JP4251880B2 - 配電線搬送信号送信方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、配電線搬送を利用した負荷制御システムと配電線搬送を利用した単方向データ伝送システムを隣接して独立に運用する配電線搬送信号送信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
単相低圧配電線路を利用した配電線搬送システムにおける配電線路への信号の送信(注入)は、100Vまたは200Vの線間に行なうのが一般的である。このような単相低圧配電線搬送システムの構成を、図3を用いて説明する。
【0003】
単相低圧配電線搬送システムは、負荷40が接続された低圧配電線30a,30b間に信号送信源50をカプラ51を介して接続するとともに、信号送信源50から離れた地点に受信機52を接続して構成される。低圧配電線30は、変圧器35を介して高圧配電線37に接続されている。
【0004】
このような低圧単相配電線搬送システムを、複数の低圧配電系統で隣接して使用する場合には、信号周波数における高圧配電線路のインピーダンスが大きいと、隣接する変圧器35経由の信号の漏洩が発生して、隣接する低圧配電系統間で相互に干渉するおそれがある。
【0005】
また、低圧配電線搬送信号伝送路方式において、大地接地方式を用いて信号伝送を行うことが提案されている。この方式は、信号源から発信された信号電圧は、商用周波数は通さず周波数信号を通すフィルタを通じて低圧配電線と大地との間に印加され、低圧配電線を伝わりフィルタを通じて受信される。(例えば、特許文献1参照)
【0006】
さらに、単相3線式の線間方式低圧配電線搬送において、赤相または黒相に信号源を挿入し、赤相と黒相の間にコンデンサを挿入し、信号源からの信号送信により赤相および黒相の両方に信号を逆相注入することによって、配電線の接地線の線路インピーダンスによる電圧低下をなくして端末機での受信信号レベルの低下を防ぐことが提案されている。(例えば、特許文献2参照)
【0007】
【特許文献1】
特開昭62−235829号公報(第3図)
【特許文献2】
特開平10−208184号公報(第1図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、隣接した低圧配電線系統で独立して運用する配電線搬送を使用する低圧配電線搬送システムが存在するときに、独立したシステムの信号の相互干渉を抑圧し安定した運用を行なうことが可能なシステムを得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、単相3線式の低圧配電線の線間を信号伝送路として使用する配電線搬送システムにおける配電線搬送信号送信方法において、信号送信側では、中性線を基準として両端の電圧線に同位相かつ同レベルの信号を送信し、受信側では、中性線といずれか一方の電圧線の線間で信号を検出するようにした。これにより、低圧配電線から高圧配電線への信号の漏洩による独立したシステム間の相互干渉を抑圧した。
【0010】
本発明は、上記配電線搬送信号送信方法において、信号を注入する電圧線から重畳された各信号を検出し、信号を送信する毎に、各電圧線間の信号の位相およびレベル差を検出し、次回の送信時における両信号の位相およびレベルの差を最小に制御するようにした。
【0011】
本発明は、単相3線式の低圧配電線の線間を信号伝送路として使用する配電線搬送システムを構成する信号送信機において、信号発生器と、中性線と一方の電圧線との線間に信号を送出する第1のカプラと、中性線と他方の電圧線との線間に信号を送出する第2のカプラとを設け、中性線と一方の電圧線との線間および中性線と他方の電圧線との線間に同位相かつ同レベルの信号を送信するようにした。
【0012】
さらに、本発明は、上記信号送信機において、一方の電圧線に重畳された信号を検出する第1の信号検出回路と、他方の電圧線に重畳された信号を検出する第2の信号検出回路とを設け、信号を送信する毎に電圧線間の信号の位相およびレベル差を検出し、次回の送信時の位相およびレベルの差が最小になるように信号発生器の出力を制御するようにした。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる配電線搬送信号送信方法が適用される配電線搬送システムは、低圧配電系統が、100Vと200Vを供給する単相3線方式が採用されていることを利用するシステムであり、信号送信側では、中性線を基準に両側の電圧線に同位相かつ同レベルの信号を送出することで変圧器の磁束を相殺して、高圧側への信号漏洩を抑圧し、信号の受信は、中性線とのいずれか一方の電圧線間で行う。
【0014】
以下、図1を用いて、本発明にかかる配電線搬送信号送信方法が適用される配電線搬送システムの構成を説明する。
【0015】
本発明にかかる配電線搬送信号送信方法が適用される配電線搬送システムは、高圧配電線37に変圧器35を介して接続された低圧配電線30に、信号送信機1と、信号受信機2aおよび信号受信機2bを接続して構成される。
【0016】
信号送信機1は、信号発生器11と、増幅器12と、カプラ13を有して構成される。カプラ13は、第1の結合トランス131aと第2の結合トランス131bとを有している。
【0017】
第1の結合トランス131aの1次巻線131paは、一端が結合コンデンサ132aを介して増幅器12の一方の出力端子に接続され、他端が増幅器12の他方の出力端子に接続される。第1の結合トランス131aの2次巻線131saは、一端が結合コンデンサ133aを介して電圧線30aに接続され、他端が中性線30cに接続される。
【0018】
第2の結合トランス131bの1次巻線131pbは、一端が結合コンデンサ132bを介して増幅器12の一方の出力端子に接続され、他端が増幅器12の他方の出力端子に接続される。第2の結合トランス131bの2次巻線131sbは、一端が結合コンデンサ133bを介して電圧線30bに接続され、他端が中性線30cに接続される。
【0019】
信号受信装置2aは、一端が電圧線30aに接続され、他端が中性線30cに接続される。信号受信装置2bは、一端が配電線30bに接続され、他端が中性線30cに接続される。
【0020】
このような構成を有する配電線搬送システムは、中性線30cを基準に両側の電圧線30a,30bに同位相かつ同レベルの信号Sa,Sbを、変圧器35の2次巻線35sに流れる信号電流Isa,Isbが逆方向となるように送出することによって、変圧器35の2次巻線35sに流れる信号電流によって生じる磁束を相殺することができ、高圧配電線37側への信号漏洩を抑圧することができる。
【0021】
この実施例の配電線搬送システムによれば、信号発生器から出力される信号によって生じた磁束が、トランスを介して隣接する配電線搬送システムへ漏洩することがなくなる。
【0022】
上記配電線搬送システムにおいては、低圧配電線30の100V間に接続される負荷のアンバランスに起因して、変圧器35の電圧線に印加される二つの信号電圧に差が生じる場合がある。この負荷のアンバランスを考慮した、配電線搬送システムの構成を、図2を用いて説明する。
【0023】
この配電線搬送システムは、電圧線30a、30bの信号を監視する信号検出回路14a、14bを設け、各電圧線30a、30b上の信号を監視し、監視結果に基づいて各信号Sa,Sbの位相とレベルを制御して、高圧配電線37側への信号の漏洩を極小化するものである。
【0024】
この配電線搬送システムは、
▲1▼電圧線30aおよび30b上の信号を検出する信号検出回路14a、14bを設けた点、
▲2▼信号発生器11がそれぞれ独立した二つの出力Sa,Sbを出力する点、
▲3▼信号発生器11の出力Sa,Sbをそれぞれ第1の増幅器12aと第2の増幅器12bへ出力するようにした点、
▲4▼信号を送信する毎に、信号発生器11へ信号検出回路14a、14bの出力を入力し、電圧線間の信号の位相およびレベル差を検出し、次回の送信時の信号発生器11の出力Sa,Sbの位相およびレベルの差が最小になるよう制御する点、
で図1の配電線搬送システムと相違する。その他の点は同じであり、詳細な説明は省略する。
【0025】
この実施例によれば、電圧線30aと中性線30cに接続される負荷と、電圧線30bと中性線30cに接続される負荷のアンバランスに起因して、第1の変圧器131aと第2の変圧器131bとから出力される信号に位相やレベルの差が生じても、その差を打ち消すことができ、高圧配電線側への信号の漏洩を阻止することができる。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、単相3線式の低圧配電線を信号伝送路として使用する配電線搬送システムにおいて、中性線を基準にして両側の電圧線に同位相かつ同レベルの信号を送信することによって、隣接する複数の低電圧配電線系統間の信号干渉を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる低圧配電線搬送システムの構成を説明するブロック図。
【図2】本発明の他の実施例にかかる低圧配電線搬送システムの構成を説明するブロック図。
【図3】従来の低圧配電線搬送システム構成を説明するブロック図。
【符号の説明】
1 信号送信機
11 信号発生器
12 増幅器
13 カプラ
131 変圧器
132 結合コンデンサ
133 結合コンデンサ
14 信号検出回路
2 信号受信機
30 低圧配電線
30a、30b 電圧線
30c 中性線
35 変圧器
37 高圧配電線
Claims (2)
- 単相3線式の低圧配電線の線間を信号伝送路として使用する配電線搬送システムにおける配電線搬送信号送信方法において、
信号送信側では、
中性線を基準として両端の電圧線に同位相かつ同レベルの信号を送信し、
信号を送信する電圧線から重畳された各信号を検出し、
信号を送信する毎に、各電圧線間の信号の位相およびレベル差を検出し、次回の送信時における両信号の位相およびレベルの差を最小に制御し、
受信側では、
中性線といずれか一方の電圧線の線間で信号を検出する
ようにしたことを特徴とする配電線搬送信号送信方法。 - 単相3線式の低圧配電線の線間を信号伝送路として使用する配電線搬送システムを構成する信号送信機において、
それぞれ独立した2つの信号を出力する信号発生器と、
中性線と一方の電圧線との線間に一方の信号を送出する第1のカプラと、
中性線と他方の電圧線との線間に他方の信号を送出する第2のカプラと、
一方の電圧線に重畳された信号を検出する第1の信号検出回路と、
他方の電圧線に重畳された信号を検出する第2の信号検出回路とを設け、
信号発生器の2つの信号は同位相かつ同レベルの信号であり、それぞれ中性線と一方の電圧線との線間および中性線と他方の電圧線との線間に出力され、
信号を送信する毎に第1の信号検出回路および第2の信号検出回路にて電圧線間の信号の位相およびレベル差を検出し、次回の送信時の位相およびレベルの差が最小になるように信号発生器の出力を制御する
ようにしたことを特徴とする信号送信機。
Priority Applications (1)
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JP2003030410A JP4251880B2 (ja) | 2003-02-07 | 2003-02-07 | 配電線搬送信号送信方法 |
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JP2003030410A JP4251880B2 (ja) | 2003-02-07 | 2003-02-07 | 配電線搬送信号送信方法 |
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JP2004242135A JP2004242135A (ja) | 2004-08-26 |
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