JP4232650B2 - 車両用パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に対して横方向に加わる外乱を考慮して車両の操舵のアシスト状態を制御する車両用パワーステアリング装置に関する。
自動車の走行時には、様々な外乱を受けるため操舵に影響が及ぶことが多い。このような点に着目して、走行中に車両が受ける外乱に応じて、車両の操舵系を制御する技術が開発されている。
例えば特許文献1には、電動パワーステアリング装置を用いた操舵アシスト制御により、車両に加わる横風等の外乱がドライバの操舵操作に影響しないようにする、いわゆる外乱抑制性能を高めることができるようにするものが提案されている。
この技術では、操舵反力(操舵アシスト力に対応する)の制御においては、操舵角に基づく操舵反力の舵角成分T1(=操舵角にゲインをかけたもの)と、操舵角速度に基づくダンピング成分T2(=操舵角速度にゲインをかけたもの)と、車両のヨーレイトに基づく第1の車両挙動抑制成分T3(=ヨーレイトにゲインをかけたもの)と、車両の横加速度に基づく第2の車両挙動抑制成分T4(=横加速度にゲインをかけたもの)と、転舵反力に基づく路面成分T5(=転舵反力にゲインをかけたもの)とを算出し、次式のように、これら操舵反力の成分T1,T2,T3,T4,T5を加算して目標操舵反力Tsを決定し、反力モータ(操舵アシスト用電動モータに対応する)の出力トルク、すなわち操向ハンドルの操舵反力をこの目標操舵反力Tsに帰還制御する。
Ts=T1+T3+T4+T5−T2
また、特許文献2には、オブザーバによって、外乱の低周波数成分を推定し、これに基づいてこの外乱の低周波数成分を抑制するのに必要な操舵トルク量を算出し、操舵トルクをフィードバック制御する技術が記載されている。
特開平5−105100号公報。 特開2003−81122号公報
ところで、上述のように、オブザーバを用いて状態量を推定してこれに基づいて制御を行なうと、オブザーバの特性から制御が適正に行なわれない場合がある。
つまり、オブザーバは、入力される低周波成分には反応するが高周波成分には反応し難い、いわゆるローパスフィルタのような特性があるので、例えば検出系に固有の検出誤差があると、これは低周波成分としてオブザーバで有効に処理される。このため、検出系に固有の検出誤差があると、オブザーバでは、実際に外乱が加わっていなくても、外乱が加わっているものとして推定処理してしまい、この結果、オブザーバの誤った推定に基づく制御を行なうと、車両の操舵に偏向が生じてしまうことがある。
本発明は、上述の課題に鑑み創案されたもので、オブザーバを用いて状態量を推定してこれに基づいて操舵を制御するものにおいて、検出手段の検出誤差に反応することなく、適切に操舵への横方向外乱の影響を抑制できるような操舵アシストを実施して、アクティブ・セーフティを向上させることができるようにした、車両用パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
上記目標を達成するため、本発明の車両用パワーステアリング装置は、車両に搭載され操舵系に操舵アシストトルクを付与するアクチュエータと、該車両の車速を検出する車速検出手段と、該車両に加えられる操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、該車速検出手段及び該操舵トルク検出手段からの検出情報に基づいて該アクチュエータを制御する制御手段とをそなえた、パワーステアリング装置であって、該車両の操舵角を検出する操舵角検出手段と、該車両のヨーレイトを検出するヨーレイト検出手段と、該車両の横加速度を検出する横加速度検出手段と、該車両の操舵−車両系モデルに基づいて設計されたオブザーバによって、該車速検出手段,該操舵角検出手段,該ヨーレイト検出手段,該横加速度検出手段によりそれぞれ検出された該車両の車速Vと操舵角δとヨーレイトγと横加速度Gyとから、該車両の横方向外乱を推定する推定手段とをそなえ、該制御手段は、該車速検出手段及び該操舵トルク検出手段からの検出情報に基づいて該アクチュエータを制御する基本制御量を算出する基本制御量算出手段と、該推定手段による推定結果から、該車両の横方向外乱を抑制するように該アクチュエータで付与する該操舵アシストトルクを補正する補正量を算出する補正量算出手段と、該基本制御量算出手段により算出された基本制御量に該補正量算出手段により算出された補正量を加算する演算手段と、該補正量算出手段と該演算手段との間に介装されたハイパスフィルタとをそなえていることを特徴としている。
なお、上記のアクチュエータとしては、きめの細かい操舵アシスト制御を実施するのに有利な電動モータが適している。
また、該推定手段は、該車両の横方向外乱を、横力によって該車両を横方向に移動させようとする横力外乱φcwと走行路面の横傾斜によって該車両に作用する横勾配外乱φrbとに分離して推定し、該補正量算出手段は、該推定手段による推定結果から、該車両の横方向外乱のうち主として横力外乱φcwを抑制するように該アクチュエータで付与する該操舵アシストトルクの補正量を算出することが好ましい(請求項2)。
また、該車両の操舵角速度を検出する操舵角速度検出手段をさらにそなえ、該推定手段は、該車両のヨーレイト及び横速度をさらに推定するように構成され、該補正量算出手段は、該操舵角速度検出手段と該操舵角検出手段と該車速検出手段とによりそれぞれ検出された操舵角と舵角速度と車速と、該推定手段により推定されたヨーレイトと横速度とから第1補正トルクを算出し、該推定手段により推定された上記の横力外乱φcwと横勾配外乱φrbとから第2補正トルクを算出して、該第1補正トルクと該第2補正トルクとの和を補正量として算出することが好ましい(請求項3)。
さらに、該補正量算出手段は、操舵角と舵角速度とヨーレイトと横速度とのそれぞれに、車速に応じてそれぞれ設定されるゲインを乗算して該第1補正トルクを算出するとともに、上記の横力外乱φcwと横勾配外乱φrbとのそれぞれに、車速に応じてそれぞれ設定されるゲインを乗算して該第2補正トルクを算出して、該第1補正トルクと該第2補正トルクとの和を補正量として算出することが好ましい(請求項4)。
本発明の車両用パワーステアリング装置によれば、推定手段がオブザーバを用いて車両の横方向外乱を推定し、制御手段が、この推定結果から、車両の横方向外乱を抑制するように操舵アシストトルクを制御するので、操舵アシストを適切に付与することができる。
このとき、制御手段では、基本制御量算出手段により車速検出情報及び操舵トルク検出情報に基づいてアクチュエータを制御する基本制御量を算出し、補正量算出手段により推定手段による推定結果から、車両の横方向外乱を抑制するようにアクチュエータで付与する操舵アシストトルクの補正量を算出し、この算出した操舵アシストトルク補正量をハイパスフィルタで処理した上で、演算手段により上記基本制御量に加算して補正を行なう。
したがって、例えば検出系に固有の検出誤差があって、オブザーバがこの検出誤差に基づいてしまった推定をしてしまい、操舵アシストトルク補正量が誤って算出されても、操舵アシストトルク補正量のうちの検出系に固有の検出誤差等に対応した低周波成分は、ハイパスフィルタによって除去されるので、オブザーバの誤った推定に基づく制御は防止され、例えば、車両の操舵に偏向が生じてしまうような不具合を回避でき、操舵アシストを適切に付与することができる。
また、車両の横方向外乱を、横力によって該車両を横方向に移動させようとする横力外乱φcwと走行路面の横傾斜によって該車両に作用する横勾配外乱φrbとに分離して推定し、該補正量算出手段は、該推定手段による推定結果から、該車両の横方向外乱のうち主として横力外乱φcwを抑制するように該アクチュエータで付与する該操舵アシストトルクの補正量を算出することにより、操舵アシストを適切に付与することができる。
つまり、横風や轍路などに起因した車両挙動としては、横力外乱φcwとして把握でき、車両の横方向外乱のうち、主としてこの横力外乱φcwとを抑制するように操舵アシストトルクを付与することで、カーブ路をスムーズに走行できるようにするために設けられた路面の横勾配等に起因する横勾配外乱φrbについては影響を抑制することなく、横風や轍路などに起因して横力外乱φcwとして車両挙動に影響を及ぼし操舵の妨害になる外乱については影響を抑制することができ、例えばカーブ路のスムーズな走行性能を確保しながら、操舵への横力外乱の影響を抑制して、アクティブ・セーフティを向上させることができるようになる。
また、検出された操舵角と舵角速度と車速と、推定されたヨーレイトと横速度とから第1補正トルクを算出し、推定された上記の横力外乱φcwと横勾配外乱φrbとから第2補正トルクを算出して、該第1補正トルクと第2補正トルクとの和を補正量として算出することでも、操舵アシストを適切に行なうことができる(請求項3)。
さらに、操舵角と舵角速度とヨーレイトと横速度とのそれぞれに、車速に応じてそれぞれ設定されるゲインを乗算して該第1補正トルクを算出するとともに、横力外乱φcwと横勾配外乱φrbとのそれぞれに、車速に応じてそれぞれ設定されるゲインを乗算して該第2補正トルクを算出して、第1補正トルクと第2補正トルクとの和を補正量として算出することで、操舵アシストをより適切に行なうことができる(請求項4)。
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図9は本発明の一実施形態としての車両用パワーステアリング装置について示すもので、これらの図に基づいて説明する。
本実施形態にかかる車両用パワーステアリング装置は、図1に示すように、操舵アクチュエータとして電動モータ(ここでは、DCモータ)11をそなえ、車両の操舵操作状態や車両の状態を検出してこれらの検出結果からECU(電子制御ユニット)30により目標とする操舵アシスト量を設定し、この目標操舵アシスト量が得られるようにDCモータ11を制御するようになっている。
DCモータ11は、例えば図3に示すように、ステアリングホイール1,ステアリングシャフト2,ラックアンドピニオン3,タイロッド4,操舵輪(前輪)5L、5R等からなる操舵系(ここでは、ラックアンドピニオン3)に付設されている。もちろん、本装置は、ピニオンタイプの電動パワステだけでなく、油圧パワステに小型モータを追加する場合やラックアシストタイプの電動パワステにも適用することができる。
また、操舵操作状態及び車両状態を検出する手段としては、操舵角速度(前輪舵角速度)ωf_sを検出する操舵速度検出手段(前輪舵角速度検出手段)としてのハンドル角速度センサ21と、操舵角度(前輪舵角)δf_sを検出する操舵角検出手段(前輪舵角検出手段)としてのハンドル角センサ22と、車両のヨーレイトγsを検出するヨーレイト検出手段としてのヨーレイトセンサ(ヨー角速度センサ)23と、車両の横加速度Gy_sを検出する横加速度検出手段としての横加速度センサ24と、車速Vを検出する車速検出手段25と、ドライバがステアリングホイール(ハンドル)を通じて加える操舵トルク(入力操舵トルク)Th_sを検出する操舵トルク検出手段(操舵トルクセンサ)26とがそなえられる。
ECU30には、その機能要素として、基本操舵アシスト量(基本アシストトルク)Tm_baseを算出する基本制御量算出手段としての基本操舵アシスト量演算部(電動パワステ制御演算部)31と、車両に加わる横方向外乱等を推定する推定手段としてのオブザーバ32と、操舵系に加わる外乱成分に応じた操舵アシスト補正量(アシストトルク補正量)を算出して、これに応じて操舵アシスト量(外乱抑制制御量)を補正する補正手段(外乱抑制補正手段)33とが設けられている。
電動パワステ制御演算部31では、操舵トルク検出手段26で検出された入力操舵トルクTh_sと車速検出手段25で検出された車速Vとに基づいて基本操舵アシスト量(基本アシストトルク)Tm_baseを算出する。
オブザーバ32では、前輪舵角検出手段22,ヨーレイト検出手段23,横加速度検出手段24,車速検出手段25でそれぞれ検出された前輪舵角δf_s,ヨーレイトγs,横加速度Gy_s,車速Vに基づいて、車両に加わる横方向外乱等[具体的には、横力外乱推定値(横力によって車両を横方向に移動させようとする横力外乱φcwの推定値)φcw_e,横勾配外乱推定値(走行路面の横傾斜によって車両に作用する横勾配外乱φrbの推定値)φrb_e,横速度推定値ve,ヨーレイト推定値γe]を推定する。
補正手段33には、補正用操舵アシスト量(補正アシストトルク)Tm_addを算出する補正量算出手段としての操舵アシスト補正量演算部(外乱抑制制御演算部)34と、基本アシストトルクTm_baseに補正アシストトルクTm_addを加算する演算手段としての加算部35と、操舵アシスト補正量演算部(外乱抑制制御演算部)34で算出された補正用操舵アシスト量Tm_addを加算部35に出力する際に高周波成分のみを出力するようにフィルタ処理するハイパスフィルタ(バンドパスフィルタ)36とがそなえられる。
操舵アシスト補正量演算部34は、オブザーバ32で推定された横力外乱推定値φcw_e,横勾配外乱推定値φrb_e,横速度推定値ve,ヨーレイト推定値γeと、前輪舵角速度検出手段21で検出された前輪舵角速度ωf_sと、前輪舵角速度検出手段21で検出された前輪舵角δf_sと、車速検出手段25で検出された車速Vとに基づいて、操舵系に加わる外乱成分に応じた補正アシストトルクTm_addを算出する。
つまり、操舵アシスト補正量演算部34では、前輪舵角速度ωf_sにゲインKωを掛けて前輪舵角速度対応補正量(=Kωωf_s)を、前輪舵角δf_sにゲインKδを掛けて前輪舵角対応補正量(=Kδδf_s)を、横速度推定値veにゲインKvを掛けて横速度対応補正量(=Kve)を、ヨーレイト推定値γeにゲインKrを掛けてヨーレイト対応補正量(=Krγe)を、それぞれ算出し、加算部35を通じて、これらの補正量の加算値Tm_fb(=Kωωf_s+Kδδf_s+Kve+Krγe)を、基本アシストトルクTm_baseをフィードバック補正するフィードバック補正量(第1補正トルク)とする。
また、横力外乱推定値φcw_eにゲインKΦ_cwを掛けて横方向外乱対応補正量(第2補正トルク)Tm_cw(=KΦ_cwφcw_e)を算出し、この補正量Tm_cwを基本アシストトルクTm_baseをフィードフォワード補正するフィードフォワード補正量とする。なお、図1中に示すように、横勾配外乱推定値φrb_eにゲインKΦ_rb(=微小値)を掛けて横勾配外乱対応補正量(第2補正トルク)Tm_rb(=KΦ_rbφrb_e)を算出し、この補正量により基本アシストトルクTm_baseをフィードフォワード補正してもよいが、基本的には、横力外乱推定値φcw_eのみに応じて(あるいは、主として横力外乱推定値φcw_eに応じて)、横方向外乱の影響が解消されるように、基本アシストトルクTm_baseをフィードフォワード補正することが肝要である。
したがって、オブザーバ32の推定によって分離された横勾配外乱と横風外乱(横力外乱とも言う)のうち、横風外乱の影響のみを抑制するように制御系が構成されている。
そして、操舵アシスト補正量演算部34では、フィードバック補正量Tm_fbによるフィードバック補正と、フィードフォワード補正量Tm_cwによるフィードフォワード補正は、これらの加算値Tm_add(=Tm_fb+Tm_cw)を最終的な補正アシストトルクとして出力し、補正アシストトルクTm_addによってフィードバック補正とフィードフォワード補正とを同時に実施するようになっている。
つまり、図4に示すように、一般に、カーブ路における道路の横勾配はカーブを曲がることによって生じる遠心力を打ち消してカーブでの旋回走行を容易にするために設けられている。また、直線路における横勾配は、2〜3%程度の小さい値であるが排水のために設けられている。オブザーバ32では、横方向外乱のうちこのような横勾配外乱については外乱抑制対象から除外して横風外乱の影響のみを抑制するように制御系を構成しているのである。
ただし、操舵アシスト補正量演算部34で算出された補正量加算値Tm_addは、ハイパスフィルタ36によって高周波成分のみを出力するようにフィルタ処理されるので、補正量加算値Tm_addのうち各センサ類に固有の検出誤差に応じた分は、ハイパスフィルタ36によって除去され、補正量加算値Tm_addのうちこの検出誤差分等を除いた分は有効に出力される。
つまり、図9に示すように、オブザーバは、入力される低周波成分には反応するが高周波成分には反応し難く、いわゆるローパスフィルタのような特性があるので、検出され入力された状態量のうち高周波成分はカットされ、中低周波成分に基づいて推定処理をする。したがって、状態量が急変した場合や状態量信号に雑音が入った場合などには、これらの高周波成分に相当する入力データは、図9に示すように、実質的にカットされることになり、この点で、急激な制御や雑音等の誤ったデータに基づく制御を防止できる。
しかし、例えば検出系に固有の検出誤差があると、これは低周波成分としてオブザーバで有効に処理されるため、検出系に固有の検出誤差があると、オブザーバでは、実際に外乱が加わっていなくても、外乱が加わっているものとして推定処理してしまう。これに対して、本装置では、図9に示すように、ハイパスフィルタ36によって、補正量加算値Tm_addのうち各センサ類に固有の検出誤差に応じた分等の低周波成分がカットされるので、最終的な制御量には、検出系に固有の検出誤差等の影響が排除されたものになり、車両の操舵に偏向が生じてしまうような不具合を防止でき、操舵アシスト制御を適切に行なうことができるようになっている。
オブザーバ32による推定についてさらに説明すると、DCモータ11に関する各変数の関係は、図2に示すように制御ブロックにモデル化することができる。
なお、図1及び図2における各パラメータについては以下の表1に示す。
Figure 0004232650
図2に示す関係から、オブザーバの状態方程式として次式(A)が導出される。
Figure 0004232650
上式(A)において、ゲインa11,a12,a21,a22,b1,b2はいずれも車速に応じて決定し、ゲインl11,l12,l21,l22,l31,l32,l41,l42はいずれもモータの周波数特性を考慮して数式演算により適正値を設定することができる。
したがって、オブザーバ32では、前輪舵角δf_s,ヨーレイトγs,横加速度Gy_s,車速Vの各状態量を入力量として、横速度推定値veとヨーレイト推定値γeと横力外乱推定値φcw_eと横勾配外乱推定値φrb_eとの各状態量を推定することができる。
ここで、横勾配外乱と横風外乱とを推定するオブザーバ32について、さらに詳細に説明する。
オブザーバ32を設計するにあたって、ロバストな横制御システムを構成する必要があり、次の仮定(a)〜(d)を基本とする。
(a)センサ信号は,ステアリング角,ステアリンクトルク,ヨーレイト,横加速度を仮定する。
(b)タイヤとサスペンションの非線形性は考慮しない。
(c)横外乱に対してロバストな制御系を設計するためドライバの操作を想定しない(Th=0)。
(d)車両に生じるヨーモーメント外乱は想定しない。
図5に示すように、実際の操舵系は機械的な系とDCモータの系とで構成される。また、慣性系は、ステアリングホイール,DCモータ,タイヤから成り、弾性系はトーションバーとタイヤから成る。ここで、キングピン回りに微分方程式をたてると次式(1)〜(3)のようになる。
Figure 0004232650
ここで、δfは前輪実舵角、αはハンドル角(コラム軸回り)、Tsは路面からのセルフアライニンクトルク、TmはDCモータの付加トルク、Thはドライバトルク(トルクセンサ値)である。なお、系のパラメータIs,Cs,Nt,Nm,Ktについては前記の表1に記載する。
ここで、前輪実舵角δfは、センサ値であるドライバトルクThとハンドル角αとから計測可能である。
前式(2)を変形すると、次式(4)となる。
Figure 0004232650
さらに、ここでは、図6に示すような二輪モデルを車両モデルとする。前輪実舵角δfをシステム入力として定義すると、かかるモデルの車両系の運動方程式を次式のように記述できる。
Figure 0004232650
ここで、vは車両の横速度,γは車両のヨーレイト,φは横方向外乱要素である。系のパラメータIs,Cs,Nt,Nm,Ktは前記表1に記載する。
車両の横運動とヨー運動を表す微分方程式を示す上記の式(5),(6)は、一般によく知られているものである。
横方向外乱φは、前述のように、横力外乱φcweと横勾配外乱φrbとから成る(下式参照)。
Figure 0004232650
これらの横力外乱φcw,横勾配外乱φrbは式(5)に外部入力として与えられるが、直接計測することはできない。そこで、これらの横方向外乱の対策として、図7に示すように、オブザーバで外乱を推定し、コントローラ(ECU30内の制御指令系)ではフィードフォワードループによって外乱の影響を近似的に打ち消す制御手法をとった。この手法では、外乱が一定値の場合積分制御と等価である。計測される出力信号である横加速度センサ値は、次式に示すように車両の状態量と横勾配外乱φrbとで表現されるが、横力外乱φcwは含まれない。なお、コントローラ30では横外乱以外の外乱については、車両の各状態量をフィードバックして外乱の影響を抑制している。
ところで、Gセンサの検出値Gy_sは、左右に勾配のない平坦路sでは、式(8a)のようになるが、横勾配の外乱φrb。が含まれると、式(8b)のようになる。
Figure 0004232650
上記の式(8a)は、2つの横方向外乱φcw,φrbを分離可能であることを示しており、式(5),(6),(7),(8b)を整理すると、次の状態方程式が得られる。
Figure 0004232650
ここで、未知の状態量vと横方向外乱φcw,φrbを同時に推定するオブザーバを設計するために、次式に示すように2つの横方向外乱φcw,φrbを状態量として拡張したモデルを定義する。
Figure 0004232650
上式(11),(12)はv,γ,φcw,φrbの係数行列A,C(下式)にかかる階級(rank[C CA ・・・CAn-1T)が状態数(状態量の種類)nを満たすので、可観測であり、未知の状態量vと未知の外乱φcw,φrbをオブザーバによって推定することができる。ここで、v,γ,φcw,φrbは推定結果であり、以下の式(13)で示すLは推定ゲイン行列である。
Figure 0004232650
このようなオブザーバのブロック図を模式的に示すと、図8のようになる。
線形ロバスト制御するにあたり、4次の微分方程式を制御対象モデルとして適用すると、この4次モデルは、操舵系モデルの2つの状態変数である前輪実舵角δfと前輪実舵角速度ωfおよび車両系の2つの状態変数である横速度vとヨーレイトγとで構成される。ここで、横方向外乱φcw,φrbは外部入力として制御対象に与えられる。なお、前式(1)におけるドライバトルクはゼロと仮定する(Th=0)。
Figure 0004232650
そして、本ロバスト制御システムは、状態フィードバックループと外乱抑制フィードフォワードループとから構成する。状態フィードバックループは、十分な系の応答性と安定性を確保する。外乱抑制フィードフォワードループは、横風外乱の定常状態における影響を抑制する。式(14)における制御入力は、次式(15)〜(17)により定める。
Figure 0004232650
ここで,[Kω,Kδ,Kv,Kγ]は状態フィードバックゲインであり、LG制御理論によって得られる。状態フィードバックループは,主に系を安定化させることを目的とする。前輪実舵角速度ωfは、モータの付加電圧と電流から計算することができる。前輪実舵角δfは前式(4)から得られる。
v,φcw,φrbは前記のように、外乱オブザーバから推定される。一方、外乱抑制フィードフォワードループは、横力外乱φcwの影響を低減することを目的し、具体的には横力外乱推定値φcw_eによって生じるヨーレイトの定常値をゼロにするようにフィードフォワードゲインを定める。このフィードフォワードゲインkffを定める際,式(14)においてφrb=0と仮定する。
以上の仮定から次の状態方程式(18)が得られる。
Figure 0004232650
定常状態(dx/dt=0)において式(18)は次式(19)のように変形される。
Figure 0004232650
ここで、δfss,vssssは、φcwに対するδf,v,γの定常値である。従って、この方程式を直接解く次式(20)が得られる。
Figure 0004232650
横力外乱φcwによって生じるヨーレイトの定常値を0にする為に、式(20)のγssの行に着目すると、次式(21a),(21b)のように変形できる。
Figure 0004232650
従って、フィードフォワードゲインkff(=KΦ_cw)は次式(22)から得られる。
Figure 0004232650
本発明の一実施形態としての車両用パワーステアリング装置は、上述のように構成されているので、操舵アシスト補正手段(操舵アシスト補正量演算部34及び演算部35)33により、前輪舵角速度対応補正量(=Kωωf_s)、前輪舵角対応補正量(=Kδωf_s)、横速度対応補正量(=Kve)、ヨーレイト対応補正量(=Krγe)の加算値Tm_fb(=Kωωf_s+Kδωf_s+Kve+Krγe)により基本アシストトルクTm_baseをフィードバック補正するとともに、横方向外乱対応補正量Tm_cw(=KΦ_cwφcw_e)により基本アシストトルクTm_baseをフィードフォワード補正するので、横方向外乱のうちから横勾配外乱を除去した横方向外乱(横風外乱等)φcwを抑制するように電動モータを制御して操舵アシストトルクを与えるので、カーブ路のスムーズな走行性能を確保しながら、操舵への横風外乱の影響を抑制して、アクティブ・セーフティを向上させることができるようになる。
また、操舵アシスト補正量演算部34で算出された補正量加算値Tm_addは、ハイパスフィルタ36によって高周波成分のみを出力するようにフィルタ処理されるので、補正量加算値Tm_addのうち各センサ類に固有の検出誤差に応じた分は、ハイパスフィルタ36によって除去され、補正量加算値Tm_addのうちこの検出誤差分等を除いた分は有効に出力される。
したがって、例えばセンサ系に固有の検出誤差があって、オブザーバがこの検出誤差に基づいて誤まった推定をしてしまい、この結果、操舵アシストトルク補正量が検出誤差を含むものになっても、操舵アシストトルク補正量のうちの検出系に固有の検出誤差等に対応した低周波成分は、ハイパスフィルタによって除去されるので、オブザーバの誤った推定に基づく制御は防止され、例えば、車両の操舵に偏向が生じてしまうことような不具合を回避でき、操舵アシストを適切に付与することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、各ゲインKω,Kδ,Kv,Kr,KΦ_cwについては、系の安定性や操舵フィーリングを向上させることができるように、車速に応じて適宜設定することが重要である。
本発明の一実施形態としての車両用パワーステアリング装置の機能構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態としての車両用パワーステアリング装置にかかるモータ制御系の状態量を推定するオブザーバのブロック図である。 本発明の一実施形態としての車両用パワーステアリング装置を説明する模式図である。 走行する車両への横方向外乱を説明する図であり、(a)は走行する車両の模式的平面図、(b)は走行する車両の模式的後面図である。 本発明の一実施形態にかかる操舵系モデルを示す模式図である。 本発明の一実施形態にかかる車両系モデルを示す模式図である。 本発明の一実施形態にかかるステアリング制御を説明するブロック図である。 本発明の一実施形態にかかるステアリング制御を説明するオブザーバのブロック図である。 本発明の一実施形態にかかるオブザーバとハイパスフィルタによる制御量の出力特性を示すグラフである。
符号の説明
11 DCモータ
21 前輪舵角速度検出手段(操舵角速度検出手段)
22 前輪舵角検出手段(操舵角検出手段)
23 ヨーレイト検出手段
24 横加速度検出手段
25 車速検出手段
26 操舵トルク検出手段
30 制御手段としての電子制御ユニット(ECU)
31 基本制御量設定部(電動パワステ制御演算部)又は基本制御量算出手段
32 推定手段(オブザーバ)
33 補正手段(外乱抑制補正手段)
34 操舵アシスト補正量演算部(外乱抑制制御演算部)又は補正量算出手段
35 加算部(演算手段)
36 ハイパスフィルタ(バンドパスフィルタ)

Claims (4)

  1. 車両に搭載され操舵系に操舵アシストトルクを付与するアクチュエータと、該車両の車速を検出する車速検出手段と、該車両に加えられる操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、該車速検出手段及び該操舵トルク検出手段からの検出情報に基づいて該アクチュエータを制御する制御手段とをそなえた、パワーステアリング装置であって、
    該車両の操舵角を検出する操舵角検出手段と、
    該車両のヨーレイトを検出するヨーレイト検出手段と、
    該車両の横加速度を検出する横加速度検出手段と、
    該車両の操舵−車両系モデルに基づいて設計されたオブザーバによって、該車速検出手段,該操舵角検出手段,該ヨーレイト検出手段,該横加速度検出手段によりそれぞれ検出された該車両の車速Vと操舵角δとヨーレイトγと横加速度Gyとから、該車両の横方向外乱を推定する推定手段とをそなえ、
    該制御手段は、
    該車速検出手段及び該操舵トルク検出手段からの検出情報に基づいて該アクチュエータを制御する基本制御量を算出する基本制御量算出手段と、
    該推定手段による推定結果から、該車両の横方向外乱を抑制するように該アクチュエータで付与する該操舵アシストトルクを補正する補正量を算出する補正量算出手段と、
    該基本制御量算出手段により算出された基本制御量に該補正量算出手段により算出された補正量を加算する演算手段と、
    該補正量算出手段と該演算手段との間に介装されたハイパスフィルタとをそなえていることを特徴とする、車両用パワーステアリング装置。
  2. 該推定手段は、該車両の横方向外乱を、横力によって該車両を横方向に移動させようとする横力外乱φcwと走行路面の横傾斜によって該車両に作用する横勾配外乱φrbとに分離して推定し、
    該補正量算出手段は、該推定手段による推定結果から、該車両の横方向外乱のうち主として横力外乱φcwを抑制するように該アクチュエータで付与する該操舵アシストトルクの補正量を算出する
    ことを特徴とする、請求項1記載の車両用パワーステアリング装置。
  3. 該車両の操舵角速度を検出する操舵角速度検出手段をさらにそなえ、
    該推定手段は、該車両のヨーレイト及び横速度をさらに推定するように構成され、
    該補正量算出手段は、該操舵角速度検出手段と該操舵角検出手段と該車速検出手段とによりそれぞれ検出された操舵角と舵角速度と車速と、該推定手段により推定されたヨーレイトと横速度とから第1補正トルクを算出し、該推定手段により推定された上記の横力外乱φcwと横勾配外乱φrbとから第2補正トルクを算出して、該第1補正トルクと該第2補正トルクとの和を補正量として算出することを特徴とする、請求項記載の車両用パワーステアリング装置。
  4. 該補正量算出手段は、操舵角と舵角速度とヨーレイトと横速度とのそれぞれに、車速に応じてそれぞれ設定されるゲインを乗算して該第1補正トルクを算出するとともに、上記の横力外乱φcwと横勾配外乱φrbとのそれぞれに、車速に応じてそれぞれ設定されるゲインを乗算して該第2補正トルクを算出して、該第1補正トルクと該第2補正トルクとの和を補正量として算出する
    ことを特徴とする、請求項2又は3記載の車両用パワーステアリング装置。
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