JP4221642B2 - 車両用ドアロック装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用ドアロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、車両ドアは、車両ドアに配設されるラッチと車両ボデーに配設されるポールとの噛み合いによって車両ボデーに対して閉状態に保持されており、その噛み合いは、例えば、車両ドアの外側若しくは内側に配設されるハンドルの操作によって外れる。その結果、車両ドアは車両ボデーに対して開作動可能となる。そして、車両用ドアロック装置としては、ハンドル操作からラッチへの機械的連係(リンク構造)を機械的に外すことにより、ハンドル操作によるラッチ作動を不能とし、ロック状態を形成するものが広く知られている。更に、リンク構造の中で、ハンドル操作からラッチへの機械的連係を外すために、電動アクチュエータを用いたものが従来から公知となっている。例えば、特開2002−38799号公報に示される装置が公知となっている。しかしながら、これらの装置においては、ロック状態において電動アクチュエータが故障した場合に、ロックレバーを作動させてロック状態からアンロック状態に切替える特別な手段を備えていないため、アンロック状態に切替えることが不能であるという不具合があった。尚、ドアロック装置によっては、かかる場合においても、車両ドアに配設されるキーシリンダのキー操作によってロック状態からアンロック状態に切替えることが可能な場合がある。又、車両ドア内側に配設されるハンドル操作によってロック状態からアンロック状態に切替えることが可能な場合もある。しかしながら、その様な切替手段を備えている場合であっても、その切替手段も共に故障したような場合には前述の不具合が生じる恐れがある。また、キーシリンダによるキー操作やハンドル操作によるロック状態への切替手段を元々備えていない装置においては、当然に、前述の不具合が生じる恐れがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、車両用ドアロック装置において、ロック状態にて電動アクチュエータが故障した場合であっても、キー操作やハンドル操作に依ることなくロック状態からアンロック状態に切替可能とすることを技術的課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記技術を解決するために本発明において講じられた技術的手段は、車両ドアを車両ボデーに対して開作動させる開扉手段により前記車両ドアの開作動を可能とするアンロック状態若しくは前記車両ドアの開作動を不能とするロック状態とに切替わるリンク部材と、 前記リンク部材をアンロック状態とロック状態の双方向に切替可能な電動アクチュエータと、初期位置において前記リンク部材と非係合な移動部材と、軸心周りに回動することにより前記移動部材を前記初期位置から移動させて前記リンク部材と係合させ、前記リンク部材をロック状態からアンロック状態に切替可能な操作軸部と、前記初期位置で前記移動部材に当接して前記移動部材の移動を規制し、前記操作軸部を所定量以上の操作力によって操作したときにその当接が外れて前記規制を解除する移動規制部材と、を備える構成としたことである。
【0005】
この構成においては、アンロック状態とロック状態とに切替わるリンク部材に対して、該リンク部材をロック状態からアンロック状態に切替可能な操作軸部を備えている。よって、電動アクチュエータが故障した場合であっても、操作軸部を操作することにより、ロック状態からアンロック状態に切替えることができる
【0006】
また、本構成においては、操作軸部を軸心周りに回動することにより、ロック状態からアンロック状態に切替可能としている。よって、単純に、操作軸部を押引操作することによってロック状態からアンロック状態への切替を行う場合と比較して、操作が困難なものとなっている。従って、車両への不当な侵入者が切替操作を行う場合においても、操作が困難なものとなっている。
【0007】
さらに、操作軸部を所定量以上の操作力で操作するまでは、移動規制部材によって不必要な移動部材の移動を規制することができる。
【0008】
好ましくは、前記リンク部材がハウジングに被覆され、前記操作軸部の一端側が前記ハウジング内にかつ他端側が前記ハウジング外に延在する構成とすると良い。
【0009】
この構成では、リンク部材がハウジングに被覆されているため、リンク部材への接触が困難であり、車両への不当な侵入者によるリンク部材の操作が困難となっている。更に、リンク部材の被水性も確保されている。
【0010】
好ましくは、前記リンク部材が前記ハウジングに対して揺動自在に配設されると共に該揺動によりアンロック状態若しくはロック状態が切替可能であり、前記移動部材は、前記操作軸部の一端側に配設されると共に、前記操作軸部の軸心周りの回動により直線移動可能でありかつ該直線移動により前記リンク部材を揺動させる構成とすると良い。
【0011】
この構成では、リンク部材が揺動自在となっており、操作軸部の回動によって、移動部材が直線移動し、それによって、リンク部材を揺動させる。その結果、ロック状態からアンロック状態へ切替わる。よって、操作軸部がリンク部材の揺動中心に直接連結しかつその回動操作によって直接リンク部材を揺動させる場合と比較して、アンロック状態への切替えに要する回動量を大きく設定することができる。よって車両への不当な侵入者による操作軸部の回動操作はより困難なものとなっている。
【0012】
好ましくは、前記ハウジングおよび前記操作軸部の他端が前記車両ドアを形成するドアアウタパネルおよびドアインナパネル内に位置する構成とすると良い。
【0013】
この構成では、ハウジングおよび操作軸部がドアアウタパネルとドアインナパネル内に位置している。よって、軸部をドアインナパネル外まで延在させる場合と比較して、延在のための構成部品を設定する必要が無く、部品点数は少ないものとなる。また、本構成では、延在させる場合と比較して操作軸部をより短くすることができ、車両への不当な侵入者による操作軸部の操作はより困難なものとなっている。
【0014】
好ましくは、前記操作軸部に当接して前記操作軸部の軸心周りの回動を規制し、前記操作軸部を所定量以上の操作力によって操作したときにその当接が外れて前記規制を解除する回動規制部材を備える構成とすると良い。
【0015】
この構成では、操作軸部を所定量以上の操作力で操作するまでは、回動規制部材によって不必要な操作軸の回動を規制することができる。
【0016】
好ましくは、前記他端が断面多角形であると共に前記他端の端面に溝が形成されていると良い。
【0017】
この構成では、断面が多角形であるために、多角のレンチを用いて操作軸部を回動させることができる。よって操作時の操作が行い易いものとなる。さらに、端面に溝が形成されているため、その溝によって操作軸部を回動させることもできる。
【0018】
好ましくは、前記他端が面取り処理されている構成とすると良い。
【0019】
この構成では、面取りにより、多角のレンチが他端へ係合し易くなっている。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1にはドアロック装置10(車両用ドアロック装置)をドア11(車両ドア)に配設した状態の図を示している。図1では、ドア11の幅を左右方向として示している。本実施の形態では、ドア11は車両のリアに配設されるスイング式のバックドアとして説明するが、それに限られるものではなく、ドアロック装置10は、車両側部のドアに配設されるものであっても良い。車両ドア11は、車両外側から内側へ向って、アウタパネル11a(アウタパネル)、インナパネル11b(インナパネル)およびインナトリム11cから形成される。そして、ドアロック装置10はアウタパネル11aとインナパネル11bとの間に配設される。ドアロック装置10は全体が樹脂製のハウジング12(ハウジング)によって被覆されている。ハウジング12は、その内部の被水を防止すると共に、その内部への不当な接触(車両盗難等を目的として、ドアロック装置10を操作するための接触)を防止している。また、ドアロック装置10は、ドア11のドア端部側(図1示紙面奥行側)に配設されるラッチ機構(図示無し)とともに、ドア端部側にビス(図示無し)にて固定されている。
【0021】
ドア11に配設されるラッチ機構は、ラッチ(図示無し)とポール(図示無し)からなる周知の機構である。ラッチが車両ボデー(図示無し)に配設されるストライカ(図示無し)と噛み合うことで、ドア11は車両ボデーに対して閉保持される。ドア11の閉保持状態では、ポールは、ラッチの回動を規制している。しかしながら、リフトレバー13(図2示)が回動すると、ポールはリフトレバー13と連動し、ラッチの回動を許容する。その結果、ラッチとストライカの噛み合いが外れ、ドア11が車両ボデーに対して開作動可能となる。
【0022】
図2には、ドアロック装置10の構造を示している。図1に示す様に、ハウジング12は、車両外側のハウジング12aおよび内側のハウジング12b等から構成されており、図2は、ハウジング12bを外した状態でのドアロック装置10を示している。なお、ハウジング12aの図2示下側部分には、車両内側の図2示下側の一部を覆うハウジング12cが一体的に形成されている。ハウジング12cはハウジング12aに対して連結部12dにて揺動自在に結合している。
【0023】
ドアロック装置10は、オープンレバー14、リンク15(リンク部材)、モータ16(電動アクチュエータ)、ホイールギア17、アーム18、ロックレバー19、バックアップ軸20(操作軸部)、移動部材21(移動部材)等を備えている。
【0024】
オープンレバー14は、図2示左右方向の軸22により、ベース23に回動可能に固定されている。オープンレバー14の車両外側の端部14a(図1示)は、ロッド24を介してドア11のアウタパネル11aに配設されたアウトサイドハンドル25(開扉手段)に連結されている。そしてアウトサイドハンドル25の操作によって、オープンレバー14はベース23に対して回動する。オープンレバー14の車両内側の端部14bは、図2に示す様に、リンク15の図2示下側の端部に形成された係合爪15aと係合している。
【0025】
リンク15は、図2示上下方向に延在している。リンク15の図2示上側端には、その長手方向に沿って長孔15bが形成されている。長孔15bには、アーム18に形成されたピン18aが、リンク15の図2示紙面手前方向に挿通している。また、リンク15の長手方向のほぼ中央には、図2示紙面手前方向に延在する断面L字型のフランジ15cが形成されている。フランジ15cは、リフトレバー13に形成されたフランジ13aの近傍に位置している。
【0026】
この様な構成において、アウトサイドハンドル25が操作され、オープンレバー14が回動すると、端部14bは図2示上側に移動する。その結果、リンク15全体が図2示上側に移動する。そして、フランジ15cがフランジ13aと係合し、リフトレバー13が回動する。その結果、前述の様に、ラッチが作動し、ドア11が開作動可能となる。つまり、図2に示す状態は、アウトサイドハンドル25によってドア11の開作動が可能となるアンロック状態を示している。
【0027】
次に、ドアロック装置10をアンロック状態からロック状態(図3)へ切替える構成について説明する。
【0028】
モータ16は、車両のキーに一体的に配設されたスイッチ(図示無し)若しくは車両内に配設されたスイッチ等(図示無し)の操作によって駆動するものである。モータ16の出力軸16aはウォームギア構造となっており、その出力軸16aには、ホイールギア17が連係されている。尚、ホイールギア17の図2示裏側面には2つの係合ピン17aが形成されている。
【0029】
また、ホイールギア17の近傍には、略扇型のアーム18が配設されている。アーム18は軸26を中心として、ハウジング12に対して揺動可能に配設されている。また、アーム18の円弧片には凹部18bが形成されている。さらに、アーム18のピン18aの近傍には、ピン18cが形成されている。尚、ピン18aは、前述から推測される様に、アーム18の図2紙面手前側の面から手前方向に延在しているのに対し、ピン18cは、その裏側の面から図2紙面奥行方向へ延在している。
【0030】
この様な構成において、モータ16が一方向に駆動すると、出力軸16aを介して、ホイールギア17が図2示反時計周り方向へ回動する。そして係合ピン17aと凹部18bの係合によって、アーム18が、軸26を中心として、図2示時計周り方向へ所定量回動する。その結果、ピン18aと長孔15bとの連係により、リンク15が係合爪15a付近を揺動中心として、図2示反時計周り方向へ所定量揺動する。その揺動した状態を図3に示す。図3に示した状態では、フランジ15cがフランジ13aと係合不可能な位置に位置することとなる。この場合は、オープンレバー14の作動によってリンク15が図3示上方向に移動したとしても、フランジ15cとフランジ13aは係合せず、リフトレバー13が回動しない。つまり図3に示した状態では、アウトサイドハンドル25によっては、ドア12を開作動させることができないロック状態となっている。また、ロック状態において、モータ16が他方向に駆動すると、出力軸16a、ホイールギア17およびアーム18を介して、リンク15が図2に示す位置に移動する。その結果、アンロック状態となる。
【0031】
以上説明した様に、リンク15が、そのフランジ15cがフランジ13aと係合可能な位置に位置している状態がアンロック状態であり、係合不可能な位置に位置している状態がロック状態となっている。
【0032】
次に、図3から図8に基づいて、手動によりロック状態からアンロック状態に切替えるバックアップ機能の構成について説明する。
【0033】
ロックレバー19は軸27によってハウジング12aに回動可能に配設されている。ロックレバー19の図3示上側端には、長孔19aが形成されている。長孔19aは、前述のピン18cが図3示紙面奥行方向に挿通されている。
【0034】
ロックレバー19の図3示下側の端部19bの近傍には、バックアップ軸20が配設されている。バックアップ軸20は、大まかに見て操作部20aと作動部20bとからなる
。操作部20aはハウジング12aに形成された開口28を介してハウジング12の外に延在している。また、作動部20bはハウジング12内に延在している。
【0035】
ハウジング12内において、作動部20bは、ハウジング12aに一体的に形成された3つの支持部29、30(回動規制部材)、31によって、ハウジング12aに支持されている。尚、支持部29、30、31はハウジング12aに一体形成せず、別部材を配設する構成としても良い。支持部29は、作動部20bの図3示右側の端部20c(一端)を、図3示上下方向への移動を規制する様に支持している。尚、図7に示す様に、ハウジング12cをハウジング12aに対して閉じた場合には、端部20cは、ハウジング12cに形成された支持部32によって図7示上下方向の移動を規制するように支持される。また、支持部30、31は、作動部20bを図3示上下方向への移動を規制する様に支持している。また、図6および図7に示す様に、ハウジング12cをハウジング12aに対して閉じた場合には、ハウジング12cに形成された支持部33が、図6示上下方向の移動を規制する様に支持している。尚、図6に示す様に、支持部30は、凹形状となっているが、作動部20bの支持部30と係合する部分は、断面が八角形となっている。ここで、支持部30の凹形状は作動部20bの断面八角形と適合する構成となっているため、支持部30は、作動部20b即ちバックアップ軸20の、軸心周りの回動を規制する機能をも備えている。この支持部30によって、バックアップ軸20は、不必要に回動することが抑えられている。
【0036】
また、作動部20bの端部20c側には、軸長方向の所定の長さに渡ってネジ部34が形成されている。更に作動部20bの端部20c付近には、移動部材21が配設されている。即ち、移動部材21に形成された孔部に作動部20bが挿通される構成となっている。そして、ネジ部34と移動部材21は、いわゆるスクリュー−ナット構造となっており、バックアップ軸20を軸心周りに回動させた場合には、移動部材21が作動部20bに沿って直線的に移動可能となっている。また、移動部材21が直線移動した場合には、ロックレバー19の端部19bと係合可能となっている。尚、図7に示す様に、ハウジング12aにはストッパ35(移動規制部材)が一体的に形成されている。この場合において、ストッパ35はハウジング12aに一体形成されず、別部材を配設して構成しても良い。ストッパ35は、移動部材21を、その初期位置(図7示位置)に規制するものである。よって、移動部材21の不必要な移動を規制することができる。またストッパ35は、移動部材21の組付け時の、初期配設位置を知るための治具としての機能も備えている。
【0037】
図8に示す様に、操作部20aは、断面が六角形となっている。よって、バックアップ軸20の軸心周りへの回動を、六角レンチを用いて行うことができる。更に、その端部20d(他端)には面取り処理が施されている。よって端部20dと六角レンチの係合に際して、軸方向の相対角度を厳密に確保する必要が無く、係合し易いものとなっている。更には、端部20dの端面には十字の溝部36(溝)が形成されている。よってバックアップ軸20の軸心周りへの回動をプラスドライバ等を用いて行うこともできる。
【0038】
図1に示す様に、バックアップ軸20の端部20dは、ドアロック装置10と同様に、アウタパネル11aとインナパネル11bの間に位置している。この場合において、バックアップ軸20の配設方向に依っては、バックアップ軸20をインナパネル11bおよびインナトリム11cを挿通して、車両室内側まで延在させることも可能である。その様な構成と比較して、本実施の形態では、延在させるための部材を配設する必要が無く、部品点数が少なく構成が簡易なものとなっている。更に、バックアップ軸20は、後述する様に、ロック状態をアンロック状態に切替える機能を備えるため、車両への、不当な侵入者による操作がより困難な方が望ましい。この点においても、本実施の形態では、バックアップ軸20の延在をより短く設定可能となっているため、操作が困難なものとなっている。
【0039】
次に、バックアップ軸20によるバックアップ作動について説明する。図3に示す状態(ロック状態)において、六角レンチ等によって、バックアップ軸20をその軸心周りの一方向に操作させると、その操作力が所定量以上となった場合には、支持部30の撓みによって、バックアップ軸20が回動する。その結果、回動に伴って、移動部材21が図3示左方向に移動しようとする。そしてその移動するトルクが所定量以上となった場合は、移動部材21は、ストッパ35を乗り越えて図3示左方向に移動する。この乗り越えは、ハウジング12aと12cとの連結部12dの撓み等によって起こる。
【0040】
更なるバックアップ軸20の回動操作によって移動部材21はロックレバー19の端部19bと係合する(図4示状態)。そして、更なる回動に伴って、移動部材21は、ロックレバー19を軸27を中心として図4示時計周り方向へ回動させながら移動する。その結果、ロックレバー19は、図5示状態となる。この作動において、ロックレバー19の回動は、長孔19a、アーム18のピン18cとピン18aおよびリンク15の長孔15bを介して、リンク15の揺動を引き起こす。この揺動は係合爪15a付近を中心としたものであり、その結果、リンク15はアンロック状態となる(バックアップされる)。
【0041】
以上の様に、ロック状態にてモータ16等が故障した場合においても、インナトリム11c等を外し、直接バックアップ軸20を操作することで、ロック状態からアンロック状態に切替えることができる。よってドア11をアウトサイドハンドル25により開作動可能とすることができる。また、本実施の形態においては、バックアップ軸20を回動することによって、ロック状態からアンロック状態に切替え可能となっている。よって、単純に、バックアップ軸20を押引操作することによって切替を行う場合と比較して、操作が困難なものとなっている。従って、車両への不当な侵入者が切替操作を行う場合において、操作が困難なものとなっており、車両の盗難防止性が優れたものとなっている。
【0042】
また、本実施の形態では、バックアップ軸20の回動を移動部材21を直線移動させ、それによりロックレバー19の揺動を引き起こし、更にその結果、リンク15を揺動させて、アンロック状態への切替えを行っている。この場合、バックアップ軸20を、リンク15の回動中心に直接連係させる様な構成をとることによって、バックアップ軸20の回動により直接リンク15を回動させる構成をとることもできる。しかしながら、本実施の形態においては、移動部材19の移動を介する構成としたため、アンロック状態への切替えに要するバックアップ軸20の回動量を、より大きく設定することができる。例えば、本実施の形態においては、アンロック状態への切替えは、バックアップ軸20の7回転程の回動を必要とする。よって、車両への不当な侵入者が切替操作を行う場合において、操作が困難なものとなっており、車両の盗難防止性が優れたものとなっている。尚、本実施の形態においては、ロックレバー19を介して操作しているが、移動部材21とリンク15を係合可能とし、ロックレバー19を省略する構成としても良い。
【0043】
【発明の効果】
本発明においては、車両用ドアロック装置は、リンク部材をロック状態からアンロック状態に切替可能な操作軸部を備えている。よって、電動アクチュエータが故障した場合であっても、操作軸部を操作することにより、ロック状態からアンロック状態に切替えることができる。また、本発明においては、操作軸部を軸心周りに回動することにより、ロック状態からアンロック状態に切替可能としている。よって、単純に、操作軸部を押引操作することによってロック状態からアンロック状態への切替を行う場合と比較して、操作が困難である。従って、車両への不当な侵入者が切替操作を行う場合においても、操作が困難なものとなっている。よって車両の盗難防止性が優れたものとなっている。
【0044】
本発明においては、リンク部材がハウジングに被覆されているため、リンク部材への接触が困難であり、車両への不当な侵入者によるリンク部材の操作が困難となっている。更に、リンク部材の被水性も確保されている。
【0045】
本発明においては、リンク部材が揺動自在となっており、操作軸部の回動によって、移動部材が直線移動し、それによって、リンク部材を揺動させる。その結果、ロック状態からアンロック状態へ切替わる。よって、操作軸部がリンク部材の揺動中心に直接連結しかつその回動操作によって直接リンク部材を揺動させる場合と比較して、アンロック状態への切替えに要する回動量を大きく設定することができる。よって車両への不当な侵入者による操作軸部の回動操作はより困難なものとなっている。
【0046】
本発明においては、ハウジングおよび操作軸部がドアアウタパネルとドアインナパネル内に位置している。よって、軸部をドアインナパネル外まで延在させる場合と比較して、延在のための構成部品を設定する必要が無く、部品点数は少ないものとなる。また、本構成では、延在させる場合と比較して操作軸部をより短くすることができ、車両への不当な侵入者による操作軸部の操作はより困難なものとなっている。
【0047】
本発明においては、移動規制部材によって不必要な移動部材の移動を規制することができる。
【0048】
本発明においては、回動規制部材によって不必要な操作軸の回動を規制することができる。
【0049】
本発明においては、断面が多角形であるために、多角のレンチを用いて操作軸部を回動させることができる。よって操作時の操作が行い易いものとなる。さらに、端面に溝が形成されているため、その溝によって操作軸部を回動させることもできる。
【0050】
本発明においては、他端が面取り処理されていることにより、多角のレンチが他端へ係合し易くなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る車両用ドアロック装置を、車両ドアに配設した状態を示した図である。
【図2】 本発明に係る車両用ドアロック装置の、アンロック状態を示した図である。
【図3】 本発明に係る車両用ドアロック装置の、ロック状態を示した図である。
【図4】 本発明に係る車両用ドアロック装置のロック状態において、操作軸部を操作した状態を示した図である。
【図5】 本発明に係る車両用ドアロック装置のロック状態において、操作軸部の操作によりアンロック状態に切替わった状態を示した図である。
【図6】 図2におけるA−A断面図である。
【図7】 図2におけるB−B断面図である。
【図8】 操作軸部の図3示C矢視図である。
【符号の説明】
10 ドアロック装置(車両用ドアロック装置)
11 ドア(車両ドア)
11a アウタパネル
11b インナパネル
12 ハウジング
15 リンク(リンク部材)
16 モータ(電動アクチュエータ)
20 バックアップ軸(操作軸部)
20c 端部(一端)
20d 端部(他端)
21 移動部材
25 アウトサイドハンドル(開扉手段)
30 支持部(回動規制部材)
35 ストッパ(移動規制部材)
36 溝

Claims (7)

  1. 車両ドアを車両ボデーに対して開作動させる開扉手段により前記車両ドアの開作動を可能とするアンロック状態若しくは前記車両ドアの開作動を不能とするロック状態とに切替わるリンク部材と、
    前記リンク部材をアンロック状態とロック状態の双方向に切替可能な電動アクチュエータと、
    初期位置において前記リンク部材と非係合な移動部材と、
    軸心周りに回動することにより前記移動部材を前記初期位置から移動させて前記リンク部材と係合させ、前記リンク部材をロック状態からアンロック状態に切替可能な操作軸部と
    前記初期位置で前記移動部材に当接して前記移動部材の移動を規制し、前記操作軸部を所定量以上の操作力によって操作したときにその当接が外れて前記規制を解除する移動規制部材と、を備えることを特徴とする車両用ドアロック装置。
  2. 前記リンク部材がハウジングに被覆され、
    前記操作軸部の一端側が前記ハウジング内にかつ他端側が前記ハウジング外に延在することを特徴とする請求項1に記載の車両用ドアロック装置。
  3. 前記リンク部材が前記ハウジングに対して揺動自在に配設されると共に該揺動によりアンロック状態若しくはロック状態が切替可能であり、
    前記移動部材は、前記操作軸部の一端側に配設されると共に、前記操作軸部の軸心周りの回動により直線移動可能でありかつ該直線移動により前記リンク部材を揺動させることを特徴とする請求項2に記載の車両用ドアロック装置。
  4. 前記ハウジングおよび前記操作軸部の他端が前記車両ドアを形成するドアアウタパネルおよびドアインナパネル内に位置することを特徴とする請求項2若しくは3に記載の車両用ドアロック装置。
  5. 前記操作軸部に当接して前記操作軸部の軸心周りの回動を規制し、前記操作軸部を所定量以上の操作力によって操作したときにその当接が外れて前記規制を解除する回動規制部材を備えることを特徴とする請求項1乃至何れかに記載の車両用ドアロック装置。
  6. 前記他端が断面多角形であると共に前記他端の端面に溝が形成されていることを特徴とする請求項2乃至何れかに記載の車両用ドアロック装置。
  7. 前記他端が面取り処理されていることを特徴とする請求項に記載の車両用ドアロック装置。
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