JP4234991B2 - 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法及びその製造方法によって製造される情報記録媒体用ガラス基板 - Google Patents
情報記録媒体用ガラス基板の製造方法及びその製造方法によって製造される情報記録媒体用ガラス基板 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばハードディスク等のような情報記録装置の磁気記録媒体である磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク等に使用される情報記録媒体用ガラス基板の製造方法及びその製造方法によって製造される情報記録媒体用ガラス基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のような情報記録媒体用ガラス基板(以下、略して「ガラス基板」とも記載する)は、高密度の記録を可能とするため、その表面をできる限り平滑にする必要がある。このため、ガラス基板は、その製造時に表面を複数段階にわたって研削及び研磨されることにより、微小な凹凸の発生が抑えられている(例えば、特許文献1参照。)。すなわち、該ガラス基板は、粗研削と精研削及び第1研磨と第2研磨(ファイナル研磨)の各工程に分けて研削及び研磨される。
【0003】
これらのうち、第1研磨は、研磨装置を用い、硬質ポリッシャでガラス基板の表面をその表面粗さがRmax 100オングストローム(10nm)程度となるまで研磨する工程である。第2研磨は、第1研磨と同様の研磨装置を用い、硬質ポリッシャに代えて軟質ポリッシャでガラス基板の表面を研磨する工程である。そして、第1研磨及び第2研磨の研磨剤には、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素の粒子を含むコロイダルシリカ等が必要とされる研磨精度等に応じて適宜選択され、使用される。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−154325号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年のガラス基板には、より高密度に記録可能なものが要請されており、これを達成するため、その表面の平滑性を向上させる必要がある。そして、平滑性を向上させるためには、研磨を第1研磨及び第2研磨の2段階に分けるだけでなく、3段階、4段階等のさらに多くの段階に分けて行う必要がある。しかし、研磨に係る工程を多くの段階に分けるに従い、研磨装置間でのガラス基板の移動、各工程間での洗浄等といった煩雑で長時間を要する作業が増し、生産性及び歩留まりの低下を招くという問題があった。
【0006】
この発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、生産効率を向上させることができ、品質を維持しつつ、生産量の増加を図ることができる情報記録媒体用ガラス基板の製造方法及びその製造方法によって製造される情報記録媒体用ガラス基板を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法の発明は、円盤状に形成されたガラス素板の表面を研磨して製造される情報記録媒体用ガラス基板の製造方法において、前記研磨は、ガラス素板の表面が平滑となるように粗研磨するための1次研磨処理を施す工程と、粗研磨されたガラス素板の表面がさらに平滑となるように精密研磨するための2次研磨処理を施す工程との2工程に分けて行われるとともに、前記1次研磨処理は、合成樹脂製の発泡体よりなる研磨パッドを備える研磨装置を用い、ガラス素板の表面に研磨剤を供給しつつ、研磨パッドを摺接させて同表面を粗研磨する処理であり、当該研磨パッドには、研磨装置への装着後、1次研磨処理で使用する前に予めパッドドレス処理を施されたものが使用され、該パッドドレス処理は、金属製の円板の表面にダイヤモンド製の砥粒を電着するとともにその円板の直径及び厚みがガラス素板の直径及び厚みとほぼ同じ長さに形成したパッドドレッサーを用い、同パッドドレッサーの表面に研磨パッドを摺接させて研磨パッドの表面を磨く処理であり、前記研磨パッドは、パッドドレス処理を施された後の状態で、触針計を使用して測定波長(λ)を0.25〜1.4mmとして測定された表面の平均うねり高さが、4〜25μmであり、カットオフ値(λC)を2.5mmとして測定された表面粗さが、3〜8μmであることを要旨とする。
【0008】
請求項2に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法の発明は、請求項1に記載の発明において、前記パッドドレス処理は、パッドドレッサーと研磨パッドの間に加わる加重(g/cm2)と、パッドドレス処理に要する作業時間(分)との積が、500〜3000となるように施されることを要旨とする。
【0009】
請求項3に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記パッドドレス処理は、1次研磨処理における単位時間当たりの研磨量を示す値である研磨レートに応じ、同研磨レートを所定範囲に維持するように、適宜施されることを要旨とする。
【0010】
請求項4に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法の発明は、請求項3に記載の発明において、前記研磨レートは、パッドドレス処理を施した直後の研磨レートを基準値とし、同基準値の80〜100%に維持され、当該研磨レートが基準値の80%未満となったときにパッドドレス処理が施されることを要旨とする。
【0011】
請求項5に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記パッドドレッサーは、その番手が♯325〜♯600であることを要旨とする。
【0012】
請求項6に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の発明において、前記パッドドレッサーは、研磨パッドの表面に静置した状態で、同研磨パッドの表面1cm2当たりに加わる重量が、0.5〜2.0gであることを要旨とする。
【0013】
請求項7に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法の発明は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の発明において、前記1次研磨処理において、ガラス素板を、原子間力顕微鏡を用いて測定された算術平均粗さ(Ra)が1.0nm以下、多機能ディスク干渉計を用いて測定波長(λ)が0.4〜5.0mmで測定されたうねりの高さ(Wa)が1.0nm以下、三次元表面構造解析顕微鏡を用いて測定波長(λ)が0.2〜1.4mmで測定された微小うねりの高さ(NRa)が0.3nm以下となるまで粗研磨することを要旨とする。
【0014】
請求項8に記載の情報記録媒体用ガラス基板の発明は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の製造方法によって製造される情報記録媒体用ガラス基板であって、原子間力顕微鏡を用いて測定された算術平均粗さ(Ra)が0.4nm以下であり、多機能ディスク干渉計を用いて測定波長(λ)が0.4〜5.0mmで測定されたうねりの高さ(Wa)が0.5nm以下であり、三次元表面構造解析顕微鏡を用いて測定波長(λ)が0.2〜1.4mmで測定された微小うねりの高さ(NRa)が0.15nm以下であることを要旨とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
情報記録媒体用ガラス基板(以下、略して「ガラス基板」とも記載する)は、シート状のガラス板から円盤状に切り出されたガラス素板の表面を、研磨装置を使用して研磨することにより、中心に円孔を有する円盤状に形成されている。当該ガラス素板は、フロート法、ダウンドロー法、リドロー法又はプレス法で製造されたソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス、ボロシリケートガラス、結晶化ガラス等の多成分系のガラス材料より形成されている。そして、該ガラス素板から得られたガラス基板の表面に、例えばコバルト(Co)、クロム(Cr)、鉄(Fe)等の金属又は合金よりなる磁性膜、保護膜等を形成することにより、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク等の情報記録媒体が構成される。
【0016】
図1に示すように、前記研磨装置41は、互いに平行となるように上下に配設された円盤状の上定盤42b及び下定盤42aと、上定盤42b及び下定盤42aを内側に囲い込むように配設された円環状のインターナルギヤ43とを備えている。当該下定盤42aの中心には回転軸44が突設されるとともに、同回転軸44の下端外周面上には太陽ギヤ45が配設されている。上定盤42bの中心には挿通孔46が透設されており、同挿通孔46には回転軸44が挿通されている。これら上定盤42b、下定盤42a、インターナルギヤ43及び太陽ギヤ45は、モータ等によりそれぞれ独立して回転することができるように駆動されている。下定盤42a及び上定盤42bの間にはこれらに挟み込まれるようにして複数のキャリア47が配設されている。同キャリア47には複数の円穴48が透設され、各円穴48内にはガラス素板31が収容されている。また、各キャリア47の外周縁部にはギア49がそれぞれ突設されており、これらギア49は前記インターナルギヤ43及び太陽ギヤ45にぞれぞれ噛合されている。
【0017】
当該研磨装置41において、下定盤42a及び上定盤42bの表面には、合成樹脂製の発泡体よりなる研磨パッドが必要に応じて装着される。ガラス素板31は、キャリア47の円穴48内に収容された状態で下定盤42a及び上定盤42bの間、若しくは一対の研磨パッドの間に挟み込まれる。この状態で、ガラス素板31の表面には、下定盤42a及び上定盤42bと研磨パッドを介して図示しない供給部から研磨剤が供給される。つまり、下定盤42a及び上定盤42bと研磨パッドには、それぞれの厚み方向に延びるように、図示しない複数の供給孔が透設されており、研磨剤を貯留するタンク等の供給部からこれら供給孔に研磨剤が供給される。そして、上定盤42b、下定盤42a、インターナルギヤ43及び太陽ギヤ45をそれぞれ回転させることにより、ガラス素板31を下定盤42a及び上定盤42b又は研磨パッドに接触させた状態で各キャリア47がそれぞれ自転しながら回転軸44を中心に公転し、ガラス素板31の表面が研磨される。
【0018】
次に、前記ガラス基板の製造方法について説明する。
ガラス基板は、円盤加工工程、端面面取り工程、ラップ工程、研磨工程及び洗浄処理工程を経て製造される。
【0019】
前記円盤加工工程においては、シート状のガラス板を超硬合金又はダイヤモンド製のカッターを用いて切断することにより、その中心に円孔を有する円盤状のガラス素板が形成される。前記端面面取り工程においては、ガラス素板の内外周端面が研削され、外径及び内径寸法が所定長さとされるとともに、内外周端面の角部が研磨されて面取り加工される。
【0020】
前記ラップ工程においては、ガラス素板にラップ処理が施され、ガラス素板全体での反りが修正されることにより、ガラス素板が略平坦な板とされる。このラップ処理は、前記研磨装置41を用い、ガラス素板31の表面に研磨材を供給しつつ、下定盤42a及び上定盤42bを摺接させて同表面を研削することにより行われる。また、ラップ処理の研磨剤には、粒径の大きなアルミナ砥粒等の粒子を溶媒である水に分散させてスラリー状としたものが使用される。
【0021】
前記研磨工程においては、前記研磨装置41を用い、下定盤42a及び上定盤42bに研磨パッドを装着した状態で、同研磨パッドをガラス素板31の表面に摺接させることにより行われる。この研磨工程でガラス素板は、複数段階に分けて研磨されることにより、その表面が平滑面とされる。前記洗浄処理工程においては、洗浄液を使用し、研磨後のガラス素板の表面に付着した研磨剤、研磨粉、塵埃等の付着物を除去することにより、その表面が平滑であり、清浄度を高められたガラス基板が製造される。
【0022】
製造されたガラス基板は、その表面粗さ(Ra)が好ましくは0.4nm以下である。また、表面のうねりの高さ(Wa)は、好ましくは0.5nm以下である。加えて、表面の微小うねりの高さ(NRa)は、好ましくは0.15nm以下である。なお、Raとは、原子間力顕微鏡(AFM)で測定された値を示すものである。Waとは、Phase Metrix社製の多機能ディスク干渉計(Optiflat)を用い、測定波長(λ)を0.4〜5.0mmとして表面の所定領域を白色光で走査して測定された値を示すものである。NRaとは、Zygo社製の三次元表面構造解析顕微鏡(NewView200)を用い、測定波長(λ)を0.2〜1.4mmとして表面の所定領域を白色光で走査して測定された値を示すものである。
【0023】
ガラス基板は、Ra、Wa及びNRaがそれぞれ0.4nm、0.5nm及び0.15nmを超えると、その表面が荒れ、平滑性の低下した品質の低いものとなるおそれがある。このような品質の低いガラス基板の場合、情報記録媒体の表面と、この情報記録媒体に記録された情報を読み取るためのヘッドとの距離を短くすることができず、高密度記録化を図りにくくなる。これは、ヘッドが情報記録媒体上を移動する際、その表面の凹凸に衝突したり、引っ掛かったり等の不具合が発生しやすくなるからである。
【0024】
従来のガラス基板の製造方法では、製造されるガラス基板の品質向上を図る、つまりはその表面の平滑性を高めるため、研磨工程が1次研磨処理を施す工程、2次研磨処理を施す工程及び3次研磨処理を施す工程の主に3段階の工程に分けて施される。これら1次研磨処理、2次研磨処理及び3次研磨処理は、それぞれガラス素板を粗研磨、精密研磨及び超精密研磨する処理である。各処理で使用する研磨装置の構成は同一である。しかし、1次研磨処理と2次研磨処理とでは主に使用する研磨パッドが異なり、2次研磨処理と3次研磨処理とでは主に使用する研磨剤が異なる。これは、各処理を経る毎に研磨されたガラス素板の平滑性を段階的に向上させるためである。そして、各処理毎に最適な研磨パッド、研磨剤等を選択し、使用するため、それぞれの処理で研磨装置が一台ずつ割り当てられ、研磨パッドの交換に係る作業時間の削減、種類の異なる研磨剤の混合防止等が図られる。
【0025】
これに対し、本発明で前記研磨工程は、ガラス素板の表面を平滑に粗研磨するための1次研磨処理を施す工程と、粗研磨されたガラス素板の表面をさらに平滑に精密研磨するための2次研磨処理を施す工程との2工程に分けて行われる。つまり、研磨工程を1次研磨処理を施す工程と、2次研磨処理を施す工程との2段階の工程で終了させることを一の特徴とし、これに基づき、作業時間の短縮化を図ることを主な目的とする。そこで、各処理について、以下に詳しく説明する。
【0026】
前記1次研磨処理とは、ガラス素板の全体の厚みを所定値として、その表面に存在する小さな反り、うねり、微小うねり、欠け(チッピング)、ひび(クラック)等の欠陥を除去する処理をいう。これら欠陥の中でもうねりは、ガラス素板が潜在的に有するものであり、主として前述のフロート法等でガラス素板の材料であるガラス板を製造するとき、同ガラス板の表面にスジ状に形成されるものである。つまり、これら欠陥はガラス素板の表面からほぼ一定の厚み範囲内に形成されており、ガラス素板の全体の厚みを所定値とするために表面の一部分を研磨によって除去することで、その表面の一部分とともに欠陥を除去することが可能となる。従って、この1次研磨処理では、ガラス素板の表面から欠陥を含む一定部分を除去することを第1の目的とし、粗研磨による取り代が重視される。また、研磨工程はガラス素板の表面を平滑面とする目的で行われるものであり、1次研磨処理後のガラス素板の表面が処理前よりも荒れることは、研磨工程の目的自体に反することとなる。従って、1次研磨処理では、粗研磨されたガラス素板の表面を平滑にすることを第2の目的とし、ガラス素板の表面から一定部分を除去しつつも、その表面を傷つけないようにすることが重視される。
【0027】
前記2次研磨処理とは、ガラス素板の表面の極僅かな部分を削り取り、その表面に存在する微小うねり、微小凹凸等の微小な欠陥を修正する処理をいう。つまり、これら微小な欠陥は、微小うねりならばその丘の部分、微小凹凸ならばその凸の部分等のように、他よりも高くなっている部分を削り取ることでその凹凸を均され、平滑にされたガラス素板の表面をさらに平滑に修正することが可能となる。従って、この2次研磨処理では、ガラス素板の表面が鏡面状の平滑面となるように磨いて均すことを目的とし、精密研磨による取り代は重視されず、ガラス素板の表面を傷つけることなく、微小な欠陥の上部のみ削り取ることが重視される。
【0028】
1次研磨処理と2次研磨処理とは、ガラス素板の表面を研磨するということでは共通するが、上で述べたようにそれぞれの目的は大きく異なる。すなわち、1次研磨処理では、ガラス素板の欠陥を含む表面部分をどれだけ除去するかを問題とし、取り代が重視され、ガラス素板の表面を傷つけずに削ることに主眼が置かれる。これに対し、2次研磨処理で取り代はさほど問題とされず、ガラス素板の表面に残る欠陥のみを如何に均すかを問題とし、その表面を鏡面状の平滑面とすることが重視され、ガラス素板の表面を傷つけずに磨くことに主眼が置かれる。このため、1次研磨処理と2次研磨処理とでは、同じ構成の研磨装置を使用するものの、それぞれの目的に合わせ、研磨パッド及び研磨剤の両方で異なるものを使用する。
【0029】
研磨パッドとして、1次研磨処理では、表面部分を一定の取り代で除去する目的と、ガラス素板の表面を平滑にする目的とを満たすため、ガラス素板の表面を大きく傷つけることなく削り取ることが可能な程度の硬さを有する硬質ポリッシャが使用される。このような硬質ポリッシャには、ポリウレタン、ポリエステル等の合成樹脂製の発泡体よりなり、その表面に気泡を目視できる程度に目の粗いスポンジ状のものが使用される。硬質ポリッシャの硬度は、JIS K6301に規定されるJIS Aの硬度で、好ましくは65〜95である。また、その圧縮弾性率は、好ましくは60〜95%である。そして、その圧縮率が1〜4%となるように下定盤42a及び上定盤42bに貼着して使用することが好ましい。
【0030】
JIS Aの硬度が65未満、圧縮弾性率が60%未満又は圧縮率が4%より高い場合、硬質ポリッシャが所望の硬さを有さず、一定の取り代に達するまでに長時間を要してしまうおそれがある。加えて、研磨時に硬質ポリッシャが変形して特にその表面に凹凸、うねり等が形成されることにより、ガラス素板の表面にうねり等の欠陥が形成され、同表面を平滑にすることができなくなるおそれがある。JIS Aの硬度が95より大きい、圧縮弾性率が95%より高い又は圧縮率が1%未満の場合、硬質ポリッシャによりガラス素板の表面が傷つき、却って表面状態が荒れてしまうおそれがある。
【0031】
研磨パッドとして、2次研磨処理では、ガラス素板の表面が鏡面状の平滑面となるように磨いて均すという目的を満たすため、ガラス素板の表面を大きく削ることなく、磨くことが可能な程度の軟らかさを有する軟質ポリッシャが使用される。このような軟質ポリッシャには、ポリウレタン、ポリエステル等の合成樹脂製の発泡体よりなり、その表面の気泡を目視することが難しい程度に目の細かいスウェード状のものが使用される。軟質ポリッシャの硬度は、SRIS−0101に規定されるアスカーCの硬度で、好ましくは58〜85である。また、その圧縮弾性率は、好ましくは58〜90%である。そして、その圧縮率が1〜5%となるように下定盤42aと上定盤42bに貼着して使用することが好ましい。
【0032】
アスカーCの硬度が58未満、圧縮弾性率が58%未満又は圧縮率が5%より高い場合、研磨時に軟質ポリッシャが変形して特にその表面に凹凸、うねり等が形成されることにより、製造されたガラス基板の表面に微小なうねりが形成されてしまうおそれがある。また、アスカーCの硬度が85より大きい、圧縮弾性率が90%より高い又は圧縮率が1%未満の場合、軟質ポリッシャによりガラス素板の表面が傷つき、製造されたガラス基板が却って表面状態の荒れたものになるおそれがある。なお、このスウェード状の軟質ポリッシャは、スポンジ状の硬質ポリッシャとその硬さが本質的に大きく異なり、同じ基準で比較することは難しい。このことから、硬質ポリッシャをJIS Aの硬度で表し、軟質ポリッシャをアスカーCの硬度で表している。
【0033】
研磨剤として、1次研磨処理では、平均粒径1.2μm前後の粒子を溶媒としての水に分散させてスラリー状としたものが使用される。この粒子としては、研磨効率が優れていることから、酸化セリウムや酸化ランタン等の希土類酸化物が挙げられる。これら希土類酸化物のなかでも酸化セリウムは、ガラス材料に対して化学的に作用し、その表面をより効果的かつ効率よく研磨することが可能なため、より好ましい。
【0034】
研磨剤として、2次研磨処理では、1次研磨処理で使用するものよりも粒径の小さな粒子を溶媒としての水に分散させてスラリー状としたものが使用される。この粒子としては、コロイダルシリカ等の酸化ケイ素の粒子が挙げられる。また、粒子の平均粒径(D50)は、好ましくは0.1μm以下である。D50が0.1μmを超える場合、2次研磨処理でガラス素板が傷つき、所望とする平滑性を得られなくなるおそれがある。
【0035】
従来の研磨工程を単純に2工程で終了させるのみとすることは、製造されるガラス基板の表面の平滑性等といった品質の低下、各処理における研磨時間の長時間化等の弊害を招くこととなる。これは、例えば単純に従来の3次研磨処理を省略するのみでは、最終的に所望とするガラス基板の平滑性を得られず、また従来の2次研磨処理を省略するのみでは、従来の3次研磨処理に係る研磨時間が長時間化する等の理由による。特に、ガラス基板の表面の周縁部分にはスキージャンプと呼ばれる膨らみ、ロールオフと呼ばれるへこみ等が形成されやすく、研磨工程ではこの周縁部分の形状の修正も行われる。なお、周縁部分がこのような形状となる理由は、ガラス素板の内外周端面の角部が面取り加工されていることから、当該表面の周縁部分では他の部分と比べ、研磨パッドの当たり具合が異なるためである。そして、従来の2次研磨処理又は3次研磨処理を単純に省略するのみとすれば、周縁部分の形状の修正を十分に行うことができず、この周縁部分における表面品質の低下という弊害も招くこととなる。
【0036】
従って、研磨工程を2工程で終了させつつも、製造されるガラス基板の品質の維持又は向上を図るためには、1次研磨処理及び2次研磨処理のうち少なくとも一方の処理における品質を向上させる必要がある。そこで、1次研磨処理及び2次研磨処理における品質の向上を図るため、各処理で使用される研磨パッドとしての硬質ポリッシャ及び軟質ポリッシャは、前記研磨装置41への装着後、研磨に使用する前に予めパッドドレス処理が施される。
【0037】
該パッドドレス処理とは、パッドドレッサーを使用し、同パッドドレッサーの表面に研磨パッドを摺接させ、その研磨パッドの表面を磨いて表面の凹凸、荒れ等を修正して平坦面とする処理をいう。そして、パッドドレス処理は、前記研磨装置41において下定盤42a及び上定盤42bにそれぞれ研磨パッドを貼付した状態で、一対の研磨パッドの間にパッドドレッサーを挟み込み、下定盤42a及び上定盤42bをそれぞれ回転させることによって行われる。
【0038】
本発明は、1次研磨処理で使用する硬質ポリッシャのパッドドレス処理を特に重視する。これは、本発明の1次研磨処理は、従来の2次研磨処理の表面品質とほぼ同程度まで、粗研磨後のガラス素板の品質を向上させることを目的とするためである。特に、1次研磨処理は取り代を重視する分、2次研磨処理と比較してガラス素板の表面を荒らす可能性が高いため品質向上に係る影響が大きい。これに加え、本発明の1次研磨処理で使用する硬質ポリッシャで、従来の2次研磨処理で使用する軟質ポリッシャとほぼ同程度の品質を如何に得るかが課題となる。そこで、本発明者等はガラス素板の表面品質に直接的に影響する硬質ポリッシャの表面の欠陥を出来る限りなくすため、パッドドレス処理に使用するパッドドレッサー、パッドドレス処理の条件等を選定することとした。なお、ここでいう表面品質とは、表面全体における品質を指し、これには表面の平滑性の善し悪しの他、その周縁部分の形状の可否等も含まれる。
【0039】
図2に示すように、パッドドレッサー11は、ステンレス鋼、アルミニウム、鉄等の金属製の円板12を有し、同円板12の中心には円孔13が設けられている。この円板12において、その表面の外周寄りには、複数の砥石部14が設けられている。これら砥石部14は、それぞれ略扇状をなし、円板12の周方向へ等間隔おきに配設されている。この砥石部14は、ダイヤモンド製の砥粒15を円板12の表面に電着することにより、形成されている。そして、該パッドドレッサー11は、その表面に設けられた砥石部14に硬質ポリッシャが摺接されることにより、同硬質ポリッシャの表面を磨くように構成されている。また、パッドドレッサー11は、砥石部14が設けられた分だけその厚みが増しており、硬質ポリッシャの円板12の表面への直接的な接触が抑制され、硬質ポリッシャによる円板12の研磨が抑制されている。
【0040】
パッドドレッサー11のサイズは、製造されるガラス素板のサイズとほぼ同じであることが好ましい。具体的には、その直径(円板12の直径)が65〜95mm、全体の厚み(円板12の厚み+砥石部14の厚み)が0.5〜1mmであることが好ましい。パッドドレッサー11のサイズをガラス素板のサイズとほぼ同じとすることにより、同パッドドレッサー11の重量を軽減することができ、パッドドレス処理時に硬質ポリッシャの一部に偏って加重が加わることを防止することができる。これに加え、前記研磨装置41のキャリア47の各円穴48内にそれぞれパッドドレッサー11を収容し、1次研磨処理と同様の操作を行うことで、パッドドレス処理を施すことができる。この場合、硬質ポリッシャの表面のうち、研磨時にガラス素板の表面へ実際に接触する箇所を重点的に修正することが可能である。
【0041】
パッドドレッサー11の重量は、同パッドドレッサー11を硬質ポリッシャの表面に静置した状態で、硬質ポリッシャの表面1cm2当たりに加わる重量が、好ましくは0.5〜2.0gである。表面1cm2当たりに加わる重量を0.5g未満とする場合、重量軽減のために前記円板12を薄くせざるを得ず、パッドドレッサー11の強度が低下してしまう。このようにパッドドレッサー11の強度が低下した場合、パッドドレス処理時にパッドドレッサー11が歪み、却って硬質ポリッシャの表面を荒らすおそれがある。重量が2.0gを超えると、特に下定盤42aに貼付された硬質ポリッシャの表面にパッドドレッサー11が必要以上に押し付けられるおそれがある。この場合、パッドドレス処理時に硬質ポリッシャの表面が却って荒れ、同表面に凹凸、うねり等の欠陥を形成してしまう。
【0042】
パッドドレッサー11において、砥石部14の番手は、好ましくは♯325〜♯600である。番手が♯600を超える場合、砥粒15の粒径が小さくなることから、同砥粒15が円板12の表面から脱落しやすく、パッドドレッサー11の耐用時間が短くなり、パッドドレッサー11を頻繁に交換しなければならない。番手が♯325より小さい場合、砥粒15の粒径が大きくなることから、同パッドドレッサー11が硬質ポリッシャの表面を却って荒らし、同表面に凹凸、うねり等の欠陥を形成してしまう。
【0043】
パッドドレス処理は、パッドドレッサー11と硬質ポリッシャの間に必要十分な加重を加えつつ、所定の作業時間だけ行われる。パッドドレス処理の条件となる加重と作業時間とは、パッドドレッサー11と硬質ポリッシャの間に加わる加重が小さい場合には作業時間を長く、加重が大きい場合には作業時間を短く等のように、互いに反比例する関係にあり、それぞれの値に応じて調整される。そこで、パッドドレス処理において、加重(g/cm2)と、作業時間(分)とは、互いの積が、500〜3000となるように施されることが好ましい。加重と作業時間との積が500未満又は3000を超える場合、硬質ポリッシャにパッドドレス処理が十分に施されていないか、あるいは過剰なパッドドレス処理により、硬質ポリッシャの表面を却って荒らし、その表面に欠陥を形成してしまうおそれがある。
【0044】
具体的に、加重は、好ましくは20〜200g/cm2である。加重が20g/cm2未満の場合、硬質ポリッシャをパッドドレッサーに十分に摺接させることができず、硬質ポリッシャの表面を修正することができなくなるおそれがある。加重が200g/cm2を超えると、硬質ポリッシャの表面がパッドドレッサーによって必要以上に削られ、却って同表面が荒れたり、うねりが形成されたり等してしまうおそれがある。また、作業時間は、好ましくは10〜180分である。作業時間が10分未満の場合、パッドドレス処理が十分に施されないか、あるいは作業時間に合わせて加重を必要以上に加える必要がある。作業時間が180分を超えると、これ以上はパッドドレス処理の効果は向上せず、製造時間の長時間化により、生産量の低下を招くおそれがある。
【0045】
パッドドレス処理を施された後の硬質ポリッシャは、ガラス素板に接触することとなる表面の平均うねり高さが、好ましくは4〜25μmである。また、その表面粗さが、好ましくは3〜8μmである。なお、平均うねり高さは、触針計を使用し、測定波長(λ)を0.25〜1.4mmとして測定された値である。表面粗さは、同じく触針計を使用し、カットオフ値(λC)を2.5mmとして測定された値である。パッドドレス処理で平均うねり高さを4μm未満、表面粗さを3μm未満とすることは難しく、長時間を要するため、却って生産量の低下を招くおそれがある。平均うねり高さが25μm、表面粗さが8μmを超える硬質ポリッシャは、その表面が荒れたものであり、同硬質ポリッシャで1次研磨処理されたガラス素板は、表面品質の低いものとなってしまう。
【0046】
上記のパッドドレス処理は、必ずしも各1次研磨処理毎に行う必要はなく、1次研磨処理における研磨レートに応じ、同研磨レートが所定範囲に維持されるように適宜施すことが好ましい。この研磨レートとは、1次研磨処理における硬質ポリッシャによる単位時間当たりのガラス素板の取り代を示す値をいう。研磨レートは、パッドドレス処理を施した直後に測定された研磨レートを基準値とし、次にパッドドレス処理が施されるまでの間、同基準値の80〜100%に維持されることが好ましい。研磨レートが80%未満となると、研磨量の低下によるガラス素板の表面品質の低下、あるいは製造時間の長時間化を招くことになる。そして、この実施形態では、研磨レートが80%未満となったとき、パッドドレス処理が施される。このように、研磨レートに応じてパッドドレス処理を適宜施した場合、硬質ポリッシャの耐用時間を延ばすことが可能であるとともに、研磨レートを維持することにより、ガラス素板の表面品質及び製造時間を安定的に維持することが可能である。
【0047】
また、当該1次研磨処理では、ガラス素板を前研磨と後研磨との2段階に分けて粗研磨することが好ましい。この場合、研磨パッドとガラス素板との間に加える加重について、前研磨の加重を後研磨の加重よりも高めることが好ましい。前研磨における加重を高めることにより、この前研磨での研磨レートが高まり、ガラス素板の表面部分から一定の取り代を迅速に取り除くことができる。また、後研磨における加重を低くすることにより、ガラス素板の表面を硬質ポリッシャで大きく削ることなく磨くことができ、その平滑性を高めることができる。すなわち、前研磨と後研磨とで加重を違え、かつ前研磨での加重を後研磨での加重よりも高めることにより、ガラス素板の表面を一定の取り代で迅速に除去しつつも、その表面の平滑性を高めることが可能である。
【0048】
なお、このように前研磨と後研磨との2段階に分けて粗研磨を行う場合、1次研磨処理と2次研磨処理との2工程に分ける場合のような断続的なものとは異なり、前研磨と後研磨とが連続して行われる。すなわち、1次研磨処理と2次研磨処理とは、それぞれが割り当てられた研磨装置を使用することから、各研磨処理の間で研磨装置間におけるガラス素板の入れ替え作業を必要とする。これに対し、前研磨と後研磨とは、同一の研磨装置内において、加重のみが変更されることにより、連続して行われる。従って、1次研磨処理を前研磨と後研磨の2段階に分ける場合には、研磨工程を1次研磨処理と2次研磨処理の2工程に分ける場合と異なり、ガラス素板の入れ替え作業を必要としない。
【0049】
上記のようにして、パッドドレス処理が予め施された硬質ポリッシャを使用し、1次研磨処理されたガラス素板は、その表面粗さがJIS B0601−1994に規定される算術平均粗さ(Ra)で1.0nm以下である。また、表面のうねりの高さ(Wa)は、1.0nm以下である。加えて、表面の微小うねりの高さ(NRa)は、0.3nm以下である。つまり、当該ガラス素板によれば、1次研磨処理でRaが1.0nm以下、Waが1.0nm以下、NRaが0.3nm以下とされることにより、従来の1次研磨処理に比べて平滑性の向上が図られている。このため、微小うねり等の欠陥を修正するために2次研磨処理での研磨時間を長くしたり、2次研磨処理以降の他の研磨処理を必要とすることがない。従って、研磨工程を2次研磨処理までで終了させることが可能であるとともに、同2次研磨処理で必要とする研磨時間の短縮化が図られている。これらの中でも、特にうねりは粒径の微細な研磨剤を使用する2次研磨処理以降の工程では十分に修正することができず、1次研磨処理でWaは0.7nm以下とすることが好ましい。そして当該ガラス素板から製造されたガラス基板は、前述のように表面の品質が高いものとなる。
【0050】
前記実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 実施形態のガラス基板は、ガラス素板に1次研磨処理及び2次研磨処理の2段階の工程からなる研磨工程を施して製造される。これらのうち、1次研磨処理において、研磨パッドである硬質ポリッシャには、予めパッドドレス処理が施されたものが使用される。このパッドドレス処理には、金属製の円板12にダイヤモンド製の砥粒15を電着し、その表面に砥石部14を形成したパッドドレッサー11が使用されている。硬質ポリッシャは、パッドドレッサー11の砥石部14に摺接されることにより、その表面が磨かれ、荒れを修正されて平坦面とされる。そして、表面を平坦面とされた硬質ポリッシャによって研磨されたガラス素板は、1次研磨処理後の状態でRaが1.0nm以下、Waが1.0nm以下、NRaが0.3nm以下という平滑性の高いものとされる。このため、製造されるガラス基板の表面の平滑性を高めるべく、2次研磨処理より後で研磨精度の高い研磨処理を施す必要がなく、研磨工程を2段階の工程で確実に終了させることができる。従って、研磨工程に係る工程数を減らすことが可能であり、生産効率を向上させることができ、品質を維持しつつ、生産量の増加を図ることができる。
【0051】
・ また、パッドドレッサー11において、砥粒15は円板12に電着されている。このため、円板の表面が研磨パッドである硬質ポリッシャへの摺接により削られたり、ダイヤモンド製の砥粒が円板から脱落したり等のような不具合の発生を防止することができ、硬質ポリッシャの表面の荒れを確実に修正することができる。
【0052】
・ また、パッドドレス処理は、パッドドレッサー11と硬質ポリッシャの間に加わる加重(g/cm2)と、作業時間(分)との積が、500〜3000となるように施されている。このため、硬質ポリッシャの表面を荒らしたり等することなく、その表面を必要かつ十分に修正することができる。
【0053】
・ また、パッドドレス処理は、各1次研磨処理毎に施されるものではなく、1次研磨処理における研磨レートに応じ、同研磨レートが所定範囲を満たさなくなったときに施される。また、研磨レートは、パッドドレス処理を施した直後に測定された研磨レートを基準値とし、同基準値の80〜100%に維持されている。このため、硬質ポリッシャの耐用時間を延ばしつつ、ガラス素板の表面品質及び製造時間を安定的に維持することができる。
【0054】
・ また、パッドドレッサー11の砥石部14の番手は、♯325〜♯600とされている。このため、パッドドレス処理により、砥粒15が円板12から脱落したり、硬質ポリッシャの表面の荒れを修正することができなかったり、硬質ポリッシャの表面が却って荒れたり等の不具合の発生を防止することができる。従って、パッドドレッサー11の耐用時間を維持しつつ、硬質ポリッシャの表面を確実に平坦面とすることができるとともに、同硬質ポリッシャによって1次研磨処理されるガラス素板の表面の平滑性を向上させることができる。
【0055】
・ また、パッドドレッサー11の重量は、同パッドドレッサー11を硬質ポリッシャの表面に静置した状態で、硬質ポリッシャの表面1cm2当たりに加わる重量が0.5〜2.0gとされている。このため、パッドドレッサー11の強度低下を抑制しつつも、パッドドレス処理時に硬質ポリッシャの表面にパッドドレッサー11が必要以上に押し付けられたり等のような不具合の発生を防止することができる。従って、硬質ポリッシャの表面を確実に平坦面とすることができ、同硬質ポリッシャによって1次研磨処理されるガラス素板の表面の平滑性を向上させることができる。
【0056】
【実施例】
以下、前記実施形態をさらに具体化した実施例について説明する。
(実施例1)
ポリウレタンよりスポンジ状に形成された硬質ポリッシャに対し、図2に示したようなパッドドレッサー11を使用し、予めパッドドレス処理を施し、この硬質ポリッシャを使用してガラス素板の1次研磨処理を行った。この1次研磨処理は、加重150g/cm2で30分間の前研磨を行った後、加重40g/cm2で所定時間の後研磨を行うことにより、ガラス素板を粗研磨した。このガラス素板を実施例1の試料とした。なお、このとき、パッドドレッサー11は、その番手が♯600であるとともに、その円板12はガラス素板と同じサイズであり、厚み0.6mm、外径65mm、内径20mmであった。
(比較例1)
硬質ポリッシャに、予めパッドドレス処理を施さず、この硬質ポリッシャを使用してガラス素板の1次研磨処理を行った。硬質ポリッシャには実施例1と同様のものを使用し、また1次研磨処理も実施例1と同様に行った。これを比較例1の試料とした。
(比較例2)
硬質ポリッシャに、ペレットドレッサーを使用し、予めパッドドレス処理を施し、この硬質ポリッシャを使用してガラス素板の1次研磨処理を行った。硬質ポリッシャには実施例1と同様のものを使用し、また1次研磨処理も実施例1と同様に行った。これを比較例2の試料とした。なお、ペレットドレッサーとは、その直径が研磨するガラス素板を収容するためのキャリアの直径とほぼ同じサイズの基材に、直径が16mmのダイヤモンド製のペレットが埋め込まれて形成されたものである。そして、同ペレットドレッサーも、硬質ポリッシャの表面を修正するものではあるが、パッドドレッサー11の砥粒15のサイズに比べ、ペレットの直径のサイズが明らかに異なる。
【0057】
実施例1、比較例1及び比較例2の試料について、1次研磨処理の後研磨における研磨時間と微小うねりとの関係を図3のグラフに示した。このグラフから、実施例1は、研磨時間5分でNRaが0.4nmから0.2nmまで低減し、その後、0.2nmのまま維持する。
【0058】
これに対し、比較例1は、研磨時間に係わらずNRaがほぼ1.4nmままでり、改善されず、さらには研磨時間が10分を超えると研磨時間の延びとともに悪化する傾向まで観測された。また、比較例2は、比較例1のように悪化することは無くとも、初期値である0.4nmを維持し、実施例1のように低減することは無かった。
【0059】
これらの結果より、パッドドレス処理を施すことで、ガラス素板の微小うねりを悪化させることなく維持又は低減することが可能であり、パッドドレッサー11を使用することで、微小うねりを低減させることが可能であることが示された。
(実施例2及び3と、比較例3及び4)
表1に示すような条件で、実施例2及び3と、比較例3及び4の試料となるガラス基板を得た。なお、表1中の「パッドドレス処理」とは、何を使用してパッドドレス処理を行ったかを示す。また、表1中の「加重」に示すように、1次研磨処理は、前研磨及び後研磨の2段階に分けて行った。さらに、表1中の「研磨工程所要時間」において、+15分は、研磨装置間におけるガラス素板の入れ替え時間を示す。
【0060】
【表1】
【0061】
表1の結果から、実施例2及び3は、1次研磨処理後のガラス素板のNRaがそれぞれ0.23nm及び0.22nmと低く、2次研磨処理までで研磨工程を終了させることが十分に可能であることが示された。これに対し、比較例3及び4は、2次研磨処理後のNRaでそれぞれ0.2nmであり、実施例2及び3の1次研磨処理後とほぼ同じ数値であった。そして、比較例3及び4については、3次研磨処理を施した後、やっと実施例2及び3の2次研磨処理後のNRaとほぼ同じ数値となった。なお、比較例3及び4について、単純に2次研磨処理のみを省略して研磨工程を行ったところ、1次研磨処理後のガラス素板において、その周縁部分が所望とする形状を満たすものとならなかった。この周縁部分の形状は、3次研磨処理を長時間施しても修正することができず、最終的にガラス基板に要求される最低限の仕様さえも満たすものとなり得なかった。
【0062】
これらの結果より、実施例2及び3は1次研磨処理で、従来の研磨工程である比較例3及び4の2次研磨処理とほぼ同じNRaとすることができ、3次研磨処理を施すことなく、研磨工程を終了させることが可能であることが示された。そして、その研磨工程の合計時間において、実施例2及び3は、比較例3及び4に比べ20〜40分程度、短くすることが可能であり、短時間で品質の高いガラス基板を得ることが可能であることが示された。
【0063】
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 情報記録媒体として要求される耐衝撃性、耐振動性、耐熱性等を満たすため、研磨工程よりも前の工程、研磨工程よりも後の工程又は研磨の各工程の間でガラス素板に化学強化処理を施してもよい。この化学強化処理とは、ガラス基板の組成中に含まれるリチウムイオンやナトリウムイオン等の一価の金属イオンを、これと比較してそのイオン半径が大きなナトリウムイオンやカリウムイオン等の一価の金属イオンにイオン交換することをいう。そして、ガラス基板の表面に圧縮応力を作用させて化学強化する方法である。この化学強化処理は、化学強化塩を加熱溶融した化学強化処理液にガラス基板を所定時間浸漬することによって行われる。化学強化塩の具体例としては、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸銀等をそれぞれ単独、あるいは少なくとも2種を混合したものが挙げられる。化学強化処理液の温度は、ガラス基板に用いた材料の歪点よりも好ましくは50〜150℃程度低い温度であり、より好ましくは化学強化処理液自身の温度が350〜400℃程度である。ガラス基板の材料の歪点よりも150℃程度低い温度未満では、ガラス基板を十分に化学強化処理することができない。一方、ガラス基板の材料の歪点よりも50℃程度低い温度を超えると、ガラス基板に化学強化処理を施すときに、ガラス基板に歪みが発生するおそれがある。
【0064】
・ 端面面取り工程の後でガラス素板の粗さ、反り、うねり等の表面状態が所望の値を満たすのであれば、ラップ工程を省略してもよい。このように構成した場合、作業時間のさらなる短縮化を図ることができる。
【0065】
・ 1次研磨処理で使用する研磨パッドとして、2次研磨処理で使用する軟質ポリッシャを使用してもよい。このように、1次研磨処理と2次研磨処理で同一の研磨パッドを使用する場合、研磨工程に係る1次研磨処理及び2次研磨処理を一台の研磨装置で施すことが可能であり、研磨装置間でのガラス素板の入れ替え作業を省略することができ、製造時間のさらなる短縮化を図ることができる。
【0066】
・ パッドドレス処理を施す前に、予め研磨パッドにバフ研磨処理を施してもよい。同バフ研磨処理とは、研磨装置41への研磨パッドの装着に係わらず、砥石、サンドペーパー、研磨剤等の研磨材料を使用し、パッドドレス処理時よりも若干粗くなるように研磨パッドの表面を磨く処理をいう。このようにバフ研磨処理を予め施した場合、パッドドレス処理の作業時間を短縮化することができ、生産量のさらなる増加を図ることができる。
【0067】
・ 1次研磨処理において、前研磨と後研磨との2段階に分ける際、加重のみならず、異なる種類の研磨剤を切り替えて研磨装置に供給してもよい。この場合、前研磨の研磨剤には、後研磨の研磨剤よりも粒度の粗いものを使用することが好ましい。このように構成した場合、前研磨でさらに研磨レートを高め、後研磨でより平滑にガラス素板の表面を磨くことも可能となる。
【0068】
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記1次研磨処理は、ガラス素板の表面を前研磨と後研磨との2段階に分けて粗研磨する処理であり、該1次研磨処理で研磨パッドとガラス素板との間に加える加重について、前研磨の加重を後研磨の加重よりも高めることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。このように構成した場合、研磨レートを高く維持しつつ、ガラス素板を良好な表面品質で研磨することができる。
【0070】
・ 前記パッドドレス処理を施す際の加重は、20〜100g/cm2であることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。このように構成した場合、研磨パッドの表面を荒らしたり等することなく、その表面を必要かつ十分に修正することができる。
【0071】
・ 前記パッドドレス処理の作業時間は、10〜60分であることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。このように構成した場合、研磨パッドの表面を荒らしたり等することなく、その表面を必要かつ十分に修正することができる。
【0073】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、次のような効果を奏する。
請求項1又は請求項8に記載の発明によれば、生産効率を向上させることができ、品質を維持しつつ、生産量の増加を図ることができる。加えて、請求項1に記載の発明によれば、研磨パッドの表面の荒れのうち、1次研磨処理時にガラス素板の表面へ実際に接触する箇所を重点的に修正することができる。
【0074】
請求項2から請求項4に記載の発明によれば、他のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、研磨パッドの表面を確実に平坦面とすることができ、同研磨パッドによって1次研磨処理されるガラス素板の表面の平滑性を向上させることができる。
【0075】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、パッドドレッサーの耐用時間を維持しつつ、研磨パッドの表面を確実に平坦面とすることができる。
【0076】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、パッドドレッサーの強度低下を抑制しつつも、パッドドレス処理時に研磨パッドの表面にパッドドレッサーが必要以上に押し付けられることを防止することができる。
【0077】
請求項7に記載の発明によれば、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、1次研磨処理の段階でガラス素板の表面の平滑性を確実に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 バッチ式の研磨装置を示す一部を破断した斜視図。
【図2】 パッドドレッサーを示す平面図。
【図3】 研磨時間とNRaとの関係を示すグラフ。
【符号の説明】
11…パッドドレッサー、12…円板、15…砥粒、31…ガラス素板、41…研磨装置。
Claims (8)
- 円盤状に形成されたガラス素板の表面を研磨して製造される情報記録媒体用ガラス基板の製造方法において、
前記研磨は、ガラス素板の表面を平滑に粗研磨するための1次研磨処理を施す工程と、粗研磨されたガラス素板の表面をさらに平滑に精密研磨するための2次研磨処理を施す工程との2工程に分けて行われるとともに、
前記1次研磨処理は、合成樹脂製の発泡体よりなる研磨パッドを備える研磨装置を用い、ガラス素板の表面に研磨剤を供給しつつ、研磨パッドを摺接させ、同表面を粗研磨する処理であり、
当該研磨パッドには、研磨装置への装着後、1次研磨処理で使用する前に予めパッドドレス処理を施されたものが使用され、
該パッドドレス処理は、金属製の円板の表面にダイヤモンド製の砥粒を電着するとともにその円板の直径及び厚みがガラス素板の直径及び厚みとほぼ同じ長さに形成したパッドドレッサーを用い、同パッドドレッサーの表面に研磨パッドを摺接させて研磨パッドの表面を磨く処理であり、
前記研磨パッドは、パッドドレス処理を施された後の状態で、触針計を使用して測定波長(λ)を0.25〜1.4mmとして測定された表面の平均うねり高さが、4〜25μmであり、カットオフ値(λC)を2.5mmとして測定された表面粗さが、3〜8μmであることを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。 - 前記パッドドレス処理は、パッドドレッサーと研磨パッドの間に加わる加重(g/cm2)と、パッドドレス処理に要する作業時間(分)との積が、500〜3000となるように施されることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
- 前記パッドドレス処理は、1次研磨処理における単位時間当たりの研磨量を示す値である研磨レートに応じ、同研磨レートを所定範囲に維持するように、適宜施されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
- 前記研磨レートは、パッドドレス処理を施した直後の研磨レートを基準値とし、同基準値の80〜100%に維持され、当該研磨レートが基準値の80%未満となったときにパッドドレス処理が施されることを特徴とする請求項3に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
- 前記パッドドレッサーは、その番手が♯325〜♯600であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
- 前記パッドドレッサーは、研磨パッドの表面に静置した状態で、同研磨パッドの表面1cm2当たりに加わる重量が、0.5〜2.0gであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
- 前記1次研磨処理において、ガラス素板を、原子間力顕微鏡を用いて測定された算術平均粗さ(Ra)が1.0nm以下、多機能ディスク干渉計を用いて測定波長(λ)が0.4〜5.0mmで測定されたうねりの高さ(Wa)が1.0nm以下、三次元表面構造解析顕微鏡を用いて測定波長(λ)が0.2〜1.4mmで測定された微小うねりの高さ(NRa)が0.3nm以下となるまで粗研磨することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
- 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の製造方法によって製造される情報記録媒体用ガラス基板であって、
原子間力顕微鏡を用いて測定された算術平均粗さ(Ra)が0.4nm以下であり、多機能ディスク干渉計を用いて測定波長(λ)が0.4〜5.0mmで測定されたうねりの高さ(Wa)が0.5nm以下であり、三次元表面構造解析顕微鏡を用いて測定波長(λ)が0.2〜1.4mmで測定された微小うねりの高さ(NRa)が0.15nm以下であることを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板。
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