JP4241307B2 - 複数のアンテナを有する受信装置及び複数アンテナの受信信号の増幅方法 - Google Patents

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Description

本発明は複数のアンテナ素子を用いて受信品質改善を行う受信装置に関する。本発明は通信環境の変動が極めて激しい移動体における受信品質改善に特に有効である。本発明は高速道路を走行する車両においてテレビジョン放送を受信する際に著しい効果を奏する。
一般的に、アンテナから受信した信号の変動に対して、受信機の前段にて入力を最適なレベルに調整するAGC(オートゲインコントロール)において、AGCの制御電圧と、入力信号に対する増幅率の関係(AGC特性)は広い範囲で線形ではない(図5)。そのため、AGC特性の増幅率の傾きが急な部分(図5でCと示した範囲)ではシステムが不安定になり、逆にAGC特性が緩やかなところ(図5でAと示した範囲)では制御が緩慢になりシステムの追従性が悪くなるため、線形に近い部分のみ(図5でBと示した範囲)を利用したAGC制御が行われていた。
さて、複数のアンテナを用い、ダイバーシチやアダプティブアレイ等の重み付けによる信号合成技術を用いて受信品質を向上させる受信装置では、各アンテナの受信信号毎にこのAGC制御が必要になる。ここで図6に、単純に各アンテナの系列(ブランチ)ごとにAGC制御を行う構成を示した。
図6は、4本のアンテナA1〜A4を有する受信装置9000の構成を示すブロック図である。受信装置9000は、4本のアンテナA1〜A4に対応してアナログ乗算器21〜24、増幅率可変アナログ増幅器31〜34、アナログデジタル変換器41〜44、複素デジタル乗算器71〜74、制御電圧生成部91〜94を有している。また、局部発振器10、デジタル直交復調部50、指向性合成の重み演算器60、複素加算器80を有している。このうち、デジタル直交復調部50の内部は、2つ1組でブランチ1〜4毎に設けられた総計8個のデジタル乗算器と、位相がπ/2ずれた2つのデジタル正弦波を生成するためのデジタル発振器とで構成されているが、周知の構成であるためデジタル直交復調部50として詳細を各図には記載しない。
制御電圧生成部91〜94は、いずれも同一の構成であって、振幅時間平均演算器910、比較器930、参照値記憶装置940、増幅器制御電圧算出器950、デジタルアナログ変換器960から構成される。増幅率可変アナログ増幅器3iと制御電圧生成部9iと(iは1〜4の整数)が各々AGCを形成する。
受信装置9000の内部では、各ブランチi(iは1〜4の整数)ごとに、次のような信号処理が行われる。まずアンテナAiで受信された高周波信号は、アナログ乗算器2iに出力され、局部発振器10から出力されるアナログの高周波搬送波と乗ぜられて中間周波数帯域に変換される。尚、本願各図では帯域フィルタ、低域フィルタを省略している。
次にアナログ乗算器2iの出力は増幅率可変アナログ増幅器3iに入力され、制御電圧生成部9iから出力される制御電圧に従った増幅率で増幅される。増幅率可変アナログ増幅器3iの出力はアナログデジタル変換器4iに入力され、デジタル信号となる。アナログデジタル変換器4iの出力はデジタル直交復調部50でデジタル直交復調され、いわゆるI信号とQ信号との複素信号として出力される。各図においては、I信号とQ信号との複素信号については2重線による矢の表現で示す。デジタル直交復調部50のブランチ1〜4の4組の複素信号は、複素デジタル乗算器71〜74に出力されると供に、指向性合成の重み演算器60と制御電圧生成部91〜94に出力される。
各複素デジタル乗算器7iにおいては、指向性合成の重み演算器60からの複素重みと、I信号とQ信号とからなる複素信号との複素乗算が行われる。複素デジタル乗算器71〜74の4組の出力は複素加算器80で加算され、1組のI信号とQ信号との複素信号として、指向性合成の重み演算器60と、後続の信号処理部に出力される。
指向性合成の重み演算器60での複素重みは、例えば最大比合成により行われる。この際、位相についても考慮されるので、4つの重み係数は複素信号として複素デジタル乗算器71〜74に出力される。
図6の受信装置9000の場合、各ブランチの信号レベルがそれぞれ最適になるように制御されるが、各ブランチのアンテナ端での受信電力比に応じて複数の信号を合成する最大比合成などの信号処理を行う場合には、各ブランチに対するAGC制御情報、即ち制御電圧を指向性合成の重み演算器60に伝達する必要がある。そのため、システムが非常に複雑化する問題点があった。
また、複数のブランチを用いて受信品質を向上させようとするシステムにおいて、複数のブランチのAGCを1本の制御電圧で共通制御するいわゆる共通AGC方式がある。これをブロック図として図7に示す。図7の受信装置9500は、図6の受信装置9000の制御電圧生成部91〜94を1個の制御電圧生成部900に置き換え、常時共通の制御電圧で増幅率可変アナログ増幅器31〜34を制御するものである。制御電圧生成部900は、ブランチ1〜4に対応する振幅時間平均演算器911〜914、最大値検出器920、比較器930、参照値記憶装置940、増幅器制御電圧算出器950、デジタルアナログ変換器960から構成される。制御電圧生成部900はブランチ1〜4の振幅のうち、最大のものに合せて全てのブランチを一律に増幅することを可能とする。全てのブランチを一律に増幅するので、制御電圧の情報を指向性合成の重み演算器60に入力する必要がない。
特開2000−209138号公報 特開2000−261405号公報
図7の方式では、複数のブランチの中で、受信電力最大のブランチの信号レベルが一定になるようにAGC制御されるものである。この、受信電力最大のブランチの信号レベルを用いたブランチ共通AGC方式では、最大振幅が瞬間的に変化すると最大ブランチの変化が大きく、高速走行時のように電波環境の変動が激しい場合には、制御の安定性が問題になる可能性がある。
そこで、本発明での目的は、このような複数のアンテナを用いて受信品質を向上させる受信装置において、簡易な構成で、かつ自動車等で高速に移動したときの電波環境の激しい変動に対しても安定に動作するAGC制御方式を提供することである。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の手段は、複数のアンテナを有し、それにより受信した複数の受信信号を1つに合成して信号処理を行う受信装置において、制御電圧によって増幅率を制御可能な増幅率可変アナログ増幅器を前記複数のアンテナごとに有し、全ての前記増幅率可変アナログ増幅器を制御するための1個の制御電圧を生成する制御電圧生成部を有し、当該制御電圧生成部は、全アンテナの信号の振幅の一定時間平均を演算する全平均演算器と、全平均演算器の出力と振幅しきい値との比較により、前記制御電圧を決定する制御電圧演算器とを有し、制御電圧演算器においては、全平均演算器の出力と振幅しきい値との差により線形に増減されて仮電圧が決定され、当該仮電圧を、増幅率可変アナログ増幅器における制御電圧に対する増幅率の関数の逆関数により制御電圧に変換することを特徴とする。
また、請求項2に記載の手段は、請求項1に記載の手段に対し、当該制御電圧生成部を、合成された信号の振幅の平均を演算する合成信号時間平均演算器と、合成信号時間平均演算器の出力と振幅しきい値との比較により、前記制御電圧を決定する制御電圧演算器とを有するものに置き換え、制御電圧演算器においては、合成信号時間平均演算器の出力と振幅しきい値との差により線形に増減されて仮電圧が決定され、当該仮電圧を、増幅率可変アナログ増幅器における制御電圧に対する増幅率の関数の逆関数により制御電圧に変換するものである。
また、請求項3に記載の手段は、複数のアンテナを有し、それにより受信した複数の受信信号を1つに合成して信号処理を行う受信装置において、制御電圧によって増幅率を制御可能な増幅率可変アナログ増幅器を前記複数のアンテナごとに有し、全ての前記増幅率可変アナログ増幅器を制御するための1個の制御電圧を生成する制御電圧生成部を有し、当該制御電圧生成部は、各アンテナの数に対応して設けられた、信号の振幅を一定時間平均する時間平均演算器と、全ての時間平均演算器の出力から全アンテナの振幅の平均を演算する全平均演算器と、合成された信号の振幅の平均を演算する合成信号時間平均演算器と、全ての時間平均演算器の出力を監視し、全ての時間平均演算器の出力の中に異常がなければ、全平均演算器の出力と振幅しきい値との比較により前記制御電圧を決定し、時間平均演算器の出力の中に異常があれば、合成信号時間平均演算器の出力と振幅しきい値との比較により前記制御電圧を決定する制御電圧演算器とを有するものである。ここで「全ての時間平均演算器の出力に異常が無い」又は「異常がある」とは、任意に設定できるが、例えば各出力の中に、大きさが一定値を下回るものが存在する場合や、各出力の最大値と最小値の差又は比が、一定値を上回る場合を異常とすることができる。
また、請求項4に記載の手段は、制御電圧演算器においては、制御電圧を決定するために用いる全平均演算器の出力又は合成信号時間平均演算器の出力と振幅しきい値との差により線形に増減されて仮電圧が決定され、当該仮電圧を、前記増幅率可変アナログ増幅器における前記制御電圧に対する増幅率の関数の逆関数により前記制御電圧に変換することを特徴とする。
また、請求項5に記載の手段は、複数のアンテナにより受信した複数の受信信号を1つに合成して信号処理を行う受信装置における、当該複数の受信信号の増幅方法において、前記複数の受信信号の振幅を一定時間平均し、それらを全て平均した値と、前記複数の受信信号を合成した信号の振幅を一定時間平均した値との、いずれか一方を選択して、選択された値と振幅しきい値とを比較して全受信信号を同一の増幅率で増幅することを特徴とする。本発明は請求項3の装置発明に対応する増幅方法の発明である。
全ブランチの振幅の時間平均を演算した上、それらを平均するので、各々のブランチの振幅の変動が直接AGCの制御電圧を大きく変化させることは無く、アンテナ端での受信信号の激変動に対して安定的なAGC制御が実現可能となる(請求項1、3)。或いは、合成信号の振幅によりAGC制御を行うので、ノイズに埋もれるほど受信信号の小さいブランチがあっても、適正なAGC制御が実現可能となる(請求項2、3)。これらを自動的に切り換えるようにすれば、これらの長所を併せ持つ受信装置とすることができる(請求項3)。本発明の本質はこのような増幅方法であり、増幅方法自体がこれらの効果を有する(請求項5)。また、請求項1、2又は4の発明によれば、広いダイナミックレンジを実現することが可能となる。このように、電波環境が激しく、かつ広いダイナミックレンジで変動する移動体受信においても簡単な回路構成で、かつ安定的にAGC制御が実現可能となる。
以下、ブロック図を参照しながら本発明の具体的な実施形態を説明する。尚、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
図1は、本発明の具体的な第1の実施例に係る4本のアンテナA1〜A4を有する受信装置1000の構成を示すブロック図である。受信装置1000は、4本のアンテナA1〜A4に対応してアナログ乗算器21〜24、増幅率可変アナログ増幅器31〜34、アナログデジタル変換器41〜44、複素デジタル乗算器71〜74を有している。以下においては、各ブランチごとの機器の集合体を単にそれぞれブランチ1〜4と表現することが有る。ブランチ1〜4毎に設けられていないものは、局部発振器10、デジタル直交復調部50、指向性合成の重み演算器60、複素加算器80、制御電圧生成部100である。このうち、デジタル直交復調部50の内部は、2つ1組でブランチ1〜4毎に設けられた総計8個のデジタル乗算器と、位相がπ/2ずれた2つのデジタル正弦波を生成するためのデジタル発振器で構成されているが、周知の構成であるためデジタル直交復調部50として詳細を各図には記載しない。
制御電圧生成部100は、ブランチ1〜4に対応する振幅時間平均演算器111〜114、全ブランチ平均演算器120、比較器130、参照値記憶装置140、増幅器制御電圧算出器150、デジタルアナログ変換器160から構成される。
受信装置1000の内部では、各ブランチi(iは1〜4の整数)ごとに、次のような信号処理が行われる。まずアンテナAiで受信された高周波信号は、アナログ乗算器2iに出力され、局部発振器10から出力されるアナログの高周波搬送波と乗ぜられて中間周波数帯域に変換される。尚、本願各図では帯域フィルタ、低域フィルタを省略している。
次にアナログ乗算器2iの出力は増幅率可変アナログ増幅器3iに入力され、制御電圧生成部100から出力される全ブランチ同一の制御電圧に従った増幅率で増幅される。増幅率可変アナログ増幅器3iの出力はアナログデジタル変換器4iに入力され、デジタル信号となる。アナログデジタル変換器4iの出力はデジタル直交復調部50でデジタル直交復調され、いわゆるI信号とQ信号との複素信号として出力される。各図においては、I信号とQ信号との複素信号については2重線による矢の表現で示す。デジタル直交復調部50のブランチ1〜4の4組の複素信号は、複素デジタル乗算器71〜74に出力されると供に、指向性合成の重み演算器60と制御電圧生成部100に出力される。
各複素デジタル乗算器7iにおいては、指向性合成の重み演算器60からの複素重みと、I信号とQ信号とからなる複素信号との複素乗算が行われる。複素デジタル乗算器71〜74の4組の出力は複素加算器80で加算され、1組のI信号とQ信号との複素信号として、指向性合成の重み演算器60と、後続の信号処理部に出力される。
指向性合成の重み演算器60での複素重みは、例えば最大比合成により行われる。この際、位相についても考慮されるので、4つの重み係数は複素信号として複素デジタル乗算器71〜74に出力される。
制御電圧生成部100の内部での信号処理は次の通りである。ブランチ1〜4に対応する振幅時間平均演算器111〜114に、ブランチ1〜4の4組の複素信号が入力され、各々振幅の時間平均が演算される。この演算は複素数であるI信号とQ信号の値から実数である平均振幅が出力される。次に全ブランチ平均演算器120で、振幅時間平均演算器111〜114の出力する4つの平均振幅の平均値が演算される。この値は比較器130において参照値記憶装置140で記憶された参照値(しきい値)と比較され、差が増幅器制御電圧算出器150に出力される。増幅器制御電圧算出器150においては増幅率可変アナログ増幅器31〜34の全てを同時に制御する1個の制御電圧が発生し、デジタルアナログ変換器160に出力される。デジタルアナログ変換器160においては制御電圧をアナログ電位として増幅率可変アナログ増幅器31〜34の全てに同一の電位を印加する。
本実施例によれば、従来の各ブランチ個別にAGCを制御した場合や、受信電力最大ブランチの信号レベルを用いたブランチ共通AGC方式と比較して、信号レベル演算に用いる信号サンプル数がブランチ数倍多くなるため、ノイズや周辺の電波環境の瞬時変化による影響を受けにくくなり、アンテナ端での受信信号の激変動に対して非常に安定なAGC制御を実現できる。
本実施例は、請求項1に係る発明の具体的な実施例にあたり、振幅時間平均演算器111〜114及び全ブランチ平均演算器120が全平均演算器に、比較器130、参照値記憶装置140及び増幅器制御電圧算出器150が制御電圧演算器に対応する。尚、増幅器制御電圧算出器150の制御電圧の算出方法は、実施例4及び図4によるものが請求項1に係る発明に当たる。
実施例1では、平均的に各ブランチの入力信号電力がほぼ等しい場合には、従来方式と比べ最も有効に動作する。しかし、複数ブランチ間で入力が極端にアンバランスが持続する場合、たとえば、2ブランチの内、1ブランチが全く受信できないような状態が継続する場合には、上記全ブランチの平均値を用いたAGC制御では、一方のブランチの信号レベルが所望の2倍となり、受信機への入力時において飽和が発生する可能性がある。さらに、同状況において、受信機内部で複数ブランチを最大比合成した場合、合成後の信号レベルも所望の2倍となり、受信不良を引き起こす可能性がある。
そこで、複数のブランチのAGCを1本の制御電圧で共通制御するブランチ共通AGC制御方式において、受信機内部で最大比合成した後の合成信号のレベルが一定になるようにAGC制御電圧を決定するのが本実施例である。図2は、本発明の具体的な第2の実施例に係る4本のアンテナA1〜A4を有する受信装置2000の構成を示すブロック図である。図の受信装置2000は、図1の実施例1の受信装置1000と比較して、制御電圧生成部200の構成と信号の入力元が次のように異なる他は同一であり、同一構成要素には同一の符号を付した。
図2の制御電圧生成部200は、図1の制御電圧生成部100の構成の、4個の振幅時間平均演算器111〜114と全ブランチ平均演算器120とを、1個の振幅時間平均演算器210に置き換え、振幅時間平均演算器210への入力を複素加算器80の出力としたものである。
図2の受信装置2000は、図1の受信装置1000に対し、複数ブランチ間の入力信号のアンバランスが持続するような場合においても、適正なAGC制御が可能となるとの効果を有する。
本実施例は、請求項2に係る発明の具体的な実施例にあたり、振幅時間平均演算器210が合成信号時間平均演算器に、比較器130、参照値記憶装置140及び増幅器制御電圧算出器150が制御電圧演算器に対応する。尚、増幅器制御電圧算出器150の制御電圧の算出方法は、実施例4及び図4によるものが請求項2に係る発明に当たる。
しかし、高速走行時のように電波環境の変動が激しい場合には、図2の受信装置2000では安定度が問題となる可能性がある。
そこで、複数のブランチ間で入力信号に極端なアンバランスが無い場合には、全ブランチの信号レベルの平均値でAGC制御を行い、一方、複数ブランチ間の入力信号レベルが極端にアンバランスの状態が持続する場合には、最大比合成後の平均レベルでAGC制御を行うように適応的に切り替えるのが本実施例である。図3は、本発明の具体的な第3の実施例に係る4本のアンテナA1〜A4を有する受信装置3000の構成を示すブロック図である。図の受信装置3000は、図1の実施例1の受信装置1000と図2の実施例2の受信装置2000とを組み合わせるため制御電圧生成部300の構成を以下のようにする他は同一であり、同一構成要素には同一の符号を付した。
図3の制御電圧生成部300は、まず、図1の制御電圧生成部100の構成の、4個の振幅時間平均演算器111〜114と全ブランチ平均演算器120と、図2の制御電圧生成部200の構成の、振幅時間平均演算器210とを有する。これらへの入力は各々図1、図2と同様である。図3の制御電圧生成部300は、更に判定器310と選択器320を有する。
4個の振幅時間平均演算器111〜114の出力は、判定器310にも入力され、ここで信号異常が判定される。即ち、振幅時間平均演算器111〜114の出力のうち、他のブランチの振幅と比較して、或いは極めて微弱な振幅のブランチが無いかどうかが判定される。判定結果である、異常又は正常との判定信号は選択器320に出力される。
選択器320には、全ブランチ平均演算器120と振幅時間平均演算器210の出力が入力され、判定器310からの判定信号により、比較器130への出力を切り換える。まず判定信号が正常、即ち、他のブランチの振幅と比較して、或いは極めて微弱な振幅のブランチが無い場合は、全ブランチ平均演算器120の出力が比較器130へ出力される。一方、判定信号が異常、即ち、他のブランチの振幅と比較して、或いは極めて微弱な振幅のブランチが有る場合は、振幅時間平均演算器210の出力が比較器130へ出力される。
図3の受信装置3000は、ブランチ間で入力レベルに極端なアンバランスが持続しない、正常な受信環境下では、信号レベル演算に用いる信号サンプル数がブランチ数倍多くなるため、ノイズや周辺の電波環境の瞬時変化による影響を受けにくくなり、アンテナ端での受信信号の激変動に対して非常に安定なAGC制御を実現できる。また、複数ブランチ間の入力信号のアンバランスが持続するような特殊な受信環境下においても、適正なAGC制御が可能となる。
本実施例は、請求項3に係る発明の具体的な実施例にあたり、振幅時間平均演算器111〜114が時間平均演算器に、全ブランチ平均演算器120が全平均演算器に、振幅時間平均演算器210が合成信号時間平均演算器に、判定器310、選択器320、比較器130、参照値記憶装置140及び増幅器制御電圧算出器150が制御電圧演算器に対応する。
上記各実施例において、振幅としきい値との差の信号に対して、 増幅率可変アナログ増幅器3iの増幅率が線形となるように、特性変換テーブルを用いると良い。これを図4により説明する。増幅率可変アナログ増幅器3iの制御電圧(V)と増幅率(dB)との特性が図4.Bのようであったとすると、この関数の逆関数の対応となる、図4.Aのような仮電圧(V)と制御電圧(V)の特性変換テーブルを用意する。まず、比較器130の出力する振幅としきい値との差の信号により仮電圧が線形に増減される。この仮電圧をそのまま増幅率可変アナログ増幅器3iの制御電圧とすると図4.Bのような、線形部分の狭い、ダイナミックレンジの狭い部分しか使用できない。しかしこの仮電圧を、特性変換テーブルにより図4.Aのように制御電圧に変換して増幅率可変アナログ増幅器3iに出力すると、仮電圧と増幅率の関係は図4.Cのように線形となり、且つ広いダイナミックレンジに対し、安定したAGC制御が可能となる。つまり、AGC特性の増幅率の傾きが急な部分はAGC制御電圧の変化に対し増幅率の変化が大きいことを意味するが、この部分では上記誤差信号に対してAGC制御電圧の変化を小さくし、逆にAGC特性の増幅率の傾きが緩やかな部分、つまりAGC制御電圧の変化に対し増幅率の変化が小さい部分においては、上記誤差信号に対してAGC制御電圧の変化を大きく制御するものである。このように、AGC特性に従って、誤差信号に対するAGC制御電圧の変化量を調整することで、誤差信号とAGCの増幅率の関係が線形となり、制御を安定させることができる。
本実施例は、請求項1、2及び4に係る発明の具体的な実施例にあたる。
本発明の受信装置及び増幅方法は、都市部を走行する車両、高速道路を走行する車両において、特にデジタルテレビジョン放送を視聴する際に有用である。
本発明の具体的な第1の実施例に係る受信装置の構成を示すブロック図。 本発明の具体的な第2の実施例に係る受信装置の構成を示すブロック図。 本発明の具体的な第3の実施例に係る受信装置の構成を示すブロック図。 本発明の具体的な第4の実施例に係る制御電圧と増幅率の関係を示すグラフ図。 AGCにおける制御電圧と増幅率の関係を示すグラフ図 従来の複数のアンテナを有する受信装置の構成を示すブロック図。 従来の複数のアンテナを有する他の受信装置の構成を示すブロック図。
符号の説明
1000、2000、3000:受信装置
10:局部発振器
21〜24:アナログ乗算器
31〜34:増幅率可変アナログ増幅器
41〜44:アナログデジタル変換器
50:デジタル直交復調部
60:指向性合成の重み演算器
71〜74:複素デジタル乗算器
80:複素加算器
100、200、300:制御電圧生成部
111〜114、210:振幅時間平均演算器
120:全ブランチ平均演算器
130:比較器
140:参照値記憶装置
150:増幅器制御電圧算出器
160:デジタルアナログ変換器
310:判定器
320:選択器

Claims (5)

  1. 複数のアンテナを有し、それにより受信した複数の受信信号を1つに合成して信号処理を行う受信装置において、
    制御電圧によって増幅率を制御可能な増幅率可変アナログ増幅器を前記複数のアンテナごとに有し、
    全ての前記増幅率可変アナログ増幅器を制御するための1個の制御電圧を生成する制御電圧生成部を有し、
    当該制御電圧生成部は、
    全アンテナの信号の振幅の一定時間平均を演算する全平均演算器と、
    全平均演算器の出力と振幅しきい値との比較により、前記制御電圧を決定する制御電圧演算器とを有し、
    前記制御電圧演算器においては、前記全平均演算器の出力と振幅しきい値との差により線形に増減されて仮電圧が決定され、当該仮電圧を、前記増幅率可変アナログ増幅器における前記制御電圧に対する増幅率の関数の逆関数により前記制御電圧に変換することを特徴とする複数のアンテナを有する受信装置。
  2. 複数のアンテナを有し、それにより受信した複数の受信信号を1つに合成して信号処理を行う受信装置において、
    制御電圧によって増幅率を制御可能な増幅率可変アナログ増幅器を前記複数のアンテナごとに有し、
    全ての前記増幅率可変アナログ増幅器を制御するための1個の制御電圧を生成する制御電圧生成部を有し、
    当該制御電圧生成部は、
    合成された信号の振幅の平均を演算する合成信号時間平均演算器と、
    合成信号時間平均演算器の出力と振幅しきい値との比較により、前記制御電圧を決定する制御電圧演算器とを有し、
    前記制御電圧演算器においては、前記合成信号時間平均演算器の出力と振幅しきい値との差により線形に増減されて仮電圧が決定され、当該仮電圧を、前記増幅率可変アナログ増幅器における前記制御電圧に対する増幅率の関数の逆関数により前記制御電圧に変換することを特徴とする複数のアンテナを有する受信装置。
  3. 複数のアンテナを有し、それにより受信した複数の受信信号を1つに合成して信号処理を行う受信装置において、
    制御電圧によって増幅率を制御可能な増幅率可変アナログ増幅器を前記複数のアンテナごとに有し、
    全ての前記増幅率可変アナログ増幅器を制御するための1個の制御電圧を生成する制御電圧生成部を有し、
    当該制御電圧生成部は、
    各アンテナの数に対応して設けられた、信号の振幅を一定時間平均する時間平均演算器と、
    全ての時間平均演算器の出力から全アンテナの振幅の平均を演算する全平均演算器と、
    合成された信号の振幅の平均を演算する合成信号時間平均演算器と、
    全ての時間平均演算器の出力を監視し、全ての時間平均演算器の出力の中に異常がなければ、全平均演算器の出力と振幅しきい値との比較により前記制御電圧を決定し、時間平均演算器の出力の中に異常があれば、合成信号時間平均演算器の出力と振幅しきい値との比較により前記制御電圧を決定する制御電圧演算器とを有する
    ことを特徴とする複数のアンテナを有する受信装置。
  4. 前記制御電圧演算器においては、前記制御電圧を決定するために用いる前記全平均演算器の出力又は前記合成信号時間平均演算器の出力と振幅しきい値との差により線形に増減されて仮電圧が決定され、当該仮電圧を、前記増幅率可変アナログ増幅器における前記制御電圧に対する増幅率の関数の逆関数により前記制御電圧に変換することを特徴とする請求項3に記載の複数のアンテナを有する受信装置。
  5. 複数のアンテナにより受信した複数の受信信号を1つに合成して信号処理を行う受信装置における、当該複数の受信信号の増幅方法において、
    前記複数の受信信号の振幅の全てを一定時間平均した値と、
    前記複数の受信信号を合成した信号の振幅を一定時間平均した値との、
    いずれか一方を選択して、選択された値と振幅しきい値とを比較して全受信信号を同一増幅率で増幅することを特徴とする複数アンテナの受信信号の増幅方法。
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