JP4229629B2 - 光走査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、レーザビームプリンタ等で用いられる光走査装置に係わり、特に、複数の光束を用いて被走査面を走査するよう構成された光走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、レーザビームプリンタ等において、その画像形成手段として光走査装置が用いられている。この光走査装置は、感光材料等の被走査面に光束(レーザービーム等)を照射して光スポットを形成すると共に、その光スポットを感光材料等の上で主走査方向に沿って走査するように構成されている。より詳しくは、光走査装置は、半導体レーザ素子等の光源から射出した光束をコリメータレンズによって平行光に変換したのち、高速回転するポリゴンミラー等の光偏向器によって、感光ドラム表面等の被走査面に向けて偏向させるように構成されている。
【0003】
例えばカラーレーザプリンタの分野においては、複数の光束を用いて走査を行うマルチビームスキャナの開発が進められている。このマルチビームスキャナでは、光源から出射された複数の光束を所定の光学系を介して共通のポリゴンミラーに導き、このポリゴンミラーを回転させながら反射させることにより、複数の光束をそれぞれ被走査面上の互いに異なる位置へと導くようになっている。ここで、複数の光束を共通のポリゴンミラーから複数の被走査面に導くためには、これらの複数の光束を互いに分離する必要があるので、ポリゴンミラーと各被走査面との間に分岐ミラー等よりなる分離光学系が設けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
最近では、印字速度の高速化への要求に伴い、走査速度の向上が求められていることから、ポリゴンミラーの回転速度の向上が必要である。このため、ポリゴンミラーの小型・軽量化が必要となり、主走査方向に直交する副走査方向に対応する方向における厚みを薄くすることも重要となる。
【0005】
しかしながら、マルチビームスキャナでは、その構成上、複数の光束を副走査方向に沿って配列する必要があり、その結果、ポリゴンミラーの副走査方向の厚みがシングルビームの場合に比べて厚くなるため、ポリゴンミラーの軽量化が困難である。
【0006】
ポリゴンミラーの副走査方向の厚みを薄くするためには、光束間隔をできるだけ小さくすればよいが、それには一定の制限がある。上記した分離光学系に入射する段階における複数の光束の相互間隔を、互いに分離可能な程度に大きくする必要があることから、必然的に、ポリゴンミラーへの入射する段階における光束間隔についても、ある程度以上の距離を確保しなければならないからである。
【0007】
このように、従来のマルチビームスキャナにおいては、ポリゴンミラーの副走査方向の厚みを十分に薄くして印字速度を向上することが困難であった。
【0008】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、複数の光束の相互間隔を分離可能な程度に大きく確保しつつ、光偏向器の副走査方向の厚みを縮小し、印字速度の高速化を可能とする光走査装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による光走査装置は、4以上の複数の光束を用いて、被走査面を主走査方向に走査する光走査装置であって、複数の光束を出射する光源と、光源からの複数の光束の光路上に設けられた前方光学系と、複数の光束について共通に設けられ、前方光学系からの複数の光束を、それらの進行方向が、主走査方向に対応する第1の方向に沿って変化することとなるように、一括して偏向させる一の光偏向器と、光偏向器からの複数の光束を、主走査方向に直交する副走査方向に対応する第2の方向に互いに分離して被走査面に導く機能、を少なくとも有する後方光学系とを備え、光偏向器からの複数の光束が、第2の方向を含む面内において互いに漸次離れるような入射角で後方光学系に入射するようにしたものである。
【0010】
本発明による光走査装置では、光源から射出された複数の光束が、その光路上に設けられた前方光学系を経由して光偏向器に入射される。前方光学系からの複数の光束は、それらの進行方向が、主走査方向に対応する第1の方向に沿って変化することとなるように、一括して偏向され、後方光学系へと導かれる。光偏向器からの複数の光束は、第2の方向を含む面内において互いに漸次離れるような入射角で後方光学系に入射し、さらに、副走査方向に対応する第2の方向に互いに分離されて被走査面に導かれる。光偏向器からの複数の光束は、第2の方向を含む面内において互いに漸次離れるように進むため、光偏向器から出射した段階では、第2の方向における複数の光束の相互間隔は比較的小さく、したがって、複数の光束全体の第2の方向の総幅も比較的小さくなっている。その一方、後方光学系に入射した段階では、複数の光束の第2の方向の相互間隔が拡大しており、後段の分離光学系により第2の方向に容易に分離可能な程度に至っている。
【0011】
本発明による光走査装置では、前方光学系が、光源からの複数の光束の各々を平行光束に変換する第1の光学系と、平行光束の各々を少なくとも第2の方向にそれぞれ集光する第2の光学系とを含む。この第2の光学系は、光源側から順に、少なくとも第2の方向に正の屈折力を有する第1の群と、第2の方向に負の屈折力を有する第2の群とを含む。さらに、第1の群は、光源側から順に、第1の方向に負の屈折力を有する第1のシリンドリカルレンズと、正の屈折力を有する球面レンズとを含む。また、第2の群は、第2の方向に負の屈折力を有する第2のシリンドリカルレンズを含み、平行光束を、第1の群によって第1の方向の光束幅を拡大すると共に、球面レンズと第2の群とによって第2の方向に集光するようになっている。これにより、第1の群の球面レンズが第1の方向における光束径の拡縮機能の一部と、第2の方向における集光機能の一部とを併せ持つことになるので、第2の光学系3における部品点数を削減することができる。また、第1の群を、第1の方向に負の屈折力を有するレンズと,第1の方向に正の屈折力を有するレンズとにより構成したため、光路長を短くすることも可能である。
【0012】
本発明による光走査装置では、後方光学系が、光偏向器からの複数の光束を、主として第1の方向にそれぞれ集光する第3の光学系と、第3の光学系からの複数の光束を、第2の方向に沿って互いに分離する分離光学系と、分離光学系からの複数の光束を、主として第2の方向にそれぞれ集光する第4の光学系とを含むことが好ましい。この場合、第3の光学系が、少なくとも第1の方向に屈折力を有するシリンドリカルレンズ群を含むことが好ましい。さらに、このシリンドリカルレンズ群が、第1の方向に負の屈折力を有する第3のシリンドリカルレンズと、第1の方向に正の屈折力を有する第4のシリンドリカルレンズとを含むことがより好ましい。さらに、第4の光学系が、少なくとも第2の方向に屈折力を有するシリンドリカルミラーを含むことが好ましい。このような構成にすることにより、複数の光束が主走査方向に関してほぼ共通の光学系の作用を受けるようにすることができる。
【0013】
本発明による光走査装置では、光偏向器からの複数の光束が、第2の方向に沿って順に第1、第2、第3および第4の光束からなる場合には、第4のシリンドリカルレンズを、第2の方向において互いに隣り合うように形成された第1および第2の部分からなるように構成すると共に、第1の部分を、その入射面が第2の方向と平行である場合よりも、第1および第2の光束における第2の方向を含む入射面内での入射角の絶対値和が小さくなるような角度範囲で傾け、第2の部分を、その入射面が第2の方向と平行である場合よりも、第3および第4の光束における第2の方向を含む入射面内での入射角の絶対値和が小さくなるような角度範囲で傾けるようにすることが好ましい。これにより、第3の光学系に対して第2の方向と直交しない方向から斜めに入射することによって生じる複数の光束の各断面形状の歪みを改善することが可能となる。なお、入射面とは、入射光線と屈折面あるいは反射面の入射位置での法線とによって定まる平面をいう。以下、同義である。
【0014】
さらに、本発明による光走査装置では、光偏向器からの複数の光束が、第2の方向に沿って順に第1、第2、第3および第4の光束からなる場合には、第4のシリンドリカルレンズを、第2の方向において互いに隣り合うように形成された第1および第2の部分からなるように構成すると共に、第1の部分を、第1および第2の光束のいずれか一方による被走査面上の走査軌跡がより直線に近づくような角度範囲で傾け、第2の部分を、第3および第4の光束のいずれか一方による被走査面上の走査軌跡がより直線に近づくような角度範囲で傾けることが好ましい。これにより、第3の光学系に対して第2の方向と直交しない方向から入射することによって生じる複数の光束の各断面形状の歪みを改善することが可能となる。さらに、第1または第2の光束のいずれか一方に対応する走査線と、第3または第4の光束のいずれか一方に対応する走査線とが、被走査面上においてより直線に近づくようにしたので、第4のシリンドリカルレンズ以降の光学系による走査線湾曲の補正は不要となる。
【0015】
本発明による光走査装置では、被走査面が、互いに別々に設けられた複数の感光面からなる場合において、複数の光束のそれぞれが、複数の感光面のそれぞれの表面に結像するようにすることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
まず、図1および図2を参照して、本発明の一実施の形態に係る光走査装置について説明する。図1は、本実施の形態に係る光走査装置の平面構成の要部、すなわち、主走査方向を含む面内での要部構成を表すものである。図2は、図1のII−II断面線に沿った矢視断面(すなわち、副走査方向を含む断面)における構成を表すものである。なお、図1では、図2に示した分岐ミラー8および反射ミラー9A〜9D(後述)については図示を省略し、また、屈曲した光路を等価的に伸ばして描いている。
【0018】
この光走査装置は、例えばカラーレーザプリンタ等に適用されるものであり、4つの光束L1〜L4を被走査面7に導いて光スポットを形成し、その光スポットを被走査面7の表面に沿って所定の方向に等速移動させることにより、被走査面7を光走査するように構成されている。この光スポットの移動方向が主走査方向xであり、主走査方向xと直交する方向(紙面と垂直な方向)が副走査方向yである。被走査面7は、副走査方向yに移動するようになっている。
【0019】
光走査装置は、複数の光束を射出する光源1と、この光源1からの光束L1〜L4の光路上に設けられた前方光学系PREと、この前方光学系の後方に光束L1〜L4について共通に設けられた1つの光偏向器としてのポリゴンミラー4と、このポリゴンミラー4と被走査面7との間に設けられた後方光学系PSTとを備えている。なお、以下の説明で、前方とは、ある基準となるものに関してそれよりも光源1に近い側を意味し、後方とは、ある基準となるものに関して光源1と反対側を意味する。
【0020】
前方光学系PREは、主として、光源1からの複数の光束のそれぞれを平行光束に変換する機能と、平行になった各光束をそれぞれ第2の方向に集光させる機能と、複数の光束を、第2の方向における相互間隔を漸次拡大または縮小させながらポリゴンミラー4に導く機能とを有している。ポリゴンミラー4は、前方光学系PREからの光束L1〜L4を、それらの進行方向が、主走査方向に対応する第1の方向に沿って変化することとなるように、一括して偏向させるためのものである。後方光学系PSTは、ポリゴンミラー4からの光束L1〜L4を、副走査方向に対応する第2の方向に互いに分離して被走査面7に導く機能を少なくとも有している。
【0021】
光走査装置の光源1は、4つの光源を近接して、第1の方向(紙面と垂直な方向)に沿って配列したものである。4つの光源の間隔は、例えば100μmである。これらの光源は、いずれも半導体レーザ素子等により構成されており、例えば波長780nmの光束を射出するようになっている。各光源は、図示しない制御部によって互いに独立して駆動制御され、光束L1〜L4を射出するようになっている。この光束L1〜L4は、本発明における「複数の光束」の一具体例に対応するものである。
【0022】
光源1の射出側には、第1の光学系2を構成するコリメータレンズ21が設けられている。コリメータレンズ21は、光源1からそれぞれ発散光として射出される光束L1〜L4を、それぞれ平行光束に変換するためのものである。
【0023】
コリメータレンズ21の後方には、第2の光学系3が設けられている。この第2の光学系3は、光源1の側から順に、第2の方向に正の屈折力を有する第1の群と、第2の方向に負の屈折力を有する第2の群とから構成されている。第1の群は、光源1の側から順に、第1の方向に負の屈折力を有する第1のシリンドリカルレンズ31Aと、正の屈折力を有する球面レンズ31Bとを含み、第2の群は、第2の方向に負の屈折力を有する第2のシリンドリカルレンズ32を含んでいる。
【0024】
第2の光学系3は、コリメータレンズ21を通ってそれぞれ平行光束となった4つの光束L1〜L4を、第1の群によって第1の方向に光束を平行光束として維持すると共に、第1の群の球面レンズ31と第2の群によって第2の方向に集光するように機能する。但し、第1の群によって第1の方向の光束幅を拡大または縮小するようにしてもよい。なお、第2の光学系3の機能については、後に詳述する。
【0025】
第2の光学系3の後方に位置するポリゴンミラー4は、複数の光束について共通に設けられ、第2のシリンドリカルレンズ32から射出された複数の光束を、それらの進行方向が、第1の方向に沿って変化することとなるように、一括して偏向させるようになっている。より詳細には、ポリゴンミラー4は、例えば六角柱からなり、その6つの側面にそれぞれ反射面41を形成した6面鏡である。第2の光学系3からの複数の光束は、第2の方向に沿って互いに間隔を保って反射面41に入射するようになっている。ポリゴンミラー4は、図1において紙面に垂直な方向の回転軸を中心に、モータ(図示せず)によって一定速度で(例えば5000〜20000回/分)矢印Rの方向(図1)へ回転駆動されるようになっている。ポリゴンミラー4は、その回転によって、反射面41における光束L1〜L4の入射角度(すなわち、反射角度)を変化させ、これにより、光束L1〜L4の進行方向を第1の方向に沿って変化させるようになっている。
【0026】
ポリゴンミラー4の後方には、第3のシリンドリカルレンズ51と、第4のシリンドリカルレンズ52とからなる第3の光学系5が設けられている。この第3の光学系5は、被走査面7上での走査速度を等速化するfθレンズとして機能するものである。第3のシリンドリカルレンズ51は第1の方向に負の屈折力を有し、第4のシリンドリカルレンズ52は第1の方向に正の屈折力を有する。第3の光学系5は全体として第1の方向に正の屈折力を有し、ポリゴンミラー4からの光束L1〜L4の各々を第1の方向にそれぞれ集光するようになっている。
【0027】
第4のシリンドリカルレンズ52は、第2の方向において互いに隣り合うように形成された第1の部分52Aおよび第2の部分52Bによって構成されている。第1の部分52Aおよび第2の部分52Bは、それぞれ、光束L1〜L4の入射角度に対応して異なった角度に傾けられている。この点については後述する。
【0028】
第3の光学系5の後方には、分岐ミラー8と反射ミラー9A〜9Dとからなる分離光学系9が設けられている(図2参照)。分岐ミラー8は、第3の光学系5からの光束L1,L2の組と光束L3,L4の組とを、第2の方向に互いに分離するものである。分岐ミラー8は例えば、第1の方向(図2において紙面と垂直な方向)に延びる角柱からなり、その長手方向が、第4のシリンドリカルレンズ52の長手方向と平行になるように設けられている。分岐ミラー8の側面のうち、第4のシリンドリカルレンズ52と対向し互いに直交している2つの側面は、いずれも第4のシリンドリカルレンズ52を透過した光束L1〜L4の進行方向(4本の光束の中心線の方向)に対してそれぞれ±45°傾斜した反射面を構成している。
【0029】
分岐ミラー8には、光束L1〜L4が図2の上側から順に並んで入射されるようになっている。上側の2つの光束L1,L2は図2の上方に反射され、光束L3,L4は図2の下方に反射される。分岐ミラー8によって反射された光束L1は反射ミラー9Aに入射し、光束L2は反射ミラー9Bに入射する。また、光束L3は反射ミラー9Cに入射し、光束L4は反射ミラー9Dに入射する。
【0030】
反射ミラー9の後方には、第4の光学系6が設けられている。第4の光学系6は、反射ミラー9からの光束L1〜L4を、主として第2の方向にそれぞれ集光する機能を有する。この場合、第4の光学系6は、少なくとも第2の方向に正の屈折力(パワー)を有するシリンドリカルミラー6A〜6Dを含んで構成するのが好ましい。シリンドリカルミラー6Aは、反射ミラー9Aからの光束L1を反射して第2の方向に集光させ、シリンドリカルミラー6Bは反射ミラー9Bからの光束L2を反射して第2の方向に集光させる機能を有する。また、シリンドリカルミラー6Cは反射ミラー9Cからの光束L3を反射して第2の方向に集光させ、シリンドリカルミラー6Dは反射ミラー9Dからの光束L4を反射して第2の方向に集光させる機能を有する。
【0031】
第4の光学系6の後方には、シリンドリカルミラー6A〜6Dの各々に対応した位置に、カバーガラス10A〜10Dがそれぞれ設けられている。カバーガラス10Aは、シリンドリカルミラー6Aからの光束L1を通過させることで、被走査面7上における走査線の湾曲を補正する機能を有する。カバーガラス10Bは、シリンドリカルミラー6Bからの光束L2を通過させることで、被走査面7上における走査線の湾曲を補正する機能を有する。同様に、カバーガラス10C,10Dは、シリンドリカルミラー6C,6Dからの光束L3,L4をそれぞれ通過させることで、被走査面7上における走査線の湾曲を補正する機能を有する。なお、走査線湾曲およびその補正については後述する。
【0032】
カバーガラス10の後方には、被走査面7が設けられている。被走査面7は、例えば、互いに平行に配置された4つの感光ドラム7A〜7Dの表面にそれぞれ形成された、例えばセレン等からなる感光材料層である。感光ドラム7A〜7Dの各表面を被走査面71〜74と記するものとすると、これらの被走査面71〜74は、それぞれ、光束L1〜L4により個々に走査されるようになっている。
【0033】
次に、以上のように構成された光走査装置の動作および作用を説明する。
【0034】
まず、図1および図2を参照して、光走査装置の全体動作を簡単に説明する。コンピュータ等の外部機器からの画像形成開始の指示により、ポリゴンミラー4の回転を開始する。次に、感光ドラム7A〜7Dを回転すると共に、入力された画像情報に基づいて光源1の4つの光源を変調駆動し、光束L1〜L4を射出する。これらの光束L1〜L4は、いずれも発散光であるが、コリメータレンズ21を通過することにより、それぞれがほぼ平行光束になる。ほぼ平行光束となった光束L1〜L4は、球面レンズ31B,第2のシリンドリカルレンズ32の第2の方向の屈折力により、ポリゴンミラー4の反射面41近傍で第2の方向に結像する。このときの光束の断面形状は第1の方向に延びる直線となる。
【0035】
ポリゴンミラー4により反射された光束L1〜L4は、第3および第4のシリンドリカルレンズ51,52を透過することで第1の方向に集束しながら、分岐ミラー8,反射ミラー9およびシリンドリカルミラー6により順次反射され、被走査面71〜74上にそれぞれ結像する。なお、光束L1〜L4は、ポリゴンミラー4の反射面41近傍で第2の方向にそれぞれ結像したのち、それぞれ第2の方向に拡がりながら進むが、シリンドリカルミラー6A〜6Dの正のパワーによって第2の方向に集束され、最終的に被走査面71〜74上でそれぞれ円形の光スポットとなる。
【0036】
このようにして、感光ドラム7A〜7Dの表面が露光され、各色の画像情報に基づいた静電潜像が形成される。感光ドラム7A〜7Dのそれぞれの静電潜像部分に、この静電潜像部分とは反対の電荷を持つ各色のトナーがそれぞれ付着し、記録紙に順次転写される。この後、定着処理を行うことで、記録紙上にカラー画像が得られる。
【0037】
次に、主に図3ないし図10を参照して、光走査装置の特徴的作用を説明する。
【0038】
最初に、第2の光学系3の光学的な作用について比較例と対比して説明する。
【0039】
図3は、図1に示した光走査装置における第2の光学系3の作用を説明するための拡大断面図である。図5は、図3に対する比較例としての光走査装置における第2の光学系の拡大断面図である。ここで、図3(A)および図5(A)は主走査方向を含む面に沿った断面を示し、図3(B)および図5(B)は副走査方向を含む面に沿った断面を示す。
【0040】
図3に示したように、光源1から発し、コリメータレンズ21を通過した平行光束L1〜L4は、第1のシリンドリカルレンズ31A、球面レンズ31Bおよび第2シリンドリカルレンズ32を順次透過し、ポリゴンミラー4のポリゴンミラー面41に導かれる。
【0041】
ここでまず、図3(A)を参照して、第1の方向における作用を説明する。コリメータレンズ21を射出した光束L1〜L4は、それぞれ平行光束に変換され、第1のシリンドリカルレンズ31Aに入射する。なお、図3(A)において、光束L1〜L4は第2の方向(紙面と垂直な方向)に互いに重なって進んでいくので、1つの光束のみが図示されている。
【0042】
第1のシリンドリカルレンズ31Aは第1の方向に負の屈折力を有するので、この第1のシリンドリカルレンズ31Aを透過した光束L1〜L4は、それぞれが光束径を拡大しながら球面レンズ31Bに入射する。この球面レンズ31Bは正の屈折力を有するので、球面レンズ31Bから射出された光束L1〜L4は第1の方向における光束径を拡大、縮小または維持しながら第2のシリンドリカルレンズ32に入射する。なお、図3(A)では、ほぼ平行光束となる例を示している。第2のシリンドリカルレンズ32は第1の方向には屈折力を持たないので、光束L1〜L4は、屈折作用を受けずにそのまま透過し、反射面41上に導かれる。
【0043】
続いて、図3(B)を参照して、第2の方向における作用を説明する。コリメータレンズ21を射出した光束L1〜L4は、それぞれ平行光束に変換され、第1のシリンドリカルレンズ31Aに入射する。第1のシリンドリカルレンズ31Aは第2の方向には屈折力を持たないので、光束L1〜L4は屈折作用を受けず、第1のシリンドリカルレンズ31Aをそのまま透過し、球面レンズ31Bに入射する。この球面レンズ31Bは正の屈折力を有するので、球面レンズ31Bを通過した光束L1〜L4は第2の方向における光束径を縮小しながら、かつ相互の間隔を拡大、縮小または維持しながら第2のシリンドリカルレンズ32に入射する。なお、図3(B)では、相互間隔を縮小する例を示している。
【0044】
第2のシリンドリカルレンズ32は第2の方向に負の屈折力を持つので、光束L1〜L4は、第2の方向における相互間隔を徐々に拡げながら反射面41上に導かれる。このとき、第2のシリンドリカルレンズ32は、その負の屈折力によって第2の方向における各光束径を拡大させる方向に作用するが、前段の球面レンズ31Bが有する正の屈折力の影響が大きいことから、第2のシリンドリカルレンズ32を通過したのちにおいても各光束径は縮小を続け、反射面41の近傍において第2の方向に結像する。
【0045】
こののち、ポリゴンミラー4の反射面41の近傍において第2の方向に結像した各光束L1〜L4は、反射面41において反射したのち、第2の方向における相互間隔を漸次拡げながら後方光学系PST(図1)に入射する。
【0046】
図4は、第2の光学系3を透過する光束L1〜L4の、進行方向と直交する方向の断面形状を表すものである。
【0047】
図4(A)は、第1のシリンドリカルレンズ31Aを通過し、球面レンズ31Bへ向かう途中の、図3のIVA−IVA線における断面形状である。第1のシリンドリカルレンズ31Aは第1の方向のみ屈折力を有するので、球面レンズ31Bへ近づくに従い、図4(A)の断面形状は、第1の方向(x軸方向)には延伸されるが第2の方向(y軸方向)には変化しない。
【0048】
図4(B)は、第2のシリンドリカルレンズ32の直前のIVB−IVB線における各光束L1〜L4の断面形状を示す。球面レンズ31Bを透過することにより、第2のシリンドリカルレンズ32へ近づくに従い、図4(B)の各断面形状は、y軸方向に縮小すると共に、各光束L1〜L4の相互間隔は狭まる。この場合、x軸方向には変化しない。図4(A)と図4(B)とを比較すると、x軸方向に伸び、y軸方向に縮小していることがわかる。
【0049】
、図4(C)は、ポリゴンミラー4の反射面41の直前のIVC−IVC線における各光束L1〜L4の断面形状を示す。第2のシリンドリカルレンズ32を透過することにより、各光束L1〜L4は、第2の方向に集光され、直線状の断面形状となる。同時に、各光束L1〜L4の相互間隔は第2の方向に拡がる。こののち、反射面41から射出した光束L1〜L4は、その相互間隔を漸次拡げながら進み、分岐ミラー8上において分離可能な間隔となるまで拡大される。
【0050】
次に、図5に示した比較例としての光走査装置について説明する。
【0051】
図5(A)に示したように、第1の方向を含む面内においては、コリメータレンズ21を射出した光束L11〜L14が、それぞれ平行光束に変換され、第1のシリンドリカルレンズ131Aに入射される。第1のシリンドリカルレンズ131Aは第1の方向に負の屈折力を有するので、これを透過した光束L1〜L4は、それぞれが光束径を拡大しながら球面レンズ131Bに入射する。この球面レンズ131Bは正の屈折力を有するので、球面レンズ31Bから射出された光束L1〜L4は光束径を維持または縮小しながら反射面141に導かれる。なお、図5(A)では、平行光束となる例を示している。
【0052】
図5(B)に示したように、第2の方向を含む面内においては、コリメータレンズ21を通過した光束L11〜L14はそれぞれ平行光束となって第1のシリンドリカルレンズ131Aに入射される。第1のシリンドリカルレンズ131Aは第2の方向には屈折力を持たないので、光束L11〜L14は屈折作用を受けず、第1のシリンドリカルレンズ131Aをそのまま透過し、球面レンズ131Bに入射する。この球面レンズ131Bは正の屈折力を有するので、球面レンズ131Bから射出された光束L11〜L14は光束径を縮小しながら反射面141に導かれる。この際、後に被走査面7上に投影される走査線が湾曲することを避けるため、各光束L11〜L14の相互間隔が一定を保ったまま、すなわち、各光束L11〜L14が互いに平行な状態で反射面141に垂直入射する。したがって、反射面141で反射した各光束L11〜L14の相互間隔もまたそのまま維持され、後段の分離光学系への入射時点においても同じ間隔となる。
【0053】
したがって、この比較例では、各光束L11〜L14の相互間隔は、後段の分離光学系による相互分離が可能な間隔として規定される。すなわち、分離光学系において分離可能な最小の間隔をd1とすると、この間隔d1が、そのまま、反射面141における各光束L11〜L14に許容される最小の相互間隔となる。結局、反射面141の第2の方向の幅141Dは(3×d1)以上の大きさであることを要求される。
【0054】
また、比較例では、図5(B)に示したように、球面レンズ131Bを通過した各光束同士が第2の方向において互いに平行になるようにする必要があるため、第2の方向における屈折力をあまり大きくすることができない。このため、各光束の第2の方向での結像位置が球面レンズ131Bから遠くなり、結果として、光源1からポリゴンミラー4の反射面141までの距離が長くならざる得ない。
【0055】
これに対し本実施の形態の光走査装置では、図3(B)に示したように、第2の光学系3において、大きい正の屈折力を有する球面レンズ31Bによって光束L1〜L4を、第2方向における相互間隔が十分縮まるほどまでにそれぞれ集光した上で、ポリゴンミラー4の直前の第2のシリンドリカルレンズ32によって各光束の間隔が僅かに拡がるようにしている。このため、ポリゴンミラー4の反射面41上における各光束L1〜L4の相互間隔d2を上記の許容間隔d1よりも小さくすることができる。ポリゴンミラー4の反射面41で反射された各光束L1〜L4は、第2方向における相互間隔がさらに拡がりながら後段の分離光学系に導かれるため、ポリゴンミラー4の反射面41における各光束L1〜L4の相互間隔d2が許容間隔d1未満であっても、分離光学系に入射する段階の各光束の相互間隔は許容間隔d1以上になるからである。結局、本実施の形態では、反射面41の第2の方向における許容幅41Dを、比較例における許容幅141D(=3×d1)よりも小さくすることが可能となる。すなわち、ポリゴンミラー4の第2方向の厚みをより薄くすることができる。
【0056】
また、本実施の形態の光走査装置(図3)では、球面レンズ31Bの正の屈折力を比較例における球面レンズ131Bに比べて十分大きくできることから、第2の方向における結像位置が球面レンズ31Bに近くなり、結果として、光源1からポリゴンミラー4の反射面41までの距離を短縮することが可能となる。
【0057】
さらに、本実施の形態では、球面レンズ31Bが、第1の方向における光束径の拡縮機能の一部と、第2の方向における集光機能の一部とを併せ持つようにしたので、第2の光学系3における部品点数を削減することができる。さらに、本実施の形態では、第2の光学系3における第1の群を、第1の方向に負の屈折力を有する第1のシリンドリカルレンズ31Aと正の屈折力を有する球面レンズ31Bとを組みあわせて構成するようにしたので、正の屈折力を有するレンズ同士を組み合わせることによりいわゆるアフォーカル系を構成した場合よりも光路長を短くすることができる。
【0058】
次に、図6ないし図13を参照して、第3の光学系5の光学的な作用について説明する。
【0059】
図6ないし図9は、第3の光学系5の第2の方向を含む面での断面構成の4つの例を表すものである。ここで、図6は、第3の光学系5における第4のシリンドリカルレンズ52を構成する部分52A,52Bを傾けない場合の断面を示し、図7ないし図9は、部分52A,52Bを所定の角度だけ傾けた場合の断面を示す。さらに、図6(A)ないし図9(A)は走査線湾曲を補正する前の状態を示し、図6(B)ないし図9(B)は走査線湾曲を補正した後の状態を示している。なお、これらの図には、光束L1,L2の光路と共に、光束L1,L2により被走査面7上に形成される走査線S1,S2の形状を併せて図示している。また、これらの図では、4つの光束のうち、上側の2本の光束L1,L2に関するもののみを図示し、下側の2本の光束L3,L4に関するものについては図示を省略する。また、これらの図では、各光束が各シリンドリカルレンズを通過する際の屈折を省略して描いている。図10(A)は、図6の要部(第4のシリンドリカルレンズ52の入射側表面53Aの近傍部分)を拡大して表すものであり、図10(B)は、図7ないし図9の要部(第4のシリンドリカルレンズ52の入射側表面53Aの近傍部分)を拡大して表すものである。
【0060】
図6(A)および図10(A)に示した例では、反射面41からの光束L1,L2は、互いに間隔を拡げながら斜めに第3および第4のシリンドリカルレンズ51,52に入射する。第3および第4のシリンドリカルレンズ51,52は第2の方向に屈折力を有しないので、光束L1,L2は第3および第4のシリンドリカルレンズ51,52に斜めに入射すると、それらの屈折率に応じた角度で屈折したのち、それぞれの入射方向と平行な方向に射出する。ここで、第4のシリンドリカルレンズ52の第1の方向における中央部を通る光束L1,L2の第2の方向における入射角(入射側表面53Aの法線に対してなす角度)をそれぞれα1, α2とする。
【0061】
このとき、第4のシリンドリカルレンズ52を通る光束L1,L2のうち、第1の方向における中央部を通るもの以外は、捩じれた入射光束(いわゆるスキュー光線)となり、その捩じれの度合いは入射位置によって異なる。具体的には、第4のシリンドリカルレンズ52の第1の方向における中央部に近い位置を通るものほど捩じれは小さく、第1の方向における両端部近傍を通るものほど捩じれは大きくなる。また、第2の方向における入射角α1,α2の絶対値が大きくなるほど捩じれは顕著になる。この光束の捩じれは、後述するように、最終的に被走査面7上でのスポット形状の歪みとなって現れる。
【0062】
図10(A)に示したように、
|α1|>|α2|
であり、α1はα2よりも大きいので、特に光束L1によるスポット形状の歪みが大きい。
【0063】
また、図6(A)の例では、最終的に被走査面7に描かれる走査線S1,S2が中高形状になる。この場合、α1はα2よりも大きいので、走査線S1のほうが走査線S2よりも大きな湾曲を示す。この点については、後に詳述する。
【0064】
これに対し、図7(A)〜図9(A)および図10(B)に示した例では、第1の部分52Aを角度θだけ傾け、かつ、第2の部分52Bを角度[−θ]だけ傾けるようにしている。ここでは、図7(A)、図8(A)、図9(A)の順に角度θが大きくなっている。すなわち、図7(A)では走査線S1が直線になるような角度θとし、図8(A)では、さらに傾け、走査線S1,S2が互いに逆向きで同程度の湾曲を示すような角度θとし、図9(A)では、よりいっそう傾け、走査線S1が直線になるような角度θとした。傾け角θと走査線湾曲との関係については、後に詳述する。
【0065】
ここで、図10(B)に示したように、第1の部分52Aを角度θだけ傾けたときの、第1および第2の光束L1,L2の第2の方向を含む入射面内での入射角(光束L1,L2が第1の部分52Aの入射側表面53Aの法線となす角)を、それぞれβ1,β2とする。第1の部分52Aは、第1および第2の光束L1,L2の入射角β1,β2の絶対値和|β1|+|β2|が、第1の部分52Aを傾けない場合(図6(A))の入射角の絶対値和|α1|+|α2|よりも小さくなるような角度範囲で傾けるようにするのが好ましい。すなわち、
|β1|+ |β2|<|α1|+ |α2|
を満たすように傾き角度θを設定するのが好ましい。このためには、傾き角θの範囲が、
|α2|≦|θ|≦|α1|
を満たすようにすればよい。
【0066】
同様に、第2の部分52Bを角度[−θ]だけ傾けたときの、第3および第4の光束L3,L4(図6(B)および図7(B)では図示せず)の第2の方向を含む入射面内での入射角(光束L3,L4が第2の部分52Bの入射側表面53Bの法線となす角)を、それぞれβ3,β4(図示せず)とする。第2の部分52Bは、第3および第4の光束L3,L4の入射角β3,β4の絶対値和|β3|+|β4|が、第2の部分52Bを傾けない場合の入射角の絶対値和|α3|+|α4|よりも小さくなるような角度範囲で傾けるようにするのが好ましい。すなわち、
|β3|+ |β4|<|α3|+ |α4|
を満たすように傾き角度[−θ]を設定するのが好ましい。このためには、傾き角θの範囲が、
|α3|≦|−θ|≦|α4|
を満たすようにすればよい。
【0067】
このように、第1および第2の部分52A,52Bをそれぞれ上記のような角度範囲内において傾けることにより、光束L1,L2によって被走査面7上に形成される光スポット形状の劣化を防止することができる。光スポット形状の歪みは、図7(A)の場合、光束L1,L2のいずれについても図6(A)の場合よりも小さいが、特に図7(A)の光束L2の歪みは極めて小さい。図8(A)の場合、光束L1および光束L2は互いに同程度の大きさの小さな光スポット形状の歪みとなる。さらに、図9(A)の例では、光束L1の光スポット形状の歪みが極めて小さくなる。光束L3,L4による光スポット形状は、それぞれ光束L2,L1の場合と同様となる。
【0068】
図11は、第1の部分52Aの傾き角θが0°の場合(図6(A))における被走査面7での光スポット形状の光強度等高線図を表し、図12は、第1の部分52Aの傾き角θが1.0°の場合における被走査面7での光スポット形状の光強度等高線図を表すものである。図11(A)〜図11(C)および図12(A)〜図12(C)は、入射角が0.5°の場合を示し、図11(D)〜図11(F)および図12(D)〜図12(F)は、入射角が1.5°の場合を示す。また、図11(B),図11(E),図12(B),図12(E)は、第4のシリンドリカルレンズ52の第1の方向における中央部を通る光束による光スポット形状の光強度等高線図を示し、図11(A),図11(C),図11(D),図11(E)および図12(A),図12(C),図12(D),図12(E)は、第4のシリンドリカルレンズ52の第1の方向における両端部を通る光束による光スポット形状の光強度等高線図を示す。
【0069】
第1の部分52Aを傾けない場合、図11に示したように、第4のシリンドリカルレンズ52の第1の方向における中央部を通る光束による光スポット形状の光強度等高線図は、入射角が0.5°の場合(図11(B))と、入射角が1.5°の場合(図11(E))とで大差が見られず、特に問題となるような歪みはない。一方、両端部を通る光束による光スポット形状の光強度等高線図は、入射角が0.5°の場合(図11(A),図11(C))に比べて、入射角が1.5°の場合(図11(D),図11(F))には、大きく歪んでいる。
【0070】
これに対して、第1の部分52Aを1.0°傾けた場合には、図12に示したように、第4のシリンドリカルレンズ52の第1の方向における両端部を通る光束による光スポット形状の光強度等高線図の歪みが、図11と比較して小さくなっている。すなわち、図11(D),図11(F)に比べると、図12(D),図12(F)に示した光スポット形状の光強度等高線図の歪みが改善されている。なお、第4のシリンドリカルレンズ52の第1の方向における中央部を通る光束による光スポット形状の光強度等高線図は、入射角が0.5°の場合(図12(B))と、入射角が1.5°の場合(図12(E))とで差はなく、特に問題となるような歪みは生じていない。
【0071】
これらの結果より、第4のシリンドリカルレンズ52の第1の部分52Aを傾けることにより、光束L1,L2による被走査面7での光スポット形状、特に第4のシリンドリカルレンズ52の両端部を通る光束による光スポット形状が大きく改善されることがわかる。同様に、第2の部分52Bを傾けることにより、光束L3,L4による被走査面7での光スポット形状、特に第4のシリンドリカルレンズ52の両端部を通る光束による光スポット形状が大きく改善される。
【0072】
次に、光束L1〜L4が主に第3の光学系5を通過する際に生ずる走査線湾曲と、その補正の方法について説明する。
【0073】
まず、図6ないし図9ならびに図13および図14を参照して、走査線湾曲が生ずる理由を説明する。図13および図14は、図6(A)に示した例において、第4のシリンドリカルレンズ52を光束L1〜L4が通過し、第4の光学系6としてのシリンドリカルミラー6A〜6Dにおいて反射することにより、被走査面71〜74上の走査線の湾曲が発生する様子を観念的に描いたものである。図13および図14では、第3のシリンドリカルレンズ51、分離光学系9およびカバーガラス10A〜10Dの図示を省略している。
【0074】
最初に、図13を参照して、光束L1〜L4が、第4のシリンドリカルレンズ52を通過することによって発生する走査線の湾曲について説明する。図13では、光束L1〜L4が第4のシリンドリカルレンズ52を通過した直後に生ずる走査線湾曲の状態を、仮想面57上に描いている。
【0075】
光束L1〜L4は、第2の方向を含む面内において相互間隔が拡がるように進行しながら第4のシリンドリカルレンズ52に入射する。すなわち、光束L1〜L4のいずれもが、第2の方向を含む面内において第3の光学系5の中心光軸55とは平行でなく、この面内で第4のシリンドリカルレンズ52に垂直入射することはない。言い換えると、光束L1〜L4は、第4のシリンドリカルレンズ52に対して常に斜め方向から入射する。このため、光束L1〜L4が第4のシリンドリカルレンズ52を通過する位置、すなわち、第1の方向における中央部を通るか両端部を通るかによって、実質的な光束入射位置(光束が第4のシリンドリカルレンズ52内部に入る地点)は、中心光軸55に沿った方向のみならず、高さ方向(すなわち、第2の方向)においても異なる。
【0076】
上側の2本の光束L1,L2については、第4のシリンドリカルレンズ52の第1の方向における両端部を通る光束の入射高さは、中央部を通る光束の入射高さよりも高くなる。この結果、光束L1,L2による仮想面57上の走査線は、中低形状の湾曲をもった走査線K1,K2となる。
【0077】
次に、図6および図14を参照して、第4のシリンドリカルレンズ52を通過し、分離光学系9を経た光束L1〜L4が、シリンドリカルミラー6A〜6Dで反射されて被走査面7に達した状態における走査線の湾曲について説明する。なお、図14では、光束L1およびそれを反射するシリンドリカルミラー6Aについてのみ示し、これを代表して説明する。
【0078】
図14に示したように、上側を向く光束L1では、シリンドリカルミラー6Aの第1の方向における両端部に入射する光束の入射高さが、中央部を通る光束の高さよりも高くなる。さらにシリンドリカルミラー6Aは光束L1に対して、第2の方向を含む面内で傾いているため、両端部に入射する光束に対する入射角(ε1)/2が、中央部に入射する光束に対する入射角(ε2)/2よりも大きくなる。このため、反射した光束L1は、被走査面71上に中高形状の湾曲をもった走査線S1を描く。これを分かり易くするため、シリンドリカルミラー6Aのミラー面61Aに対して対称に展開すると、被走査面71に対応する被走査面171上に走査線S11が描かれる。走査線S11は、第4のシリンドリカルレンズ52を通過した直後の走査線K1とは逆向きの湾曲を有する。すなわち、被走査面71での走査線S1は、第4のシリンドリカルレンズ152を通過した直後の走査線K1とは逆向きの湾曲を生じるのである。光束L2の走査線S2についても、走査線S1と同様の向きの走査線湾曲を生じる。
【0079】
この場合、第2の方向を含む面内での入射角は、光束L2の入射角α2(図10(A))よりも光束L1の入射角α1の方が大きいので、第4のシリンドリカルレンズ52の中央部における入射高さと両端部における入射高さとの差は、光束L2よりも光束L1の方が顕著になる。このため、図6(A)に示したように、光束L1による走査線S1は、光束L2による走査線S2よりも大きな湾曲を示すことになる。このことは、下側の2本の光束L3,L4による走査線についても同様であり、中心光軸55を対称軸として、上側の2本の光束L1,L2による走査線と対称な関係となる。
【0080】
このような理由から、第4のシリンドリカルレンズ52を通過し、シリンドリカルミラー6A,6Bを反射した光束L1,L2は、最終的に、図6(A)に示したように、被走査面7上において副走査方向に湾曲した走査線S1,S2を描くことになる。
【0081】
図15および図16は、第4のシリンドリカルレンズ52の第1の部分52A(入射側表面53A)を傾けることによって、第1の部分52Aを射出した直後の仮想面57上に描かれる走査線の湾曲量が変化する様子を表すものである。なお、図15および図16では、説明の簡略化のため、当初の入射角α1,α2(図10(A))がそれぞれ“3a”,“a”である場合を想定して説明する。
【0082】
図15(A)は、第1の部分52Aの傾き角θを“a”にした場合を示す。この場合には、第1の部分52Aの入射側表面53Aにおける光束L1の入射角β1は“2a”となるが、光束L2の入射角β2は“0”となる。このため、光束L2については、第2の方向を含む面内で垂直入射となり、走査線K2には第3のシリンドリカルレンズ51を斜めに通過することによって起こる走査線湾曲のみが発生する。第3のシリンドリカルレンズ51は第1の方向において負の屈折力を有するため、走査線K2の湾曲は走査線K1の湾曲とは逆向きに発生する。
【0083】
図16(A)は、第1の部分52Aの傾き角θを”a”よりも若干小さい“b”とした場合を示すものである。図16(A)に示したように、傾き角θを“b”とし、第3のシリンドリカルレンズ51によって発生する走査線湾曲量と第4のシリンドリカルレンズ52によって発生する走査線湾曲量とが同じ値で逆向きとなるようにすることによって、両者を相殺させて走査線K2に湾曲が生じないようにすることができる。こうすることにより、光束L2については、後述するカバーガラス10Bによる湾曲補正が不要となる。なお、この場合、光束L1については、走査線K1に湾曲が残存しているが、その湾曲の度合いは、第1の部分52Aを傾けない場合(図6(A);入射角β1=3a)よりも軽度になる。したがって、後述するカバーガラス10Aによる湾曲補正量が少なくて済む。
【0084】
図15(B)は、第1の部分52Aの傾き角θを“2a”にした場合を示す。この場合には、第1の部分52Aの入射側表面53Aにおける光束L1,L2の入射角β1,入射角β2は共に“a”となる。このため、光束L1,L2の双方について走査線K1,K2に湾曲が生じるものの、その湾曲の度合いは、図15(A)における走査線K1の場合(入射角β1=2a)よりもさらに軽度になる。
【0085】
ここで、図16(B)に示したように、この傾き角θを走査線K2の湾曲量が0となる角度“b”の2倍の“2b”にした場合、走査線K1,K2は、湾曲の向きは逆であるが、湾曲の度合いは、互いにほぼ等しくなる。したがって、後述するカバーガラス10A,10Bによる湾曲補正量が図15(A)の走査線K1の場合よりもさらに少なくて済むと共に、絶対補正量が等しくなるので補正が容易になる。
【0086】
図15(C)は、第1の部分52Aの傾き角θを“3a”にした場合を示す。この場合には、第1の部分52Aの入射側表面53Aにおける光束L2の入射角β2は“2a”となるが、光束L1の入射角β1は“0”となる。このため、光束L1については、第2の方向を含む面内で垂直入射となり、走査線K1には第3のシリンドリカルレンズ51を斜めに通過することによって起こる走査線湾曲のみが発生する。
【0087】
図16(C)は、第1の部分52Aの傾き角θを“3b”とした場合を示すものである。図16(C)に示したように、傾き角θを“3b”とし、第3のシリンドリカルレンズ51によって発生する走査線湾曲量と第4のシリンドリカルレンズ52によって発生する走査線湾曲量とが同じ値で逆向きとなるようにすることによって、両者を相殺させて走査線K1に湾曲が生じないようにすることができる。こうすることにより、光束L1については、後述するカバーガラス10Aによる湾曲補正が不要となる。なお、この場合、光束L2については、走査線K2が湾曲しており、その湾曲の度合いは、第1の部分52Aを傾けない場合(図6(A);入射角β1=3a)よりも大きくなる。
【0088】
なお、図15および図16では上側2本の光束L1,L2について説明したが、下側2本の光束L3,L4による走査線K3,K4についても同様のことがいえる。
【0089】
図15(A),(C)および図16(A),(C)で説明したことをより一般化すると、次のようになる。光束L1または光束L2のいずれか一方における第2の方向を含む入射面内での入射角β1または入射角β2に応じて第4のシリンドリカルレンズ52で発生する走査線湾曲が、第3のシリンドリカルレンズ51で発生する走査線湾曲と同じ量で逆向きになるように第1の部分52Aの傾き角θを設定すればよい。光束L3,L4についても同様である。これにより、光束L1,L2のいずれか一方による走査線(K1またはK2)と、光束L3,L4のいずれか一方による走査線(K3またはK4)とを直線状にすることができる。この場合には、走査線が直線状にならない光束についてのみ湾曲を補正すればよい。
【0090】
図17は、第4のシリンドリカルレンズ52により生じた走査線湾曲をカバーガラス10A〜10Dを用いて補正する際の原理を説明するものである。この図では、カバーガラス10A〜10Dを代表してカバーガラス10と記し、光束L1〜L4を代表して光束Lと記し、走査線S1〜S4を代表して走査線Sと記載して説明する。
【0091】
図17(A)に示したように、光束Lが、シリンドリカルミラー6A〜6Dを通過したのちにおいても、湾曲を含まない走査線SS1を形成し得るものであった場合を想定する。この場合、光束Lと直交する方向に対して傾いて角度δだけ傾いて配置されたカバーガラス10を光束Lが通過すると、このカバーガラス10の傾き角δや傾きの方向に応じて、被走査面7上の走査線Sが湾曲する。
【0092】
図17(B)に示したように、光束Lが、シリンドリカルミラー6A〜6Dを通過した時点で、湾曲を含んだ走査線SS2を形成するものであった場合を想定する。ここで、光束Lと直交する方向に配置されたカバーガラス10を光束Lが通過すると、走査線SS2の湾曲状態はそのまま反映され、被走査面7上の走査線Sは湾曲したものとなる。
【0093】
図17(C)に示したように、光束Lが、シリンドリカルミラー6A〜6Dを通過した時点で、湾曲を含んだ走査線SS2を形成するものになっており、かつ、光束Lと直交する方向に対して角度δだけ傾いて配置されたカバーガラス10を光束Lが通過する場合を想定する。この場合には、図17(A)および図17(B)における考察から明らかなように、カバーガラス10を通過する前の走査線SS2の湾曲状態は、カバーガラス10による逆方向の湾曲付与作用によって相殺され、最終的に被走査面7上に描かれる走査線Sはほぼ直線状になる。
【0094】
以上の補正原理を用いることにより、被走査面7上の走査線の湾曲を補正することができる。すなわち、図6(B)ないし図9(B)に示したように、光束L1,L2の各光路上にカバーガラス10A,10Bをそれぞれ配置し、光束L1,L2のそれぞれが含んでいる湾曲特性を相殺する方向にカバーガラス10A,10Bを傾けるようにすればよい。これにより、各光束L1,L2が有している湾曲特性がカバーガラス10A,10Bによってそれぞれ打ち消され、被走査面7上において、湾曲のない走査線S1,S2が得られることになる。
【0095】
以上、説明したように、本実施の形態によれば、ポリゴンミラー4の反射面41で反射された各光束L1〜L4が、第2方向における相互間隔がさらに拡がりながら後段の分離光学系に導かれるようにしたので、反射面41の第2の方向における許容幅41Dを、より小さくすることが可能となる。これにより、ポリゴンミラー4の第2方向の厚みを薄くすることができるので、軽量化が容易となる。したがって、ポリゴンミラーの高速回転が可能となり、印字速度の向上が可能になる。
【0096】
また、本実施の形態によれば、第2の光学系3における第1の群を、第1の方向に負の屈折力を有する第1のシリンドリカルレンズ31Aと正の屈折力を有する球面レンズ31Bとを組みあわせて構成するようにしたので、光源1からポリゴンミラーまでの距離を短縮することができる。これにより、装置の小型化も可能である。
【0097】
また、本実施の形態によれば、第1の群の球面レンズ31Bが、第1の方向における光束径の拡縮機能の一部と第2の方向における集光機能の一部とを併せ持つようにしたので、第2の光学系3における部品点数を削減することができる。
【0098】
また、本実施の形態において、第4のシリンドリカルレンズ52が第2の方向において互いに隣り合う第1および第2の部分52A,52Bからなるようにすると共に、図10(B)に示したように、第1の部分52Aを角度θだけ傾け、かつ、第2の部分52Bを角度[−θ]だけ傾けるようにした場合には、第4のシリンドリカルレンズ52に光束が大きな入射角で入射することにより生ずる弊害を軽減することができる。特に、第1の部分52Aを、第1および第2の光束L1,L2の入射角の絶対値和が第1の部分52Aを傾けない場合の入射角の絶対値和よりも小さくなるような角度範囲で傾けると共に、第2の部分52Bを、第3および第4の光束L3,L4の入射角の絶対値和が第2の部分52Bを傾けない場合の入射角の絶対値和よりも小さくなるような角度範囲で傾けるようにした場合には、各光束の断面形状の歪みを最小限に押さえることができ、これにより、被走査面7上における光スポット形状の劣化を防止することができる。
【0099】
また、本実施の形態において、光束L1または光束L2のいずれか一方における第2の方向を含む入射面内での入射角β1または入射角β2に応じて第4のシリンドリカルレンズ52で発生する走査線湾曲が第3のシリンドリカルレンズ51で発生する走査線湾曲と同じ量で逆向きになるように第1の部分53Aの傾き角θを設定するようにした場合には、光束L1,L2のいずれか一方による走査線(S1またはS2)を直線状にすることができる。光束L3,L4についても同様である。この場合には、光束L1〜L4のうち、走査線が湾曲する2本の光束についてのみ湾曲補正を行えばよいので、全体としての補正箇所を半分に減らすことができる。
【0100】
また、本実施の形態によれば、光束L1,L2の各光路上にカバーガラス10A,10Bをそれぞれ配置し、光束L1,L2のそれぞれが含んでいる湾曲特性を相殺する方向にカバーガラス10A,10Bを傾けるようにしたので、各光束L1,L2が有している湾曲特性がカバーガラス10A,10Bによってそれぞれ打ち消され、被走査面7上において、湾曲のない走査線S1,S2が得られることになる。光束L3,L4についても同様である。この場合には、被走査面7上におけるすべての走査線が直線状になるので、画像歪みのない高品位の潜像を形成することができる。
【0101】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されず、種々変形可能である。たとえば、光源1における光源を4つとし4本の光束を用いる場合について説明したが、5以上の光源を備え、5本以上の光束を用いるようにしてもよい。
【0102】
また、第2の光学系3が、第1の方向に負の屈折力を有する第1のシリンドリカルレンズ31Aと正の屈折力を有する球面レンズ31Bとを含み第2の方向に正の屈折力を有する第1の群と、第2の方向に負の屈折力を有する第2のシリンドリカルレンズ32からなる第2の群とからなるようにしたが、この構成には限定されない。
【0103】
また、本実施の形態では、第3の光学系5が、第1の方向に負の屈折力を有する第3のシリンドリカルレンズ51と、第1の方向に正の屈折力を有する第4のシリンドリカルレンズ52とからなるようにしたが、これには限定されない。また、第4のシリンドリカルレンズ52を第1の部分52Aおよび第2の部分52Bの2つの部分で構成する場合、両者を完全に別部品として別々に配置するようにしてもよいし、あるいは、両者を一体に形成して1つの部品としての第4のシリンドリカルレンズ52としてもよい。第1の部分52Aおよび第2の部分52Bを完全に別部品として別々に配置する場合には、それぞれの傾き角を個別に調整できるような構成にすることも可能である。
【0104】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の光走査装置によれば、前方光学系と、光偏向器と、後方光学系とを備え、光偏向器からの複数の光束が、第2の方向を含む面内において互いに漸次離れるような入射角で後方光学系に入射するようにしたので、複数の光束の相互間隔を分離可能な程度に大きく確保しつつ、光偏向器の副走査方向の厚みを縮小することができる。したがって、光偏向器の薄型化が可能になり、走査速度の高速化が容易に実現可能になる。
【0105】
さらに、前方光学系が第1の光学系、および光源側から順に第1の群と第2の群とを含む第2の光学系を備え、第1の群が、光源側から順に第1の方向に負の屈折力を有する第1のシリンドリカルレンズと、正の屈折力を有する球面レンズとを含み、第2の群が、第2の方向に負の屈折力を有する第2のシリンドリカルレンズを含むように構成し、かつ、第1の光学系からの平行光束を第1の群によって第1の方向の光束幅を拡大すると共に、球面レンズと第2の群とによって第2の方向に集光するようにしている。このため、光源から光偏向器までの光路長を短くすることが容易であり、装置をコンパクトにすることができると共に、球面レンズが、第1の方向における光束径の拡縮機能の一部と第2の方向における集光機能の一部とを併せ持つので、第2の光学系における部品点数を削減することができる。
【0106】
また、特に請求項3に記載の光走査装置では、後方光学系の一部を構成する第3の光学系が少なくとも第1の方向に屈折力を有するシリンドリカルレンズ群を含むようにし、請求項4に記載の光走査装置では、シリンドリカルレンズ群が第1の方向に負の屈折力を有する第3のシリンドリカルレンズと、第1の方向に正の屈折力を有する第4のシリンドリカルレンズとを含むようにし、請求項7に記載の光走査装置では、第4の光学系が少なくとも第2の方向に屈折力を有するシリンドリカルミラーを含むようにしている。したがって、これらの各請求項の構成によれば、主走査方向に対応する第1の方向に関しては、複数の光束がほぼ共通の光学系の作用を受けるようにすることができるので、走査線の状態(走査速度や走査光スポットの形状等)を複数の光束について同等にすることができる。
【0107】
また、請求項5に記載の光走査装置によれば、第4のシリンドリカルレンズを、第2の方向において互いに隣り合うように形成された第1および第2の部分からなるように構成すると共に、第1の部分を、その入射面が第2の方向と平行である場合よりも、第1および第2の光束における第2の方向を含む入射面内での入射角の絶対値和が小さくなるような角度範囲で傾け、第2の部分を、その入射面が第2の方向と平行である場合よりも、第3および第4の光束における第2の方向を含む入射面内での入射角の絶対値和が小さくなるような角度範囲で傾けるようにしたので、第3の光学系に対して第2の方向と直交しない方向から斜めに入射することによって生じる複数の光束の各断面形状の歪みを改善することが可能となる。このため、走査線の光スポット形状が良好になり、走査線の状態を高品位に保つことができる。したがって、この光走査装置を例えばプリンタ等の画像形成装置に適用した場合には、高品位の画像形成が可能になる。
【0108】
また、請求項6に記載の光走査装置によれば、第4のシリンドリカルレンズを、第2の方向において互いに隣り合うように形成された第1および第2の部分からなるように構成すると共に、第1の部分を、第1および第2の光束のいずれか一方による被走査面上の走査軌跡がより直線に近づくような角度範囲で傾け、第2の部分を、第3および第4の光束のいずれか一方による被走査面上の走査軌跡がより直線に近づくような角度範囲で傾けるようにしたので、第3の光学系に対して第2の方向と直交しない方向から入射することによって生じる複数の光束の各断面形状の歪みを改善することが可能となると共に、第1または第2の光束のいずれか一方に対応する走査線と、第3または第4の光束のいずれか一方に対応する走査線とを、被走査面上において直線状にすることができる。このため、走査線が直線状になる光束に関しては、走査線の状態を高品位に保つことができると共に、第4のシリンドリカルレンズ以降の光学系による走査線湾曲の補正が不要となり、補正箇所を減らすことができる。
【0109】
また、請求項8に記載の光走査装置によれば、被走査面が、互いに別々に設けられた複数の感光面からなる場合において、複数の光束のそれぞれが、複数の感光面のそれぞれの表面に結像するようにしたので、例えばカラー画像の形成に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における光走査装置の全体構成を表す平面図である。
【図2】図1に示した光走査装置の要部断面構成を表す断面図である。
【図3】図1に示した光走査装置の他の要部断面構成を表す断面図である。
【図4】図1に示した光走査装置における光束断面の一例を表す断面図である。
【図5】比較例としての光走査装置における要部断面構成を表す断面図である。
【図6】図2に示した断面のうちの要部を拡大して表す拡大断面図である。
【図7】図2に示した断面のうちの要部を拡大して表す拡大断面図である。
【図8】図2に示した断面のうちの要部を拡大して表す拡大断面図である。
【図9】図2に示した断面のうちの要部を拡大して表す拡大断面図である。
【図10】図6ないし図9に示した断面のうちの要部を拡大かつ簡略化して、比較例と共に表す拡大断面図である。
【図11】本実施の形態に係る光走査装置における光束の光スポット形状の一例を表す図である。
【図12】本実施の形態に係る光走査装置における光束の光スポット形状の他の例を表す図である。
【図13】本実施の形態に係る光走査装置の作用を説明するための斜視図である。
【図14】本実施の形態に係る光走査装置の作用を説明するための他の斜視図である。
【図15】本実施の形態に係る光走査装置における要部の作用を説明するための要部断面図である。
【図16】本実施の形態に係る光走査装置における要部の作用を説明するための要部断面図である。
【図17】本実施の形態に係る光走査装置における他の要部の作用を説明するための要部断面図である。
【符号の説明】
1…光源、2…第1の光学系(=21…コリメータレンズ)、3…第2の光学系、4…ポリゴンミラー、5…第3の光学系、6…第4の光学系、6A〜6D…シリンドリカルミラー、7…被走査面、9…分離光学系、10A〜10D…カバーガラス、21…コリメータレンズ、31A…第1のシリンドリカルレンズ、31B…球面レンズ、32…第2のシリンドリカルレンズ、41…反射面、51…第3のシリンドリカルレンズ、52…第4のシリンドリカルレンズ、52A…第1の部分、52B…第2の部分、53A…入射側表面、L1〜L4…光束。
Claims (8)
- 4以上の複数の光束を用いて、被走査面を主走査方向に走査する光走査装置であって、
複数の光束を出射する光源と、
前記光源からの複数の光束の光路上に設けられ、前記光源からの複数の光束の各々を平行光束に変換する第1の光学系と、前記平行光束の各々を、少なくとも前記第2の方向にそれぞれ集光する第2の光学系とを含む前方光学系と、
前記複数の光束について共通に設けられ、前記前方光学系からの複数の光束を、それらの進行方向が、前記主走査方向に対応する第1の方向に沿って変化することとなるように、一括して偏向させる一の光偏向器と、
前記光偏向器からの複数の光束を、前記主走査方向に直交する副走査方向に対応する第2の方向に互いに分離して前記被走査面に導く機能、を少なくとも有する後方光学系と
を備え、
前記第2の光学系は、光源側から順に、少なくとも前記第2の方向に正の屈折力を有する第1の群と、前記第2の方向に負の屈折力を有する第2の群とを含み、
前記第1の群は、光源側から順に、前記第1の方向に負の屈折力を有する第1のシリンドリカルレンズと、正の屈折力を有する球面レンズとを含み、
前記第2の群は、前記第2の方向に負の屈折力を有する第2のシリンドリカルレンズを含み、
前記平行光束の各々を、前記第1の群によって前記第1の方向の光束幅を拡大すると共に、前記球面レンズと前記第2の群とによって前記第2の方向に集光するようにし、
前記光偏向器からの複数の光束が、前記第2の方向を含む面内において互いに漸次離れるような入射角で前記後方光学系に入射する
ことを特徴とする光走査装置。 - 前記後方光学系は、
前記光偏向器からの複数の光束を、主として前記第1の方向にそれぞれ集光する第3の光学系と、
前記第3の光学系からの複数の光束を、前記第2の方向に沿って互いに分離する分離光学系と、
前記分離光学系からの複数の光束を、主として前記第2の方向にそれぞれ集光する第4の光学系と
を含むことを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。 - 前記第3の光学系は、少なくとも前記第1の方向に屈折力を有するシリンドリカルレンズ群を含むことを特徴とする請求項2に記載の光走査装置。
- 前記シリンドリカルレンズ群は、前記第1の方向に負の屈折力を有する第3のシリンドリカルレンズと、前記第1の方向に正の屈折力を有する第4のシリンドリカルレンズとを含むことを特徴とする請求項3に記載の光走査装置。
- 前記光偏向器からの前記複数の光束が、前記第2の方向に沿って順に第1、第2、第3および第4の光束からなる場合において、
前記第4のシリンドリカルレンズは、前記第2の方向において互いに隣り合うように形成された第1および第2の部分からなり、
前記第1の部分は、自らの入射面が前記第2の方向と平行である場合よりも、前記第1および第2の光束における前記第2の方向を含む入射面内での入射角の絶対値和が小さくなるような角度範囲で傾き、
前記第2の部分は、自らの入射面が前記第2の方向と平行である場合よりも、前記第3および第4の光束における前記第2の方向を含む入射面内での入射角の絶対値和が小さくなるような角度範囲で傾いている
ことを特徴とする請求項4に記載の光走査装置。 - 前記光偏向器からの前記複数の光束が、前記第2の方向に沿って順に第1、第2、第3および第4の光束からなる場合において、
前記第4のシリンドリカルレンズは、前記第2の方向において互いに隣り合うように形成された第1および第2の部分からなり、
前記第1の部分は、前記第1および第2の光束のいずれか一方による前記被走査面上の走査軌跡がより直線に近づくような角度範囲で傾き、
前記第2の部分は、前記第3および第4の光束のいずれか一方による前記被走査面上の走査軌跡がより直線に近づくような角度範囲で傾いている
ことを特徴とする請求項4に記載の光走査装置。 - 前記第4の光学系は、少なくとも前記第2の方向に屈折力を有するシリンドリカルミラーを含むことを特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれか1項に記載の光走査装置。
- 前記被走査面が、互いに別々に設けられた複数の感光面からなる場合において、
前記複数の光束のそれぞれが、前記複数の感光面のそれぞれの表面に結像することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の光走査装置。
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