JP2006282106A - 車体骨格の補強構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 補強部材を骨格部材に確実に接合することで骨格部材を効果的に補強することができる車体骨格の補強構造を得る。
【解決手段】車体骨格の補強構造でるセンタピラー補強構造10は、センタピラーアウタパネル24とセンタピラーインナパネル26とを接合して形成した閉断面内にセンタピラーリインフォースメント28を配設することでセンタピラー12を補強する。センタピラーリインフォースメント28は、本体部44の一方側から延設されセンタピラーアウタパネル24の外壁30に接合される外壁接合部46と、本体部44の他方側から延設されセンタピラーインナパネル26の内壁35に接合される内壁接合部と、本体部44に外壁30と内壁35とが近接する方向に変形可能に設けられたレリーフ部50とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車等の車体を構成する骨格部材を補強するための車体骨格の補強構造に関する。
上下方向に長手とされ車体中央部に配置されたセンタピラーとして、外側面が開放した箱型とされると共に内部にジグザグ状の補強リブが一体に形成されたピラー構造部材と、このピラー構造体の開口部を覆いピラー構造部材のフランジ及びリブに接合されるピラーカバーとを備え、閉断面構造の内部に補強リブを配設した構造としたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−249070号公報(第5の実施形態) 特開2001−151151号公報 特開2002−308146号公報
しかしながら、上記の如き従来のセンタピラーの補強構造では、ピラーカバーをピラー構造部材のフランジ及びリブの双方に接合する構造であるため、各部材の加工精度や位置決め精度が低いと接合部の十分な強度が得られなくなる。このため、従来の構造では、上記の加工精度や位置決め精度を極めて高くしなければならないといった問題があった。
本発明は、上記事実を考慮して、補強部材を骨格部材に確実に接合することで骨格部材を効果的に補強することができる車体骨格の補強構造を得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る車体骨格の補強構造は、第1部材と第2部材とを接合して閉断面を成す筒状骨格部材の内部に補強部材を設けた車体骨格の補強構造であって、前記補強部材は、本体部の一方側に設けられ、前記第1部材の第1壁に接合される第1接合部と、前記本体部の他方側に設けられ、前記第2部材における前記第1壁に対向する第2壁に接合される第2接合部と、前記本体部に前記第1接合部と第2接合部とが近接する方向に変形可能に設けられ、前記第1接合部又は第2接合部が前記第1壁又は第2壁に接合された状態で前記第1部材と第2部材との接合を許容する寸法吸収部と、を有して構成されている。
請求項1記載の車体骨格の補強構造では、補強部材の第1接合部が第1部材の第1壁に接合され、又は補強部材の第2接合部が第2部材の第2壁に接合された状態(第1接合部が第1壁に接合されると共に第2接合部が第2壁に接合された状態を含む)から、第1壁と第2壁とを近接して第1部材と第2部材とを接合位置に位置決めする。この位置決めの際、補強部材の寸法吸収部が適宜変形することで、換言すれば、第1接合部から第2接合部までの寸法と位置決め状態の第1壁から第2壁までの寸法差が、寸法吸収部の変形によって吸収されるため、第1部材と第2部材とは確実に接合位置に位置決めされる。この位置決め状態の第1部材と第2部材とを接合することで、補強部材に補強された閉断面構造の骨格部材が構成される。上記の通り寸法差が吸収されているので、第1部材と第2部材との接合部、及び補強部材と骨格部材の各接合部は、十分な強度が得られる。
このように、請求項1記載の車体骨格の補強構造では、補強部材を骨格部材に確実に接合することで骨格部材を効果的に補強することができる。なお、寸法吸収部は、第1接合部と第2接合部とを接離するように変形可能であっても良い。
請求項2記載の発明に係る車体骨格の補強構造は、請求項1記載の車体骨格の補強構造において、前記補強部材は、平板状とされた前記本体部の一部を屈曲又は湾曲することで、前記第1部材と第2部材との接合方向に対する直角方向に突出して形成された凸部である。
請求項2記載の車体骨格の補強構造では、単に平板状の本体部を屈曲又は湾曲することで、寸法吸収部が形成されている。このため、補強部材は、第1部材と第2部材との接合方向の寸法差を吸収する機能を確保しつつ、凸部によって本体部の長手方向(凸部の長手方向)の強度が向上し、骨格部材の補強効果が高くなる。
請求項3記載の発明に係る車体骨格の補強構造は、請求項2記載の車体骨格の補強構造において、前記骨格部材は、それぞれ前記第1壁と第2壁とを連結する第3壁及び第4壁を有する矩形枠状の閉断面を構成しており、前記補強部材は、それぞれ前記第1接合部、前記第2接合部、前記本体部、前記凸部を含む複数の単位補強部の長手方向両端が、それぞれ前記第3壁及び第4壁に接合されている。
請求項3記載の車体骨格の補強構造では、少なくとも2つの単位補強部(を構成する本体部)の長手方向両端が骨格部材の第3壁と第4壁とに接合されている(架け渡している)ため、上記凸部による本体部の強度向上効果によって、第3壁と第4壁とが接離する方向の骨格部材の変形が効果的に抑制される。なお、複数の単位補強部は、互いに連結されていても良く、独立していても良い。
請求項4記載の発明に係る車体骨格の補強構造は、請求項3記載の車体骨格の補強構造において、前記第1部材は、前記第1壁、第3壁及び第4壁を有する断面コ字状に形成されている。
請求項4記載の車体骨格の補強構造では、第1部材が第1壁、第3壁の少なくとも一部、第4壁の少なくとも一部を有するコ字状に形成されているため、この第1部材に第2部材を接合して閉断面が形成される前に、各単位補強部の両端を容易に第3壁、第4壁に接合することができる。
請求項5記載の発明に係る車体骨格の補強構造は、請求項3又は請求項4記載の車体骨格の補強構造において、前記第1壁と第2壁とが車幅方向に対向するピラーであり、前記補強部材は、複数の単位補強部をジグザグ状に配置すると共に、各単位補強部の長手方向両端をそれぞれ第3壁及び第4壁に接合して構成されている。
請求項5記載の車体骨格の補強構造では、第1壁及び第2壁のうち車幅方向外側に位置する方の壁に衝突体が衝突(側突)すると、骨格部材であるピラーは衝突部において第1壁と第2壁とが近接して折れ曲がるように変形する。この際、折れ曲がり部の断面では、第3壁と第4壁とが車幅方向中央部で内方又は外方に凸となる(互いに近接又は離間する)ように変形しようとするが、この変形が各単位補強部の本体部の強度を向上する凸部によって抑制され、ピラーの折れが抑制される。すなわち、ピラーの曲げ強度が向上する。そして、ジグザグ状に配置された全ての単位補強部の両端がそれぞれ第3壁及び第4壁に接合されているため、ピラーを局部的に折り曲げようとする荷重がピラー長手方向に分散され、ピラーの曲げ強度が一層向上する。また、各単位補強部をジグザグ状に配置する補強部材は、各単位補強部を連結した1部材として構成することも可能である。
以上説明したように本発明に係る車体骨格の補強構造は、補強部材を骨格部材に確実に接合することで骨格部材を効果的に補強することができるという優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係る車体骨格の補強構造が適用されたセンタピラー補強構造10について、図1乃至図7に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、及び矢印INは、それぞれセンタピラー補強構造10が適用された自動車車体Bの前方向(進行方向)、上方向、下方向、及び車幅方向内側を示している。
図7には、センタピラー補強構造10が適用された車体Bの概略全体構成が斜視図にて示されている。この図に示される如く、車体Bは、骨格部材としてのセンタピラー12を備えている。センタピラー12は、車体前後方向中央部に配置された上下方向に長手の骨格部材である。
センタピラー12は、その下端がロッカ14の長手方向中央部に連結されると共に、その上端がルーフサイドレール16の長手方向中央部に連結されている。ロッカ14とルーフサイドレール16とは、それぞれの前端がフロントピラー18を介して連結されると共に、それぞれの後端がリヤピラー20を介して連結されている。これにより、車体Bには、センタピラー12の前後に前席用及び後席用のドア開口部(乗降口)22A、22Bが形成されている。センタピラー12は、車体Bの左右一方又は両方に設けられている。以下、一つのセンタピラー12の補強構造を説明する。
図1及び図2に示される如く、センタピラー12は、第1部材としてのセンタピラーアウタパネル24と、第2部材としてのセンタピラーインナパネル26と、補強部材としてのセンタピラーリインフォースメント28とを備えて構成されている。センタピラーアウタパネル24は、車幅方向内向きに開口するハット形状に形成されている。具体的には、センタピラーアウタパネル24は、第1壁としての外壁30と、外壁30の前端から車幅方向内向きに延設された第3壁としての前壁32及び外壁30の後端から車幅方向内向きに延設された第4壁としての後壁34と、前壁32及び後壁34の各車幅方向内端から前後方向外側(外壁30に対向しない側)に延設された一対のフランジ36とを有し構成されている。
センタピラーインナパネル26は、板状に形成されており、前後方向両端がセンタピラーアウタパネル24の前後のフランジ36に接合される接合部26Aとされている。この接合状態で外壁30の内面と対向するセンタピラーインナパネル26の部分が、第2壁としての内壁35とされている。センタピラー12は、センタピラーアウタパネル24とセンタピラーインナパネル26との接合状態で、矩形枠状の閉断面構造を有する筒状を成している。
図3にも示される如く、センタピラーリインフォースメント28は、全体としてジグザグ状に形成されており、前後の各折り返し部が前壁32、後壁34にそれぞれ固定されている。具体的には、センタピラーリインフォースメント28は、複数の単位補強部38がセンタピラー12の長手方向に対し交互に異なる側に傾斜して配置されている。前傾した各単位補強部38は、前端38Aがその上側で後傾した単位補強部38の前端38Aに連結されると共に、後端38Bがその下側に位置する後傾した単位補強部38の後端38Bに連結されている。
上下に隣接する各単位補強部38の前端38A同士の連結部には、前壁32に沿う略平板状の前壁接合部40が介在しており、後端38B同士の連結部には、後壁34に沿う略平板状の後壁接合部42が介在している。本発明における単位補強部は、単位補強部38に前壁接合部40及び後壁接合部42(の各一部)を加えたものとして把握することも可能である。
図1に示される如く、各単位補強部38は、車幅方向(外壁30と内壁35との対向方向)に幅方向を一致させると共に上記傾斜方向に長手の平板状に形成された本体部44を備えている。各本体部44の幅方向外端における前後(上下)方向中央部からは、下向き(前傾する単位補強部38では前下向き、後傾する単位補強部38では後下向き)に延設された第1接合部としての外壁接合部46が延設されている。一方、各本体部44の幅方向内端における前後(上下)方向中央部からは、外壁接合部46に対向して第2接合部としての内壁接合部48が延設されている。
また、各単位補強部38は、本体部44の幅方向中央部には、寸法吸収部又は凸部としてのレリーフ部50が形成されている。レリーフ部50は、内外の接合部46、48の延設側に凸となるように本体部44を屈曲して折れ線状に形成されており、本体部44の略全長に亘る長さとされている。本体部44の前後端は上記した前後の接合部40、42と連続するため、レリーフ部50の長手方向両端には、それぞれ略三角形状の壁部52が形成されている。
図4(A)に示される如く、センタピラー12の組立前における各単位補強部38の幅W(寸法公差の最小値)は、センタピラーアウタパネル24の深さD(寸法公差の最大値)と同等若しくは若干大となるように設定されている。なお、各前壁接合部40、後壁接合部42の幅は、センタピラーアウタパネル24の深さDよりも小とされている。
以上説明したセンタピラーリインフォースメント28は、各単位補強部38(本体部44、外壁接合部46、内壁接合部48、レリーフ部50)、各前壁接合部40、各後壁接合部42が、プレス加工によって一体に形成されて構成されている。このセンタピラーリインフォースメント28は、各外壁接合部46が外壁30に、各内壁接合部48が内壁35に、各前壁接合部40が前壁32に、各後壁接合部42が後壁34に、それぞれ接合されることで、閉断面構造のセンタピラー12を補強している。
そして、各外壁接合部46と外壁30との接合、及び、各内壁接合部48と内壁35との接合は、レーザ溶接又はレーザロウ付けにて行われるようになっている。この実施形態では、各外壁接合部46、各内壁接合部48は、略全面に亘り外壁30、内壁35にロウ付けされる構成である。また、各前壁接合部40と前壁32との接合、各後壁接合部42と後壁34との接合は、スポット溶接(図2に、打点を「×」印にて示す)にて行われるようになっている。さらに、センタピラーアウタパネル24の各フランジ36とセンタピラーインナパネル26の接合部26Aとの接合は、スポット溶接にて行われるようになっている。
次に、第1の実施形態の作用を説明する。先ず、センタピラー12の組立工程を説明し、次いでセンタピラー12に対する衝突時の作用を説明する。
上記構成のセンタピラー12を組み立てる際には、先ず、センタピラーリインフォースメント28をセンタピラーアウタパネル24内に挿入して位置決めする。この状態から、各前壁接合部40と前壁32とをスポット溶接すると共に、各後壁接合部42と後壁34とをスポット溶接する。次いで、各外壁接合部46と外壁30とを外壁30の車幅方向外側からレーザを照射することでレーザ溶接又はレーザロウ付けすると共に、各内壁接合部48と内壁35とを内壁35の車幅方向内側(センタピラー12の外側)からレーザを照射することでレーザ溶接又はレーザロウ付けする。
この図4(A)に示される状態では、上記の如く各単位補強部38の幅Wがセンタピラーアウタパネル24の深さDよりも若干大であることにより、センタピラーアウタパネル24の前後のフランジ36とセンタピラーインナパネル26の接合部26Aとは、車幅方向に離間している。この状態から、センタピラーインナパネル26とセンタピラーアウタパネル24とに内壁35と外壁30とが近接する方向の圧縮力を作用させると、図4(B)に示される如く、センタピラーリインフォースメント28の各本体部44に形成したレリーフ部50の屈曲度が増して外壁接合部46と内壁接合部48、すなわち外壁30と内壁35とが近接し、フランジ36と接合部26Aとが重ね合わされる。この重ね合わされたフランジ36と接合部26Aとをスポット溶接することで、センタピラー12の組立が完了する。
このセンタピラー12の長手方向中央部に外壁30側から他の車両のフロントパンパ等の衝突体が衝突すると、図5に示される如くセンタピラー12は、その衝突部位が車室内に侵入するように折れ曲がろうとする。この際、センタピラー12の長手方向における衝突部位では、図6(A)又は図6(B)に平面断面視で示される如く、前壁32及び後壁34がセンタピラー12の内方又は外方に向けて凸となる(近接又は離間する)ように折れ曲がることで外壁30と内壁35とを近接させて、車室内側に折れ曲がろうとすることが考えられるが、この折れが外壁30と内壁35との間に介在するセンタピラーリインフォースメント28によって抑制されることが期待される。
特に、センタピラーリインフォースメント28を構成する各単位補強部38には長手方向に沿ってレリーフ部50が形成されているため、各本体部44はその長手方向に作用する圧縮(座屈)荷重又は引張荷重に対し高強度とされている。このため、上記の如く平面断面視で前壁32と後壁34とが近接又は離間する方向に変形することが効果的に抑制され、これにより外壁30と内壁35との近接を伴うセンタピラー12の折れが効果的に抑制される。
しかも、センタピラーリインフォースメント28は、ぞれぞれ前後端が(前壁接合部40、後壁接続部42を介して)前壁32、後壁34に接続された複数の単位補強部38をジグザグ状に配置しているため、センタピラー12の長手方向におけると衝突部位に入力した衝突荷重に基づく各本体部44の長手方向に作用する圧縮又は引張荷重が、各本体部44の傾斜方向に沿ってセンタピラー12の長手方向に分散される。このため、前壁32及び後壁34の局部的に近接又は離間する方向に変形することが一層効果的に抑制され、これにより外壁30と内壁35との近接を伴うセンタピラー12の折れが一層効果的に抑制される。すなわち、センタピラー補強構造10では、センタピラー12の曲げ強度を向上している。
ここで、センタピラー補強構造10では、センタピラーリインフォースメント28をセンタピラーアウタパネル24とは別体として構成しているため、センタピラーリインフォースメント28にレリーフ部50を設定する構成が実現された。これにより、センタピラーリインフォースメント28をセンタピラーインナパネル26に接合する際に、レリーフ部50によってセンタピラーリインフォースメント28とセンタピラーアウタパネル24(閉断面構造)との寸法差を吸収することができる。すなわち、レリーフ部50を設けることによって、過剰な寸法精度を要求することなく、センタピラーリインフォースメント28をセンタピラーインナパネル26にも接合する構成が実現された。
そして、センタピラーリインフォースメント28は、外壁接合部46、内壁接合部48がそれぞれ外壁30、内壁35の外面側から照射されるレーザを用いたレーザ溶接又はレーザロウ付けによって接合される構成であるため、換言すれば、スポット溶接のように2部材を挟み込む必要がないワンサイドからの接合が実現されているため、閉断面構造のセンタピラー12において、センタピラーリインフォースメント28を内壁35及び外壁30に確実にかつ十分な強度で接合することができる。
これにより、センタピラー12は、互いに異なる部材に形成された外壁30、内壁35がセンタピラーリインフォースメント28によって連結されて効果的に補強される。また、センタピラーリインフォースメント28は、レーザロウ付けによれば、外壁30、内壁35に面接合される構成となるため、外壁接合部46、内壁接合部48を略全面に亘り外壁30、内壁35に接合することができ、センタピラーアウタパネル24に対するセンタピラーリインフォースメント28の位置ずれによるセンタピラー12の強度に対する影響が小さい。例えば外壁接合部46、内壁接合部48をレーザ溶接によって外壁30、内壁35の外面側から接合する構成では、センタピラーアウタパネル24に対するセンタピラーリインフォースメント28の位置ずれを考慮して、外壁接合部46、内壁接合部48の中央部周辺が主に接合される設定とされ、強度確保の上で重要な本体部44と外壁接合部46、内壁接合部48との境界の角部近傍が十分に接合されない場合がある。これに対して、センタピラー補強構造10では、外部からロウ材を溶融するレーザロウ付けを用いることで、外壁接合部46、内壁接合部48における本体部44との境界の角部近傍を含む略全面を確実に接合して強度を確保することができる。
しかも、センタピラー補強構造10では、センタピラーアウタパネル24とセンタピラーリインフォースメント28との寸法差を吸収するためのレリーフ部50が、上記の如く本体部44の長手方向の圧縮又は引張に対する強度を向上する補強部としても機能することで、センタピラー12は曲げ強度が向上している。
このように、第1の実施形態に係るセンタピラー補強構造10では、センタピラーリインフォースメント28をセンタピラー12の外壁30、内壁35、前壁32、後壁34に確実に接合することで該センタピラー12を効果的に補強することができる。
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。なお、上記第1の実施形態と基本的同一の部品・部分については、上記第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
図8には、第2の実施形態に係るセンタピラー補強構造60が図2に対応する斜視図にて示されている。この図に示される如く、センタピラー62は、車幅方向内向きに開口するハット形状のセンタピラーアウタパネル64と、車幅方向外向きに開口するセンタピラーインナパネル66とが接合されることで、内部にセンタピラーリインフォースメント28が配設される閉断面を成す構成とされている。
具体的には、センタピラーアウタパネル64は、外壁30と、外壁30の前端から車幅方向内向きに延設された前壁68及び外壁30の後端から車幅方向内向きに延設された後壁70と、前壁68及び後壁70の各内端から前後外側に延設された一対のフランジ36とを有し構成されている。センタピラーインナパネル66は、内壁35と、内壁35の前端から車幅方向外向きに延設された前壁72及び内壁35の後端から車幅方向外向きに延設された後壁74と、前壁72及び後壁74の各内端から前後外側に延設された一対のフランジ76とを有し構成されている。
センタピラー62は、センタピラーアウタパネル64の前後のフランジ36と、センタピラーインナパネル66の前後のフランジ76とが互いに接合されることで、上記の通り矩形枠状の閉断面構造を成す。前壁68、72が本発明における第3壁に相当し、後壁70、74が本発明における第4壁に相当する。センタピラーアウタパネル64の深さと、センタピラーインナパネル66の深さとの和は、単位補強部38の幅Wと同等若しくは若干小となる設定にされている。
そして、センタピラーリインフォースメント28は、外壁接合部46、内壁接合部48がそれぞれ外壁30、内壁35に接合されると共に、前壁接合部40、後壁接合部42がそれぞれ前壁68、72、後壁70、74に接合され、センタピラー62を補強する構成とされている。したがって、センタピラー62は、センタピラー12と同等の強度を有する。
このセンタピラー62を組み立てる際には、先ず、センタピラーリインフォースメント28をセンタピラーアウタパネル64内に挿入して位置決めする。この状態から、各前壁接合部40と前壁68とをスポット溶接すると共に、各後壁接合部42と後壁70とをスポット溶接する。次いで、各外壁接合部46と外壁30とを外壁30の車幅方向外側からレーザを照射することでレーザ溶接又はレーザロウ付けすると共に、各内壁接合部48と内壁35とを内壁35の車幅方向内側(センタピラー62の外側)からレーザを照射することでレーザ溶接又はレーザロウ付けする。
この状態では、各単位補強部38の幅Wがセンタピラーアウタパネル64及びセンタピラーインナパネル66の深さの和よりも若干大であることにより、センタピラーアウタパネル24の前後のフランジ36とセンタピラーインナパネル26の前後のフランジ76とは車幅方向に離間している。この状態から、センタピラーインナパネル26とセンタピラーアウタパネル24とに内壁35と外壁30とが近接する方向の圧縮力を作用させると、各レリーフ部50の屈曲度が増してフランジ36、76が重ね合わされる。この状態で、この重ね合わされたフランジ36と接合部26Aとをスポット溶接する。
この後さらに、センタピラーリインフォースメント28の前壁接合部40と前壁72とを該前壁72の前方からレーザを照射することでレーザ溶接又はレーザロウ付けすると共に、後壁接合部42と後壁74とを該後壁74の後方からレーザを照射することでレーザ溶接又はレーザロウ付けする。このレーザ溶接又はレーザロウ付けによる接合部位を図8に「○」印にて示す。
以上により、センタピラー62の組立が完了する。以上説明した第2の実施形態に係るセンタピラー補強構造60によっても、センタピラー62の組立工程が若干増すものの、第1の実施形態に係るセンタピラー補強構造10と同様の効果を得ることができる。
なお、上記の各実施形態では、本体部44を屈曲してレリーフ部50を構成した例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、本体部44を湾曲してレリーフ部50(凸部)を形成しても良い。また、本体部44は、レリーフ部50の両側部分が面一であることには限定されず、例えば、レリーフ部50に代えて寸法吸収部としての段差部を設けても良い。
また、上記の各実施形態では、センタピラーリインフォースメント28が複数の単位補強部38をジグザグ状に連結した1部材である例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、センタピラーリインフォースメント28を2部材以上に分割して構成しても良く、各単位補強部38を互いに平行に配置するようにしても良い。
さらに、上記の各実施形態では、本発明に係る車体骨格の補強構造がセンタピラー補強構造に適用された例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、リヤピラー(CピラーやDピラー)の補強構造に本発明を適用しても良い。
本発明の第1の実施形態に係るセンタピラー補強構造の分解斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るセンタピラー補強構造の斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るセンタピラー補強構造の側断面図である。 図2の4−4方向から見た図であって、(A)は組立過程の断面図、(B)は組立完了状態の断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るセンタピラー補強構造によって補強されたセンタピラーの衝突による変形を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態に係るセンタピラー補強構造によって補強されたセンタピラーの衝突による断面の潰れの抑制状態を示す図であって、(A)は前後壁が内向きに潰れる場合の断面図、(B)は前後壁が外向きに潰れる場合の断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るセンタピラー補強構造が適用された車体骨格の側面図である。 本発明の第2の実施形態に係るセンタピラー補強構造の斜視図である。
符号の説明
10 センタピラー補強構造(車体骨格の補強構造)
12 センタピラー(骨格部材)
24 センタピラーアウタパネル(第1部材)
26 センタピラーインナパネル(第2部材)
28 センタピラーリインフォースメント(補強部材)
30 外壁(第1壁)
32 前壁(第3壁)
34 後壁(第4壁)
35 内壁(第2壁)
38 単位補強部
44 本体部
46 外壁接合部(第1接合部)
48 内壁接合部(第2接合部)
50 レリーフ部(寸法吸収部、凸部)
60 センタピラー補強構造(車体骨格の補強構造)
62 センタピラー(骨格部材)
64 センタピラーアウタパネル(第1部材)
66 センタピラーインナパネル(第2部材)
68・72 前壁(第3壁)
70・74 後壁(第4壁)

Claims (5)

  1. 第1部材と第2部材とを接合して閉断面を成す筒状骨格部材の内部に補強部材を設けた車体骨格の補強構造であって、
    前記補強部材は、
    本体部の一方側に設けられ、前記第1部材の第1壁に接合される第1接合部と、
    前記本体部の他方側に設けられ、前記第2部材における前記第1壁に対向する第2壁に接合される第2接合部と、
    前記本体部に前記第1接合部と第2接合部とが近接する方向に変形可能に設けられ、前記第1接合部又は第2接合部が前記第1壁又は第2壁に接合された状態で前記第1部材と第2部材との接合を許容する寸法吸収部と、
    を有して構成されている車体骨格の補強構造。
  2. 前記補強部材は、平板状とされた前記本体部の一部を屈曲又は湾曲することで、前記第1部材と第2部材との接合方向に対する直角方向に突出して形成された凸部である請求項1記載の車体骨格の補強構造。
  3. 前記骨格部材は、それぞれ前記第1壁と第2壁とを連結する第3壁及び第4壁を有する矩形枠状の閉断面を構成しており、
    前記補強部材は、それぞれ前記第1接合部、前記第2接合部、前記本体部、前記凸部を含む複数の単位補強部の長手方向両端が、それぞれ前記第3壁及び第4壁に接合されている請求項2記載の車体骨格の補強構造。
  4. 前記第1部材は、前記第1壁、第3壁及び第4壁を有する断面コ字状に形成されている請求項3記載の車体骨格の補強構造。
  5. 前記骨格部材は、前記第1壁と第2壁とが車幅方向に対向するピラーであり、
    前記補強部材は、複数の単位補強部をジグザグ状に配置すると共に、各単位補強部の長手方向両端をそれぞれ第3壁及び第4壁に接合して構成されている請求項3又は請求項4記載の車体骨格の補強構造。
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