JP4254336B2 - ブレーキ装置のストロークシミュレータ - Google Patents

ブレーキ装置のストロークシミュレータ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブレーキバイワイヤシステム等において採用され、運転者のブレーキペダル踏み込み操作に応じた反力を発生させて運転者に返すためのブレーキ装置用ストロークシミュレータにつき、運転者の理想に合った踏力−ストローク特性を実現させる技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ブレーキストロークシミュレータとしては従来、例えば特許文献1に記載のごときものが知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−135976号公報
【0004】
特許文献1に記載のブレーキストロークシミュレータは、運転者の好みや運転状況に応じて自由にブレーキペダルのストローク特性を変更可能とするために、ブレーキペダルと連結するタンデムマスタシリンダと、別途シリンダーおよびピストンからなる液圧吸収体とを連通し、該液圧吸収体がタンデムマスタシリンダの液圧を吸収しつつ、液圧吸収体内のピストンの最大摺動量を調節することで前記ブレーキペダルの反力―ストローク特性を可変としたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のようなブレーキストロークシミュレータにあっては、以下に説明するような問題を生ずる。つまり液圧吸収体内のピストンの最大摺動量をストッパボルトで規制したため、非制動状態からブレーキペダルを踏み込んで前記ピストンが最大摺動量に達するまでの反力―ストローク特性のうち、踏み込み始めの初期踏力を可変とすることができず、運転手の好みに応じて初期踏力を調整することができない。また、車速が低い場合には反力を小さくすることにより運転負荷を軽減し、他方、車速が高い場合には反力を大きくすることにより剛性感を出すことができないといった問題がある。
【0006】
また、上記従来のようなブレーキストロークシミュレータは、上記ストッパボルトでピストンの最大摺動量を規制するため、ブレーキペダルの最大ストローク量が変化することとなり、運転者にとってはブレーキ操作上好ましいことではない。
【0007】
本発明は、初期踏力を含めた踏力―ストローク特性全体を可変とし、より一層、運転者の好みのブレーキフィーリングに応じたチューニングを可能とし、車両特性や運転環境に合致可能なブレーキ装置のストロークシミュレータを提案することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的のため本発明によるブレーキ装置のストロークシミュレータは、レーキペダル踏み込み操作に応じた反力を発生させるブレーキ装置のストロークシミュレータにおいて、ブレーキペダル踏み込み操作により、シリンダ内をストロークするピストンを介して弾性変形する第1弾性体と、ダイヤル回転により、前記シリンダに対しピストンストローク方向に相対移動するボルトと、前記第1弾性体と前記ボルトの間に設置され、ダイヤル回転に伴ってピストンストローク方向に変位し、前記第1弾性体を圧縮することができる受け座とを有し、前記第1弾性体の初期加重の変更ができることを特徴としている。
【0009】
【発明の効果】
かかる本発明の構成によれば、ブレーキペダル踏み込み始めの初期踏力を含めた踏力―ストローク特性全体が可変であるため、ストロークシミュレータの構成部品を交換することなく運転者の好みのブレーキフィーリングを高次元で実現することができる。また、車両特性や運転環境に合致したブレーキストロークシミュレータを提供することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1はブレーキバイワイヤ方式の制動機構の一部をなし、本発明の一実施の形態になるブレーキストロークシミュレータの構成を模式的に示す縦断面図である。ブレーキペダル9と連結し、運転者のブレーキ操作を作動液の移動に変換するマスタシリンダ1は図中にあっては二系統3,4としたが、一系統3であっても良い。マスタシリンダ1内の液室2から図示せざるホイールシリンダ方向へ配設した液圧系統3上には、開閉弁6と液室2の間に切替弁5を設け、切替弁5とストロークシミュレータ11を連通する。常態にて開閉弁6,7は閉弁しており、切替弁5は液室2と液室15を連通している。運転者がブレーキペダル9を踏み込むことにより液室2内の作動液はストロークシミュレータ11に流入する。万一、ブレーキバイワイヤシステムが失陥した場合には、切替弁5がストロークシミュレータ11との管路を遮断して液室2と開閉弁6を連通し、開閉弁6,7が開弁してマスタシリンダ1と二系統3,4の図示せざるホイールシリンダを直接連通する。
【0011】
ストロークシミュレータ11の外郭をなすシリンダ12の端部には、切替弁5と連通するポート13を設ける。該シリンダ12一端と、シリンダ12内壁と、シリンダ12内をストロークするピストン14とによって包囲された空間は作動液で満たされた液室15をなす。液室15はマスタシリンダ1内の液室2との間で作動液の授受を行う。液室15から見てピストン14の反対側の面と、シリンダ12内他端部の間に設けた受け座16との間にはばねなどの弾性体(第1弾性体)17を縮設する。受け座16はシリンダ12他端部に設けた位置調整機構18によって支持され、ばね17に圧縮側の初期荷重を与える。ピストン14はシリンダ12のポート13側の一端にあって、ばね17の初期荷重によってポート13方向へ付勢される。シリンダ12の他端には空気抜きのための孔19を設け、ピストン14のストロークを阻害しないようにする。
【0012】
図1に示すように位置調整機構18は、シリンダ12他端中央に設けたナット18nと、ナット18nに螺合するボルト18bから構成され、ボルト18bのピストン14から遠いほうの端部に設けたダイヤル18dを回転させることによりボルト18bがシリンダ12に対してピストン14ストローク方向に相対移動する。これよりボルト18bのピストン14側の先端に設けた受け座16はピストン14ストローク方向に変位を可能とし、シリンダ12他端と受け座16の間の距離aを可変とする。そして距離aを大きく設定するほどばね17は圧縮され、初期荷重は大きくなる。
【0013】
非制動状態から運転者がブレーキペダル9の踏み込みを開始すると、液室2内の作動液が液室15に流入し、ピストン14にシリンダ12他端方向への作用力を与える。他方、ピストン14にはばね17の初期荷重がポート13方向に作用しており、上記作用力が初期荷重よりも大きい場合にピストン14がシリンダ12他端方向へストロークを開始するとともに液室15が膨張し、液室2が収縮してブレーキペダル9はストロークを開始する。即ち、距離aを大きく設定するとストローク開始のための初期踏力も大きくなる。この踏力−ストローク特性を図2に示す。
【0014】
図3は本発明の他の実施の形態になるブレーキストロークシミュレータの構成を模式的に示す縦断面図である。本実施の形態ではマスタシリンダ1が、上記したストロークシミュレータ11と連通するとともに、切替弁5とポート13の間で分岐してストロークシミュレータ11と並列関係に位置するストロークシミュレータ21とも連通することにより、図2に示したストローク開始時の踏力を可変としつつ、以下に説明するような踏力−ストローク特性を実現するものである。
【0015】
ストロークシミュレータ21を形成するシリンダ22の一端には、切替弁5と連通するポート23を設ける。該シリンダ22一端と、シリンダ22内壁と、シリンダ22内をストロークするピストン24との間に画成された空間は作動液で満たされた液室25をなす。液室25はマスタシリンダ1内の液室2との間で作動液の授受を行う。ピストン24とシリンダ22内の他端との間にはばねなどの弾性体(第2弾性体)27を縮設し、圧縮側の初期荷重を与える。ピストン24はポート23に近い方のシリンダ22一端にあって、ばね27によってポート23方向へ付勢される。ばね27のばね定数はばね17のそれよりも大きいものとする。シリンダ22の他端には空気抜きのための孔29を設け、ピストン24のストロークを阻害しないようにする。
【0016】
非制動状態から運転者がブレーキペダル9の踏み込みを開始してからしばらくの間の踏み込み始期段階においては、液室2内の作動液が液室15および液室25に流入し、ピストン14およびピストン24にポート13,23から遠ざかる方向、即ち、弾性体17,27の圧縮方向への作用力を与える。他方、ピストン14にはばね17の初期荷重が、ピストン24にはばね27の初期荷重がポート13,23方向に作用する。つまり踏み込み始期段階においては、ピストン14が受け座16方向へストロークしつつ液室15が膨張するとともに、ピストン24が空気孔29方向へストロークしつつ液室25が膨張し、両者合わせて、踏力に対してブレーキペダル9が大きくストロークする。
【0017】
そしてばね定数が小さい方のばね17に付勢されるピストン14が受け座16近傍へストロークし、ばね17の収縮が最大に達した後の踏み込み終期段階においては、液室15の膨張は停止し、液室25のみが液室2から吐出される作動液を吸収する。つまり、液室25のみがブレーキペダル9のストロークを吸収するため、踏力−ストローク特性については図4に示すように、途中の折れ点b,b´で変化する2段階特性を実現することができる。
【0018】
なお同実施の形態においては、距離aの設定を小さくすれば、液室15の最大膨張量を大きく設定することとなるため、図4に示した折れ点bのように踏み込み始期段階のストローク量が大きくなる。他方、距離aの設定を大きくすれば、液室15の最大膨張量を小さく設定することとなるため、図4に示した折れ点b´のように踏み込み始期段階のストローク量が小さくなり、運転者の好みのブレーキフィーリングに合わせた設定が可能になる。
【0019】
図5は本発明の別の実施の形態になるブレーキストロークシミュレータの構成を模式的に示す縦断面図である。ストロークシミュレータ31の一端は図1に示したストロークシミュレータ11と同様の構成を具えるため、同一の符号で示し、受け座16とシリンダ32他端の間には図3で示したばね27を縮設し、受け座16をポート13方向へ付勢する。
【0020】
位置調整機構38について説明するに、図5に示すように、シリンダ32他端の中央に設けたガイド孔33にはロッド34が貫通し、ロッド34はピストン14ストローク方向の変位が許容されている。このため、ロッド34のピストン14に近いほうの先端に設けた受け座16は、ピストン14ストローク方向に変位可能であり、ばね17に圧縮側の初期荷重を与えるものとする。ロッド34の表面には雄ねじ溝を刻設し、受け座16から見てガイド孔33よりも遠い方のロッド34の他端部にはガイド孔33の内径よりも大きなダブルナット35を緩まないように固定する。ダブルナット35は、ガイド孔33から距離a離れた非制動位置よりもポート13に近づくことがないように受け座16の移動を規制する。
すなわち、受け座16の初期位置(非制動時)が、ダブルナット35の固定位置により調整可能となっているとともに、受け座16は初期位置からガイド孔33側へストローク可能となっている。
【0021】
ばね17およびばね27は双方、縮在しているため、受け座16にはポート13方向の付勢力と、空気抜き穴19方向の付勢力が同時に作用するが、ばね27の付勢力の方がばね17のそれよりも強いため、全体としては受け座16が非制動位置にあってポート13方向に付勢され、ダブルナット35はシリンダ32他端に押し付けられた状態で係止する。
【0022】
非制動状態から運転者がブレーキペダル9の踏み込みを開始すると、液室2内の作動液が液室15に流入し、ピストン14に受け座16方向の作用力を与える。他方、ピストン14にはばね17の初期荷重がポート13方向に作用する。つまり踏み込み開始時には上記作用力が初期荷重よりも大きい場合にピストン14が空気抜き孔19方向へストロークを開始するとともに液室15が膨張し、液室2が収縮してブレーキペダル9はストロークを開始する。即ち、距離aを大きく設定するとばね17の初期荷重も大きくなり、図6に示すようにストローク開始のための踏力も大きくなる。
【0023】
ブレーキペダル9の踏み込み始期段階においては、ピストン14が空気抜き孔19方向へストロークするとともにばね定数が小さい方のばね17が主に収縮するため、踏力に対してブレーキペダル9のストロークは大きいものとなる。
【0024】
そしてピストン14が受け座16近傍までストロークしばね定数が小さい方のばね17の収縮が最大に達した後の踏み込み終期段階においては、ばね17の収縮が停止し、ばね27のみが収縮することにより液室15が液室2から吐出される作動液を吸収する。つまり、踏力−ストローク特性については図6に示すように、途中の折れ点c,c´で変化する2段階特性を実現することができる。
【0025】
また受け座16が空気抜き孔19方向へストローク可能であるため、非制動状態における受け座16の位置を調節し距離aを変化させ、初期踏力の設定を調節しても、ピストン14の最大ストローク量は不変である。即ち、液室15の最大容積は不変であるため、初期踏力の設定を調節しても、ブレーキペダル9の最大ストローク量が変化することはない。
【0026】
図7は本発明の更に別の実施の形態になるブレーキストロークシミュレータの構成を模式的に示す縦断面図である。ストロークシミュレータ41において、図5に示したストロークシミュレータ31と同様の構成および効果を具える部品は同一の符号で示し、受け座16のばね17側の面には、ピストン14方向に突出した弾性素材からなる弾性突起47を立設する。非制動状態では弾性突起(第3弾性体)47の先端はピストン14から離間している。弾性突起47のピストン14ストローク方向のばね定数はばね17のそれよりも遥かに大きく、ばね27のそれよりも大きいものとする。
【0027】
ロッド44は、図に示したロッド34と共通の基本構成を有し、ロッド44のポート13側の先端には受け座16を設け、ピストン14ストローク方向に変位可能である。ロッド44の他端部のみに雄ねじ溝を刻設し、ガイド孔33の内径よりも大きなダブルナット35を緩まないように固定する。ロッド44の他端にはロッド44の直径よりも大きなヘッド45を設け、ダブルナット35の不用意な脱落を防止する。ロッド44のピストン14ストローク方向の変位を許容するガイド孔33と、ダブルナット35の間にはストッパ43を介在させ、ダブルナット35がシリンダ32他端に接触することがないようにするとともに、ロッド44の一端側の表面は滑らかとし、ロッド44がガイド孔33を円滑にストローク可能とする。
【0028】
同実施の形態において、非制動状態から運転者がブレーキペダル9の踏み込みを開始し、踏み込み始期段階を経て次の踏み込み段階に至るまでは、上記した図5および図6に示したものと同様の挙動を示す。つまり、図8に示すように、ストロークが0の非制動状態から折れ点c、c´を経ることで、踏力に対するストローク量は小さいものとなる。
【0029】
そして液室15内の液圧が高くなり、ばね17およびばね27の収縮が最大に達すると、次の踏み込み最終段階に移行して、弾性突起47の先端部がピストン14からの押圧力を受け押圧変形する。つまり、図8に示すように、折れ点d、d´を経ることで、踏力に対するストローク量はより小さいものとなる。
【0030】
図9は本発明の他の実施の形態になるブレーキストロークシミュレータの構成を模式的に示す縦断面図である。本実施の形態は、図7に示した実施の形態と共通の基本構成を有しつつ、受け座16の位置調整機構に改良を加えたものである。図7に示した実施の形態と共通の部品については同じ符号を用いて示す。シリンダ32の他端部外周には雄ねじ溝を刻設して、内周に雌ねじ溝を具えた中空円筒体のストッパ53の一端、およびストッパ53の緩みを防止するためのリング52を螺合する。ストッパ53を回転させることで螺合位置は可変であり、シリンダ32との相対位置をスライド調節可能とする。ポート13から遠い方のストッパ53他端は閉じており、該他端中央にはロッド54が貫通するための貫通孔55を穿設する。貫通孔55はロッド54の外径よりも大きいが、ロッド54の他端に設けたヘッド45よりも小さいため、ロッド54はストッパ53に対して相対移動可能である。ポート13から見て遠いほうのロッド54他端に設けたヘッド45は、非制動状態で貫通孔55に係止し、当該位置よりもポート13に接近することができない。したがってストッパ53は、ポート13から見て近いほうのロッド54先端に設けた受け座16の非制動位置を調節し、受け座16の変位を非制動位置、即ち図中の距離aよりも空気抜き孔19方向にストロークすることを許容する。また、ストッパ53の他端にも空気抜き孔19を穿設し、ストッパ53他端がシリンダ32他端に密着した状態で、シリンダ32側の空気抜き孔19の位置が相互にずれた場合であっても、空気抜き孔19が閉塞することのないように、環状の溝をストッパ53他端の内壁に設ける。
【0031】
非制動状態から運転者がブレーキペダル9の踏み込みを開始して、ブレーキペダル9がストロークを開始する初期踏力は、上述した各実施の形態と同様に距離aに比例するため、図10に示すようにストッパ53の螺合位置をシリンダ32に対してポート13に近くにして、距離aを大きく設定すると、ばね17の初期荷重は大きくなり、ストローク開始のための初期踏力も大きくなる。
【0032】
そして踏み込み最終段階では、液室15内の作動液の液圧を受けて図11に示すようにピストン14がシリンダ32の他端側へストロークし、ばね17、27が充分に収縮して弾性突起47の先端部がピストン14からの押圧力を受け押圧変形する。
【0033】
他方、図12に示すようにストッパ53の螺合位置をシリンダ32に対してポート13から遠くにして、距離aを小さく設定すると、ばね17の初期荷重は小さくなり、ストローク開始のための初期踏力も小さくなる
【0034】
そして踏み込み最終段階では、液室15内の作動液の液圧を受けて図13に示すようにピストン14がシリンダ32の他端側へストロークし、ばね17、27が充分に収縮して弾性突起47の先端部がピストン14からの押圧力を受け押圧変形する。ここで図13と図11を比較すると、ストッパ53の螺合位置が異なるのみでピストン14の最大ストローク量は初期踏力の設定によっては変化しないことがわかる。
【0035】
図14は本発明の更に他の実施の形態になるブレーキストロークシミュレータの構成を模式的に示す縦断面図である。本実施の形態は、図9乃至図13に示した実施の形態とほぼ同様の構成を有し、共通部品については同じ符号を用いて示すが、ストッパ53の螺合位置をモータで制御可能としたことを特徴とする。ストッパ53の外周にはギア歯61を刻設して、ピニオン62と噛合する。ピニオン62はシャフト63を介して図示せざる車体側メンバに設けたモータ64と連結する。初期踏力を調節する際には、モータ64を駆動してストッパ53を回転させて、距離aを変化させる。
【0036】
ところで本実施の形態においては、ばね17に圧縮側の初期荷重を与える受け座16を設け、ストッパ53の螺合位置を調節することにより、シリンダ32他端から受け座16の非制動位置までの距離aを調節することが可能なため、運転手の好みに応じてブレーキペダル9の初期踏力を調整することができる。
【0037】
また、本実施の形態においては、受け座16を非制動位置に付勢するばね27と、受け座16の非制動位置を設定するとともに受け座16のシリンダ32他端への移動を許容するガイド孔33、ロッド54、ストッパ53およびヘッド45を設け、ブレーキペダル9の踏力に応じて液室15が膨張し、ピストン14が空気抜き孔19方向へストロークし、ばね17およびばね27が収縮することで受け座16が空気抜き孔19方向へストロークするため、運転者の好みのブレーキフィーリングに応じた踏力―ストローク特性に調整してもブレーキペダル9の最大ストローク量が変化することなく、ブレーキ操作に悪影響を与えることがない。
【0038】
また、ばね17のばね定数を小さくし、ばね27のばね定数を大きくしたため、踏み込み初期段階のストローク量は大きく、踏み込み初期段階のストローク量は小さい2段階の踏力―ストローク特性を実現することができる。これより、ブレーキペダル9の踏み込み代が小さい場合には、踏力は徐々に増加し、大きい場合には、踏力が急に増加し、自然なブレーキフィーリングを提供することができる。
【0039】
さらに、ばね17と並行に弾性突起47を立設し、ばね17の収縮が一定値を越えるとピストン14が弾性突起47を押圧変形するため、図8に示すように、3段階の踏力―ストローク特性を可能とし、車両特性や運転環境に合致した点線の理想特性に近づくことができる。
【0040】
なお本実施の形態では、弾性突起47のみを立設したが、複数の弾性突起あるいは弾性手段をばね17およびばね27と並列に配設することにより、理想に近い特性を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態になるブレーキストロークシミュレータの構成を模式的に示す縦断面図である。
【図2】 同実施の形態になるブレーキストロークシミュレータの踏力−ストローク特性を示したグラフである。
【図3】 本発明の他の実施の形態になるブレーキストロークシミュレータの構成を模式的に示す縦断面図である。
【図4】 同実施の形態になるブレーキストロークシミュレータの踏力−ストローク特性を示したグラフである。
【図5】 本発明の別の実施の形態になるブレーキストロークシミュレータの構成を模式的に示す縦断面図である。
【図6】 同実施の形態になるブレーキストロークシミュレータの踏力−ストローク特性を示したグラフである。
【図7】 本発明の更に別の実施の形態になるブレーキストロークシミュレータの構成を模式的に示す縦断面図である。
【図8】 同実施の形態になるブレーキストロークシミュレータの踏力−ストローク特性を示したグラフである。
【図9】 本発明の他の実施の形態になるブレーキストロークシミュレータの構成を模式的に示す縦断面図である。
【図10】 同実施の形態になるブレーキストロークシミュレータにつき、初期踏力を大きく設定した場合の非制動状態を模式的に示す縦断面図である。
【図11】 図10に示したブレーキストロークシミュレータにつき、踏み込み最終段階の状態を模式的に示す縦断面図である。
【図12】 同実施の形態になるブレーキストロークシミュレータにつき、初期踏力を小さく設定した場合の非制動状態を模式的に示す縦断面図である。
【図13】 図12に示したブレーキストロークシミュレータにつき、踏み込み最終段階の状態を模式的に示す縦断面図である。
【図14】 本発明の更に他の実施の形態になるブレーキストロークシミュレータ の構成を模式的に示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 マスタシリンダ
2 液室
3,4 液圧系統
5 切替弁
6,7 開閉弁
8 ピストン
9 ブレーキペダル
12 シリンダ
14 ピストン
15 液室
16 受け座
17 ばね
18 位置調整機構
19 空気抜き孔
22 シリンダ
24 ピストン
25 液室
27 ばね
32 シリンダ
33 ガイド孔
34 ロッド
35 ダブルナット
38 可変位置調整機構
43 ストッパ
44 ロッド
45 ヘッド
47 弾性突起
52 緩み防止リング
53 ストッパ
54 ロッド
61 ギア歯
62 ピニオン
64 モータ

Claims (6)

  1. レーキペダル踏み込み操作に応じた反力を発生させるブレーキ装置のストロークシミュレータにおいて、
    ブレーキペダル踏み込み操作により、シリンダ内をストロークするピストンを介して弾性変形する第1弾性体と、
    ダイヤル回転により、前記シリンダに対しピストンストローク方向に相対移動するボルトと、
    前記第1弾性体と前記ボルトの間に設置され、ダイヤル回転に伴ってピストンストローク方向に変位し、前記第1弾性体を圧縮することができる受け座と
    を有し、前記第1弾性体の初期加重の変更ができることを特徴とするブレーキ装置のストロークシミュレータ。
  2. 記ピストンに、前記第1弾性体の圧縮側へと初期加重を与えると共に、ブレーキペダル踏み込み初期段階においては前記第1弾性体の圧縮方向へ作用力を与える、第2弾性体を備えたことを特徴とする請求項1に記載のブレーキ装置のストロークシミュレータ。
  3. 前記第1弾性体と前記第2弾性体はばね定数が異なることを特徴とする請求項2に記載のブレーキ装置のストロークシミュレータ。
  4. 記第1弾性体と前記第2弾性体の収縮が最大に達した際に、前記ピストンからの押圧力を受け押圧変形する、ばね定数が前記第1弾性体及び前記第2弾性体よりも大きい第3弾性体を有することを特徴とする請求項2または3に記載のブレーキ装置のストロークシミュレータ。
  5. 前記シリンダに設置され、前記受け座が前記第1弾性体の圧縮方向へとストロークするのを許容し、前記受け座の非制動状態における位置を調節するストッパを有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のブレーキ装置のストロークシミュレータ。
  6. 前記ストッパを前記シリンダに螺着させ、モータにより前記ストッパを駆動制御して前記ストッパの前記シリンダとの螺合位置を調節することを特徴とする請求項5に記載のブレーキ装置のストロークシミュレータ。
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