JP4245895B2 - 自動車の車体側部構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の車体側部構造に関する。
【0002】
【従来技術】
図7は、従来の自動車の車体側部構造を説明する図であり、図8は、図7のC−C線断面図、図9は、図7のD−D線断面図である。符号101は、図示していない車体フロアの側部に沿って車体前後方向に延在し前端部がフロントタイヤTに対向するサイドシルである。サイドシル101は、サイドシルインナパネル102とサイドシルアウタパネル103によって形成されている。サイドシルインナパネル102とサイドシルアウタパネル103は、それぞれ車体前後方向に延在する断面コ字状を有しており、これらの上端部と下端部には、サイドシルインナパネル102とサイドシルアウタパネル103を互いに結合するための上方フランジ102aと103a、及び下方フランジ102bと103bが各々折曲形成されている。
【0003】
また、サイドシル101は、図8に示すように、車体前方に向かって移行するにしたがって、サイドシルインナパネル102とサイドシルアウタパネル103が互いに漸次接近する先細り形状を有しており、その前端部には車体前方に向かって突出する前方フランジ102cと103cが形成されている。
【0004】
符号111は、サイドシル101の前端部から上方に向かって延出し上下方向に延在するフロントピラーである。フロントピラー111は、フロントピラーインナパネル112とフロントピラーアウタパネル113によって形成されている。フロントピラーインナパネル112とフロントピラーアウタパネル113は、それぞれ断面コ字状を有しており、上下方向に延在するピラー部分の前端部と後端部には、フロントピラーインナパネル112とフロントピラーアウタパネル113を互いに結合するための前方フランジ112aと113a、及び後方フランジ112bと113bが各々折曲形成されている。また、サイドシル101の前端部に被せられて車体後方に沿って延出する基台部分の上端部と下端部には、上方フランジ112cと113c、及び下方フランジ112dと113dが各々折曲形成されている。
【0005】
フロントピラー111の前方フランジ112aと113aは、図8に示すように、サイドシル101の前方フランジ102cと103cを車幅方向両側から挟み込むように重ね合わされ、スポット溶接により溶接されている。また、フロントピラー111の上方フランジ112cと113c、及び下方フランジ112dと113dは、サイドシル101の上方フランジ102aと103a、及び下方フランジ102bと103bを車幅方向両側から挟み込むように重ね合わされ、スポット溶接により互いに結合されている。
【0006】
上記の車体側部構造は、例えば特開平10−7020に開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来の車体側部構造によれば、図8に示すように、サイドシル101の前端部から前方フランジ102c、103c、112a、113aが車体前方に向かって突出している。したがって、車体前方からの衝撃荷重により車体前部が車体前方から車体後方に向かって圧潰変形し、その車体前部の圧潰変形によってフロントタイヤTが車体後方に向かって移動した場合に、フロントタイヤTが前方フランジ102c、103c、112a、113aの前端に当接して、前方フランジ102c、103c、112a、113aの突出分だけフロントタイヤTの後退を阻害し、車体前部の車体後方への圧潰変形範囲を狭めるおそれがあり、衝撃吸収性能の低下が懸念される。
【0008】
また、サイドシル101の前端部は、図8に示すように、先細り形状を有しており、閉断面形状が車体前後方向で変化し、一定ではないので、サイドシル101に車体前方から衝撃荷重が加えられた場合に、サイドシル101に局部的な集中応力が生じやすく、安定した特性が得られないという問題がある。このため、荷重を円滑に車体後方に伝達できず、衝撃エネルギを車体全体で吸収することが困難となるおそれがある。
【0009】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、限られた車体スペース内で、車体前部の圧潰変形可能な範囲をより広く確保し、十分な衝撃吸収効果を得ることができる自動車の車体側部構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の点に鑑みなされた自動車の車体側部構造の発明は、サイドシルインナパネルとサイドシルアウタパネルとが協働して車体フロアの側部に沿って車体前後方向に延在して略同一の閉断面を形成するとともに前端部がフロントタイヤに対向するサイドシルと、フロントピラーインナパネルとフロントピラーアウタパネルを有し、前記サイドシルの前端部に結合され該前端部から上方に向かって延出するフロントピラーと、前記車体フロアの前端で車幅方向に延在して車体前部と車室との間を仕切るトーボードと、を有し、前記サイドシルの前端と前記フロントピラーの下部前端とを互いに結合する結合フランジを車幅方向に折曲して形成し、前記結合フランジを前記トーボードに結合したことを特徴とする。
【0011】
この発明によると、サイドシルの前端とフロントピラーの下部前端とを結合する結合フランジが車幅方向に折曲して形成されており、サイドシルの前端部から車体前方に向かって突出しないので、車体前方からの衝撃荷重により後退するフロントタイヤの後退移動可能な範囲を、限られた車体スペース内でより広く確保することができる。したがって、衝撃エネルギを十分に吸収することができ、より高い衝撃吸収性能を得ることができる。また、サイドシルは、ほぼ同一の閉断面を有して前端部まで延出するので、サイドシルに車体前方からの衝撃荷重が加えられた場合に、局部的な応力集中を生ずることなく、荷重を円滑に車体後方に伝達し、車体全体で衝撃エネルギを吸収することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による自動車の車体側部構造の実施の形態について図により説明する。
【0013】
(第1の実施の形態)
図1から図4によって第1の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態における自動車の車体側部を要部拡大により示す斜視図、図2は、図1の分解斜視図、図3は、図1のA−A線断面図、図4は、図1のB−B線断面図である。尚、各図は、車体左側について示しているが、右側も実質的に対称であり、図中矢印Fは車体前方方向、UPは上方、OUTは車幅方向外方を示している。
【0014】
符号10は、サイドシルである。サイドシル10は、図1に示すように、サイドシルインナパネル11とサイドシルアウタパネル16によって形成されており、図示していない車体フロアの側部に沿って車体前後方向に略同一の閉断面で延在し、前端部がフロントタイヤTの後方位置でフロントタイヤTに対向するように構成されている。
【0015】
サイドシルインナパネル11は、図2に示すように、内側面部12と、内側面部12の上端及び下端でそれぞれ車幅方向外方に向かって折曲されて対峙する上面部13及び下面部14とを有する縦断面が略コ字形を有しており、サイドシルアウタパネル16は、外側面部17と、外側面部17の上端及び下端でそれぞれ車幅方向内方に向かって折曲されて対峙する上面部18及び下面部19とを有する縦断面が略コ字形を有している。
【0016】
また、サイドシルインナパネル11とサイドシルアウタパネル16の上端部と下端部には、サイドシルインナパネル11とサイドシルアウタパネル16を互いに結合するための上方フランジ11aと16a、及び下方フランジ11bと16bが各々折曲形成されている。
【0017】
そして、サイドシルインナパネル11の前端部には、後述するフロントピラーインナパネル21に結合されるサイドシルインナパネル結合フランジ11cが設けられている。サイドシルインナパネル結合フランジ11cは、サイドシルインナパネル11の前端で車幅方向外方に向かって折曲することによって形成されている。
【0018】
また、サイドシルアウタパネル12の前端部には、後述するフロントピラーインナパネルに結合されるサイドシルアウタパネル結合フランジ16cが設けられている。サイドシルアウタパネル結合フランジ16cは、サイドシルアウタパネル16の前端で車幅方向外方に向かって折曲することによって形成されている。
【0019】
符号20は、フロントピラーである。フロントピラー20は、フロントピラーインナパネル21とフロントピラーアウタパネル26によって閉断面を有するように形成されており、サイドシル10の前端部に結合されることによって、上方に向かって延出するように構成されている。
【0020】
フロントピラーインナパネル21は、図2及び図4に示すように、上下方向に延在する内壁部22と、内壁部22の後端で車幅方向外方に向かって折曲される後壁部23を有している。内壁部22は、下部がサイドシルインナパネル11の内側面部12に重ね合わされる形状を有しており、その前端には、フロントピラーインナパネル結合フランジ21aが設けられている。フロントピラーインナパネル結合フランジ21aは、サイドシルインナパネル11のサイドシルインナパネル結合フランジ11cに沿うように、フロントピラーインナパネル21の前端で車幅方向に向かって折曲して形成されている。
【0021】
後壁部23は、上方から下方に向かいサイドシルインナパネル11の上面部13に漸次接近するにしたがって後方に向かって滑らかな曲線を描いて移行し、下端がサイドシルインナパネル11の上面部13に重ね合わされる形状を有している。また、後壁部23には、フロントピラーアウタパネル26に結合するための後方フランジ21bが設けられている。
【0022】
フロントピラーアウタパネル26は、上下方向に延在する外壁部27と、外壁部27の前端及び後端でそれぞれ車幅方向内方に向かって折曲されて対峙する前壁部28と後壁部29を有している。前壁部28は、上方から下方に移行するにしたがって漸次車体前方に向かって移行し、サイドシル11よりも上方位置にその下端が形成されている。前壁部28には、フロントピラーインナパネル21に結合するための前方フランジ26aが設けられている。後壁部29は、上方から下方に向かいサイドシルアウタパネル16の上面部18に接近するにしたがって漸次後方に向かって滑らかな曲線を描いて移行し、下端がサイドシルアウタパネル16の上面部18に重ね合わされる形状を有している。後壁部29には、フロントピラインナパネル21に結合するための後方フランジ26bが設けられている。外壁部27は、下部がサイドシルアウタパネル16の外側面部17に重ね合わされる形状を有しており、その下端には、サイドシルアウタパネル16の下方フランジ16bに結合するための下方フランジ26cが設けられている。また、外壁部27の下部前端には、フロントピラーアウタパネル結合フランジ26dが設けられている。フロントピラーアウタパネル結合フランジ26dは、サイドシルアウタパネル結合フランジ16cに沿ってフロントピラアウタパネル26の前端で車幅方向外方に向かって折曲して形成されている。
【0023】
符号30は、図示していない車体フロアの前端で車幅方向に延在して車体前部と車室との間を仕切るトーボードである。トーボード30は、サイドシルインナパネル結合フランジ11cとフロントピラーインナパネル結合フランジ21aに側端部31が対向配置され、サイドシルアウタパネル結合フランジ16cとフロントピラーアウタパネル結合フランジ26dに側端部31から車幅方向外方に向かって延出する延出部32が対向配置されている。
【0024】
上記形状に形成された各部材の組み立ては、例えばサイドシルインナパネル11とサイドシルアウタパネル16の上方フランジ11aと16a及び下方フランジ11bと16bを互いに重ねて結合し、サイドシルインナパネル11とサイドシルアウタパネル16によって略同一の閉断面で車体前後方向に延在するサイドシル10を形成する。
【0025】
そして、フロントピラーインナパネル21とフロントピラーアウタパネル26を、その下部でサイドシル10の前端部を左右両側から挟み込むように互いに接近させ、サイドシルインナパネル11の内側面部12にフロントピラーインナパネル21の内壁部22の下部を重ね合わせて互いに結合し、また、サイドシルアウタパネル16の外側面部17にフロントピラーアウタパネル26の外壁部27の下部を重ね合わせて互いに結合する。
【0026】
それから、フロントピラーインナパネル21の後方フランジ21bとフロントピラーアウタパネル26の後方フランジ26bとを互いに結合し、サイドシルアウタパネル16の下方フランジ16bとフロントピラーアウタパネル26の下方フランジ26cとを互いに結合し、更にフロントピラーアウタパネル26の前方フランジ26aをフロントピラーインナパネル21の内壁部22に結合して、フロントピラー20を形成する。
【0027】
そして、サイドシルインナパネル結合フランジ11cとフロントピラーインナパネル結合フランジ21aとを互いに重ね合わせた部分にトーボード30の側端部31を結合し、更に、サイドシルアウタパネル結合フランジ16cとフロントピラーアウタパネル結合フランジ26dとを互いに重ね合わせた部分にトーボード30の延出部32を結合する。これにより、サイドシル10の前端とフロントピラ20の下部前端とを互いに結合し、更に、トーボード30の側端部に結合する。尚、サイドシル10の前端及びフロントピラー20の下部前端は、トーボード30によって閉塞される。
【0028】
上記各部材の結合固定は、スポット溶接によって行われ、被溶接部材が4枚重ね以上となる部分については、所定部材について一部切欠部を設けることにより、4枚重ね以上の溶接とならないようにし、スポット溶接の有効補償範囲である3枚重ね状態での溶接固定を行い、結合固定状態の安定化を達成している。
【0029】
上述の第1の実施の形態における自動車の車体側部構造によると、結合フランジ11c、16c、21a、26dがサイドシル10の前端から車体前方に向かって突出せず、車体前方からの衝撃荷重によるフロントタイヤTの後退移動可能な範囲を限られた車体スペース内でより広く確保できる。したがって、衝撃エネルギを十分に吸収することができ、高い衝撃吸収性能を得ることができる。
【0030】
また、サイドシル10をほぼ同一の閉断面形状で前端まで延出させることができるので、サイドシル10に車体前方からの衝撃荷重が加えられた場合に、局部的な応力集中を生ずることなく、荷重を円滑に車体後方に伝達することができ、車体全体で衝撃エネルギを吸収することができる。
【0031】
尚、特に図示していないが、上述のフロントピラーアウタパネル26のフロントピラーアウタパネル結合フランジ26dに、フロントフェンダパネルの取付部(図示せず)を設けて、フロントフェンダパネルの車体への取り付けにより、結合フランジ11c、16c、21a、26dがフロントフェンダによって覆われる構成としてもよい。
【0032】
これにより、フロントフェンダパネルの取付部を別個に設ける必要がなく、構造の簡素化を図ることができる。また、フロントフェンダパネルによってフロントピラー結合フランジを隠すことができる。
【0033】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態について図5に基づいて以下に説明する。尚、図5は、上述の第1の実施の形態を説明する図3に対応する説明図であり、同様の構成要素には同一の符号を付することでその詳細な説明を省略し、異なる部分を主に説明する。
【0034】
本実施の形態では、サイドシルインナパネル結合フランジ11cとフロントピラーインナパネル結合フランジ21aは、それぞれ前端で車幅方向内方に向かって折曲されて形成されている。そして、サイドシルアウタパネル16とフロントピラーアウタパネル26は、前端で車幅方向内方に向かって折曲されて突出し、先端がサイドシルインナパネル結合フランジ11cとフロントピラーインナパネル結合フランジ21aの先端とほぼ等しい位置まで延出するように形成されている。トーボード30は、その側端部31がフロントピラーインナパネル21の内壁部22まで延出し、フロントピラー結合フランジ21aの後面に対向するように形成されている。
【0035】
そして、車体前方から後方に向かって、フロントピラーアウタパネル結合フランジ26d、サイドシルアウタパネル結合フランジ16c、サイドシルインナパネル結合フランジ11c、フロントピラーインナパネル結合フランジ21a、トーボード30の側端部31の順番で重ね合わされ、互いに結合することによって組み立てられる。各部材の被溶接部分は、5枚重ねのスポット溶接とはせず、所定部材について一部切欠部を設けることにより、2〜3枚重ねの溶接としている。
【0036】
上述の第2の実施の形態によると、第1の実施の形態と同様に、結合フランジがサイドシルの前端から車体前方に向かって突出しないので、車体前方からの衝撃荷重によるフロントタイヤの後退移動可能な範囲をより広く確保できる。また、サイドシルがほぼ同一の閉断面形状で前端まで延出するので、サイドシルに車体前方からの衝撃荷重が加えられた場合に、荷重を円滑に車体後方に伝達することができる。
【0037】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態について図6に基づいて以下に説明する。尚、図6は、上述の第1の実施の形態を説明する図3に対応する説明図であり、同様の構成要素には同一の符号を付することでその詳細な説明を省略し、異なる部分を主に説明する。
【0038】
本実施の形態では、フロントピラーアウタパネル26は、サイドシル10の前端で車幅方向内方に向かって折曲されてサイドシルアウタパネル16の前端からサイドシルインナパネル11の前端に亘って延出し、サイドシル10の前端を閉塞するように前端が形成され、前端で車体後方に向かって折曲されてサイドシルインナパネル11の内壁面内側に沿うように突出するフロントピラー結合フランジ26eを有している。また、フロントピラーインナパネル21は、サイドシル10の前端とほぼ等しい位置に下部前端が配置されるように形成されている。
【0039】
サイドシルアウタパネル16は、前端で車幅方向内方に向かって折曲され、フロントピラーアウタパネル26の前端に沿うようにサイドシルインナパネル11の前端に亘り、更に車体後方に向かって折曲されて突出するサイドシル結合フランジ16dを有している。また、サイドシルインナパネル11は、フロントピラーインナパネル21の前端とほぼ等しい位置に下部前端が配置されるように形成されている。
【0040】
トーボード30の側端部31には、サイドシル10及びフロントピラー20に結合するためのトーボード結合フランジ33が設けられている。トーボード結合フランジ33は、サイドシルインナパネル11の前端まで車幅方向外方に向かって延出するトーボード30の側端で車体後方に向かって折曲されてフロントピラーインナパネル21の内壁部22に沿うように形成されている。
【0041】
そして、サイドシルアウタパネル16の前端部にフロントピラーアウタパネル26を被せるように取り付け、車幅方向内方に向かって、サイドシルアウタパネル16のサイドシル結合フランジ16d、フロントピラーアウタパネル26のフロントピラー結合フランジ26e、サイドシルインナパネル11の前端部、フロントピラーインナパネル21の下部前端部、トーボード結合フランジ33の順番で重ね合わされ、互いに結合することによって組み立てられる。各部材の被溶接部分は、5枚重ねのスポット溶接とはせず、所定部材について一部切欠部を設けることにより、2〜3枚重ねの溶接としている。
【0042】
上述の第3の実施の形態によると、第1の実施の形態と同様に、結合フランジ16d、26eがサイドシル10の前端から車体前方に向かって突出しないので、車体前方からの衝撃荷重によるフロントタイヤTの後退移動可能な範囲をより広く確保できる。また、サイドシル10がほぼ同一の閉断面形状で前端まで延出するので、サイドシル10に車体前方からの衝撃荷重が加えられた場合に、荷重を円滑に車体後方に伝達することができる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る自動車の車体側部構造によれば、サイドシルの前端とフロントピラーの下部前端とを結合する結合フランジが車幅方向に折曲して形成されており、サイドシルの前端部から車体前方に向かって突出しないので、車体前方からの衝撃荷重により後退するフロントタイヤの後退移動可能な範囲を、限られた車体スペース内でより広く確保することができる。したがって、衝撃エネルギを十分に吸収することができ、より高い衝撃吸収性能を得ることができる。また、サイドシルは、ほぼ同一の閉断面を有して前端部まで延出するので、サイドシルに車体前方からの衝撃荷重が加えられた場合に、局部的な応力集中を生ずることなく、荷重を円滑に車体後方に伝達し、車体全体で衝撃エネルギを吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における自動車の車体側部を要部拡大により示す斜視図である。
【図2】図1の分解斜視図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】図1のB−B線断面図である。
【図5】第2の実施の形態を説明する断面図である。
【図6】第3の実施の形態を説明する断面図である。
【図7】従来技術を説明する斜視図である。
【図8】図7のC−C線断面図である。
【図9】図7のD−D線断面図である。
【符号の説明】
10 サイドシル
11 サイドシルインナパネル
11c サイドシルインナパネル結合フランジ
16 サイドシルアウタパネル
16c サイドシルアウタパネル結合フランジ
20 フロントピラー
21 フロントピラーインナパネル
21a フロントピラーインナパネル結合フランジ
26 フロントピラーインナパネル
26d フロントピラーアウタパネル結合フランジ
30 トーボード
31 側端部
32 延出部

Claims (5)

  1. サイドシルインナパネルとサイドシルアウタパネルとが協働して車体フロアの側部に沿って車体前後方向に延在して略同一の閉断面を形成するとともに前端部がフロントタイヤに対向するサイドシルと、
    フロントピラーインナパネルとフロントピラーアウタパネルを有し、前記サイドシルの前端部に結合され該前端部から上方に向かって延出するフロントピラーと、
    前記車体フロアの前端で車幅方向に延在して車体前部と車室との間を仕切るトーボードと、を有し、
    前記サイドシルの前端と前記フロントピラーの下部前端とを互いに結合する結合フランジを車幅方向に折曲して形成し、前記結合フランジを前記トーボードに結合したことを特徴とする自動車の車体側部構造。
  2. 前記サイドシルインナパネルの前端で車幅方向に折曲されて形成されたサイドシルインナパネル結合フランジと、
    前記フロントピラーインナパネルの下部前端で車幅方向に折曲されて形成され、前記サイドシルインナパネルの前端部に前記フロントピラーインナパネルの下部を重ね合わせることによって前記サイドシルインナパネル結合フランジに重ね合わされるフロントピラーインナパネル結合フランジと、
    前記サイドシルアウタパネルの前端で車幅方向に折曲されて形成されたサイドシルアウタパネル結合フランジと、
    前記フロントピラーアウタパネルの下部前端で車幅方向に折曲されて形成され、前記サイドシルアウタパネルの前端部に前記フロントピラーアウタパネルの下部を重ね合わせることによって前記サイドシルアウタパネル結合フランジに重ね合わされるフロントピラーアウタパネル結合フランジと、を有し、
    前記サイドシルインナパネル結合フランジと前記フロントピラーインナパネル結合フランジを重ね合わせて前記トーボードの側端部に結合し、
    前記サイドシルアウタパネル結合フランジと前記フロントピラーアウタパネル結合フランジを重ね合わせて前記トーボードの側端部から車幅方向外方に向かって延出する延出部に結合したことを特徴とする請求項に記載の自動車の車体側部構造。
  3. 前記サイドシルインナパネルの前端で車幅方向に折曲されて形成されたサイドシルインナパネル結合フランジと、前記フロントピラーインナパネルの前端で車幅方向に折曲されて形成され、前記サイドシルインナパネルの前端部に前記フロントピラーインナパネルの下部を重ね合わせることによって前記サイドシルインナパネル結合フランジに重ね合わされるフロントピラーインナパネル結合フランジと、前記サイドシルアウタパネルの前端で車幅方向に折曲されて形成されたサイドシルアウタパネル結合フランジと、前記フロントピラーアウタパネルの下部前端で車幅方向に折曲されて形成され、前記サイドシルアウタパネルの前端部に前記フロントピラーアウタパネルの下部を重ね合わせることによって前記サイドシルアウタパネル結合フランジに重ね合わされるフロントピラーアウタパネル結合フランジと、を互いに重ね合わせて結合したことを特徴とする請求項1に記載の自動車の車体側部構造。
  4. サイドシルインナパネルとサイドシルアウタパネルによって車体フロアの側部に沿って車体前後方向に略同一の閉断面で延在すると共に前端部がフロントタイヤに対向するサイドシルと、
    前記サイドシルの前端部に結合され該前端部から上方に向かって延出するフロントピラーインナパネルとフロントピラーアウタパネルからなるフロントピラーとを有し、
    前記サイドシルアウタパネルは、外側面部と、該外側面部の前端から車幅方向内方に向かって折曲されて延在し更にその先端が車体後方に向かって折曲されて延在するサイドシ ルアウタパネル結合フランジとを備え、
    前記フロントピラーアウタパネルは、前記サイドシルアウタパネルの外側面部と重合する外壁部と、該外壁部の前端から車幅方向内方に向かって折曲されて延在し更にその先端が車体後方に向かって折曲されて延在するフロントピラーアウタパネル結合フランジとを備え、
    前記フロントピラーインナパネルの下部前端と、前記サイドシルインナパネルの前端と、前記サイドシルアウタパネル結合フランジと、フロントピラーアウタパネル結合フランジと、を互いに重ね合わせて結合したことを特徴とする自動車の車体側部構造。
  5. 前記車体フロアの前端で車幅方向に延在して車体前部と車室との間を仕切るトーボードを有し、
    前記フロントピラーインナパネルの下部前端部と、前記サイドシルインナパネルの前端部と、前記サイドシルアウタパネル結合フランジと、前記フロントピラーアウタパネル結合フランジを、前記トーボードの側端部から車体後方に向かって折曲され形成されたトーボード結合フランジに結合したことを特徴とする請求項に記載の自動車の車体側部構造。
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