JP4220631B2 - ガスタービン圧縮機のサージング検出方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はガスタービン圧縮機のサージング検出方法及び装置に関し、圧縮機内の圧力、温度を検出することにより、サージングを確実に検出し、ガスタービンをトリップすることができ、更に、サージングを事前に予知し、ガスタービンをトリップすることのできる検出方法及び検出装置としたものである。
【0002】
【従来の技術】
図7はガスタービン圧縮機の代表的な断面図である。図において圧縮機100は、ケーシングに固定され円周方向に複数枚から構成される静翼110と、圧縮機ロータ周囲に取付けられた複数枚の動翼120とを軸方向に交互に配列して構成されている。図の例では静翼110及び動翼120とを15段軸方向に配置し、空気を吸い込んで1段から15段までの間で圧縮し、ディフューザ121から流出し、燃焼器の燃焼用空気や、ガスタービンのロータや翼の冷却空気又はシール用空気として供給される。
【0003】
又、圧縮機100には圧縮機の吐出圧力を調整したり、又、緊急時に圧力を解放するために、5段目に、 No.5放風弁130、9段目に No.9放風弁140、12段目に No.12放風弁150が設けられている。放風弁の構成を図8に示すが、図8は No.9放風弁140を代表的に示している。図において、ケーシング141内の圧縮空気は円周方向の四方の配管142,143,144,145から、これらに連通する配管147を経由して配管148を通り車室ケーシング外へ導かれ、配管149より No.9放風弁140へ接続しており、 No.9放風弁140を開くことにより圧縮空気を外部に導くことができる。又、 No.9放風弁から流出した空気は配管160で排気ダクトへ接続される。
【0004】
このようなガスタービン圧縮機においては、負荷の状態によって圧力が急変し、振動を生ずるサージングが発生し、サージングが起こると早急にガスタービンをトリップしないと翼等に損傷が起こる危険な状態となる。現在のガスタービン圧縮機のサージングの検出は、吸気温度や部分的な圧力変動を測定し、これらの急激な変動からサージングを検出してガスタービンをトリップするようにしているが、確実な保護となっておらず、信頼性の高い検出方法は確立されていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、従来のガスタービン圧縮機のサージングの検出は、吸気温度や急激な圧力変動をデータロガーにより監視してサージングを検知しており、サージングを検知してからガスタービンをトリップするまでに時間を要し、サージングが起きた際には早急にトリップさせないと、圧縮機が破損する事態となる。現在のサージングの検出方法は、このような点で充分な方法ではなく、より早急にサージング状態を検出できる確実な方法の開発が望まれていた。
【0006】
そこで本発明は、圧縮機の各段の圧力や温度を検知して、これらの検出信号からサージングを確実に検出してガスタービンを早期にトリップできるようにし、更に運転中の運転条件からサージングが起こることを予知できるようなサージングの検出方法及び検出装置を提供することを課題としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は前述の課題を解決するために次の(1),(2)の方法、(3)〜(7)の方法を提供する。
【0008】
(1)ガスタービン圧縮機の各段の圧力、温度を検出し、同検出信号と予め設定した設定値と比較し、同検出信号のいずれかが前記設定値よりも大きいとサージングが起きたと判定し、燃料遮断弁を閉じると共に、放風弁を開くことを特徴とするガスタービン圧縮機のサージング検出方法。
【0009】
(2)ガスタービン圧縮機の各段、抽気室及びディフューザの各圧力、温度を検出し、同各検出信号と予め保有しているサージングが起きる条件データとを比較し、前記検出信号がサージングを起こすと予知すると燃料遮断弁を閉じると共に、放風弁を開くことを特徴とするガスタービン圧縮機のサージング検出方法。
【0010】
(3)ガスタービン圧縮機の各段に配置した圧力/温度センサと、同各段の圧力/温度センサに接続し同圧力/温度センサの検出信号と予め設定した設定値と比較し同検出信号が同設定値よりも大きいと信号を出力する比較回路と、同各段の比較回路のうち、いずれかの出力信号があるとサージング検出信号を出力する回路とよりなり、同回路からのサージング検出信号により燃料遮断弁を閉じ、放風弁を開くことを特徴とするガスタービン圧縮機のサージング検出装置。
【0011】
(4)前記各段の圧力/温度センサは各段の周方向に3個が取付けられ、前記比較回路には3個のセンサの検出信号のうち2個の信号が設定値よりも大きいとその段におけるセンサの検出信号として出力する回路を備えていることを特徴とする(3)記載のガスタービン圧縮機のサージング検出装置。
【0012】
(5)ガスタービン圧縮機の各段、抽気室及びディフューザに配置した圧力/温度センサと、サージングが起きる運転条件データが記憶されているデータベースと、複数の放風弁を開放する放風弁駆動装置と、前記圧力/温度センサの検出信号を取り込み前記データベースの運転条件データと比較し、前記検出信号がサージングを起こすか否かを判定し、サージングを起こすと判定すると燃料遮断弁を閉じる信号及び前記放風弁駆動装置を作動させる信号を出力する制御装置とを備えてなることを特徴とするガスタービン圧縮機のサージング検出装置。
【0013】
(6)前記放風弁には爆発用弁を連結し、前記制御装置はサージングを起こすと判定すると同爆発用弁を爆発させることを特徴とする(5)記載のガスタービン圧縮機のサージング検出装置。
【0014】
(7)前記各圧力センサ、温度センサはそれぞれ各段、抽気室及びディフューザにおいて円周方向に3個取付けられていることを特徴とする(5)記載のガスタービン圧縮機のサージング検出装置。
【0015】
本発明の(1)の方法では、各段での圧力と温度を検出し、各段でのサージングが起きるときの圧力と温度を予め設定しておき、各段で検出信号が設定値を超えたか否かを判断し、いずれかの段において検出信号が設定値を超えると、サージングが起きたと判断できる。このような方法により、サージングが早急に検出することができるので、早急に燃料遮断弁を閉じ、放風弁を開いて圧力を開放する。
【0016】
本発明の(2)の方法においては、各段、抽気室、ディフューザにおける圧力と温度の検出信号は、予め保有しているサージングが起きる運転条件のデータと比較される。予め保有しているデータは、圧縮機を実際に運転し、サージングが起きた時の各段の圧力や温度の分布や、起きるまでの運転パターン等のデータを入手し、保有しておく。これらデータと比較することにより、サージングを予知することができ、事前に燃料遮断弁を閉じ、放風弁を開放して圧縮機のサージングによる破損を防止することができる。
【0017】
本発明の(3)は、(1)の方法を実施する装置であり、各段の圧力/温度センサ、比較回路、サージング検出信号出力回路を備えた装置構成により、サージングが確実に検出され、燃料遮断弁を閉じ、放風弁が開く操作が早急になされ、従来のように、データロガーをモニターしてその状態によりガスタービンをトリップする方法より迅速にガスタービンをトリップでき、圧縮機の破損が確実に防止される。
【0018】
本発明の(4)では、上記(3)において、各段の圧力/温度センサが、それぞれ円周方向に3個が取付けられており、各段における圧力、温度は3個のうち2個の信号が出力されればサージング状態を検出するので、各段において正確なサージングの検出ができ、上記(3)の効果がより一層確実となる。
【0019】
本発明の(5)は、上記(2)の方法を実施する装置であり、各段、抽気室及びディフューザに配置した圧力/温度センサ、データベース、放風弁駆動装置、制御装置とを備えた構成により、サージングが確実に予知され、サージングが起きる前に燃料遮断弁を閉じ、放風弁を開き、圧縮機のサージングによる破損が確実に防止できる。
【0020】
本発明の(6)では、サージングが起き、緊急性を要する場合には、制御装置は信号を出力して放風弁に連結した爆発用弁を***し、放風弁を強制的に開放し、圧縮機内の圧力を開放するので、圧縮機の破損を防止できる。又、本発明の(7)では、圧力、温度センサが円周方向に3個取付けられているので、各場合でのサージングの検出がより正確になされる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の実施の第1,第2形態に適用される圧縮機サージング検出装置に適用されるセンサの配置を示す図である。図において、圧縮機100は、図7の従来例で説明したように、静翼110と動翼120を軸方向に15段配列して構成され、各段には、段間壁圧力センサ(P1 )、温度センサ(T1 )が1段から15段まで15組が配置されている。各段の圧力センサ(P1 )、温度センサ(T1 )の組は図示していないが、円周方向に、それぞれ3個が均等の間隔で配置されている。
【0022】
又、圧力センサ(P2 )が5段目以降の抽気室の壁面に3組、車室内に1組、計4組のセンサが配置されており、これら各組のセンサも、それぞれ円周方向に3個が配置され、圧力変動を検出する。
【0023】
又、抽気室には圧力センサ(P3 )、温度センサ(T3 )が3組配置されており、抽気室壁面の圧力、温度を測定するようになっている。これら各センサも又、同様に円周方向に3個が取付けられている。又、ディフューザ入口/出口の圧力を測定する圧力センサ(P4 )が4組、ディフューザ出口全圧力、全温度を測定する圧力センサ(P5 )、温度センサ(T5 )がそれぞれ1組配置され、これらセンサも同様に円周方向に3個が配置されている。これら各センサの検出信号はすべて、後述するように制御装置に入力され、サージング検出のための信号となる。
【0024】
図2は、図1に示す放風弁のうち No.9放風弁140の詳細を示す図で、全体の構造は図8に示す例と同じであるが、本発明は四方の配管142,143,144,145が集合する配管147に爆発用弁10を配管11で接続したもので、爆発用弁10は配管11で配管147に連通させた構造である。このような爆発用弁10、配管11及び点火用配線13は図示省略したが、 No.5放風弁130、 No.12放風弁150にもそれぞれ設けられており、後述するように、制御装置により、サージングが起きるような危険な状態となると、点火用配線13により爆発用弁10を爆発させ、配管11より車室内に空気を放出するようにする。
【0025】
図3は本発明の実施の第1形態に係るガスタービン圧縮機のサージング検出装置の構成図であり、前述の図1に示す各センサの信号により早急にガスタービンをトリップする信号を出力するようにしたものである。
【0026】
図3において、圧縮機100に配置した各センサは円周方向に3個が取付けられており、各1段,2段〜15段の圧力センサ(P1 )はそれぞれ各段において、P1 −1,P1 −2,P1 −3の3個が円周に配置されている。これら3個のセンサは、H/L回路2により設定値と比較されるが、各H/L回路2は設定値より検出値が高いと信号を出力する回路である。これら3個の圧力センサは、それぞれH/L回路3から出力回路3に接続される。出力回路3は、2 out of 3回路であって、3個の信号を入力し、2個が信号を出力していれば出力信号を出す回路である。
【0027】
従って、各15段の圧力センサ(P1 )は、それぞれ3個の圧力信号を検出し、これら検出信号が設定値、即ち、サージングを起こし危険な圧力値を超えると、それらの3個のうち2個共設定値を超えた場合に、出力回路3からサージングが発生するとの出力信号が出される。これら各段の圧力センサ(P1 )の各出力回路3からの出力信号はOR回路4に集められる。OR回路4は結局、1段から15段のいずれか1つの圧力センサ(P1 )がサージング状態の圧力を検出すると、出力信号を出す。
【0028】
同様に、温度センサ(T1 )も、各段のセンサが円周方向に3個が取付けられ、各段においてH/L回路2において設定温度と比較され、サージングが発生する危険温度を検出すると、3個のセンサのうち2個が信号を出力した場合に出力回路3が信号を出力する。これら1段〜15段の各出力回路3からの信号は、OR回路5に集められ、結局、1段から15段のいずれか1つの温度センサ(T1 )がサージング状態の温度を検出すると、出力信号が出される。
【0029】
OR回路4,5のいずれか1方か、又は両方から出力信号が出されると、この出力信号を制御装置1はトリップ信号として出力し、ガスタービンをトリップさせる。又、このトリップにより、放風弁駆動装置14、燃料遮断弁15へも信号を出力し、放風弁を開き、燃料を遮断する。
【0030】
上記に説明の実施の第1形態によれば、各段に圧力、温度センサを設け、かつ各段のこれらセンサは円周方向に均等に3個配置したので、各段間の周囲の圧力、温度が均等に検出され、しかも出力回路3により円周方向の3個の検出値のうち、2個の検出値がサージングを検出した時にサージングと判断するので、サージング状態を正確に検出できる。又、専用の制御装置1により1段〜15段の各センサ(P1 ),(T1 )により圧力、温度の状態を監視することにより、いずれか1個所にサージング状態が発生しても、瞬時にこれを検出し、トリップ信号を出力することができるので、従来のようにデータロガーで圧力、温度を監視し、トリップさせる方法と比べ圧縮機を安全に運転することができる。
【0031】
図4は本発明の実施の第2形態に係るガスタービン圧縮機のサージング検出装置の構成図である。図において、(P1 )〜(P5 ),(T1 ),(T3 ),(T5 )は図1で説明した圧縮機100の各段に配置された圧力センサ、温度センサである。22はA/D変換器で、各センサからの検出信号を制御装置21へ入力するためにデジタル信号に変換する。14は図3でも説明の放風弁駆動装置であり、放風弁130,140,150を開放する装置である。15は燃料遮断弁である。23は点火装置であり、爆発用弁10の爆薬に点火し、弁10を爆発させるものである。30はデータベースであり、後述するように、実際に圧縮機を運転し、サージングが起きた時の各種の条件が記憶されている。
【0032】
制御装置21には、圧縮機100の各段の圧力センサ(P1 )〜(P5 )、温度センサ(T1 ),(T3 ),(T5 )からの検出信号が入力されており、これら検出信号はA/D変換器22を介して制御装置21へ取り込まれる。制御装置21は、運転中にこれら各センサからの検出信号を監視し、データベース30に記憶されているデータと比較し、データベース30に記憶されている圧力、温度の条件と類似の傾向を示すものが存在し、かつ、データベースの記憶しているデータの特性がサージングを起こす特性のものであれば、サージングを起こす前に、サージング危険信号Sを出力する。
【0033】
制御装置21の信号Sは、燃料遮断弁15を閉じ、同時に放風弁駆動装置14に出力され、放風弁駆動装置14は放風弁130,140,150を駆動し、放風弁を開き、圧縮機100の空気を開放する。又、更に、放風弁130,140,150の開放よりも早急に開放しなければならないサージング状態と判断すると、点火装置23に信号Rを出力し、点火装置23は各放風弁130,140,150の爆発用弁10を爆発させて強制的に瞬時に放風弁の配管を開放する。
【0034】
図5は上記に説明の実施の第2形態におけるデータベースを作成するための一例を示すフローチャートである。図5によるデータベースの作成は、図4に示す装置構成において、圧縮機を実際に運転して実施されるものである。図5において、まず、S1でデータベースを作成するための運転時間を設定する。次に、S2において、圧縮機の回転数を変化させ、各段間壁の圧力、温度条件を変えて運転する。S3において、S2での運転中の各センサ(P1 )〜(P5 ),(T1 ),(T3 ),(T5 )からの検出信号をモニタし、S4において、サージングが発生したか否かをチェックする。サージングが発生したか否かは、予め設定したサージングが発生する圧力、温度と比較することにより行う。
【0035】
S4において、サージングが発生している状態が検知されると、S5において、サージングが発生した段間の NO.、その圧力、温度、それまでの圧力や温度の変化のパターン、発生までの時間、等をデータベース30に記憶させる。サージングが発生してないとS2へ戻り運転を継続する。S5でデータベースにデータを記憶した後は、S6において運転を継続し、S7において運転時間が終了であればS8は終了し、運転中であればS2に戻り、運転を継続する。このようにして実際の圧縮機でサージングが起きた状態の各種データが入手でき、データベース30が構築される。
【0036】
図6は図4で説明した本発明の実施の第2形態の検出装置における制御装置で実施するフローチャートである。図において、S1で運転を開始し、S2において各センサ(P1 )〜(P5 ),(T1 ),(T3 ),(T5 )からの検出信号を所定時間毎に取り込み、S3において、検出した各センサからの検出信号を、データベース30に記憶している各種の運転パターンでのサージング条件のデータと照合し、比較する。S4において、類似の傾向、条件の特性データが有るか否かチェックする。
【0037】
S4において、類似の特性データがあれば、S5において、サージングが発生すると判断し、サージングが発生する前に燃料遮断弁15を閉じ、放風弁130,140,150を開く信号を放風弁駆動装置14へ出力する。類似の特性データがなければ、サージングが発生していないと判断してS2へ戻り、各センサの検出信号を所定時間後に取り込む。S5において、燃料遮断弁15を閉じ、放風弁を開く信号を放風弁駆動装置14へ出力する。
【0038】
次にS6では、放風弁を開くのみでは不充分で、更に緊急性を要し、圧縮機内の圧力を急激に低下させる必要があると検出値より判断すると、S7へ進み、点火装置23へ信号を出力し、爆発用弁を爆発させ、各放風弁130,140,150の配管を開放させる。
【0039】
その後所定時間を経過し、放風弁を***した場合には、これを取り換え、運転を再開する場合には、S8において、燃料遮断弁15を開く信号を燃料遮断弁15へ、放風弁を閉じる信号を放風弁駆動装置14へそれぞれ出力する。又、S6において、緊急性の必要性なしと判断した場合には、S8へ進み、同様に弁操作を行う。次にS9で運転期間が終了となれば終了し、継続中であればS2へ戻り、各センサの検出信号を取り込み、制御を繰り返す。
【0040】
上記に説明の実施の第2形態によれば、予めデータベース30にサージングが起きる状態のデータを記憶させておき、圧縮機運転中に各段での圧力、温度の検出値を制御装置21に取り込んで、これら検出値をデータベース30に記憶されている特性データと比較することにより、サージングが起きる前にサージングを予知し、ガスタービンをトリップさせると共に、放風弁駆動装置14を駆動して放風弁130,140,150を開放するようにし、更に、緊急性を要する場合には、点火装置23を作動させ、各放風弁を***させるようにする。このような構成により、圧縮機がサージングを起こす前に事前に予知し、圧縮機の安全運転が実施できる。
【0041】
なお、上記の実施の第1,第2実施の形態において説明した放風弁駆動装置14は通常は空気圧作動であるが、空気圧作動では弁が開放されるのに0.5〜1.0秒の時間を必要とするので、本実施の形態においては、油圧作動とすると、約0.1秒で瞬時に開放されるので油圧作動を主に適用し、トリップ信号により従来よりも早く放風弁を作動させるようにしている。
【0042】
【発明の効果】
本発明のガスタービン圧縮機のサージング検出方法は、(1)ガスタービン圧縮機の各段の圧力、温度を検出し、同検出信号と予め設定した設定値と比較し、同検出信号のいずれかが前記設定値よりも大きいとサージングが起きたと判定し、燃料遮断弁を閉じると共に、放風弁を開くことを特徴としている。このような方法により、サージングが早急に検出でき、従来のようにデータロガーの圧力や温度を監視してガスタービンをトリップさせる方法よりも早急に燃料遮断弁を閉じ、放風弁を開き、圧縮機の破損を防止することができる。
【0043】
本発明の(2)の検出方法は、ガスタービン圧縮機の各段、抽気室及びディフューザの各圧力、温度を検出し、同各検出信号と予め保有しているサージングが起きる条件データとを比較し、前記検出信号がサージングを起こすと判断すると燃料遮断弁を閉じると共に、放風弁を開くことを特徴としている。このような方法により、予め保有しているデータは、圧縮機を実際に運転し、サージングが起きた時の各段の圧力や温度の分布や、起きるまでの運転パターン等のデータを入手し、保有しておくので、これらデータと比較することにより、サージングを判断することができ、事前に燃料遮断弁を閉じ、放風弁を開放して圧縮機のサージングによる破損を防止することができる。
【0044】
本発明の(3)は、(1)の方法を実施する装置であり、各段の圧力/温度センサ、比較回路、サージング検出信号出力回路を備えた装置構成により、サージングが確実に検出され、燃料遮断弁を閉じ、放風弁が開く操作が早急になされ、従来のように、データロガーをモニターしてその状態によりガスタービンをトリップする方法より迅速にガスタービンをトリップでき、圧縮機の破損が確実に防止される。
【0045】
本発明の(4)では、上記(3)において、各段の圧力/温度センサが、それぞれ円周方向に3個が取付けられており、各段における圧力、温度は3個のうち2個の信号が出力されればサージング状態を検出するので、各段において正確なサージングの検出ができ、上記(3)の効果がより一層確実となる。
【0046】
本発明の(5)は、上記(2)の方法を実施する装置であり、各段、抽気室及びディフューザに配置した圧力/温度センサ、データベース、放風弁駆動装置、制御装置とを備えた構成により、サージングが確実に予知され、サージングが起きる前に燃料遮断弁を閉じ、放風弁を開き、圧縮機のサージングによる破損が確実に防止できる。
【0047】
本発明の(6)では、サージングが起き、緊急性を要する場合には、制御装置は信号を出力して放風弁に連結した爆発用弁を***し、放風弁を強制的に開放し、圧縮機内の圧力を開放するので、圧縮機の破損を防止できる。又、本発明の(7)では、圧力、温度センサが円周方向に3個取付けられているので、各場合でのサージングの検出がより正確になされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1,第2形態に係るガスタービン圧縮機のサージング検出装置に適用されるセンサの配置図である。
【図2】図1に示す放風弁の詳細な図である。
【図3】本発明の実施の第1形態に係るガスタービン圧縮機のサージング検出装置の制御系統図である。
【図4】本発明の実施の第2形態に係るガスタービン圧縮機のサージング検出装置の制御系統図である。
【図5】本発明の実施の第2形態に係る検出装置におけるデータベース作成のフローチャートである。
【図6】本発明の実施の第2形態に係る検出装置における制御装置の制御フローチャートである。
【図7】ガスタービン圧縮機の一般的な内部断面図である。
【図8】図7に示す放風弁の詳細な図である。
【符号の説明】
1,21 制御装置
2 H/L回路
3 出力回路
4,5 OR回路
10 爆発用弁
14 放風弁駆動装置
15 燃料遮断弁
22 A/D変換器
23 点火装置
30 データベース
130 No.5放風弁
140 No.9放風弁
150 No.12放風弁
Claims (7)
- ガスタービン圧縮機の各段の圧力、温度を検出し、同検出信号と予め設定した設定値と比較し、同検出信号のいずれかが前記設定値よりも大きいとサージングが起きたと判定し、燃料遮断弁を閉じると共に、放風弁を開くことを特徴とするガスタービン圧縮機のサージング検出方法。
- ガスタービン圧縮機の各段、抽気室及びディフューザの各圧力、温度を検出し、同各検出信号と予め保有しているサージングが起きる条件データとを比較し、前記検出信号がサージングを起こすと予知すると燃料遮断弁を閉じると共に、放風弁を開くことを特徴とするガスタービン圧縮機のサージング検出方法。
- ガスタービン圧縮機の各段に配置した圧力/温度センサと、同各段の圧力/温度センサに接続し同圧力/温度センサの検出信号と予め設定した設定値と比較し同検出信号が同設定値よりも大きいと信号を出力する比較回路と、同各段の比較回路のうち、いずれかの出力信号があるとサージング検出信号を出力する回路とよりなり、同回路からのサージング検出信号により燃料遮断弁を閉じ、放風弁を開くことを特徴とするガスタービン圧縮機のサージング検出装置。
- 前記各段の圧力/温度センサは各段の周方向に3個が取付けられ、前記比較回路には3個のセンサの検出信号のうち2個の信号が設定値よりも大きいとその段におけるセンサの検出信号として出力する回路を備えていることを特徴とする請求項3記載のガスタービン圧縮機のサージング検出装置。
- ガスタービン圧縮機の各段、抽気室及びディフューザに配置した圧力/温度センサと、サージングが起きる運転条件データが記憶されているデータベースと、複数の放風弁を開放する放風弁駆動装置と、前記圧力/温度センサの検出信号を取り込み前記データベースの運転条件データと比較し、前記検出信号がサージングを起こすか否かを判定し、サージングを起こすと判定すると燃料遮断弁を閉じる信号及び前記放風弁駆動装置を作動させる信号を出力する制御装置とを備えてなることを特徴とするガスタービン圧縮機のサージング検出装置。
- 前記放風弁には爆発用弁を連結し、前記制御装置はサージングを起こすと判定すると同爆発用弁を爆発させることを特徴とする請求項5記載のガスタービン圧縮機のサージング検出装置。
- 前記各圧力センサ、温度センサはそれぞれ各段、抽気室及びディフューザにおいて円周方向に3個取付けられていることを特徴とする請求項5記載のガスタービン圧縮機のサージング検出装置。
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