JP4241356B2 - 液圧ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液圧ブレーキ装置に関するものであり、特に、液圧ブレーキ装置内のエアの検出に関するものである。
特許文献1には、動力式液圧源から少なくとも1つのブレーキシリンダに作動液が供給された後、動力式液圧源の作動を停止させて、その作動液が供給されたブレーキシリンダを他のブレーキシリンダに連通させ、その連通状態で、互いに連通させられたブレーキシリンダの液圧に基づいてエアを検出するエア検出装置を含む液圧ブレーキ装置が記載されている。
特開平11−286271号公報
本発明は、動力式液圧源を含む液圧ブレーキ装置の改良であり、例えば、消費動力の低減を図りつつ、異常の検出が行われ得るようにすることである。
課題を解決しようとする手段および効果
請求項1に記載の液圧ブレーキ装置は、(a)運転者によるブレーキ操作部材の操作に伴
って液圧を発生させるマスタシリンダと、(b)動力の供給により作動させられ、リザーバから作動液を汲み上げて吐出するポンプ装置と、そのポンプ装置から供給された作動液を加圧した状態で蓄えるアキュムレータとを含む動力式液圧源と、(c)前記マスタシリンダに連通させられたり前記動力式液圧源に連通させられたりする少なくとも1つのブレーキシリンダを含む第1ブレーキシリンダ群と、(d)その第1ブレーキシリンダ群に含まれるブレーキシリンダとは別の少なくとも1つのブレーキシリンダを含む第2ブレーキシリンダ群と、(e)少なくとも、前記第1ブレーキシリンダ群の前記少なくとも1つのブレーキシリンダの少なくとも1つを前記動力式液圧源から遮断して前記マスタシリンダに連通させる第1状態と、前記第1ブレーキシリンダ群の前記少なくとも1つのブレーキシリンダの少なくとも1つを前記マスタシリンダから遮断して前記動力式液圧源に連通させるとともに、前記第2ブレーキシリンダ群の少なくとも1つのブレーキシリンダの少なくとも1つを前記動力式液圧源に連通させる第2状態とに切り換え可能な制御装置とを含む液圧ブレーキ装置であって、
第1ブレーキシリンダ群の前記少なくとも1つのブレーキシリンダの少なくとも1つを前記第2ブレーキシリンダ群の少なくとも1つのブレーキシリンダの少なくとも1つに連通させる連通装置を含み、前記動力式液圧源の非作動状態において、前記制御装置が、前記第1状態において、前記アキュムレータを、アキュムレータの液圧が大気圧になるまで前記リザーバに連通させ、かつ、前記ブレーキ操作部材の操作指示を出力した後に、前記第1状態から、前記第1ブレーキシリンダ群の、前記第1状態において前記マスタシリンダから作動液が供給されたブレーキシリンダである第1ブレーキシリンダを、前記マスタシリンダから遮断して、前記第2ブレーキシリンダ群の前記少なくとも1つのブレーキシリンダの少なくとも1つである第2ブレーキシリンダに、前記連通装置により連通させる第3状態にするとともに、前記第1状態から前記第3状態に切り換えてから設定時間が経過した後に、前記第1ブレーキシリンダおよび前記第2ブレーキシリンダを含む第1のブレーキ系統の液圧が、前記第1状態における前記第1ブレーキシリンダの液圧で決まる設定圧以下である場合に、前記第1のブレーキ系統内にエアが有ると検出する分配型エア検出部を含むものとされる。
動力式液圧源は、ポンプ装置としたり、ポンプ装置とポンプから供給された高圧の作動液を蓄えるアキュムレータとを含むものとしたりすることができる。
第1ブレーキシリンダ群、第2ブレーキシリンダ群は、それぞれ、少なくとも1つのブレーキシリンダを含む。第1ブレーキシリンダ群、第2ブレーキシリンダ群に含まれるブレーキシリンダは、それぞれ、1つであっても、2つ以上であってもよい。ただし、第1ブレーキシリンダ群、第2ブレーキシリンダ群の両方に属するブレーキシリンダはない。
制御装置は、第1状態において、第1ブレーキシリンダ群の少なくとも1つのブレーキシリンダの少なくとも1つを動力式液圧源から遮断してマスタシリンダに連通させる。動力式液圧源から遮断されてマスタシリンダに連通させられるブレーキシリンダは、第1ブレーキシリンダ群に含まれるすべてのブレーキシリンダであっても、第1ブレーキシリンダ群に含まれるすべてのブレーキシリンダのうちの一部であってもよい。例えば、第1ブレーキシリンダ群に2つのブレーキシリンダが含まれる場合に、マスタシリンダに連通させられるブレーキシリンダは、2つであっても1つであってもよいのである。
制御装置は、第2状態において、第1ブレーキシリンダ群の少なくとも1つのブレーキシリンダのうちの少なくとも1つをマスタシリンダから遮断して動力式液圧源に連通させるとともに、第2ブレーキシリンダ群の少なくとも1つのブレーキシリンダのうちの少なくとも1つを動力式液圧源に連通させる。マスタシリンダから遮断して動力式液圧源に連通させられるブレーキシリンダは、前述の場合と同様に、第1ブレーキシリンダ群に含まれるすべてのブレーキシリンダであっても、一部であってもよい。また、第2状態においてマスタシリンダから遮断されて動力式液圧源に連通させられるブレーキシリンダは、第1状態においてマスタシリンダに連通させられたブレーキシリンダと同じであっても異なっていてもよく、その第1状態においてマスタシリンダに連通させられたブレーキシリンダを含んでも含んでいなくてもよい。
第2ブレーキシリンダ群の動力式液圧源に連通させられるブレーキシリンダについても同様であり、第2ブレーキシリンダ群に含まれるすべてのブレーキシリンダであっても一部のブレーキシリンダであってもよい。
制御装置は、第2状態において、(a)ブレーキシリンダの液圧を制御可能な1つ以上の電磁弁と、(b)1つ以上の電磁弁を制御する電磁弁制御部とを含む電磁弁制御装置と、動力式液圧源への供給動力を制御することによって、動力式液圧源からブレーキシリンダに供給される作動液の液圧を制御する液圧源制御装置との少なくとも一方を含むものとすることが望ましい。
連通装置は、第1ブレーキシリンダ群に含まれるすべてのブレーキシリンダのうちの少なくとも1つと第2ブレーキシリンダ群に含まれるすべてのブレーキシリンダのうちの少なくとも1つとを連通させる。連通装置は、第1ブレーキシリンダ群に含まれるすべてのブレーキシリンダあるいは一部のブレーキシリンダと、第2ブレーキシリンダ群に含まれるすべてのブレーキシリンダあるいは一部のブレーキシリンダとを連通させるものである。第1ブレーキシリンダ群に含まれるすべてのブレーキシリンダと第2ブレーキシリンダに含まれるすべてのブレーキシリンダとは、第1状態においては、遮断されることが望ましく、これらの間には、1つ以上の電磁弁が設けられるのが普通である。
したがって、連通装置は、例えば、第1ブレーキシリンダ群に含まれるブレーキシリンダと第2ブレーキシリンダ群に含まれるブレーキシリンダとを接続する液通路、液通路に設けられた電磁弁、電磁弁を開状態とする電磁制御部等によって構成されるものとすることができる。
制御装置は、動力式液圧源の非作動状態において、第1状態から第3状態に切り換える。第3状態において、第1状態でマスタシリンダから作動液が供給されたブレーキシリンダである第1ブレーキシリンダ(マスタ作動液蓄積ブレーキシリンダと称することができ
る)がマスタシリンダから遮断されて、第2ブレーキシリンダ群のすべてのブレーキシリンダのうちの少なくとも1つである第2ブレーキシリンダ(マスタ作動液供給対象ブレーキシリンダと称することができる)に連通させられる。第1ブレーキシリンダに蓄えられた作動液は第2ブレーキシリンダに供給される。第1ブレーキシリンダの液圧、第2ブレーキシリンダの液圧、これらの間の液通路等の液圧は同じ大きさになる。
例えば、これら第1ブレーキシリンダ、第2ブレーキシリンダ、これらの間の液通路等を含む第1のブレーキ系統の液圧は、第1のブレーキ系統にエアがある場合はエアがない場合より液圧が低くなる。したがって、第3状態において、第1のブレーキ系統の液圧が設定圧より低い場合は第1のブレーキ系統にエアがあるとすることができる。
また、第3状態において、第1ブレーキシリンダに連通させられた第2ブレーキシリンダの液圧が第1のブレーキ系統の液圧としてブレーキ液圧センサによって検出される場合には、作動液が供給される予定の第2ブレーキシリンダの液圧を検出するセンサによる検出値が実際に増加するかどうかに基づいて、ブレーキ配管、センサ等の信号線の配線の異常を検出することもできる。
いずれにしても、マスタシリンダと動力式液圧源とを含む液圧ブレーキ装置において、マスタシリンダの作動液を利用して第1のブレーキ系統の異常が検出されるのであり、動力式液圧源から供給された作動液を利用するわけでない。したがって、その分、消費エネルギの低減を図りつつ異常検出を行うことが可能となる。
なお、第1ブレーキシリンダが正常であること(例えば、エアがないこと)が既に検出されている場合には、第3状態における第1のブレーキ系統の液圧に基づいて、第1のブレーキ系統の第1ブレーキシリンダを除く部分についてのエアの有無が検出されることになる。
第3状態において、第1ブレーキシリンダに連通させられる第2ブレーキシリンダは、1つであっても2つ以上であってもよい。
また、第1ブレーキシリンダに連通させられる第2ブレーキシリンダは、順番に変更したり、順番に数を増やしたりすることができる。このようにすれば、複数の第2ブレーキシリンダを含む第1のブレーキ系統の各々におけるエアの有無を別個に検出することが可能となる。
第1のブレーキ系統の液圧は液圧センサによって検出される。液圧センサは、第1ブレーキシリンダの液圧を検出するものであっても、第2ブレーキシリンダの液圧を検出するものであっても、これらの間の液通路の液圧を検出するものであってもよい。
第3状態における第1のブレーキ系統の液圧は第1状態から第3状態に切り換えられてから設定時間が経過した後に検出されることが望ましい。設定時間は、例えば、第2ブレーキシリンダにおける液圧の増加勾配が設定勾配以下になるのに要する時間とすることができる。第2ブレーキシリンダの液圧の時間に対する増加勾配が大きい状態で、第2ブレーキシリンダの液圧を検出しても、エアの有無を正確に検出できないことがあるからである。換言すれば、第1のブレーキ系統において過渡状態ではなく、定常状態にある場合の液圧に基づいてエアの有無が検出されることが望ましいのである。
設定圧は、第1状態にある場合の第1ブレーキシリンダの液圧で決まる。第1状態における第1ブレーキシリンダの液圧が高い場合は低い場合より第3状態におけるブレーキ系統の液圧は高くなる。また、設定圧は、第1ブレーキシリンダの数(第1ブレーキシリンダに蓄えられたマスタシリンダの作動液の総量)と第2ブレーキシリンダの数(第2ブレーキシリンダの全体の容量)との少なくとも一方に基づいて決めることが望ましい。例えば、第1状態における第1ブレーキシリンダの液圧が同じで、第1ブレーキシリンダの個数が同じである場合には、第2ブレーキシリンダの個数が多い場合は少ない場合より、第3状態における第1のブレーキ系統の液圧は低くなる。また、第1状態における第1ブレーキシリンダの液圧が同じで第2ブレーキシリンダの個数が同じである場合には、第1ブレーキシリンダの個数が多い場合は少ない場合より、第3状態における第1のブレーキ系統の液圧は高くなる。
なお、第3状態において、第1状態における第1ブレーキシリンダの液圧からの減圧量
が設定量以上である場合にエアが有るとすることもできる。この場合の減圧量も、上述の場合と同様に、第1ブレーキシリンダの液圧と第1ブレーキシリンダの数と第2ブレーキシリンダの数とのうちの1つ以上に基づいて決定することができる。
第3状態においては、動力式液圧源は非作動状態にある。したがって、動力式液圧源の作動液が第1のブレーキ系統に供給されることがないのであり、そのため、第1のブレーキ系統内のエアの有無を正確に検出することができる。また、動力式液圧源が、アキュムレータを含む場合には、第3状態にする以前に(エアの有無の検出が行われる前に)、アキュムレータの作動液をリザーバ等に流出させておく必要がある。
動力式液圧源の非作動状態は、動力式液圧源からブレーキシリンダに作動液が供給されない状態であり、例えば、ポンプ装置を含む場合には、ポンプが停止状態にある場合であり、アキュムレータを含む場合には、アキュムレータに作動液が蓄えられていない場合である。
請求項2に記載の液圧ブレーキ装置は、前記制御装置を、前記第1状態において、前記ブレーキ操作部材の操作量と、前記マスタシリンダと前記第1ブレーキシリンダとを含む第2のブレーキ系統の液圧との関係に基づいて前記第2のブレーキ系統のエアの有無を検出するブレーキ操作時エア検出部を含むものとし、前記分配型エア検出部を、そのブレーキ操作時エア検出部によって前記第2のブレーキ系統にエアが有ると検出されなかった場合に、前記第3状態に切り換えて、前記第1のブレーキ系統のエアの有無の検出を行うものとすることによって得られる。
本液圧ブレーキ装置において、マスタシリンダと第1ブレーキシリンダとを含む第2のブレーキ系統にエアがないことが検出された場合に、第3状態に切り換えられて、第1のブレーキ系統内のエアの有無が検出されることになる。
また、第1状態において、ブレーキ操作部材の操作量と第2のブレーキ系統の液圧との関係が適正である場合にエアがないとされ、操作量が液圧に対して大きい場合にエアがあるとされる。この場合において、動力式液圧源を利用する場合には、動力式液圧源から供給された作動液量とブレーキ系統の液圧との関係でエアの有無が検出されることになるが、動力式液圧源においては、吐出量等の性能ばらつきがある。また、動力式液圧源から供給された作動液の流量を検出する必要が生じる。それに対して、マスタシリンダを利用すれば、操作ストロークと液圧との関係に基づいて、精度よくエアの有無を検出することができる。
なお、第1状態において、操作ストロークと液圧との関係に基づいてエアの有無を検出することと、第1状態においてエアの有無が検出されない場合に第3状態に切り換えることとは、別個に採用可能な技術的特徴である。
請求項3に記載の液圧ブレーキ装置は、前記第1ブレーキシリンダ群が左右前輪のブレーキシリンダを含むとともに、前記第2ブレーキシリンダ群が左右後輪のブレーキシリンダを含み、前記制御装置が、前記第1状態において、前記左右前輪のブレーキシリンダを前記マスタシリンダに連通させ、前記第2状態において、前記左右前輪のブレーキシリンダを前記マスタシリンダから遮断して前記動力式液圧源に連通させるとともに左右後輪のブレーキシリンダを前記動力式液圧源に連通させる液圧制動時制御部と、前記第3状態において、前記左右前輪のブレーキシリンダである第1ブレーキシリンダと、前記左後輪と前記右後輪との少なくとも一方のブレーキシリンダである第2ブレーキシリンダとを連通させるエア検出時制御部とを含むものとすることによって得られる。
本液圧ブレーキ装置においては、第1状態において左右前輪のブレーキシリンダにマスタシリンダが連通させられ、第2状態において、左右前輪のブレーキシリンダがマスタシリンダから遮断されて動力式液圧源に連通させられ、左右後輪のブレーキシリンダが動力式液圧源に連通させられる。
第3状態において、左右前輪のブレーキシリンダと右後輪と左後輪との少なくとも一方のブレーキシリンダとが連通させられる。連通装置は、左右前輪のブレーキシリンダと左
後輪と右後輪との少なくとも一方のブレーキシリンダとを連通させる装置である。
左右前輪のブレーキシリンダの作動液が右後輪と左後輪との少なくとも一方のブレーキシリンダに供給されるのであり、左右前輪のブレーキシリンダと、右後輪と左後輪との少なくとも一方のブレーキシリンダと、これらの間の液通路とを含む第1のブレーキ系統の液圧に基づいてエアの有無が検出される。
制御装置は、左右前輪のブレーキシリンダに右後輪のブレーキシリンダを連通させて、右後輪のブレーキシリンダを含む第1のブレーキ系統のエアの有無を検出した後に、左右前輪のブレーキシリンダから右後輪のブレーキシリンダを遮断して左後輪のブレーキシリンダを連通させて、左前輪のブレーキシリンダを含む第1のブレーキ系統のエアの有無を検出するものとしたり(第2ブレーキシリンダが順番に変更される場合)、右後輪と左後輪とのいずれか一方のブレーキシリンダを連通させてエアの有無の検出を行った後に、左右後輪の両方のブレーキシリンダを連通させてエアの有無の検出を行うものとしたり(第2ブレーキシリンダが順番に増やされる場合)、左右前輪のブレーキシリンダに左右後輪のブレーキシリンダを連通させることによりエアの有無の検出を行うものとしたりすることができる。
請求項4に記載の液圧ブレーキ装置においては、前記分配型エア検出部が、前記設定圧を、前記第1ブレーキシリンダの数および前記第2ブレーキシリンダの数と、前記第1状態における前記第1ブレーキシリンダの液圧とに基づいて決定する手段を含むものとされ、請求項5に記載の液圧ブレーキ装置においては、前記第1状態から第3状態に切り換えられてから、前記設定時間が経過するまでの間の、前記第1ブレーキシリンダの液圧の減少量が、少なくとも、前記第1状態における前記第1ブレーキシリンダの液圧に基づいて決まる設定量以上である場合に、前記第1のブレーキ系統にエアが有ると検出する部分を含むものとされる。
また、請求項6に記載の液圧ブレーキ装置においては、前記連通装置が、前記第1状態において、前記第1ブレーキシリンダ群の前記少なくとも1つのブレーキシリンダと前記第2ブレーキシリンダ群の前記少なくとも1つのブレーキシリンダとを遮断する状態にあり、前記第2ブレーキシリンダ群の前記少なくとも1つのブレーキシリンダが、前記第1状態において、前記マスタシリンダからも前記第1ブレーキシリンダ群の前記少なくとも1つのブレーキシリンダからも遮断される。
さらに請求項7に記載の液圧ブレーキ装置においては、前記制御装置が、前記動力式液圧源の非作動状態において、前記第1ブレーキシリンダ群の少なくとも1つのブレーキシリンダの少なくとも1つである第1ブレーキシリンダを前記マスタシリンダに連通させるとともに、前記連通装置により、その第1ブレーキシリンダに前記第2ブレーキシリンダ群の少なくとも1つのブレーキシリンダの少なくとも1つである第2ブレーキシリンダを連通させる第5状態とするとともに、その第5状態において、前記第1のブレーキ系統の液圧と前記ブレーキ操作部材の操作量との関係に基づいて前記第1のブレーキ系統のエアの有無を検出するマスタ連通時エア検出部を含むものとされる。
本液圧ブレーキ装置においては、マスタシリンダに第1ブレーキシリンダが連通させられ、連通装置を介して第1ブレーキシリンダと第2ブレーキシリンダとが連通させられる。したがって、マスタシリンダに第1ブレーキシリンダと第2ブレーキシリンダとの両方が連通させられることになるのであり、マスタシリンダの作動液を利用して第1のブレーキ系統のエアの有無が検出される。また、第1のブレーキ系統エアの有無を一度に検出できるというメリットもある。
なお、第5状態は、エアの有無の検出が行われる場合に設定される状態であり、ブレーキシリンダの液圧により車両が制動させられる場合には設定されない状態である。この意味において、第5状態は、エア有無検出状態、エア有無検出モードと称することができる。
本項に記載の特徴は、請求項1〜6に記載の技術的特徴から独立して採用することができる。
なお、液圧ブレーキ装置に含まれる複数のブレーキシリンダを2つの群に分けることは不可欠ではない。例えば、複数のブレーキシリンダすべてがマスタ連通ブレーキシリンダであっても複数のブレーキシリンダのうちの一部がマスタ連通ブレーキシリンダであってもよい。いずれにしても、マスタ連通ブレーキシリンダの少なくとも1つがマスタシリンダに連通させられる第1状態と動力式液圧源に連通させられる第2状態とに制御装置によって切り換えられる。
エアの有無を検出する場合には、第1状態においてマスタシリンダに連通させられたマスタ連通ブレーキシリンダのうちの少なくとも1つであるマスタ作動液蓄積ブレーキシリンダが、別のブレーキシリンダである作動液供給対象ブレーキシリンダに連通させられる。作動液供給対象ブレーキシリンダは、マスタ連通ブレーキシリンダであっても、そうでないブレーキシリンダであってもよい。
発明の最良の実施の形態
本発明の一実施形態である液圧ブレーキ装置を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示す液圧ブレーキ装置は、ブレーキ操作部材としてのブレーキペダル10,2つの加圧室を含むマスタシリンダ12,動力により作動させられる動力式液圧源14,左右前後に位置する車輪に対応してそれぞれに設けられたブレーキ16〜19等を含む。ブレーキ16,17が左右前輪のブレーキであり、ブレーキ18,19が左右後輪のブレーキである。ブレーキ16〜19は、ブレーキシリンダ20〜23の液圧により作動させられる液圧ブレーキである。
マスタシリンダ12は、2つの加圧ピストンを含むものであり、2つの加圧ピストンそれぞれの前方の液圧室には運転者によるブレーキペダル10の操作によって、その操作力に応じた液圧が発生させられる。マスタシリンダ12の2つの加圧室には、それぞれ、マスタ通路26,27を介して左前輪のブレーキシリンダ20,右前輪のブレーキシリンダ21が接続される。マスタ通路26,27の途中には、それぞれ、マスタ遮断弁29,30が設けられる。マスタ遮断弁29,30は常開の電磁開閉弁である。
また、ポンプ装置14には、4つのブレーキシリンダ20〜23がポンプ通路36を介して接続される。ポンプ通路36は、共通ポンプ通路38と個別ポンプ通路40〜43とを含む。ブレーキシリンダ20〜23には、マスタシリンダ12から遮断された状態で動力式液圧源14から液圧が供給されて、液圧ブレーキ16〜19が作動させられる。ブレーキシリンダ20〜23の液圧は液圧制御弁装置46により制御される。
動力式液圧源14は、ポンプ52およびポンプ52を駆動するポンプモータ54を含むポンプ装置56と、アキュムレータ58とを含む。ポンプ52の吸入側は吸入通路60を介してリザーバ62に接続され、吐出側にはアキュムレータ58が接続される。ポンプ52によってリザーバ62の作動液が汲み上げられてアキュムレータ58に供給され、加圧された状態で蓄えられる。
また、ポンプ52の吐出側のアキュムレータ58より下流側(ブレーキシリンダ側)の部分とポンプ52の吸入側の部分とがリリーフ通路74によって接続される。リリーフ通路74にはリリーフ弁76が設けられる。リリーフ弁76は、高圧側であるアキュムレータ側の液圧が設定圧を越えると閉状態から開状態に切り換えられる。
液圧制御弁装置46は、個別ポンプ通路40〜43にそれぞれ設けられた増圧リニアバルブ150〜153と、ブレーキシリンダ20〜23とリザーバ62とを接続する減圧通路156に設けられた減圧弁としての減圧リニアバルブ160〜163とを含む。減圧通路156も共通減圧通路170と個別減圧通路172〜175とを含み、個別減圧通路172〜175に減圧リニアバルブ160〜163が設けられるのである。これら増圧リニアバルブ150〜153と減圧リニアバルブ160〜163との制御によりブレーキシリンダ20〜23の液圧がそれぞれ別個独立に制御され得る。
増圧リニアバルブ150〜153および前輪側の減圧リニアバルブ160,161は、常閉の電磁制御弁であり、後輪側の減圧リニアバルブ162、163は、常開の電磁制御弁である。これら増圧リニアバルブ150〜153、減圧リニアバルブ160〜163は、ソレノイドと、シーティング弁とを含むものであり、ソレノイドへの供給電流の制御により、前後の差圧を制御することができ、ブレーキシリンダ20〜23の液圧が制御される。
マスタ通路26には、ストロークシミュレータ装置180が設けられる。ストロークシミュレータ装置180は、ストロークシミュレータ182と常閉のシミュレータ用開閉弁184とを含むものであり、シミュレータ用開閉弁184の開閉により、ストロークシミュレータ182がマスタシリンダ12に連通させられる連通状態と遮断される遮断状態とに切り換えられる。本実施形態においては、液圧ブレーキ16〜19が動力式液圧源14からの作動液により作動させられる状態にある場合には開状態とされ、マスタシリンダ12からの作動液により作動させられる状態にある場合には閉状態とされる。
当該液圧ブレーキ装置はブレーキECU200の指令に基づいて制御される。ブレーキECU200は、コンピュータを主体とするもので、実行部202,記憶部204,入出力部206等を含む。入出力部206には、ストロークセンサ211,マスタ圧センサ214,ブレーキ液圧センサ216〜219,車輪速センサ220,アキュムレータ圧センサ221,シフト位置センサ222,パーキングブレーキスイッチ223等が接続されるとともに、増圧リニアバルブ150〜153,減圧リニアバルブ160〜163,マスタ遮断弁29,30、シミュレータ制御弁184,電動モータ54等が図示しない駆動回路を介して接続されるとともに、報知装置228が接続される。
ストロークセンサ211は、ブレーキペダル10の操作ストロークを検出するものであり、ブレーキ液圧センサ216〜219は、左右前後のブレーキシリンダ20〜23の液圧をそれぞれ検出するものである。シフト位置センサ222は、運転者によって操作可能な図示しないシフトレバーの位置を検出するものであり、パーキングブレーキスイッチ223は、図示しないパーキングブレーキ操作部材が操作状態にあるか否かを検出するものである。報知装置228は、作業者に、エアの有無の検出において、ブレーキペダル10の操作指示、操作解除指示を報知するものであり、例えば、ディスプレイを含むものとすることができる。ディスプレイに「ブレーキペダルの操作」、「操作解除」等を表す画像が作成されて表示されるのである。エアの有無を検出する作業者は、ディスプレイの表示に応じてブレーキペダル10を操作することになる。なお、報知装置228は、音声を発生させる音声発生装置であっても、音または光を発するものであってもよい。作業者がブレーキペダル10を操作することを予め知っている場合等には、ブザー等の音、光等を発するだけで十分である。
記憶部204には、図2のフローチャートで表される異常検出プログラム等が格納される。
通常制動時には、マスタ遮断弁29,30が閉状態とされることによりブレーキシリンダ20〜23がマスタシリンダ12から遮断されて、動力式液圧源14から作動液が供給され得る状態とされる。マスタ圧センサ214によって検出されたマスタ圧とストロークセンサ211によって検出された操作ストロークとの少なくとも一方に基づいて運転者の要求制動力が求められ、要求制動力が得られるようにブレーキシリンダ液圧の目標液圧が決定される。実際のブレーキシリンダ液圧が目標液圧と同じになるように、動力式液圧源14の電動モータ54への供給電流と各増圧リニアバルブ150〜153,減圧リニアバルブ160〜163のソレノイドへの供給電流との少なくとも一方が制御される。
また、制動中に車輪速センサ220によって検出された車輪速度等に基づいて各車輪の制動スリップ状態が求められ、制動スリップが大きいことが検出された場合には、アンチロック制御が行われる。アンチロック制御においては、各車輪の制動スリップが路面の摩擦係数に対して適正な大きさになるように、各ブレーキシリンダの液圧が、アンチロック制御プログラムの実行に従って液圧制御弁装置46の制御により別個独立に制御される。
ブレーキシリンダの液圧の制御を行わない場合(例えば、電気系統に異常が生じた場合等)には、各電磁弁は図示する原位置とされる。マスタ遮断弁29,30が開状態とされることによって、マスタシリンダ12に左右前輪のブレーキシリンダ20,21が連通させられる。ブレーキシリンダ20,21にはマスタシリンダ12の作動液が供給されることにより、ブレーキ16,17が作動させられる。ブレーキシリンダ20,21には、ブレーキペダル10の操作状態に応じた液圧が発生させられる。
本実施形態においては、左右前輪のブレーキシリンダ20,21がマスタシリンダ12に連通させられた状態が第1状態であり、左右前輪、左右後輪のすべてのブレーキシリンダ20〜23に動力式液圧源14から作動液が供給可能な状態が第2状態である。第2状態においては、すべてのブレーキシリンダ20〜23が常時動力式液圧源14に連通させられた状態にあるとは限らないが、少なくとも、ブレーキシリンダ20〜23の目標液圧が増加中である場合等には動力式液圧源14に連通させられることになる。また、左右前輪のブレーキシリンダ20,21が第1ブレーキシリンダ群に属し、左右後輪のブレーキシリンダ22,23が第2ブレーキシリンダ群に属する。左右前輪のブレーキシリンダ20,21はマスタ連通ブレーキシリンダでもある。
本ブレーキ装置において、エアの有無の検出は工場内等で行われる。
また、異常検出は、エア有無検出許可条件が成立した場合に行われる。
エア有無検出許可条件(検査モード開始条件)は、シフトレバー位置がパーキングであることと、パーキングブレーキが作動状態にあることとの少なくとも一方が満たされた場合に成立したとされる。換言すれば、シフトレバー位置がパーキングである場合、パーキングブレーキが作動状態にある場合、シフトレバー位置がパーキングであり、かつ、パーキングブレーキが作動状態にある場合のうちのいずれかの場合に成立したとされるのである。サービスブレーキである液圧ブレーキ16〜19の作動状態とは関係なく車両を停止状態に保ち得る状態である。また、この場合には、ポンプ装置56は停止状態にある。
エアの有無の検出が行われる前に、まず、アキュムレータ58に蓄えられる作動液がリザーバ62に戻される。本実施形態においては、後輪の増圧リニアバルブ152,153が開状態とされるのであり、それによって、アキュムレータ58の作動液が増圧リニアバルブ152,153,常開弁である減圧リニアバルブ162,163を経てリザーバ62に戻される。
後輪の減圧リニアバルブ162,163は常開弁であるため、左右前輪の増圧リニアバルブ150,151および減圧リニアバルブ160,161を開状態にする場合より消費電力を抑制することができる。
なお、左右前輪の増圧リニアバルブ150,151、減圧リニアバルブ160,161も開状態とすれば、アキュムレータ58を増圧リニアバルブ150〜153,減圧リニアバルブ160〜163を経てリザーバ62に連通させることができるため、作動液を速やかにリザーバ62に戻すことができる。
次に、左右前輪のブレーキシリンダ20,21にマスタシリンダ12を連通させた状態で、ブレーキペダル10の操作ストロークとマスタシリンダ12の液圧とブレーキシリンダ20,21の液圧との少なくとも一方との関係に基づいて第1ブレーキ系統230内のエアの有無が検出される。第1ブレーキ系統は、マスタシリンダ12,液通路26,27およびブレーキシリンダ20,21を含む系統である。
作動液の消費量と液圧との間には、図3に示す関係があることが知られている。また、作動液の消費量はブレーキペダル10の操作ストロークの増加に伴って増加する。したがって、第1ブレーキ系統230内にエアが有る場合はない場合よりブレーキシリンダ等の液圧が同じ場合に操作ストロークが大きくなる。
マスタシリンダ12やブレーキシリンダ16,17の液圧と操作ストロークとが適正な関係にある場合に第1のブレーキ系統230内にエアがないとされ、液圧に対して操作ストロークが大きい場合にエアが有るとされる。
本実施形態においては、マスタシリンダの液圧が第1設定圧に達した場合の操作ストロークが設定ストローク以上である場合にエアがあるとされるのであり、設定ストロークは適正ストロークより設定値以上大きく、エアがあると検出し得る値である。
なお、操作ストロークとブレーキ系統の液圧との関係に基づいて異常を検出する場合には、マスタシリンダ圧ではなく、ブレーキ液圧センサ216,217によって検出された前輪のブレーキシリンダ液圧に基づいて異常検出が行われるようにすることもできる。また、踏込み途中(ブレーキ操作量の増加中)において操作ストロークと液圧との関係に基づいて異常が検出されるようにしても、戻し途中(ブレーキ操作量の減少中)において異常が検出されるようにしてもよい。踏込み途中において異常が検出される場合には、ブレーキシリンダ液圧に基づく方が、ブレーキペダル10の操作速度の影響が小さくなるため、液圧の検出精度が向上し、精度よくエアの有無を検出することができる。
第1のブレーキ系統230内にエアがないとされた場合には、マスタ遮断弁29,30が遮断状態とされて、左右前輪の増圧リニアバルブ150,151および左後輪の増圧リニアバルブ152が開状態とされるとともに、左後輪の減圧リニアバルブ162が閉状態とされる。それによって、左右前輪のブレーキシリンダ20,21がマスタシリンダ12から遮断されるとともに左後輪のブレーキシリンダ22に連通させられる。また、左後輪のブレーキシリンダ22からリザーバ62への作動液の流出が阻止される。さらに、ポンプ装置56が非作動状態にあり、かつ、アキュムレータ58から作動液が供給されない状態にある。そのため、動力式液圧源14からブレーキシリンダに作動液が供給されることはない。この状態が第3状態であり、液圧により車両の制動が行われる場合には実現されない状態である。この意味において、第3状態は、異常検出時状態、異常検出時モードと称することができる。
第3状態において、左右前輪のブレーキシリンダ20,21から左後輪のブレーキシリンダ22に作動液が供給され、これらブレーキシリンダ20,21,22の液圧は互いに同じになる。この液圧は、第1状態における左右前輪のブレーキシリンダ20,21の液圧(本実施形態においては、第1設定圧)で決まる第2設定圧(第2設定圧は第1設定圧より小さい値である)になるはずである。これらブレーキシリンダ20〜22の液圧が第2設定圧で決まる第1エア検出用設定圧より大きい場合(第1エア検出用設定圧は第2設定圧より小さい値)には、ブレーキシリンダ22、個別ポンプ通路40,41,42を含む第2ブレーキ系統232(ブレーキシリンダ20,21にはエアがないことが既に確認されている)にエアがないとされ、ブレーキシリンダ20〜22の液圧が第1エア検出用設定圧より小さい場合に第2ブレーキ系統232にエアがあるとされる。
第2ブレーキ系統232にエアがないとされた場合には、さらに、右後輪の増圧リニアバルブ153が開状態とされるとともに減圧リニアバルブ163が閉状態とされる。4輪のブレーキシリンダ20〜23が互いに連通させられるとともに、右後輪のブレーキシリンダ23からリザーバ62への作動液の流出が阻止される。この状態も第3状態である。ブレーキシリンダ20,21とブレーキシリンダ22,23とが、増圧リニアバルブ150〜153が開状態とされることにより連通させられる。この状態において、ブレーキシリンダ20,21,22から右後輪のブレーキシリンダ23に作動液が供給されるため、これらブレーキシリンダ20,21,22,23の液圧はほぼ同じになり、上述の第2設定圧で決まる第3設定圧(第2設定圧より小さい値)になるはずである。これらブレーキシリンダ20〜23の液圧が第3設定圧で決まる第2エア検出用設定圧(第3設定圧より小さい値)より大きい場合に、右後輪のブレーキシリンダ23、個別ポンプ通路43を含む第3ブレーキ系統234にエアがないとされ、ブレーキシリンダ20〜23の液圧が第2エア検出用設定圧より小さい場合に、第3ブレーキ系統234にエアがあるとされる。
前述の第1、第2,第3設定圧および第1、第2エア検出用液圧の大きさについては、図4に模式的に示す。
なお、第3状態において、ブレーキシリンダ圧の減圧量に基づいて異常が検出されるようにすることもできる。第3状態においては第1状態における場合よりブレーキシリンダ液圧は低くなるのであるが、その低下したブレーキシリンダの液圧の低下量が設定低下量以上である場合に、異常であるとするのである。このようにすれば、液圧センサの温度特性等に依存することなく、異常を検出することができる。設定低下量は、上述の場合と同様に決定することができる。
エア有無検出プログラムは図2のフローチャートで表される。また、エア有無検出が行われる場合の各電磁弁のソレノイドへの電流の供給状態等については図5に示す。
ステップ1(以下、S1と略称する。他のステップについても同様とする)において、エア検出許可条件が満たされることが確認される。エアの有無の検出作業を行う場合には、シフト位置をパーキングとし、パーキングブレーキを作動させることが、決められているのである。エア検出許可条件が満たされる場合には、アキュムレータ58の作動液が液圧が大気圧になるまで流出させられる。S2において、増圧リニアバルブ152,153が開状態にされ、S3において、アキュムレータ圧センサ221によって検出されるアキュムレータ圧がほぼ大気圧になったかどうかが判定される。S2,3は、アキュムレータ圧が大気圧になるまで繰り返し実行される。
大気圧になった場合には、S4において、ブレーキペダル10の操作の指示が報知装置228によって報知される。
S5において、マスタシリンダ圧または前輪のブレーキシリンダ圧が検出され、第1設定圧P1に達したかどうかが判定される。第1設定圧P1に達した場合には、S6において、操作ストロークが検出され、設定ストロークLより長いかどうかが判定される。設定ストローク以下である場合には、S7において、第1ブレーキ系統230にエアがないとされ、設定ストロークより大きい場合には、S8において、第1ブレーキ系統230にエアがあるとされる。
第1ブレーキ系統230にエアがあるとされた場合には、S7,S9以降が実行されることはない。
また、マスタシリンダ圧または前輪のブレーキシリンダ圧が第1設定圧P1に達し、マスタ遮断弁29,30が閉状態にされた場合には、ブレーキペダル10の操作解除が報知される。
第1ブレーキ系統230にエアがないとされた場合には、S9において、マスタ遮断弁29,30が閉状態とされる。左右前輪のブレーキシリンダ20,21の液圧は第1設定圧である。
S10において、左右前輪の増圧リニアバルブ150,151,左後輪の増圧リニアバルブ152が開状態とされ、左後輪の減圧リニアバルブ162が閉状態とされる。この場合には、右後輪の増圧リニアバルブ153は閉状態に戻される。設定時間が経過した後の各ブレーキシリンダ20,21,22の液圧が検出され、第1エア検出用液圧Pe1以上であるか否かが判定される。第1エア検出用液圧Pe1以上である場合には、S12において第2ブレーキ系統232にエアはないとされ、第1エア検出用液圧Pe1より小さい場合には、S13において第2ブレーキ系統232にエアがあるとされる。
第2ブレーキ系統232にエアがないとされた場合には、S14においてさらに右後輪の増圧リニアバルブ153,減圧リニアバルブ163のソレノイドに電流が供給される。前後左右のブレーキシリンダ20〜23が互いに連通させられるのである。この状態において、設定時間の経過後に、各ブレーキシリンダ20〜23の液圧が検出され、第2エア検出用液圧Pe2以上であるかどうかが判定される。第2エア検出用液圧Pe2以上である場合はS16において第3ブレーキ系統234にエアはないとされ、第2エア検出用液圧Pe2より小さい場合はS17において、第3ブレーキ系統234にエアがあるとされる。
エアの有無の検出が終了した後には、すべての電磁弁のソレノイドへ電流が供給されない状態とされる。左右後輪のブレーキシリンダ22,23の作動液は減圧リニアバルブ162,163を経てリザーバ62に戻され、左右前輪のブレーキシリンダ20,21の作動液はマスタ遮断弁29,30,マスタシリンダ12を経てリザーバ62に戻される。また、マスタ遮断弁29,30を開状態に戻す前に左右前輪の減圧リニアバルブ160,161を設定時間の間、開状態とすれば、左右前輪のブレーキシリンダ22,23をリザーバ62に連通させ、作動液を戻すことができる。さらに、マスタ遮断弁29,30を開状態にした後に、減圧リニアバルブ160,161を開状態にすれば、左右前輪のブレーキシリンダ20,21の作動液を速やかに戻すことができる。
このように、第1〜第3のブレーキ系統230〜234内のエアの有無の検出が動力式液圧源14から供給された作動液ではなく、マスタシリンダ12から供給された作動液を利用して行われる。そのため、動力式液圧源14をエアの有無の検出のために作動させる必要がなくなり、エアの有無の検出において、消費電力を低減させることができる。
また、第1ブレーキ系統230内のエアの有無が検出されるとともに、左右前輪のブレーキシリンダ20,21に、左後輪のブレーキシリンダ22,右後輪のブレーキシリンダ23が順番に接続されるため、第2ブレーキ系統232内のエアの有無、第3ブレーキ系統234内のエアの有無をそれぞれ別個に検出することができる。
さらに、左右前輪のブレーキシリンダ20,21に左後輪のブレーキシリンダ22,右後輪のブレーキシリンダ23を順番に連通させれば、配管のチェック等を行うことも可能である。作動液が供給される予定のブレーキシリンダの液圧が増加しない場合には、配管またはブレーキ液圧センサの信号線の配線等が誤っている可能性があるのである。また、ブレーキシリンダの液圧を検出するセンサ等が設けられていない場合には、ブレーキシリンダを順番に連通させてドラムテスタ等で車輪を回転させれば、配管のチェック等を行うことができる。
また、マスタシリンダ12の作動液が左右前輪の2つのブレーキシリンダ20,21に蓄えられるため、1つのブレーキシリンダに蓄えられる場合より、左後輪のブレーキシリンダ22,右後輪のブレーキシリンダ23に連通させた場合に、第2ブレーキ系統232の液圧の低下を抑制することができ、エアの有無を精度よく検出することができる。
さらに、本実施形態においては、第1状態において、マスタシリンダ12を利用して、操作ストロークと液圧との関係に基づいて異常が検出される。動力式液圧源14を利用する場合には、動力式液圧源14から供給される作動液量と液圧との関係に基づいて異常が検出されることになるが、この場合には、動力式液圧源14の吐出量のばらつき等がある。また、動力式液圧源14から供給される作動液量を検出する流量センサが必要となる。それに対して、マスタシリンダ12を利用すれば、流量センサが不要になり、動力式液圧源14の性能ばらつきを考慮する必要がなくなるため、コストアップを回避しつつ精度よく異常を検出することができる。
本実施形態においては、個別ポンプ通路40〜43,増圧リニアバルブ150〜153およびブレーキECU200のS10,14を記憶する部分、実行する部分等により連通装置が構成される。また、左右前輪のブレーキシリンダがマスタ作動液蓄積ブレーキシリンダである。
なお、上記実施形態においては、第1ブレーキ系統230内のエアの有無の検出が終了した後に、左右前輪のブレーキシリンダ20,21に左後輪のブレーキシリンダ22が連通させられ、その後に、右後輪のブレーキシリンダ23がさらに連通させられるようにされていたが、左右後輪のブレーキシリンダ22,23が同時に連通させられるようにすることもできる。マスタ遮断弁29,30が閉状態とされ、増圧リニアバルブ150〜153が開状態にされるとともに減圧リニアバルブ162,163が閉状態にされるのである。このようにすれば、個別ポンプ通路40〜43,ブレーキシリンダ22,23を含むブレーキ系統内のエアの有無を検出することができる。また、エアの有無検出に要する時間を短くすることができる。
また、左右前輪のブレーキシリンダ20,21に左後輪のブレーキシリンダ22が連通させられ、その後に、左後輪のブレーキシリンダ22を遮断して右後輪のブレーキシリンダ23に連通させられるすることもできる。
さらに、上記実施形態においては、マスタシリンダ12に左右前輪のブレーキシリンダ20,21が連通させられ、2つのブレーキシリンダ20,21に作動液が蓄えられるようにされていたが、左右前輪のブレーキシリンダ20,21のいずれか一方に作動液が蓄えられるようにすることもできる。例えば、マスタ遮断弁29を開状態としてマスタ遮断弁30を閉状態とすることによって、ブレーキシリンダ20の液圧と操作ストロークとの関係に基づいてブレーキシリンダ20および液通路26を含む第4ブレーキ系統内のエアの有無を検出するのである。
第4ブレーキ系統内にエアがないとされた場合には、マスタ遮断弁29を閉状態とし、増圧リニアバルブ150,151を開状態とする。それによって、左右前輪のブレーキシリンダ20,21がマスタシリンダ12から遮断された状態で、互いに連通させられる。この状態が第4状態である。ブレーキシリンダ20の作動液がブレーキシリンダ21に供給され、これらの液圧は同じになる。ブレーキシリンダ20,21の液圧が設定圧以上である場合には、個別ポンプ通路40,41,ブレーキシリンダ21を含む第5ブレーキ系統内にエアがないとされ、設定圧より小さい場合には第5ブレーキ系統にエアがあるとされる。
以下、上記実施形態における場合と同様に、左右後輪のブレーキシリンダ22,23を順次連通させて、それぞれのブレーキ系統内のエアの有無が検出されるようにすることができる。
また、マスタシリンダ12に左右前輪の少なくとも一方のブレーキシリンダと左右後輪の少なくとも一方のブレーキシリンダとを連通させた状態(第5状態)で、ブレーキシリンダの液圧と操作ストロークとの関係に基づいてエアの有無が検出されるようにすることができる。
例えば、マスタ遮断弁30を閉状態とし、マスタ遮断弁29を開状態とするとともに、増圧リニアバルブ150,152を開状態、減圧リニアバルブ162を閉状態とすれば、マスタシリンダ12に左前輪のブレーキシリンダ20と左後輪のブレーキシリンダ22とを連通させることができる。マスタシリンダ12の作動液は、ブレーキシリンダ20,22に供給される。ブレーキペダル10の操作ストロークとブレーキシリンダ20,22の液圧との関係が適正である場合には、液通路26,ブレーキシリンダ20,個別ポンプ通路40,42,ブレーキシリンダ22を含む第6ブレーキ系統内にエアがないとされ、操作ストロークが液圧に対して大きい場合には、第6ブレーキ系統内にエアがあるとされる。
以下、マスタ遮断弁29を閉状態とし、ブレーキシリンダ20,22に右前輪のブレーキシリンダ21,右後輪のブレーキシリンダ23を順番に連通させれば、個別通路41,ブレーキシリンダ21を含む第7ブレーキ系統内のエアの有無、第3ブレーキ系統234内のエアの有無をそれぞれ検出することができる。
なお、マスタシリンダ12に、右前輪のブレーキシリンダ21,右後輪のブレーキシリンダ23が連通させられた状態で、液通路27,ブレーキシリンダ21,個別通路41,43,ブレーキシリンダ23を含む第8ブレーキ系統内のエアの有無の検出が行われるようにしたり、マスタシリンダ12に左右前輪のブレーキシリンダ20,21と左右後輪の少なくとも一方のブレーキシリンダとを含む3輪のブレーキシリンダが連通させられた状態でエアの有無の検出が行われるようにしたり、左右前後輪の4輪のブレーキシリンダ20〜23が連通させられた状態でエアの有無の検出が行われるようにしたりすることができる。
図6のフローチャートにおいてアキュムレータ58から作動液が流出させられた後、S3′において、増圧リニアバルブ150,151,152が開状態とされるとともに左後輪の減圧リニアバルブ162のソレノイドに電流が供給されることにより閉状態とされる。マスタ遮断弁29,30は開状態にあるため、マスタシリンダ12に、左右前輪のブレーキシリンダ20,21および左後輪のブレーキシリンダ22が連通させられる。この状態において、ブレーキシリンダ20〜22の液圧が設定圧に達した場合の操作ストロークが設定ストロークより大きいか否かが判定される。設定ストローク以下である場合には、液通路26,27,ブレーキシリンダ20,21,個別ポンプ通路40,41,42,ブレーキシリンダ22を含む第9ブレーキ系統内にエアがないとされ、設定ストロークより大きい場合には第9ブレーキ系統内にエアがあるとされる。
本実施形態においても、動力式液圧源14の作動液を利用しないでマスタシリンダ12の作動液を利用してエアの有無が検出されることになる。
また、動力式液圧源14の作動液が利用されるわけではないため、流量センサ等が不要となり、動力式液圧源14の性能ばらつきの影響を受けることがない。そのため、コストアップを回避しつつ精度よく異常を検出することができる。
なお、操作ストロークとブレーキシリンダの液圧との関係は、踏込み途中、戻し途中のいずれか一方において検出したり、両方においてそれぞれ検出したりすることもできる。
さらに、動力式液圧源14の吐出側(アキュムレータ58の下流側)に、動力式液圧源14からブレーキシリンダへ向かう作動液の流れを許容し、逆向きの流れを阻止する逆止弁を設けることができる。逆止弁によれば、エアの有無の検出中に、ブレーキシリンダから動力式液圧源14へ向かう作動液の流れを確実に阻止することができる。
また、工場内に限らず、通常走行中においてエアの有無を検出する場合にも本発明を適用することができる。
本発明は、前記〔発明が解決しようとする課題、課題解決手段および効果〕に記載の態様の他、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。
本発明の一実施形態であるブレーキ装置全体の回路図である。 上記ブレーキ装置のブレーキECUの記憶部に記憶されたエア有無検出プログラムを表すフローチャートである。 上記ブレーキ装置における消費液量と液圧との関係を示す図である。 上記エア有無検出プログラムの実行において使用される設定値の大きさを表す図である。 上記エア有無検出プログラムの実行に伴う各電磁弁のソレノイドへの電流の供給状態を示す図である。 本発明の別の一実施形態であるブレーキ装置のブレーキECUの記憶部に記憶されたエア有無検出プログラムを表すフローチャートである。
符号の説明
12:マスタシリンダ 14:ポンプ装置 20〜23:ブレーキシリンダ 200:ブレーキECU 211:ストロークセンサ 216〜219:ブレーキ液圧センサ

Claims (7)

  1. 運転者によるブレーキ操作部材の操作に伴って液圧を発生させるマスタシリンダと、
    動力の供給により作動させられ、リザーバから作動液を汲み上げて吐出するポンプ装置と、そのポンプ装置から供給された作動液を加圧した状態で蓄えるアキュムレータとを含む動力式液圧源と、
    前記マスタシリンダに連通させられたり前記動力式液圧源に連通させられたりする少なくとも1つのブレーキシリンダを含む第1ブレーキシリンダ群と、
    その第1ブレーキシリンダ群に含まれるブレーキシリンダとは別の少なくとも1つのブレーキシリンダを含む第2ブレーキシリンダ群と、
    少なくとも、前記第1ブレーキシリンダ群の前記少なくとも1つのブレーキシリンダの少なくとも1つを前記動力式液圧源から遮断して前記マスタシリンダに連通させる第1状態と、前記第1ブレーキシリンダ群の前記少なくとも1つのブレーキシリンダの少なくとも1つを前記マスタシリンダから遮断して前記動力式液圧源に連通させるとともに、前記第2ブレーキシリンダ群の少なくとも1つのブレーキシリンダの少なくとも1つを前記動力式液圧源に連通させる第2状態とに切り換え可能な制御装置と
    を含む液圧ブレーキ装置であって、
    第1ブレーキシリンダ群の前記少なくとも1つのブレーキシリンダの少なくとも1つを前記第2ブレーキシリンダ群の少なくとも1つのブレーキシリンダの少なくとも1つに連通させる連通装置を含み、
    前記動力式液圧源の非作動状態において、前記制御装置が、前記第1状態において、前記アキュムレータを、アキュムレータの液圧が大気圧になるまで前記リザーバに連通させ、かつ、前記ブレーキ操作部材の操作指示を出力した後に、前記第1状態から、前記第1ブレーキシリンダ群の、前記第1状態において前記マスタシリンダから作動液が供給されたブレーキシリンダである第1ブレーキシリンダを、前記マスタシリンダから遮断して、前記第2ブレーキシリンダ群の前記少なくとも1つのブレーキシリンダの少なくとも1つである第2ブレーキシリンダに、前記連通装置により連通させる第3状態にするとともに、前記第1状態から前記第3状態に切り換えてから設定時間が経過した後に、前記第1ブレーキシリンダおよび前記第2ブレーキシリンダを含む第1のブレーキ系統の液圧が、前記第1状態における前記第1ブレーキシリンダの液圧で決まる設定圧以下である場合に、前記第1のブレーキ系統内にエアが有ると検出する分配型エア検出部を含むことを特徴とする液圧ブレーキ装置。
  2. 前記制御装置が、前記第1状態において、前記ブレーキ操作部材の操作量と、前記マスタシリンダと前記第1ブレーキシリンダとを含む第2のブレーキ系統の液圧との関係に基づいて前記第2のブレーキ系統のエアの有無を検出するブレーキ操作時エア検出部を含み
    、前記分配型エア検出部が、そのブレーキ操作時エア検出部によって前記第2のブレーキ系統にエアが有ると検出されなかった場合に、前記第3状態に切り換えて、前記第1のブレーキ系統のエアの有無の検出を行うものである請求項1に記載の液圧ブレーキ装置。
  3. 前記第1ブレーキシリンダ群が左右前輪のブレーキシリンダを含むとともに、前記第2ブレーキシリンダ群が左右後輪のブレーキシリンダを含み、前記制御装置が、前記第1状態において、前記左右前輪のブレーキシリンダを前記マスタシリンダに連通させ、前記第2状態において、前記左右前輪のブレーキシリンダを前記マスタシリンダから遮断して前記動力式液圧源に連通させるとともに左右後輪のブレーキシリンダを前記動力式液圧源に連通させる液圧制動時制御部と、前記第3状態において、前記左右前輪のブレーキシリンダである第1ブレーキシリンダと、前記左後輪と前記右後輪との少なくとも一方のブレーキシリンダである第2ブレーキシリンダとを連通させるエア検出時制御部とを含む請求項1または2に記載の液圧ブレーキ装置。
  4. 前記分配型エア検出部が、前記設定圧を、前記第1ブレーキシリンダの数および前記第2ブレーキシリンダの数と、前記第1状態における前記第1ブレーキシリンダの液圧とに基づいて決定する手段を含む請求項1ないし3のいずれか1つに記載の液圧ブレーキ装置。
  5. 前記分配型エア検出部が、前記第1状態から前記第3状態に切り換えられてから、前記設定時間が経過するまでの間の、前記第1ブレーキシリンダの液圧の減少量が、少なくとも、前記第1状態における前記第1ブレーキシリンダの液圧に基づいて決まる設定量以上である場合に、前記第1のブレーキ系統にエアが有ると検出する部分を含む請求項1ないし4のいずれか1つに記載の液圧ブレーキ装置。
  6. 前記連通装置が、前記第1状態において、前記第1ブレーキシリンダ群の前記少なくとも1つのブレーキシリンダと前記第2ブレーキシリンダ群の前記少なくとも1つのブレーキシリンダとを遮断する状態にあり、前記第2ブレーキシリンダ群の前記少なくとも1つのブレーキシリンダが、前記第1状態において、前記マスタシリンダからも前記第1ブレーキシリンダ群の前記少なくとも1つのブレーキシリンダからも遮断される請求項1ないし5のいずれか1つに記載の液圧ブレーキ装置。
  7. 前記制御装置が、前記動力式液圧源の非作動状態において、前記第1ブレーキシリンダ群の少なくとも1つのブレーキシリンダの少なくとも1つである第1ブレーキシリンダを前記マスタシリンダに連通させるとともに、前記連通装置に、その第1ブレーキシリンダに前記第2ブレーキシリンダ群の少なくとも1つのブレーキシリンダの少なくとも1つである第2ブレーキシリンダを連通させる第5状態とするとともに、その第5状態において、前記第1のブレーキ系統の液圧と前記ブレーキ操作部材の操作量との関係に基づいて前記第1のブレーキ系統のエアの有無を検出するマスタ連通時エア検出部を含む請求項1ないし6のいずれか1つに記載の液圧ブレーキ装置。
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