JP4227723B2 - 4輪駆動電気自動車およびその制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、4輪駆動電気自動車およびその制御方法に関し、詳しくは、前輪と後輪とに動力の出力が可能な4輪駆動電気自動車およびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の4輪駆動電気自動車としては、前輪または後輪の一方を駆動する内燃機関と他方を駆動する電動機とを備え、内燃機関により駆動される駆動輪のスリップ制御の際に電動機により駆動される駆動輪に出力されるトルクを調節するものが提案されている(例えば、特開平7−117512号公報など)。この装置では、内燃機関により駆動される駆動輪のスリップが検出されたときには、スリップした駆動輪への駆動力を小さくし、この小さくした駆動力に相当する駆動力を電動機により駆動される駆動輪から出力する。これにより車両全体としての駆動力の低下を防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした4輪駆動電気自動車では、内燃機関により駆動される駆動輪のスリップ制御の際には電動機により駆動される駆動輪に出力されるトルクを調節するが、電動機により駆動される駆動輪のスリップ制御については何ら行なわれない。4輪駆動車のスリップ制御では、4輪のいずれかにスリップが生じた際に行なわれるのが望ましく、前輪か後輪の一方のみのスリップ制御では不十分である。また、内燃機関からの動力と電動機からの動力を用いて駆動するいわゆるハイブリッド型の4輪駆動電気自動車では、車両のエネルギ効率を高くする目的からスリップ制御の際でもエネルギバランスを考慮して内燃機関を運転制御するのが望ましいが、内燃機関によるトルク制御の制御性と電動機によるトルク制御の制御性とが異なることから、エネルギバランスを考慮したスリップ制御は複雑なものとなる。さらに、内燃機関を搭載せずに二次電池から供給される電力を用いて電動機により駆動する4輪駆動電気自動車では、スリップ制御の際に二次電池の残容量(SOC)、即ち走行可能距離を考慮する必要もある。
【0004】
本発明の4輪駆動電気自動車およびその制御方法は、4輪のいずれかにスリップが生じた際により適切なスリップ制御を行なうことを目的の一つとする。また、本発明の4輪駆動電気自動車およびその制御方法は、スリップ制御の際でもより適切なエネルギバランスを得ることを目的の一つとする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の4輪駆動電気自動車およびその制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0006】
本発明の4輪駆動電気自動車は、前輪と後輪とに動力の出力が可能な4輪駆動電気自動車であって、前輪に動力の出力が可能な第1電動機を有する前輪系動力出力機構と、後輪に動力の出力が可能な第2電動機を有する後輪系動力出力機構と、前輪および/または後輪の空転によるスリップを検出するスリップ検出手段と、前輪および後輪に出力すべき要求動力を入力する要求動力入力手段と、前記スリップ検出手段によりスリップが検出されない場合には、前記要求動力入力手段により入力された要求動力を所定の前後輪動力比で配分し、前記前輪系動力出力機構と前記後輪系動力出力機構から各輪に動力を出力し、前記スリップ検出手段によりスリップが検出された場合には、前記要求動力を前記所定の前後輪動力比で配分した際の動力より小さな動力を該スリップが検出された輪に配分すると共に、前記要求動力からスリップが検出された輪に配分された動力を減じた動力をスリップが検出されなかった輪に配分してスリップ状態を解除しスリップ状態を解除した後の前後輪動力比が所定の比率の範囲にある場合には、前輪と後輪とに配分した動力に基づいて、前記前輪系動力出力機構と前記後輪系動力出力機構から各輪に動力を出力し、スリップ状態を解除した後の前後輪動力比が所定の比率の範囲にない場合には、前記要求動力に拘わらず、前後輪動力比が前記所定の比率の範囲になるように、スリップが検出されなかった輪の動力を調整し、前記前輪系動力出力機構と前記後輪系動力出力機構から各輪に動力を出力する駆動制御手段とを備えることを特徴とする。こうすれば、前後輪から出力される動力バランスをより適正なものとすることができる。
【0007】
この本発明の4輪駆動電気自動車では、駆動制御手段が、スリップ検出手段による前輪や後輪の空転によるスリップの検出に基づいて配分された動力が前輪と後輪とに出力されるよう前輪に動力の出力が可能な第1電動機を有する前輪系動力出力手段と後輪に動力の出力が可能な第2電動機を有する後輪系動力出力手段とを駆動制御する。これにより、より適切な動力を前輪および後輪に出力することができる。
【0008】
こうした本発明の4輪駆動電気自動車において、前記駆動制御手段は、前記スリップ検出手段によりスリップが検出されたときには、該スリップを検出した輪へ出力される動力が小さくなるよう動力を配分する手段であるものとすることもできる。こうすれば、スリップ状態を解除することができる。
【0009】
また、本発明の4輪駆動電気自動車において、前記駆動制御手段は、所定範囲内の配分比で動力を配分する手段であるものとすることもできる。こうすれば、所定範囲内の分配比をもって前輪と後輪とに動力を出力することができる。
【0010】
さらに、本発明の4輪駆動電気自動車において、前輪および後輪に出力すべき要求動力を入力する要求動力入力手段を備え、前記駆動制御手段は、前記スリップ検出手段によりスリップが検出されないときには前記要求動力入力手段により入力された要求動力を所定の配分比で配分し、前記スリップ検出手段によりスリップが検出されたときには該スリップが検出された輪に前記要求動力を前記所定の配分比で配分した際の動力より小さな動力を配分すると共に前記要求動力が前輪と後輪とに出力されるようスリップが検出されなかった輪に動力を配分する手段であるものとすることもできる。こうすれば、スリップの際でも要求動力を出力することができる。動力を所定範囲の配分比で配分するこの態様の本発明の4輪駆動電気自動車において、前記駆動制御手段は、前記要求動力を前輪と後輪とに配分したときの配分比が前記所定範囲の配分比にならないとき、該要求動力に拘わらず、前記所定範囲の配分比となるよう前記スリップが検出されなかった輪に配分される動力を調整する手段であるものとすることもできる。こうすれば、前後輪から出力される動力バランスをより適正なものとすることができる。
【0011】
あるいは、本発明の4輪駆動電気自動車において、内燃機関と、該内燃機関からの動力を用いて発電可能な発電電動機とを備え、前記駆動制御手段は、前記内燃機関からの動力を用いて前記発電電動機により発電された電力が前記第1電動機と前記第2電動機とにより消費されるよう該内燃機関と該発電電動機とを制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関からの動力を用いて発電電動機により発電した電力で第1電動機と第2電動機とを駆動することができる。即ち、二次電池を備えるものとしても、スリップの有無に拘わらず、二次電池の充放電を伴うことなく、第1電動機と第2電動機とを駆動することができる。
【0012】
この内燃機関と発電電動機とを備える態様の本発明の4輪駆動電気自動車において、前記前輪系動力出力手段は、前記第1電動機に連結されると共に前輪の駆動軸に連結された前輪伝達軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電電動機の回転軸とに接続され該三つの軸のうちのいずれかの軸から動力が入力されたときには該動力を定トルク比で他の二つの軸に分割すると共に該三つの軸のうちのいずれか二つの軸から動力が入力されたときには該入力された動力を統合して他の軸に出力する動力分割統合手段を備えるものとすることもできる。
【0013】
また、内燃機関と発電電動機とを備える態様の本発明の4輪駆動電気自動車において、前記後輪系動力出力手段は、前記第2電動機に連結されると共に後輪の駆動軸に連結された後輪伝達軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電電動機の回転軸とに接続され該三つの軸のうちのいずれかの軸から動力が入力されたときには該動力を定トルク比で他の二つの軸に分割すると共に該三つの軸のうちのいずれか二つの軸から動力が入力されたときには該入力された動力を統合して他の軸に出力する動力分割統合手段を備えるものとすることもできる。
【0014】
本発明の4輪駆動電気自動車の制御方法は、前輪と後輪とに動力の出力が可能な4輪駆動電気自動車の制御方法であって、前輪に動力の出力が可能な第1電動機を有する前輪系動力出力機構と、後輪に動力の出力が可能な第2電動機を有する後輪系動力出力機構と、前輪および/または後輪の空転によるスリップを検出するスリップ検出工程と、前輪および後輪に出力すべき要求動力を入力する要求動力入力工程と、前記スリップ検出工程によりスリップが検出されない場合には、前記要求動力入力工程により入力された要求動力を所定の前後輪動力比で配分し、前記前輪系動力出力機構と前記後輪系動力出力機構から各輪に動力を出力する非スリップ動力出力工程と、前記スリップ検出工程によりスリップが検出された場合には、前記要求動力を前記所定の前後輪動力比で配分した際の動力より小さな動力を該スリップが検出された輪に配分すると共に前記要求動力からスリップが検出された輪に配分された動力を減じた動力をスリップが検出されなかった輪に配分してスリップ状態を解除しスリップ状態を解除した後の前後輪動力比が所定の比率の範囲にある場合には、前輪と後輪とに配分した動力に基づいて、前記前輪系動力出力機構と前記後輪系動力出力機構から各輪に動力を出力するスリップ解除動力出力工程と、スリップ状態を解除した後の前後輪動力比が所定の比率の範囲にない場合には、前記要求動力に拘わらず、前後輪動力比が前記所定の比率の範囲になるように、スリップが検出されなかった輪の動力を調整し、前記前輪系動力出力機構と前記後輪系動力出力機構から各輪に動力を出力するエネルギバランス動力出力工程と、を有することを特徴とする4輪駆動電気自動車の制御方法である。こうすれば、スリップ制御時でも前後輪から出力される動力バランスをより適正なものとすることができる。
【0015】
この本発明の4輪駆動電気自動車の制御方法によれば、スリップが検出されないときには所定の配分比をもって配分した要求動力を前輪と後輪とに出力することができ、スリップが検出されたときにはスリップが検出された輪に配分される動力が所定の配分比をもって配分したときより小さくなる配分比をもって要求動力を前輪と後輪とに出力することができる。この結果、スリップの有無により、より適切な動力を前輪と後輪とに出力することができる。しかも、スリップ状態を解除することができる。
【0016】
こうした本発明の4輪駆動電気自動車の制御方法において、前記ステップ(b)は、スリップが検出されたときには、(b1)該スリップが検出された輪に出力すべき動力をスリップ輪動力として設定し、(b2)要求動力から前記スリップ輪動力を減じた動力をスリップが検出されなかった輪に出力すべき非スリップ輪動力として設定し、(b3)該設定したスリップ輪動力と非スリップ輪動力とが対応する輪に出力されるよう前記前輪系動力出力手段と前記後輪系動力出力手段とを駆動制御するステップであるものとすることもできる。こうすれば、スリップ輪動力を適切に設定することができるから、スリップ状態をより適切に解除することができる。この態様の本発明の4輪駆動電気自動車の制御方法において、前記ステップ(b2)は、スリップ輪動力と非スリップ輪動力との比が所定範囲内にないとき、前記要求動力に拘わらず、該所定範囲内となるよう非スリップ輪動力を再設定するステップであるものとすることもできる。こうすれば、スリップ制御時でも前後輪から出力される動力バランスをより適正なものとすることができる。
【0017】
また、本発明の4輪駆動電気自動車の制御方法において、前記4輪駆動電気自動車は、内燃機関と、該内燃機関からの動力を用いて発電可能な発電電動機とを備え、前記ステップ(b)は、前記内燃機関からの動力を用いて前記発電電動機により発電された電力が前記第1電動機と前記第2電動機とにより消費されるよう該内燃機関と該発電電動機とを駆動制御するステップであるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関からの動力を用いて発電電動機により発電した電力で第1電動機と第2電動機とを駆動することができる。即ち、二次電池を備えるものとしても、スリップの有無に拘わらず、二次電池の充放電を伴うことなく、第1電動機と第2電動機とを駆動することができる。
【0018】
この4輪駆動電気自動車が内燃機関と発電電動機とを備える態様の本発明の4輪駆動電気自動車の制御方法において、前記前輪系動力出力手段は、前記第1電動機に連結されると共に前輪の駆動軸に連結された前輪伝達軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電電動機の回転軸とに接続され該三つの軸のうちのいずれかの軸から動力が入力されたときには該動力を定トルク比で他の二つの軸に分割すると共に該三つの軸のうちのいずれか二つの軸から動力が入力されたときには該入力された動力を統合して他の軸に出力する動力分割統合手段を備え、前記ステップ(b)は、前記内燃機関からの動力の前記動力分割統合手段による分割または統合に基づいて前記発電電動機により発電された電力が前記第1電動機と前記第2電動機とにより消費されるよう前記前輪系動力出力手段と前記後輪系動力出力手段と前記内燃機関と前記発電電動機とを駆動制御するステップであるものとすることもできる。
【0019】
また、4輪駆動電気自動車が内燃機関と発電電動機とを備える態様の本発明の4輪駆動電気自動車の制御方法において、前記後輪系動力出力手段は、前記第2電動機に連結されると共に後輪の駆動軸に連結された後輪伝達軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電電動機の回転軸とに接続され該三つの軸のうちのいずれかの軸から動力が入力されたときには該動力を定トルク比で他の二つの軸に分割すると共に該三つの軸のうちのいずれか二つの軸から動力が入力されたときには該入力された動力を統合して他の軸に出力する動力分割統合手段を備え、前記ステップ(b)は、前記内燃機関からの動力の前記動力分割統合手段による分割または統合に基づいて前記発電電動機により発電された電力が前記第1電動機と前記第2電動機とにより消費されるよう前記前輪系動力出力手段と前記後輪系動力出力手段と前記内燃機関と前記発電電動機とを駆動制御するステップであるものとすることもできる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド4輪駆動電気自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車は、図示するように、主にエンジン22と、エンジン22のクランクシャフト24に連結されエンジン22からの動力を定トルク比でサンギヤ軸33とリングギヤ軸37に分割可能なギヤユニット30と、ギヤユニット30のサンギヤ軸33に連結された発電可能なモータMG1と、リングギヤ軸37に連結されると共に前輪54,56の前軸50に連結された発電可能なモータMG2と、後輪64,66の後軸60に連結された発電可能なモータMG3と、モータMG1,MG2,MG3の各々と電力のやり取りが可能な二次電池70と、これら全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット(以下、ハイブリッドECUという)80とを備える。
【0021】
エンジン22は、ガソリンで駆動する内燃機関として構成されており、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)28により運転制御される。エンジンECU28によるエンジン22の運転制御は、ハイブリッドECU80から入力されるエンジン出力目標値Pe*に基づいてエンジン22からエンジン出力目標値Pe*を出力可能な運転ポイントのうち最も効率の良い運転ポイントでエンジン22が運転されるよう燃料噴射量の制御や吸入空気量の制御を行なうことによりなされる。
【0022】
ギヤユニット30は、サンギヤ32とリングギヤ36とその間に複数設けられたプラネタリピニオンギヤ34とからなるプラネタリギヤ31を中心として構成されている。プラネタリギヤ31のプラネタリピニオンギヤ34を連結するキャリア35にはダンパ26を介してエンジン22のクランクシャフト24が接続されており、サンギヤ32にはサンギヤ軸33を介してモータMG1が接続されている。リングギヤ36は、クラッチC1やクラッチC2の係合状態によりキャリア35やリングギヤ軸37に接続されるようになっている。リングギヤ軸37には、モータMG2の回転軸40に設けられたギヤ42とベルト44により連結されたギヤ38が取り付けられている。モータMG2の回転軸40はギヤ46とディファレンシャルギヤ52とを介して前軸50に接続されているから、リングギヤ軸37は前輪54,56の前軸50に連結されていることになる。
【0023】
モータMG1,MG2,MG3は、いずれも永久磁石が外周面に貼り付けられたロータと三相コイルが巻き付けられたステータとを備えるPM型の同期発電電動機として構成されており、二次電池70の端子に接続された電力ラインL1,L2を正極母線および負極母線とするインバータ回路72,74,76が各々備える6つのスイッチング素子のスイッチングにより生成される擬似的な三相電流が三相コイルに印加されることにより駆動する。なお、インバータ回路72,74,76の各スイッチング素子のスイッチング制御、即ちモータMG1,MG2,MG3の駆動制御はモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)78により行なわれる。モータECU78によるモータMG1,MG2,MG3の駆動制御は、ハイブリッドECU80から入力されるモータMG1,MG2,MG3のトルク指令Tm1*,Tm2*,Tm3*に基づいてモータMG1,MG2,MG3からトルク指令Tm1*,Tm2*,Tm3*に相当するトルクが出力されるようインバータ回路72,74,76のスイッチング素子をスイッチング制御することにより行なわれる。
【0024】
二次電池70は、例えばニッケル水素電池やリチウムイオン電池などのように充放電可能な単電池を複数直列に接続してなる組電池として構成されており、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)71により管理されている。バッテリECU71による二次電池70の管理としては、二次電池70の出力端子に接続された図示しない電流センサや電圧センサにより検出される充放電電流や端子間電圧に基づいて行なわれる残容量SOCの演算や、同じく電流センサや電圧センサにより検出される充放電電流や端子間電圧に基づいて行なわれる単電池の均等化、二次電池70に取り付けられた図示しない温度センサにより検出される電池温度に基づいて行なわれる冷却管理などが含まれる。
【0025】
ハイブリッドECU80は、図示しないがCPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、処理プログラムを記憶するROMや一時的にデータを記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートなどを備える。ハイブリッドECU80の通信ポートは、エンジンECU28やバッテリECU71,モータECU78の通信ポートと接続されており、エンジンECU28やバッテリECU71,モータECU78と種々のデータのやり取りが可能となっている。また、ハイブリッドECU80には、車速センサ81からの車速Vやイグニッションスイッチ82からのイグニッション信号,シフトレバー83のポジションを検出するシフトポジションセンサ84からのシフトポジションSP,アクセルペダル85のポジション(踏み込み量)を検出するアクセルペダルポジションセンサ86からのアクセルペダルポジションAP,ブレーキペダル87のポジション(踏み込み量)を検出するブレーキペダルポジションセンサ88からのブレーキペダルポジションBP,前輪54,56や後輪64,66の各々に取り付けられた車輪速センサ55,57,65,67からの各車輪の車輪速Vw1〜Vw4などが入力ポートを介して入力されている。さらに、ハイブリッドECU80からは、クラッチC1,C2への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。
【0026】
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド4輪駆動電気自動車20の動作、特に前輪54,56や後輪64,66のいずれかに空転によるスリップが生じた際の駆動制御について説明する。図2は実施例のハイブリッド4輪駆動電気自動車20のハイブリッドECU80により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。本ルーチンは、所定時間毎(例えば、8msec毎)に繰り返し実行される。
【0027】
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッドECU80の図示しないCPUは、まず、車速センサ81により検出される車速Vやアクセルペダルポジションセンサ86により検出されるアクセルペダルポジションAP,ブレーキペダルポジションセンサ88により検出されるブレーキペダルポジションBP,バッテリECU71により演算されるバッテリSOCなどを入力ポートや通信ポートを介して読み込む処理を実行する(ステップS100)。ここで、車速Vについては車速センサ81により検出されるものを用いたが、車輪速センサ55,57,65,67により検出される車輪速Vw1〜Vw4から算出するものとしてもよい。
【0028】
次に、読み込んだアクセルペダルポジションAPやブレーキペダルポジションBP,車速Vに基づいて車両の駆動軸に要求されるトルクとしての駆動軸要求トルクTd*を計算する(ステップS102)。実施例では、アクセルペダルポジションAPとブレーキペダルポジションBPと車速Vと駆動軸要求トルクTd*との関係を予め定めてマップとしてハイブリッドECU80の図示しないROMに記憶しておき、アクセルペダルポジションAPやブレーキペダルポジションBP,車速Vの入力に対してマップから対応する駆動軸要求トルクTd*を導出するものとした。アクセルペダルポジションAPとブレーキペダルポジションBPと車速Vと要求トルクTd*との関係の一例を示すマップを図3に示す。なお、実施例では、アクセルペダル85が踏み込まれたときに駆動軸要求トルクTd*が正の値となり、ブレーキペダル87が踏み込まれたときに駆動軸要求トルクTd*が負の値となるよう正負を定めた。
【0029】
こうして駆動軸要求トルクTd*を求めると、求めた駆動軸要求トルクTd*と車速VとバッテリSOCとに基づいて運転モードを設定する(ステップS104)。運転モードの設定は、実施例では、駆動軸要求トルクTd*が負の値のときにはモータMG2とモータMG3を回生制御を行なって前軸50および後軸60に制動力を出力する制動駆動モードを設定し、駆動軸要求トルクTd*が正の値で車速Vが比較的遅い速度Vs以下のときにはエンジン22からの動力を用いずに二次電池70からの放電電力によりモータMG2とモータMG3から前軸50と後軸60に駆動力を出力する電動機駆動モードを設定し、車速Vが速度Vsより大きくバッテリSOCが70%以上のときにはエンジン22からの動力と二次電池70からの放電電力を用いて前軸50と後軸60とに駆動力を出力する放電駆動モードを設定し、バッテリSOCが40%未満のときにはエンジン22からの動力を用いて二次電池70を充電しながら前軸50と後軸60とに駆動力を出力する充電駆動モードを設定し、それら以外のときにはエンジン22からの動力をトルク変換して二次電池70の充放電を伴わずに前軸50と後軸60とに駆動力を出力する通常駆動モードを設定するものとした。この運転モードの設定は、実施例における基本的な設定の一例であり、運転条件により例外的に変更される場合がある。また、こうした運転モードの設定の手法については実施例の設定に限定されるものではない。
【0030】
こうして運転モードが設定されると、設定された運転モードに基づいてクラッチC1,C2を設定する(ステップS106)。例えば、電動機駆動モードや制動駆動モードでは、基本的にはクラッチC1を係合すると共にクラッチC2を非係合としてリングギヤ軸37をプラネタリギヤ31から切り離して、前軸50には単にモータMG2からの動力が出力されるだけの状態とされ、通常駆動モードや充電駆動モード,放電駆動モードでは、基本的にはクラッチC1を非係合とする共にクラッチC2を係合してリングギヤ軸37をプラネタリギヤ31のリングギヤ36に接続し、前軸50にはエンジン22の動力の一部がプラネタリギヤ31を介して直接出力されると共にモータMG2からも動力の出力が可能な状態とされる。
【0031】
クラッチC1,C2が設定されると、スリップ制御要求の有無を入力する(ステップS108)。このスリップ制御要求は、実施例では図示しないスリップ判定処理ルーチンを起動して、車輪速センサ55,57,65,67により検出される車輪速Vw1〜Vw4に基づいて前輪54,56,後輪64,66のいずれかが空転によるスリップを生じているか否かを判定し、スリップの有無と前輪のスリップか後輪のスリップかの種別とをハイブリッドECU80のRAMの所定アドレスに書き込むことによって行なうものとした。
【0032】
スリップ制御要求がある場合は、スリップしている駆動輪に出力すべきトルク(スリップ輪トルクTs1)を設定すると共に駆動軸要求トルクTd*からスリップ輪トルクTs1を減じてスリップしていない駆動輪に出力すべきトルク(非スリップ輪トルクTs2)を設定する(ステップS112)。例えば、駆動軸要求トルクTd*が値100で前輪54がスリップしているときには、前軸50のトルクを40(あるいは30や20,10)として設定すると共に後軸60のトルクを60(100−40)(あるいは70(100−30)や80(100−20),90(100−10))のように設定するのである。ここで、スリップ輪トルクTs1は、スリップしていないときに用いられる前軸50のトルクT1と後軸60のトルクT2との比として設定される前後輪トルク比DT(DT=T2/T1)により駆動軸要求トルクTd*が配分されたときの対応するトルクより小さく設定されるものであり、その程度は車両の種類や仕様などにより定められる。そして、設定されたスリップ輪トルクTs1と非スリップ輪トルクTs2とを用いて前後輪トルク比DTを計算し(ステップS114)、計算した前後輪トルク比DTを閾値Lと閾値Hとにより予め設定された範囲内に制限する処理を実行する(ステップS116,S118)。ここで、閾値Lと閾値Hは、スリップ制御時の前後輪トルク比DTの許容範囲を設定する下限値と上限値として設定されるものであり、二次電池70の残容量(SOC)やナビゲーションシステムからの道路情報,車両の種類,仕様などにより定められる。例えば、二次電池70の残容量(SOC)が小さいときには、電動駆動によるに走行可能距離をより長くするために、前後輪トルク比DTが比較的小さな値に制限されるよう閾値Lと閾値Hとを設定するのである。
【0033】
スリップ制御要求がある場合はこうして求められた前後輪トルク比DTを用い、スリップ制御要求がない場合には運転モード等により定められる前後輪トルク比DTを用いると共に、駆動軸要求トルクTd*や車速V,プラネタリギヤ31のギヤ比ρ(サンギヤの歯数/リングギヤの歯数)に基づいてエンジン出力目標値Pe*やモータMG1の目標回転数Nm1*,モータMG1,MG2,MG3のトルク指令値Tm1*,Tm2*,Tm3*を設定する(ステップS120)。エンジン出力目標値Pe*やモータ目標回転数Nm1*,モータトルク指令値Tm1*,Tm2*,Tm3*の設定は、運転モードに応じて次のように設定される。
【0034】
運転モードが通常駆動モードのときには、リングギヤ軸37がプラネタリギヤ31のリングギヤ36に接続された状態となるから、駆動軸要求トルクTd*に前軸50の回転数N1(N1=r・V、rは比例定数)を乗じて計算される駆動軸要求パワーPd*(Pd*=r・V・Td*)にトルク変換の効率の逆数ηtを考慮して式(1)によりエンジン出力目標値Pe*を計算して設定し、エンジン22からエンジン出力目標値Pe*を出力する際に最も効率よくエンジン22が運転される運転ポイントであるエンジン目標トルクTe*およびエンジン目標回転数Ne*とプラネタリギヤ31のギヤ比ρに基づいて式(2)および式(3)によりモータMG1の目標回転数Nm1*とトルク指令値Tm1*とを計算して設定し、エンジン22からの動力のうちリングギヤ軸37に直接出力されるトルクTrを考慮しながら駆動軸要求トルクTd*が前後輪トルク比DTで前軸50と後軸60とに出力されるよう式(4)および式(5)によりモータMG2,MG3のトルク指令値Tm2*,Tm3*を計算して設定する。ここで、式中、G1は前軸50の回転数N1に対するモータMG2の回転軸40の回転数Nm2(G1=Nm2/N1)、G2はモータMG2の回転軸40の回転数Nm2に対するリングギヤ軸37の回転数Nr(G2=Nr/Nm2)、G3は後軸60の回転数N2に対するモータMG3の回転数Nm3(G3=Nm3/N2)である。
【0035】
【数1】
Figure 0004227723
【0036】
運転モードが電動機駆動モードのときには、基本的にはリングギヤ軸37がプラネタリギヤ31から切り離されることから、値0をエンジン出力目標値Pe*とモータMG1の目標回転数Nm1*およびトルク指令値Tm1*に設定し、駆動軸要求トルクTd*が前後輪トルク比DTをもって配分されて前軸50と後軸60とから出力されるよう式(6)および式(5)によりモータMG2,MG3のトルク指令値Tm2*,Tm3*を計算して設定する。
【0037】
【数2】
Figure 0004227723
【0038】
運転モードが充電駆動モードや放電駆動モードのときには、通常駆動モードと同様にリングギヤ軸37がプラネタリギヤ31のリングギヤ36から接続された状態となるから、二次電池70の充放電電力Pbと駆動軸要求パワーPd*との和にトルク変換の効率の逆数ηtを考慮して式(7)によりエンジン出力目標値Pe*を計算して設定する点を除いて通常駆動モードと同様にモータMG1の目標回転数Nm1*,モータMG1,MG2,MG3のトルク指令値Tm1*,Tm2*,Tm3*を計算して設定する。
【0039】
【数3】
Figure 0004227723
【0040】
そして、設定したエンジン出力目標値Pe*やモータMG1の目標回転数Nm1*,モータMG1,MG2,MG3のトルク指令値Tm1*,Tm2*,Tm3*をエンジンECU28やモータECU78に出力して(ステップS122)、本ルーチンを終了する。実施例では、モータMG1,MG2,MG3のトルク指令値Tm1*,Tm2*,Tm3*およびモータMG1の目標回転数Nm1*を受け取ったモータECU78は、モータMG1が目標回転数Nm1*で駆動するようにトルク指令値Tm1*を用いながらモータMG1を回転数制御すると共にモータMG2およびモータMG3からトルク指令値Tm2*およびトルク指令値Tm3*に相当するトルクが各々出力されるようにモータMG2およびモータMG3を駆動制御する。また、エンジン出力目標値Pe*を受け取ったエンジンECU28は、エンジン22がエンジン出力目標値Pe*に設定された運転ポイント、即ちエンジン目標トルクTe*とエンジン目標回転数Ne*とにより設定される運転ポイントで運転されるようエンジン22の運転制御を行なう。これにより駆動軸要求トルクTd*が前後輪トルク比DTをもって前軸50と後軸60から出力される。
【0041】
以上説明した実施例のハイブリッド4輪駆動電気自動車20によれば、アクセルペダル85やブレーキペダル87の踏み込み量に応じた駆動軸要求トルクTd*をエンジン22からの動力と二次電池70の充放電電力とを用いて前後輪トルク比DTをもって前軸50と後軸60とから出力することができる。しかも、前輪54,56や後輪64,66のいずれかが空転によるスリップを生じたときには、スリップした輪のトルクが小さくなるようトルク配分を変更するから、スリップを解消することができると共にスリップ制御時でも駆動軸要求トルクTd*を出力することができる。更に、スリップ輪トルクTs1と非スリップ輪トルクTs2とから計算した前後輪トルク比DTが閾値Lと閾値Hとにより設定された所定範囲内となるよう前後輪トルク比DTを調整してトルクを計算するから、スリップ制御時のトルク配分をより適正なものとすることができる。
【0042】
実施例のハイブリッド4輪駆動電気自動車20では、キャリア35とリングギヤ36との接続と接続の解除を行なうクラッチC1やリングギヤ軸37とリングギヤ36との接続と接続の解除を行なうクラッチC2とを備えるものとしたが、図4に例示する変形例のハイブリッド4輪駆動電気自動車20Bの一部に示すようにクラッチC1やクラッチC2を備えないギヤユニット30Bを備えるものとしてもよい。この場合、運転モードとして電動機駆動モードや制動駆動モードが設定されたときには、クランクシャフト24やサンギヤ軸33を連れ回して駆動するものとなる。
【0043】
実施例のハイブリッド4輪駆動電気自動車20では、エンジン22,ギヤユニット30,モータMG1,モータMG2の出力軸としての回転軸40を前軸50に接続し、後軸60にモータMG3を接続したが、エンジン22,ギヤユニット30,モータMG1,モータMG2の出力軸としての回転軸40を後軸60に接続し、前軸50にモータMG3を接続するものとしてもよい。
【0044】
実施例では、スリップ時の前後輪トルク比DTの調整を含めた駆動制御に関する本発明を、エンジン22からの動力をプラネタリギヤ31により分割して前軸50に直接出力可能でモータMG2とモータMG3とから前軸50と後軸60に動力の出力が可能ないわゆる機械分配式のハイブリッド4輪駆動電気自動車に適用したが、前輪に動力の出力が可能な前輪用の電動機を有する前輪系の動力出力装置と後輪に動力の出力が可能な後輪用の電動機を有する後輪系の動力出力装置とを備える4輪駆動電気自動車であれば、如何なるタイプの電気自動車にも適用することができる。例えば、エンジンの出力軸に接続された第1ロータとこの第1ロータに対して相対的に回転可能で前輪または後輪の駆動軸に接続された第2ロータを有する対ロータ電動機と前輪の駆動軸に接続された前輪用電動機と後輪の駆動軸に接続された後輪用電動機とを備えるいわゆる電気分配式のハイブリッド4輪駆動電気自動車やエンジンの出力軸に接続された発電機とこの発電機の発電電力により充電される二次電池とこの二次電池から電力の供給を受けて駆動する前輪の駆動軸および後輪の駆動軸に各々接続された前輪用電動機と後輪用電動気とを備えるいわゆるシリーズ型のハイブリッド4輪駆動電気自動車,二次電池からの放電電力により駆動する電動機を4輪に各々取り付けて構成された4輪駆動電気自動車、燃料電池からの発電電力により駆動する電動機を前軸および後軸あるいは4輪に各々取り付けて構成した燃料電池搭載型の4輪駆動電気自動車など種々の4輪駆動電気自動車に適用することができる。
【0045】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド4輪駆動電気自動車20の構成の概略を示す構成図である。
【図2】 実施例のハイブリッド4輪駆動電気自動車20のハイブリッドECU80により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図3】 アクセルペダルポジションAPとブレーキペダルポジションBPと車速Vと要求トルクTd*との関係を示すマップの一例を示す説明図である。
【図4】 変形例のハイブリッド4輪駆動電気自動車20Bの一部の構成の概略を例示する部分構成図である。
【符号の説明】
20 ハイブリッド4輪駆動電気自動車、22 エンジン、24 クランクシャフト、26 ダンパ、28 エンジンECU、30 ギヤユニット、31 プラネタリギヤ、32 サンギヤ、33 サンギヤ軸、34 プラネタリピニオンギヤ、35 キャリア、36 リングギヤ、37 リングギヤ軸、38 ギヤ、40 回転軸、42 ギヤ、44 ベルト、46 ギヤ、50 前軸、52 ディファレンシャルギヤ、54,56 前輪、55,57,65,67 車輪速センサ、60 後軸、62 ディファレンシャルギヤ、64,66 後輪、70 二次電池、72,74,76 インバータ回路、78 モータECU、80 ハイブリッドECU、81 車速センサ、82 イグニッションスイッチ、83 シフトレバー、84 シフトポジションセンサ、85 アクセルペダル、86 アクセルペダルポジションセンサ、87 ブレーキペダル、88 ブレーキペダルポジションセンサ、L1,L2 電力ライン。

Claims (8)

  1. 前輪と後輪とに動力の出力が可能な4輪駆動電気自動車であって、
    前輪に動力の出力が可能な第1電動機を有する前輪系動力出力機構と、
    後輪に動力の出力が可能な第2電動機を有する後輪系動力出力機構と、
    前輪および/または後輪の空転によるスリップを検出するスリップ検出手段と、
    前輪および後輪に出力すべき要求動力を入力する要求動力入力手段と、
    前記スリップ検出手段によりスリップが検出されない場合には、
    前記要求動力入力手段により入力された要求動力を所定の前後輪動力比で配分し、
    前記前輪系動力出力機構と前記後輪系動力出力機構から各輪に動力を出力し、
    前記スリップ検出手段によりスリップが検出された場合には、
    前記要求動力を前記所定の前後輪動力比で配分した際の動力より小さな動力を該スリップが検出された輪に配分すると共に、前記要求動力からスリップが検出された輪に配分された動力を減じた動力をスリップが検出されなかった輪に配分してスリップ状態を解除し
    スリップ状態を解除した後の前後輪動力比が所定の比率の範囲にある場合には、前輪と後輪とに配分した動力に基づいて、前記前輪系動力出力機構と前記後輪系動力出力機構から各輪に動力を出力し、
    スリップ状態を解除した後の前後輪動力比が所定の比率の範囲にない場合には、前記要求動力に拘わらず、前後輪動力比が前記所定の比率の範囲になるように、スリップが検出されなかった輪の動力を調整し、前記前輪系動力出力機構と前記後輪系動力出力機構から各輪に動力を出力する駆動制御手段と
    を備える4輪駆動電気自動車。
  2. 請求項1記載の4輪駆動電気自動車であって、
    内燃機関と、
    該内燃機関からの動力を用いて発電可能な発電電動機とを備え、
    前記駆動制御手段は、前記内燃機関からの動力を用いて前記発電電動機により発電された電力が前記第1電動機と前記第2電動機とにより消費されるよう該内燃機関と該発電電動機とを制御する手段である
    4輪駆動電気自動車。
  3. 前記前輪系動力出力機構は、前記第1電動機に連結されると共に前輪の駆動軸に連結された前輪伝達軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電電動機の回転軸とに接続され該三つの軸のうちのいずれかの軸から動力が入力されたときには該動力を定トルク比で他の二つの軸に分割すると共に該三つの軸のうちのいずれか二つの軸から動力が入力されたときには該入力された動力を統合して他の軸に出力する動力分割統合機構を備える請求項2記載の4輪駆動電気自動車。
  4. 前記後輪系動力出力機構は、前記第2電動機に連結されると共に後輪の駆動軸に連結された後輪伝達軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電電動機の回転軸とに接続され該三つの軸のうちのいずれかの軸から動力が入力されたときには該動力を定トルク比で他の二つの軸に分割すると共に該三つの軸のうちのいずれか二つの軸から動力が入力されたときには該入力された動力を統合して他の軸に出力する動力分割統合機構を備える請求項2記載の4輪駆動電気自動車。
  5. 前輪と後輪とに動力の出力が可能な4輪駆動電気自動車の制御方法であって、
    前輪に動力の出力が可能な第1電動機を有する前輪系動力出力機構と、
    後輪に動力の出力が可能な第2電動機を有する後輪系動力出力機構と、
    前輪および/または後輪の空転によるスリップを検出するスリップ検出工程と、
    前輪および後輪に出力すべき要求動力を入力する要求動力入力工程と、
    前記スリップ検出工程によりスリップが検出されない場合には、
    前記要求動力入力工程により入力された要求動力を所定の前後輪動力比で配分し、
    前記前輪系動力出力機構と前記後輪系動力出力機構から各輪に動力を出力する非スリップ動力出力工程と、
    前記スリップ検出工程によりスリップが検出された場合には、
    前記要求動力を前記所定の前後輪動力比で配分した際の動力より小さな動力を該スリップが検出された輪に配分すると共に前記要求動力からスリップが検出された輪に配分された動力を減じた動力をスリップが検出されなかった輪に配分してスリップ状態を解除し
    スリップ状態を解除した後の前後輪動力比が所定の比率の範囲にある場合には、前輪と後輪とに配分した動力に基づいて、前記前輪系動力出力機構と前記後輪系動力出力機構から各輪に動力を出力するスリップ解除動力出力工程と、
    スリップ状態を解除した後の前後輪動力比が所定の比率の範囲にない場合には、前記要求動力に拘わらず、前後輪動力比が前記所定の比率の範囲になるように、スリップが検出されなかった輪の動力を調整し、前記前輪系動力出力機構と前記後輪系動力出力機構から各輪に動力を出力するエネルギバランス動力出力工程と、
    を有することを特徴とする4輪駆動電気自動車の制御方法。
  6. 請求項5記載の4輪駆動電気自動車の制御方法であって、
    内燃機関と、
    該内燃機関からの動力を用いて発電可能な発電電動機とを備え、
    前記4輪駆動電気自動車の制御方法は、前記内燃機関からの動力を用いて前記発電電動機により発電された電力が前記第1電動機と前記第2電動機とにより消費されるよう該内燃機関と該発電電動機とを制御する方法である
    4輪駆動電気自動車の制御方法。
  7. 前記前輪系動力出力機構は、前記第1電動機に連結されると共に前輪の駆動軸に連結された前輪伝達軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電電動機の回転軸とに接続され該三つの軸のうちのいずれかの軸から動力が入力されたときには該動力を定トルク比で他の二つの軸に分割すると共に該三つの軸のうちのいずれか二つの軸から動力が入力されたときには該入力された動力を統合して他の軸に出力する動力分割統合機構を備える請求項6記載の4輪駆動電気自動車の制御方法。
  8. 前記後輪系動力出力機構は、前記第2電動機に連結されると共に後輪の駆動軸に連結された後輪伝達軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電電動機の回転軸とに接続され該三つの軸のうちのいずれかの軸から動力が入力されたときには該動力を定トルク比で他の二つの軸に分割すると共に該三つの軸のうちのいずれか二つの軸から動力が入力されたときには該入力された動力を統合して他の軸に出力する動力分割統合機構を備える請求項6記載の4輪駆動電気自動車の制御方法。
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