JP4246246B2 - 情報再生装置、情報再生方法及び情報再生用プログラム並びに情報記録媒体 - Google Patents

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Description

本願は、情報再生装置、情報再生方法及び情報再生用プログラム並びに情報記録媒体の技術分野に属し、より詳細には、特にディスク上の記録媒体から、記録ピットを用いて当該記録媒体に記録されている情報を再生する情報再生装置及び情報再生方法、当該情報再生処理に用いられる情報再生用プログラム並びに当該情報再生用プログラムが記録された情報記録媒体の技術分野に属する。
従来から、画像又は音声等のAV(Audio Visual)情報をデジタル的に記録する記録媒体として、CD(Compact Disc)又はDVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクが一般化している。そして、当該光ディスクにおいては、上記AV情報に対応する情報が、「0」又は「1」の二値データに対応した周方向の長さを夫々に有する多数の記録ピット(追記可能型又は書換可能型の光ディスクにおいては記録マークと称される場合もある)として、予め設定された記録クロック信号の周波数に同期した状態でその情報記録面上に記録されている。
従って、このような光ディスクから上記AV情報を光学的に正確に再生するためには、当該光ディスクに照射された光ビームから検出される再生信号と当該再生処理の基準として光ディスクプレーヤ側で生成される再生クロック信号とのタイミング(時間的関係)が、当該光ディスク上に記録されている記録信号(上記AV情報に対応する記録信号)と当該記録信号を光ディスクに記録する際に用いられた上記記録クロック信号のタイミング(時間的関係)と等しくなければならない。そして、上述したように上記記録信号と記録クロック信号とが同期していなければならないことから、上記再生信号と再生クロック信号との間も同期関係になっている必要がある。そこで、当該再生クロック信号の周波数を再生信号の周波数に同期させるべく、従来では、いわゆる位相同期回路(PLL(Phase Locked Loop)回路)を用いて再生クロック信号の周波数を再生信号の周波数に同期させる構成が用いられている。
一方、上記光ディスクの中には、いわゆるCLV(Constant Line Velocity;線速度一定)方式でAV情報が記録されているものが多いが、このCLV方式でAV情報が記録された光ディスクでは、その最内周部から最外周部へ一気に光スポットを移動させて検索する場合又はその最外周部から最外周部へ一気に光スポットを移動させて検索する場合、原理的に夫々の移動直後において再生信号の周波数と再生クロック信号の周波数との差が大きくなることが知られており、当該差が広がると正確な再生処理が不可能になってしまう。この点に関し、従来では、下記特許文献1に示すように、検索後の光ディスク上の位置における線速度を予想してスピンドルモータ(光ディスク自体を回転させるスピンドルモータ)の回転速度を変化させることで、再生クロック信号の周波数と再生信号の周波数との差が小さくなるようにする構成とされている。
特開平10−125010号公報
しかしながら、一般に当該スピンドルモータの回転速度の変化に対する応答速度は遅い場合が多く、このため上述した範囲において高速に検索を行う場合には、上述した検索後の位置の線速度を予測する従来の方法をもってしても、再生クロック信号の周波数と再生信号の周波数との差はやはり大きくなってしまうことになる。
このように再生信号の周波数と再生クロック信号の周波数との差が大きくなる場合、従来のPLL回路だけでは各周波数を相互に同期させることができないため、従来では、再生信号に含まれる同期信号(以下、当該同期信号を適宜「シンク」と称する)の間隔や上記記録ピットのうち最も長い記録ピット(以下、当該最も長い記録ピットを、適宜最長ピットと称する)の長さを検出し、当該当該検出した間隔又は長さ等を用いて再生クロック信号の周波数を制御し、上述した再生信号の周波数との周波数差をある程度まで小さくしてからPLL回路による同期制御を行っていた。
なお、上記した最長ピットの長さを用いて再生クロック信号の周波数を制御する場合、より具体的には、規格として定められている上記最長ピットの長さと実際に検出された最長ピットの長さとの誤差を検出し、その誤差がなくなるように再生クロック信号の周波数を制御することになる。なお、これ以後、最長ピットの長さを一般に「TMAX」と称し、また規格として定められているTMAXと実際に検出されたTMAXとの誤差を「TMAXエラー」と称する。
しかしながら、上述した従来の同期制御の構成によった場合でも、再生信号の周波数が再生クロック信号の周波数よりあまりに高い場合、再生信号をその時の再生クロック信号を用いてデジタル化して得られるサンプル値は、いわゆるサンプリング(標本化)定理(すなわち、「アナログ信号をデジタル化する場合に、そのアナログ信号の周波数の二倍以上のサンプリング周波数でサンプリング(標本化)しなければ正しい値として当該アナログ信号をデジタル化できない」なる定理)を満たさなくなる。そして、その結果、デジタル化前の再生信号の値を正しい値としてデジタル化することができなくなり、正しい最長ピットの長さが検出できなくなり、従って、正確な同期制御ができないという問題点がある。
ここで、上記問題点について、具体的に図1及び図2を用いて説明する。なお、図1及び図2は、夫々当該問題点の具体的な内容を例示するタイミングチャートである。
先ず、光ディスクへのAV情報の記録処理が適用される規格上の最長ピットの長さが5Tであり、当該規格上の最も短い記録ピット(以下、当該最も短い記録ピットを、適宜最短ピットと称する)の長さが2Tである場合を例として、上述した最長ピットの長さの検出に関する問題点について図1を用いて説明する。なおここで、「T」は当該規格におけるピット長の基本単位となる長さ(又はその長さに対応する再生クロック信号の周期)である(以下、同様)。なお、図1(a)は、再生信号の周波数≒再生クロック信号の周波数であってPLL回路による同期が取れている状態における再生クロック信号(図1及び図2において「VCO_CLK」と示す)と、再生信号(図1及び図2において「RF」と示す)のサンプル値系列との時間的関係を示している。また、図1(b)は、例として再生信号の周波数が再生クロック信号の周波数の二倍であってPLL回路による同期が取れていない状態における再生クロック信号と、再生信号のサンプル値系列との関係を示している。更に、図1は、再生信号の波形がゼロクロスするタイミングにおいて復号後のデジタル値が「0」と「1」の間で変化する、すなわち再生信号としてのサンプル値の符号によりデジタル値としての「0」又は「1」判定する、いわゆる逐次ビット復号(図1及び図2において「bit by bit復号」と示す)方式により再生信号からデジタル信号としてのサンプル値系列を得る場合を例として示している。
PLL回路による同期が取れている状態では、図1(a)に示すように、再生信号に含まれている記録ピットの長さは、当該再生信号に同期した再生クロック信号により、正確にデジタル化されて復号される。
しかしながら、図1(b)に示すように、再生信号の周波数が再生クロック信号の周波数の二倍であってPLL回路による同期が取れていない状態では、標本化のタイミングによっては、再生信号におけるサンプル値の一部が欠落する(図1(b)最上段における破線円部参照)ことに起因して、長さが2Tの繰り返しパターンのはずのサンプル値系列がほとんど「0」になる(すなわち、再生信号から検出されるサンプル値系列がゼロクロス近傍に集中してしまう)場合が発生する(図1(b)二段目における破線楕円部参照)。
ここで一般に、上記DVD等の光ディスクでは、当該光ディスクの回転時における面振れ等の影響により再生信号の波形全体が上下に変動する場合が発生するため、図1(b)に例示する場合において上記逐次ビット復号方式により再生信号をデジタル化すると、図1(a)において長さ2Tの繰り返しパターンとして検出されるべきサンプル値系列が、時間的にその前後に検出されるサンプル値系列と混合されることで、結果として規格上の最長ピットの長さ(図1の場合は「5T」)よりも長い長さ(すなわち、規格上は検出され得ない長さ)の記録ピットが最長ピットとして判定されて検出されてしまうのである。そして、その結果として、再生信号の周波数と再生クロック信号の周波数との差が更に拡大し、益々同期制御が困難となるのである。
より具体的に図1(b)の場合、規格上の最長ピットの長さである「5T」に対し、逐次ビット復号方式により検出した最長ピットの長さが「6T」となってしまうので、上記TMAXエラーの値は「−1(=5−6)」となる。そしてこのときには、当該TMAXエラーがPLL回路における電圧制御発振器の制御電圧を低減させる方向に作用するため、結果として当該電圧制御発振器の発振周波数が更に低くなり、再生信号の周波数と再生クロック信号の周波数とが更に拡大し、その結果としてTMAXエラーを用いた同期制御が不可能になってしまうのである。
次に、図1の場合と同様に、規格上の最長ピットの長さが5Tであり、最短ピットの長さが2Tである場合を例とし、更に、復号(二値化)方式として最尤復号方式の一つであるビタビ復号方式を用いる場合を例として、逐次ビット復号方式を二値化方式として用いた場合と比較しつつ上述した最長ピットの長さの検出に関する問題点について図2を用いて説明する。
再生信号の周波数が再生クロック信号の周波数よりも十分高い場合、上記ビタビ復号方式を2値化方式として用いたとしても誤ったTMAXエラーが検出される場合がある。すなわち、図2(a)に示すように、PLL回路による同期が取れている状態では、二値化方式としてビタビ復号方式を用いても、また仮に図1の場合と同様の逐次ビット方式を用いるとしても、図1(a)の場合と同様に再生信号に含まれている記録ピットの長さは当該再生信号に同期した再生クロック信号により正確にデジタル化されて復号される。なお、図2においては、ビタビ復号方式におけるいわゆるランレングス制約を、最長ピット長=5T、最短ピット長=2Tとしている。
一方、図2(b)に示すように、再生信号の周波数が再生クロック信号の周波数の二倍であってPLL回路による同期が取れていない状態で、図1に示す場合と同様に再生信号におけるサンプル値の一部が欠落する(図2(b)最上段における破線円部参照)しているとき、このサンプル値系列を仮に逐次ビット復号方式で二値化すると、長さが「1T」の記録ピットが検出されてしまうことになり、更にこの区間の最長ピット長は「3T」となってしまう。
他方、上記ビタビ復号方式においては、上記ランレングス制約を用いて再生信号の二値化を行うため、仮に逐次ビット復号方式により復号した場合に記録ピットの長さとして「1T」が検出される場合でも、その記録ピットについては長さを「2T」として検出してしまうか、或いは、時間的にその前後に検出される長い記録ピットの一部として混合して二値化してしまうことになる。なお、図2(b)下から二段目の破線楕円部は後者の場合を示している。これにより、ビタビ復号方式を用いて二値化した場合のTMAXは「6T」となることになる(図2(b)参照)。
ここで、図2に示す場合において、復号方式として仮に逐次ビット方式を用いた場合のTMAXの値は「3T」であるので、その時のTMAXエラーは「+2(=5−3)」となる。そしてこのときには、当該TMAXエラーがPLL回路における上記電圧制御発振器の制御電圧を増大させる方向に作用するため、結果として当該電圧制御発振器の発振周波数は高くなり、再生信号の周波数と再生クロック信号の周波数との差が小さくなるように作用する。
しかしながら、復号方式としてビタビ復号方式を実際に用いる図4の場合は、検出されるTMAXは「6T」となるため、TMAXエラーの値は「−1(=5−6)」となり、このときには、当該TMAXエラーが上記制御電圧を低減させる方向に作用するため、結果として電圧制御発振器の発振周波数は高くなり、再生信号の周波数と再生クロック信号の周波数との差が大きくなるように作用してしまうのである。
そこで、本願は上記の各問題点に鑑みて為されたもので、その目的の一例は、再生信号の周波数と再生クロック信号の周波数との差が大きくなった場合であっても、規格上の最長ピットの長さよりも長い記録ピットが光ディスク上に存在しているかの如き誤検出の発生を防止することが可能な情報再生装置及び情報再生方法、当該情報再生処理に用いられる情報再生用プログラム並びに当該情報再生用プログラムが記録された情報記録媒体を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、DVD等の記録媒体から検出された検出信号の周波数と、当該検出された検出信号を用いて前記記録媒体に記録されている情報を再生する際の基準となる再生基準信号の周波数と、の差を補償しつつ前記検出信号を用いて前記情報を復号して再生する情報再生装置において、前記差を検出するTMAXエラー検出部等の検出手段と、前記検出された差が予め設定された周波数差以上であるとき、予め設定された閾値周波数以上の周波数帯域に相当する前記検出信号のレベルを、前記差が前記周波数差未満であるときの前記周波数帯域に相当する前記検出信号のレベルよりも増大させる補償用レベル制御処理を前記検出信号に施して前記検出手段に出力する判定部等のレベル制御手段と、を備える。
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、DVD等の記録媒体から検出された検出信号の周波数と、当該検出された検出信号を用いて前記記録媒体に記録されている情報を再生する際の基準となる再生基準信号の周波数と、の差を補償しつつ前記検出信号を用いて前記情報を復号して再生する情報再生装置において、前記差を検出するTMAXエラー検出部等の検出手段と、予め設定された閾値周波数以上の周波数帯域に相当する前記検出信号のレベルを、前記差が予め設定された周波数差未満であるときの前記周波数帯域に相当する前記検出信号のレベルよりも増大させる補償用レベル制御処理を前記検出信号に施して前記検出手段に出力する判定部等のレベル制御手段と、前記情報を復号するために用いられる前記検出信号のレベルを周波数に応じて制御する復号用レベル制御手段であって、前記レベル制御手段とは別個に設けられたイコライザ等の当該復号用レベル制御手段と、を備える。
上記の課題を解決するために、請求項8に記載の発明は、DVD等の記録媒体から検出された検出信号の周波数と、当該検出された検出信号を用いて前記記録媒体に記録されている情報を再生する際の基準となる再生基準信号の周波数と、の差を補償しつつ前記検出信号を用いて前記情報を復号して再生する情報再生方法において、前記差をTMAXエラー検出部等の検出手段により検出する検出工程と、前記検出された差が予め設定された周波数差以上であるとき、予め設定された閾値周波数以上の周波数帯域に相当する前記検出信号のレベルを、前記差が前記周波数差未満であるときの前記周波数帯域に相当する前記検出信号のレベルよりも増大させる補償用レベル制御処理を前記検出信号に施して前記検出手段に出力するレベル制御工程と、を含む。
上記の課題を解決するために、請求項9に記載の発明は、DVD等の記録媒体から検出された検出信号の周波数と、当該検出された検出信号を用いて前記記録媒体に記録されている情報を再生する際の基準となる再生基準信号の周波数と、の差を補償しつつ前記検出信号を用いて前記情報を復号して再生する情報再生装置に含まれるコンピュータを、情報再生装置前記差を検出する検出手段、及び、前記検出された差が予め設定された周波数差以上であるとき、予め設定された閾値周波数以上の周波数帯域に相当する前記検出信号のレベルを、前記差が前記周波数差未満であるときの前記周波数帯域に相当する前記検出信号のレベルよりも増大させる補償用レベル制御処理を前記検出信号に施して前記検出手段に出力するレベル制御手段、として機能させる。
上記の課題を解決するために、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の情報再生用プログラムが前記コンピュータで読取可能に記録されている
に、本願を実施するための最良の形態について、図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する各実施形態は、AV情報等が記録されているDVD等の光ディスクから光学的に当該AV情報を再生する情報再生装置における再生クロック信号の生成処理に対して本願を適用した場合の実施の形態である。
(I)本願の原理
初めに、本願の実施形態について詳説する前に、本願の原理について説明する。
本願においては、光ディスクから検出された再生信号の周波数と上記再生クロック信号の周波数と差が大きくなることによって、上述した図1(b)又は図2(b)に示したPLL回路が非同期状態となったとき、再生信号に対して、予め設定された閾値周波数以上の周波数帯域の再生信号のレベル(振幅)を当該閾値周波数より低い周波数の再生信号のレベル(振幅)よりも大きくする(強調する)処理を施した上でTMAXエラーの検出に供させる。このとき、上記閾値周波数を、例えば長さが2Tから4Tの範囲の記録ピットに対応する再生信号のレベル(振幅)が長さ5T以上の記録ピットに対応する再生信号のレベル(振幅)より大きくなるような閾値周波数とする。
これにより、上記図1(b)又は図2(b)に示すように再生信号(RF)のゼロレベル付近の値を有するサンプルが連続している場合において光ディスクの回転時における面振れ等の影響により当該再生信号の波形全体が定期的に上下に変動しても、短い長さ(例えば、2T乃至4Tの範囲の長さ)の記録ピットに対応する再生信号のレベル(振幅)が強調されていることで、当該ゼロレベル付近の値を有するサンプルが定期的に(すなわち、面振れ等の周期とは無関係に)当該ゼロレベルを横切る(いわゆるゼロクロスする)ようになる。よって、上述した「規格上の最長ピットの長さよりも長い長さの記録ピットが最長ピットとして判定されて検出されてしまう」ことを防止することができることとなり、再生信号の周波数と再生クロック信号の周波数との差が大きい場合でも誤ったTMAXエラーが検出されることがなくなって、再生クロック信号の周波数の制御を正確に継続することができるのである。
次に、上記した原理に基づいた本願の各実施形態について、具体的に説明する。
(II)第1実施形態
始めに、上記原理に基づく本願に係る第1実施形態について、図3乃至図7を用いて説明する。
なお、図3は第1実施形態に係る情報再生装置の概要構成を示すブロック図であり、図4乃至図6は当該情報再生装置の細部構成を夫々示すブロック図であり、図7は当該情報再生装置の動作を示すフローチャートである。
図1に示すように、第1実施形態に係る情報再生装置P1は、ピックアップPUと、A/D(Analog/Digital)コンバータ1と、本願に係るイコライザ2、メモリ3、スイッチ4及び制御手段としての判定部7と、二値化部5と、検出手段としてのTMAXエラー検出部6と、位相検出部8と、加算器9と、VCO(Voltage Controlled Oscillator;電圧制御発振器)10と、再生処理部11と、再生クロック信号生成部12と、により構成されている。
また、図4に示すように、TMAXエラー検出部6は、エッジ検出部20と、エッジ間隔カウンタ21と、サンプルホールド部22と、最大値ホールド部23と、減算器24と、メモリ24と、により構成されている。
更に、図5に示すように、イコライザ2は、遅延素子としてのフリップフロップ回路30乃至32と、乗算器33乃至36と、加算器37と、により構成される。
なお、図3は、第1実施形態に係る情報再生装置P1のうち本願に関連する部分のみを示すものであり、実際の情報再生装置P1としては、図3に示す構成部材の他に、光ディスクDKを回転させるスピンドルモータ、当該スピンドルモータの回転を制御する回転サーボ回路、後述する光ビームBの集光位置を光ディスクDKの半径方向並びに垂直方向について制御するサーボ回路、情報再生装置P1の動作を指定するために使用者により操作される操作部、情報再生装置P1の動作状態を表示する表示部及び情報再生装置P1全体の動作を統括制御するための制御部等が含まれている。
次に、動作を説明する。
先ず、ピックアップPUは、予め設定された回転数で回転する光ディスクDKに対して再生用の光ビームBを照射する。そして、当該光ビームBの光ディスクDKからの反射光を受光し、当該受光した反射光の強度に対応するアナログ信号としての検出信号Spを生成してA/Dコンバータ1へ出力する。
次に、A/Dコンバータ1は、当該検出信号Spをデジタル化し、デジタル検出信号Spdを生成してイコライザ2へ出力する。
そして、イコライザ2は、後述する再生クロック信号Scl及びスイッチ4から出力されてくる参照信号Srfに基づき、当該参照信号Srfにより示される周波数特性となるようにデジタル検出信号Spdの周波数特性(より具体的には周波数毎の振幅)を変更し(すなわち、波形等価処理を施し)、イコライザ信号Seqとして位相検出部8及び二値化部5に出力する。
ここで、図5に示すように、イコライザ2においては、デジタル検出信号Spdは、フリップフロップ回路30及び乗算器33へ出力されている。これにより、フリップフロップ回路30は、入力されている再生クロック信号Sclに基づいてデジタル検出信号Spdを1T分だけ遅延させ、遅延信号Sd1としてフリップフロップ回路31に出力すると共に乗算器34に出力する。そして、フリップフロップ回路31は、上記再生クロック信号Sclに基づいて遅延信号Sd1を更に1T分だけ遅延させ、遅延信号Sd2としてフリップフロップ回路32に出力すると共に乗算器35に出力する。更に、フリップフロップ回路32は、上記再生クロック信号Sclに基づいて遅延信号Sd1を更に1T分だけ遅延させ、遅延信号Sd3として乗算器36に出力する。
一方、乗算器33は、当該乗算器33について予め設定されているタップ係数(図5に示すように、乗算器33の場合は「−k」)を基準として上記参照信号Srfに基づいて制御されたタップ係数をデジタル検出信号Spdに乗算し、乗算信号Sm0を生成して加算器37へ出力する。次に、乗算器34は、当該乗算器34について予め設定されているタップ係数(乗算器34の場合は「1/2」)を基準として上記参照信号Srfに基づいて制御されたタップ係数を遅延信号Sd1に乗算し、乗算信号Sm1を生成して加算器37へ出力する。また、乗算器35は、当該乗算器35について予め設定されているタップ係数(乗算器35の場合も「1/2」)を基準として上記参照信号Srfに基づいて制御されたタップ係数を遅延信号Sd2に乗算し、乗算信号Sm2を生成して加算器37へ出力する。最後に乗算器36は、当該乗算器35について予め設定されているタップ係数(乗算器35の場合も「1/2」)を基準として上記参照信号Srfに基づいて制御されたタップ係数を遅延信号Sd3に乗算し、乗算信号Sm3を生成して加算器37へ出力する。
これらにより、加算器37は、上記乗算信号Sm0乃至Sm3を全て加算し、上記イコライザ信号Seqとして二値化部5及び位相検出部8に出力する。
従って、図5に示す構成のイコライザ2における伝達関数は、例えば、
伝達関数=−2×k×cos(1.5ωT)+cos(0.5ωT)
ただし、T=1/fs(fsは再生クロック信号Sclの周波数)、ωT=2×π×(f/fs))
となる。
次に、スイッチ4は、メモリ3から出力されている第1参照信号Srf1又は第2参照信号Srf2のいずれかを、判定部7からの制御信号Scに基づいて切り換え、上記参照信号Srfとしてイコライザ2へ出力する。なお、当該第1参照信号Srf1又は第2参照信号Srf2夫々の内容については、後ほど詳述する。
一方、位相検出部8は、イコライザ信号Seqに含まれているサンプル値系列の中からゼロレベルに最も近い値を有するサンプルを抽出することを繰り返すことで、当該イコライザ信号Seqに含まれている位相誤差を検出し、その検出した位相誤差を示す位相誤差信号Sphを生成して加算器9へ出力する。
他方、二値化部5は、イコライザ信号Seqの値とゼロレベルとを比較することで、当該イコライザ信号Seqの値0/1判定することで二値化し、二値化信号Sbiを生成してTMAXエラー検出部6及び再生処理部11へ出力する。
そして、TMAXエラー検出部6は、二値化信号Sbi及び再生クロック信号生成部12から生成される再生クロック信号Sclに基づいて上記TMAXエラーを検出し、当該検出されたTMAXエラーを示すエラー信号Setを生成して判定部7及び加算器9に出力する。
ここで、図4に示すように、当該TMAXエラー検出部6においては、先ず、上記二値化信号Sbi及び再生クロック信号Sclがエッジ検出部20に入力されている。
これにより、エッジ検出部20は、当該再生クロック信号Sclを基準として二値化信号Sbiにおける各エッジのタイミング(すなわち、二値化信号Sbiの値が「0」から「1」に変わったタイミング及び「1」から「0」に変わったタイミングの夫々)においてエッジ信号Segを生成し、エッジ間隔カウンタ21及びサンプルホールド部22に出力する。
そして、エッジ間隔カウンタ21は、当該エッジ信号Segのうち、二値化信号Sbiの値が「0」から「1」に変わったタイミングから再びその値が「1」から「0」に変わるタイミングまでの時間を上記「T」を単位として検出し、間隔信号Sctとしてサンプルホールド部22に出力する。
これにより、サンプルホールド部22は、エッジ信号Segが出力されてきたタイミングでリセットしながら間隔信号Sctにより示される間隔を記憶し、予め設定されたタイミングで最大値ホールド部23へ出力する。
そして、最大値ホールド部23は、予め設定されている一定期間内のTMAXを検出し、その値を示すTMAX信号Smhを生成して減算器24へ出力する。
なお、当該一定期間についてより具体的には、近年開発が進んでいるブルーレイ規格におけるTMAXである長さ9Tの記録ピット(シンク記録ピット)は、1932チャネルクロック(基準クロック)毎に現れることとされているので、当該一定期間を例えば4000チャネルクロックと設定しておけば、例えば検出信号Spの周波数が再生クロック信号Sclの二分の一以下であっても、各一定期間内でシンクとしての最長ピットを検出できる。なお、上記一定期間についてより一般的には、当該一定期間は、光ディスクDKにおける最内周部と最外周部との間における回転速度差を考慮して決定することができる。
次に、減算器24には、上記光ディスクDKが対応している規格上において予め規格化されているTMAXの値を予め記憶しているメモリ24から、当該値を示す参照信号Smrが出力されてきている。
これらにより、減算器24は、参照信号Smrにより示されている規格上のTMAXの値(すなわち、検出信号Spの周波数(=二値化信号Sbiの周波数)と再生クロック信号Sclの周波数とが同一である場合のTMAXの値)と、最大値ホールド部23から出力されているTMAX信号Smhにより示されている値と、を比較し、その差を上記TMAXエラーとして当該差を示すエラー信号Setを生成して上記判定部7及び加算器9に出力する。
次に、加算器9は、上記エラー信号Setと上記位相誤差信号Sphとを加算し、検出信号Spの周波数と再生クロック信号Sclとの誤差を示す加算信号Sdtを生成してVCO10の電圧制御端子に出力する。
これにより、VCO10は、当該加算信号Sdtの値をゼロとすべく(すなわち、検出信号Spの周波数と再生クロック信号Sclとの誤差との誤差をゼロとすべく)、再生クロック信号Sclの周波数を設定する際の基準となる周波数を有する基準クロック信号Svcoを生成して再生クロック信号生成部12に出力する。
そして、再生クロック信号生成部12は、上記基準クロック信号Svcoに同期した周波数を有する上記再生クロック信号Scl(すなわち、検出信号Spとの間で動機が取れた状態の再生クロック信号Scl)を生成して再生処理部11及びTMAXエラー検出部6に出力する。
このように、エラー信号Setと位相誤差信号Sphとを加算した信号をVCO10の電圧制御信号として用いることで、結果的に、検出信号Spの周波数と再生クロック信号Sclの周波数との差が予め設定された差以上の場合はTMAXエラーによりVCO10の発振周波数が制御されることとなり、一方、当該差が上記予め設定された差未満の場合は位相誤差信号Sphにより示される位相誤差をゼロとするようにVCO10が制御されることとなる。
そして、再生処理部11は、上記再生クロック信号Sclに基づき、二値化信号Sbiに対して必要な復号処理等を施し、光ディスクDKに記録されていた情報に対応する再生信号Soutを生成して外部の図示しないスピーカ又はディスプレイ等に出力する。
一方、判定部7は、エラー信号Setに基づいて、検出信号Spの周波数と再生クロック信号Sclとの誤差を判定し、当該誤差が予め設定された閾値以上の場合は、メモリ3からの第2参照信号Srf2を選択して参照信号Srfとしてイコライザ2に出力するための制御信号Scを生成して当該スイッチ4に出力すると共に、当該誤差が予め設定された閾値未満の場合は、メモリ3からの第1参照信号Srf1を選択して参照信号Srfとしてイコライザ2に出力するための制御信号Scを生成して当該スイッチ4に出力する。
次に、上記メモリ3内に予め記憶されている上記第1参照信号Srf1及び第2参照信号Srf2により示されるイコライザ2としての周波数特性について、具体的に図6を用いて例示しつつ説明する。
なお、図6(a)は第1参照信号Srf1により示されるイコライザ2としての周波数特性を例示しており、図6(b)は第2参照信号Srf2により示されるイコライザ2としての周波数特性を例示している。また、図6に示す周波数特性は、最短ピット長が「2T」である場合に適用されるイコライザ2の周波数特性を例示するものであり、当該図6おいては、検出信号Spの周波数を「RF_FREQ」と示し、再生クロック信号Sclの周波数を「VCO_REF」と示している。更に、図6において「●」で示される周波数特性は検出信号Spの周波数と再生クロック信号Sclの周波数とが同期状態にある場合の周波数特性であり、「△」で示される周波数特性は検出信号Spの周波数が再生クロック信号Sclの周波数の60%である場合の周波数特性であり、「□」で示される周波数特性は検出信号Spの周波数が再生クロック信号Sclの周波数の140%である場合の周波数特性である。
第1実施形態の場合、上記第1参照信号Srf1は、検出信号Spの周波数と再生クロック信号Sclの周波数とが同期状態又はそれに近い状態である場合にスイッチ4により選択され、参照信号Srfとしてイコライザ2の周波数特性を設定すべく出力される信号である。ここで、図5に示したようにイコライザ2における遅延素子がフリップフロップ回路30乃至32により構成されていることから、一般に、再生クロック信号Sclの周波数が変わると、イコライザ2における各タップ間の遅延時間が変わることに起因してイコライザ2における再生クロック信号Sclの周波数に対応する周波数特性も変化する。
このとき、第1参照信号Srf1により示される周波数特性では、高周波数帯域における雑音成分を除去すべく、検出信号Spの周波数と再生クロック信号Sclの周波数とがほぼ同期状態にある場合(図6(a)「●」参照)、イコライザ2は、長さが「2T」である記録ピットに相当する検出信号Spの振幅を強調すると共に、当該「2T」未満の長さに相当する高周波成分を急峻に低減する周波数特性を持つこととなる。一方、検出信号Spの周波数が再生クロック信号Sclの周波数の140%まで増大してしまった場合(図6(a)「□」参照)、長さ「2T」に相当する検出信号Spの周波数成分までもがイコライザ2によって減衰させられてしまうことになる。
そこで、第1実施形態では、長さ「2T」に相当する周波数成分までもがイコライザ2によって減衰させられてしまう程度に検出信号Spの周波数と再生クロック信号Sclの周波数との間に差が生じてしまった場合、それまでの第1参照信号Srf1に代えて、図6(b)に例示するような周波数特性を示す第2参照信号Srf2を参照信号Srfとしてイコライザ2に出力するようにスイッチ4が制御信号Scにより制御される。この図6(b)に示すような周波数特性となるようにイコライザ3を設定すれば、長さ「2T」に相当する検出信号Spの周波数成分を減衰させず、よって、当該長さ「2T」の記録ピットの情報が前後に隣接する記録ピットに相当する情報と混合されることも防止できる。従って、当該混合に起因するTMAXエラーの誤検出も防止できることとなる。
最後に、判定部7において実行される第1参照信号Srf1と第2参照信号Srf2との切り換え処理ついて、全体的に図7を用いて説明する。
図7に示すように、情報再生装置P1としての稼動が開始されると、判定部7は、第1参照信号Srf1を選択してイコライザ2に出力すべくスイッチ4を切り換えるための上記制御信号Scを生成して当該スイッチ4へ出力する(ステップS1)。
次に、この状態でエラー信号Setにより示されるTMAXエラーの値を監視し(ステップS2)、当該値が予め設定されている閾値TH(図6に示した例では検出信号Spの周波数が再生クロック信号Sclの140%となった場合に検出されるTMAXエラーの値に相当する閾値)未満であるときは(ステップS2;YES)、そのまま第1参照信号Srf1の選択を継続すべく制御信号Scを生成し、一方、TMAXエラーの値が上記閾値TH以上となったときは(ステップS2;NO)、判定部7は、第1参照信号Srf1に代えて第2参照信号Srf2を選択してイコライザ2に出力すべくスイッチ4を切り換えるための上記制御信号Scを生成して当該スイッチ4へ出力する(ステップS3)。
そしてその後は情報再生装置P1自体の電源スイッチがオフとされてか否かを監視し(ステップS4)、当該電源スイッチがオフとされたときは(ステップS4;YES)そのまま第1実施形態に係る再生制御処理を終了し、一方、未だ当該電源スイッチがオフとされていないときは(ステップS4;NO)、上記ステップS2に戻って上述して来た一連の処理を繰り返す。この処理により、一旦第2参照信号Srf2が参照信号Srfとしてイコライザ2に出力され始めても、その後にエラー信号Setの値が上記閾値TH未満となれば、再び元の第1参照信号Srf1が選択され直して参照信号Srfとしてイコライザ2に出力され始めることとなる。
以上説明したように、第1実施形態に係る情報再生装置の動作によれば、検出信号Spの周波数と再生クロック信号Sclの周波数との差が予め設定されている閾値以上であるとき、予め設定されている周波数以上の周波数帯域に相当する検出信号Spの振幅を増大させる周波数特性の切換処理をイコライザ2において実行するので、検出信号Spの周波数と再生クロック信号Sclの周波数との差が大きくなった場合であっても、TMAXエラーの誤検出の発生を防止できることとなり、これにより上記検出信号Spの周波数と上記再生クロック信号Sclの周波数との差を正確に補償してAV情報を正しく検出することができる。
また、上記動作の結果、検出信号Spの周波数と再生クロック信号Sclの周波数との差が上記閾値未満となったとき(すなわち、当該差が補償されたとき)、検出信号Spの周波数特性を元の通常通りの周波数特性(図6(a)参照)に戻すので、検出信号Spの周波数と再生クロック信号Sclの周波数との差が補償された後は通常の検出信号Spの周波数特性に戻すことで、より正確に情報を再生することができる。
更に、デジタル検出信号Spdの周波数と再生クロック信号Sclの周波数との差が上記閾値以上であるとき、第1実施形態に係る参照信号Srfの切り換え処理を実行するので、デジタル的に検出信号Spを処理する場合であって当該検出信号Spの周波数と再生クロック信号Sclの周波数との差が大きくなった場合でも、デジタル検出信号Spdにおいて、TMAXエラーの誤検出の発生を防止できることとなり、これにより上記検出信号Spの周波数と上記再生クロック信号Sclの周波数との差を正確に補償してAV情報を正しく検出することができる。
なお、図6及び図7に示す例では、検出信号Spの周波数が再生クロック信号Sclの140%程度となったときに参照信号Srfの切換処理を実行したが、これに限らず、例えば、検出信号Spの周波数が再生クロック信号Sclの110%程度となったときに参照信号Srfの切換処理を実行するように構成しても良い。
この場合は、検出信号Spと再生クロック信号Sclとの周波数差がより小さいときにそれを補償する処理(すなわち、参照信号Srfの切換処理)が開始されることとなり、より効果的に検出信号Spの周波数と上記再生クロック信号Sclの周波数との差を補償してAV情報を正しく検出することができることとなる。
(III)第2実施形態
次に、本願に係る他の実施形態である第2実施形態について、図8及び図9を用いて説明する。
なお、図8は第2実施形態に係る情報再生装置の概要構成を示すブロック図であり、図9は当該情報再生装置(イコライザ2B)の細部構成を示す図である。
上述した第1実施形態においては、検出信号Spの周波数と再生クロック信号Sclの周波数との差が大きい場合に、一つのイコライザ2における周波数特性を切り換えることで誤ったTMAXエラーが検出されることを防止したが、以下に説明する第2実施形態は、TMAXエラー検出用のイコライザとAV情報等の再生用のイコライザとを別個に設ける場合における実施形態である。
なお、図8及び図9において、第1実施形態に係る情報再生装置P1と同様の構成部材については、同様の部材番号を付して細部の説明は省略する。
図8に示すように、第2実施形態に係る情報再生装置P2は、第1実施形態に係る情報再生装置P1の場合と同様の構成・機能を有するピックアップPU、A/Dコンバータ1、二値化部5、TMAXエラー検出部6、位相検出部8、加算器9、VCO10、再生処理部11及び再生クロック信号生成部12と、イコライザ2Bと、復号用レベル制御手段としてのイコライザ2Aと、メモリ3A及び3Bと、逐次ビット復号部5Aと、により構成されている。なお、第2実施形態に係る情報再生装置P2には、第1実施形態に係る情報再生装置P1を構成していた判定部7は含まれていない。
そして、上記メモリ3Aには、第1実施形態において図6(a)に示す周波数特性を設定するための第1参照信号Srf1と同様の参照信号が記憶されており、イコライザ2Aに対して当該第1参照信号Srf1を出力する。
一方、イコライザ2Aは二値化部5に接続されており、再生クロック信号Scl及び第1参照信号Srf1に基づき、A/Dコンバータ1からのデジタル検出信号Spdに対して当該第1参照信号Srf1により示される周波数特性となるように周波数特性を変更し(すなわち、波形等価処理を施し)、第1イコライザ信号Seq1として位相検出部8及び二値化部5に出力する。そして、位相検出部8及び二値化部5は、当該第1イコライザ信号Seq1を用いて第1実施形態の場合と同様の動作を実行し、夫々位相誤差信号Sph及び二値化信号Sbiを夫々生成して加算器9及び再生処理部11に出力する。
これに対して、イコライザ2Bは、イコライザ2Aと異なり、図9(a)に示すようにフリップフロップ回路40及び41及び乗算器42乃至44並びに加算器45を備えて構成されて逐次ビット復号部5Aに接続されている。そして、再生クロック信号Scl及びメモリ3Bから出力されてくる第2参照信号Srf2に基づき、当該第2参照信号Srf2により示される周波数特性となるようにデジタル検出信号Spdの周波数特性を変更し(すなわち、波形等価処理を施し)、第2イコライザ信号Seq2として当該逐次ビット復号部5Aに出力する。
ここで、図9(a)に示すように、イコライザ2Bにおいては、デジタル検出信号Spdは、フリップフロップ回路40及び乗算器42へ出力されている。これにより、フリップフロップ回路40は、入力されている再生クロック信号Sclに基づいてデジタル検出信号Spdを1T分だけ遅延させ、遅延信号Sd1としてフリップフロップ回路41に出力すると共に乗算器43に出力する。そして、フリップフロップ回路41は、上記再生クロック信号Sclに基づいて遅延信号Sd1を更に1T分だけ遅延させ、遅延信号Sd2として乗算器44に出力する。
このとき、乗算器42は、当該乗算器42について予め設定されているタップ係数(図9(a)に示すように、乗算器42の場合は「−k」)を基準として上記第2参照信号Srf2に基づいて制御されたタップ係数をデジタル検出信号Spdに乗算し、乗算信号Sm0を生成して加算器45へ出力する。次に、乗算器43は、当該乗算器43について予め設定されているタップ係数(乗算器43の場合は「1+2k」)を基準として上記第2参照信号Srf2に基づいて制御されたタップ係数を遅延信号Sd2に乗算し、乗算信号Sm1を生成して加算器45へ出力する。また、乗算器44は、当該乗算器44について予め設定されているタップ係数(乗算器44の場合も「−k」)を基準として上記第2参照信号Srf2に基づいて制御されたタップ係数を遅延信号Sd2に乗算し、乗算信号Sm2を生成して加算器45へ出力する。
これらにより、加算器45は、上記乗算信号Sm0乃至Sm2を全て加算し、上記第2イコライザ信号Seq2として逐次ビット復号部5Aに出力する。
従って、図9(a)に示す構成のイコライザ2Bにおける伝達関数は、
伝達関数=1+2×k−2×k×cos(ωT)
ただし、T=1/fs(fsは再生クロック信号Sclの周波数)であり、ωT=2×π×(f/fs))
となる。
そして、イコライザ2Bから第2イコライザ信号Seq2が出力されてきた逐次ビット復号部5Aは、上記逐次ビット復号(bit by bit復号)方式を用いて当該第2イコライザ信号Seq2からデジタル信号としてのサンプル値系列を含む復号信号Sbbを生成し、TMAXエラー検出部6へ出力する。
そして、TMAXエラー検出部6は、当該復号信号Sbbを用いて第1実施形態の場合と同様の動作を実行し、エラー信号Setを生成して加算器9に出力する。
次に、上記メモリ3B内に予め記憶されている上記第2参照信号Srf2により示されるイコライザ2Bとしての周波数特性について、具体的に図9(b)を用いて例示しつつ説明する。なお、図9(b)は第2参照信号Srf2により示されるイコライザ2Bとしての周波数特性を例示しており、高周波特性部分の図示を省略している。また、図9(b)に示す周波数特性は、第1実施形態の場合と同様に最短ピット長が「2T」である場合に適用されるイコライザ2Bの周波数特性を例示するものであり、当該図9(b)おいては、検出信号Spの周波数を「RF_FREQ」と示し、再生クロック信号Sclの周波数を「VCO_REF」と示している。更に、図9(b)において「●」で示される周波数特性は検出信号Spの周波数と再生クロック信号Sclの周波数とが同期状態にある場合の周波数特性であり、「△」で示される周波数特性は検出信号Spの周波数が再生クロック信号Sclの周波数の50%である場合の周波数特性であり、「□」で示される周波数特性は検出信号Spの周波数が再生クロック信号Sclの周波数の150%である場合の周波数特性である。
第2実施形態の場合、イコライザ2Bの周波数特性は、図9(b)に示すものに固定されており、当該図9(b)に示される周波数特性自体がイコライザ2Aの場合に比して十分に広い帯域を有するものとされている。このような特性を有するイコライザ2BをTMAXエラー検出専用に用いることで、長さ「2T」に相当する検出信号Spの周波数成分を他の周波数成分に比べて強調することができ、よって、当該長さ「2T」の記録ピットの情報が前後に隣接する記録ピットに相当する情報と混合されることも防止できる。従って、検出信号Spの周波数が再生クロック信号Sclの周波数の二倍程度となったような場合でも、当該混合に起因するTMAXエラーの誤検出も防止できることとなる。
以上説明したように、第2実施形態に係る情報再生装置P2の動作によれば、AV情報を復号するために用いられるイコライザ2Aを、TMAXエラー検出用のイコライザ2Bとは別個に更に備えるので、検出信号Spの周波数と再生クロック信号Sclの周波数との差を補償するための処理(TMAXエラー誤検出防止用の補償処理)とAV情報を復号するための復号処理とを別個に行うことで、より簡易な処理で双方を両立させつつTMAXエラーの誤検出の発生を防止できることとなり、これにより上記検出信号Spの周波数と上記再生クロック信号Sclの周波数との差を正確に補償してAV情報を正しく検出することができる。
(IV)第3実施形態
次に、本願に係る更に他の実施形態である第3実施形態について、図10を用いて説明する。なお、図10は第3実施形態に係る情報再生装置の概要構成を示すブロック図である。
上述した第1実施形態においては、検出信号Spの周波数と再生クロック信号Sclの周波数との差が大きい場合に、一つのイコライザ2における周波数特性を切り換えることで誤ったTMAXエラーが検出されることを防止すると共に、AV情報の復号用とTMAXエラー検出用として二値化部5を共用したが、以下に説明する第3実施形態は、復号用の二値化処理にはビタビ復号方式を用い、TMAXエラー検出用の二値化処理には逐次ビット復号方式を用いる場合における実施形態である。
なお、図10において、第1実施形態に係る情報再生装置P1と同様の構成部材については、同様の部材番号を付して細部の説明は省略する。
図10に示すように、第3実施形態に係る情報再生装置P3は、第1実施形態に係る情報再生装置P1の場合と同様の構成・機能を有するピックアップPU、A/Dコンバータ1、イコライザ2、メモリ3、スイッチ4、TMAXエラー検出部6、判定部7、位相検出部8、加算器9、VCO10、再生処理部11及び再生クロック信号生成部12と、第2実施形態に係る情報再生装置P2と同様の構成・機能を有する逐次ビット復号部5Aと、再生クロック信号Sclを用いたビタビ復号方式によりイコライザ信号Seqを復号して復号信号Svtvを生成し再生処理部11へ出力する再生手段としてのビタビ復号部5Bと、により構成されている。
この構成において、逐次ビット復号部5Aは、再生クロック信号Sclに基づいてTMAXエラー検出専用の復号信号Sbbを生成してTMAXエラー検出部6へ出力する。
一方、ビタビ復号部5Bは、イコライザ信号Seqをビタビ復号方式により復号し、復号信号Svtvを生成して再生処理部11へ出力する。
そして、再生処理部11は、上記再生クロック信号Sclに基づき、復号信号Svtvに対して必要な復号処理等を施し、光ディスクDKに記録されていた情報に対応する再生信号Soutを生成して外部の図示しないスピーカ又はディスプレイ等に出力する。
その他、メモリ3、スイッチ4及び判定部7等によるイコライザ2の周波数特性の切換処理等は第1実施形態に係る情報再生装置P1と同様に実行される。
以上説明した第3実施形態に係る情報再生装置P3の動作によれば、AV情報の復号用としてビタビ復号方式を用いた場合にも、特に図2を用いて示した如き問題点を解決して第1実施形態に係る情報再生装置P1と同様の効果を奏することができると共に、AV情報の復号要にビタビ復号方式を用いるので、検出信号Spの周波数と再生クロック信号Sclの周波数との差が正確に補償できることと相まって正確にAV情報を再生することができる。
(V)第4実施形態
次に、本願に係る更に他の実施形態である第4実施形態について、図11を用いて説明する。なお、図11は第4実施形態に係る情報再生装置の概要構成を示すブロック図である。
上述した第2実施形態では、第1実施形態に係る情報再生装置P1の構成において、TMAXエラー検出用のイコライザとAV情報等の再生用のイコライザとを別個に設ける場合について説明したが、以下に説明する第4実施形態は、イコライザとしてアナログ用のイコライザも併用する場合における実施形態である。
なお、図11において、第2実施形態に係る情報再生装置P2(図8参照)と同様の構成部材については、同様の部材番号を付して細部の説明は省略する。
図11に示すように、第4実施形態に係る情報再生装置P4は、第2実施形態に係る情報再生装置P2の場合と同様の構成・機能を有するピックアップPU、A/Dコンバータ1、イコライザ2B、メモリ3B、二値化部5、逐次ビット復号部5A、TMAXエラー検出部6、位相検出部8、加算器9、VCO10、再生処理部11及び再生クロック信号生成部12と、アナログイコライザ50と、により構成されている。そして、第4実施形態に係る情報再生装置P4には、第2実施形態に係る情報再生装置P2を構成していたイコライザ2A及びメモリ3Aは含まれていない。
この構成において、アナログイコライザ50は、ピックアップPUから出力されてきた検出信号Spの周波数特性に対してアナログ的な波形等価処理を施し、アナログイコライザ信号SaeとしてA/Dコンバータ1に出力する。
そして、A/Dコンバータ1は当該アナログイコライザ信号Saeをデジタル化し、デジタル検出信号Sadを生成してイコライザ2Aへ出力すると共に二値化部5及び位相検出部8へ直接出力する。
このとき、アナログイコライザ50における波形等価処理後の周波数特性は、第2実施形態に係る情報再生装置P2におけるイコライザ2Aと同様の波形等価処理を検出信号Spに対して実行した結果得られる周波数特性と同様のものとなるように設定されている。
一方、イコライザ2Bはメモリ3Bから出力されてくる第2参照信号Srf2に基づいてデジタル検出信号Sadに対して波形等価処理及び高周波数大域強調処理を施し、第2イコライザ信号Seq2を生成して逐次ビット復号部5Aへ出力する。そして、当該第4実施形態に係る第2参照信号Srf2は、アナログイコライザ50と当該イコライザ2Bとが相乗的に波形等価処理を検出信号Spに施された結果が第2実施形態に係るイコライザ2Bがデジタル検出信号Spdに対しては系統化処理を施した結果と同等となるような周波数特性をイコライザ2Bに与えるような内容とされる。
従って、図11に一点鎖線で示されるイコライザ処理部Eは、回路等価的には同じく図11に示すイコライザ処理部EEのように書き換えることができる。このイコライザ処理部EEの場合、ピックアップPUからの検出信号Spは、A/Dコンバータ1においてデジタル化されてデジタル検出信号Spdとなり、これがアナログイコライザ50及びイコライザ2Aを介して第2実施形態に係る第2イコライザ信号Seq2と同様のイコライザ信号とされ、逐次ビット復号部5Aに出力される。また、これと平行して、デジタル検出信号Spdがアナログイコライザ50に出力されて第2実施形態に係るイコライザ2Aと同等の波形等価処理が施され、イコライザ信号Saeqとして二値化部5及び位相検出部8へ出力されることとなる。
以上説明した第4実施形態に係る情報再生装置P4の動作によっても、上記第2実施形態に係る情報再生装置P2と同様の効果を奏することができる。
(VI)第5実施形態
最後に、本願に係る更に他の実施形態である第5実施形態について、図12を用いて説明する。なお、図12は第5実施形態に係る情報再生装置の概要構成を示すブロック図である。また、図12において、第3実施形態に係る情報再生装置P3(図10参照)と同様の構成部材については、同様の部材番号を付して細部の説明は省略する。
上述した第3実施形態では、第1実施形態に係る情報再生装置P1の構成において、復号用の二値化処理にはビタビ復号方式を用い、TMAXエラー検出用の二値化処理には逐次ビット復号方式を用いる場合について説明したが、以下に説明する第5実施形態は、先ず、当該第3実施形態に係る情報再生装置P3の構成に加えて、上記第4実施形態に係る情報再生装置P4におけるアナログイコライザ50がピックアップPUとA/Dコンバータ1との間に接続されている。これに加えて、当該情報再生装置P5では、再生クロック信号Sclの周波数制御用の加算信号Sdtを生成するための検出信号Spの周波数と再生クロック信号Sclの周波数との差の検出方法として、第1乃至第4実施形態に係る各情報再生装置P1乃至P4におけるTMAXエラーを用いる方法だけでなく、イコライザ信号Seqに含まれているシンク間隔のずれ(すなわち、規格上のシンク間隔と実際に検出されるイコライザ信号Seqに含まれているシンク間隔とのずれ)に基づいて検出した周波数差を用いてVCO10を制御する方法を併せ用いる。すなわち、上記第1乃至第4実施形態に係る検出信号Spの周波数と再生クロック信号Sclの周波数との差が大きい場合においては、当該差を検出するために当該各実施形態と同様にTMAXエラーを用いて検出し、当該差が小さくなった後は、その検出方法をシンクの間隔のずれを用いる方法に切り換える構成とする。
このため、第5実施形態に係る情報再生装置P5においては、図12に示すように、周波数エラー検出部FEとして、上記TMAXエラー検出部6に加えて、シンク間隔エラー検出部56と、スイッチ4Aと、第3実施形態に係る情報再生装置P3における判定部7の機能も併せ持つ周波数エラー切換判定部55と、を備えている。
この構成において、TMAXエラー検出部6から出力されたエラー信号Setは、スイッチ4Aの一方の入力端子及び周波数エラー切換判定部55に出力される。
これと並行して、ビタビ復号部5Bから出力された復号信号Svtvが、第3実施形態に係る情報再生装置P3と同様の再生処理部11と共にシンク間隔エラー検出部56にも出力されている。
そして、シンク間隔エラー検出部56は、再生クロック信号Sclを基準として当該復号信号Svtvにおける上述したシンク間隔のずれを検出し、エラー信号Sseを生成してスイッチ4Aの他方の入力端子及び周波数エラー切換判定部22に出力する。
ここで、当該シンク間隔エラー判定部56におけるエラー信号Sseの具体的な生成方法について説明する。
例えば上述したブルーレイ規格に沿う場合、光ディスクDK上に記録されている記録信号中には、長さが9Tの記録ピットが二つ連続するシンクパターン(9T−9Tパターン)が1932チャンネルクロック毎に予め挿入されている。そこで、このシンクとシンクとの間隔を再生クロック信号Sclを基準単位として計数し、規格上の間隔である上記1932チャンネルクロックと当該計数された間隔とのずれを示す上記エラー信号Sseを生成する。
ここで、一般に、上述したエラー信号Sseの生成方法では、検出信号Spの周波数と再生クロック信号Sclの周波数との差が±10%程度を越えると、例えば、長さが8Tの記録ピットが二つ連続したパターン(すなわち、8T−8Tパターン)を誤って上記シンクパターンと検出したり、或いは、本来上記シンクパターンであるものを8T−8Tパターンと検出した結果シンクパターンが検出できない結果となることで、結果的にVCO10を正確に制御することができなくなる場合があることが知られている。
そこで、第5実施形態に係る情報再生装置P5においては、検出信号Spの周波数と再生クロック信号Sclの周波数との差が例えば±6%を越える場合には、エラー信号Setを選択するようにスイッチ4Aを切り換えるべく、周波数エラー切換判定部55から制御信号Sccが出力される。また、周波数エラー切換判定部55からは、第3実施形態に係る情報再生装置P3における制御信号Scも併せてスイッチ4へ出力される。
そして、加算器9は、スイッチ4Aにおける切換処理の結果として出力されてくるスイッチ信号Sswに上記位相誤差信号Sphを加算して上記加算信号Sdtを生成しVCO10へ出力する。
ここで、周波数エラー切換判定部55における切換処理としてより具体的には、エラー信号Setにより示されるTMAXエラーの値が±10%未満であり、且つエラー信号Sseにより示されるシンク間隔のずれが±6%未満の場合はエラー信号Sseを選択するようにスイッチ4Aを切り換えるべく上記制御信号Sccを生成して当該スイッチ4Aに出力し、当該TMAXエラーの値が±6%を越える場合は、エラー信号Sstを選択するようにスイッチ4Aを切り換えるべく上記制御信号Sccを生成して当該スイッチ4Aに出力する。
一方、イコライザ2における周数特性の切り換えについては、上記TMAXエラーの値が±10未満である場合は第1参照信号Srf1を選択するようにスイッチ4を切り換えるべく上記制御信号Scを生成して当該スイッチ4に出力する。また、上記TMAXエラーの値が±10以上であって且つスイッチ4Aにおいてエラー信号Setが選択されている場合は第2参照信号Srf2を選択するようにスイッチ4を切り換えるべく上記制御信号Scを生成して当該スイッチ4に出力する。
以上説明した第5実施形態に係る情報再生装置P5の動作によれば、第3実施形態に係る情報再生装置P3の動作による効果に加えて、VCO10の制御用として、TMAXエラーを検出して用いる方法とシンク間隔のずれを検出して用いる方法とを切り換えて使用するので、より正確にVCO10を制御して再生クロック信号Sclを生成することができる。
なお、上述した各実施形態においては、光ディスクDKに記録されているAV情報等を再生する情報再生装置に対して本願を適用した場合について説明したが、これ以外に、記録用の光ディスクに対して情報を光学的に記録する情報記録装置において、当該記録処理用のアドレス情報等を光ディスクから検出する際に本願を適用することも可能である。
また、第1、第3又は第5実施形態の夫々において、第1実施形態又は第3実施形態に係る判定部7の動作又は第5実施形態に係る周波数エラー切換判定部55の動作を示すプログラムをフレキシブルディスク又はハードディスク等の情報記録媒体に記録しておき、又はインターネット等を介して取得して記録しておき、これらを汎用のコンピュータで読み出して実行することにより、当該コンピュータを上記判定部7又は周波数エラー切換判定部55として活用することも可能である。
本願の問題点を例示するタイミングチャート(I)であり、(a)は検出信号の周波数と再生クロック信号の周波数とが略一致している場合の例示するタイミングチャートであり、(b)は当該周波数同士が一致していない場合を例示するタイミングチャートである。 本願の問題点を例示するタイミングチャート(II)であり、(a)は検出信号の周波数と再生クロック信号の周波数とが略一致している場合の例示するタイミングチャートであり、(b)は当該周波数同士が一致していない場合を例示するタイミングチャートである。 第1実施形態に係る情報再生装置の概要構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係るTMAXエラー検出部の構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係るイコライザの構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係るイコライザにおける周波数特性を示すグラフ図であり、(a)は通常時の周波数特性を示すグラフ図であり、(b)は検出信号の周波数と再生クロック信号の周波数とが一致していない場合に適用される周波数特性を示すグラフ図である。 第1実施形態に係る判定部における処理を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る情報再生装置の概要構成を示すブロック図である。 第2実施形態に係るイコライザを示す図であり、(a)は当該イコライザの構成を示すブロック図であり、(b)は検出信号の周波数と再生クロック信号の周波数とが一致していない場合に適用される周波数特性を示すグラフ図である。 第3実施形態に係る情報再生装置の概要構成を示すブロック図である。 第4実施形態に係る情報再生装置の概要構成を示すブロック図である。 第5実施形態に係る情報再生装置の概要構成を示すブロック図である。
符号の説明
2、2A、2B イコライザ
3、3A、3B メモリ
4、4A スイッチ
5 二値化部
5A 逐次ビット復号部
5B ビタビ復号部
6 TMAXエラー検出部
7 判定部
9 加算器
10 VCO
12 再生クロック信号生成部
30、31、32、40、41 フリップフロップ回路
33、34、35、36、42、43、44 乗算器
37、45 加算器
50 アナログイコライザ
55 周波数エラー切換判定部
56 シンク間隔エラー検出部
P1、P2、P3、P4、P5 情報再生装置

Claims (10)

  1. 記録媒体から検出された検出信号の周波数と、当該検出された検出信号を用いて前記記録媒体に記録されている情報を再生する際の基準となる再生基準信号の周波数と、の差を補償しつつ前記検出信号を用いて前記情報を復号して再生する情報再生装置において、
    前記差を検出する検出手段と、
    前記検出された差が予め設定された周波数差以上であるとき、予め設定された閾値周波数以上の周波数帯域に相当する前記検出信号のレベルを、前記差が前記周波数差未満であるときの前記周波数帯域に相当する前記検出信号のレベルよりも増大させる補償用レベル制御処理を前記検出信号に施して前記検出手段に出力するレベル制御手段と、
    を備えることを特徴とする情報再生装置。
  2. 請求項1に記載の情報再生装置において、
    前記レベル制御手段は、前記補償用レベル制御処理の結果、前記差が前記周波数差未満となったとき前記検出信号に対する当該補償用レベル制御処理の実行を停止することを特徴とする情報再生装置。
  3. 請求項1又は2に記載の情報再生装置において、
    前記検出信号をデジタル化しデジタル検出信号を生成するデジタル化手段と、
    前記生成されたデジタル検出信号を二値化して二値化検出信号を生成する二値化手段と、
    を更に備え、
    前記検出手段は、前記二値化検出信号を用いて前記差を検出し、
    更に前記レベル制御手段は、前記検出された差が前記周波数差以上であるとき、前記閾値周波数以上の周波数帯域に相当する前記デジタル検出信号のレベルを、前記差が前記周波数差未満であるときの前記周波数帯域に相当する前記デジタル検出信号のレベルよりも増大させる前記補償用レベル制御処理を前記検出信号に施して前記検出手段に出力することを特徴とする情報再生装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の情報再生装置において、
    前記レベル制御手段は、
    前記検出信号の周波数が前記再生基準信号の周波数より高く、且つ前記周波数差が前記再生基準信号の周波数の1割に相当する周波数であるとき、前記補償用レベル制御処理を前記検出信号に施して前記検出手段に出力することを特徴とする情報再生装置。
  5. 請求項3又は4に記載の情報再生装置において、
    前記情報を復号して再生する再生手段を更に備え、
    当該再生手段は、前記検出信号を用いて最尤復号処理により前記情報を復号する最尤復号手段であり、
    前記検出手段は、当該再生手段への入力前の前記検出信号に基づいて前記差を検出することを特徴とする情報再生装置。
  6. 記録媒体から検出された検出信号の周波数と、当該検出された検出信号を用いて前記記録媒体に記録されている情報を再生する際の基準となる再生基準信号の周波数と、の差を補償しつつ前記検出信号を用いて前記情報を復号して再生する情報再生装置において、
    前記差を検出する検出手段と、
    予め設定された閾値周波数以上の周波数帯域に相当する前記検出信号のレベルを、前記差が予め設定された周波数差未満であるときの前記周波数帯域に相当する前記検出信号のレベルよりも増大させる補償用レベル制御処理を前記検出信号に施して前記検出手段に出力するレベル制御手段と、
    前記情報を復号するために用いられる前記検出信号のレベルを周波数に応じて制御する復号用レベル制御手段であって、前記レベル制御手段とは別個に設けられた当該復号用レベル制御手段と、
    備えることを特徴とする情報再生装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の情報再生装置において、
    前記情報を前記記録媒体に記録する際に用いられる最長記録マークに対応して前記検出信号に含まれる最長記録マーク信号に基づいて前記差を検出する第1検出手段と、
    前記再生手段により再生された前記情報に含まれる同期信号の間隔に基づいて前記差を検出する第2検出手段と、
    前記最長記録マーク信号のパルス幅が予め設定されている参照パルス幅より長く且つ前記間隔が予め設定されている参照間隔より長いとき、前記差を検出する前記検出手段として前記第1検出手段を選択する選択手段と、
    を更に備え、
    前記レベル制御手段は、前記第1検出手段が前記選択手段により選択されているとき、前記補償用レベル制御処理を前記検出信号に施して当該第1検出手段に出力することを特徴とする情報再生装置。
  8. 記録媒体から検出された検出信号の周波数と、当該検出された検出信号を用いて前記記録媒体に記録されている情報を再生する際の基準となる再生基準信号の周波数と、の差を補償しつつ前記検出信号を用いて前記情報を復号して再生する情報再生方法において、
    前記差を検出手段により検出する検出工程と、
    前記検出された差が予め設定された周波数差以上であるとき、予め設定された閾値周波数以上の周波数帯域に相当する前記検出信号のレベルを、前記差が前記周波数差未満であるときの前記周波数帯域に相当する前記検出信号のレベルよりも増大させる補償用レベル制御処理を前記検出信号に施して前記検出手段に出力するレベル制御工程と、
    を含むことを特徴とする情報再生方法。
  9. 記録媒体から検出された検出信号の周波数と、当該検出された検出信号を用いて前記記録媒体に記録されている情報を再生する際の基準となる再生基準信号の周波数と、の差を補償しつつ前記検出信号を用いて前記情報を復号して再生する情報再生装置に含まれるコンピュータを、
    前記差を検出する検出手段、及び、
    前記検出された差が予め設定された周波数差以上であるとき、予め設定された閾値周波数以上の周波数帯域に相当する前記検出信号のレベルを、前記差が前記周波数差未満であるときの前記周波数帯域に相当する前記検出信号のレベルよりも増大させる補償用レベル制御処理を前記検出信号に施して前記検出手段に出力するレベル制御手段、
    として機能させることを特徴とする情報再生用プログラム。
  10. 請求項9に記載の情報再生用プログラムが前記コンピュータで読取可能に記録されたことを特徴とする情報記録媒体。
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