JP4160941B2 - 自動車ロック - Google Patents

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Description

本発明は、ロックラッチとラチェット装置とを備えた自動車ロックであって、ロックラッチが旋回軸線を中心に旋回可能であり、ロックラッチが開放位置および主閉鎖位置ならびに場合によっては前閉鎖位置にもたらされ得るようになっており、ラチェット装置が少なくとも1つの保持位置および解放位置にもたらされ得るようになっており、保持位置にあるラチェット装置がロックラッチをいずれにしても主閉鎖位置に保持する形式のものに関する。本願では、自動車ロックという概念の下に、あらゆる種類のドアロック、ボンネットロックまたはフラップロックを包含する。
今日の自動車ロックは一般にロックラッチおよびラチェットを、自動車ボディに配置された閉鎖ストライカまたはこれに類するものとの摩擦力結合(kraftschluessige Verbindung:摩擦力による束縛)を実現するために装備している(欧州特許出願公開第0589158号明細書)。その際、ロックラッチは旋回軸線を中心に旋回可能であり、いずれにせよ主閉鎖位置にもたらされることができる。ラチェットはここではフック状に形成されており、ロックラッチを主閉鎖位置に保持する。主閉鎖位置で、ラチェットはロックラッチに設けられた相応の成形部、すなわち主係止部に係合する。この基本コンセプトはモータ式の開放駆動部を備えた自動車ロックでも使用され、例えはやはり前記欧州特許出願公開第0589158号明細書に示されている。
原則的に、上記自動車ロックには、ロックラッチおよびラチェットの構成次第で、ラチェットの解除、ひいてはロックラッチの解放が、所定の最小力および所定の最小作業に結び付けられており、これらの最小力および最小作業が、実質的にロックラッチとラチェットとの間の、ラチェットを解除する最中の摩擦力により規定されるという問題が生じる。摩擦係数の他に、摩擦作業にとって、ロックラッチからラチェットに作用する復帰力ならびにラチェットを解除するために必要な移動ストロークが重要な意味を有している。
上記の基本コンセプトを遵守しつつ、自動車ロックの運転安全性を損ねることなく、摩擦力もしくは摩擦作業を減じることは限定的にのみ可能である。このことは、機械式に操作可能な自動車ロックの場合に、場合によっては高い操作力に基づく快適性の侵害が生じることにつながる。つまり、自動車ロックに、モータ式の開放駆動部を装備する場合には、この開放駆動部を、高い力もしくは出力を考慮して設計しなければならない。このことは高い所要スペースならびに高いコストにつながる。ラチェットを解除するために必要な力を減じる解決端緒を、公知の自動車ロック(ドイツ連邦共和国特許出願公開第10236282号明細書)が提示している。上記明細書には、2つのラチェットから成るラチェット装置が示されている。第1のラチェットは、ロックラッチを主ロック位置に保持するために、ロックラッチに係合させられることができる。第2のラチェットは、第1のラチェットをその保持位置に保持するために、第1のラチェットに係合させられることができる。第1のラチェットは、この目的のために過剰に寸法設定されたばねにより、その保持位置の方向で負荷されている。
この自動車ロックの欠点は、第1のラチェットの、著しく緩慢な運動により引き起こされる、車両ドアの、閉鎖時における跳ね返りが阻止されるようにするためには、ラチェットの運動が極めて精緻に互いに調整されていなければならない点にある。ラチェット相互の、必要な調整は自動車ロックの構造を複雑化する。ラチェット相互の調整は高い剛性を備えたばねにより実施される。しかし、このことはやはり、ラチェットを解除するための操作力を高めることになってしまう。ラチェットを解除するために必要な力は摩擦力を減じることにより、確かに低減されてはいるものの、この低減は少なくとも部分的にばねの高い剛性により無意味化されてしまう。
ラチェットを解除するために必要な力を減じるための、別の解決端緒を、公知の自動車ロック(欧州特許第0406777号明細書)が示している。この自動車ロックから、本発明は出発する。ここでは、ラチェット装置が設けられており、ラチェット装置は、上記ラチェットと同様に、ロックラッチを主閉鎖位置に保持するために、ロックラッチに係合させられることができる。その際、ラチェット装置は第1のレバーからなっており、第1のレバーに、第2のレバーが旋回可能に枢設されている。ラチェット装置とロックラッチとの間の、ロックラッチを保持するために必要な係合は第2のレバーを介して実施される。ロックラッチを解放するために、第1のレバーは旋回させられる。このことは第2のレバーの、第1のレバーに対して相対的な旋回に至らしめる。同時に、第2のレバーはいわばロックラッチ上を、不安定な状態が生じて、ロックラッチがその開放位置に旋回するまで転がる。摩擦作業はロックラッチの解放時における第2のレバーの旋回により大幅に回避されることができる。
ただし、上記の自動車ロックで問題であるのは、ロックラッチが主閉鎖位置にある場合に、運転安全性が十分には保証され得ないという事実である。外部の高い加速度時に、第2のレバーが旋回してしまい、ロックラッチの、望ましくない解放へと至る可能性がある。高い運転安全性を達成するためには、第2のレバーの、第1のレバーに対する高いプレロードが必要であり、このことはやはり、ロックラッチを解放するために必要な高い力につながる。
欧州特許出願公開第0589158号明細書 ドイツ連邦共和国特許出願公開第10236282号明細書 欧州特許第0406777号明細書
したがって本発明の課題は、公知の自動車ロックを改良して、運転安全性が高く、ロックラッチの解放のために加えなければならない力もしくは作業が最小限に減じられるようにすることである。
上記課題を解決した本発明の構成によれば、ラチェット装置が、ラチェット機構と、移動可能な阻止エレメントとを有しており、ロックラッチの、主閉鎖位置から開放位置の方向での復帰により、ラチェット機構が移動させられるようになっており、かつラチェット装置が保持位置にある場合には、阻止エレメントが、ラチェット機構の、ロックラッチにより引き起こされ得る移動、ひいてはロックラッチの復帰を阻止するようにした。
まず重要であることは、ロックラッチの、主閉鎖位置から開放位置の方向での復帰がラチェット装置のラチェット機構の移動を生ぜしめることである。ラチェット装置が保持位置にある場合、ラチェット装置の、移動可能な阻止エレメントは、ラチェット機構の、ロックラッチにより引き起こされ得る移動、ひいてはロックラッチの復帰を阻止する。
「ラチェット機構」という概念は本願では包括的に、ロックラッチと阻止エレメントとの間に接続されている任意のメカニズムとして理解されることができる。ラチェット機構を相応に設計すれば、これにより、ロックラッチの解放のために必要な力、すなわち阻止エレメントを移動させるための力は減じられる。
このことから、機械的に操作可能な自動車ロックにとって、ロックラッチの解放のために必要な操作力が僅かであって、ラチェット装置、特に移動可能な阻止エレメントから外部操作レバーもしくは内部操作レバーまでのレバー連鎖が比較的弱く設計され得るという利点が得られる。操作力が僅かであることにより、ここではプラスチック材料も有利には使用される。このことはドア外部グリップまたはドア内部グリップに通じるボーデンケーブルまたはロッドのような接続エレメントにも当てはまるし、ドア外部グリップまたはドア内部グリップ自体にも当てはまる。
本発明の上記考案を構成し改良する多数の可能性が存在する。これについては、請求項2以下に記載した。
請求項2に基づき、ラチェット機構を減速伝動装置として構成することにより、阻止エレメントによって加えなければならない阻止力が簡単に減じられる。阻止力が小さいことにより、阻止エレメントと、ラチェット機構の、その都度の阻止したいエレメントとの間の、必要な重なりも僅かであるに過ぎない。結果的に、阻止エレメントの移動ストロークが減じられることにより、ロックラッチの解放のために加えなければならない作業はさらに減じられることができる。
特に有利であるのは、請求項3に基づく、モータ式の開放駆動部を備えた自動車ロックのための、本発明による解決策である。ロックラッチの解放のために加えなければならない力もしくは作業が減じられることにより、ここでは必要な駆動部が、小さな出力を有しているだけでよく、かつ相応に僅かな操作電流を要するに過ぎない。さらに、電気的に操作する場合、操作時間を、小さな出力を有する駆動部でも減じることが可能である。
さらに、上記のような電気的な操作時に、ロックラッチの、モータによる解放を、通常運転時の低いシール反対圧力においても、非常運転時(クラッシュ時)の高いドア反力においても保証することが、問題なく可能である。それというのも、ロックラッチの解放のために加えなければならない力が、ラチェット機構を相応に設計すると、相応に減じられることができるからである。
請求項4に基づく特に有利な構成は、ロックラッチが中間レバーと伝達レバーと相俟って四節機構を形成し、この四節機構により、請求項5に基づきロックラッチの位置に関連して可変であることができるほぼ任意の減速比が調節可能である。減速比の、この簡単な調節可能性により、特にロックラッチの位置に依存して可変の減速比により、ラチェット装置は最適にその都度の使用事例に適合される。
中間レバーをロックラッチに旋回可能に枢設することにより、ラチェット装置とロックラッチとの間の、直接的な、阻止する係合の必要性が排除される。これにより、高い力がロックラッチの平面に対して垂直に作用した場合に、自動車ロックの、特に自動車縦軸線の方向での、より良好な引張強さが生ぜしめられる。中間レバーをロックラッチに旋回可能に枢設することにより、阻止エレメントにおけるロックラッチの滑落の可能性はほぼ排除されている。原則的に、この優位性は自動車ロックの、車両縦軸線に対して直交する引張強さに関しても成立する。
さらに、中間レバーが旋回可能にロックラッチに枢設されていることにより、ロックラッチの表面はほぼ任意に構成されていることができる。ロックラッチの、特に硬質の表面は不要である。このことは、最適な引張強さに関してロックラッチの表面を構成する可能性、ならびに低コストにつながる。
全ての実施例で本発明による解決策により軽量化が可能であることを指摘しておく。それというのは、より軽量なプラスチック材料が使用可能であり、所定の構成部分がそれ程「堅牢」に設計されている必要がなく、または比較的小さな駆動部が使用可能であるからである。
以下に図面を参照しながら本発明の実施例につき詳説する。
図1〜図4には抜粋的に、閉鎖ストライカ1を保持するロックラッチ2と、ラチェット装置3とを備えた自動車ロックが示されている。ロックラッチ2は旋回軸線4を中心に旋回可能であり、図3に示した開放位置ならびに図1に示した主閉鎖位置にもたらされる。さらに、閉鎖プロセス時のロックラッチ2の旋回運動を制限するために、定置のストッパ2aが設けられている。サイドドアロックの場合、有利にはロックラッチ2が付加的に前閉鎖位置にもたらされ得るようになっている(図2)。ラチェット装置3は図1および図2に示した保持位置ならびに図3に示した解放位置にもたらされることができる。保持位置にあるラチェット装置3はロックラッチ2を主閉鎖位置に保持すると共に、設けられているのであれば、前閉鎖位置に保持する。この場合、ラチェット装置3はロックラッチ2を主閉鎖位置に保持するために第1の保持位置にもたらされることができ、かつロックラッチ2を前閉鎖位置に保持するために第2の保持位置にもたらされることができるようになっていてよい。ただし、唯一の保持位置だけが設けられていてもよい。
重要なことは、ラチェット装置3が、ラチェット機構5と、位置調節可能もしくは移動可能な阻止エレメント6とを有していることである。ロックラッチ2とラチェット機構5との間の連結により、ロックラッチ2の、図1に示した主閉鎖位置から図3に示した開放位置の方向での復帰はラチェット機構5を相応に移動させる。ラチェット装置3が、図1に示したように、保持位置にある場合、阻止エレメント6は、ラチェット機構5の、ロックラッチ2によって引き起こされ得る移動を阻止し、ひいてはロックラッチ2の復帰を阻止する。ラチェット装置3をこのように構成する利点は「発明の利点」で既に述べた。
特に有利な構成では、ラチェット機構5が減速伝動装置として構成されているので、阻止エレメント6によってロックラッチ2を阻止するために加えなければならない阻止力は減速伝動装置の設計に応じて減じられている。「減速伝動装置(Untersetzungsgetriebe)」という概念について、本願では、ロックラッチ2からラチェット機構5に作用する復帰力の値が、結果的に生じる、ラチェット機構5から阻止エレメント6に作用する力よりも大きい(つまり、伝動装置の入力側における小さな阻止力が、伝動装置の出力側で、ロックラッチのための大きな保持力へと変換される)ことを意図している。
やはり「発明の利点」で述べたように、モータ式の開放駆動部を有する自動車ロックの構成は前記ラチェット装置3との関連で特に有利である。この場合、ロックラッチ2の解放は、特には説明しない開放駆動部が阻止エレメント6を阻止位置から、図1に破線で示した非阻止位置に移動させることによりリリース可能である。有利には、開放駆動部は電動モータである。
図示した、その点に関して有利な実施例では、ラチェット機構5が、旋回軸線7を中心に旋回可能な伝達レバー8を有している。ロックラッチ2が主閉鎖位置から開放位置の方向で、図1で見て右回りに復帰することにより、伝達レバー8は図1で見て右回りに移動可能である。ラチェット装置3が保持位置にある場合、阻止エレメント6は伝達レバー8を阻止するので、結果的に、ロックラッチ2の復帰も阻止される。
上に述べた原理の、特に簡単な、少ない構成部分でもって実現可能な構成が図5に概略的に示されている。ここでは、伝達レバー8は一端で阻止エレメント6に、他端でロックラッチ2に係合させられることができる。図5には、ロックラッチ2が主閉鎖位置で、かつラチェット装置3が保持位置で示されている。
そこで、阻止エレメント6を図5で見て右方向に旋回させると、ロックラッチ2は解放される。ロックラッチ2が、図5に示した主閉鎖位置から、図5で見て右回りに復帰すると、伝達レバー8は、図5で見て左回りに、ばね8bのプレロードもしくは予負荷に抗して旋回させられる。ロックラッチ2に配置された案内面9により、伝達レバー8は振り出された位置に保持される。別の案内面10により、阻止エレメント6もやはり振り出された位置に保持される。引き続いて、ロックラッチ2が開放位置から主閉鎖位置に移動すると、阻止エレメント6は再度伝達レバー8に、これを阻止するように係合するようになり、これにより、ロックラッチ2を図示の主閉鎖位置に保持する。ここで特に有利なのは、ラチェット機構3の部分である伝達レバー8が減速伝動装置として形成されている事実であって、そのために、伝達レバー8の旋回軸線7は中央ではなく、偏移して伝達レバー8に配置されている。
伝達レバー8の、阻止エレメント6による阻止が有利には伝達レバー8の一旋回方向でのみ設けられていることを指摘しておく。ただし、特定の使用事例では、阻止エレメント6による阻止が両旋回方向での伝達レバー8の旋回を妨げることも有利であり得る。
図1から図4に示した、その点に関して有利な実施例では、伝達レバー8がロックラッチ2に運動連結されている、つまり連動するようになっている。このことは、伝達レバー8とロックラッチ2との間の強制連結(Zwangskopplung)を意図しており、この強制連結は、ロックラッチ2の移動が原則的に、伝達レバー8の、相応の移動を生ぜしめるようになっている。
有利な構成では、上に述べた運動連結のために、中間レバー11が伝達レバー8とロックラッチ2との間に配置されており、中間レバー11は一端でロックラッチ2に、他端で伝達レバー8に旋回可能に枢設もしくはヒンジ式に結合されている。ロックラッチ2側の枢設点12はロックラッチ2の旋回軸線4に関して偏心的に、つまり旋回軸線4から間隔を置いて配置されている。相応に、伝達レバー8側の枢設点13は伝達レバー8の旋回軸線7に関して偏心的に配置されている。
ロックラッチ2と中間レバー11と伝達レバー8との間の上記連結により、四節機構伝動装置が生ぜしめられる。四節機構伝動装置により、ラチェット機構5の、その都度所望の減速比が、僅かな構造上の手間で調節される。特に有利であるのは、この種の四節機構伝動装置の減速比が例えば伝達レバー8の位置に応じて変化するという事実である。
ロックラッチ2が主閉鎖位置にある場合には、減速比が特に高く、ロックラッチ2が前閉鎖位置にある場合には、減速比が相応に比較的低いと、使用に特に適している。このことは、ロックラッチ2が主閉鎖位置にある場合に発生する保持力が、ロックラッチ2が前閉鎖位置にある場合に比べて遙かに高いという点で使用に適している。ロックラッチ2が主閉鎖位置にある場合の減速の度合は有利には、ロックラッチ2が前閉鎖位置にある場合の減速の度合に比べて八倍まで大きい。全体として、四節機構の可変の減速比は、自動車ロック内に存在する構成スペースの最適な利用につながる。
ロックラッチ2が主閉鎖位置にある場合、かつ設けられているのであれば前閉鎖位置にある場合に、ロックラッチ2から中間レバー11を介して伝達レバー8に作用する力が、伝達レバー8における、その旋回軸線7に関するトルクを生ぜしめ、かつ阻止エレメント6の阻止力がこのトルクに抗して働くと、自動車ロックの運転安全性にとって特に有利である。図1に示した図面から、閉鎖ストライカ1からロックラッチ2への、図1で見て下方への力作用時(例えば閉鎖されたサイドドアに対する引張り力)に、相応の力がロックラッチ2から中間レバー11を介して伝達レバー8に導かれることが判る。この力の力作用線14は両枢設点12,13を通って延びる。
力作用線14が伝達レバー8の旋回軸線7の、図1で見て右を通過することにより、図1で見て右回りの、伝達レバー8におけるトルクが生ぜしめられる。このトルクに抗して、阻止エレメント6の阻止力が作用する。その際、図1により、力作用線14が旋回軸線7に近づけば近づくほど、減速比が大きくなることは明らかである。上記の両課題は最適な妥協という意味で、旋回軸線7に対して力作用線14を適当に離間させることにより互いに結び付けられる。
ロックラッチ2が主閉鎖位置にある場合、一般に引張り力が閉鎖ストライカ1からロックラッチ2に作用する(シール反対圧力)ことにより、一般に、伝達レバー8への上記トルクが発生する。このことは、ロックラッチ2が主閉鎖位置にある場合に、伝達レバー8が原則的に、阻止位置にある阻止エレメント6により定義されている、図1に示した位置にあることにつながる。
ロックラッチ2の解放時に、ロックラッチ2の、主閉鎖位置から開放位置への確実な復帰を保証し得るために、有利な構成では、伝達レバー8が予負荷(プレロード)されており、かつ阻止エレメント6の阻止力が伝達レバー8のプレロードに抗して働くようになっている。原則的に、このプレロードはラチェット機構5の別の構成部分に与えられてもよい。ただし、図示の実施例で支配するてこ比に関して、伝達レバー8が説明の通り予負荷されていると特に有利である。このプレロードの方向は図1〜図4に矢印15で示した。
上記阻止力を阻止エレメント6から伝達レバー8へ伝達し得るために、伝達レバー8は有利な構成では主係止部16および前係止部16aを有している。既に上述の通り、前係止部16aは使用事例次第で場合によっては省略されることができる。阻止エレメント6は主係止部16を介して、かつ存在しているのであれば、前係止部16aを介して、伝達レバー8に、これを阻止するように係合させられることができる。このことはロックラッチ2の主閉鎖位置および前閉鎖位置に関する図1および図2に示されている。
阻止エレメント6は有利な構成ではラチェットの形式で旋回軸線17を中心に旋回可能である。さらに、ストッパ6aが設けられており、ストッパ6aに、阻止エレメント6が阻止位置で当て付けられており、かつストッパ6aに向かって、阻止エレメント6に作用するばね6bのプレロードが作用する。ラチェット装置3が保持位置にある場合、阻止エレメント6は上述の通り伝達レバー8に、これを阻止するように係合する。このように阻止エレメント6をラチェットの形式で構成することは構造上特に簡単な実現に至る。
特に有利な構成では、中間レバー11の、ロックラッチ2との枢設部は遊嵌支承部(Freilauf)を有している。これにより、ロックラッチ2の、主閉鎖位置から、開放位置から見て主閉鎖位置の向こう側に位置する過ストローク位置への移動が、必然的に伝達レバー8の移動を招くことなく可能であるようにすることができる。ロックラッチ2の過ストローク位置は図4に破線で示されている。例えば自動車のサイドドアを衝撃的に閉鎖した際に、ロックラッチ2の過ストローク位置が短期的に取られる。伝達レバー8はその間ストッパ8aに対してその過ストローク位置に押し込まれる。その結果、阻止エレメント6は阻止位置に入ることができる。
上記遊嵌支承部は、ロックラッチ2が長穴18を有しており、中間レバー11が、長穴18内に配置されるピン19を有していることにより実現されている。ロックラッチ2が主閉鎖位置から過ストローク位置に移動すると、ピン19は長穴18内を、図4に示したように運動する。
特にロックラッチ2の、主閉鎖位置から開放位置への復帰のための、ロックラッチ2とラチェット機構5との間の十分な連結、ならびに伝達レバー8の、ロックラッチ2の過ストローク時におけるストッパ8aでの上記位置固定を保証するために、さらにはピン19の、長穴18内での暴走もしくはがたつきを回避するために、中間レバー11はロックラッチ2に対して、ロックラッチ2がプレロードに抗してのみ過ストローク位置へともたらされ得るように予負荷されている。このプレロードはプレロードばね20により、図1に示したように実現される。
本発明による解決策により、盗難防止に関する利点も得られる。有利な構成では、自動車ロックが進入スリット21を有しており、かつ阻止エレメント6が盗難防止のために、進入スリット21からは全く到達不可能または困難にのみ到達可能であるように自動車ロック内に配置されている。このことは、ラチェット機構5の介在により、阻止エレメント6を、自動車ロック内の、進入スリット21からの不正なアクセスに対して保護されている場所に配置する可能性が存在することを意図している。
さらに、本発明による解決策は閉鎖補助装置の、特にコンパクトな実現も提供する。この構成では、特には説明しない閉鎖補助駆動部が設けられており、閉鎖補助駆動部は伝達レバー8に連結されている。そして、ロックラッチ2は閉鎖補助駆動部により伝達レバー8を介して主閉鎖位置に移動可能である。このために必要な前提は伝達レバー8とロックラッチ2との間の上記運動連結である。
ロックラッチが主閉鎖位置にあり、ラチェット装置が保持位置にある自動車ロックを示す図である。
ロックラッチが前閉鎖位置にある、図1に示した自動車ロックを示す図である。
ロックラッチが開放位置にあり、ラチェット装置が解放位置にある、図1に示した自動車ロックを示す図である。
ロックラッチが過ストローク位置(破線で図示)にある、図1に示した自動車ロックを示す図である。
ロックラッチおよびラチェット装置を備えた別の自動車ロックの概略図である。
符号の説明
1 閉鎖ストライカ、 2 ロックラッチ、 2a ストッパ、 3 ラチェット装置、 4 旋回軸線、 5 ラチェット機構、 6 阻止エレメント、 6b ばね、 7 旋回軸線、 8 伝達レバー、 8a ストッパ、 9 案内面、 10 案内面、 11 中間レバー、 12 枢設点、 13 枢設点、 14 力作用線、 15 矢印、 16 主係止部、 16a 前係止部、 17 旋回軸線、 18 長穴、 19 ピン、 20 プレロードばね、 21 進入スリット

Claims (9)

  1. ロックラッチ(2)とラチェット装置(3)とを備えた自動車ロックであって、ロックラッチ(2)が旋回軸線(4)を中心に旋回可能であり、ロックラッチ(2)が開放位置および主閉鎖位置ならびに場合によっては前閉鎖位置にもたらされ得るようになっており、ラチェット装置(3)が少なくとも1つの保持位置および解放位置にもたらされ得るようになっており、保持位置にあるラチェット装置(3)がロックラッチ(2)をいずれにしても主閉鎖位置に保持する形式のものにおいて、
    ラチェット装置(3)が、ラチェット機構(5)と、移動可能な阻止エレメント(6)とを有しており、ロックラッチ(2)の、主閉鎖位置から開放位置の方向での復帰により、ラチェット機構(5)が移動させられるようになっており、かつラチェット装置(3)が保持位置にある場合には、阻止エレメント(6)が、ラチェット機構(5)の、ロックラッチ(2)により引き起こされ得る移動、ひいてはロックラッチ(2)の復帰を阻止するようになっており、
    ラチェット機構(5)が、旋回軸線(7)を中心に旋回可能な伝達レバー(8)を有しており、ロックラッチ(2)の、主閉鎖位置から開放位置の方向での旋回により、伝達レバー(8)が移動可能であり、かつラチェット装置(3)が保持位置にある場合には、阻止エレメント(6)が伝達レバー(8)を阻止し、
    伝達レバー(8)がロックラッチ(2)に運動連結されており、この運動連結のために、中間レバー(11)が伝達レバー(8)とロックラッチ(2)との間に配置されており、かつ中間レバー(11)が一端でロックラッチ(2)に、他端で伝達レバー(8)に旋回可能に、かつそれぞれの旋回軸線(4,7)に関して偏心的に枢設されている
    ことを特徴とする自動車ロック。
  2. ラチェット機構(5)が減速伝動装置であり、かつこれにより、阻止エレメント(6)によってロックラッチ(2)の復帰を阻止するために加えなければならない阻止力が減速伝動装置の設計に応じて減じられている、請求項1記載の自動車ロック。
  3. 自動車ロックが、モータ式の開放駆動部、特に電動モータを有しており、かつロックラッチ(2)の解放がモータによりリリース可能である、請求項1または2記載の自動車ロック。
  4. ロックラッチ(2)が主閉鎖位置にある場合の、ラチェット機構(5)の減速の度合が、ロックラッチ(2)が前閉鎖位置にある場合よりも高い、請求項2または3記載の自動車ロック。
  5. ロックラッチ(2)が主閉鎖位置および場合によっては前閉鎖位置にある場合に、ロックラッチ(2)から中間レバー(11)を介して伝達レバー(8)に作用する力が、伝達レバー(8)における、その旋回軸線(7)に関するトルクを生ぜしめ、かつ阻止エレメント(6)の阻止力がこのトルクに抗して働く、請求項2から4までのいずれか1項記載の自動車ロック。
  6. 伝達レバー(8)が予負荷されており、かつ阻止エレメント(6)の阻止力が伝達レバー(8)のプレロードに抗して働き、かつ/または
    伝達レバー(8)が主係止部(16)および場合によっては前係止部(16a)を有しており、かつ阻止エレメント(6)が主係止部(16)および場合によっては前係止部(16a)を介して伝達レバー(8)に、これを阻止するように係合させられることができ、かつ/または
    阻止エレメント(6)がラチェットの形式で旋回軸線(17)を中心に旋回可能であり、かつラチェット装置(3)が保持位置にある場合に、阻止エレメント(6)が伝達レバー(8)に、これを阻止するように係合する、
    請求項2から5までのいずれか1項記載の自動車ロック。
  7. 中間レバー(11)の、ロックラッチ(2)への枢設部が遊嵌支承部を有しており、これにより、ロックラッチ(2)の、主閉鎖位置から、開放位置から見て主閉鎖位置の向こう側に位置する過ストローク位置への移動が、伝達レバー(8)の移動なしに可能であり、
    有利には、中間レバー(11)がロックラッチ(2)に対して予負荷されており、それにより、ロックラッチ(2)がプレロードに抗して過ストローク位置にもたらされ得るようになっている、
    請求項4から6までのいずれか1項項記載の自動車ロック。
  8. 閉鎖補助駆動部が設けられており、該閉鎖補助駆動部が伝達レバー(8)に連結されており、かつロックラッチ(2)が閉鎖補助駆動部により伝達レバー(8)を介して主閉鎖位置へと移動可能である、請求項4から7までのいずれか1項記載の自動車ロック。
  9. 自動車ロックが進入スリット(21)を有しており、かつ阻止エレメント(6)が盗難防止のために、進入スリット(21)からは到達不可能または困難にのみ到達可能であるように自動車ロック内に配置されている、請求項1からまでのいずれか1項記載の自動車ロック。
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