JP4233143B2 - 生地への樹脂突起形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は女性用の下着、水着等の胸部カップの保形を担うカップ立体ボーン等の樹脂突起の形成方法に関するものであり、特に加圧加熱に起因する生地のテカリを軽減し、また樹脂突起内部に気泡が発生することのない、生地への樹脂突起形成方法に係るものである。
【0002】
【発明の背景】
従来より女性用の下着や水着の胸部カップ形状の保形のためには、主として形状記憶合金等の金属製ワイヤが用いられていたが、近時、豊胸整姿効果を望む風潮にあり、このために各種パッドやサイドボーン等の保形部材をカップ部及びその周辺に縫い込むことが行われている。
【0003】
そこで本出願人はカップ形状の保形部材として、肌触りが良く、アレルギー反応を誘発しにくいシリコーン樹脂を用いたカップ立体ボーンの開発を試みた。このものは生地に対して硬化前の樹脂が浸入して硬化し、生地と一体的に密着形成されたものであって、一例として図1に示すように厚さ数mm、幅十数mm、長さ十数mm程度の湾曲した複数本の筋状のものにより生地Cにカップ形状を構成するようにしたものである。
【0004】
このようなカップ立体ボーンは、生地の一部をカップ形状に維持する骨材であるため、適度の硬度(20〜100°(JIS A))が必要となるのであるが、一般的に高硬度の樹脂は硬化前の状態で高粘度であるため、カップ立体ボーンの形成にあたって以下に示すような問題が生じた。
【0005】
まず最も重要な問題としては、成形凹型に載置された生地に対して浸入した樹脂を硬化させる際に、加圧加熱(ヒートプレス)を行うのであるが、このとき加熱された成形凹型と生地との接触部において、生地に強い力でアイロンをかけたようなテカリが発生してしまうため、他の部分との色調光沢が変化して外観を損ない、商品価値を著しく低下させてしまう。
【0006】
更にまた、成形凹型における凹部への樹脂供給にあたっては、高硬度の樹脂は硬化前の状態では高粘度であるため、作業性に優れたシリンジによる注入や、流し込みによる注入を行うことができないばかりでなく、高粘度で流れが悪いため凹部に注入した際に巻き込んだ気泡が排出されがたく、硬化後のカップ立体ボーン(シリコーン樹脂)に欠損部ができてしまい、商品価値を著しく低下させてしまう。
【0007】
従って今回開発を試みたシリコーン樹脂を用いたカップ立体ボーンを具えた製品(下着、水着等)の商品化のためには、上記生地のテカリ発生及びカップ立体ボーンの欠損部形成という二つの問題点の解決が必須の条件となった。
【0008】
【開発を試みた技術課題】
本発明はこのような背景からなされたものであって、加圧加熱(ヒートプレス)による生地のテカリを軽減し、更に樹脂突起たるカップ立体ボーンの欠損を排除することで、シリコーン樹脂を用いたカップ立体ボーンを具えた製品(下着、水着等)の商品化を実現することのできる、新規な生地への樹脂突起形成方法の開発を技術課題とした。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち請求項1記載の生地への樹脂突起形成方法は、平板部材の一面に所定形状の成形凹部がパターン状に形成された成形凹型と、平板部材の一面に所定形状の凸部がパターン状に形成され、且つこの凸部の外形が前記成形凹型における成形凹部の外形よりも5〜15mm大きくしたものである凸型とを用い、前記成形凹型に対して硬化前の樹脂を供給し、この成形凹型上に生地を載置し、前記凸部によって成形凹部とその周囲5〜15mmの範囲をプレスすることで前記生地を樹脂に対して押圧状態とし、この状態で加熱して前記樹脂を生地に対して接着硬化させることを特徴として成る。
この発明によれば、生地に対して硬化前樹脂を浸入させるために必要な押圧力を維持しつつ、加熱された成形凹型への生地の押圧範囲を限定するため、生地のテカリを最小限の範囲に抑えることができる。
【0010】
また請求項2記載の生地への樹脂突起形成方法は、前記要件に加え、前記生地と凸型との間には、押圧緩和体を介在させ、この押圧緩和体を凸型によってプレスすることで前記生地を樹脂に対して押圧状態とすることを特徴として成る。
この発明によれば、凸型における凸部と他の部分との境界部における押圧力の変化を緩慢にするため、生地に発生するテカリをグラデーション化して目立たなくすることができる。また生地への樹脂の浸入度を、押圧力の変化に対応して異ならせることができ、水着等の使用時に生地及び樹脂突起に加わるストレスを分散することができる。
【0011】
更にまた請求項3記載の生地への樹脂突起形成方法は、前記要件に加え、前記成形凹型に対して硬化前の樹脂を供給するにあたっては、成形凹型に対して成形凹部を含んだ広範囲に硬化前の樹脂を供給し、この状態でプレスプレートで加圧することで前記成形凹部に対して硬化前の樹脂を充填することを特徴として成る。
この発明によれば、成形凹部内に供給した硬化前の樹脂に巻き込まれた気泡を押し出し、凹部内を硬化前樹脂で満たすことで、樹脂突起の欠損を回避することができる。
【0012】
更にまた請求項4記載の生地への樹脂突起形成方法は、前記請求項3記載の要件に加え、前記硬化前の樹脂とプレスプレートとの間には、剥離シートを介在させることを特徴として成る。
この発明によれば、硬化前樹脂のプレスプレートへの付着を防止し、生産性を向上することができる。
そしてこれら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明の「生地への樹脂突起形成方法」について図面に基づいて具体的に説明する。この説明にあっては、ますカップ立体ボーン1の原料について説明し、続いて製造に用いる諸部材について説明した後、これらを用いた「生地への樹脂突起形成方法」について説明する。
本発明は一例として水着の製造に適用されるものであって、図1に示すように胸部におけるカップ部2を構成する生地Cに対し、高硬度の樹脂から成る樹脂突起たるカップ立体ボーン1を密着形成するものである。
前記生地Cとしては一例としてトリコット、TWトリコット等を用いる。
【0014】
また前記高硬度の樹脂としては高硬度シリコーン樹脂Pを用いるのであって一例として信越シリコーン社製KE1950−70を用いる。このものは二液(A液、B液)を混合し、加熱することによって硬化が進む付加反応型の硬化機構であり、高温になるにしたがって硬化に要する時間が短くなるものであって、成形品の厚さ1mm当たり10秒程度で硬化する。
【0015】
またここでいう高硬度とは、主として保形性を重視した場合に要求される性状であるが、保形性と耐久性とのトレードオフによって決定されるものである。具体的にはカップ部2の保形性を考慮した場合には硬質であることが好ましく、一方、装着時や洗濯時に加わる耐ストレス性を考慮した場合には軟質であることが好ましいのであり、これらを相対的に考慮した場合JIS A 20〜100°の範囲が好ましく、本実施の形態では一例としてJIS A 70°の高硬度シリコーン樹脂Pを用いることとした。
一般的にこのような高硬度の樹脂は硬化前の原液状態で高粘度であり、前記A液及びB液の硬化前の粘度はともに7500Pa・sである。
【0016】
前記高硬度シリコーン樹脂Pとしては前記したような公知のシリコーンゴムが用いられるのであり、押圧性(良く変形し、良好な押し込み作用が得られる)、強度(繰り返し使用に耐えられる)、離型性(円滑な脱版が行われる)に優れるものを選択して使用するのが好ましい。
【0017】
次に本発明の「生地への樹脂突起形成方法」に使用される部材について説明する。
まず、硬化前の高硬度シリコーン樹脂Pを充填し、カップ立体ボーン1を成形するための成形凹型3について説明する。
成形凹型3は平板部材の一面に所定形状(本実施の形態では一例として屈曲した筋状)の成形凹部3aがパターン状に形成されており、この成形凹部3aの深さを1mm程度に設定して成る。この成形凹型3を構成する材料としては、シリコーンゴムのように比較的軟質なものでもよいし、更に硬質のアクリル、離型性に優れたフッ素樹脂等の合成樹脂、または軽量であり熱伝導性に優れるアルミ等の金属であってもよい。
また離型性に劣るときには、別途離型剤をスプレーコートしたり、金属等の場合にはフッ素樹脂をコーティングしたりして対処する。
また前記硬質のアクリル等の樹脂や金属に対し、皮膜中にフッ素樹脂が分散したフッ素樹脂分散メッキを施してもよい。
因みに後述する加圧、加熱(ヒートプレス)時における成形凹型3の変形等の問題を考慮すれば比較的硬質の材料により成形凹型3を構成することが望ましい。
【0018】
次に前記成形凹型3に充填された硬化前の高硬度シリコーン樹脂Pに対して、生地Cを押圧するための凸型10について説明する。
このものは前記成形凹型3同様、一例としてアルミから成る平板部材の一面に、所定形状(本実施の形態では一例として屈曲した筋状)の凸部10aがパターン状に形成されており、この凸部10aの高さを3mm程度に設定して成る。
また凸部10aの外形は前記成形凹型3における成形凹部3aと相似形とするものであり、図2に示すように成形凹部3aの外形よりも5〜15mm大きく設定する。
【0019】
そしてこれら成形凹型3及び凸型10は図6に示すようにそれぞれ、プレス機におけるベースプレートB及びプレスプレート5に対して取付けられる。また本実施の形態では前記プレス機におけるベースプレートBには適宜の加熱機構を具え、ヒート板7としても用いる構成とした。
【0020】
次に剥離シート4について説明する。このものは成形凹型3に高硬度シリコーン樹脂Pを供給する際に、プレスプレート5への高硬度シリコーン樹脂Pの付着を防止するために、プレスプレート5と高硬度シリコーン樹脂Pとの間に介在させる部材であり、適度の柔軟性があることが好ましいため、本実施の形態では一例としてラップフィルムを用いる。このものはポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン等に柔軟剤として脂肪酸誘導体を、また安定剤としてエポキシ化植物油等を添加したフィルムであり、強度に優れ、また適度な伸びがあるため後述するプレス注入法に用いるのに好適である。また一般家庭でも食品包装用として広く普及しているため入手しやすく、安価である。
もちろん剥離シート4としては少なくとも高硬度シリコーン樹脂Pから容易に引き離すことができればよいため、適宜他の樹脂を用いたフィルム、シートを用いることもできる。またプレスプレート5がフッ素樹脂コーティングされる等、高硬度シリコーン樹脂Pが付着しないものであれば、剥離シート4は不要となる。
【0021】
次に樹脂フィルム8について説明する。このものは後述する加圧加熱の際に押圧緩和体9への高硬度シリコーン樹脂Pの付着を防止するために、押圧緩和体9と生地Cとの間に介在させる部材であり、本実施の形態では一例としてPETフィルムを用いる。このものはポリエチレンテレフタレートのフィルムであり、一例として厚さ0.03mmのものを用いる。
もちろん樹脂フィルム8としては少なくとも生地Cにしみ込んだ(浸入した)高硬度シリコーン樹脂Pから容易に引き離すことができればよいため、適宜他の樹脂を用いたフィルム、シートを用いることもできるのであり、前記剥離シート4として用いたラップフィルムを用いることもできる。
また押圧緩和体9に高硬度シリコーン樹脂Pが付着あるいは含浸することがなく、更に付着あるいは含浸しても容易に除去できるようであれば、前記樹脂フィルム8は用いなくてもよい。
【0022】
次に押圧緩和体9について説明する。押圧緩和体9は生地Cに載置する樹脂フィルム8と凸型10との間に介在させるものであり、本実施の形態では一例としてNPゲル(株式会社シーゲル社製)を用いる。このものはシリコーンを主体としたゲルを発泡させた多孔質のフォームであり、撥水性に優れ、圧縮永久歪みが極小であるため繰り返しの使用に耐え得るものである。そしてその性状は一例として厚さ3mmのものの場合、硬度10〜15(アスカーC硬度計)、引っ張り強さ3.3kg/cm2 、引き裂き強さ1.4kg/cm2 程度である。
もちろんこの押圧緩和体9としては、少なくとも前記NPゲルや、気泡の無い無垢状のシリコーンや、他の樹脂フォームを用いてもよい。
【0023】
本発明の「生地への樹脂突起形成方法」に使用される諸部材は上述のようなものであり、以下これらを用いた本発明の「生地への樹脂突起形成方法」について、図3〜6に示す基本的実施の形態を例にとって具体的に説明する。
(1)高硬度シリコーン樹脂の注入
まず図3(a)に示すように成形凹型3の成形凹部3aに対し、カップ立体ボーン1の原料となる硬化前の高硬度シリコーン樹脂Pを注入する。
この注入にあってはプレス注入法を採るものであって、高硬度シリコーン樹脂Pは硬化前の状態で高粘度であるため、従来手法であるスキージ注入法やシリンジ注入法を採ることができず、また成形凹部3a内部への気泡Aの残留を回避すべく採用するのである。
【0024】
ここでいうプレス注入法とは請求項3及び請求項4に記載したものであり、具体的には以下に示す手順によるものであって、まず硬化前の高硬度シリコーン樹脂Pをヘラ等を用いて、成形凹型3における成形凹部3aを含んだ広範囲に供給し、前記高硬度シリコーン樹脂Pの上に剥離シート4を被せる。
この段階では図3(a)に拡大して示すように、成形凹部3a内には高硬度シリコーン樹脂Pとともに気泡Aが巻き込まれることは避けられない。
【0025】
次いで図3(b)に示すようにプレスプレート5によって約10kg/cm2 の圧力で3〜5分間加圧する。
この際、成形凹部3a内に高硬度シリコーン樹脂Pとともに巻き込まれていた気泡Aは図4に段階的に示すように押し出されるようにして成形凹部3aから排出される。
その後プレスプレート5を上昇させ、図5(a)に示すように剥離シート4と高硬度シリコーン樹脂Pとの接触境界部における接触角θを鈍角にして、鉛直方向への張力が加わらないようにして、剥離シート4を高硬度シリコーン樹脂Pから剥がし取るのである。このように前記接触角θを鈍角にできるのは剥離シート4として柔軟な素材を選択をしたからであり、接触角θが鋭角となってしまった場合には、高硬度シリコーン樹脂Pに対して鉛直方向への張力が加わり、凹部から引きずり出されてしまったり、再度気泡Aを巻き込んでしまう等の不具合を生じてしまう。
【0026】
(2)スキージ処理
このようにして高硬度シリコーン樹脂Pを成形凹型3の成形凹部3aに注入したら、図5(b)に示すようにスキージ具6を用いて成形凹部3aのツラ面から、はみ出して存在する高硬度シリコーン樹脂Pを除去する。
【0027】
このようなスキージ処理の際、高硬度シリコーン樹脂Pの表面にメタノールを散布することで、表層部の高硬度シリコーン樹脂Pを凝集させ、この凝集した部分のみを除去することができ、スキージ残しを防ぐとともに、成形凹部3a内の高硬度シリコーン樹脂Pが表層部の不要樹脂とともに過剰に排除されるのを防止することができる。
【0028】
(3)成形凹型の保持、生地の載置、樹脂フィルムの載置、押圧緩和体の載置、加圧、加熱
次にこのようにして高硬度シリコーン樹脂Pが注入され、スキージ処理された成形凹型3を、図6(a)に示すようにプレス機における適宜の加熱機構を具えたヒート板7(ベースプレートB)に載置固定し、プレスプレート5に対して凸型10を固定する。
そして前記成形凹型3上に生地Cを載置し、その上に樹脂フィルム8を載置し、更にその上に押圧緩和体9を載置し、この押圧緩和体9を凸型10によって加圧(圧力約0.4kgf/cm2 )することで前記生地Cを成形凹型3に対して押圧状態とし、高硬度シリコーン樹脂Pの表層部を生地Cに対して浸入させ、この状態でヒート板7により加熱(120°、3分間)して前記高硬度シリコーン樹脂Pを生地Cに対して接着硬化させる。
【0029】
上述した加圧加熱の際、前記押圧緩和体9は図6(b)に拡大して示すように、前記凸型10における凸部10aよりも広範囲に位置して、凸部10aと他の凸型10部分との境界部における押圧力の変化を緩慢にするため、高温状態の成形凹型3に対して押圧されることで生地Cに発生するテカリを、グラデーション化して目立たなくすることができる。また前記凸型10における凸部10aの外形は、成形凹型3における成形凹部3aの外形よりも5〜15mm大きくしたので、所要の押圧力を維持しつつ、生地Cに発生するテカリを最小限の範囲とすることができる。
また生地Cへの高硬度シリコーン樹脂Pの浸入度は、押圧力の変化に対応して異なるのであり、凸部10aのエッジ外側部分は、高硬度シリコーン樹脂Pが生地Cの裏面(凸部10a側)まで浸入しない領域となる。
【0030】
(4)離型
そして高硬度シリコーン樹脂Pが硬化したところで、凸型10による加圧及びヒート板7による加熱を解除し、押圧緩和体9を取り除き、生地C及び生地Cの繊維間に浸入して硬化した高硬度シリコーン樹脂Pと密着状態となっている樹脂フィルム8を剥離し、成形されたカップ立体ボーン1を具えた生地Cを成形凹型3から離型する。
【0031】
【他の実施の形態】
本発明は先に述べた実施の形態を基本の実施の形態とするのであるが、本発明の技術的思想に基づいて以下に示す実施の形態を採ることもできる。
先の実施の形態では成形凹型3として平板状のものを用いたが、本出願人による特開平10−15962号「凹凸立体成形品並びにその製造方法並びにその製造に使用される自変形二次成形型」に開示した自変形二次成形型を用いることで、カップ立体ボーン1を立体状態に起伏成形することができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、カップ立体ボーン1(樹脂突起)内部に気泡Aが残存せず、また加圧加熱による生地Cのテカリを軽減し、高硬度シリコーン樹脂Pを用いたカップ立体ボーン1を具えた製品(下着、水着等)の商品化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 カップ立体ボーンを形成した生地を一部拡大して示す斜視図である。
【図2】 凸部及び成形凹部を示す平面透視図及び縦断側面図である。
【図3】 プレス注入法の様子を示す縦断側面図である。
【図4】 プレス注入法による成形凹部への表面樹脂の注入の様子を段階的に示す縦断側面図である。
【図5】 剥離シートを剥がす様子を示す縦断側面図及びスキージの様子を示す縦断側面図である。
【図6】 加圧加熱の様子を一部拡大して示す縦断側面図である。
【符号の説明】
1 カップ立体ボーン
2 カップ部
3 成形凹型
3a 成形凹部
4 剥離シート
5 プレスプレート
6 スキージ具
7 ヒート板
8 樹脂フィルム
9 押圧緩和体
10 凸型
10a 凸部
A 気泡
B ベースプレート
C 生地
P 高硬度シリコーン樹脂

Claims (4)

  1. 平板部材の一面に所定形状の成形凹部がパターン状に形成された成形凹型と、平板部材の一面に所定形状の凸部がパターン状に形成され、且つこの凸部の外形が前記成形凹型における成形凹部の外形よりも5〜15mm大きくしたものである凸型とを用い、前記成形凹型に対して硬化前の樹脂を供給し、この成形凹型上に生地を載置し、前記凸部によって成形凹部とその周囲5〜15mmの範囲をプレスすることで前記生地を樹脂に対して押圧状態とし、この状態で加熱して前記樹脂を生地に対して接着硬化させることを特徴とする生地への樹脂突起形成方法。
  2. 前記生地と凸型との間には、押圧緩和体を介在させ、この押圧緩和体を凸型によってプレスすることで前記生地を樹脂に対して押圧状態とすることを特徴とする請求項1記載の生地への樹脂突起形成方法。
  3. 前記成形凹型に対して硬化前の樹脂を供給するにあたっては、成形凹型に対して成形凹部を含んだ広範囲に硬化前の樹脂を供給し、この状態でプレスプレートで加圧することで前記成形凹部に対して硬化前の樹脂を充填することを特徴とする請求項1または2記載の生地への樹脂突起形成方法。
  4. 前記硬化前の樹脂とプレスプレートとの間には、剥離シートを介在させることを特徴とする請求項3記載の生地への樹脂突起形成方法。
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