JP4239391B2 - アンテナ一体型無線送受信機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波信号を送受信するアンテナ一体型無線送受信機に関し、特に自動車等の車載用移動局として使用されるアンテナ一体型の無線送受信機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ノンストップ料金自動収受(ETC :Electric Toll Collection)システムでは、自動車と料金所間で情報を授受するために、5.8GHz帯のマイクロ波を利用した無線通信システムが用いられている。このシステムでは、ETC 移動局(以下、車載機という)がETC 基地局から送信される信号に応答する形で料金所と通信を開始し、料金所情報、固体識別情報、料金情報などの授受を行っている。これにより、車載機を搭載した車両は、料金所で一旦停止することなく料金決済を行うことができるので交通渋滞の緩和が期待できる。
【0003】
車載機は、一般に、アンテナ部、無線送受信部、通信制御部、制御部、料金情報等を読み書きするICカード部、および運転者に料金表示や料金所進入レーン等を知らせるヒューマンインターフェース部から構成されている。通信制御部は、相手側とデータ通信により情報を授受するものであり、通信制御部から出力される送信データは、無線送受信部およびアンテナ部を介して5.8GHz帯のマイクロ波で相手側へ送信され、相手側からマイクロ波で送信されてきたデータは、アンテナ部および無線送受信部により受信されて通信制御部に入力される。
【0004】
この場合、車内では車載機を搭載できるスペースが限られているため、車載機をできるだけ小型にすることが求められる。そこで、従来、アンテナ部と無線送受信部とを同一基板上に一体的に配置したアンテナ一体型無線送受信装置を採用し、車載機の小型化を実現していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ETC の無線特性に関する規格では、出力電力をアンテナから放射されるアンテナ放射電力ではなく、無線送受信部の入出力端で規定している。このため、従来のアンテナ一体型無線送受信装置では、出力端選択回路と出力電力測定のための高周波コネクタとを設け、通信時には、出力端選択回路により無線送受信部の入出力端をアンテナ側に切り替えて高周波信号を送受信し、出力電力測定時には、出力端選択回路により無線送受信部の入出力端を高周波コネクタ側に切り替えて出力電力を測定していた。
【0006】
この場合、出力端選択回路は、マイクロ波帯の高周波信号を切り替えるので、インピーダンス整合や周波数特性などの電気的特性が重要となる。このため、出力端選択回路を機械的スイッチにより実現することは困難でり、半導体素子による切替回路を用いる必要があった。しかし、半導体素子による切替回路は高価であるためコスト的に不利となる。さらに、実際には、アンテナと高周波コネクタを切り替える頻度はそれほど高くないため、出力端選択回路に高価な半導体素子切替回路を用いることには問題があった。
【0007】
アンテナと高周波コネクタの切替を、部品の付け替え等により行うことも考えられるが、出力電力の測定を行った後に部品を付け直すという作業が発生する。さらに、アンテナと無線送受信部を一体型で構成すると、一体型であるが故にアンテナ単体の特性を測定することが困難であるという問題も生じていた。
【0008】
本発明はこのような従来技術の欠点を解消し、出力端選択回路を設けることなく、また部品を付け直すことなく出力電力やアンテナ単体の特性を測定できるアンテナ一体型の無線送受信機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述の課題を解決するために、同一基板上に、無線送受信回路と、アンテナと、高周波コネクタとを設け、無線送受信回路に一端が接続される第1の接続線と、第1の接続線の他端とアンテナを接続する第2の接続線と、第1の接続線の他端と高周波コネクタを接続する電気長が使用周波数における波長の1/2 に等しい第3の接続線とを形成し、無線送受信回路の特性測定時に、第2の接続線上における第1の接続線の他端から電気長が使用周波数における波長の1/4 となる位置を一時的に接地することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、同一基板上に、無線送受信回路と、アンテナと、高周波コネクタとを設け、無線送受信回路に一端が接続される第1の接続線と、第1の接続線の他端と前記アンテナを接続する第2の接続線と、第1の接続線の他端と高周波コネクタを接続する電気長が使用周波数における波長の1/2 に設定された第3の接続線とを形成し、アンテナ別体型無線送受信機として使用するとき、第2の接続線上における第1の接続線の他端から電気長が使用周波数における波長の1/4 となる位置を半固定的または固定的に接地することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、同一基板上に、無線送受信回路と、アンテナと、高周波コネクタとを設け、無線送受信回路に一端が接続される第1の接続線と、第1の接続線の他端とアンテナを接続する第2の接続線と、第1の接続線の他端と高周波コネクタを接続する電気長が使用周波数における波長の1/2 に設定された第3の接続線とを形成し、アンテナの特性測定時に、第1の接続線の他端から電気長が使用周波数における波長の1/4 となる位置を接地することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に添付図面を参照して本発明による無線送受信機の実施例を詳細に説明する。本発明による第1の実施例は、たとえば5.8 GHz 帯の高周波信号を送受信する無線送受信回路とアンテナを同一基板上に搭載したアンテナ一体型の無線送受信機であり、図1にその平面図を示す。なお、図1は概略図であり、実際の寸法とは異なる(以下、第2の実施例乃至第5の実施例における上面図、斜視図等も同様である)。
【0013】
図1において、基板10は、たとえばガラスエポキシ樹脂、フッ素樹脂、セラミック等の誘電体材料からなる平板形状の基板であり、基板10上には無線送受信回路12および高周波コネクタ20が配置され、接続線14、18、22、およびアンテナ26が形成されている。接続線14、18、22は、それぞれ所定の特性インピーダンスを有するマイクロストリップ線路であり、アンテナ26は、本実施例では平面パッチ型のアンテナである。
【0014】
無線送受信回路12の高周波入出力端12a は接続線14の一端に接続され、接続線14の他端(分岐点16)は接続線18と接続線22の一端にそれぞれ接続され、接続線18の他端は高周波コネクタ20の中心導体の先端に、接続線22の他端はアンテナ26にそれぞれ接続されている(以下、接続線22とアンテナ26の接続点をアンテナ接続点24という)。ここで、接続線18の物理長は、その電気長が使用周波数における波長の1/2 に等しくなるように設定され、接続線22の物理長は、その電気長が使用周波数における波長の1/4 に等しくなるように設定されている。
【0015】
このように構成された無線送受信機の動作を図2の等価回路を参照して説明すると、通信時には、無線送受信回路12は、たとえば5.8GHz帯の高周波信号を高周波入出力12a から出力する。高周波入出力端12a から出力された高周波信号は、接続線14を伝搬して分岐点16へ向かう。分岐点16に到達した高周波信号は、接続線18を伝搬して高周波コネクタ20へ向かうと共に接続線22を伝搬してアンテナ26へ向かう。
【0016】
しかし、通信時には、高周波コネクタ20が使用されないので接続線18の他端は開放状態となっており、また、接続線18の物理長は、その電気長が使用周波数における波長の1/2 のに等しくなるように設定されているので、分岐点16と高周波コネクタ20間はオープンスタブが形成されたと同じ状態となり、分岐点16から高周波コネクタ20側を見たインピーダンスは非常に大きくなる。一方、アンテナ26のインピーダンスは接続線22の特性インピーダンスに整合しているので、高周波信号は、アンテナ接続点24で反射することはない。したがって、高周波入出力端12a から見た負荷は見かけ上アンテナ26だけとなり、高周波入出力端12a から出力された高周波信号の電力は、すべてアンテナ26に伝わり、アンテナ26から放射される。
【0017】
無線送受信回路12側の無線特性を測定する時は、高周波コネクタ20に特性測定器が接続され、アンテナ接続点24は測定用治具100 により接地される。図3は平面パッチ型アンテナに適合した測定用治具100 の一例であり、(a)は底面図、(b)は基板10に取り付けられた場合の斜視図である。この測定用治具100 は、金属等の導電性材料からなり、先端に平坦な接触面102aを有する接地用突起部102 が中央に形成され、柱状の位置固定用突起部104 が四隅に形成されている。接地用突起部102 は、測定用治具100 が基盤10に取り付けられたとき、その接触面102aがアンテナ接続点24に接触すると共にグランドパターン28に最短距離でかつできるだけ広い面積で接触する構造となっている。また、位置固定用突起部104 は、接地用突起部102 が基板10上のアンテナ接続点24と正確に接触するように位置決めをする構造となっている。
【0018】
このような測定用治具100 を図3(b) に示すように基盤10に取り付けると、接地用突起部102 の接触面102aがアンテナ接続点24に接触すると共にグランドパターン28に接触する。これにより、アンテナ接続点24は、測定用治具100 を介してグランドパターン28に接続され、接地される。アンテナ接続点24が接地されると、接続線22の物理長が、その電気長が使用周波数における波長の1/4 に等しくなるように設定されているので、分岐点16とアンテナ接続点24間にショートスタブが形成されたのと同じ状態となり、分岐点16からアンテナ26側を見たインピーダンスは非常に大きなものとなる。
【0019】
一方、高周波コネクタ20に接続されている特性測定器の入力インピーダンスは接続線18の特性インピーダンスと整合しているので、高周波コネクタ20で反射が起きることはない。したがって、無線送受信回路12の高周波入出力端12a から見た負荷は見かけ上特性測定器だけとなり、高周波入出力端12a から出力された高周波信号の電力はすべて高周波コネクタ20に接続された特性測定器に入力される。これにより、たとえば高周波入出力端10a から出力される出力電力等をアンテナ26の影響を受けることなく正確に測定することができる。
【0020】
なお、本実施例では、接続線14の物理長をその電気長が使用周波数における波長の1/4 に等しくなるように設定しているが、接続線14の電気長が使用周波数における波長の1/4 より長い場合には、接続線14上の分岐点16から電気長が使用周波数における波長の1/4 となる位置に接地点を形成し、無線特性の測定時には、その接地点を測定用治具で接地すればよい。また、無線送受信回路12、高周波入出力端14、アンテナ26をすべて基板10の同一面上に配置しているが、基板10の両面に適宜分けて配置し、スルーホール等により接続するようにしてもよい。
【0021】
また、アンテナ26は、平面パッチ型アンテナであるが他の型のアンテナでもよく、たとえば、部品としての誘電体アンテナや別基板にプリントで形成された誘電体アンテナ等を基板10上に搭載する構造としても本実施例と同様な効果が得られる。図4は、部品としての誘電体アンテナ30を基板10上に搭載した無線送受信機の実施例であり、(a) は上面図、(b) は斜視図である。なお、図4において、図1の同一の構成要素には同一の符号を付してあり、(b) の斜視図では、図面簡単化のため無線送受信回路12を省略している。
【0022】
以上説明したように、第1の実施例によれば、測定用治具100 によりアンテナ接続点24を接地してアンテナ26を分岐点16から見かけ上切り離しているので、無線送受信回路12の無線特性、たとえば高周波入出力端12a における出力電力を正確に測定できる。アンテナを介さないで測定するので、電波暗室等の設備を用いる必要がなくなる。また、無線送受信装置の設置位置や設置角度の影響を受けないので、アンテナを介して無線特性を測定する場合よりも安定でしかも精度の高い測定値を得ることができる。さらに、高価な半導体素子の切替回路を使用しないので、コストアップを回避することができる。
【0023】
本発明の第2の実施例は、図5に示すように、図1に示す無線送受信機の接続線18にインピーダンス変換回路40を接続し、インピーダンス変換回路40により接続線18と高周波コネクタ20に接続される特性測定器間のインピーダンス整合を図るものである。その他の点は、図1の無線送受信機と同じであり、図5では図1における構成要素と同じものには同じ符号を付してある。
【0024】
図5において、分岐点16には接続線18-1の一端が接続され、接続線18-1の他端はインピーダンス変換回路40に接続されている。さらに、インピーダンス変換回路40には接続線18-2の一端が接続され、接続線18-2の他端は高周波コネクタ20の中心導体に接続されている。接続線18-1および接続線18-2は、基板10上に形成された所定の特性インピーダンスを有するマイクロストリップ線路である。
【0025】
インピーダンス変換回路40は、インピーダンスを整合する回路であり、たとえばコイル、コンデンサなどの部品で構成された回路でもよく、接続線パターンにより構成された回路でもよい。また、接続線18-1および接続線18-2の物理長は、接続線18-1、18-2、およびインピーダンス変換回路40からなる伝送路が、電気長が使用周波数における波長の1/2 に等しい伝送路となるように設定されている。なお、インピーダンス変換回路40は、接続線18-2の他端と高周波コネクタ20の中心導体先端の間に接続してもよい。
【0026】
このように構成されたアンテナ一体型無線送受信機の動作を、図6の等価回路を参照して説明すると、分岐点16と高周波コネクタ20を接続する接続線18-1、18-2、インピーダンス変換器40からなる伝送路、および分岐点16とアンテナ接続点24を接続する接続線22は、電気長がそれぞれ使用周波数における波長の1/2 、1/4 に等しくなるように設定されているので、通信時、特性測定時における無線送受信機の動作は、第1の実施例の場合と同様となり、同様な効果が得られる。
【0027】
しかし、たとえば、無線特性の測定時に高周波コネクタ20に接続される特性測定器の入力インピーダンスと接続線18-2の特性インピーダンスとが異なる場合、高周波コネクタ20と接続線18-2の接続点においてインピーダンス不整合が起こるので特性測定値に誤差が生ずる。そこで、本実施例では、接続線18に挿入したインピーダンス変換回路28により、高周波コネクタ20と接続線18-2との接続点で反射が起きないようにインピーダンス変換を行う。これにより、入力インピーダンスが接続線18-2の特性インピーダンスと異なる特性測定器も使用することができる。
【0028】
アンテナ26のインピーダンスと接続線22の特性インピーダンスと異なる場合にも、アンテナ接続点24で反射が起こるが、接続線22にインピーダンス変換回路を挿入してインピーダンス整合を行うことによりアンテナ接続点26での反射を無くすことができる。また、インピーダンス変換回路40を接続することにより、接続線18-1、インピーダンス変換回路40および接続線18-2からなる伝送路が、使用周波数における波長の1/2 の電気長に等しいいう条件を満たすことを条件として、接続線18-1、18-2の物理長を短くすることが可能となる。これにより、省スペース化を実現することができる。接続線22についても同様である。
【0029】
以上説明したように、第2の実施例によれば、分岐点16と高周波コネクタ20を接続する接続線18や分岐点16とアンテナ接続点24を接続する接続線22にインピーダンス変換回路を挿入することで、接続線の特性インピーダンスと異なるインピーダンスのアンテナ26や特性測定器を使用することができる。したがって、高周波コネクタ20やアンテナ26を幅広い選択肢の中から選択することが可能となる。また、接続線にインピーダンス変換回路を挿入することで、接続線の物理長を短縮することが可能となるので省スペース化を実現できる。
【0030】
本発明の第3の実施例は、図7に示すように、図1に示す第1の実施例の場合と同様にして、基板10上に送受信回路12および高周波コネクタ20を配置し、接続線14、18、22、およびアンテナ26を形成したアンテナ一体型無線送受信機であるが、アンテナ単体の特性を容易に測定できるように、接続線14上に接地点50を形成した点に特徴がある。なお、図7(a) において、図1における構成要素と同じものには同じ符号を付してあり、(b) では図面の簡単化のため無線送受信回路12を省略している。
【0031】
本実施例では、無線送受信回路12の高周波入出力端12a と分岐点16とを接続する接続線14上の、分岐点16から電気長が使用周波数における波長の1/4 に等しい物理長だけ離れた位置に接地点50を形成し、この接地点50を測定用治具等により基板10上に形成されたグランドパターン52に接触させることができる構造となっている。グランドパターン52は、接続線14の電気的特性に影響を及ぼさない範囲で、その一部が接地点50の近くに形成されている。
【0032】
このように構成された無線送受信機の動作を図7を参照して説明すると、通信時および装置特性の測定時における動作は、第1の実施例の場合と同様である。しかし、アンテナ26の特性、たとえば指向性特性を測定する場合には、測定用治具200 を基板10に取り付け、基板10上の接地点50を測定用治具200 によりグランドパターン52に接続し、接地する。なお、測定用治具200 は、測定時に接地点50をグランドパターン52に接続できる位置に一時保持されればよく、その形状・構造の如何を問わない。一方、高周波コネクタ20にはアンテナ26の指向性特性を測定するための試験用信号源が接続される。
【0033】
試験用信号源から出力された高周波信号は、接続線18を伝搬して分岐点16に到達する。この場合、測定用治具200 により接地点50が接地されており、分岐点16から接地点50までの接続線14の物理長は、その電気長が使用周波数における波長の1/4 に等しくなるように設定されているので、分岐点16から無線送受信回路12の高周波入出力端12a 側を見たインピーダンスが非常に大きくなり、高周波コネクタ20から見た負荷は見かけ上アンテナ26だけとなる。したがって、試験用信号源から出力された高周波信号の電力はすべてアンテナ26に入力されるので、アンテナ26の指向性特性を無線送受信回路12の影響を受けることなく測定することができる。
【0034】
従来のアンテナ一体型無線送受信装置では、無線送受信回路とアンテナとが接続線で固定的に接続され、かつ試験用信号源を接続する高周波コネクタを備えていなかったので、アンテナ単体の特性を測定することが困難であり、アンテナを評価することができなかった。しかし、本実施例によれば、接地点50を接地するだけで、無線送受信回路12の影響を受けることなくアンテナ単体の特性を測定することができる。
【0035】
本発明の第4の実施例は、図8に示すように、図1に示す第1の実施例の場合と同様にして、基板10上に送受信回路12および高周波コネクタ20を配置し、接続線14、18、22、およびアンテナ26を形成したアンテナ一体型無線送受信機であるが、アンテナと無線送受信回路とを分離したアンテナ別体型無線送受信機に容易に転用できる点に特徴がある。なお、図8において、図1における構成要素と同じものには同じ符号を付してある。
【0036】
本実施例では、このような特徴を実現するために、分岐点16とアンテナ26を接続する接続線22上の、分岐点16から電気長が使用周波数における波長の1/4 となる物理長だけ離れた位置に接地点60を形成し、この接地点60を基板10上に形成されたグランドパターン62に接続できる構造となっている。具体的には、図8に示すように、グランドパターン62上の接地点60から至近距離にある位置に、導電性材質からなるネジ64をはめ込むためのネジ穴66(図示せず)が形成されている。なお、グランドパターン62は、接続線22の電気的特性に影響を及ぼさない範囲で、接地点60の近くに形成される。
【0037】
このようなアンテナ一体型無線送受信機の動作は、図1の無線送受信機と同様であり、同様な効果が得られる。この無線送受信機をアンテナ別体型に転用する場合、ネジ64を、接地点60とグランドパターン62とに同時に接触する形状を有する導電性材料からなるワッシャー68の穴を通してネジ穴66にはめ込み、ワッシャー68をグランドパターン62上に固定する。これにより、接地点60はワッシャー68によりグランドパターン62に接続され、接地される。
【0038】
一方、接続線22の分岐点16と接地点60間の物理長は、その電気長が使用周波数における波長の1/4 に等しくなるように設定されている。したがって、接地点60が接地されると分岐点16からアンテナ26側を見たインピーダンスは非常に大きくなり、無線送受信回路12の高周波入出力12a から見た負荷は、見かけ上高周波コネクタ20に接続される負荷のみとなる。よって、高周波コネクタ20にアンテナを接続することにより、アンテナ一体型無線送受信機をアンテナ別体型無線送受信機として使用することができる。なお、ネジ64をネジ穴66から抜き取り、ワッシャー68を取り外すことにより、アンテナ一体型無線送受信機に戻すことができる。
【0039】
以上説明したように、第4の実施例によれば、ワッシャー68をネジ64によりグランドパターン62上に固定して接地点60を接地し、無線送受信回路12の負荷を見かけ上高周波コネクタ20に接続される負荷のみとすることができるので、高周波コネクタ20側に設けられたアンテナとを半固定的に選択することができ、アンテナ一体型無線送受信機をアンテナ別型無線送受信機に容易に転用することができ、また、転用したアンテナ別型無線送受信機を容易にアンテナ一体型無線送受信機に戻すことができる。また、アンテナ一体型無線送受信機をアンテナ別型無線送受信機に転用できるので、装置設計は一種類でよく、製造コストを低減することができる。
【0040】
本発明の第5の実施例は、図9に示すように、図1に示す第1の実施例の場合と同様にして、基板10上に送受信回路12および高周波コネクタ20を配置し、接続線14、18、22、およびアンテナ26を形成したアンテナ一体型無線送受信機であるが、第4の実施例と同様に、アンテナ別体型無線送受信機に容易に転用できる点に特徴がある。なお、図9において、図1における構成要素と同じものには同じ符号を付してある。
【0041】
本実施例では、このような特徴を実現するために、分岐点16とアンテナ26とを接続する接続線22上の、分岐点16から電気長が使用周波数における波長の1/4 となる物理長だけ離れた位置に接地点70を形成し、この接地点70を基板10上に形成されたグランドパターン72に接続できる構造となっている。なお、グランドパターン72は、接続線22の電気的特性に影響を及ぼさない範囲で、接地点70の近くに形成される。
【0042】
このようなアンテナ一体型の無線送受信機の動作は、図1の無線送受信機と同様であり、同様な効果が得られる。この無線送受信機をアンテナ別体型として使用する場合、図9に示すように、導電性のジャンパー線74を半田付け等により接地点70とグランドパターン72とに接続する。これにより、接地点70は接地される。一方、接続線22の分岐点16と接地点70間の物理長は、その電気長が使用周波数における波長の1/4 に等しくなるように設定されている。
【0043】
したがって、分岐点16からアンテナ26側を見たインピーダンスは非常に大きくなり、無線送受信回路12の高周波入出力12a から見た負荷は、見かけ上高周波コネクタ20に接続される負荷のみとなる。よって、高周波コネクタ20にアンテナを接続すれば、アンテナ別体型無線送受信機として使用することができる。なお、アンテナ26が別部品や別基板による誘電体アンテナである場合には、アンテナ26を未実装にしてもよい。
【0044】
以上説明したように、第5の実施例によれば、ジャンパー線74により接地点70を接地し、無線送受信回路12の負荷を見かけ上高周波コネクタ20に接続される負荷のみとすることができるので、高周波コネクタ20側に設けたアンテナを固定的に選択することができ、アンテナ別型無線送受信機として使用することができる。したがって、設計はアンテナ一体型無線送受信機一種類でよく、製造コストを低減することができる。
【0045】
【発明の効果】
このように本発明によれば、無線送受信回路につながる分岐点と高周波コネクタおよびアンテナを、電気長がそれぞれ使用周波数における波長の1/4 、1/2 に等しい物理長の接続線で接続し、特性測定時に測定用治具によりアンテナ接続点を接地するので、無線送受信回路の出力電力をアンテナの影響を受けることなく正確に測定できる。この場合、各接続線にインピーダンス変換回路を設け、アンテナや高周波コネクタに接続される測定器と接続線とのインピーダンス整合を図ることにより、アンテナや測定器の選択肢の幅を広げることができる。
【0046】
また、分岐点と無線送受信回路を接続する接続線上の、分岐点から電気長が使用周波数における波長の1/4 に等しい物理長だけ離れた位置に設けた接地点を接地することにより、無線送受信回路の影響を受けることなくアンテナ単体の特性を測定することができる。
【0047】
さらに、分岐点とアンテナとを接続する接続線上の、分岐点から電気長が使用周波数における波長の1/4 に等しい物理長だけ離れた位置に設けた接地点を半固定的にまたは固定的に接地することにより、アンテナ一体型無線送受信機をアンテナ別型無線送受信機に容易に転用することができる。したがって、装置設計は一種類でよいので製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による無線送受信機の第1の実施例を示す平面図である。
【図2】図1に示す無線送受信機の等価回路図である。
【図3】図1に示す無線送受信機の特性測定時に使用する測定用治具を示す図であり、(a) は底面図、(b) は基板に取り付けられたときの斜視図である。
【図4】部品としての誘電体アンテナを使用した場合の無線送受信機の実施例を示す図であり、(a) は平面図、(b) は測定用治具が取り付けられたときの斜視図である。
【図5】本発明による無線送受信機の第2の実施例を示す平面図である。
【図6】図5に示す無線送受信機の等価回路図である。
【図7】本発明による無線送受信機の第3の実施例を示す図であり、(a) は平面図、(b) は測定用治具が取り付けられたときの斜視図である。
【図8】本発明による無線送受信機の第4の実施例を示す平面図である。
【図9】本発明による無線送受信機の第5の実施例を示す平面図である。
【符号の説明】
10 基板
12 無線送受信回路
20 高周波コネクタ
26 アンテナ
14、18、22 接続線
100 測定用治具

Claims (4)

  1. 同一基板上に、無線送受信回路と、アンテナと、高周波コネクタとを設け、前記無線送受信回路に一端が接続される第1の接続線と、該第1の接続線の他端と前記アンテナを接続する第2の接続線と、前記第1の接続線の他端と前記高周波コネクタを接続する電気長が使用周波数における波長の1/2 に等しい第3の接続線とを形成し、前記アンテナの特性測定時に、前記第1の接続線上における前記第1の接続線の他端から電気長が使用周波数における波長の1/4 となる位置を接地可能とし、前記第1の接続線と前記第2の接続線と前記第3の接続線とが所定の特性インピーダンスを有するマイクロストリップ線路で構成され、前記高周波コネクタに外部アンテナを接続する際に、前記第2の接続線上における前記第1の接続線の他端から電気長が使用周波数における波長の 1/4 となる位置を接地可能としたことを特徴とするアンテナ一体型無線送受信機。
  2. 請求項1に記載のアンテナ一体型無線送受信機において、前記無線送受信回路の特性測定時に、前記第2の接続線上における前記第1の接続線の他端から電気長が使用周波数における波長の1/4 となる位置を一時的に接地し、前記第1の接続線と前記第2の接続線と前記第3の接続線とが所定の特性インピーダンスを有するマイクロストリップ線路で構成されていることを特徴とするアンテナ一体型無線送受信機。
  3. 請求項1または請求項2に記載のアンテナ一体型無線送受信機において、前記第2の接続線または/および第3の接続線にインピーダンス変換回路を挿入したことを特徴とするアンテナ一体型無線送受信機。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のアンテナ一体型無線送受信機において、前記第2の接続線は、電気長が使用周波数における波長の1/2 であることを特徴とするアンテナ一体型無線送受信機。
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