JP4217047B2 - 素子形成システムおよび素子形成方法 - Google Patents

素子形成システムおよび素子形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4217047B2
JP4217047B2 JP2002301447A JP2002301447A JP4217047B2 JP 4217047 B2 JP4217047 B2 JP 4217047B2 JP 2002301447 A JP2002301447 A JP 2002301447A JP 2002301447 A JP2002301447 A JP 2002301447A JP 4217047 B2 JP4217047 B2 JP 4217047B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ejection
head
discharge
head unit
holes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002301447A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004138696A (ja
Inventor
本 学 山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2002301447A priority Critical patent/JP4217047B2/ja
Publication of JP2004138696A publication Critical patent/JP2004138696A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4217047B2 publication Critical patent/JP4217047B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Optical Filters (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラーフィルター基板等の素子基板を作製するのに好適に用いられる素子形成システムに係り、とりわけ、インクジェット法により被吐出媒体上に液滴を吐出して当該被吐出媒体上に所定パターンの素子を形成する素子形成システムおよび素子形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラーフィルター基板は、ガラス基板等の透明な基板上に赤色、緑色および青色の各色の着色層(カラーフィルター)を所定パターン(例えばストライプ状のパターン)で配置したものであり、それぞれの着色層の境界には好ましくはブラックマトリックスが配置される。このようなカラーフィルター基板を作製するための従来の手法としては、複数の吐出穴が一列に配置された各色の吐出ヘッドを用い、これらの吐出ヘッドと被吐出媒体であるガラス基板との相対的な位置関係を変化させつつ、各色の吐出ヘッドの複数の吐出穴からガラス基板上に各色の液滴を吐出させることにより、ガラス基板上に赤色、緑色および青色の各色の着色層を所定パターンで形成する手法が知られている。
【0003】
ところで、このような従来の手法で用いられるガラス基板では例えば、各色の吐出ヘッドにより吐出された各色の液滴がガラス基板上で互いに混合したりしないよう、最終的に形成される着色層のパターンに対応するパターンで、親インク性層および疎インク性層が形成されている。
【0004】
具体的には例えば、図9(a)(b)に示すように、ガラス基板20のうち着色層が形成されるべき部位に親インク性層21aが形成され、隣り合う着色層間の境界となるべき部位に疎インク性層21bが形成されている。そして、このようなガラス基板20に対して、各色の吐出ヘッドにより各色のインク滴が吐出されることにより、ガラス基板20上に所定パターンの着色層22R,22G,22Bが形成される。例えば、図9(a)に示すように、青色のインク液を吐出するための吐出ヘッド12Bの吐出穴12aから、ガラス基板20のうち青色の着色層22Bが形成されるべき部位(親インク性層21a)に青色のインク滴23が吐出されると、図9(b)に示すように、インク滴23はガラス基板20のうち親インク性層21a上でのみ拡がることとなり、最終的な硬化または乾燥等の処理を経て、親インク性層21aの形状に対応する青色の着色層22Bが形成される。
【0005】
ここで、このような従来の手法において、ガラス基板20上に所定パターンの着色層22R,22G,22Bを精度良く形成するためには、各色の吐出ヘッド12R,12G,12Bの各吐出穴12aをガラス基板20上のパターン(親インク性層21a)に対して正確に位置決め(アライメント)することが重要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、各色の吐出ヘッド12R,12G,12Bの各吐出穴12aの形成精度は、その機械加工時の誤差等に起因して、ガラス基板20上に形成される親インク性層21aの形成精度に比べてかなり悪く、吐出ヘッドの各吐出穴12aの位置(ピッチ)とガラス基板20上のパターン(親インク性層21a)との間に無視できないズレが生じやすいという問題がある。
【0007】
従来においては、このような問題を解消するための手法として、吐出ヘッドの各吐出穴とガラス基板上のパターンとの間のズレが全体として最小になるよう、吐出ヘッドとガラス基板との相対的な位置関係を微調整する手法が一般的に用いられている。しかしながら、このような手法では、両者の間のズレを完全に取り除くことができず、また、吐出ヘッドとガラス基板との相対的な位置関係を微調整するにあたって多大な手間および時間が必要になるという問題がある。
【0008】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、被吐出媒体上に所定パターンの素子を精度良くかつ容易に形成することができる素子形成システムおよび素子形成方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1の解決手段として、被吐出媒体上に所定パターンの素子を形成する素子形成システムにおいて、被吐出媒体上に吐出液を吐出するヘッドユニットであって、複数の吐出穴が一列に配置された吐出ヘッドを有するヘッドユニットと、前記ヘッドユニットの前記吐出ヘッドの各吐出穴のピッチを計測する吐出穴ピッチ計測器と、前記ヘッドユニットと前記被吐出媒体との相対的な位置関係を変化させる駆動機構と、前記吐出穴ピッチ計測器により計測された計測データに基づいて、前記ヘッドユニットの前記吐出ヘッドの複数の吐出穴の中から、ピッチが均一である一群の吐出穴を選定する吐出穴選定手段と、前記吐出穴選定手段により選定された一群の吐出穴の位置に応じて、前記被吐出媒体に対する前記ヘッドユニットの前記吐出ヘッドの位置を調整するヘッド位置調整手段と、前記ヘッド位置調整手段により前記吐出ヘッドの位置が調整された前記ヘッドユニットと前記被吐出媒体との相対的な位置関係を前記駆動機構により変化させつつ、前記ヘッドユニットの前記吐出ヘッドの複数の吐出穴のうちで前記吐出穴選定手段により選定された一群の吐出穴から前記被吐出媒体上に液滴を吐出させるよう制御する駆動制御手段とを備えたことを特徴とする素子形成システムを提供する。
【0010】
なお、本発明の第1の解決手段において、前記被吐出媒体上に形成される前記素子は、赤色、緑色および青色の各色の着色層であり、前記ヘッドユニットは、赤色、緑色および青色の各色の液滴を吐出する複数の吐出ヘッドを有し、前記吐出穴ピッチ計測器、前記吐出穴選定手段、前記ヘッド位置調整手段および前記駆動制御手段は、前記ヘッドユニットの前記各吐出ヘッドごとに、前記のそれぞれの処理を行うことが好ましい。
【0011】
本発明は、第2の解決手段として、複数の吐出穴が一列に配置された吐出ヘッドを有するヘッドユニットを備えた素子形成システムで用いられ、前記ヘッドユニットの前記吐出ヘッドにより前記被吐出媒体上に液滴を吐出して当該被吐出媒体上に所定パターンの素子を形成する素子形成方法において、前記ヘッドユニットの前記吐出ヘッドの各吐出穴のピッチを計測する計測ステップと、前記計測ステップで計測された計測データに基づいて、前記ヘッドユニットの前記吐出ヘッドの複数の吐出穴の中から、ピッチが均一である一群の吐出穴を選定する選定ステップと、前記選定ステップで選定された一群の吐出穴の位置に応じて、前記被吐出媒体に対する前記ヘッドユニットの前記吐出ヘッドの位置を調整する調整ステップと、前記調整ステップで前記吐出ヘッドの位置が調整された前記ヘッドユニットと前記被吐出媒体との相対的な位置関係を変化させつつ、前記ヘッドユニットの前記吐出ヘッドの複数の吐出穴のうちで前記選定ステップで選定された一群の吐出穴から前記被吐出媒体上に液滴を吐出させる吐出ステップとを含むことを特徴とする、素子形成方法を提供する。
【0012】
なお、本発明の第2の解決手段において、前記被吐出媒体上に形成される前記素子は、赤色、緑色および青色の各色の着色層であり、前記ヘッドユニットは、赤色、緑色および青色の各色の液滴を吐出する複数の吐出ヘッドを有し、前記計測ステップ、前記選定ステップ、前記調整ステップおよび前記吐出ステップにおいて、前記ヘッドユニットの前記各吐出ヘッドごとに、前記のそれぞれの処理を行うことが好ましい。
【0013】
本発明によれば、ヘッドユニットの吐出ヘッドの複数の吐出穴の中から、ピッチが均一である一群の吐出穴を選定し、この選定された一群の吐出穴のみから被吐出媒体上に液滴を吐出させるようにしているので、吐出ヘッドの各吐出穴を被吐出媒体上のパターンに対して正確に位置決めすることができ、このため、被吐出媒体上に所定パターンの素子を精度良くかつ容易に形成することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図8は本発明による素子形成システムの一実施の形態を説明するための図である。
【0015】
まず、図1により、本実施の形態に係る素子形成システムの全体構成について説明する。
【0016】
図1に示すように、本実施の形態に係る素子形成システム10は、ガラス基板(被吐出媒体)20上に赤色、緑色および青色の各色の着色層(カラーフィルター)を形成するためのものであり、ガラス基板20を載置するXYステージ(駆動機構)11と、XYステージ11上に載置されたガラス基板20に対向するように配設されたヘッドユニット12とを備えている。
【0017】
このうち、XYステージ11は、ヘッドユニット12に対してガラス基板20をXY平面内で相対的に移動させるためのものである。
【0018】
また、ヘッドユニット12は、XYステージ11上に載置されたガラス基板20上にインク(吐出液)を吐出するためのものであり、赤色、緑色および青色の各色のインク滴(液滴)を吐出する各色の吐出ヘッド12R,12G,12Bと、各吐出ヘッド12R,12G,12Bの位置を調整するヘッド位置決め機構18を有している。
【0019】
ここで、ヘッドユニット12の各吐出ヘッド12R,12G,12Bには、複数の吐出穴12aが一列に配置されており(図3(b)(c)(d)参照)、これら複数の吐出穴12aから、ガラス基板20のうち着色層が形成されるべき部位にインク滴が吐出されるようになっている。なお、図1に示すように、ガラス基板20のうちインク滴が吐出される部位にはストライプ状のパターンを有する親インク性層21aが形成され、隣り合う親インク性層21a間にはストライプ状のパターンを有する疎インク性層21bが形成されている。また、XYステージ11の側部には吐出穴ピッチ計測器17が配設されており、XYステージ11の移動に伴ってXY平面内で適宜移動させることにより、各吐出ヘッド12R,12G,12Bごとに、各吐出ヘッド12R,12G,12Bの各吐出穴12aのピッチを計測することができるようになっている。なお、吐出穴ピッチ計測器17においては、その撮像用センサとしてCCD(charge coupled device)等を用いることができる。また、吐出穴ピッチ計測器17は、図1に示すような態様で1つだけ配設することができる他、各吐出ヘッド12R,12B,12Gの数等に応じて複数配設することも可能である。
【0020】
なお、図1に示すように、XYステージ11、ヘッドユニット12および吐出穴ピッチ計測器17にはインクジェットコントロールシステム13が接続されており、インクジェットコントロールシステム13による制御の下で、ガラス基板20上にインク滴を吐出してガラス基板20上に赤色、緑色および青色の各色の着色層(カラーフィルター)を形成することができるようになっている。
【0021】
ここで、インクジェットコントロールシステム13は、吐出穴選定部13aと、ヘッド位置調整部13bと、駆動制御部13cとを有している。このうち、吐出穴選定部13aは、吐出穴ピッチ計測器17により計測された計測データに基づいて、各吐出ヘッド12R,12G,12Bごとに、各吐出ヘッド12R,12G,12Bの複数の吐出穴12aの中から、ピッチが均一である一群の吐出穴を選定するものである。また、ヘッド位置調整部13bは、吐出穴選定部13aにより選定された各吐出ヘッド12R,12G,12Bの一群の吐出穴の位置に応じて、ガラス基板20に対する各吐出ヘッド12R,12G,12Bの位置をヘッド位置決め機構18により調整するものである。さらに、駆動制御部13cは、ヘッド位置調整部13bにより各吐出ヘッド12R,12G,12Bの位置が調整されたヘッドユニット12とガラス基板20とのXY平面内での相対的な位置関係をXYステージ11により変化させつつ、ヘッドユニット12の各吐出ヘッド12R,12G,12Bの複数の吐出穴12aのうちで吐出穴選定部13aにより選定された一群の吐出穴からガラス基板20上にインク滴を吐出させるよう制御するものである。
【0022】
なお、図1に示すように、インクジェットコントロールシステム13は、インク供給システム14およびヘッドクリーニングシステム15とともに統合制御装置16に接続されており、統合制御装置16による制御の下で、素子形成システム10全体の処理が行われるようになっている。なお、インク供給システム14は、ヘッドユニット12の各吐出ヘッド12R,12G,12Bに対して各色のインクを供給するものである。また、ヘッドクリーニングシステム15は、ヘッドユニット12の各吐出ヘッド12R,12G,12Bを適当なタイミングで清掃するものである。なお、インク供給システム14およびヘッドクリーニングシステム15の構成および作用は既存のインクジェットシステムで用いられるものと同様であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0023】
次に、図2に示すフローチャートに従って、図1に示す素子形成システム10によりガラス基板20上に赤色、緑色および青色の各色の着色層(カラーフィルター)を形成する際の処理の流れについて説明する。
【0024】
図2に示すように、まず、吐出穴ピッチ計測器17により、ヘッドユニット12の各吐出ヘッド12R,12G,12Bの各吐出穴12aのピッチを計測する(ステップ101)。すなわち、図3(a)に示すように、吐出穴ピッチ計測器17により、ヘッドユニット12の各吐出ヘッド12R,12G,12Bのそれぞれについて、その吐出穴面(吐出穴12aが形成されている表面)を走査して各吐出穴12aの位置を計測し、これに基づいて各吐出穴12a間の距離であるピッチを計測する。
【0025】
次に、インクジェットコントロールシステム13の吐出穴選定部13aにより、吐出穴ピッチ計測器17により計測された計測データに基づいて、ヘッドユニット12の各吐出ヘッド12R,12G,12Bごとに、各吐出ヘッド12R,12G,12Bの複数の吐出穴12aの中から、ピッチが均一である一群の吐出穴を選定する(ステップ102)。すなわち、図3(b)(c)(d)に示すように、ヘッドユニット12の各吐出ヘッド12R,12G,12Bのそれぞれについて、複数の吐出穴12aのうちでピッチが均一であるような、連続的に並んだ吐出穴を必要数分だけ選定する。
【0026】
以下、図5乃至図8により、インクジェットコントロールシステム13の吐出穴選定部13aにおいて、各吐出ヘッド12R,12G,12Bの複数の吐出穴12aの中から実際に使用する吐出穴を選定するための方法について説明する。
【0027】
(第1の方法)
まず、図5に示すフローチャートに従って、吐出穴を選定するための第1の方法について説明する。
【0028】
図5に示すように、まず、吐出穴ピッチ計測器17により計測された計測データに基づいて、隣り合う吐出穴間の距離(吐出穴ピッチ)の正規分布を求める(ステップ201)。ここで例えば、計測データ、隣り合う吐出穴の識別番号とそれらの吐出穴間の距離(吐出穴ピッチ)とからなる複数のサンプルデータとして与えられるものとすると、そのサンプルデータ単位で図6に示すような正規分布が求められる。
【0029】
その後、図6に示すような正規分布の中心近傍の所定範囲(図6の符号A参照)から、所定数分のサンプルデータを取得する(ステップ202)。
【0030】
次いで、このようにして取得したサンプルデータ内に必要とする穴数(実際に使用する吐出穴の数)分の連続した吐出穴が存在するか否かをサンプルデータ内の識別番号に基づいて判定する(ステップ203)。
【0031】
ここで、ステップ203において、取得したサンプルデータ内に必要とする穴数分の連続した吐出穴が存在すると判定された場合には、ステップ206に進み、ステップ203で得られた一群の吐出穴を実際に使用する吐出穴として選定する。なおこのとき、連続した吐出穴が複数組存在する場合には、それらの各組の吐出穴ピッチの標準偏差を算出し、標準偏差が小さい方の組の一群の吐出穴を実際に使用する吐出穴として選定する。
【0032】
これに対し、ステップ203において、取得したサンプルデータ内に必要とする穴数分の連続した吐出穴が存在しないと判定された場合には、ステップ204に進み、サンプルデータを取得する上での基準となる正規分布の対象範囲を、ステップ203で基準とした範囲Aから±方向に所定量(例えば吐出穴ピッチの計測最小分解値(例えば0.1μm))だけ拡大して範囲A′とし、その範囲内にあるサンプルデータを取得する。
【0033】
その後、このようにして取得されたサンプルデータ内に必要とする穴数(実際に使用する吐出穴の数)分の連続した吐出穴が存在するか否かをサンプルデータ内の識別番号に基づいて判定し(ステップ205)、連続した吐出穴が存在するまで、ステップ204および205の処理を繰り返す。
【0034】
ここで、ステップ205において、取得したサンプルデータ内に必要とする穴数分の連続した吐出穴が存在すると判定された場合には、ステップ206に進み、ステップ206で得られた一群の吐出穴を実際に使用する吐出穴として選定する。なおこのとき、連続した吐出穴が複数組存在する場合には、それらの各組の吐出穴ピッチの標準偏差をとり、標準偏差が小さい方の組の一群の吐出穴を実際に使用する吐出穴として選定する。
【0035】
(第2の方法)
次に、図7に示すフローチャートに従って、吐出穴を選定するための第2の方法について説明する。
【0036】
図7に示すように、まず、上述した第1の方法と同様にして、隣り合う吐出穴間の距離(吐出穴ピッチ)の正規分布(図8参照)を求める(ステップ301)。
【0037】
その後、図8に示すような正規分布の両側の裾部の所定範囲(例えば5%、図8の符号C参照)を除いた上で、その残りの範囲(例えば95%、図8の符号A参照)にあるサンプルデータを取得する(ステップ302)。
【0038】
次いで、このようにして取得したサンプルデータ内に必要とする穴数(実際に使用する吐出穴の数)分の連続した吐出穴が存在するか否かをサンプルデータ内の識別番号に基づいて判定する(ステップ303)。
【0039】
ここで、ステップ303において、取得したサンプルデータ内に必要とする穴数分の連続した吐出穴が存在すると判定された場合には、ステップ304に進み、存在する一組又は複数組の連続した吐出穴につき、それらの各組の吐出穴ピッチの標準偏差を算出し、その後、ステップ304で算出された各組の標準偏差を比較して、最小の標準偏差を持つ組の一群の吐出穴を実際に使用する吐出穴として選定する(ステップ305)。
【0040】
これに対し、ステップ303において、取得したサンプルデータ内に必要とする穴数分の連続した吐出穴が存在しないと判定された場合には、ステップ306に進み、正規分布の除外範囲を所定量(例えば1%)だけ縮小した上で、その範囲を除いた残りの範囲にあるサンプルデータを取得する(ステップ306)。
【0041】
その後、このようにして取得したサンプルデータ内に必要とする穴数(実際に使用する吐出穴の数)分の連続した吐出穴が存在するか否かをサンプルデータ内の識別番号に基づいて判定し(ステップ307)、連続した吐出穴が存在するまで、ステップ306および307の処理を繰り返す。
【0042】
ここで、ステップ307において、取得したサンプルデータ内に必要とする穴数分の連続した吐出穴が存在すると判定された場合には、ステップ304に進み、上述した処理と同様に、ステップ304および305の処理を行い、実際に使用する吐出穴として選定する。
【0043】
図2に示すフローチャートに戻って説明を続けると、上述したようにして、吐出穴選定部13aにより各吐出ヘッド12R,12G,12Bごとに一群の吐出穴を選定した後、ステップ103において、ヘッド位置調整部13bにより、吐出穴選定部13aにより選定された各吐出ヘッド12R,12G,12Bの一群の吐出穴の位置に応じて、ガラス基板20に対するヘッドユニット12の各吐出ヘッド12R,12G,12Bの位置をヘッド位置決め機構18により調整する。すなわち、図4に示すように、実際の使用時において、各吐出ヘッド12R,12G,12Bの選定された吐出穴が、ガラス基板20のうち着色層が形成されるべき部位(親インク性層21aの各部位)(図1参照)に対して所定の順序で順次位置決め(ポジショニング)されるよう、ガラス基板20に対するヘッドユニット12の各吐出ヘッド12R,12G,12Bの位置を調整する。
【0044】
最後に、駆動制御部13cにより、ヘッド位置調整部13bにより各吐出ヘッド12R,12G,12Bの位置が調整されたヘッドユニット12とガラス基板20とのXY平面内での相対的な位置関係をXYステージ11により変化させつつ、ヘッドユニット12の各吐出ヘッド12R,12G,12Bの複数の吐出穴12aのうちで吐出穴選定部13aにより選定された一群の吐出穴からガラス基板20上にインク滴を吐出させる(ステップ104)。なおこのとき、ヘッドユニット12の各吐出ヘッド12R,12G,12Bに対して送られる吐出信号(吐出データ)は、必要に応じて、吐出穴選定部13aにより選定された吐出穴の位置に応じて適宜変更される。
【0045】
以上により、ガラス基板20のうち着色層が形成されるべき部位(親インク性層21a)に各色のインク液が正確に吐出され、ガラス基板20上に赤色、緑色および青色の各色の着色層がストライプ状のパターンで形成される。
【0046】
このように本実施の形態によれば、ヘッドユニット12の各吐出ヘッド12R,12G,12Bの複数の吐出穴12aの中から、ピッチが均一である一群の吐出穴を選定し、この選定された一群の吐出穴のみからガラス基板20上にインク滴を吐出させるようにしているので、吐出ヘッド12R,12G,12Bの各吐出穴12aをガラス基板20上のパターン(親インク性層21a)に対して正確に位置決めすることができ、このため、ガラス基板20上に赤色、緑色および青色の各色の着色層(カラーフィルター)を精度良くかつ容易に形成することができる。
【0047】
また、本実施の形態によれば、各吐出ヘッド12R,12G,12Bごとに一群の吐出穴を選定した後、この選定された各吐出ヘッド12R,12G,12Bの一群の吐出穴の位置に応じて、ガラス基板20に対するヘッドユニット12の各吐出ヘッド12R,12G,12Bの位置を調整するようにしているので、各吐出ヘッド12R,12G,12Bを所定の位置に自動的に位置付けることが可能となり、位置決めの際の煩雑な作業を防止することができる。
【0048】
なお、上述した実施の形態においては、ヘッドユニット12の各吐出ヘッド12R,12G,12Bのそれぞれについて、複数の吐出穴12aのうちでピッチが均一であるような、連続的に並んだ吐出穴を必要数分だけ選定しているが、これに限らず、複数の吐出穴12aのうちでピッチが均一であるような、一定間隔(1つ置きや、2つ置き等)をあけて並んだ吐出穴を必要数分だけ選定するようにしてもよい。
【0049】
また、上述した実施の形態においては、各吐出ヘッド12R,12G,12Bの各吐出穴12aとガラス基板20上のパターン(親インク性層21aの各部位)とが基本的に同一のピッチで配置される場合を想定して説明したが、これに限らず、各吐出ヘッド12R,12G,12Bの各吐出穴12aとガラス基板20上のパターン(親インク性層21aの各部位)とが異なるピッチで配置されていてもよい。なお、この後者の場合には、図2に示すフローチャートのステップ104において、各吐出ヘッド12R,12G,12Bの移動方向に対して各吐出ヘッド12R,12G,12Bの各吐出穴12aの列が所定角度だけ傾くよう、各吐出ヘッド12R,12G,12BをXY平面内で所定角度だけ回転させるようにする。
【0050】
なお、上述した実施の形態においては、素子形成システム10によりガラス基板20上に赤色、緑色および青色の各色の着色層(カラーフィルター)を形成する場合を例に挙げて説明したが、本発明は、インクジェット法により所定パターンの素子を形成する場合に広く適用することが可能であり、例えばEL(Electroluminescence)素子や電極配線等の各種の素子を形成する場合にも同様にして適用することが可能である。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、吐出ヘッドの各吐出穴を被吐出媒体上のパターンに対して正確に位置決めすることができ、このため、被吐出媒体上に所定パターンの素子を精度良くかつ容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による素子形成システムの一実施の形態の全体構成を示す図。
【図2】図1に示す素子形成システムによりガラス基板上に各色の着色層(カラーフィルター)を形成する際の処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図3】図2に示す素子形成方法に含まれる一部の処理(ステップ101および102)を説明するための図。
【図4】図2に示す素子形成方法に含まれる他の処理(ステップ103)を説明するための図。
【図5】図1に示す素子形成システムにおいて、吐出ヘッドの複数の吐出穴の中から実際に使用する吐出穴を選定するための第1の方法を説明するためのフローチャート。
【図6】図5に示す第1の方法を概念的に説明するための図。
【図7】図1に示す素子形成システムにおいて、吐出ヘッドの複数の吐出穴の中から実際に使用する吐出穴を選定するための第2の方法を説明するためのフローチャート。
【図8】図7に示す第2の方法を概念的に説明するための図。
【図9】吐出ヘッドから吐出された液滴によりガラス基板上に各色の着色層(カラーフィルター)が形成される様子を示す概略断面図。
【符号の説明】
10 素子形成システム
11 XYステージ(駆動機構)
12 ヘッドユニット
12R,12G,12B 吐出ヘッド
13 インクジェットコントロールシステム
13a 吐出穴選定部
13b ヘッド位置調整部
13c 駆動制御部
14 インク供給システム
15 ヘッドクリーニングシステム
16 統合制御装置
17 吐出穴ピッチ計測器
18 ヘッド位置決め機構
20 ガラス基板
21a 親インク性層
21b 疎インク性層
22R,22G,22B 着色層
23 インク滴(液滴)

Claims (4)

  1. 被吐出媒体上に所定パターンの素子を形成する素子形成システムにおいて、
    被吐出媒体上に吐出液を吐出するヘッドユニットであって、複数の吐出穴が一列に配置された吐出ヘッドを有するヘッドユニットと、
    前記ヘッドユニットの前記吐出ヘッドの各吐出穴のピッチを計測する吐出穴ピッチ計測器と、
    前記ヘッドユニットと前記被吐出媒体との相対的な位置関係を変化させる駆動機構と、
    前記吐出穴ピッチ計測器により計測された計測データに基づいて、前記ヘッドユニットの前記吐出ヘッドの複数の吐出穴の中から、ピッチが均一である一群の吐出穴を選定する吐出穴選定手段と、
    前記吐出穴選定手段により選定された一群の吐出穴の位置に応じて、前記被吐出媒体に対する前記ヘッドユニットの前記吐出ヘッドの位置を調整するヘッド位置調整手段と、
    前記ヘッド位置調整手段により前記吐出ヘッドの位置が調整された前記ヘッドユニットと前記被吐出媒体との相対的な位置関係を前記駆動機構により変化させつつ、前記ヘッドユニットの前記吐出ヘッドの複数の吐出穴のうちで前記吐出穴選定手段により選定された一群の吐出穴から前記被吐出媒体上に液滴を吐出させるよう制御する駆動制御手段とを備えたことを特徴とする素子形成システム。
  2. 前記被吐出媒体上に形成される前記素子は、赤色、緑色および青色の各色の着色層であり、前記ヘッドユニットは、赤色、緑色および青色の各色の液滴を吐出する複数の吐出ヘッドを有し、前記吐出穴ピッチ計測器、前記吐出穴選定手段、前記ヘッド位置調整手段および前記駆動制御手段は、前記ヘッドユニットの前記各吐出ヘッドごとに、前記のそれぞれの処理を行うことを特徴とする、請求項1に記載の素子形成システム。
  3. 複数の吐出穴が一列に配置された吐出ヘッドを有するヘッドユニットを備えた素子形成システムで用いられ、前記ヘッドユニットの前記吐出ヘッドにより前記被吐出媒体上に液滴を吐出して当該被吐出媒体上に所定パターンの素子を形成する素子形成方法において、
    前記ヘッドユニットの前記吐出ヘッドの各吐出穴のピッチを計測する計測ステップと、
    前記計測ステップで計測された計測データに基づいて、前記ヘッドユニットの前記吐出ヘッドの複数の吐出穴の中から、ピッチが均一である一群の吐出穴を選定する選定ステップと、
    前記選定ステップで選定された一群の吐出穴の位置に応じて、前記被吐出媒体に対する前記ヘッドユニットの前記吐出ヘッドの位置を調整する調整ステップと、
    前記調整ステップで前記吐出ヘッドの位置が調整された前記ヘッドユニットと前記被吐出媒体との相対的な位置関係を変化させつつ、前記ヘッドユニットの前記吐出ヘッドの複数の吐出穴のうちで前記選定ステップで選定された一群の吐出穴から前記被吐出媒体上に液滴を吐出させる吐出ステップとを含むことを特徴とする、素子形成方法。
  4. 前記被吐出媒体上に形成される前記素子は、赤色、緑色および青色の各色の着色層であり、前記ヘッドユニットは、赤色、緑色および青色の各色の液滴を吐出する複数の吐出ヘッドを有し、前記計測ステップ、前記選定ステップ、前記調整ステップおよび前記吐出ステップにおいて、前記ヘッドユニットの前記各吐出ヘッドごとに、前記のそれぞれの処理を行うことを特徴とする、請求項3に記載の素子形成方法。
JP2002301447A 2002-10-16 2002-10-16 素子形成システムおよび素子形成方法 Expired - Fee Related JP4217047B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002301447A JP4217047B2 (ja) 2002-10-16 2002-10-16 素子形成システムおよび素子形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002301447A JP4217047B2 (ja) 2002-10-16 2002-10-16 素子形成システムおよび素子形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004138696A JP2004138696A (ja) 2004-05-13
JP4217047B2 true JP4217047B2 (ja) 2009-01-28

Family

ID=32449782

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002301447A Expired - Fee Related JP4217047B2 (ja) 2002-10-16 2002-10-16 素子形成システムおよび素子形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4217047B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004138696A (ja) 2004-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101301814B (zh) 墨滴体积测量方法和使用该方法控制喷墨头的喷嘴的方法
KR100906171B1 (ko) 복수 세트의 프린트 헤드를 이용한 잉크젯 프린팅 방법 및장치
US8262188B2 (en) Printing device and printing method
WO2008032772A1 (fr) Éjecteur d'encre et procédé de commande d'éjection
JP2007136330A (ja) インク吐出装置及びインク吐出方法
JP5309519B2 (ja) 画像形成装置
WO2009081804A1 (ja) 塗布装置および塗布方法
JP5497654B2 (ja) 液滴塗布方法及び装置
JP2007229958A (ja) 液滴吐出装置およびその制御方法
JP4217047B2 (ja) 素子形成システムおよび素子形成方法
US20030087026A1 (en) Multi-nozzle printing method for PLED displays
JP2008249781A (ja) パターン形成方法及び光学素子の製造方法
JP2009175168A (ja) 塗布装置及び塗布方法
JP7037790B1 (ja) 印刷装置及び印刷装置の制御方法
JP5073301B2 (ja) 塗布装置
JP2001286812A (ja) 色剤の塗布方法
JP5243954B2 (ja) カラーフィルタ製造方法およびその装置
JP4224314B2 (ja) 溶液の塗布装置及び塗布方法
JP2004358353A (ja) 液滴吐出装置、液滴吐出方法、薄膜形成方法、及び電気光学装置
JP2009109799A (ja) 塗布装置及び塗布方法
KR102638457B1 (ko) 노즐 검사 방법, 노즐 검사 장치 및 이를 포함하는 기판 처리 장치
JP4710258B2 (ja) カラーフィルタの形成方法と形成装置
JP4302749B2 (ja) インク吐出装置およびその制御方法
KR20090104661A (ko) 도포장치 및 도포방법
JP4526340B2 (ja) 凸版印刷装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050922

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081104

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081107

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111114

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121114

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131114

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees