JP4250329B2 - 電源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、DC/DCコンバータで成る電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電車線を入力とする車両用補助電源装置は、図10に示す構成である。この従来の電源装置はフルブリッジ回路のDC/DCコンバータ回路で、パンタグラフ1、入力回路2、スイッチングデバイスSA,SBとこれらにパラレルに接続されたダイオードから構成される第1アーム3、同様にスイッチングデバイスSC,SDとこれらにパラレルに接続されたダイオードから構成される第2アームとを備えたフルブリッジ構成のインバータ回路30、このインバータ回路30の2出力線に1次巻線が接続された絶縁トランス9、フルブリッジに接続された4つのダイオードから構成され、絶縁トランス9の2次巻線に接続された整流回路10、この整流回路10にシリアルに接続されたフィルタリアクトル11、整流回路10とフィルタリアクトル11とにパラレルに接続されたフィルタコンデンサ12、そしてスイッチングデバイスSA〜SDをスイッチング制御する制御部20を備えている。
【0003】
この制御部20は、フィルタコンデンサ12の両端電圧を検出する第1の電圧検出器13の電圧検出信号(VD1)14と入力回路2からの入力電圧検出信号(VD3)とに基づきインバータ回路30のスイッチングデバイスSA〜SDそれぞれを制御信号A〜Dそれぞれによりスイッチング制御することにより、所定の電圧の直流電力を出力させるものである。
【0004】
この従来の電源装置では、インバータ回路30のスイッチングデバイスと整流回路10にスナバ回路5を接続し、制御部20によりスイッチングデバイスそれぞれをハードスイッチング(電圧と電流を遮断する)していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来の電源装置では、インバータ回路内のスイッチングデバイスと整流回路内のダイオードとをハードスイッチングしていたため、スイッチングデバイスとダイオードの特性により、オフ時には、電圧上昇時の電圧面積×電流降下時の面積、およびオン時には、電圧下降時の電圧面積×電流上昇時の面積各々の周波数倍の損失を発生させる。また、ハードスイッチング時にはスナバ回路が必要であり、スナバ回路からも損失を発生させる。加えて、従来の電源装置では、スイッチング周波数が低い場合には特に変換効率を悪化させることはないが、絶縁トランスやフィルタリアクトルの小型化を目的にして高周波スイッチングを行わせようとすると周波数倍の損失増加となり、変換効率が低下し、無駄な電力の消費を発生させる。このため、従来の電源装置は、スイッチングデバイスによるスイッチング損失が大きく、電力変換効率が十分ではない問題点があった。
【0006】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、スイッチングデバイスによるスイッチング損失を低減して変換効率を改善できる電源装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の電源装置は、直流−交流変換する、フルブリッジに接続された4つのスイッチングデバイスから構成されるインバータ回路と、前記インバータ回路内のシリアルに接続された第1アームのスイッチングデバイス2つ各々にパラレルに接続されたスナバコンデンサと、前記インバータ回路内のシリアルに接続された第2アームのスイッチングデバイス2つ各々とシリアルに接続された補助リアクトルと、前記インバータ回路の2出力線に1次巻線が接続された絶縁トランスと、フルブリッジに接続された4つのダイオードから構成され、前記絶縁トランスの2次巻線に接続された整流回路と、前記整流回路にシリアルに接続されたフィルタリアクトルと、前記整流回路とフィルタリアクトルとにパラレルに接続されたフィルタコンデンサと、前記フィルタコンデンサの電圧を検出する第1の電圧検出器と、前記インバータ回路の出力電流を検出する電流検出器と、前記インバータ回路の2出力線間の電圧を検出する第2の電圧検出器と、前記インバータ回路の2出力線間に接続された共振リアクトルと、前記共振リアクトルの接続点と前記絶縁トランスの1次巻線との間にシリアルに接続された共振コンデンサと、前記第1の電圧検出器の出力する前記フィルタコンデンサの電圧検出信号によって2次電圧を一定に制御するために前記スイッチングデバイスの通流率を制御し、前記第2の電圧検出器の電圧検出信号と前記電流検出器の電流検出信号によって、前記第1のアームの2つのスイッチングデバイスそれぞれをオンさせるタイミングを前記第2の電圧検出器の検出電圧がゼロになったタイミングとし、前記第2のアームの2つのスイッチングデバイスそれぞれをオフさせるタイミングを前記電流検出器の検出電流がゼロとなるか逆方向に流れるタイミングとするようにスイッチング制御信号を出力する制御部とを備えたものである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の電源装置において、前記共振コンデンサを前記絶縁トランスの2次巻線と整流回路との間に設けたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1の電源装置において、前記共振リアクトルを前記絶縁トランスの2次巻線間に設けたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1の電源装置において、前記補助リアクトルを1つにして前記第2アームのスイッチングデバイスの中間点に接続し、当該補助リアクトルの中間点を前記共振リアクトルの片側と共振コンデンサの片側とに接続したことを特徴とするものである。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1の電源装置において、前記絶縁トランスの2次巻線に中間タップを設け、前記整流回路をダイオード2つで構成されるハーフブリッジ回路にしたことを特徴とするものである。
【0012】
請求項1〜5の発明の電源装置では、制御部が第1および第2の電圧検出器と電流検出器によってスイッチングデバイスに印加される電圧と流れる電流を検出して、ゼロ電圧またはゼロ電流状態の時にスイッチング動作するように制御することにより、スイッチング損失をほぼゼロにする。また絶縁トランスの2次側の整流回路のダイオードに関しても、共振動作を利用することによってゼロ電圧スイッチングするようにし、スイッチング損失を発生させない。また制御部は、出力電圧を一定とするために、スイッチングデバイスの通流率を同時に制御する。
【0013】
つまり、
(1)第1アームのスイッチングデバイスがオフする場合には、スナバコンデンサに遮断電流を分流し、ゼロ電流スイッチングとなる。
【0014】
(2)また第1アームのスイッチングデバイスがオンする場合には、パラレルに接続されたダイオードがオンしているため、このスイッチングデバイスの印加電圧がゼロの状態になっており、結果的にゼロ電圧スイッチングとなる。
【0015】
(3)他方、第2アームのスイッチングデバイスがオフする場合には、第1アームのスイッチングデバイスがオフした後、電流は共振コンデンサと絶縁トランス内漏れインダクタンス、2次側フィルタリアクトルがシリアル共振を行い、徐々に減衰する。そこで、各電圧検出器と電流検出器とによって、電流がゼロもしくは逆方向に流れるようになったことを検出してオフ制御することにより、ゼロ電流スイッチングを行う。
【0016】
またこのとき、電流は共振して徐々に減衰し、流れる方向を逆転して流れ、この結果、絶縁トランスの2次側の整流回路の各ダイオードの分担電流も電流の流れる量が上昇するに従って電流量が入れ替わり、負荷側に流れる電流と同値まで上昇すると、オフする側のダイオードは電流がすべて流れ出したダイオードのVf電圧でオフする。このため、オフするダイオードはほぼゼロ電圧によってオフ状態に移行し、ゼロ電圧スイッチングを行う。
【0017】
(4)さらに、第2アームのスイッチングデバイスがオンする場合には、スイッチングデバイスとシリアルに接続された補助インダクタンスにより、電流の立ち上がり時間が電圧立下り時間に比較して遅くなるため、ゼロ電流スイッチングとなる。
【0018】
以上のようにしてインバータ回路の各スイッチングデバイスをオンまたはオフ制御することによってスイッチング損失をほぼゼロにし、また絶縁トランスの2次側の整流回路のダイオードに関しても、共振動作を利用することによってゼロ電圧スイッチングするようにし、スイッチング損失を発生させないようにするのである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。図1は本発明の第1の実施の形態の車両用電源装置の回路ブロック図である。この実施の形態の車両用電源装置は、架線の高圧直流電力を集電するパンタグラフ1、図2に示す回路構成の保護・遮断機能を備えた入力回路2、直流−交流変換する、フルブリッジに接続された4つのスイッチングデバイスSA,SB,SC,SDから構成されるインバータ回路30、インバータ回路30の2出力線に1次巻線が接続された絶縁トランス9、フルブリッジに接続された4つのダイオードから構成され、絶縁トランス9の2次巻線に接続された整流回路10、そしてインバータ回路30のスイッチングデバイスSA〜SDを制御信号A〜Dにより制御する制御部20を備えており、整流回路10の出力に負荷13が接続される。
【0020】
加えて、インバータ回路30内のシリアルに接続された第1アーム3の2つのスイッチングデバイスSA,SB各々に、スナバコンデンサ5がパラレルに接続され、同じくインバータ回路30内のシリアルに接続された第2アーム4の2つのスイッチングデバイスSC,SD各々とシリアルに補助リアクトル6が接続されている。また、インバータ回路30の2出力線間に共振リアクトル7が接続され、この共振リアクトル7の接続点と絶縁トランス9の1次巻線との間に共振コンデンサ8がシリアルに接続されている。
【0021】
さらに、整流回路10の出力側にフィルタリアクトル11がシリアルに接続され、この整流回路10とフィルタリアクトル11とにパラレルにフィルタコンデンサ12が接続されている。
【0022】
フィルタコンデンサ12の電圧を検出するために第1の電圧検出器13が、インバータ回路30の2出力線間の電圧を検出するために第2の電圧検出器15が、そしてインバータ回路30の出力電流を検出するために電流検出器17がそれぞれ備えられている。
【0023】
制御部20は、第1の電圧検出器13の出力するフィルタコンデンサ12の電圧検出信号14によって2次電圧を一定に制御するためにスイッチングデバイスSA〜SDの通流率を制御し、第2の電圧検出器15の電圧検出信号16と電流検出器17の電流検出信号18によって、スイッチングデバイスSA〜SDがゼロ電流もしくはゼロ電圧スイッチングするようにスイッチング制御信号A〜Dを出力する。
【0024】
図2は図1における入力回路2の回路ブロック図である。この入力回路2は、保護遮断を行うための電磁接触器201、交流成分を抑制するための直流リアクトル202、サージ電流保護のためにダイオード203及び抵抗器205、これらのダイオード203と抵抗器205とにパラレルに設けられたサイリスタ204、電圧保持のための直流コンデンサ206から構成されている。そして直流コンデンサ206の両端電圧を検出するための第3の電圧検出器207が設けられ、この電圧検出器207の第3の電圧検出信号(VD3)19を制御部20に入力するようにしてある。
【0025】
絶縁トランス9の内部漏れインダクタンスの等価回路が図3に示してあり、絶縁トランス21と漏れインダクタンス22によって表わされる。
【0026】
次に、上記構成の第1の実施の形態の車両用電源装置の動作について、図1〜図4を用いて説明する。なお、図4は、主回路動作時の各部の電圧・電流波形と各スイッチングデバイスのオン・オフタイミンクを示している。
【0027】
いま、第1アーム3のスイッチングデバイスSAと第2アームのスイッチングデバイスSDがオンして2次側負荷13に電力を供給している状態から、制御部20が信号Aにより、まずスイッチングデバイスSAをオフする。
【0028】
スイッチングデバイスSAがオフすると、スイッチングデバイスSAに流れていた電流がこれにパラレルに接続されているロスレススナバコンデンサ5に分流し、充電動作を開始する。これと同時に、スイッチングデバイスSBにパラレルに接続されているロスレススナバコンデンサ5は放電動作になる。
【0029】
第1アーム3のスイッチングデバイスSAがオフする時に電流をロスレススナバコンデンサ5に分流するため、電流は遮断されず、よってゼロ電流スイッチングとなり、スイッチング損失はゼロである。
【0030】
ロスレススナバコンデンサ5の充放電動作が完全に完了すると、絶縁トランス9内の漏れインダクタンス22と共振リアクトル7とによって電流が流れ続け、スイッチングデバイスSBにパラレルに接続されているダイオードに流れ始める。この状態を制御部20は、第2の電圧検出器15の電圧検出信号16がゼロになったことから検知する。
【0031】
第1アーム3のスイッチングデバイスSBに印加される電圧は、スイッチングデバイスSBにパラレルに接続されているダイオードがオンしていてゼロ電圧になっているので、制御部20は信号BによってスイッチングデバイスSBをオンさせる。これにより、スイッチングデバイスSBはゼロ電圧スイッチングとなり、スイッチング損失はゼロである。
【0032】
次に、共振リアクトル7によってスイッチングデバイスSBにパラレルに接続されているダイオードとスイッチングデバイスSDとに流れていた還流電流は、共振コンデンサ8と共振リアクトル7の共振現象により徐々に減衰し、ゼロ電流となった後に逆方向に流れ始める。このとき電流は、スイッチングデバイスSBと、スイッチングデバイスSDにパラレルに接続されているダイオードとに流れ始める。
【0033】
制御部20は還流電流がゼロになったことを電流検出器17にて検出し、スイッチングデバイスSDに流れる電流がゼロになったタイミングで、信号DによりスイッチングデバイスSDをオフする。これにより、スイッチングデバイスSDはゼロ電圧、ゼロ電流スイッチングとなり、通常のスナバ回路を設けることなくオフが可能で、スイッチング損失はゼロとなる。
【0034】
また、還流電流が徐々に減少し、流れる方向が逆転して、2次側を流れている電流値まで増加する。還流電流が2次側を流れている電流と同値になった時点で、整流回路10内のダイオード中対角上に接続された2つ(スイッチングデバイスSAとSDがオンしていたとき2次側に電力を供給させていたダイオード)がオフする。このときオフするダイオードへの電圧の印加が、全電流が流れ始めた逆対角上2つのダイオードのVf電圧で行われるため、ほぼ電圧ゼロの状態と同じ状態でオフ状態に移行する。
【0035】
このため、2次側整流回路10の整流ダイオードに関してもゼロ電圧スイッチングとなり、スイッチング損失はゼロとなる。また従来のハードスイッチング時にはダイオードのリカバリー(オン状態→オフ状態に移行するタイミング)において、電流の急激な遮断からサージ電圧を発生させるため、サージ電圧抑制のためスナバ回路やシリアルに接続される過飽和リアクトルなどのサージ電圧抑制回路を必要としていたが、本実施の形態の場合には、ゼロ電圧スイッチングのためサージ電圧抑制回路が不要であり、サージ電圧抑制回路から発生する損失も無くなる。
【0036】
第2アームのスイッチングデバイスSDがオフした後に、制御部20は信号Cにより、スイッチングデバイスSCをオンする。スイッチングデバイスSCをオンすると、第1アームのスイッチングデバイスSBと共に2次側に電力を供給するモードとなる。スイッチングデバイスSCがオンする時、スイッチングデバイスSCに流れる負荷電流は、補助リアクトル6によって立ち上がり時間が抑制されるので、スイッチングデバイスSCに印加する電圧がゼロ電圧になる時間に対して流れ始める時間が遅れ、スイッチング損失が抑制された状態でオン状態に移行する。よって、スイッチングデバイスSCはゼロ電流スイッチングとなる。
【0037】
以降は、最初のスイッチングモードに戻って、スイッチングデバイスSA→SB,SB→SA,SC→SD,SD→SCに置き換えた状態でスイッチングを繰り返し、絶縁トランス9の2次側に対して矩形波電圧を出力し、電力を供給することができる。
【0038】
前述のように、インバータ回路30内の4つのスイッチングデバイスSA,SB,SC,SDはすべてゼロ電流もしくはゼロ電圧によるスイッチングを繰り返すため、スイッチング損失をほぼゼロでスイッチングを行い、装置の変換効率を改善することができる。
【0039】
次に、出力電圧を一定にする制御とゼロ電圧、ゼロ電流スイッチングする制御内容について説明する。前述のロスレススナバコンデンサ5のスイッチングデバイスSAもしくはSBのオフ時における充放電動作の時間は、負荷電流を分流することによって行うため、負荷13への電力供給量が変化するとその時間も変化する。つまり、負荷13への電力供給量が多いと電流が多くなり、充放電時間は短く、負荷13への電力供給量が少ないと電流が少なくなり、充放電時間は長くなる。
【0040】
また、第1アーム3のスイッチングデバイスSA,SBそれぞれがオンした後、第2アーム4のスイッチングデバイスSD,SCそれぞれがオフするまでの時間は、共振コンデンサ8による電流減衰時間によって左右される。
【0041】
このため、各素子をゼロ電圧、ゼロ電流スイッチングさせるには、前述したようにスイッチングデバイスSA,SBをオンさせるタイミングを、第2の電圧検出器15によってデバイス印加電圧VD2がゼロになったタイミングとし、スイッチングデバイスSC,SDをオフさせるタイミングを、電流検出器17によってデバイスの電流がゼロとなるか逆方向に流れるタイミングとしなければならない。
【0042】
このため、制御部20は、以下に説明する制御例によって、前述のゼロ電流、ゼロ電圧スイッチングに必要な条件を満たしながら、各スイッチングデバイスにオン、オフ信号を出力して出力電圧を一定になるように制御する。
【0043】
以下にその制御の一例を、図5の制御部20の制御ブロック図を参照して説明する。なお、負荷13の変動が少ない場合や、入力電圧の変動が少ない場合には、前述のスイッチングデバイスSA,SBのオンタイミング、スイッチングデバイスSC,SDのオフタイミングの変動が少ないため、さらに簡易的な制御を用いることもできる。
【0044】
入力回路2内の第3の電圧検出器207が検出する電圧検出信号19による入力フィルタコンデンサ電圧VD3と、絶縁トランス9の変圧比Kと、定格出力電圧Voutからスイッチングデバイスの制御基準値(スイッチングデバイスのオン時間/1周期の時間)αrを、次の数1式により求める。
【0045】
【数1】
Figure 0004250329
ここで、Vrinは、定格入力フィルタコンデンサ電圧である。
【0046】
出力基準電圧Voutと第1の電圧検出器13からの電圧検出信号14による負荷電圧VD1との差分を求め、この差分に対して比例・積分演算された補正値を、上述の制御基準値αrに加算することによって制御電圧αcntを求める。ただし、Gpは比例ゲイン、Giは積分ゲインである。
【0047】
【数2】
Figure 0004250329
この制御電圧αcntを、それぞれ1つ置きにのこぎり歯波形が抜けた、180度位相のずれた2つの基準のこぎり歯波形101,102と比較して、各々スイッチングデバイスSDがオンしてからスイッチングデバイスSAがオフし、スイッチングデバイスSCがオンしてからスイッチングデバイスSBがオフするまでの時間をPWM波PwmA,PwmBとして演算する。なお、103は三角波発振器である。
【0048】
それぞれのPWM波PwmA,PwmBが“H”のときにスイッチングデバイスSA,SBはオンした状態であり、“L”に反転したときにオフする。
【0049】
また第1アーム3のスイッチングデバイスSA,SBそれぞれがオンするタイミングと第2アーム4のスイッチングデバイスSC,SDそれぞれがオンするタイミングとは、それぞれ第2の電圧検出器15の電圧検出信号16による電圧値VD2と電流検出器17の電流検出信号18による電流値CT1によってインターロックを掛けて適当なタイミングにオフ、オンする。
【0050】
以上の制御によって、負荷13への電力供給量が少なく、ロスレススナバコンデンサ5の充放電時間が長い場合や、スイッチングデバイスSA,SBがオンした後、それぞれスイッチングデバイスSD,SCがオフするまでの時間が共振コンデンサ8の電流減衰時間より長くなる場合においても、スイッチングタイミングを変化させてゼロ電圧、ゼロ電流スイッチングを行い、出力電圧を一定にすることができる。
【0051】
次に、本発明の第2の実施の形態の車両用電源装置について、図6に基づいて説明する。第2の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対して、共振コンデンサ8を絶縁トランス9の2次側に接続したことを特徴とする。その他の回路要素は、第1の実施の形態と共通である。
【0052】
この第2の実施の形態の場合、絶縁トランス9の2次側は対接地電圧が一般的に低いため、第1の実施の形態と同様に従来の補助電源装置より変換効率を改善することができる上に、使用する共振コンデンサ8の絶縁耐圧を低くすることができる。
【0053】
次に、本発明の第3の実施の形態の車両用電源装置について、図7に基づいて説明する。第3の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対して、共振リアクトル7と共振コンデンサ8を共に絶縁トランス9の2次側に接続したことを特徴とする。その他の回路要素は、第1の実施の形態と共通である。
【0054】
この第3の実施の形態の場合にも、絶縁トランス9の2次側は対接地電圧が一般的に低いため、第1の実施の形態と同様に従来の補助電源装置より変換効率を改善することができる上に、使用する共振リアクトル7と共振コンデンサ8の絶縁耐圧を低くすることができる。
【0055】
次に、本発明の第4の実施の形態の車両用電源装置について、図8に基づいて説明する。第4の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態では2つの補助リアクトル6を用いていたものを1つにし、第2アーム4の2つのスイッチングデバイスSC,SD間にシリアルに挿入したことを特徴とする。その他の回路要素は第1の実施の形態と共通である。
【0056】
これにより、第4の実施の形態では、第1の実施の形態と同様に従来の補助電源装置より変換効率を改善することができる上に、回路部品点数を減らすことができる。
【0057】
次に、本発明の第5の実施の形態の車両用電源装置について、図9に基づいて説明する。第5の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対して、絶縁トランス9の2次側巻線に中間タップを設け、整流回路10内のダイオードを2つにし、ハーフブリッジ回路構成としたことを特徴とする。その他の回路要素については第1の実施の形態と共通である。
【0058】
これにより、第5の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に従来の補助電源装置より変換効率を改善することができる上に、部品点数を減らすことができる。
【0059】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、インバータ回路の各スイッチングデバイスをゼロ電流、ゼロ電圧スイッチング制御することによってスイッチング損失をほぼゼロにし、また絶縁トランスの2次側の整流回路のダイオードに関しても、共振動作を利用することによってゼロ電圧スイッチングするようにしたので、スイッチング損失を発生させないようにすることができ、電力変換効率を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の車両用電源装置の回路ブロック図。
【図2】上記の実施の形態における入力回路の構成を示す回路ブロック図。
【図3】上記の実施の形態における絶縁トランスの漏れインダクタンスの等価回路図。
【図4】上記の実施の形態による各素子のスイッチング動作のタイミングチャート。
【図5】上記の実施の形態における制御部のブロック図。
【図6】本発明の第2の実施の形態の車両用電源装置の回路ブロック図。
【図7】本発明の第3の実施の形態の車両用電源装置の回路ブロック図。
【図8】本発明の第4の実施の形態の車両用電源装置の回路ブロック図。
【図9】本発明の第5の実施の形態の車両用電源装置の回路ブロック図。
【図10】従来例の車両用補助電源装置の回路ブロック図。
【符号の説明】
1 パンタグラフ
2 入力回路
3 第1アーム
4 第2アーム
5 スナバコンデンサ
6 補助リアクトル
7 共振リアクトル
8 共振コンデンサ
9 絶縁トランス
10 整流回路
11 フィルタリアクトル
12 フィルタコンデンサ
13 第1の電圧検出器
14 電圧検出信号
15 第2の電圧検出器
16 電圧検出信号
17 電流検出器
18 電流検出信号
19 電圧検出信号
20 制御部

Claims (5)

  1. 直流−交流変換する、フルブリッジに接続された4つのスイッチングデバイスから構成されるインバータ回路と、
    前記インバータ回路内のシリアルに接続された第1アームのスイッチングデバイス2つ各々にパラレルに接続されたスナバコンデンサと、
    前記インバータ回路内のシリアルに接続された第2アームのスイッチングデバイス2つ各々とシリアルに接続された補助リアクトルと、
    前記インバータ回路の2出力線に1次巻線が接続された絶縁トランスと、
    フルブリッジに接続された4つのダイオードから構成され、前記絶縁トランスの2次巻線に接続された整流回路と、
    前記整流回路にシリアルに接続されたフィルタリアクトルと、
    前記整流回路とフィルタリアクトルとにパラレルに接続されたフィルタコンデンサと、
    前記フィルタコンデンサの電圧を検出する第1の電圧検出器と、
    前記インバータ回路の出力電流を検出する電流検出器と、
    前記インバータ回路の2出力線間の電圧を検出する第2の電圧検出器と、
    前記インバータ回路の2出力線間に接続された共振リアクトルと、
    前記共振リアクトルの接続点と前記絶縁トランスの1次巻線との間にシリアルに接続された共振コンデンサと、
    前記第1の電圧検出器の出力する前記フィルタコンデンサの電圧検出信号によって2次電圧を一定に制御するために前記スイッチングデバイスの通流率を制御し、前記第2の電圧検出器の電圧検出信号と前記電流検出器の電流検出信号によって、前記第1のアームの2つのスイッチングデバイスそれぞれをオンさせるタイミングを前記第2の電圧検出器の検出電圧がゼロになったタイミングとし、前記第2のアームの2つのスイッチングデバイスそれぞれをオフさせるタイミングを前記電流検出器の検出電流がゼロとなるか逆方向に流れるタイミングとするようにスイッチング制御信号を出力する制御部とを備えて成る電源装置。
  2. 前記共振コンデンサを前記絶縁トランスの2次巻線と整流回路との間に設けたことを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記共振リアクトルを前記絶縁トランスの2次巻線間に設けたことを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  4. 前記補助リアクトルを1つにして前記第2アームのスイッチングデバイスの中間点に接続し、当該補助リアクトルの中間点を前記共振リアクトルの片側と共振コンデンサの片側とに接続したことを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  5. 前記絶縁トランスの2次巻線に中間タップを設け、前記整流回路をダイオード2つで構成されるハーフブリッジ回路にしたことを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
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