JP4215119B2 - アクリル系のホットメルト型粘着剤樹脂組成物及びそれを用いる粘着シート - Google Patents

アクリル系のホットメルト型粘着剤樹脂組成物及びそれを用いる粘着シート Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、UV硬化性のアクリルホットメルト型粘着剤樹脂組成物に関し、より詳細には、特定の相溶化成分を介在させることで、従来から課題にされていた粘着性能及びその操作性を向上させ、塗工粘着層の塗膜形成性及び塗膜外観の低下を防止させ、しかも、従来に比べて低廉なUV硬化性のアクリルホットメルト型粘着剤樹脂組成物及びそれを用いるUV硬化のホットメルト型粘着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、アクリル系重合体が溶剤型、熱硬化性の無溶剤型或いは懸濁型(エマルジョン)からなる接着剤、粘着剤、コート剤、被膜形成剤及び透明シート材として広範にさまざまな分野に利用されている。このような広範に各種の用途に用いられている中で、粘着剤(又は接着剤)は、製本、包袋、繊維加工、木工製品、自動車、エレクトロニクス等の分野において、従来からホットメルト型の粘着剤が使用され、紙、繊維、木材、ガラス、セラミックス、プラスチックス、金属及びこれらを組合わせた部材の接着又は接合に使用されている。その接合に際しては、通常、100〜200℃程度の加工温度で粘着剤を加熱溶融させ、被着体に塗布(塗工)させ、貼り合わせ、冷却・固化させて被着体同士を接合させる。また、その接合形態も、用途によっては完全に接着させる接合であったり、再剥離のできる接合であったり接合形態も多岐に及んで使用されている。
【0003】
また、近年に至っては、そのホットメルト型粘着剤のUV硬化型が多く提案されている。例えば、特開昭56−14574号公報には、アクリル酸エステルと、エポキシ基を有するアクリルグリシジルエーテル、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、グリシジル(メタ)アクリレート等のビニル性不飽和化合物のMw20,000〜30,000程度のエポキシ基を有するアクリル系共重合体に、紫外線、電子線等の活性光によりルイス酸を放出する触媒である2,4−ジクロロベンゼンジアゾニウムテトラクロロフェレート、パラニトロベンゼン−ジクロロベンゼンジアゾニウムテトラクロロフェレート等(UVカチオン開始剤に相当する)を含有させてなるUV硬化性のホットメルト型粘着剤組成物又はその組成物を用いた粘着テープが記載されている。
【0004】
また、特開平8−60127号公報には、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとシクロヘキサンエポキシド基を有するビニルモノマーとのMw1〜30万のアクリル共重合体を主成分に、ビニルモノマーのエポキシド基とカチオン重合性であるOH基を有するエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリオールを含有し、UVカチオン開始剤が介在するUV硬化性ホットメルト型アクリル系の粘着性組成物が記載されている。
【0005】
更には、特開平11−158451号公報には、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとビニルモノマーとのアクリル共重合体と、分子量が53〜約10万であるモノマー、オリゴマー、ポリマーのUVカチオン重合性化合物としてのエポキシ基を有する脂肪族、脂環式及び芳香族の何れかのエポキシド化合物を含有するUV硬化性ホットメルト型アクリル系の接着性組成物が記載されている。また、この公報の提案においては、必要に応じて、アルキレングリコール、ポリヒドロキシアルカン、ポリオキシアルキレンポリオール等のヒドロキシル基を有する化合物や、粘着付与樹脂として周知であるホットメルト型樹脂や、密着性向上のためにシランカップリング剤を添加させることができると記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような状況にあって、上述した公報に記載されている如く、従来からUV硬化性ホットメルト型のアクリル系粘着剤樹脂組成物が多く提案されている。これらの公報にも記載されている如く、UVカチオン硬化系の特色として速硬性を発揮させるものの、このような硬化性の高い系においては、従来からこれらの粘着樹脂組成物の成分構成においては、例えば、加熱下に溶融するベースポリマーとUVカチオン重合性化合物及び/又はUVカチオン開始剤との相溶性が悪かったり、その結果、硬化させた粘着剤層である塗膜の形成性に支障を来せたり又は塗膜の外観にクスミや発泡等を発生させたりして、実使用上から粘着剤としての使用を困難にさせる傾向にあった。
【0007】
また、上述されている公報にも提案されている如く、粘着剤を構成させる成分として、従来から粘着特性に係わってエポキシ基含有の成分の作用効果がよく知られている。その粘着剤成分としての重合体又は粘着硬化体において、特にシクロヘキサンモノエポキシド基を有する成分においては、従来から粘着性能の操作性を著しく低下させて、実使用における粘着加工作業のハンドリング性を著しく低下させる傾向にあった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、数種の配合成分からなる粘着剤樹脂組成物において、これらの成分の相溶化を向上させる目的で特定の相溶化成分を介在させることで、従来から課題にされていた粘着性能及びその操作性を向上させ、塗工粘着層である塗膜の形成性及び塗膜の外観等の低下が防止され、しかも、従来に比べて低廉な粘着剤であることを特徴とするUV硬化性のアクリル系ホットメルト型の粘着剤樹脂組成物を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上から本発明者は、上述した課題を解消させるために鋭意検討した結果、例えば、ホットメルト型の粘着剤を用いて粘着シートを作製するに際して、加温下に塗工及びUV照射硬化時の操作性に着目して粘着剤樹脂組成物を調製させたところ、従来から課題とされていた粘着剤塗膜の外観及び塗膜形成性に優れた粘着剤を見出すことができて、本発明を完成させるに至った。
【0010】
すなわち、本発明によるUV照射又は電子線照射下に重合硬化させてなるアクリル系のホットメルト型粘着剤組成物は、その主成分である粘着性ポリマー質(A)と、UVカチオン開始剤(B)と、シリコーン化合物(C)とを含有している。しかも、本発明によれば、主成分としてホットメルト型粘着剤樹脂組成物に含有する粘着性ポリマー質(A)として、ヒドロキシル基を導入されたMw50,000〜600,000の範囲にあるアクリル系ベースポリマー(a)と、エポキシ基を導入されたMw5、000〜30,000の範囲にある(メタ)アクリル系低分子量体からなるUVカチオン重合性化合物(b)と、粘着付与樹脂(c)とを構成成分として含有されていることを特徴とするUV硬化性のアクリル系ホットメルト型粘着剤樹脂組成物を提供する。
【0011】
また、本発明によれば、このような粘着剤組成物を加熱溶融下に塗工させて、UV照射等下に硬化させてなる粘着剤層が形成されていることを特徴とするUV硬化性のアクリル系ホットメルト型粘着シートを提供する。
【0012】
(作用)
以上から、加熱溶融下に塗工されて、UV照射等下に硬化する粘着性塗膜を形成する本発明のアクリル系ホットメルト型粘着剤樹脂組成物中には、主成分として粘着性ポリマー質(A)が含有されている。この粘着剤組成物中に含有する粘着性ポリマー質(A)は[ヒドロキシル基が導入されたアクリル系ベースポリマー(a)−エポキシ基が導入された(メタ)アクリル系低分子量体からなるUVカチオン重合性化合物(b)−粘着付与樹脂(c)]とを主成分として配合構成されている。このように配合構成されている内の本発明で用いている粘着付与樹脂(c)は、格別に特定する粘着付与樹脂ではなく、従来から周知である粘着付与樹脂が配合されている。しかしながら、その及ぼす作用は、後述する実施例に示す事実からも明らかなように単に粘着力を付与向上させるに止まらず、粘着性能を維持させて、しかも、粘着剤として実使用可能な塗膜の形成性及び塗膜の外観性を付与させている。これらの作用は、粘着性ポリマー質(A)の他の配合成分である[特定のアクリル系ベースポリマー(a)−特定のUVカチオン重合性化合物(b)]との相互作用として発揮されているものと理解される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明によるUV照射下又は電子線照射下に重合硬化させてなるアクリル系ホットメルト型の粘着剤樹脂組成物及びその組成物を用いてなる粘着シートの実施の形態について説明する。
【0014】
既に上述した如く、本発明によるアクリル系のホットメルト型粘着剤樹脂組成物中の主成分である粘着性ポリマー質(A)は、ヒドロキシル基を導入されたMw50,000〜600,000の範囲にある特定のアクリル系ベースポリマー(a)と、エポキシ基を導入されたMw5、000〜30,000の(メタ)アクリル系低分子量体からなる特定のUVカチオン重合性化合物(b)と、従来から周知である粘着付与樹脂(c)とを含有しさせて構成されている。この粘着付与樹脂(c)が、単に粘着力を付与向上させる成分として作用を発揮されるに止まらず、粘着剤として実使用可能な塗膜の形成性を発揮させ、しかも、塗膜の外観性を付与させる成分として作用する特定成分であることが本発明における第1の特徴である。その作用は粘着性ポリマー質(A)の構成成分として粘着付与樹脂(c)の有無に係わって、後述する実施例1〜15の事実として表3に示す粘着力及び比較参照例として粘着付与樹脂(c)を削除させた配合に係わる比較例1〜18の事実として表4に示す塗膜形成性及びその外観特性を比較参照することからよく理解される。
【0015】
また、本発明において、粘着剤樹脂組成物の主成分として含有されている粘着性ポリマー質(A)の上述する如く発揮される作用効果に対しては、UVカチオン開始剤(B)の介在下に添加されているシリコーン化合物(C)が、加熱溶融下において粘着性ポリマー質(A)を構成する[ヒドロキシル基が導入されたアクリル系ベースポリマー(a)と、エポキシ基が導入された(メタ)アクリル系低分子量体からなるUVカチオン重合性化合物(b)と、粘着付与樹脂(c)と]の各成分間の相溶性を促進させる相溶性促進剤として含有されている。しかも、この溶融下に相溶化された粘着剤樹脂組成物層にUV又は電子線の照射させて効果的に硬化させる硬化促進剤としても含有されていることが本発明における第2の特徴である。その作用は、粘着性ポリマー質(A)の構成成分に対するシリコーン化合物(C)の係わりとして、後述する実施例1〜15の事実として表3に示す粘着特性(粘着力、保持力、熱安定性)に比較参照例として粘着付与樹脂(c)を削除した比較例1〜14の事実及びUVカチオン重合性化合物(b)を削除した比較例14〜18として表5に示す粘着特性及び塗膜形成性又はその外観特性を比較参照することからよく理解される。
【0016】
そこで、本発明において、ヒドロキシル基を導入されたMw50,000〜600,000の範囲にある特定するアクリル系ベースポリマー(a)としては、例えば、ヒドロキシ基含有重合性化合物類と他のアクリル系不飽和重合性モノマーの少なくとも1種以上との共重合物又は必要に応じてヒドロキシ基含有重合性化合物類の単独重合物として適宜使用することができる。本発明において、このヒドロキシ基含有重合性化合物類として、例えば、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸又はメタクリル酸とポリプロピレングリコール又はポリエチレングリコールとのモノエステル、ラクトン類と(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチルとの付加物等が挙げられる。また、この特定するアクリル系ベースポリマー(a)は、好ましくはMw50,000〜600,000の範囲にあり、更に好ましくはMw60,000〜500,000の範囲にあるヒドロキシル基が導入されたアクリル系ベースポリマー(a)である。
【0017】
そこで、本発明において、他のアクリル系不飽和重合性モノマーとして、例えば、アクリル酸アルキルエステル類、アクリル酸アニールエステル類、アクリル酸アルコキシアルキル類、アクリル酸又はメタアクリル酸及びそのアルカリ金属塩、メタアクリル酸アルキルエステル類、メタアクリル酸アリールエステル類、メタクリル酸アルコキシアルキル類、(ポリ)アルキレングリコールのジアクリル酸エステル類、(ポリ)アルキレングリコールのジメタアクリル酸エステル類、多価アクリル酸エステル類、スチレン系単量体、ハロゲン化ビニル化合物、脂環式アルコールのメタクリル酸エステル類、オキサゾリン基含有重合性化合物、アジリジン基含有重合性化合物、不飽和カルボン酸又はその部分エステル化合物及びその無水物、反応性ハロゲン含有ビニル単量体、アミド基含有ビニル単量体、有機ケイ素基含有ビニル化合物単量体等が挙げられる。
【0018】
また、本発明においては、これらのモノマーの種類から特に限定することなく適宜好適に選択使用することができるが、本発明においては、原料として比較的に低廉で、透明性に優れ、しかも、モノマー種が多く、強度等の特性を所望する値にコントロールし易い等の観点から、好ましくは、アクリル酸アルキルエステル類や、メタクリル酸アルキルエステル類の単独又はこれらの(メタ)アクリル酸アルキルエステル類を主成分にして、他のモノマー類の少なくとも1種を適宜好適に組合わせて使用することができる。
また、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類に他のモノマー類を組合わせて使用する場合、その配合割合は、用途、発現させる特性にもよるが、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類の100重量部に対して、他のモノマー類の少なくとも1種を0.1〜99重量部の範囲で適宜添加することができる。
【0019】
そこで、これらのモノマー類の具体例として、アクリル酸アルキルエステル類としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル等が挙げられる。アクリル酸アリールエステル類としては、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル等が挙げられる。アクリル酸アルコキシエステル類としては、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸プロポキシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸エトキシプロピル等が挙げられる。メタクリル酸アルキルエステル類としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシル等が挙げられる。メタクリル酸アリールエステル類としては、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル等が挙げられる。メタクリル酸アルコキシアルキル類としては、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシエチル、メタクリル酸プロポキシエチル、メタクリル酸ブトキシエチル、メタクリル酸エトキシプロピル等が挙げられる。多価アクリル酸エステル類としては、トリメチロールプロパントリメタクリル酸エステル等が挙げられる。多価メタクリル酸エステルとしては、トリメチロールプロパントリメタクリル酸エステル等が挙げられる。ニトリル系としては、アクリルニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。ビニル化合物としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、n−酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、パーサティック酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、p−t−ブチル安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、塩化ビニリデン、クロロヘキサンカルボン酸ビニル、アクリル酸−2−クロロエチル、メタクリル酸−2−クロロエチル等が挙げられる。アクリル酸シクロヘキシル等の脂環式アルコールのアクリル酸エステルや、メタクリル酸シクロエキシル等の脂環式アルコールのメタクリル酸エステル等が挙げられる。オキサゾリン基含有重合性化合物類としては、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロピニル−2−オキサゾリン等が挙げられる。アジリジン基含有重合性化合物類としては、アクリロイルアジリジン、メタクリロイルアジリジン、アクリル酸−2−アジリジニルエチル、メタアクリル酸−2−アジリジニルエチル等が挙げられる。フッ素ビニル単量体類としては、フッ素置換メタクリル酸アルキルエステル、フッ素置換アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。不飽和カルボン酸類としては、アクリル酸、メタアクリル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸等が挙げられ、また、これらの誘導体として、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物、メタクリル酸アミノエチルおよびメタクリル酸アミノプロピル等が挙げられる。アミド基含有ビニル単量体類としては、メタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メトキシエチルメタクリルアミド、N−ブトキシメチルメタクリルアミド等が挙げられる。アミノ基含有エチレン性不飽和化合物類としては、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸プロピルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸アミノプロピル、メタクリル酸フェニルアミノエチル、メタクリル酸シクロヘキシルアミノエチルなどのアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル系誘導体類、N−ビニルジエチルアミン、N−アセチルビニルアミンなどのビニルアミン系誘導体類、アリルアミン、メタクリルアミン、N−メチルアクリルアミン、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドなどのアリルアミン系誘導体、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミドなどのアクリルアミド系誘導体、p−アミノスチレンなどのアミノスチレン類、6−アミノヘキシルコハク酸イミド、2−アミノエチルコハク酸イミド等が挙げられる。
【0020】
また、これらのモノマー(A)類は、反応条件にもよるが、気体、液体又は固体であっても特に限定されないが、その取り扱い性等から、好ましくは、常温で液体であることが好適であり、また、これらの単独又は何れか複数を組合わせて適宜使用することができるが、既に上述した如く、本発明においては、アクリル酸アルキルエステル類又はこれらを主成分に、上述した他の重合性不飽和結合を有するモノマー類の単独又は複数を組み合わせて、適宜好適に使用することができる。本発明では、これらの中でも、好ましくは、例えば、ラジカル重合の容易さの観点からメタクリル酸アルキルエステル類のMMA、EMA、n−BMA、アクリル酸アルキルエステル類のBA、2−EHA等を単独又はその複数を組合わせて使用することができる。
【0021】
そこで、ヒドロキシ基含有重合性化合物類の単独重合物又は他のアクリル系不飽和重合性モノマーとの共重合物を適宜使用して得られる本発明で使用する特定するアクリル系ベースポリマー(a)としては、アクリル系ベースポリマー(a)中に、好ましくは、ヒドロキシル基がJIS K0070法に準拠させて得られる水酸基価で表して12〜36mgKOH/gの範囲で、更に好ましくは、水酸基価が13〜34mgKOH/gの範囲にあれば適宜好適に本発明で特定するアクリル系ベースポリマー(a)として使用することができる。この水酸基価が下限値の12mgKOH/g未満では、粘着剤性能上の凝集力が不足し、一方、上限の36mgKOH/gを超える量では、その含有量の増加の割に格別の効果が発現されない。また、ヒドロキシル基を導入されたアクリル系ベースポリマー(a)の分子量は、好ましくは、Mwとして50,000〜600,000の範囲で、更に好ましくは、Mw60,000〜500,000の範囲にあることが好適である。この分子量Mwが下限値の50,000未満では、粘着剤性能上の凝集力が不足であり、一方、上限のMw600,000を超えると所定の加熱温度下におけるホット溶融化の溶融粘度が高くなり、塗工性を著しく損なわれて好ましくない。
【0022】
また、エポキシ基含有重合性化合物類としては、アリルグリシジルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、(メタ)アクリル酸−2−エチルグリシジルエステル、2−メチルアリルグリシジルエーテル、スチレン−p−グリシジルエステル、グリシジル(メタ)アクリル酸グリシジル、p−スチレンカルボン酸のアルキルグリシジルエステル、3,4−エポキシ−1−ブテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ブテン、3,4−エポキシ−1−ペンテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ペンテン、5,6−エポキシ−1−ヘキセン等を挙げることができる。
【0023】
特に、本発明においては、UVカチオン硬化系の特徴である速硬化性の観点から、従来から周知である、ホットメルト型粘着剤に有効使されているエポキシ基を有するモノマーが、好ましくは、シクロヘキサンモノエポキシ基を有するビニルモノマーであることが好適である。このようなモノマーとして、例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルエチレン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、ビニルシクロヘキセンモノオキシド、ビニルシクロヘキセンジオキサイド等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。このエポキシ基が、UVカチオン重合性化合物(b)100g中に、好ましくは、2〜8gの範囲で、更に好ましくは、4〜8gの範囲であることが適宜好適である。このエポキシ基量が、下限値の2g未満では、粘着性能上の凝集力が不足する傾向にあり、一方、上限値の8gを超えるとその含有量の増加割合の程に効果がなく、単にコスト的に不利になるだけで好ましくない。また、本発明において、上述するエポキシ基量をエポキシ価度で示すと、UVカチオン重合性化合物(b)中に、JIS K7236法に準拠させて得られるエポキシ価度で表して0.011〜0.044eq/100gの範囲で含有させている。
【0024】
また、本発明において、このアクリル系ベースポリマー(a)の100重量部当たり、UVカチオン重合性化合物(b)が5〜35重量部の範囲で適宜好適に用いられる。このUVカチオン重合性化合物(b)が下限値の5重量部未満では、粘着性能上の凝集力が不足する傾向にあり好ましくなく、一方、上限値の35重量部を超えると凝集力が不足し、また、ホットメルト型粘着剤の加熱溶融時に粘度上昇の傾向から好ましくなく、また、本発明において、粘着付与樹脂(c)が5〜60重量部であって、粘着付与樹脂(c)が下限値の5重量部未満では、粘着性能上の粘着力の不足及び塗膜形成性を悪化(又は低下)させる傾向から好ましくなく、一方、上限値の60重量部を超えると凝集力不足、ホットメルト型粘着剤の過熱時に粘度上昇の傾向にあることから好ましくない。更には、このシリコーン化合物(C)が0.05〜0.3重量部の範囲にあって、シリコーン化合物(C)が下限値の0.05重量部未満では、UV照射時に硬化不足の傾向から好ましくなく、一方、上限値の0.3重量部を超えるとUV照射時に硬化不足の傾向から好ましくない。
【0025】
そこで、このようなシリコーン化合物(C)(又はシラン化合物)としては、例えば、アルコキシシラン、アシロキシシラン、シランカップリング剤、シリル化剤等のシラン化合物を挙げることができる。例えば、アルコキシシランとしては、Si(OMe)4 ,MeSi(OMe)3 ,MeSi(OMe),MeSi(OMe) ,CSi(OMe)3 ,n−C37Si(OMe)3 ,n−C613Si(OMe)3 ,n−C1021Si(OMe)3 ,CH=CHSi(OMe)3 ,C65Si(OMe)3 ,(C65)Si(OMe);特に、通常に知られているシランカップリング剤として、NHCHCHNHCHCHCHMeSi(OMe)3 ,NHCHCHNHCHCHCHSiMe(OMe),HSCHCHCHSi(OMe)3 ,CNHCHCHCHSi(OMe)3 ,CH=(CH)CCOOCHCHCHSi(OMe)3 ;また、Si(OEt)4 ,MeSi(OEt)3 ,MeSi(OEt) ,MeSiOEt等が挙げられ、また、アシロキシシランとしては、MeSi(OCOCH),CSi(OMe)3 ,CH=CHSi(OCOCH) 等が挙げられ、更には、シリル化剤としては、MeSiCl,(MeSi)NH,(MeSiNH)C=O,CH3CONHSiMe等を挙げることができる。また、シランカップリング剤について更に説明すれば、通常、Rn−Si(OR4−nとして表される式中において、Rはアルキル基、アミノアルキル基、アルケニル基で、Rは、アルキル基またはアルコキシアルキル基であり、nは1〜3の整数である。本発明において、特に、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、また、R、Rが共にアルキル基のテトラエチルシリケート、テトライソプロピルシリケート、テトラブチルシリケート等であるものが好適に使用される。
【0026】
また、UVカチオン開始剤(B)としては、UVカチオン重合性化合物(B)の重合を開始させるカチオンを、光の照射で生成させるものであれば特に限定されることなく用いられる。例えば、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族鉄錯塩等を挙げることができ、本発明において、その配合量は、重量基準で表して、UVカチオン開始剤(B):シリコーン化合物(C)=1:0.05〜1:5の範囲にあれば好適である。この両者に係わって、この配合割合から外れると、特に、UV照射時の硬化不足、塗膜発泡、クスミ等の実使用上での取り扱い性の低下や、塗膜外観不良の発生等から好ましくない。
【0027】
また、本発明によるアクリル系のホットメルト型粘着剤組成物には、必要に応じて、このような粘着剤の用途として、粘着シート、被覆形成剤、コート剤、積層フィルム等の接着及び接合に用いる用途にもよるが、必要に応じて、粘着剤の粘着性特性等を損なわせぬ範囲内で、それ自体公知の配合剤、例えば、可塑剤、滑剤、硬化促進剤、増感剤、被膜形成助剤、剥離剤、充填剤、消泡剤、増粘剤、耐熱性付与剤、難燃性付与材剤、帯電防止剤、導電性付与剤、紫外線吸収剤、防曇剤、抗菌・防カビ剤、染料、顔料、無機・有機の球状微粒子又は繊維等を適宜配合させることができる。
【0028】
そこで、本発明によるUV照射下又は電子線照射下に重合硬化させて粘着剤として用いられるアクリル系のホットメルト型粘着剤組成物の製造方法について以下に説明をする。
【0029】
この本発明によるアクリル系のホットメルト型粘着剤組成物は、既に上述した如く、主成分である粘着性ポリマー質(A)と、UVカチオン開始剤(B)と、シリコーン化合物(C)とを含有する粘着剤組成物である。また、本発明においては、この粘着剤組成物中に構成成分として含有されている粘着性ポリマー質(A)は、少なくとも、ヒドロキシル基が導入されたMwが50,000〜600,000の範囲にあるアクリル系ベースポリマー(a)と、エポキシ基が導入された(メタ)アクリル系低分子量体のMwが5,000〜30,000の範囲にあるUVカチオン重合性化合物(b)と、粘着付与樹脂(c)とを構成成分として粘着剤組成物中に含有されていることが特徴である。
【0030】
そこで、本発明においては、順序は特に限定する必要はないが、粘着性ポリマー質(A)を構成するアクリル系ベースポリマー(a)と、UVカチオン重合性化合物(b)とのそれぞれを予め調製する。
【0031】
アクリル系ベースポリマー(a)を調製させる重合方法としては、塊状重合や、乳化及び懸濁重合等のエマルジョン重合等に特に限定されないが、窒素パージ下にある密閉型反応装置に、上述した他のアクリル系不飽和重合性モノマーの単独モノマー又はその2種以上の混合モノマーの90〜96重量部と、上述したヒドロキシ基含有重合性モノマーの少なくとも1種の4〜10重量部と、所定量の重合開始剤とを添加させて、塊状重合させて重量平均分子量(Mw)が5万〜60万の範囲にあるアクリル系ベースポリマー(a)を調製した。そのアクリル系ベースポリマー(a)中のヒドロキシル基が水酸基価として12〜36mgKOH/gの範囲であった。次いで、(メタ)アクリル系低分子量体であるUVカチオン重合性化合物(b)を調製する重合方法としては、同じく窒素パージ下にある密閉型反応装置に、上述した他のアクリル系不飽和重合性モノマーの単独モノマー又はその2種以上の混合モノマーの92〜96重量部と、上述したエポキシ基がシクロヘキサンモノエポキシ基含有重合性モノマーの少なくと1種の3〜10重量部と、所定量のNDM等の分子量調整するための連鎖移動剤とを添加させてシロップ状組成物を調製した。次いで、この調製したシロップ状物の100重量部に、所定量の過酸化物系開始剤等を添加・混合させた後、110〜135℃×1〜2hrで静置させて、塊状重合(又はシロップ状組成物を固形化させて)させて重量平均分子量(Mw)が0.5万〜3万の範囲にある(メタ)アクリル系低分子量体であるUVカチオン重合性化合物(b)を調製した。このようにして得られたUVカチオン重合性化合物(b)のエポキシ価が0.011〜0.044eq/100gの範囲にあった。
【0032】
次いで、このように予め調製させたアクリル系ベースポリマー(a)とUVカチオン重合性化合物(b)とを用いて、アクリル系ベースポリマー(a)の100重量部と、UVカチオン重合性化合物(b)の5〜35重量部と、従来から粘着付与樹脂として周知であるロジン系、テルペン系、芳香族系、アクリル系等から選ばれる少なくとも1種の粘着付与樹脂(c)の5〜60重量部とを、混合させて粘着性ポリマー質(A)を調製した。これらの混合方法としては特に限定する必要がなく、従来から公知の混合方法で適宜に調製することができる。その混合・混練装置としては、例えば、バンバリーミキサー、各種のニーダー、一軸又は二軸押出型混練機等を挙げることができる。次いで、同様の混合装置を用いて、この粘着性ポリマー質(A)に、上述したシリコーン化合物(C)を、この粘着性ポリマー質(A)の構成成分であるアクリル系ベースポリマー(a)の100重量部当り、0.05〜0.3重量部の範囲になるように添加することができる。更には、UVカチオン開始剤(B)を、既に上述したUVカチオン開始剤(B):シリコーン化合物(C)=1:0.05〜1:5の範囲になるように添加・混合(又は混練)することで本発明によるアクリル系ホットメルト型粘着剤樹脂組成物が調製される。
【0033】
以上のように調製される本発明によるUV又は電子線の照射下に硬化するアクリル系のホットメルト型粘着剤組成物を粘着剤に用いて粘着シートを作製する方法について以下に説明する。
【0034】
この樹脂組成物を加熱溶融させて基材上(被着体)に塗布させる方法については特に限定されない。通常、ホットメルトアプリケーターや、ホットメルトコーター等により加熱溶融した粘着剤樹脂組成物を被着体に塗布する方法、また、溶融した粘着剤樹脂組成物中に被着体を浸漬する方法、また、ホットメルトエアガーンで溶融した粘着剤樹脂組成物を被着体に噴霧する方法、また、押出機により溶融した粘着剤樹脂組成物と挟持する被着体を押出す方法等が挙げられる。本発明によるアクリル系のホットメルト型粘着剤樹脂組成物は、これらの何れの方法にも適宜好適に対処することができる。また、粘着剤組成物の塗布装置への供給としては、ペールアンローダー、カートリッジディスペーサー等を用いて、例えば、ホットメルトアプリケーターにアクリル系のホットメルト型粘着剤組成物を供給させるか、ペレット、ブロック、ステック、ビレット等の形態で塗布装置に供給することができる。また、加熱溶融・塗布後、UV等の光照射下に重合硬化させる光としては、配合されているカチオン開始剤の種類や、その配合量にもよるが、通常、好ましくは、紫外線(UV)照射が用いられ、200〜600nmの波長を含む光で、蛍光ランプ、高圧水銀灯等の通常用いられている光源が好適に使用される。
【0035】
また、本発明によるアクリル系のホットメルト型粘着剤組成物が塗布(適応)できる被着体としては、特に限定することなく適応され、例えば、鉄、銅、アルミニウム、ステンレス等の金属及び合金、各種のプラスチック(シート、フィルム、成形物、積層体)、ガラス、コンクリート、セラミックス等の無機材、木材、紙、布(織布、不織布)等のセルロース系材、皮革等が挙げられる。
【0036】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これらの実施例にいささかも限定されるものではない。
【0037】
<各種性能評価>
粘着力:対SUS、23℃/65%RH雰囲気下、180°剥離のN/m
保持力:対SUS、荷重1kgの鉛直方向、測定時間1hr
No;ズレ無し、↓;落下、なお、粘着力及び保持力は、測定用試料作成後(UV照射後)の6時間経過後に測定をする。
熱安定性:120〜160℃温度雰囲気下にPSA試料を静置させて1hr毎に粘度、状態を観察する。
塗膜形成性:測定用試料を指で擦り、基材からの粘着剤塗布面の剥がれ程度を目視観察及び指触感触を評価する。
ゲル分率:測定用試料を酢酸エチルに浸漬させ、1昼夜放置後の不溶分を重量%で表示する。
分子量:GPC法により求めた重量平均分子量(Mw)で、GPCには、カラムに東ソー(株)製のGMH−HT、GMH−HTLを用い、溶媒にはオルソジクロロベンゼンを用いた。
水酸基価:試料1gをアセチル化させた時、水酸基と結合した酢酸を中和するに要する水酸化カリウム(KOH)のmg数(mg・KOH/g)で表す。その測定法は、JIS K0070の無水酢酸法に準拠させて、試料にアセチル化試薬・無水酢酸−ピリジン溶液を加えて溶解させ、アセチル化反応をさせ、放冷後、水、トルエンを加えて調整した滴定試料液を、KOHエタノール溶液で電位差滴定で水酸基価を求める。
エポキシ価:試料100g中に含まれるエポキシ基のグラム当量数(eq/100g)で示す。その測定法は、JIS K7236法に準拠させて、試料に酢酸、クロロホルムを加えて溶解し、次いで、臭化テトラエチルアンモニウム−酢酸溶液を加え混合後、0.1N過塩素酸−酢酸溶液で電位差滴定を行い、エポキシ当量を求め、エポキシ価=100/エポキシ当量の式から算出する。
【0038】
本発明に用いるアクリル系ベースポリマー(a)を調製法1〜4によって調製して、それぞれアクリル系ベースポリマー(a)の▲1▼〜▲4▼として用いた。
調製法1: コンデンサー、窒素ガス導入管、温度計、撹拌装置を備えた容量2lの丸底フラスコに、2-エチルヘキシルアクリレート(以下、2EHAと記す)の64.4重量部、ノルマルブチルアクリレート(以下、nBAと記す)の64.4重量部と、2ヒドロキシエチルアクリレート(以下、2HEAと記す)の11.2重量部と、n-ドデシルメルカプタン(以下、nDMPと記す)の0.3重量部とを加え、窒素パージ後、塊状重合を行い、Mw18万のアクリル系のベースポリマー(a)▲1▼を得た。
調製法2: 調製法1において、nDMPを0.15重量部にした以外は、ベースポリマー(a)▲1▼と同様にして、Mw35万のアクリル系のベースポリマー(a)▲2▼を得た。
調製法3: 調製法2において、2EHAを67.2重量部、nBAを67.2重量部、2HEAを5.6重量部とした以外は、ベースポリマー(a)▲2▼と同様にして、Mw35万のアクリル系のベースポリマー(a)▲3▼を得た。
調製法4: 調製法1において、2HEAの替わりに、脂環式エポキシ基であるシクロヘキサンモノエポキシ基を有するアクリル系モノマーであるダイセル化学工業(株)製のCYCLOMER A200の11.2重量部とした以外は、ベースポリマー(a)▲1▼と同様にしてMw18万のアクリル系のベースポリマー(a)▲4▼を得た。
【0039】
次いで、本発明に用いる(メタ)アクリル系低分子量体であるUVカチオン重合性化合物(b)を調製法5〜9によって調製して、それぞれUVカチオン重合性化合物(b)の▲5▼〜▲9▼として用いた。
調製法5: 調製法1で用いた同様の反応装置を用いて、イソブチルメタクリレートの110.4重量部と、CYCLOMER A200の9.6重量部と、NDMの4重量部とからなるシロップ状組成物を得た。このシロップ状組成物100重量部に日本油脂(株)製の過酸化物系開始剤であるパークミルNDの0.5重量部とパーヘキシルOの0.5重量部とを混合させた後、120℃×1.5hrで静置させてMw1万の(メタ)アクリル系低分子量体(b)▲5▼を得た。
調製法6: イソブチルメタクリレートの115.2重量部、CYCLOMER A200の4.8重量部とした以外は、調製法5と同様にしてMw1万の(メタ)アクリル系低分子量体(b)▲6▼を得た。
調製法7: 調製法5において、NDMを2重量部とした以外は、調製法5と同様にしてMw3万の(メタ)アクリル系低分子量体(b)▲7▼を得た。
調製法8: 調製法5において、CYCLOMER A200の替わりにグリシジルメタクリレートの11.2重量部とした以外は、調製法5と同様にしてMw1万の(メタ)アクリル系低分子量体(b)▲8▼を得た。
調製法9: 調製法5において、イソブチルメタクリレートの替わりに、2EHAの110.4重量部とした以外は、調製法5と同様にしてMw1万の(メタ)アクリル系低分子量体(b)▲9▼を得た。
【0040】
(実施例1〜15)
本発明によるUV硬化性のアクリル系ホットメルト型粘着剤組成物を調製するため、まず、調製法1〜3で得られたアクリル系ベースポリマー(a)の▲1▼〜▲3▼のそれぞれと、調製法5〜7、9で得られたシクロヘキサンモノエポキシ基を導入した(メタ)アクリル系低分子量体であるUVカチオン重合性化合物(b)のそれぞれ▲5▼〜▲7▼、▲9▼と、粘着付与樹脂(c)である荒川化学(株)製の製品名ペンセルの製品番号D135及びKE311とを用いて、表1に示す配合でプレミックスさせた15種の粘着性ポリマー質(A)なる試料をそれぞれ調製した。次いで、それぞれの試料に、表1に示すようにダウ・ケミカル(株)製の製品名CYRACUREの製品番号UVI6990なるUVカチオン開始剤(B)と、日本ユニカー(株)製の製品名NUC-SILICONEの製品番号L7604なるシリコーン化合物(C)とを配合させて、表1に示す組成からなる本発明によるアクリル系ホットメルト型粘着剤組成物を調製し、それぞれ実施例1〜15なる試料番号として表1に示した。次いで、調製した実施例1〜15のアクリル系ホットメルト型粘着剤組成物のそれぞれについて、PETフィルム基材上に厚さ25μmになるように加熱溶融・塗布させた後、その塗工面に水銀ランプ(照射強度:220mW/cm)を積算光量50mJ/cmで照射させて、試験用粘着シートを作製して粘着剤としての各種の性能及び特性を評価した。
【0041】
次いで、本発明のアクリル系ホットメルト型粘着剤組成物に係わる特徴である主構成成分である粘着性ポリマー質(A)に対して、この粘着性ポリマー質(A)の構成成分に係る粘着力、保持力及び熱安定性についての結果を表3に示した。また、特に本発明のアクリル系ホットメルト型粘着剤組成物の特徴であるシリコーン化合物の添加効果として、粘着力及びゲル分率の経時的特性についての結果を表4に示した。
【0042】
(比較例1〜18)
実施例1〜15として調製した本発明によるアクリル系ホットメルト型粘着剤組成物の特徴を明確にさせるために、表2に示す配合からなるアクリル系樹脂組成物を調製し、それぞれ比較例1〜18なる試料番号として表2に示した。まず、粘着性ポリマー質(A)として、調製法1及び4で得られたアクリル系ベースポリマー(a)の▲1▼、▲4▼と、調製法5、7及び8で得られたシクロヘキサンモノエポキシ基を導入した(メタ)アクリル系低分子量体であるUVカチオン重合性化合物(b)の▲5▼、▲7▼、▲8▼と、ダウ・ケミカル(株)製の2官能−脂肪族脂環式エポキシ樹脂の製品名CYRACUREの製品番号UVR6110及びダイセル化学工業(株)製の4官能−脂肪族脂環式エポキシ樹脂の製品名エポリードの製品番号GT400とを用いた以外は、実施例と同様の粘着付与樹脂(c)及びUVカチオン開始剤(B)、更にはシリコーン化合物(C)とを用いて表2に示す配合からなるアクリル系樹脂組成物の試料番号比較例1〜18をそれぞれ調製した。
【0043】
そこで、本発明によるアクリル系ホットメルト型粘着剤組成物の作用効果としての特徴を明確にするために、比較例1〜18なるアクリル系樹脂組成物を実施例と同様にしてUV硬化のホットメルト型粘着剤として用いて、その粘着力、保持力及び熱安定性、粘着力及びゲル分率の経時的特性等を実施例と同様に評価して、その結果をそれぞれ表5〜7に示した。特に、表5からは、本発明によるアクリル系ホットメルト型粘着剤組成物の主構成成分である粘着性ポリマー質(A)を構成する粘着付与樹脂(c)の係わりを、より明確にさせることができる。また、表6からは、粘着性ポリマー質(A)を構成する(メタ)アクリル系低分子量体のUVカチオン重合性化合物(b)に係わって、更には、表7からは、特にアクリル系ベースポリマー(a)として脂環式エポキシ基を導入されたベースポリマーに係わってのそれぞれの結果を示した。
【0044】
なお、表1〜表7中の▲1▼〜▲4▼は、それぞれアクリル系ベースポリマー(a)を示し、▲5▼〜▲9▼は、それぞれ(メタ)アクリル系低分子量体のUVカチオン重合性化合物(b)を示し、また、物性数値以外の数字は各成分の配合重量部数を示し、更には(a)、(b)及び(c)は、それぞれアクリル系ベースポリマー、UVカチオン重合性化合物及び粘着付与樹脂を示す。また、表中のUVI6990はUVカチオン開始剤(B)を、L7604はシリコーン化合物(C)を、D135及びKE311はそれぞれ粘着付与樹脂(c)を示す。また、UVR6110は脂肪族脂環式エポキシ樹脂(2官能)を、GT400は脂肪族脂環式エポキシ樹脂(4官能)を示し、表5におけるイ)、ロ)の表示はそれぞれUVR6110、GT400を示す。
【0045】
<表1及び表3>
表1及び表3に表示する実施例1〜15の配合及び評価結果を参照すると、本発明によるUV硬化性であるアクリル系ホットメルト型粘着剤組成物の第1の特徴は、表1に示す配合から明らかなように、粘着性ポリマー質(A)が[アクリル系ベースポリマー(a)と(メタ)アクリル系低分子量体であるUVカチオン重合性化合物(b)と粘着付与樹脂(c)]とを組合わせの主成分として構成されている粘着剤組成物である。しかも、これらの(a)及び(b)に係わっては、上記の調製法1〜3、5、6及び9に基づき得られた所定の官能基量、重量平均分子量(Mw)を有し、また、所定の配合量で組合わせ調製されている。このように調製された実施例1〜15の本発明の粘着剤組成物は、表3に示した粘着力、保持力、熱安定性の評価から明らかなように粘着力、保持力及び熱安定性に係わって、何れも優れた粘着剤性能を発揮するUV硬化性のアクリル系ホットメルト型粘着剤組成物であることが分かる。
なお、本発明においては、表3及び表5に示す粘着剤の諸性能(粘着力、保持力、熱安定性)は、ホットメルト、UV硬化後の初期における粘着剤組成物を評価試料とした。
【0046】
<表1及び表4>
また、特に表1に示す実施例11〜13における配合のように、本発明によるUV硬化性のアクリル系ホットメルト型粘着剤組成物において、シリコーン化合物(C)の配合量を0.01〜0.3重量部数の範囲でシフトさせて、シリコーン化合物(C)配合の作用及びその効果を、表4にUV照射時の粘着力及びゲル分率の経時挙動として示した。
【0047】
表4から明らかなように、シリコーン化合物(C)のL7604の添加部数と共に、粘着力の発現性及びゲル分率の達成度において、初期〜7日経過後において全く経時異存性なく発現されている。以上から、本発明によるUV硬化性のアクリル系ホットメルト型粘着剤組成物は、UV照射下の初期に充分に硬化されて粘着剤としての性能が発揮されることがよく理解される。従って従来のカチオン硬化系を利用した場合に、起こす傾向にあった硬化の経時依存性を完全に解消させられることから、本発明による粘着剤組成物がUV硬化性のホットメルト型の粘着剤として粘着性能の操作性及びそれを用いてなる例えば粘着シート等の生産性に優れていることが理解される。
【0048】
<表2及び表5>
そこで、表2及び表5に表示する比較例1〜18の配合及び評価結果とを対比参照することで、実施例1〜15なる本発明による粘着剤組成物の粘着剤性能を更に明確にさせることができる。
【0049】
表2及び表5に表示する比較例1〜18においては、比較例1〜13の樹脂組成物(試料)は、上記の調製法1、4、5、7及び8によって得られた(a)及び(b)を用いて、特に粘着性ポリマー質(A)における粘着付与樹脂(c)を除いて調製されている。表5には、これらの試料を用いて実施例と同様にして試験用シートを調製して、粘着力、保持力及び熱安定性を評価した結果が示されている。その結果、実施例の表1と比較例の表2とを比較すると、顕著な相違点は、比較例において実施例の粘着性ポリマー質(A)から、構成する主成分の粘着付与樹脂(c)を除いたものである。その結果、表5から明らかなように、当然の結果として著しく粘着力を低下させることがよく理解される。しかるに、その塗膜形成性及び塗膜外観を比較評価すると、実施例においては全く無かった糸引き、塗膜脆さ、硬化不足、クスミ等が観察されて粘着剤として実使用するには程遠い樹脂組成物となる。
【0050】
また、本発明における粘着性ポリマー質(A)を構成する(a)、(b)及び(c)において、特に、この(c)成分は、特に特定される成分でない従来から公知の粘着付与樹脂を用いることができる。上記に示す結果から明らかなように、粘着性ポリマー質(A)の係わりにおいて、単なる粘着付与樹脂としての作用だけではなく、本発明においては、塗膜形成性及び塗膜外観等に現れる格段に顕著な作用を粘着性ポリマー質(A)の[アクリル系ベースポリマー(a)−(メタ)アクリル系低分子量体であるUVカチオン重合性化合物(b)−粘着付与樹脂(c)]の組合わせ組成において発揮させていると理解される。
【0051】
また、このような塗膜形成性及び塗膜外観において顕著な作用を発揮させるには、更にはUVカチオン開始剤(B)及びシリコーン化合物(C)との組合わせ組成において、表1に示す如くのUVカチオン開始剤(B)及びシリコーン化合物(C)が介在する系における粘着剤組成物である。
【0052】
すなわち、表5には、表2に示す比較例14〜18おいて、粘着性ポリマー質(A)として粘着付与樹脂(c)を添加させて、UVカチオン重合性化合物(b)を除いた樹脂組成物を調製した試料を用いて、同様に試験用シートを調製して、粘着力、保持力及び熱安定性を評価した結果が示されている。その結果、粘着力は充分に付与され、塗膜外観等を向上されるものの、例えば、保持力又は熱安定性の観点において、未だ粘着剤として実使用するには程遠い樹脂組成物である。従って、本発明のアクリル系ホットメルト型粘着剤組成物にあって、特に粘着性ポリマー質(A)の[アクリル系ベースポリマー(a)−(メタ)アクリル系低分子量体であるUVカチオン重合性化合物(b)−粘着付与樹脂(c)]から粘着付与樹脂(c)を除くと、アクリル系ベースポリマー(a)及びUVカチオン重合性化合物(b)の添加量、官能基量、分子量等を広範に変化させても、特に実使用可能な塗膜形成性に改善させることが極めて困難である。
【0053】
また、比較例10〜13に示す如く、上記調製法5〜9によるUVカチオン重合性化合物(b)であるエポキシ基を導入した(メタ)アクリル系低分子量体に替えて、市販の脂肪族脂環式エポキシ樹脂のUVR6110なる脂肪族脂環式エポキシ樹脂(2官能)及びGT400なる脂肪族脂環式エポキシ樹脂(4官能)を置き替えても、塗膜外観は、塗膜の脆さに加えて、著しくクスミや発泡を発生させてしまう。
【0054】
<表2及び表6>
また、比較例8及び9に示す如く、上記調製法5〜9による脂環式エポキシ基に替えてグリシジル基を導入させてなる(メタ)アクリル系低分子量体であるUVカチオン重合性化合部を使用した結果、表7に示す粘着力及びゲル分率に現れているように、初期硬化性が著しく劣化し、粘着性能及び硬化性の経時依存性が現れて粘着性能の操作性が低下する。また、シリコーン化合物の添加量を増やしても、脂環式エポキシ基を導入させた(メタ)アクリル系低分子量体であるUVカチオン重合性化合部(b)の配合した場合のような粘着性能及び硬化性の経時依存性のない粘着性能及び硬化性を改善することができなかった。
【0055】
<表2及び表7>
また、比較例14と17とを比較すると、本発明における粘着性ポリマー質(A)の[アクリル系ベースポリマー(a)−(メタ)アクリル系低分子量体であるUVカチオン重合性化合物(b)−粘着付与樹脂(c)]からUVカチオン重合性化合物(b)と粘着付与樹脂(c)を除き、アクリル系ベースポリマー(a)の替わりに、予め脂環式エポキシ基を導入させたアクリル系ベースポリマーを用いた場合には、この変性アクリル系ベースポリマーに粘着付与樹脂(c)を組合わせた比較例17から明らかなように、粘着付与樹脂(c)の添加による粘着性が評価されるものの、加熱時に増粘ゲル化する迄の時間が著しく短くなりホットメルト型粘着剤として実使用するには程遠いものである。
【0056】
【表1】
Figure 0004215119
【表2】
Figure 0004215119
【表3】
Figure 0004215119
【表4】
Figure 0004215119
【表5】
Figure 0004215119
【表6】
Figure 0004215119
【表7】
Figure 0004215119
【0057】
【発明の効果】
以上から、本発明によるアクリル系ホットメルト型粘着剤樹脂組成物は、粘着剤樹脂組成物中に主成分として含有する粘着性ポリマー質(A)が[ヒドロキシル基が導入されたアクリル系ベースポリマー(a)−エポキシ基が導入された(メタ)アクリル系低分子量体からなるUVカチオン重合性化合物(b)−粘着付与樹脂(c)]を主配合成分として構成されていることを特徴としている。
【0058】
このような配合構成に用いている粘着付与樹脂(c)は、格別に特定する粘着付与樹脂ではないが、その及ぼす作用は、単に粘着力を付与向上さて粘着性能を維持させるに止まらず、粘着性ポリマー質(A)の他の配合成分である[特定のアクリル系ベースポリマー(a)−特定のUVカチオン重合性化合物(b)]との相互作用として、実使用可能な塗膜の形成性及び塗膜の外観性を付与させている。
【0059】
また、粘着性ポリマー質(A)の上述する如く発揮される作用効果に対しては、UVカチオン開始剤(B)の介在下に添加されているシリコーン化合物(C)が、加熱溶融下において粘着性ポリマー質(A)を構成する[ヒドロキシル基が導入されたアクリル系ベースポリマー(a)と、エポキシ基が導入された(メタ)アクリル系低分子量体からなるUVカチオン重合性化合物(b)と、粘着付与樹脂(c)と]の各成分間の相溶性を促進させる相溶性促進剤として効果を発揮させ、この溶融下に相溶化された粘着剤樹脂組成物層にUV又は電子線を照射させて硬化を効果的に促進させる効果を発揮させる。
【0060】
このような作用効果を発揮させる本発明のアクリル系ホットメルト型粘着剤樹脂組成物は、特に、粘着性ポリマー質(A)の構成各成分に対するシリコーン化合物(C)の係わりにおいて、特に、粘着付与樹脂(c)との関係で、実使用可能な粘着特性(粘着力、保持力、熱安定性)を、UVカチオン重合性化合物(b)との関係で実使用可能な粘着特性、塗膜形成性及びその外観特性を発揮させるUV硬化性のアクリル系ホットメルト型粘着剤を提供できる。

Claims (7)

  1. UV照射又は電子線照射下に重合硬化させてなるアクリル系のホットメルト型粘着剤樹脂組成物において、
    前記粘着剤樹脂組成物は、主成分の粘着性ポリマー質(A)と、UVカチオン開始剤(B)と、シリコーン化合物(C)とを含有し、
    前記粘着性ポリマー質(A)を構成する成分として、ヒドロキシル基が導入されたMwが50,000〜600,000の範囲にあるアクリル系ベースポリマー(a)と、エポキシ基が導入された(メタ)アクリル系低分子量体のMwが5,000〜30,000の範囲にあるUVカチオン重合性化合物(b)と、粘着付与樹脂(c)とが含有されていることを特徴とするアクリル系ホットメルト型粘着剤樹脂組成物。
  2. 前記UVカチオン開始剤(B)の介在下に添加される前記シリコーン化合物(C)が、前記粘着性ポリマー質(A)の相溶化促進剤で、且つUV又は電子線の照射時における硬化促進剤として含有されていることを特徴とする請求項1に記載のアクリル系ホットメルト型粘着剤樹脂組成物。
  3. 前記ヒドロキシル基がJIS K0070法に準拠させて得られる水酸基価で表して12〜35mgKOH/gの範囲にあることを特徴とする請求項1又は2に記載のアクリル系ホットメルト型粘着剤樹脂組成物。
  4. 前記エポキシ基がシクロヘキサンモノエポキシ基であって、前記シクロヘキサンモノエポキシ基がJIS K7236法に準拠させて得られるエポキシ価で表して0.011〜0.044eq/100gの範囲にあることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のアクリル系ホットメルト型粘着剤樹脂組成物。
  5. 前記アクリル系ベースポリマー(a)の100重量部当たり、前記UVカチオン重合性化合物(b)が5〜35重量部の範囲で、前記粘着付与樹脂(c)が5〜60重量部の範囲で、且つ前記シリコーン化合物(C)が0.05〜0.3重量部の範囲にあることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のアクリル系ホットメルト型粘着剤樹脂組成物。
  6. 重量基準で表して、前記UVカチオン開始剤(B):前記シリコーン化合物(C)=1:0.05〜1:5の範囲にあることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のアクリル系ホットメルト型粘着剤樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載するアクリル系ホットメルト型粘着剤樹脂組成物を用いて、加熱下に基材面に塗工させ、次いでUV又は電子線の照射下に硬化させてなる粘着剤層を設けていることを特徴とするアクリル系ホットメルト型粘着シート。
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