JP4240190B2 - 球状チタン酸バリウム粒子粉末及びその製造法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、平均粒子径が0.05〜0.5μmの微細な正方晶であって、Ba/Ti比が0.99〜1.01である球状チタン酸バリウム粒子粉末に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、各種電子機器の小型化、高性能化及び軽量化に伴い、電子機器部品、例えば積層コンデンサなどに用いられる誘電体についても特性改善が要求されている。
【0003】
周知の通り、前記積層コンデンサには、ペロブスカイト化合物であって高い誘電率を有するチタン酸バリウム粒子粉末が多用されている。チタン酸バリウム粒子粉末は、バインダと混合して用いるため、凝集がなく分散性に優れ、しかも緻密で純度が高く、誘電特性が優れていることが要求されている。
【0004】
前記諸特性を満たすチタン酸バリウム粒子粉末としては、粒子形状が球状を呈し、粒度分布に優れていることが要求される。また、誘電特性を考慮した場合には、Ba/Tiが可及的に1.0に近く、結晶系が正方晶であることが要求される。
【0005】
チタン酸バリウム粒子粉末の製造法としては、チタン化合物とバリウム化合物を混合して、1000℃以上の高温で焼成する固相反応及び溶液中でバリウムとチタンを反応させる湿式反応が知られている。
【0006】
前記固相反応で得られるチタン酸バリウム粒子粉末は、平均粒子径が大きく、焼成した粉末を粉砕して用いることから粒度分布が悪く、形状も分散に適しているとは言い難いものであった。そこで、湿式反応によってチタン酸バリウム粒子粉末を製造することが行われている。
【0007】
湿式反応において、Ba/Tiが可及的に1.0に近いチタン酸バリウム粒子粉末を得るためには、「Ba/Ti=1のBaTiO3を合成するには比較的多量のBa2+を必要とする。本研究では合成物中のBa/Ti比を1にするには、混合に際してBa/Ti=8にする必要があることが判明した。それ以下のBa/Tiの場合ではバリウム不足のチタン酸バリウムが得られる」(日本化学会誌、No.7、1155(1974))なる記載の通り、Tiに対して過剰のBaを添加する必要がある。
【0008】
従来、正方晶のチタン酸バリウム粒子粉末を得るためには、800℃以上の高温で加熱処理して立方晶から正方晶へ結晶系を変態する必要があった。しかし、高温で熱処理するため、粒子間の焼結が生じやすく、得られるチタン酸バリウムは粒子形状が多角形であり、粒度分布も十分とは言い難いものであった。
【0009】
従来、チタン酸バリウム粒子粉末を湿式反応によって製造する方法として、特開昭61−31345号公報、特開昭62−72525号公報、特許第2999821号公報及び特開平5−330824号公報、特開平8−119745号公報記載の各方法が知られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前記諸特性を満たすチタン酸バリウムは現在最も要求されいるところであるが、未だ得られていない。
【0011】
即ち、前出特開昭61−31345号公報記載の方法においては、チタン酸バリウム粒子粉末を合成した後、未反応のバリウムを不溶化処理して、Ba/Tiが1.00であるチタン酸バリウム粒子粉末を得ているが、立方晶のチタン酸バリウムとBa化合物の混合物であり,正方晶のチタン酸バリウム単体とするには固相反応と同様な温度が必要であり生成した正方晶のチタン酸バリウム粒子の粒度分布は十分とは言い難い。
【0012】
また、前出特開昭62−72525号公報には、四塩化チタンの水溶液にバリウム化合物を溶解し、アルカリ水溶液を添加し、水熱合成する方法が記載されているが、得られるチタン酸バリウム粒子粉末を仮焼した場合には、後出比較例に示す通り、単一な結晶ではないため、高い誘電特性を有するとは言い難いものである。
【0013】
また、前出特許第2999821号公報には、過剰のバリウムとチタンを反応させてチタン酸バリウム粒子粉末を得て、仮焼した後、過剰のバリウムを酸洗する方法が記載されているが、粒子形状は直方体であり、酸洗ではチタン酸バリウム結晶中のBaも溶出しやすくBa/Ti比の制御が困難である。同時に、酸洗することからチタン酸バリウム粒子粉末の粒子表面の結晶性も低下するため好ましくない。
【0014】
また、前出特開平5−330824号公報には、チタン化合物とバリウム化合物とを過酸化水素水を添加して湿式反応させる方法が記載されているが、得られるチタン酸バリウム粒子粉末は立方晶であり、正方晶のチタン酸バリウムにするには仮焼が必要となる。また、該公報に「[0071]また、900〜1300℃で仮焼すると正方晶チタン酸バリウムが得られる。この場合、温度が低く、粒子径が大きいと球状になる。そして、粒子径が小さかったり、高温で仮焼すると直方体状単結晶粉末となる。」なる記載の通り、平均粒子径の小さな粒子、殊に、平均粒子径が0.5μm以下の微細なチタン酸バリウム粒子粉末では正方晶の球状チタン酸バリウム粒子を得ることは困難である。
【0015】
また、後出比較例に示す通り、特開平5−330824号公報の実施例5に従い湿式反応を行い,生成物を水洗,濾過,乾燥しBa/Ti比が1.002の立方晶チタン酸バリウムを得、この物を、1020℃で仮焼しX線回折で測定したところ、BaTiO3以外のピークが現れ(BaTi3O7と推察)、仮焼後の粒子粉末は単一な結晶ではないため、誘電特性に優れるとは言い難いものである。
【0016】
また、前出特開平8―119745号公報には、バリウム水酸化物とチタン水酸化物との混合物を水熱反応させて、チタン酸バリウム粒子粉末を得る方法が記載されているが、得られる粒子粉末は立方晶であり、また、後出比較例に示す通り、この粒子粉末を仮焼した場合には、単一な結晶ではなく、誘電特性に優れるとは言い難いものである
【0017】
そこで、本発明は、凝集がなく分散性に優れ、しかも緻密で純度が高く、誘電特性に優れている球状チタン酸バリウム粒子粉末を提供することを技術的課題とする。
【0018】
【課題を解決する為の手段】
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成できる。
【0019】
即ち、本発明は、平均粒子径が0.05〜0.5μmであって粒度分布σgが0.70以上であり、結晶構造がペロブスカイトであって結晶系が正方晶であり、Ba/Ti比が0.99〜1.01であり、球形度(最長径/最短径)が1.0〜1.4であり、BET比表面積が2〜20m2/gであり、結晶性が格子定数のa軸及びc軸を用いて、((c/a)−1)×10 3 で示した場合に、5〜14であることを特徴とする球状チタン酸バリウム粒子粉末である。
【0020】
また、本発明は、水酸化チタンコロイドに、バリウム塩水溶液を、該バリウム塩水溶液のバリウムのモル数に対して1〜60mol%のカルボン酸の存在下において、チタンとバリウムの仕込み組成(Ba/Ti)が1.00〜1.10となるように添加してチタン酸バリウム核粒子を生成させ、次いで、該チタン酸バリウム核粒子を含む反応溶液を100〜350℃の温度範囲で水熱処理して立方晶の球状チタン酸バリウム粒子を得、該球状チタン酸バリウム粒子を800〜1200℃の温度範囲で仮焼して正方晶にすることを特徴とする請求項1記載の球状チタン酸バリウム粒子粉末の製造法である。
【0021】
本発明の構成をより詳しく説明すれば次の通りである。
【0022】
先ず、本発明に係る球状チタン酸バリウム粒子粉末について述べる。
【0023】
本発明に係る球状チタン酸バリウム粒子粉末は、平均粒子径が0.05〜0.5μmであって粒度分布σgが0.70以上である。
【0024】
本発明に係る球状チタン酸バリウム粒子粉末は、球形度(最長径/最短径)が1.0以上2.0未満、好ましくは1.0〜1.4、より好ましくは1.0〜1.3である。
【0025】
平均粒子径が0.05μm未満の場合には、成型加工した場合に、充填密度が低く焼結時の収縮が大きくなる。0.5μmを超える場合には、積層セラミックコンデンサの誘電体層の薄層化が困難となる。好ましくは0.05〜0.4μmである。
【0026】
粒子径の粒度分布σgが0.7未満の場合には、存在する粗大粒子によって積層セラミックコンデンサの誘電体層の厚みが不均一になる。好ましくは0.75以上である。
【0027】
本発明に係る球状チタン酸バリウム粒子粉末のバリウムとチタンの組成比(Ba/Ti)は、0.99〜1.01であり、好ましくは0.99〜1.008である。Ba/Ti比が前記範囲外の場合には、目的とする高い誘電特性を有するチタン酸バリウム粒子粉末を得ることが困難となる。
【0028】
本発明に係る球状チタン酸バリウム粒子粉末は結晶系が正方晶である。結晶系が立方晶の場合には、結晶性が不十分なために、焼成後のチタン酸バリウム粒子粉末は物理的特性や電気的特性が低下する。
【0029】
本発明に係る球状チタン酸バリウム粒子粉末のBET比表面積は、2〜20m2/gが好ましく、より好ましくは2〜15m2/gである。2m2/g未満の場合には、粒子粉末が粗大であったり、粒子相互間で焼結が生じた粒子となっており、バインダを混合する場合に、分散性が損なわれやすい。BET比表面積値が20m2/gを超える場合には、粒子の微細化による表面吸着力の増大により凝集を起こしやすいため、分散性が低下する。
【0030】
本発明に係る球状チタン酸バリウム粒子粉末の結晶性は、格子定数のa軸及びc軸を用いて、((c/a)−1)×103で示した場合に、5以上であることが好ましく、より好ましくは6以上である。結晶性が0に近いほど、結晶系が立方晶に近いことを示すため好ましくない。上限値は14程度である。
【0031】
次に、本発明に係る球状チタン酸バリウム粒子粉末の製造法について述べる。
【0032】
本発明に係る球状チタン酸バリウム粒子粉末は、水酸化チタンコロイドに、バリウム塩水溶液を、該バリウム塩水溶液のバリウムのモル数に対して1〜60mol%のカルボン酸の存在下において、添加してチタン酸バリウム核粒子を生成させ、次いで、該チタン酸バリウム核粒子を含む反応溶液を100〜350℃の温度範囲で水熱処理して立方晶の球状チタン酸バリウム粒子を得、水洗後、該球状チタン酸バリウム粒子を500〜1200℃の温度範囲で仮焼して正方晶にすることによって得られる。
【0033】
本発明における水酸化チタンコロイドは、チタン塩水溶液をアルカリ性水溶液で中和して得ることができる。チタン塩水溶液としては、四塩化チタン及び硫酸チタン等を使用することができる。
【0034】
アルカリ性水溶液としては、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液及びアンモニア水等を使用することができる。
【0035】
アルカリ性水溶液の添加量は、前記チタンのモル数に対して1.0〜1.5が好ましい。
【0036】
バリウム塩水溶液としては、水酸化バリウム、塩化バリウム及び硝酸バリウム等を使用することができる。水酸化バリウム以外はアルカリ性水溶液により中和し塩基性として使用することが好ましい。
【0037】
カルボン酸としては、プロピオン酸、酢酸及びそれらの塩を使用することができる。
【0038】
カルボン酸の添加量は、前記バリウム塩水溶液のバリウムのモル数に対して、1〜60mol%である。1mol%未満の場合には、効果が不十分であり、60mol%を超える場合には効果が飽和するため必要以上に添加する意味がない。好ましくは3〜50mol%である。
【0039】
カルボン酸は、アルカリ性水溶液に添加してもよく、チタン塩水溶液とアルカリ性水溶液とを反応させた水酸化チタンコロイドを含む反応溶液に添加してもよい。
【0040】
チタンとバリウムの仕込み組成(Ba/Ti)は、1.00〜1.10が好ましく、より好ましくは1.00〜1.08である。1.00未満の場合にはチタン酸バリウム核粒子の生成収率が低下する。1.10を越える場合には、チタン酸バリウム以外の異相が発生しやすくなる。
【0041】
本発明においては、バリウム塩水溶液を添加した後、熟成することが好ましい。熟成することによって、カルボン酸の添加効果が向上する。熟成温度は40〜100℃、好ましくは60〜100℃である。熟成時間は0.5〜5時間が好ましい。0.5時間未満では十分な効果が得られない。5時間を超える場合は工業的とは言い難い。
【0042】
反応中は窒素をフローさせて、バリウム化合物と空気中の炭酸ガス等とが反応しないようにする必要がある。
【0043】
チタン酸バリウム核粒子は平均粒子径が0.01〜0.50μmの球状粒子であることが好ましい。
【0044】
次いで、前記チタン酸バリウム核粒子を含む反応溶液を水熱処理する。水熱処理の反応温度は100〜350℃が好ましい。100℃未満の場合には、緻密な球状チタン酸バリウム粒子を得ることが困難となる。350℃を超える処理は工業的とは言い難い。好ましくは120〜300℃である。
【0045】
水熱処理後の粒子は、常法に従って水洗、乾燥する。水洗することによって、過剰のバリウムを洗い流すことができる。また、不純物であるナトリウムやClなども同時に除去することができる。
【0046】
水熱合成後、水洗した粒子は、平均径が0.01〜0.50μm、Ba/Tiが0.99〜1.01の立方晶の球状チタン酸バリウム粒子粉末である。
【0047】
前記立方晶の球状チタン酸バリウム粒子粉末は、500〜1200℃の温度範囲で仮焼することによって正方晶に変態する。500℃未満の場合には、正方晶に変態させることが困難となる。500〜1200℃の仮焼によって十分に正方晶に変態させることができるので、必要以上に高温にしなくてもよい。好ましくは800〜1150℃である。
【0048】
【発明の実施の形態】
本発明の代表的な実施の形態は、次の通りである。
【0049】
粒子粉末の平均粒子径は、電子顕微鏡写真(×20,000)を縦方向及び横方向にそれぞれ4倍に拡大した写真に示される粒子約350個について、粒子径を測定し、その平均値で示した。
【0050】
チタン酸バリウム粒子粉末の粒子形状は、前記電子顕微鏡写真から判断した。
【0051】
チタン酸バリウム粒子粉末の粒度分布は、下記の方法により求めた幾何標準偏差値σgで示した。
【0052】
即ち、上記拡大写真に写っている粒子350個の長軸径を測定し、その測定値から計算して求めた粒子の実際の長軸径と個数から、統計学的手法に従って、対数正規確率紙上の横軸に長軸径を、縦軸に所定の長軸径区間のそれぞれに属する粒子の累積個数(積算フルイ下)を百分率でプロットする。そして、このグラフから粒子の個数が50%及び84.13%のそれぞれに相当する長軸径の値を読みとり、個数50%における長軸径(μm)を個数84.13%における長軸径(μm)で除した値で示した。幾何標準偏差値が1に近いほど、粒子の長軸径の粒度分布が優れていることを意味する。
【0053】
Ba/Ti比は、「蛍光X線分析装置Simultix12」(理学電機(株)製)を使用して測定した。
【0054】
比表面積値はBET法により測定した値で示した。
【0055】
チタン酸バリウム粒子粉末の結晶構造は、「X線回折装置 RINT−II00K」(理学電機(株)製)(管球:Cu)を使用し、2θが10〜90°の範囲で測定して得られた回折ピークから判断した。
【0056】
<チタン酸バリウム粒子粉末の製造>
四塩化チタン水溶液((株)住友シチックス尼崎製、Ti=3.43mol/kg)175.2g(Ti=0.600mol)を窒素雰囲気中で、純水250mlに加え、さらにプロピオン酸ナトリウム11.6g(0.121mol)を含む水酸化ナトリウム水溶液(6.1N)557mlを添加して、水酸化チタンコロイドを得た。
【0057】
次に、Ba(OH)2・8H2O(関東化学(株)製,試薬特級)197.1g(Ba=0.606mol)を純水1000mlに加熱溶解して得たバリウム塩水溶液を、前記水酸化チタンコロイドを含む溶液に添加し、さらに純水を加えて全量を2000mlにした(Ba/Ti原子比=1.01,プロピオン酸/Ba=20ml%)。該溶液を70℃で2時間熟成してチタン酸バリウム核粒子を得た。次いで、150℃で16時間水熱処理を行った。室温まで冷却した後、ヌッチェで濾液にBaイオンが認められなくなるまで水洗し、濾過、乾燥を行いチタン酸バリウム粒子粉末を得た。
【0058】
得られたチタン酸バリウム粒子粉末は、平均粒子径が0.2μm、球形度が1.01の球状粒子であって、結晶系は立方晶であり、Ba/Ti原子比は1.001であった。
【0059】
上記球状チタン酸バリウム粒子粉末を、電気炉中、1020℃で3時間仮焼した。
【0060】
得られたチタン酸バリウム粒子粉末は、図1に示すとおり、平均粒子径が0.22μm、粒度分布σgが0.82、球形度が1.06の球状粒子であってペロブスカイト構造を有し、結晶系は正方晶であって、Ba/Ti原子比は1.001であった。また、図2に示すとおり、BaTiO3以外の回折ピークが見られないことから、BaTiO3単一結晶であることが確認された。
【0061】
<誘電特性測定用単板の作製>
ここに得たチタン酸バリウム粒子粉末に酸化ニオブと酸化コバルトを98mol%BaTiO3−1.5mol%Nb2O5−0.5mol%Co3O4となるように混合し、メノウ乳鉢をセットしたライカイ機を用いて5分間粉砕した。粉砕物にPVA溶液(クラレ製RS2117を4wt%の濃度に溶解したもの)を混合し、メノウ乳鉢をセットしたライカイ機を用いて10分間粉砕した後、500μmステン製ふるいを用いて整粒し、100℃の乾燥機で60分間乾燥した。
乾燥後、ここに得た整粒物を21.2mmφの金型に充填し、2gを加圧機で3秒間、1t/cm2の成形圧で加圧成型した。
成形体をアルミナ板にのせ、電気炉で100℃/hrの昇温速度で1150〜1300℃まで昇温し、その温度で4時間焼成した。
焼成物にAgペーストを塗りつけ、電気炉で700℃にて2時間保持し、Ag電極を焼き付けて誘電体単板とした。
【0062】
ここに得た誘電体単板の誘電率ε及び誘電損失tanδは、LCRメータ(Hewlett Packard、1kHz/1MHzCapacitance Meter)を用い、入力信号レベル1Vrms、周波数1kHzとして、−55〜150℃での温度特性を測定した。
【0063】
ここに測定した誘電率εの温度依存性を図3に示す。誘電率が高く、また、−20〜120℃の間で突出したピークが存在しないことから誘電率が温度に依存しておらず、温度依存性が低いことが分かる。同図に後出比較例1の結果を示した。本発明に比べれば誘電率が低いことがわかる。
【0064】
【作用】
本発明において最も重要な点は、Ba/Ti比が0.99〜1.01であり、しかも、0.05〜0.50μmの微細な粒子粉末であって結晶系が正方晶である球状チタン酸バリウム粒子粉末を得ることができるという事実である。
【0065】
本発明において、Ba/Ti比が1.00に近いチタン酸バリウム粒子粉末が得られるのは、水酸化チタンコロイドにあらかじめカルボン酸を添加することによって、添加するバリウムを効果的に吸着させることができるので、均一なチタン酸バリウム粒子が得られるためと考えている。
【0066】
また、正方晶の球状粒子粉末が得られる理由としては未だ明らかではないが、前記理由によって水酸化チタンコロイドにバリウムを効果的に吸着させ、且つ、水熱処理によって結晶性を高めたことにより、低温で仮焼できるので、粒子間の焼結が少なく、仮焼前の粒子形状である球状を維持したまま結晶系を変態できることによるものと推定している。
【0067】
【実施例】
次に、実施例並びに比較例を挙げる。
【0068】
実施例1〜4、比較例1〜7:
チタン塩の種類及び反応濃度、アルカリ性水溶液の種類、バリウム塩の種類及び添加割合、カルボン酸の種類及び添加量、水熱処理の温度及び時間、仮焼温度及び時間を種々変化させた以外は前記発明の実施の形態と同様にしてチタン酸バリウム粒子粉末を得た。
【0069】
このときの製造条件を表1及び表2に、得られたチタン酸バリウム粒子粉末の諸特性を表3に示す。
【0070】
実施例1〜4で得られたチタン酸バリウム粒子粉末の結晶系はいずれも正方晶であり、前記チタン酸バリウム粒子粉末を用いて得られた誘電体単板について測定した誘電率は前記発明の実施の形態と同等の高いものであった。また、X線回折の結果から、BaTiO3以外の回折ピークは認められず、BaTiO3単一結晶であることが確認された。
【0071】
比較例1で得られたチタン酸バリウム粒子粉末の電子顕微鏡写真(×20,000)を図4に示す。比較例1の粒子は球状ではなく多角形であった。
【0072】
比較例8〜10
比較例8は特開昭62−72525号公報の実施例1に、比較例9は特開平5−330824号公報の実施例5に、比較例10は特開平8−119745号公報の実施例の資料番号4に、それぞれ基づいて製造したチタン酸バリウム粒子粉末を1020℃で3時間仮焼して得られた粒子粉末である。
【0073】
得られたチタン酸バリウム粒子粉末の諸特性を表3に示す。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】
比較例8〜10で得られたチタン酸バリウム粒子粉末のX線回折パターンを図5〜7に示す。X線回折パターンからBaTiO3以外のピークも見られることから、単一結晶ではないことが確認された。
【0078】
【発明の効果】
本発明に係る球状チタン酸バリウムは、Ba/Ti比が0.99〜1.01であって、しかも、微細な正方晶のチタン酸バリウム粒子粉末であるので、分散性及び誘電特性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態で得られた球状チタン酸バリウム粒子粉末の粒子形状を示す透過型電子顕微鏡写真(20,000倍)
【図2】発明の実施の形態で得られた球状チタン酸バリウム粒子粉末のX線回折パターン
【図3】発明の実施の形態で得られたチタン酸バリウム粒子粉末及び比較例1の各誘電体単板の誘電率の温度依存性を示すグラフである。
【図4】比較例1で得られたチタン酸バリウム粒子粉末の粒子形状を示す透過型電子顕微鏡写真(20,000倍)
【図5】比較例8で得られたチタン酸バリウム粒子粉末のX線回折パターン
【図6】比較例9で得られたチタン酸バリウム粒子粉末のX線回折パターン
【図7】比較例10で得られたチタン酸バリウム粒子粉末のX線回折パターン
Claims (2)
- 平均粒子径が0.05〜0.5μmであって粒度分布σgが0.70以上であり、結晶構造がペロブスカイトであって結晶系が正方晶であり、Ba/Ti比が0.99〜1.01であり、球形度(最長径/最短径)が1.0〜1.4であり、BET比表面積が2〜20m2/gであり、結晶性が格子定数のa軸及びc軸を用いて、((c/a)−1)×10 3 で示した場合に、5〜14であることを特徴とする球状チタン酸バリウム粒子粉末。
- 水酸化チタンコロイドに、バリウム塩水溶液を、該バリウム塩水溶液のバリウムのモル数に対して1〜60mol%のカルボン酸の存在下において、チタンとバリウムの仕込み組成(Ba/Ti)が1.00〜1.10となるように添加してチタン酸バリウム核粒子を生成させ、次いで、該チタン酸バリウム核粒子を含む反応溶液を100〜350℃の温度範囲で水熱処理して立方晶の球状チタン酸バリウム粒子を得、該球状チタン酸バリウム粒子を800〜1200℃の温度範囲で仮焼して正方晶にすることを特徴とする請求項1記載の球状チタン酸バリウム粒子粉末の製造法。
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