JP4216992B2 - エンジンの動弁装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,シリンダヘッドにロッカ軸を介して揺動自在に支持されて,カム軸により揺動されるロッカアームを備え,このロッカアームの揺動端部を,シリンダヘッドに摺動自在に支持されるバルブのステムの端部に当接させた,エンジンの動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のかゝるエンジンの動弁装置は,図3に示すように,ロッカ軸012に揺動自在に支持されるロッカアーム013と,このロッカアーム013の一端部に摺接するカム軸014とを備え,そのロッカアーム013の他端部に螺着される調整ボルト20の先端に凸状球面08を形成し,この球面08を,バルブ04のステム04bの端部に形成した平坦面017に当接させ,この当接部を介してバルブ04に開閉動作を与えるようになっている(例えば,特許2757318号公報参照)。かゝる構成によれば,ロッカアーム及びバルブステムの当接部の摩擦を少なくして,バルブの開閉をスムーズに行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで,上記従来装置の構成では,ロッカ軸012とバルブ04との軸間距離Sが一定であっても,ロッカ軸012と凸状球面08の中心Oとの間の距離Lに誤差があると,ロッカアーム013の有効腕長さが変化することになり,そのような変化は,バルブ04の開閉ストロークに多少とも影響を及ぼすのもので,好ましくない。したがって,ロッカアーム013,特に凸状球面08を有する部分は,上記のような誤差を極力小さくするために高精度に加工しなければならないが,それはコスト面では不利となる。
【0004】
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,ロッカ軸とバルブとの軸間距離を一定にすれば,自ずからロッカ軸の軸線と凸状球面の中心との間の距離も定まるようにして,製作コストの低減に寄与し得る,前記エンジンの動弁装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,本発明は, シリンダヘッドにロッカ軸を介して揺動自在に支持されて,カム軸により揺動されるロッカアームを備え,このロッカアームの揺動端部を,シリンダヘッドに摺動自在に支持されるバルブのステムの端部に当接させた,エンジンの動弁装置において,前記シリンダヘッドに前記ロッカ軸を,その軸線が前記バルブの軸線と直交するように取り付け,前記ロッカアームを1枚の鋼板製とすると共に,相対向する一対の側壁部と,これら側壁部間を一体に連結する底壁部とで構成し,両側壁部の一端部に,前記ロッカ軸に回転自在に嵌合してロッカアームを揺動させる軸孔を形成すると共に,両側壁部の他端部上縁に,前記カム軸のカムが摺接する凹状且つ円弧状のスリッパ面を形成し,このスリッパ面の直下に位置する前記底壁部に平坦面を形成し,この平坦面に当接する凸状球面を,その球面中心がバルブの軸線上に来るようにバルブのステムの端部に形成したことを特徴とする。
【0006】
この特徴によれば,バルブのステムの端部に形成される凸状球面の中心は,該ステムの軸線上に位置するので,軸線が互いに直交するように取り付けられたロッカ軸とバルブとの軸間距離を一定にしさえすれば,自ずからロッカ軸の軸線と球面の中心との間の距離は一義的定まることになる。したがって,ロッカ軸の軸線と球面の中心との間の距離の精度管理は不要となり,製作コストの低減を図ることができる。
【0007】
また,前記ロッカアームを1枚の鋼板製とすると共に,相対向する一対の側壁部と,これら側壁部間を一体に連結する底壁部とで構成し,両側壁部に,前記ロッカ軸に回転自在に嵌合する軸孔を形成し,底壁部に前記平坦面を形成したことで,両側壁部と底壁部とで断面係数の大きく,曲げ剛性の高いロッカアームを構成することができ,しかもこれをプレス加工により容易に製作することができ,またロッカアームには球面を成形する必要がないから,プレス金型の製作も簡単となり,製作コストの更なる低減を図ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を,添付図面に示す本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0009】
図1は本発明の動弁装置を備えたエンジンの一部縦断側面図,図2は図1の2−2線断面図である。
【0010】
これら図面において,エンジンのシリンダヘッド1は,燃焼室2と,この燃焼室2に開口する吸気又は排気用のポート3とを有しており,そのポート3はバルブ4によって開閉される。このバルブ4は,ポート3の燃焼室2への開口部に埋設されたバルブシート5に着座する傘部4aと,シリンダヘッド1に固設されたバルブガイド6に摺動自在に支持されるステム4bとからなっており,これら傘部4a及びステム4bは,対向端面7で相互に溶接される。そのステム4bの上端面は凸状球面8に形成される。その際,球面8は,その中心Oがバルブ4の軸線A上に来るように形成される。このような球面8の形成は,切削や鍛造により容易に行うことができる。
【0011】
ステム4bの上端部外周にはリテーナ9が付設され,このリテーナ9とシリンダヘッド1との間に,バルブ4を閉じ方向に付勢するバルブスプリング10が縮設される。
【0012】
上記バルブスプリング10と協働してバルブ4を開閉作動する本発明の動弁装置11がシリンダヘッド1に配設される。この動弁装置11は,軸線Bがバルブ4の軸線Aと直交するようにして,シリンダヘッド1に固定して取り付けられるロッカ軸12と,このロッカ軸12に基端部を回動自在に支持されて揺動端部を前記ステム4bの上端部に当接させるロッカアーム13と,シリンダヘッド1に回転自在に支持され,ロッカアーム13の上面に摺接するカム14aを有するカム軸14とから構成され,このカム軸14は,図示しないクランク軸から駆動される。
【0013】
上記ロッカアーム13は1枚の鋼板をプレス加工して成形したものであって,相対向する一対の側壁部13a,13aと,これら側壁部13a,13a間を一体に連結する底壁部13bとからなっている。その両側壁部13a,13aの一端部に,前記ロッカ軸12に回転自在に嵌合する軸孔15,15が穿設され,また両側壁部13a,13aの上縁に,前記カム14aが摺接する凹状且つ円弧状のスリッパ面16が形成される。またスリッパ面16の直下に位置する底壁部13bには平坦面17が形成され,これが前記ステム4bの凸状球面8に当接するようになっている。
【0014】
次に,この実施例の作用について説明する。
【0015】
カム軸14が回転すると,スリッパ面16に摺接するカム14aの回転によりロッカアーム13をロッカ軸12周りに揺動させ,その揺動力は,互いに当接する平坦面17及び凸状球面8を介してバルブ4に伝達し,バルブスプリング10の戻し力と協働しながら,バルブ4に開閉動作を与えることができる。
【0016】
ところで,バルブ4のステム4bの上端部に形成された凸状球面8の中心Oはバルブ4の軸線A上に位置しているので,ロッカ軸12の軸線Bとバルブ4の軸線Aとの間の距離Sを一定にしさえすれば,自ずからロッカ軸12の軸線Bと球面8の中心Oとの間の距離Lは一義的に定まることになる。したがって,ロッカ軸12の軸線Bと球面8の中心Oとの間の距離Lの精度管理は不要となり,製作コストの低減を図ることができる。
【0017】
かくして,ロッカ軸12の軸線Bと球面8の中心Oとの間の距離Lのばらつきはなくなり,ロッカアーム13の有効長さを常に一定とすることができるため,バルブ4の開閉ストロークを安定化させることができる。
【0018】
また1枚の鋼板からなるロッカアーム13は,相対向する一対の側壁部13a,13aと,それらを相互に一体に連結する底壁部13bとで構成されるので,大なる断面係数を得て,曲げ剛性が強化されると共に軽量化される。しかもこのロッカアーム13はプレス加工により容易に製作することができ,また底壁部13bには球面を成形する必要がないから,プレス金型の製作も簡単となり,製作コストの更なる低減に寄与し得る。
【0019】
本発明は,上記実施例に限定されるものではなく,その要旨の範囲を逸脱することなく種々の設計変更が可能である。
【0020】
【発明の効果】
以上のように本発明の特徴によれば,シリンダヘッドにロッカ軸を介して揺動自在に支持されて,カム軸により揺動されるロッカアームを備え,このロッカアームの揺動端部を,シリンダヘッドに摺動自在に支持されるバルブのステムの端部に当接させた,エンジンの動弁装置において,前記シリンダヘッドに前記ロッカ軸を,その軸線が前記バルブの軸線と直交するように取り付け,前記ロッカアームを1枚の鋼板製とすると共に,相対向する一対の側壁部と,これら側壁部間を一体に連結する底壁部とで構成し,両側壁部の一端部に,前記ロッカ軸に回転自在に嵌合してロッカアームを揺動させる軸孔を形成すると共に,両側壁部の他端部上縁に,前記カム軸のカムが摺接する凹状且つ円弧状のスリッパ面を形成し,このスリッパ面の直下に位置する前記底壁部に平坦面を形成し,この平坦面に当接する凸状球面を,その球面中心がバルブの軸線上に来るようにバルブのステムの端部に形成したので,ロッカ軸の軸線と球面の中心との間の距離の精度管理を行わずとも,その間の距離のばらつきをなくすることができ,製作コストの低減を図ることができる。
【0021】
また,前記ロッカアームを1枚の鋼板製とすると共に,相対向する一対の側壁部と,これら側壁部間を一体に連結する底壁部とで構成し,両側壁部に,前記ロッカ軸に回転自在に嵌合する軸孔を形成し,底壁部に前記平坦面を形成したことで,両側壁部と底壁部とで断面係数が大きく,曲げ剛性も高く且つ軽量なロッカアームを構成することができ,しかもこれをプレス加工により容易に製作することができ,またロッカアームには球面を成形する必要がないから,プレス金型の製作も簡単となり,製作コストの更なる低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動弁装置を備えたエンジンの一部縦断側面図。
【図2】図1の2−2線断面図。
【図3】従来の動弁装置の側面図。
【符号の説明】
1・・・・・シリンダヘッド
4・・・・・バルブ
4b・・・・バルブのステム
8・・・・・凸状球面
12・・・・ロッカ軸
13・・・・ロッカアーム
13a・・・側壁部
13b・・・底壁部
14・・・・カム軸
14a・・・カム
15・・・・軸孔
16・・・・スリッパ面
17・・・・平坦面
A・・・・・バルブの軸線
B・・・・・ロッカ軸の軸線
Claims (1)
- シリンダヘッド(1)にロッカ軸(12)を介して揺動自在に支持されて,カム軸(14)により揺動されるロッカアーム(13)を備え,このロッカアーム(13)の揺動端部を,シリンダヘッド(1)に摺動自在に支持されるバルブ(4)のステム(4b)の端部に当接させた,エンジンの動弁装置において,
前記シリンダヘッド(1)に前記ロッカ軸(12)を,その軸線(B)が前記バルブ(4)の軸線(A)と直交するように取り付け,
前記ロッカアーム(13)を1枚の鋼板製とすると共に,相対向する一対の側壁部(13a)と,これら側壁部(13a)間を一体に連結する底壁部(13b)とで構成し,両側壁部(13a)の一端部に,前記ロッカ軸(12)に回転自在に嵌合してロッカアーム(13)を揺動させる軸孔(15)を形成すると共に,両側壁部(13a)の他端部上縁に,前記カム軸(14)のカム(14a)が摺接する凹状且つ円弧状のスリッパ面(16)を形成し,このスリッパ面(16)の直下に位置する前記底壁部(13b)に平坦面(17)を形成し,この平坦面(17)に当接する凸状球面(8)を,その球面中心(O)がバルブ(4)の軸線(A)上に来るようにバルブ(4)のステム(4b)の端部に形成したことを特徴とする,エンジンの動弁装置。
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