JP4232840B2 - 光源装置及び画像表示装置 - Google Patents

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本発明は、光源装置及び画像表示装置に関する。
近年、光通信、光応用測定、光表示などのオプトエレクトロニクス分野において、半導体レーザ光源の発振光を波長変換して用いるレーザ光源装置が広く使用されている。こうしたレーザ光源装置として、波長幅の狭いレーザビームを安定して供給するために、所定の波長のレーザ光を射出する半導体レーザ発振器と、レーザ発振器から射出されたレーザ光を共振させる外部共振器とを備え、所定の波長のレーザ光を選択的に透過して外部に射出する外部共振型レーザが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特表2006−511966号公報
しかしながら、図11に示すような、特許文献1に記載の外部共振型レーザは、例えば、外部共振ミラー307を保持するために、レーザチップ301(303)を配置する面からレーザチップ301(303)の上方向に伸びた外部共振ミラー保持面をもつ凸部或いはL字形状をした部材が必要になる。
特に、レーザチップ301(303)と外部共振ミラー307との間に波長変換素子が挿入されたレーザ構造の場合、外部共振ミラー保持面はレーザチップ301(303)から波長変換素子の長さ分だけ多く離す必要があり、レーザチップ配置面から外部共振ミラー保持面までの飛び出し部の寸法が長くなる。加えてレーザアレイチップの場合、外部共振ミラー307はチップのアレイ方向長さ以上の幅が必要であり、外部共振ミラー保持面を構成する飛び出し部も太い幅が必要となる。レーザチップ301(303)が配置される部材305の材質は、レーザチップ301(303)からの熱を放熱するための銅等の熱伝導率の良い金属が一般に使われる。
つまり、飛び出し部の寸法が長く太い凸部を持つ金属部材或いはL字形状をした金属部材は、ダイカストや金属粉末射出成形(MIM)で製造するためコスト高になる。又、2体を組み合わせてこの状態を作る場合は、2体を接合する工程が必要で作業が煩雑になり更にコスト高になる。更に又、長く太い凸部或いはL字形状をした部材を設けるためスペースが必要となり、十分な小型化(薄型化)を図ることができなかった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]基本波レーザ光を発光面に対して垂直に射出する少なくとも一つの発光素子を有する発光部と、前記発光部から射出される前記基本波レーザ光の進行方向を前記発光部の配置平面と概略平行方向に曲げる第1光学素子と、前記第1光学素子を通過した前記基本波レーザ光の光路上に配置され、前記基本波レーザ光の少なくとも一部を高調波レーザ光に変換する波長変換素子と、前記波長変換素子を通過した光のうち、前記基本波レーザ光を選択して前記第1光学素子に向かって反射させ、前記発光部に戻すことによって前記発光部の共振器ミラーとして機能すると共に、前記高調波レーザ光を透過させる外部共振器と、前記外部共振器で反射され前記波長変換素子を通過した光を、前記基本波レーザ光と、前記波長変換素子で変換された前記高調波レーザ光と、に分離する第2光学素子と、前記第2光学素子で分離された前記高調波レーザ光の進行方向を、前記発光部の配置平面と概略平行方向に曲げる第3光学素子と、を含むことを特徴とする光源装置。
これによれば、第1光学素子を用いることにより、外部共振器や波長変換素子を保持するための長く太い凸部或いはL字形状をした部材が不要である。又、発光部と光学素子と外部共振器とを同一方向からベースプレートに配置固定すればよいため製造時の作業性に優れ、製造のサイクルタイムが短くなる。更に、第2及び第3光学素子を用いることにより波長変換素子で変換された発光部へ戻る方向の高調波レーザ光を発光素子表面で反射させる場合より効率よく取り出せる。これにより、低コスト化を実現すると共に装置構成を簡略化し、更に、小型化及び効率化を可能にした。
[適用例2]上記光源装置であって、前記第2光学素子は、波長分離膜であることを特徴とする光源装置。
これによれば、効果的なレーザ光の分離を低コストで実現することが容易になる。
[適用例3]上記光源装置であって、前記波長分離膜には、前記基本波レーザ光の入射光に対する射出光の比率が、偏光方向が異なる2つの偏光成分において異なる偏光選択機能が更に含まれていることを特徴とする光源装置。
これによれば、偏光方向が揃った基本波レーザ光になるので、液晶のような変更制御型のデバイスと組み合わせた際に、光の利用効率を高められる。
[適用例4]上記光源装置であって、前記波長分離膜の前記偏光選択機能の前記比率が高い偏光方向は、前記波長変換素子の分極方向と略一致することを特徴とする光源装置。
これによれば、波長変換素子の変換効率が高い分極方向の偏光のみレーザ発振させ、波長変換素子の変換効率を高められる。
[適用例5]上記光源装置であって、前記第1光学素子は、直角二等辺三角形断面の第1プリズムであり、前記第3光学素子は、直角二等辺三角形断面の第2プリズムであり、前記第1プリズムと前記第2プリズムとは、前記波長分離膜を間に挟んで、固着していることを特徴とする光源装置。
これによれば、効果的なレーザ光の進行方向の変換を低コストで実現することが容易になる。
[適用例6]上記光源装置であって、前記第1プリズムの前記発光素子側の面には、前記発光素子から射出或いは反射される前記基本波レーザ光が前記プリズムへ入射する際、前記基本波レーザ光の反射を低減させる反射防止膜が付与されていることを特徴とする光源装置。
これによれば、発光素子近傍に存在するプリズム面の反射を低減させることで、発光素子と外部共振器とによるレーザを安定に発振させることができる。
[適用例7]上記光源装置であって、前記第1及び第3光学素子は、ミラーであることを特徴とする光源装置。
これによれば、効果的なレーザ光の進行方向の変換を低コストで実現することが容易になる。
[適用例8]上記光源装置であって、前記第1〜第3光学素子と前記波長変換素子と前記外部共振器とは、前記発光部の配置平面上に配置された位置決め部によって、前記発光部の前記発光素子に対してそれぞれ位置決めされることを特徴とする光源装置。
これによれば、効果的な位置決めを実現することが容易になる。
[適用例9]上記光源装置であって、前記位置決め部は、ピンであることを特徴とする光源装置。
これによれば、効果的な位置決めを低コストで実現することが容易になる。
[適用例10]上記のいずれかに記載の光源装置と、前記光源装置から射出された光を画像信号に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置により形成された画像を投射する投射装置と、を含むことを特徴とする画像表示装置。
これによれば、第1光学素子を用いることにより、外部共振器や波長変換素子を保持するための長く太い凸部或いはL字形状をした部材が不要である。又、発光部と光学素子と外部共振器とを同一方向からベースプレートに配置固定すればよいため製造時の作業性に優れ、製造のサイクルタイムが短くなる。更に、第2及び第3光学素子を用いることにより波長変換素子で変換された発光部へ戻る方向の高調波レーザ光を波長変換素子及び外部共振器を通さないで効率よく取り出せる。これにより、低コスト化を実現すると共に装置構成を簡略化し、更に、小型化及び効率化を可能にした。
[適用例11]上記のいずれかに記載の光源装置と、前記光源装置から射出された前記高調波レーザ光を被投射面上で走査する走査部と、を含むことを特徴とする画像表示装置。
これによれば、第1光学素子を用いることにより、外部共振器や波長変換素子を保持するための長く太い凸部或いはL字形状をした部材が不要である。又、発光部と光学素子と外部共振器とを同一方向からベースプレートに配置固定すればよいため製造時の作業性に優れ、製造のサイクルタイムが短くなる。更に、第2及び第3光学素子を用いることにより波長変換素子で変換された発光部へ戻る方向の高調波レーザ光を波長変換素子及び外部共振器を通さないで効率よく取り出せる。これにより、低コスト化を実現すると共に装置構成を簡略化し、更に、小型化及び効率化を可能にした。
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る光源装置を示す平面図及び側面図である。図2は、図1のII−II線断面図である。本実施の形態に係る光源装置2は、図1に示すように、発光部10と、光学素子12と、波長変換素子14と、外部共振器16と、ベースプレート18とを含んでいる。
発光部10は、図2に示すように、支持部26に支持されている。発光部10は、基本波レーザ光20を発光面22に対して垂直に射出する少なくとも一つの発光素子(面発光型半導体レーザ)24を有している。発光部10は、一又は複数の基本波レーザ光20を射出する。発光素子24としては、半導体レーザ、固体レーザ等を用いることができる。
光学素子12は、発光部10を構成する発光素子24の射出する基本波レーザ光20の光路上に配設されている。光学素子12は、第1光学素子としての第1プリズム28と、第2光学素子としての波長分離膜30と、第3光学素子としての第2プリズム32とを含む。
第1プリズム28は、基本波レーザ光20を発光面22に対して垂直に射出する少なくとも一つの発光素子24を有する発光部10から射出される基本波レーザ光20の進行方向を発光部10配置平面と概略平行方向に曲げる。
第1プリズム28のスペーサー42の配置面には、発光素子24から射出或いは反射される基本波レーザ光20がプリズム12へ入射する際、基本波レーザ光20の反射を低減させる反射防止膜53が付与されている。反射防止膜53は、例えばARコート(Anti Reflection Coating)である。ARコートは、プリズム12のスペーサー42の配置面に屈折率の異なる2種類以上の薄膜をコーティングすることにより、入射面での反射を防ぐ性質及び角度に形成されている。これにより、発光素子24近傍に存在するプリズム12のスペーサー42の配置面の基本波レーザ光20の反射を低減させることにより、基本波レーザ光20の反射による発光素子24への悪影響を減らし、発光素子24と外部共振器16とによるレーザを安定に発振させることができる。この他、反射防止膜53には、シリカコートやARパネルなどがあってもよい。シリカコートは、反射防止面に微細なシリカを溶着させて微細な凹凸を作って外光が乱反射するようにしたもので、低コストで実現できる。ARパネルは、特殊な反射防止フィルムを反射防止面に貼り付ける方式である。
波長分離膜30は、外部共振器16で反射され波長変換素子14を通過した光を、基本波レーザ光20と、波長変換素子14で変換された高調波レーザ光34と、に分離する。これにより、効果的なレーザ光の分離を低コストで実現することが容易になる。
又、波長分離膜30には、基本波レーザ光20の入射光に対する射出光の比率が、偏光方向が異なる2つの偏光成分において異なる偏光選択機能が含まれている。偏光選択機能が含まれた波長分離膜30は、基本波レーザ光20に含まれる略直交する直線偏光光(P偏光光及びS偏光光)の一方(例えばP偏光光)と他方(例えばS偏光光)において、入射光に対する射出光の比率が異なる性質及び角度に形成されている。波長分離膜30は、誘電体多層膜により構成されている。誘電体多層膜は、例えばSiO2、ZrO2、TiO2をCVDによって形成することが可能であり、多層膜を構成する各層の厚さ、材料、及び層数は、求められる特性に応じて最適化されているものである。これにより、偏光方向が揃った基本波レーザ光になるので、液晶のような変更制御型のデバイスと組み合わせた際に、光の利用効率を高められる。又、波長分離膜30の偏光選択機能の比率が高い偏光方向は、波長変換素子14の分極方向と略一致するように構成されている。
図3は、第1の実施の形態に係る波長分離膜30の偏光選択機能の特性を示すグラフである。横軸は波長分離膜30への入射光の波長を示す。縦軸は波長分離膜30の入射光に含まれる直線偏光光(P偏光光Tp及びS偏光光Ts)の透過率を示す。ここでは、透過率が入射光に対する射出光の比率を示している。波長分離膜30は、図3に示すように、P偏光光TpとS偏光光Tsとでその波長分離膜30を透過するときの透過率が異なるように設定されている。例えば、レーザ波の基本波である波長が1062nm付近の透過率は、P偏光光Tpの方がS偏光光Tsに比べて透過率が8%以上高く設定されている。本実施の形態では、波長変換素子14の分極方向をP偏光光Tpの偏光方向と略一致させており、波長変換素子14の変換効率が高い分極方向の偏光光の強度が強いレーザが発振し、波長変換素子14の変換効率を高められる。
又、波長分離膜30は、波長が531nm付近のレーザ光の透過率が0に設定されている。この付近のレーザ光は、波長分離膜30で反射される。本実施の形態では、波長分離膜30は、外部共振器16で反射され波長変換素子14を通過した光を、基本波レーザ光20と、波長変換素子14で変換された高調波レーザ光34と、に分離するような性質に形成されている。尚、本実施の形態では、波長分離膜30に偏光選択機能を含めたが、波長分離膜30に偏光選択機能を含めず、別途偏光選択機能を含む光学膜を基本波レーザ光20が透過する第2プリズム32の辺40を含む面に付与してもよい。
第2プリズム32は、波長分離膜30で分離される高調波レーザ光34の進行方向を波長変換素子14と外部共振器16とを通さず、発光部10配置平面と概略平行方向に曲げる。第1及び第2プリズム28,32は、例えば、ガラスや透明樹脂など周囲の空気よりも大きな屈折率を有する透光性材料からなる公知のものを採用することができる。第1及び第2プリズム28,32は、直角二等辺三角形断面の直角プリズムである。
光学素子12は、第1プリズム28と第2プリズム32とが、波長分離膜30を間に挟んで、固着するように構成されるプリズム12である。より詳細には、波長分離膜30は第2プリズム32に成膜され、第1プリズム28と接着層(図示せず)を介して固定されている。この構成は、高調波レーザ光34が接着層を通らずに進行方向を曲げられるため、高調波レーザ光34への損失が低減され好ましい。
プリズム12は、直角二等辺三角形断面の直角プリズムである。直角二等辺三角形断面の長辺36を含むプリズム12のレーザ反射面は、残りの辺38,40を含むプリズム12の面に対し垂直に入射した基本波レーザ光20と高調波レーザ光34とを反射する。直角二等辺三角形断面の辺38を含むプリズム12の面は、スペーサー42を介して、ベースプレート18に配置固定されている。プリズム12とスペーサー42とは、接着等で接合されプリズムアッシー44を構成している。直角二等辺三角形断面の辺40を含むプリズム12の面は、波長変換素子14に対向している。
外部共振器16によって反射された光は、波長変換素子14を通過し、辺40を含むプリズム12の面に入射する。辺40を含むプリズム12の面に入射した光のうち、波長分離膜30により高調波レーザ光34が基本波レーザ光20と分離される。分離した高調波レーザ光34は、長辺36を含むプリズム12のレーザ反射面により反射され、辺40を含むプリズム12の面から射出される。
プリズム12の内部に波長変換された高調波レーザ光34を分離する波長分離膜30を付与することで、波長変換された高調波レーザ光34を発光素子24に戻すことがなくなり、発光素子24表面で高調波レーザ光34が吸収される影響を排除し、高調波レーザ光34を効率良く利用できる。又、効果的なレーザ光の進行方向の変換を低コストで実現することが容易になる。更に、本実施の形態では、波長変換素子14、外部共振器16内を通過させることなく取り出す構成にしているため、波長変換素子14や外部共振器16による表面反射や散乱、吸収によって高調波レーザ光34が減衰することもなく、高調波レーザ光34を効率よく利用できる。プリズム12を用いるとレーザ反射面の高精度の反射角度を得やすい。尚、直角二等辺三角形断面の長辺36を含むプリズム12のレーザ反射面には、レーザ光を反射する光学膜が付与されていてもよい。
波長変換素子14は、プリズム12と外部共振器16との間の基本波レーザ光20の光路上に配置されている。波長変換素子14は、位置決め部46(図1参照)を用いてベースプレート18に配置固定されている。波長変換素子14は、波長変換素子ホルダー48と接着等で接合され波長変換素子アッシー50を構成している。
波長変換素子14は、発光素子24からの基本波レーザ光20の波長を変換する波長変換素子である。波長変換素子14は、例えば、非線形光学結晶を用いることができる。波長変換素子14は、入射光を略半分の波長に変換する非線形光学素子である。
波長変換素子14は、プリズム12を通過する基本波レーザ光20の少なくとも一部を高調波レーザ光34に変換する。波長変換素子14は、プリズム12を通過した基本波レーザ光20の波長を変換する。波長変換素子14は、発光素子24からの基本波レーザ光20を、2分の1の波長のレーザ光に変換して射出させる。発光素子24から射出され、外部共振器16に向かう光は、波長変換素子14を通過することによって、略半分の波長の光に変換される。例えば、発光素子24から波長変換素子14へ1064nmの基本波レーザ光20を入射させる場合、波長変換素子14は、532nmのレーザ光を射出させる。波長変換素子14による波長変換効率は非線形の特性を有しており、例えば、波長変換素子14に入射するレーザ光の強度が強いほど、変換効率が向上する。又、波長変換素子14の変換効率は30〜50%程度である。つまり、発光部10から射出された基本波レーザ光20のすべてが、所定波長のレーザ光に変換されるわけではない。
波長変換素子ホルダー48内には、波長変換素子14を適正な温度に保つための温度コントロール部(図示せず)が配置されている。温度コントロール部とは、具体的にはペルチェ素子、ヒーターという熱源と温度を検出するサーミスター、白金抵抗体、熱電対等である。
外部共振器16は、発光素子24の射出する基本波レーザ光20の光路上に配設されている。外部共振器16は、外部共振器ホルダー52と接着等で接合され外部共振器アッシー54を構成している。外部共振器アッシー54は、矢印A(図1参照)及び矢印B(図2参照)で表示した2方向の向きが調整されることにより、外部共振器16で反射されて波長変換素子14を経て発光素子24へ戻る基本波レーザ光20の向き(光量)を適切に調整する。外部共振器アッシー54は、矢印A及び矢印Bで表示した2方向の向きを調整するため、一つの位置決め部56で位置決めされている。位置決め部56は、ロボット等で外部共振器アッシー54の2方向の向きを調整した後、接着剤で固定される。
外部共振器16は、図示しないが、光透過性を有する基板上に形成されており、基板側から複数の膜が順に積層された構成になっている。基板としては、例えばガラスを用いることができる。膜としては、例えばSiO2を用いることができる。尚、外部共振器16を構成する膜の種類や数は、所望の特性に応じて適宜選択できる。又、外部共振器16としては、例えば、光透過性を有する基板内に体積型位相格子を形成した、周期格子を有するホログラムのような光学素子を用いることもできる。この点については周知であるため、詳細な説明を省略する。尚、本実施の形態では、光透過性を有する基板内に体積型位相格子を形成した外部共振器16を用いたが、体積型位相格子以外に、ミラーとバンドパスフィルタとで形成された外部共振器を用いてもよい。
外部共振器16は、基本波レーザ光20を選択してプリズム12に向かって反射させ、発光部10に戻すことによって発光部10の共振器ミラーとして機能すると共に、残りの高調波レーザ光34を透過させる。具体的には、外部共振器16は、波長変換素子14で波長変換された特定の波長領域の高調波レーザ光34を透過させ、他の特定の波長領域の基本波レーザ光20を反射させる。外部共振器16で反射された基本波レーザ光20は、波長変換素子14を通過し、発光素子24へ戻る。外部共振器16で反射した基本波レーザ光20の一部は、波長変換素子14で高調波レーザ光34に変換される。発光素子24へ戻された基本波レーザ光20は、一部そこで吸収されて熱となってしまうが、大部分は発光のエネルギーとして用いられたり、発光素子24内で反射されて再度発光素子24から射出されたりすることで、有効に利用される。
このようにして、発光素子24から射出された基本波レーザ光20は、発光素子24と外部共振器16との間で反射を繰り返し増幅される。外部共振器16は、所定の選択された狭帯域波長の光の一部(98〜99%程度)のみを反射するので、基本波レーザ光20は波長帯域の狭い略単一波長のレーザ光となっている。
先に述べたように波長変換素子14は入射するレーザ光の強度が強いほど変換効率が向上する。従って、波長変換素子14は発光部10と外部共振器16との間に配置されることで、基本波レーザ光20を高い効率で波長変換する。そして、所定の波長に変換された高調波レーザ光34が、外部共振器16から射出される。
ベースプレート18は、支持部26、プリズムアッシー44、波長変換素子アッシー50、及び外部共振器アッシー54が配置固定される取付け面が平坦なプレートである。ベースプレート18の発光部10を配置固定する面は、高い精度の平面度が要求される。その平面加工時に波長変換素子14、外部共振器16を配置する部分も同時加工できるため、ベースプレート18のこれら配置部分も高い精度の平面度で仕上げることができる。
ベースプレート18の材料は、熱伝導率の高い銅製である。又は、ベースプレート18の材料は、熱を伝導させる熱伝導材を用いて構成されている。熱伝導体としては、例えば、銅、真鋳、ステンレス、アルミニウム、インジウム、金、銀、モリブデン、マグネシウム、ニッケル、鉄等の金属部材、ダイアモンド、又はそれらのうちの少なくとも一つを含む部材を用いることができる。
ベースプレート18は、支持部26を介して発光部10とプリズムアッシー44を介してプリズム12と波長変換素子アッシー50を介して波長変換素子14と外部共振器アッシー54を介して外部共振器16とを配置固定する。ベースプレート18は、発光部10の発光素子24に対する所定の位置を決める位置決め部46,56を有している。ベースプレート18には、位置決め用の位置決め部46,56があり、それらは発光部10の発光素子24を基準に配置されている。ベースプレート18は、位置決め部46を用いて位置決めされたプリズム12と波長変換素子14とを配置固定する。ベースプレート18は、位置決め部56を用いて位置決めされた外部共振器16を配置固定する。これにより、効果的な位置決めを実現することが容易になる。位置決め部46,56は、ピンである。各アッシー44,50,54をそれらピンにて位置決めしてベースプレート18に配置し、接着等で固定することで光源装置2が完成する。これにより、効果的な位置決めを低コストで実現することが容易になる。
本実施の形態によれば、第1光学素子を用いることにより外部共振器や波長変換素子を保持するための、長く太い凸部或いはL字形状をした部材が不要である。又、発光部と光学素子と外部共振器とを同一方向からベースプレートに配置固定すればよいため製造時の作業性に優れ、製造のサイクルタイムが短くなる。更に、第2及び第3光学素子を用いることにより波長変換素子で変換された発光部へ戻る方向の高調波レーザ光を、発光素子表面での吸収、波長変換素子及び外部共振器表面反射や散乱、吸収によって減衰させずに効率よく取り出せる。これにより、低コスト化を実現すると共に装置構成を簡略化し、更に、小型化及び効率化を可能にした。
(第2の実施の形態)
図4は、第2の実施の形態に係る光源装置を示す断面図である。図5は、図4のIV−IV線断面図である。図6は、図4のV−V線断面図である。尚、上記第1の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。本実施の形態に係る光源装置4は、図4に示すように、発光部10と、光学素子58と、波長変換素子14と、外部共振器16と、ベースプレート18とを含んでいる。
光学素子58は、第1光学素子としての第1プリズム60と、第2光学素子としての波長分離膜30と、第3光学素子としての第2プリズム62とを含む。
第1プリズム60は、基本波レーザ光20を発光面22に対して垂直に射出する少なくとも一つの発光素子24を有する発光部10から射出される基本波レーザ光20の進行方向を発光部10配置平面と概略平行方向に曲げる。
波長分離膜30には、基本波レーザ光20の入射光に対する射出光の比率が、偏光方向が異なる2つの偏光成分において異なる偏光選択機能が含まれている。
第2プリズム62は、波長分離膜30で分離される高調波レーザ光34の進行方向を波長変換素子14と外部共振器16とを通さず、発光部10配置平面と概略平行方向に曲げる。又、第2プリズム62のスペーサー42の配置面には、発光素子24から射出或いは反射される基本波レーザ光20が光学素子58へ入射する際、基本波レーザ光20の反射を低減させる反射防止膜53が付与されている。
光学素子58は、第1プリズム60と第2プリズム62とが、波長分離膜30を間に挟んで、固着するように構成されるプリズム58である。
プリズム58の断面の辺64を含むプリズム58のレーザ反射面は、残りの辺66,68を含むプリズム58の面に対し垂直に入射した基本波レーザ光20と高調波レーザ光34とを反射する。プリズム58の断面の辺64を含むプリズム58のレーザ反射面には、レーザ光を反射する光学膜が付与されていてもよい。プリズム58の断面の辺66を含むプリズム58の面は、スペーサー42を介して、ベースプレート18に配置固定されている。プリズム58の断面の辺68を含むプリズム58の面は、波長変換素子14に対向している。
外部共振器16によって反射された光は、プリズム58の断面の辺68を含むプリズム58の面に入射し、プリズム58の断面の辺64を含むプリズム58のレーザ反射面により反射し、波長分離膜30により高調波レーザ光34と基本波レーザ光20とに分離される。分離した高調波レーザ光34は、プリズム58の断面の辺68を含むプリズム58の面から射出される。射出された高調波レーザ光34は、波長変換素子ホルダー70と外部共振器ホルダー72とを通過して進む。
波長変換素子ホルダー70は、図4及び図5に示すように、高調波レーザ光34が通過する部分が筒状になっている。波長変換素子ホルダー70は、高調波レーザ光34を遮蔽しない形状になっている。
外部共振器ホルダー72は、図4及び図6に示すように、高調波レーザ光34が通過する部分が筒状になっている。外部共振器ホルダー72は、高調波レーザ光34を遮蔽しない形状になっている。
プリズム58の内部に波長変換された高調波レーザ光34を分離する波長分離膜30を付与することで、波長変換された高調波レーザ光34を発光素子24に戻すことなく、更に、波長変換素子14、外部共振器16内を通過させることなく取り出すことができる。従って、発光素子24表面で高調波レーザ光34が吸収される影響を排除し、高調波レーザ光34を効率良く利用できる。更に、波長変換素子14や外部共振器16の表面反射や内部散乱、内部吸収による高調波レーザ光34の減衰が発生せず、高調波レーザ光34を効率よく利用できる。その他の構成については、第1の実施の形態で説明した内容を適用することができる。
本実施の形態によれば、第1光学素子を用いることにより、外部共振器や波長変換素子を保持するための長く太い凸部或いはL字形状をした部材が不要である。又、発光部と光学素子と外部共振器とを同一方向からベースプレートに配置固定すればよいため製造時の作業性に優れ、製造のサイクルタイムが短くなる。更に、第2及び第3光学素子を用いることにより波長変換素子で変換された発光部へ戻る方向の高調波レーザ光を、発光素子表面での吸収、波長変換素子及び外部共振器表面反射や散乱、吸収によって減衰させずに効率よく取り出せる。これにより、低コスト化を実現すると共に装置構成を簡略化し、更に、小型化及び効率化を可能にした。
(第3の実施の形態)
図7は、第3の実施の形態に係る光源装置を示す断面図である。尚、上記第2の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。本実施の形態に係る光源装置6は、図7に示すように、発光部10と、光学素子74と、波長変換素子14と、外部共振器16と、ベースプレート18とを含んでいる。
光学素子74は、第1光学素子としての第1反射ミラー(ミラー)76と、第2光学素子としての波長分離膜30と、第3光学素子としての第2反射ミラー(ミラー)78とを含む。
第1反射ミラー76は、発光部10より射出された基本波レーザ光20と波長変換素子14により変換された高調波レーザ光34との進行方向を変える。第1反射ミラー76は、基本波レーザ光20と高調波レーザ光34との進行方向を変える光路変換部材として機能している。尚、本実施の形態では、具体的には、発光素子24から射出された基本波レーザ光20と波長変換素子14により変換された高調波レーザ光34とが略90度曲がって反射されるように第1反射ミラー76が配設されている。第1反射ミラー76は、第1反射ミラー76に入射した基本波レーザ光20と波長変換素子14により変換された高調波レーザ光34との進行方向を略90度変える。第1反射ミラー76の反射面が発光素子24から射出される光の光路と略45度交わる方向に指向するように配設されている。
第2反射ミラー78は、発光部10より射出された基本波レーザ光20を透過する。第2反射ミラー78は、第2反射ミラー78の面上に波長分離膜30を配設し、波長変換素子14により変換された高調波レーザ光34との進行方向を変える。第2反射ミラー78は、第2反射ミラー78の面上に波長分離膜30を配設することにより高調波レーザ光34の進行方向を変える光路変換部材として機能している。尚、本実施の形態では、具体的には、波長変換素子14により変換された高調波レーザ光34が略90度曲がって反射されるように第2反射ミラー78が配設されている。第2反射ミラー78は、第2反射ミラー78に入射した高調波レーザ光34の進行方向を略90度変える。第2反射ミラー78の反射面が発光素子24の光路と略45度交わる方向に指向するように配設されている。これにより、効果的なレーザ光の進行方向の変換を低コストで実現することが容易になる。
第1反射ミラー76としては、ガラス、樹脂等の基材上にアルミニウム等の金属反射膜を形成したもの、そして更に該金属反射膜上にガラス等の透明板を積層した構成等の公知のものを採用することができる。又、第2反射ミラー78は、光透過性を有するガラス、樹脂等の基材上に誘電体多層膜を堆積させたもので構成される。その他の構成については、第2の実施の形態で説明した内容を適用することができる。
波長分離膜30には、基本波レーザ光20の入射光に対する射出光の比率が、偏光方向が異なる2つの偏光成分において異なる偏光選択機能が含まれている。尚、本実施の形態では、波長分離膜30に偏光選択機能を含んだが、別途偏光選択機能を含む光学膜を基本波レーザ光20が反射する第1反射ミラー76の面或いは基本波レーザ光20が透過する第2反射ミラー78の波長分離膜30と対向する面に付与してもよい。
本実施の形態によれば、第1光学素子を用いることにより、外部共振器や波長変換素子を保持するための長く太い凸部或いはL字形状をした部材が不要である。又、発光部と光学素子と外部共振器とを同一方向からベースプレートに配置固定すればよいため製造時の作業性に優れ、製造のサイクルタイムが短くなる。更に、第2及び第3光学素子を用いることにより波長変換素子で変換された発光部へ戻る方向の高調波レーザ光を、発光素子表面での吸収、波長変換素子及び外部共振器表面反射や散乱、吸収によって減衰させずに効率よく取り出せる。これにより、低コスト化を実現すると共に装置構成を簡略化し、更に、小型化及び効率化を可能にした。
(第4の実施の形態)
図8は、第4の実施の形態に係る光源装置を示す断面図である。尚、上記第1の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。本実施の形態に係る光源装置8は、図8に示すように、発光部10と、光学素子80と、波長変換素子14と、外部共振器16と、ベースプレート18とを含んでいる。
光学素子80は、第1光学素子としての第1反射ミラー(ミラー)82と、第2光学素子としての波長分離膜30と、第3光学素子としての第2反射ミラー(ミラー)84とを含む。
第1反射ミラー82は、発光部10より射出された基本波レーザ光20と波長変換素子14により変換された高調波レーザ光34との進行方向を変える。第1反射ミラー82は、基本波レーザ光20と高調波レーザ光34との進行方向を変える光路変換部材として機能している。尚、本実施の形態では、具体的には、発光素子24から射出された基本波レーザ光20と波長変換素子14により変換された高調波レーザ光34とが略90度曲がって反射されるように第1反射ミラー82が配設されている。第1反射ミラー82は、第1反射ミラー82に入射した基本波レーザ光20と波長変換素子14により変換された高調波レーザ光34との進行方向を略90度変える。第1反射ミラー82の反射面が発光素子24の光路と略45度交わる方向に指向するように配設されている。
第2反射ミラー84は、発光部10より射出された基本波レーザ光20を透過する。第2反射ミラー84は、第2反射ミラー84の面上に波長分離膜30を配設し、波長変換素子14により変換された高調波レーザ光34との進行方向を変える。第2反射ミラー84は、第2反射ミラー84の面上に波長分離膜30を配設することにより高調波レーザ光34の進行方向を変える光路変換部材として機能している。尚、本実施の形態では、具体的には、波長変換素子14により変換された高調波レーザ光34が略90度曲がって反射されるように第2反射ミラー84が配設されている。第2反射ミラー84は、第2反射ミラー84に入射した高調波レーザ光34の進行方向を略90度変える。第2反射ミラー84の反射面が発光素子24の光路と略45度交わる方向に指向するように配設されている。その他の構成については、第1の実施の形態で説明した内容を適用することができる。
波長分離膜30には、基本波レーザ光20の入射光に対する射出光の比率が、偏光方向が異なる2つの偏光成分において異なる偏光選択機能が含まれている。尚、本実施の形態では、波長分離膜30に偏光選択機能を含んだが、別途偏光選択機能を含む光学膜を基本波レーザ光20が透過する第2反射ミラー84の波長分離膜30と対向する面に付与してもよい。
本実施の形態によれば、第1光学素子を用いることにより、外部共振器や波長変換素子を保持するための長く太い凸部或いはL字形状をした部材が不要である。又、発光部と光学素子と外部共振器とを同一方向からベースプレートに配置固定すればよいため製造時の作業性に優れ、製造のサイクルタイムが短くなる。更に、第2及び第3光学素子を用いることにより波長変換素子で変換された発光部へ戻る方向の高調波レーザ光を、発光素子表面での吸収、波長変換素子及び外部共振器表面反射や散乱、吸収によって減衰させずに効率よく取り出せる。これにより、低コスト化を実現すると共に装置構成を簡略化し、更に、小型化及び効率化を可能にした。
(第5の実施の形態)
図9は、第5の実施の形態に係る画像表示装置を示す図である。本実施の形態では、上記第1の実施の形態の光源装置2を備える画像表示装置200について説明する。尚、図9中においては、簡略化のため画像表示装置200を構成する筐体は省略している。又、上記第1の実施の形態と重複する説明は省略する。本実施の形態に係る画像表示装置200は、スクリーン86に光を供給し、スクリーン86で反射する光を観察することで画像を鑑賞するフロント投写型のプロジェクタである。画像表示装置200は、上記の光源装置2(図1参照)と同様の構成の赤色光を射出する赤色レーザ光源(光源装置)90R、緑色光を射出する緑色レーザ光源(光源装置)90G、青色光を射出する青色レーザ光源(光源装置)90Bを有する。画像表示装置200は、各色レーザ光源90R、90G、90Bからの光を用いて画像を表示する。
赤色レーザ光源90Rは、赤色光を供給する。フィールドレンズ92は、赤色レーザ光源90Rからの赤色光を平行化させ、赤色光用空間光変調装置94Rへ入射させる。赤色光用空間光変調装置94Rは、画像信号に応じて赤色光を変調する透過型液晶表示装置である。赤色光用空間光変調装置94Rで変調された赤色光は、色合成光学系であるクロスダイクロイックプリズム96へ入射する。
緑色レーザ光源90Gは、緑色光を供給する。フィールドレンズ92は、緑色レーザ光源90Gからの緑色光を平行化させ、緑色光用空間光変調装置94Gへ入射させる。緑色光用空間光変調装置94Gは、画像信号に応じて緑色光を変調する透過型液晶表示装置である。緑色光用空間光変調装置94Gで変調された緑色光は、赤色光とは異なる側からクロスダイクロイックプリズム96へ入射する。
青色レーザ光源90Bは、青色光を供給する。フィールドレンズ92は、青色レーザ光源90Bからの青色光を平行化させ、青色光用空間光変調装置94Bへ入射させる。青色光用空間光変調装置94Bは、画像信号に応じて青色光を変調する透過型液晶表示装置である。青色光用空間光変調装置94Bで変調された青色光は、赤色光、緑色光とは異なる側からクロスダイクロイックプリズム96へ入射する。
クロスダイクロイックプリズム96は、4つの直角プリズムを貼り合わせて形成され、その内面に互いに略直交するように配置された2つのダイクロイック膜98,100を有する。第1ダイクロイック膜98は、赤色光を反射し、緑色光及び青色光を透過させる。第2ダイクロイック膜100は、青色光を反射し、赤色光及び緑色光を透過させる。クロスダイクロイックプリズム96は、それぞれ異なる方向から入射した赤色光、緑色光及び青色光を合成し、投写レンズ102の方向へ射出させる。投写レンズ102は、クロスダイクロイックプリズム96で合成された光をスクリーン86の方向へ投写する。プロジェクタは、スクリーンの一方の面に光を供給し、スクリーンの他方の面から射出される光を観察することで画像を鑑賞する、いわゆるリアプロジェクタであってもよい。又、空間光変調装置としては透過型液晶表示装置を用いる場合に限らず反射型液晶表示装置(Liquid Crystal On Silicon、LCOS)、DMD(Digital Micro mirror Device)、GLV(Grating Light Valve)等を用いてもよい。
本実施の形態によれば、第1光学素子を用いることにより長く太い凸部或いはL字形状をした部材が不要である。又、発光部と光学素子と外部共振器とを同一方向からベースプレートに配置固定すればよいため製造時の作業性に優れ、製造のサイクルタイムが短くなる。更に、第2及び第3光学素子を用いることにより波長変換素子で変換された高調波レーザ光の戻りを波長変換素子及び外部共振器を通さないで効率よく取り出せる。これにより、低コスト化を実現すると共に装置構成を簡略化し、更に、小型化及び効率化を可能にした。
(第6の実施の形態)
又、第1〜第4の実施の形態の光源装置2,4,6,8は、走査型の画像表示装置にも適用される。
図10は、第6の実施の形態に係る画像表示装置を示す図である。本実施の形態では、上記第1の実施の形態の光源装置2を備える画像表示装置210について説明する。本実施の形態に係る画像表示装置210は、第1の実施の形態の光源装置2と、光源装置2から射出された光をスクリーン86に向かって走査するMEMSミラー(走査部)120と、光源装置2から射出された光をMEMSミラー120に集光させる集光レンズ122とを備えている。光源装置2から射出された光は、MEMSミラー120を動かすことによって、スクリーン86上を横方向、縦方向に走査するように導かれる。カラーの画像を表示する場合は、発光部10を構成する複数の発光素子24(図2参照)を、赤、緑、青のピーク波長を持つ発光素子24の組み合わせによって構成すればよい。
本実施の形態によれば、第1光学素子を用いることにより長く太い凸部或いはL字形状をした部材が不要である。又、発光部と光学素子と外部共振器とを同一方向からベースプレートに配置固定すればよいため製造時の作業性に優れ、製造のサイクルタイムが短くなる。更に、第2及び第3光学素子を用いることにより波長変換素子で変換された高調波レーザ光の戻りを波長変換素子及び外部共振器を通さないで効率よく取り出せる。これにより、低コスト化を実現すると共に装置構成を簡略化し、更に、小型化及び効率化を可能にした。
第1の実施の形態に係る光源装置を示す平面図及び側面図。 図1のII−II線断面図。 第1の実施の形態に係る波長分離膜の偏光選択機能の特性を示すグラフ。 第2の実施の形態に係る光源装置を示す断面図。 図4のIV−IV線断面図。 図4のV−V線断面図。 第3の実施の形態に係る光源装置を示す断面図。 第4の実施の形態に係る光源装置を示す断面図。 第5の実施の形態に係る画像表示装置を示す図。 第6の実施の形態に係る画像表示装置を示す図。 従来の光源装置を示す図。
符号の説明
2,4,6,8…光源装置 10…発光部 12…光学素子(プリズム) 14…波長変換素子 16…外部共振器 18…ベースプレート 20…基本波レーザ光 22…発光面 24…発光素子 26…支持部 28…第1プリズム(第1光学素子) 30…波長分離膜(第2光学素子) 32…第2プリズム(第3光学素子) 34…高調波レーザ光 36…長辺 38,40…辺 42…スペーサー 44…プリズムアッシー 46…位置決め部 48…波長変換素子ホルダー 50…波長変換素子アッシー 52…外部共振器ホルダー 53…反射防止膜 54…外部共振器アッシー 56…位置決め部 58…光学素子(プリズム) 60…第1プリズム(第1光学素子) 62…第2プリズム(第3光学素子) 64,66,68…辺 70…波長変換素子ホルダー 72…外部共振器ホルダー 74…光学素子 76…第1反射ミラー(第1光学素子) 78…第2反射ミラー(第3光学素子) 80…光学素子 82…第1反射ミラー(第1光学素子) 84…第2反射ミラー(第3光学素子) 86…スクリーン 90R…赤色レーザ光源 90G…緑色レーザ光源 90B…青色レーザ光源 92…フィールドレンズ 94R…赤色光用空間光変調装置 94G…緑色光用空間光変調装置 94B…青色光用空間光変調装置 96…クロスダイクロイックプリズム 98…第1ダイクロイック膜 100…第2ダイクロイック膜 102…投写レンズ 120…MEMSミラー(走査部) 122…集光レンズ 200,210…画像表示装置。

Claims (11)

  1. 基本波レーザ光を発光面に対して垂直に射出する少なくとも一つの発光素子を有する発光部と、
    前記発光部から射出される前記基本波レーザ光の進行方向を前記発光部の配置平面と概略平行方向に曲げる第1光学素子と、
    前記第1光学素子を通過した前記基本波レーザ光の光路上に配置され、前記基本波レーザ光の少なくとも一部を高調波レーザ光に変換する波長変換素子と、
    前記波長変換素子を通過した光のうち、前記基本波レーザ光を選択して前記第1光学素子に向かって反射させ、前記発光部に戻すことによって前記発光部の共振器ミラーとして機能すると共に、前記高調波レーザ光を透過させる外部共振器と、
    前記外部共振器で反射され前記波長変換素子を通過した光を、前記基本波レーザ光と、前記波長変換素子で変換された前記高調波レーザ光と、に分離する第2光学素子と、
    前記第2光学素子で分離された前記高調波レーザ光の進行方向を、前記発光部の配置平面と概略平行方向に曲げる第3光学素子と、
    を含むことを特徴とする光源装置。
  2. 請求項1に記載の光源装置において、
    前記第2光学素子は、波長分離膜であることを特徴とする光源装置。
  3. 請求項2に記載の光源装置において、
    前記波長分離膜には、前記基本波レーザ光の入射光に対する射出光の比率が、偏光方向が異なる2つの偏光成分において異なる偏光選択機能が更に含まれていることを特徴とする光源装置。
  4. 請求項3に記載の光源装置において、
    前記波長分離膜の前記偏光選択機能の前記比率が高い偏光方向は、前記波長変換素子の分極方向と略一致することを特徴とする光源装置。
  5. 請求項2〜4のいずれか一項に記載の光源装置において、
    前記第1光学素子は、直角二等辺三角形断面の第1プリズムであり、
    前記第3光学素子は、直角二等辺三角形断面の第2プリズムであり、
    前記第1プリズムと前記第2プリズムとは、前記波長分離膜を間に挟んで、固着していることを特徴とする光源装置。
  6. 請求項5に記載の光源装置において、
    前記第1プリズムの前記発光素子側の面には、前記発光素子から射出或いは反射される前記基本波レーザ光が前記プリズムへ入射する際、前記基本波レーザ光の反射を低減させる反射防止膜が付与されていることを特徴とする光源装置。
  7. 請求項2〜4のいずれか一項に記載の光源装置において、
    前記第1及び第3光学素子は、ミラーであることを特徴とする光源装置。
  8. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の光源装置において、
    前記第1〜第3光学素子と前記波長変換素子と前記外部共振器とは、前記発光部の配置平面上に配置された位置決め部によって、前記発光部の前記発光素子に対してそれぞれ位置決めされることを特徴とする光源装置。
  9. 請求項8に記載の光源装置において、
    前記位置決め部は、ピンであることを特徴とする光源装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の光源装置と、
    前記光源装置から射出された光を画像信号に応じて変調する光変調装置と、
    前記光変調装置により形成された画像を投射する投射装置と、
    を含むことを特徴とする画像表示装置。
  11. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の光源装置と、
    前記光源装置から射出された前記高調波レーザ光を被投射面上で走査する走査部と、
    を含むことを特徴とする画像表示装置。
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