熱劣化状態判定処理のフローチャートを示す。本処理は1sの時間周期で割り込み実行される処理である。なお個々の処理内容に対応するフローチャート中のステップを「S〜」で表す。
触媒熱劣化状態判定処理(図2)について説明する。本処理が開始されると、まず現在の熱劣化度Kの値が評価される(S102)。この熱劣化度Kは後述するステップS108,S110の一連の処理にて1min周期で繰り返し算出されている値である。尚、ECU70において熱劣化度KのデータはバックアップRAMやフラッシュメモリなどの不揮発性メモリに記憶されており、ECU70に対する電源オフ時においても熱劣化度Kの値は保持されている。したがって次の電源オン後のECU70では、この保持値から熱劣化度Kの計算は開始されることになる。
熱劣化度Kの評価は、式1,2,3のいずれに該当するかが判定されることによりなされる。
[式1] K < Smin
[式2] Smin ≦ K < Smax
[式3] K ≧ Smax
ここで異常判定値Smaxは予め定めてある熱劣化度の値が設定されている。正常判定値Sminは、図3のフローチャートに示す正常判定値Smin作成処理により、触媒熱劣化状態判定処理(図2)の処理開始前に、イグニッションスイッチ84がオフからオンに切り替わったタイミングで求められている値である。すなわち正常判定値Smin作成処理(図3)では、まずイグニッションスイッチ84のオン直後か否かが判定される(S152)。オン直後であれば(S152で「yes」)、式4により正常判定値Sminが作成される(S154)。
[式4] Smin ← K + U
式4の右辺の熱劣化度Kは、ECU70の電源オフ時に前述したごとく保持されていた保持値である。この保持値である熱劣化度Kの値に対して後述する熱劣化進行幅マップ中の最低値Uが加えられて、正常判定値Sminが作成される。
尚、熱劣化進行幅マップ内に記載されている値は全てプラスの値であると共に、最低値Uは1である。
イグニッションスイッチ84のオン直後でなければ(S152で「no」)、式4の正常判定値Smin作成(S154)はなされないので、イグニッションスイッチ84がオフからオンとなったタイミングのみで、正常判定値Sminが作成されることになる。
触媒熱劣化状態判定処理(図2)の説明に戻り、イグニッションスイッチ84のオン時直後においては、前記式1〜3のいずれであるかを判定される熱劣化度Kには保持値がそのまま設定されている。そして、直前に設定されている正常判定値Sminは熱劣化度Kより1だけ大きい値であるので、ステップS102の評価では前記式1が満足される。
このため次に1min周期タイミングか否かが判定される(S106)。この判定は、イグニッションスイッチ84のオン直後から1min周期で繰り返し「yes」と判定するための判定処理である。
触媒熱劣化状態判定処理(図2)は1s周期で実行されることから、最初の内は1min周期のタイミングでないと判定される(S106で「no」)。したがってこのまま一旦本処理を終了する。1min周期のタイミングとならない限りは、ステップS106にて「no」と判定されて、このまま一旦終了する処理が継続する。
そして1minが経過すると(S106で「yes」)、次に熱劣化進行幅dKが熱劣化進行幅マップf(T,K)により、触媒温度T及び熱劣化度Kに基づいて算出される(S108)。
ここで触媒温度TはNOx吸蔵還元触媒36a及びフィルタ38a内部の触媒の温度であり、排気温度thci,thco及びディーゼルエンジン2の運転状態から推定した温度である。
熱劣化進行幅マップf(T,K)は、実験により設定した1min間での熱劣化の進行の程度を示すマップであり、図4に破線の等高線で示すごとくの傾向に値が形成されており、最低値は1が設定されている。
次に式5に示すごとく新たな熱劣化度Kが算出される(S110)。
[式5] K ← K + dK
ここで右辺の熱劣化度KはステップS108までで用いられている既に算出されている熱劣化度であり、左辺の熱劣化度Kが新たに算出された値である。
こうして一旦本処理を終了する。次の制御周期では、前回の熱劣化進行幅dK算出(S108)と、前回の熱劣化度K算出(S110)とが正常になされていれば、前記式5にて熱劣化度Kに加えられる熱劣化進行幅dKは1以上の値である。この時の熱劣化度Kは、異常判定値Smaxに比較して十分に低い値であるとすると、前記式2が満足される。
このように式2の成立により、正常に熱劣化進行幅dK算出(S108)と前回の熱劣化度K算出(S110)とがなされていることが判明し、異常判定値Smax以上となっていないので、正常判定(正常であるとの判定)がなされる(S104)。
以後、1min周期のタイミングでない場合には(S106「no」)、このまま一旦本処理を終了する処理を繰り替えすことで、正常判定(S104)を維持する。次の1min周期のタイミングとなれば(S106「yes」)、前述したごとくの熱劣化進行幅dK算出(S108)と熱劣化度K算出(S110)とがなされて、更に増加した新たな熱劣化度Kの算出がなされる。
そして、このような熱劣化度Kの算出により、最終的に熱劣化度Kが前記式3を満足するようになると、異常判定(異常であるとの判定)がなされる(S112)。この異常判定がなされると、燃焼状態を変更してNOxが燃焼室4から出にくいように制御されたり、あるいは報知機能により運転者に知らせて触媒コンバータ36,38の交換等を促す。
もしイグニッションスイッチ84のオン以後に、熱劣化進行幅dK算出(S108)と熱劣化度K算出(S110)とのいずれかが正常に行われずに、前記式1のままであった場合には、正常判定(S104)がなされない状態が継続することになる。
図5のタイミングチャートに本実施の形態における処理の一例を示す。
イグニッションスイッチ(IG−SW)84がオフ(OFF)時(t0前)では熱劣化度Kの値は、保持値K0としてECU70の不揮発性メモリ中に保持された状態となっている。イグニッションスイッチ84がオン(ON)となることで(t0)、正常判定値Smin作成処理(図3)においてステップS154による正常判定値Sminの作成が行われ、引き続き1s周期でが触媒熱劣化状態判定処理(図2)が実行される。
最初は(t0)、Smin=K+Uであることから、K<Sminであり、触媒熱劣化状態判定処理(図2)では正常判定(S104)も異常判定(S112)もなされない。更にステップS106では時刻t0から1minを経過していないので(S106で「no」)、熱劣化度Kの更新(S108,S110)もなされない。
そして、1min経過すると(S106で「yes」:t1)、熱劣化度Kの更新(S108,S110)がなされる。熱劣化進行幅マップ(図4)から得られる熱劣化進行幅dKの最低値U(=1)が熱劣化度Kの保持値K0の嵩上げ値として用いられて正常判定値Sminが作成されている。このため触媒熱劣化状態判定処理(図2)について更に1s後の制御周期では、ステップS102の判定でSmin≦K<Smaxと判定されて、正常判定(S104)がなされる。以後、1min周期毎に熱劣化度Kの更新(S108,S110)がなされ、熱劣化度Kは上昇してゆく(t2〜)。そして最終的にK≧Smaxとなれば、異常判定(S112)がなされるので、前述したごとく燃焼状態を変更したり運転者等に対する報知が行われる。
もし何らかの原因でECU70内でステップS108,S110の処理がなされない状態となっている場合には、図6に示すごとく、イグニッションスイッチ84のオン後に1min経過してもK<Sminである。したがって触媒熱劣化状態判定処理(図2)では正常判定(S104)も異常判定(S112)もなされない状態が継続することになる。
上述した構成において、請求項との関係は、ECU70が排気浄化部熱劣化状態判定手段、温度検出手段、劣化進行幅算出手段、排気浄化部熱劣化度算出手段、熱劣化度保持手段、正常判定値作成手段、正常判定手段及び異常判定手段に相当する。ECU70により排気温センサ44,46が検出する排気温度thci,thcoや、ディーゼルエンジン2の運転状態に基づいて推定されるNOx吸蔵還元触媒36a及びフィルタ38aにおける触媒温度Tの検出処理が温度検出手段としての処理に相当する。ECU70内の不揮発性メモリに熱劣化度Kを記憶する処理が熱劣化度保持手段としての処理に相当する。触媒熱劣化状態判定処理(図2)のステップS108が劣化進行幅算出手段としての処理に、ステップS110が排気浄化部熱劣化度算出手段としての処理に、正常判定値Smin作成処理(図3)が正常判定値作成手段としての処理に相当する。触媒熱劣化状態判定処理(図2)のステップS102にてSmin≦K<Smaxと判定してステップS104にて正常判定する処理が正常判定手段としての処理に相当し、ステップS102にてK≧Smaxと判定してステップS112にて異常判定する処理が異常判定手段としての処理に相当する。
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
(イ).正常判定値Smin作成処理(図3)では、熱劣化度Kの算出処理開始初期、ここではイグニッションスイッチ84のオン直後において、オフ時に保持していた保持値としての熱劣化度Kの値に嵩上げを行って正常領域の下限値である正常判定値Sminを作成している。
そして触媒熱劣化状態判定処理(図2)では、熱劣化度Kの正常範囲(Smin≦K<Smax)を設定して、熱劣化度Kが累積により正常範囲内に到達している場合には、熱劣化度Kが正常に上昇しているとして正常判定(S104)している。そして熱劣化度Kが上昇しない場合(K<Smin)には正常判定は行っていない。このように熱劣化度Kが上昇しない場合(K<Smin)も含めて、正常範囲以外の状態を区別しているので、熱劣化度Kの正常状態を正確に判断できる。
したがって、正常判定(S104)がなされれば、継続して排気浄化部(NOx吸蔵還元触媒36a及びフィルタ38a)を用いてもエミッションの悪化を招くことがないと判断できる。更に、正常判定されない状態(K<Smin)が長期にわたって継続すれば、算出されている熱劣化度Kが信頼できる状態にないとして必要な対策を採ることができ、未然にエミッションの悪化を防止することができる。
(ロ).更に熱劣化度Kが異常判定値Smax以上の領域となった場合、すなわち正常範囲を越えてしまうと、異常判定(S112)を行うことにより、NOx吸蔵還元触媒36a及びフィルタ38aの異常時に必要な措置、例えば燃焼状態の変更やディーゼルエンジン2の運転者に対する報知などが可能となる。
(ハ).更にイグニッションスイッチ84のオン毎に熱劣化度Kの評価がなされることから、以後に行われるディーゼルエンジン2の排気浄化制御について信頼性を向上できる。
(ニ).正常判定値Sminを作成するための嵩上げ値としては、温度熱劣化進行幅関係に相当する熱劣化進行幅マップ(図4)の最低値U以下で、かつ0より大きい値としている。ここでは最低値U(=1)自体を嵩上げ値としている。このことにより正常に熱劣化度Kが算出されていれば、算出された熱劣化度Kは必ず正常判定値Smin以上となる。
したがってイグニッションスイッチ84がオフからオンに切り替わったタイミング後において、熱劣化度Kが上昇しない場合をも早期に区別して熱劣化度Kの正常状態を正確に判断できる。
[その他の実施の形態]
(a).前記実施の形態1において、熱劣化進行幅マップ(図4)の最低値Uは1であった。これとは異なり、最低値Uが1より大きい値であった場合、例えば、U=2であれば、正常判定値Smin作成処理(図3)のステップS154において、前記式4の代わりに式6に示すごとく嵩上げ値P(0<P≦U)を用いて、正常判定値Sminを作成しても良い。
[式6] Smin ← K + P
この場合、P=2としても良く、P=1としても良い。
特にP=2とした場合には、触媒熱劣化状態判定処理(図2)のステップS108,S110が正常に実行されずに、図7のタイミングチャートに示すごとく熱劣化度Kの値が1増加する異常な処理(図7ではt20とt21との間で生じている例)がなされたとしても、K<Sminの状態である。したがって熱劣化度Kが増加したとしても最低値Uより小さい異常な増加であれば、正常と判定されることが無いので、P=1とする場合よりも一層適切な判断がなされる。尚、正常に熱劣化度Kの計算が行われていれば図8のタイミングチャートに示すごとく正常判定される(t31)。
(b).前記実施の形態では熱劣化進行度合いとして熱劣化進行幅を用いたが、熱劣化進行度合いとしては、熱劣化進行率を用いても良い。すなわち触媒熱劣化状態判定処理(図2)のステップS108,S110において、熱劣化進行幅マップ(図4)の代わりに熱劣化進行率マップを用いて、触媒温度Tと熱劣化度Kとから熱劣化進行率を求め、「熱劣化度K×熱劣化進行率」の計算により、新たな熱劣化度Kを算出するようにしても良い。ここで熱劣化進行率は1より大きい値である。
そして正常判定値Smin作成処理(図3)のステップS154では「熱劣化度K×最低熱劣化進行率」の計算により正常判定値Sminを算出する。
このことによっても前記実施の形態1の効果を生じさせることができる。
実施の形態1の車両用ディーゼルエンジンと制御システムとの概略構成説明図。 実施の形態1の触媒熱劣化状態判定処理のフローチャート。 実施の形態1の正常判定値Smin作成処理のフローチャート。 実施の形態1の熱劣化進行幅マップの値の傾向を破線の等高線で示すグラフ。 実施の形態1の処理の一例を示すタイミングチャート。 実施の形態1の処理の一例を示すタイミングチャート。 熱劣化進行幅マップの最低値U=2とした場合の処理の一例を示すタイミングチャート。 熱劣化進行幅マップの最低値U=2とした場合の処理の一例を示すタイミングチャート。
符号の説明
2…ディーゼルエンジン、4…燃焼室、6…吸気弁、8…吸気ポート、10…吸気マニホールド、12…サージタンク、13…吸気通路、14…インタークーラ、16…排気ターボチャージャ、16a…コンプレッサ、16b…排気タービン、18…エアクリーナ、20…EGR経路、20a…EGRガス供給口、20b…EGRガス吸入口、22…スロットル弁、22a…スロットル開度センサ、22b…モータ、24…吸入空気量センサ、26…吸気温センサ、28…排気弁、30…排気ポート、32…排気マニホールド、34…排気通路、36…第1触媒コンバータ、36a…NOx吸蔵還元触媒、38…第2触媒コンバータ、38a…フィルタ、40…第3触媒コンバータ、40a…酸化触媒、44…第1排気温センサ、46…第2排気温センサ、48…空燃比センサ、50…差圧センサ、52…EGR触媒、54…EGRクーラ、56…EGR弁、58…燃料噴射弁、58a…燃料供給管、60…コモンレール、62…燃料ポンプ、64…燃料圧センサ、66…燃料供給管、68…添加弁、70…ECU、72…アクセルペダル、74…アクセル開度センサ、76…冷却水温センサ、78…クランク軸、80…エンジン回転数センサ、82…気筒判別センサ、84…イグニッションスイッチ。

Claims (7)

  1. 内燃機関の排気系に配置されて触媒機能により排気を浄化する排気浄化部の熱劣化度を算出して排気浄化部の熱劣化状態を判定する内燃機関排気浄化制御装置であって、
    熱劣化進行度合いを時間経過に応じて累積することにより前記排気浄化部の熱劣化度を算出する熱劣化度算出処理を実行すると共に、この熱劣化度算出処理の停止時に前記熱劣化度の値を保持値として保持し、前記熱劣化度算出処理の停止から開始への移行にともない同開始の直前に保持されている前記保持値を基準として前記累積による前記熱劣化度の算出を開始し、これ以降に得られる新たな熱劣化度が前記熱劣化度算出処理開始後に前記保持値より大きい領域に設定された正常範囲内に到達した場合には、正常と判定する排気浄化部熱劣化状態判定手段を備えた
    ことを特徴とする内燃機関排気浄化制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関排気浄化制御装置において、
    当該制御装置は、所定の演算周期毎に前記熱劣化度算出処理により前記熱劣化度の算出を行うものであり、前記熱劣化度算出処理を開始した後の最初の演算周期において前記熱劣化進行度合いを前記保持値に対して累積してこれを新たな熱劣化度として算出し、以降は所定の演算周期が訪れる毎にその直前の演算周期にて算出された熱劣化度に対して前記熱劣化進行度合いを累積して新たな熱劣化度を算出するものである
    ことを特徴とする内燃機関排気浄化制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の内燃機関排気浄化制御装置において、
    前記排気浄化部熱劣化状態判定手段は、
    前記排気浄化部の温度を検出する温度検出手段と、
    前記熱劣化進行度合いとして熱劣化進行幅を用い、前記排気浄化部の温度と前記熱劣化度とに対応する前記熱劣化進行幅の関係を表しかつ最低値がプラスの値である温度熱劣化進行幅関係に基づいて、前記温度検出手段にて検出される前記排気浄化部の温度と前記熱劣化度とから単位時間当たりの前記熱劣化進行幅を算出する劣化進行幅算出手段と、
    前記劣化進行幅算出手段にて算出された前記熱劣化進行幅を、前記単位時間を1周期として累積することで、前記排気浄化部の熱劣化度を算出する排気浄化部熱劣化度算出手段と、
    イグニッションスイッチのオフ時に、前記排気浄化部熱劣化度算出手段にて算出された前記排気浄化部の熱劣化度を前記保持値として保持する熱劣化度保持手段と、
    イグニッションスイッチがオフからオンに切り替わったタイミングで、直前までの前記保持値に嵩上げ値を加えて正常判定値を作成する正常判定値作成手段と、
    前記排気浄化部熱劣化度算出手段にて算出された前記熱劣化度が、前記正常判定値作成手段にて作成された正常判定値を下限として設定されている前記正常範囲内に到達している場合には正常と判定する正常判定手段とを備える
    ことを特徴とする内燃機関排気浄化制御装置。
  4. 請求項3に記載の内燃機関排気浄化制御装置において、
    前記正常範囲は、前記正常判定値から該正常判定値より大きな値として設定されている異常判定値までの領域である
    ことを特徴とする内燃機関排気浄化制御装置。
  5. 請求項4に記載の内燃機関排気浄化制御装置において、
    前記熱劣化度が異常判定値以上の領域に到達している場合には異常と判定する異常判定手段を備えた
    ことを特徴とする内燃機関排気浄化制御装置。
  6. 請求項2〜5のいずれか一項に記載の内燃機関排気浄化制御装置において、
    前記正常判定値作成手段は、前記嵩上げ値として、前記温度熱劣化進行幅関係にて求められる前記熱劣化進行幅の最低値以下で0より大きい値を用いる
    ことを特徴とする内燃機関排気浄化制御装置。
  7. 請求項6に記載の内燃機関排気浄化制御装置において、
    前記正常判定値作成手段は、前記嵩上げ値として、前記温度熱劣化進行幅関係にて求められる前記熱劣化進行幅の最低値を用いる
    ことを特徴とする内燃機関排気浄化制御装置。
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