JP4232148B2 - 貼り合わせ基板の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は貼り合わせ基板の製造方法、詳しくは表面シリコン層と、これを支持する支持基板用ウェーハとを貼り合わせた貼り合わせ基板におけるオリエンテーションフラット部またはノッチ部における表面シリコン層の加工技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
2枚のシリコンウェーハを貼り合わせた貼り合わせ基板の一種として、貼り合わせSOI(Silicon on Insulator)基板が知られている。これは、表面にデバイスが形成されるSOI層(表面シリコン層)と、これを裏側から支持する支持基板用ウェーハとの間に、厚さ数μmの埋め込み酸化膜(シリコン酸化膜)が埋め込まれた貼り合わせSOI基板である。
【0003】
図4および図5を参照して従来の貼り合わせSOI基板の製造方法を説明する。図4は、従来手段に係る貼り合わせ基板の製造方法を示すフローシートである。図5(a)は、従来手段に係る貼り合わせ基板の平面図である。図5(b)は、従来手段に係る他の貼り合わせ基板の平面図である。図5(c)は、従来手段に係るさらに別の貼り合わせ基板の平面図である。
まず、CZ法により引き上げられた単結晶シリコンインゴットに、ブロック切断、ノッチ加工、スライスを施してシリコンウェーハを形成し、さらに得られたウェーハを面取りし、ラッピング、研磨して、鏡面に仕上げられた2枚のノッチn付きのシリコンウェーハ101,102を用意する(図4(a))。このうち、活性層用ウェーハ101には、熱酸化処理により、その露出面の全体に絶縁性のシリコン酸化膜101aを形成しておく。
【0004】
次いで、それぞれのノッチnを位置合わせ用のガイドにして、活性層用ウェーハ101と、支持基板用ウェーハ102とを常温で重ね合わせ、貼り合わせウェーハ103を作製する。これにより、2枚のウェーハ101,102の間に埋め込み酸化膜101bが現出される。その後、この貼り合わせウェーハ103に所定の貼り合わせ熱処理を施す(図4(b))。これにより、貼り合わせウェーハ103の露出面全体にシリコン酸化膜103aが形成される。
【0005】
次に、面取りされた両ウェーハ101,102の外周部形状に起因した貼り合わせ不良部分を除去するため、活性層用ウェーハ101の外周部が研削される(図4(c))。この外周研削は、貼り合わせ界面に達しない程度に止められる。その結果、活性層用ウェーハ101の外周部に若干量の削り残し部101cが現出する。
続いて、貼り合わせウェーハ103が、KOHなどのアルカリ性エッチング液と接触し、その削り残し部101cが溶かされる(図4(d))。この結果、支持基板用ウェーハ102の外周部上の、埋め込み酸化膜101bの外周部が露出される。この露出領域をテラス部という。
次に、活性層用ウェーハ101を表面研削し、さらに表面研磨することで、薄いSOI層101Aがその裏面側から支持基板用ウェーハ102により支持された貼り合わせSOI基板が作製される(図4(e))。
【0006】
ところで、貼り合わされる活性層用ウェーハ101の外周部と、支持基板用ウェーハ102の外周部とには、あらかじめ結晶方位の検出および位置合わせを容易にするノッチnがそれぞれ形成されている。
外周研削時には、活性層用ウェーハ101に対して、ノッチnの形成部を除去した小径な真円形状の加工が施される(図5(a))。このように真円形状に加工するのは、以下の問題を解消するためである。すなわち、(1) 仮に加工前と同じノッチ形状に外周研削すると(図5(b))、外周研削用砥石とは別個に小径なノッチ専用の研削用砥石が必要になる。(2) しかも、貼り合わせSOI基板の製造工程数が増加する。(3) さらには、小径で強度が小さいノッチ専用研削砥石を高速度で回転しなければならず、砥石が破損しやすい。これは、ノッチnの形成部の研削速度をウェーハ外周部の他の部分のそれに合わせるためである。(4) 外周研削用砥石では、通常のウェーハ外周部とノッチnの形成部との境界部分が鋭角化しやすく、そのため活性層用ウェーハ101のデバイス形成面側が欠けやすい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の貼り合わせSOI基板の製造方法にあっては、このように活性層用ウェーハ101と支持基板用ウェーハ102との貼り合わせが、ノッチ付ウェーハ同士の場合、外周研削時に除去されるテラス部の幅(除去幅)はd1になる(図5(a))。そのため、このテラス部の幅d1は、活性層用ウェーハ101と支持基板用ウェーハ102とを、それぞれオリフラ付ウェーハとした場合のテラス部の幅d2よりも長くなる(図5(c))。その結果、活性層用ウェーハ101のデバイス形成面積が減少していた。しかも、活性層用ウェーハ101の外周研削により除去される範囲が大きくなることから、その加工時間が長くなるとももに、外周研削用砥石の磨耗も早まるという別の問題も発生していた。
テラス部の幅とは、貼り合わせウェーハ103を平面視したとき、除去後の表面シリコン層101Aの外周面の接線と直交する線上において、除去前の活性層用ウェーハ101の外周縁から、除去後のSOI層101Aの外周縁までの長さである。
【0008】
【発明の目的】
そこで、この発明は、活性層用ウェーハのデバイス形成面積の拡大が図れ、しかも、外周研削の加工時間を短縮することができ、さらには研削用砥石の寿命も長くすることができる貼り合わせ基板の製造方法を提供することを、その目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、外周部の一部分にノッチが形成された活性層用ウェーハと、外周部の一部分にノッチが形成された支持基板用ウェーハとを、それぞれのノッチのウェーハ周方向の位置を合致させて貼り合わせる貼り合わせ工程と、この貼り合わせにより作製された貼り合わせウェーハの貼り合わせ強度を増強し、該貼り合わせウェーハの露出面 全域にシリコン酸化膜を形成する熱処理工程と、この貼り合わせ強度を増強した貼り合わせウェーハの活性層用ウェーハを減厚する減厚工程と、この貼り合わせ強度を増強した貼り合わせウェーハの活性層用ウェーハの外周部を除去する外周除去工程と、この外周部を除去した活性層用ウェーハのノッチ形成部に、前記支持基板用ウェーハのノッチの切欠角度より大きな切欠角度を有する位置合わせ用切欠部を研削により形成する切欠部形成工程とを備えた貼り合わせ基板の製造方法である。
活性層用ウェーハおよび支持基板用ウェーハには、例えばシリコンウェーハを採用することができる。
貼り合わせ基板としては、例えば表面シリコン層と支持基板用ウェーハとの間に埋め込み酸化膜が形成された貼り合わせSOI基板を採用することができる。その他、表面シリコン層と支持基板用ウェーハとを、直接、貼り合わせた基板でもよい。表面シリコン層としては、例えば貼り合わせSOI基板のSOI層が挙げられる。
【0010】
表面シリコン層の厚さは限定されない。例えば厚膜の表面シリコン層では20〜50μm、好ましくは30μm以下である。また、薄膜の表面シリコン層では1〜20μmである。
位置合わせ用切欠部とは、活性層用ウェーハに対する各種の位置合わせ(例えば、貼り合わせ時の支持基板用ウェーハに対する位置合わせ)を容易にするため、活性層用ウェーハの外周部の一部に形成された位置合わせガイド用の切欠部である。その他、位置合わせ用切欠部は、結晶方位および伝導型の判別などにも使用することができる。
位置合わせ用切欠部の切欠角度は限定されない。要は、ノッチの切欠角度より大きな角度であればよい。位置合わせ用切欠部の形状としては、例えば鋭角または鈍角なV字形状が挙げられる。また、円弧形状などでもよい。ここで、V字形状を有するノッチの切欠角度とは、V字の中心角である。また、円弧形状を有するノッチの切欠角度とは、円弧の始点と中間点とを結ぶ線分と、円弧の中間点と終点とを結ぶ線分との開き角度である。ただし、その最大角度は180度が好ましい。切欠角度が180度で、位置合わせ用切欠部がオリエンテーションフラット形状となる。
位置合わせ用切欠部の形成数は限定されない。1つでも複数でもよい。
支持基板用ウェーハの外周部に形成されるノッチの大きさ、形成数なども限定されない。
【0011】
活性層用ウェーハおよび支持基板用ウェーハの貼り合わせは、例えば常温により両ウェーハを重ね合わせることで行われる。
熱処理工程における熱処理温度は800℃以上、例えば1100℃である。貼り合わせ熱処理の時間は、例えば2時間程度である。使用する熱酸化炉内の雰囲気ガスには酸素などが用いられる。
減厚工程の具体的な構成は限定されない。要は、活性層用ウェーハを薄膜の表面シリコン層に減厚することができればよい。例えば、エッチングにより活性層用ウェーハを減厚してもよい。または、表面研削と表面研磨とを順次施して活性層用ウェーハを減厚してもよい。さらには、研磨条件を適宜変更して表面研磨だけで減厚してもよい。
表面研削と表面研磨とによる減厚法において、活性層用ウェーハを表面研削する際には、例えば表面研削砥石による研削が行われる。表面研削の条件は、例えば、#300〜#2000のレジノイド研削砥石を使用し、ウェーハ残厚が10〜60μmになるまで表面研削する。
【0012】
また、表面研磨としては、例えば研磨装置の研磨ヘッドに表面研削された貼り合わせウェーハを装着し、研磨液中に遊離砥粒を含む研磨剤(スラリー)を供給しながら、表面シリコン層の研削面を研磨定盤上に展張された研磨布に押しつける方法が挙げられる。研磨装置は、枚葉式の研磨装置でも、バッチ式の研磨装置でもよい。さらにはワックスタイプの片面研磨装置でも、ワックスレスタイプの装置でもよい。
研磨布としては、例えばポリエステルフェルトにポリウレタンを含浸させた多孔性の不織布タイプ、発泡したウレタンのブロックをスライスした発泡性ウレタンタイプ、その他、ポリエステルフェルトにポリウレタンが含浸された基材の表面に発泡ポリウレタンを積層し、このポリウレタンの表層部分を除去して発泡層に開口部を形成したスエードタイプなどを採用することができる。
【0013】
外周除去工程の具体的な構成は限定されない。要は、活性層用ウェーハの外周部に存在する、支持基板用ウェーハとの貼り合わせ不良部分を除去することができればよい。貼り合わせ不良部分が存在すれば、その後の洗浄工程、研磨工程などにおいて、この不良部分が剥がれて飛散し、それが発塵源となり、表面シリコン層の表面(デバイス形成面)の汚染および損傷などの原因となる。
例えば、外周除去方法としては、活性層用ウェーハの外周部を表面側から研削する外周研削により活性層用ウェーハの外周部を除去することができる。さらには、エッチングにより活性層用ウェーハの外周部を除去してもよい。その他、外周研削と外周エッチングとを併用してもよい。
【0014】
このうち、外周研削と外周エッチングとを併用する外周除去工程における外周研削は、貼り合わせ界面、またはこの貼り合わせ界面付近、もしくはこの貼り合わせ界面を通過して支持基板用ウェーハに達するまで外周研削してもよい。例えば貼り合わせ界面付近までの外周研削の場合、外周研削後の活性層用ウェーハの外周部の残厚は10〜60μm程度である。
外周研削の条件は、例えば、#300〜#2000のレジノイド研削砥石を使用し、ウェーハ残厚が10〜60μmになるまで外周研削する。
また、この外周研削後に残った削り残し部分は、アルカリ性エッチング液を使用して外周エッチングすることができる。ここでいう外周エッチングとは、外周研削により発生した加工ダメージを含む活性層用ウェーハの外周部の削り残し部をアルカリ性エッチング液により除去する工程をいう。アルカリ性エッチング液としては、例えばKOH、NaOHなどを採用することができる。この外周エッチングを施すと、ウェーハ外周部の削り残し部分の領域に、貼り合わせ熱処理時に形成されたシリコン酸化膜の一部分(残存部)が断面髭形状に残る。このシリコン酸化膜の残存部は、例えばHF洗浄液によるHF洗浄などにより除去する。 減厚工程と外周除去工程との順序は、減厚工程を先に施し、その後に外周除去工程を施す場合と、その逆の順序で行う場合とがある。
【0015】
請求項2に記載の発明は、前記外周除去工程で使用される外周研削用砥石と、前記切欠部形成工程で使用される切欠部形成用砥石が同一である請求項1に記載の貼り合わせ基板の製造方法である。
【0016】
なお、上記製造法で製造された上記貼り合わせ基板としては、上記位置合わせ用切欠部の幅と、この位置合わせ用切欠部を除く、上記貼り合わせ不良部分の除去幅とを異ならせることができる。
例えば、貼り合わせ不良部分の除去幅を、位置合わせ用切欠部の幅より小さくする。これとは反対に、貼り合わせ不良部分の除去幅を、位置合わせ用切欠部の幅より長くしてもよい。
位置合わせ用切欠部の幅とは、活性層用ウェーハ側を上向きにして貼り合わせウェーハを平面視したとき、表面シリコン層の位置合わせ用切欠部の周壁と直交する線上において、切欠前の活性層用ウェーハの外周縁から、切欠後の位置合わせ用切欠部の外周縁までの長さをいう。
また、貼り合わせ不良部分の除去幅とは、活性層用ウェーハ側を上向きにして貼り合わせウェーハを平面視したとき、位置合わせ用切欠部を除く表面シリコン層の外周面の接線と直交する線上において、除去前の活性層用ウェーハの外周縁から除去後の表面シリコン 層の外周縁までの長さである。
【0017】
【作用】
請求項1および請求項2の貼り合わせ基板の製造方法によれば、ノッチ付きの支持基板用ウェーハに貼り合わされたノッチ付きの活性層用ウェーハを減厚するとともに、そのウェーハ外周部を外周除去する際、表面シリコン層のノッチ形成部に、ノッチに代わる位置合わせ用切欠部を形成するので、表面シリコン層は従来の略真円形状ではなく、位置合わせ用切欠部付きの形状を有するウェーハ(以下、位置合わせ切欠部付ウェーハ)となる。一方、支持基板用ウェーハの外周部には、貼り合わせ当時のノッチが形成されている。
このように、活性層用ウェーハの外周除去工程を、ノッチを位置合わせ用切欠部に変更する部分的な外周除去と、それ以外のウェーハ外周部の外周除去とに分けて施すことができるので、テラス部において、ノッチ形成部の幅と、それ以外のテラス部の除去幅とをそれぞれ個別に設定し、外周研削することができる。
【0018】
これにより、従来のようにノッチ形成部を研削領域に含めることで、ウェーハ外周部の除去幅(ウェーハ半径方向の加工長さ)が長くなる略真円形状の外周研削に比べて、活性層用ウェーハの外周除去の加工時間を短縮することができる。
このうち、請求項2に記載の発明によれば、1種類の外周研削用砥石だけを使用して、活性層用ウェーハの外周部の全周を研削することができる。
また、この発明に係る製造方法により製造された貼り合わせ基板によれば、表面シリコン層が位置合わせ用切欠部付ウェーハで、支持基板用ウェーハがノッチ付ウェーハであるため、従来の略真円形状の外周研削に比べて、活性層用ウェーハのデバイス形成面積を拡大することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1は、この発明の一実施例に係る貼り合わせ基板の製造方法を示すフローシートである。図2は、この発明の一実施例に係る貼り合わせ基板の製造方法に使用される外周研削装置の縦断面図である。図3(a)は、この発明の一実施例に係る貼り合わせ基板の平面図である。図3(b)は、この発明の他の実施形態に係る貼り合わせ基板の平面図である。
図1に示すように、まずCZ法により単結晶シリコンインゴットを引き上げ、その後、この得られた単結晶シリコンインゴットに、ブロック切断、ノッチ加工、スライスを施し、さらに得られたウェーハに対して、面取り、鏡面研磨(ノッチを含む)などを施して、厚さ725μm、直径8インチの鏡面仕上げされたノッチn付きの活性層用ウェーハ10を用意する。単結晶シリコンインゴットは、FZ法により作製してもよい。ノッチ加工は、ブロック切断された短尺なインゴットの外周面の一部に、回転中のノッチ用研削砥石を押し付け、これをインゴットの長さ方向に移動させることで施される。
一方、この活性層用ウェーハ10と同じ製法により、鏡面仕上げされたノッチn付きの同じサイズの支持基板用ウェーハ20を用意する(図1(a))。このうち、活性層用ウェーハ10には、熱酸化炉を用いた熱酸化処理により、その露出面の全体に絶縁性のシリコン酸化膜10aを形成しておく。
【0020】
その後、それぞれのノッチnを位置合わせ用のガイドにして、両ウェーハ10,20の鏡面同士をクリーンルームの室温下で重ね合わせる(図1(b))。これにより、貼り合わせウェーハ30が形成される。この貼り合わせにより、活性層用ウェーハ10と支持基板用ウェーハ20との間に介在されたシリコン酸化膜10aの部分が埋め込み酸化膜10bとなる。
次に、この貼り合わせウェーハ30を、貼り合わせ用の熱酸化炉の石英反応管に挿入し、酸素ガス雰囲気で貼り合わせ熱処理する。貼り合わせ温度は1100℃,熱処理時間は2時間である(同じく図1(b))。これにより、貼り合わせウェーハ30の露出面全体がシリコン酸化膜30aにより覆われる。その結果、活性層用ウェーハ10の酸化膜は厚くなる。
【0021】
次いで、超音波照射によるボイド検査を行う。良品の貼り合わせウェーハ30については、面取りされた両ウェーハ10,20の外周部形状に起因した貼り合わせ不良部分を除去するため、活性層用ウェーハ10の外周部(ノッチnの形成部を除く)が、そのデバイス形成面側から#300〜#2000のレジノイド外周研削砥石を用いて外周研削される(図1(c))。外周研削装置としては、円錐台形状を有する外周研削用砥石40が用いられる(図2)。外周研削時、貼り合わせウェーハ30は活性層用ウェーハ10側の面を真空チャック41により真空吸着し、回転軸40aを中心にして回転している外周研削用砥石40により、活性層用ウェーハ10の外周部が切削される。
【0022】
貼り合わせ不良部分が存在すれば、その後の洗浄工程、研磨工程などにおいて、この不良部分が剥がれて飛散し、それが付着してSOI層の表面が汚染されたり、この付着した飛散物が、後工程のウェーハ加工時にSOI層の表面を傷つけるからである。この外周研削は、貼り合わせ界面に達しない深さに止められる。現出される活性層用ウェーハ10の外周部の削り残し部10cの厚さは、775μm程度である(8インチの場合)。また、削り残し部10cの幅D1は2mmである。これにより、ノッチnの形成部のうち、V字形状の外開き側の端部が除去される。レジノイド外周研削砥石の回転速度は5000〜8000rpm、活性層用ウェーハ10の回転速度は0.2〜1rpmである。
【0023】
続いて、同じ外周研削用のレジノイド外周研削砥石を利用し、この活性層用ウェーハ10のノッチnの形成部に、ノッチnを完全に除去する大きさでオリフラ(位置合わせ用切欠部)OFを形成する(図1(d),(d1))。このとき、例えばオリフラOFの最大幅D2は5mmである(図3(a))。すなわち、オリフラOFの最大幅D2は、削り残し部10cの幅D1(2mm)より3mm長い。また、オリフラOF’の形状を支持基板用ウェーハ20のノッチnの形状に似せた山形に形成してもよい(図3(b))。このオリフラ加工時におけるレジノイド外周研削砥石の回転速度は5000〜8000rpmである。
それから、この削り残し部10cが、アルカリエッチにより除去される(図1(e))。すなわち、貼り合わせウェーハ30が、KOHなどのアルカリ性エッチング液に浸漬され、その削り残し部10cが溶かされる。こうして、支持基板用ウェーハ20の外周部の領域、具体的には埋め込み酸化膜10bの外周部(テラス部)が露出される。
【0024】
次に、活性層用ウェーハ10がそのデバイス形成面側から#300〜#2000のレジノイド研削砥石を用いて表面研削し、減厚されたSOI層10Aを形成する(図1(f))。このとき、表面研削量は600〜700μm、加工により減厚されたSOI層10Aの厚さは20μm程度とする。図示しない枚葉式のポーラスセラミックスチャック上には、活性層用ウェーハ10を上方に向けた貼り合わせウェーハ30が真空保持され、この状態で回転している。一方、その上部には、平面研削用のレジノイド研削砥石が回転しており、一定速度で下降することによって、活性層用ウェーハ10を平面研削するようになっている。平面研削用のレジノイド研削砥石の回転速度は2000〜6000rpm、ポーラスセラミックスチャックの回転速度は10〜300rpmである。
【0025】
それから、このSOI層10Aの研削面に表面研磨が施される(同じく図1(f))。具体的には、図示しない枚葉式の研磨装置の研磨ヘッドの下面に表面研削された貼り合わせウェーハ30を活性層用ウェーハ10側を下方に向けて保持する。次いで、活性層用ウェーハ10の研削面を、所定流量で研磨剤(スラリー)を供給しながら、研磨定盤の上面に展張された研磨布に押し付け、表面研磨する。研磨布には、ロデール社製の軟質不織布パッド、Suba600(Asker硬度80°)が採用されている。このときの研磨量は10〜20μmである。その結果、SOI層10Aの外周部の一部分にオリフラOFが形成され、支持基板用ウェーハ20の外周部の一部分に、ノッチnが形成された貼り合わせSOI基板が作製される(図3(a))。
その後、得られた貼り合わせSOI基板は、洗浄され、ウェーハケースなどに梱包されてから、デバイスメーカに出荷される。
【0026】
このように、活性層用ウェーハ10の外周部のうち、ノッチnの形成部を除く部分に外周研削を施すとともに、ノッチnの形成部には、ノッチnを外周研削するよりも加工が容易なオリフラOFを形成するので、テラス部において、ノッチnの形成部のウェーハ半径方向の幅D2と、それ以外の幅D1とをそれぞれ別々に設定して外周研削することができる。よって、従来のようにテラス部の除去幅が長くなる略真円形状の外周研削を施したときに比べて、活性層用ウェーハ10のデバイス形成面積を拡大することができる。また、この活性層用ウェーハ10の外周研削の加工時間も短縮する。さらには、1個の外周研削用砥石だけを使用し、ノッチnの形成部を含めた活性層用ウェーハの外周部の全周を研削することができる。
【0027】
【発明の効果】
この発明の請求項1,2の製造方法により製造された貼り合わせ基板によれば、表面シリコン層が位置合わせ用切欠部付ウェーハで、支持基板用ウェーハがノッチ付ウェーハであるので、従来の略真円形状の外周研削に比べて、活性層用ウェーハのデバイス形成面積を拡大することができる。
【0028】
また、請求項1,請求項2に係る貼り合わせ基板の製造方法によれば、このように活性層用ウェーハの外周除去工程を、ノッチを位置合わせ用切欠部に変更する部分的な外周除去と、それ以外のウェーハ外周部の除去とに分けて施すことができるので、従来の略真円形状の外周研削に比べて、外周除去の加工時間を短縮することができる。
このうち、請求項2の発明によれば、1種類の外周研削用砥石だけを使用して、活性層用ウェーハの外周部の全周を研削することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例に係る貼り合わせ基板の製造方法を示すフローシートである。
【図2】 この発明の一実施例に係る貼り合わせ基板の製造方法に使用される外周研削装置の縦断面図である。
【図3】 (a)は、この発明の一実施例に係る貼り合わせ基板の平面図である。
(b)は、この発明の他の実施形態に係る貼り合わせ基板の平面図である。
【図4】 従来手段に係る貼り合わせ基板の製造方法を示すフローシートである。
【図5】 (a)は、従来手段に係る貼り合わせ基板の平面図である。
(b)は、従来手段に係る他の貼り合わせ基板の平面図である。
(c)は、従来手段に係るさらに別の貼り合わせ基板の平面図である。
【符号の説明】
10 活性層用ウェーハ、
10A SOI層(表面シリコン層)、
10a シリコン酸化膜、
20 支持基板用ウェーハ、
30 貼り合わせウェーハ、
n ノッチ、
OF オリエンテーションフラット(位置合わせ用切欠部)。

Claims (2)

  1. 外周部の一部分にノッチが形成された活性層用ウェーハと、外周部の一部分にノッチが形成された支持基板用ウェーハとを、それぞれのノッチのウェーハ周方向の位置を合致させて貼り合わせる貼り合わせ工程と、
    この貼り合わせにより作製された貼り合わせウェーハの貼り合わせ強度を増強し、該貼り合わせウェーハの露出面全域にシリコン酸化膜を形成する熱処理工程と、
    この貼り合わせ強度を増強した貼り合わせウェーハの活性層用ウェーハを減厚する減厚工程と、
    この貼り合わせ強度を増強した貼り合わせウェーハの活性層用ウェーハの外周部を除去する外周除去工程と、
    この外周部を除去した活性層用ウェーハのノッチ形成部に、前記支持基板用ウェーハのノッチの切欠角度より大きな切欠角度を有する位置合わせ用切欠部を研削により形成する切欠部形成工程とを備えた貼り合わせ基板の製造方法。
  2. 前記外周除去工程で使用される外周研削用砥石と、前記切欠部形成工程で使用される切欠部形成用砥石が同一である請求項1に記載の貼り合わせ基板の製造方法。
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