JP4214992B2 - 高周波受信器とこれに用いる集積回路及び、これらを用いた携帯機器、ならびにこれに用いる送信器と、前記高周波受信器および前記携帯機器の製造方法 - Google Patents

高周波受信器とこれに用いる集積回路及び、これらを用いた携帯機器、ならびにこれに用いる送信器と、前記高周波受信器および前記携帯機器の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、送信器の送信信号に対し近傍の周波数を受信する高周波受信器と送信器とが同一の筐体内に設置された携帯機器に用いる高周波受信器に関するものである。
以下、従来の高周波受信器について図面を用いて説明する。図12は、従来の高周波受信装置を用いた携帯機器のブロック図である。図12において、1は、電話用アンテナであり、このアンテナ1に入力された信号がスイッチ2の入出力端子へ供給される。このスイッチ2は、信号の送信と受信とを切り替えるものであり、電話用アンテナ1から入力された信号は、スイッチ2の出力から電話用受信器3へ供給され、電話用受信器3から中間周波信号へと変化され出力されるものであった。
4は、電話用受信器3から出力された復調回路であり、この復調回路4で復調された信号は、復号回路5で誤り訂正され、音声出力部6(音声出力器の一例として用いた)や映像表示部7(表示器の一例として用いた)へ出力される。そしてこれらの音声出力部6や映像表示部7は、復号回路5で復号されたデジタル信号をアナログ音声信号や、アナログ映像信号へと変換し、スピーカから音声として出力させるとともに、液晶表示器などへ映像として表示させる。
10は、入力キーであり、音声入力部11(音声入力器の一例として用いた)には、いわゆるマイクやこのマイクを駆動するために回路などを含んだ回路である。これら入力キー10と音声入力部11との出力は、データ信号発生手段へ接続され、音声入力部11から出力されたアナログ信号は、データ信号発生手段12を介してデジタルデータ信号へと変換される。さらに入力キー10の指示によりデータ信号発生手段は、デジタルデータ信号を発生させる。データ信号発生手段から出力されたデジタルデータ信号を、発振器13へと供給することで変調し、送信信号を発生させている。この送信信号は、電力増幅器14で所定の電力にまで増幅され、スイッチ2の入力端子へ供給される。そして、電力増幅器14の出力は、スイッチ2を介してアンテナ1から空中へ放射される。
21は、TVアンテナであり、このTVアンテナ21には470MHzから862MHzの高周波信号が供給される。22はTVアンテナ21の出力が供給されたTVチューナである。この電子チューナ22には、TVアンテナ21に入力された信号のうち、送信信号である880MHzの周波数を減衰させるノッチフィルタ23と、このノッチフィルタ23の出力が一方の入力に供給されるとともに、他方の入力には局部発振器24の出力が接続された混合器25と、この混合器25の出力が接続された復調回路26とを有している。
なお27は、復調回路26の出力が接続された復号回路であり、この復号回路27では復調されたTV放送信号の誤り訂正を行う。そしてこの復号回路27の出力が音声出力部6と映像表示部7とへ接続されている。
このような携帯機器において、送信器の送信信号の周波数と電子チューナ22の受信周波数帯域の上限周波数との差は、約18MHzしかない。一方ノッチフィルタ23は、電子チューナ22の受信周波数帯域の上限周波数である862MHzは通過させなければならない。さらに送信信号は約+33dBmという非常に大きなレベルであるので、この送信信号である880MHzの周波数は、ノッチフィルタ23で充分に減衰されない。そこで、アンテナ21と電子チューナ22との間に妨害除去装置31を設け、アンテナを介して供給された送信器の送信信号が混合器25へ入力されないようにする訳である。
この妨害除去装置31は、方向性結合器32と、可変減衰器33と、可変位相器34と、方向性結合器35と制御器36とから構成されている。方向性結合器32は、電話用アンテナ1とスイッチ2との間に挿入され、送信信号のみを分配して可変減衰器33へ出力する。可変減衰器33は、方向性結合器32の出力が接続され、制御器36の指令により減衰量変化させられるものである。一方可変位相器34は、可変減衰器33の出力が接続され、制御器36の指令により可変減衰器33から出力された信号の位相を変化させるものである。
方向性結合器35は、TVアンテナ21と混合器25の一方の入力との間に挿入されるとともに、可変位相器34の出力が接続されている。そして方向性結合器35において可変位相器34の出力とTVアンテナ21に入力された高周波信号とを合成する。
なお、制御器36の入力と復号回路27の出力との間には、誤り率判定器37が挿入されている。この誤り率判定器37では、復号回路27での誤り率を判定し、誤り率が予め定められた値以上である場合に、制御器36へ誤り率が悪い旨の信号を送出する。そして制御器36は、誤り率判定器37より信号を受けると可変減衰器33と可変位相器34を制御していた。
そして、可変減衰器33と可変位相器34によって、送信信号の位相と、電話用アンテナから発射され、TVアンテナ21を介して入力される送信信号の位相とが約180反転するようにする。そして方向性結合器35でこれらの送信信号同士を合成させることによって、電話用アンテナからTVアンテナ21を介して電子チューナへ進入する送信信号をキャンセルし、送信信号による妨害を除去するものであった。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2000−156657号公報
しかしながらこのような従来の高周波受信器において、可変減衰器33や可変位相器34は、誤り率判定器37が復号回路27における信号の誤り率を判定し、この判定結果によって制御されていた。ところが、復調回路26での復調や復号回路27での誤り訂正や、誤り率判定器37での誤り率検出には時間がかかる。特に誤り率を判定するためには、104ビット以上のデータを判定することが必要であるので、この誤り率の判定には約1秒以上の時間が必要となる。これによりTVアンテナから入力された送信信号の位相変動や振幅変動に対し、制御器36による可変減衰器や、可変位相器の変化が遅れることとなる。そしてその結果として、送信信号の位相や振幅などの急激な変化に追従できず、送信信号による妨害をキャンセルできないという課題を有していた。
そこで本発明は、この問題を解決したもので、TVアンテナから入力された送信信号の変動に対しても、安定して送信信号による妨害をキャンセルできる高周波受信器を提供することを目的としたものである。
この目的を達成するために本発明の高周波受信器は、高周波受信装置において妨害となる分配送信信号の位相を変化させる位相器と、アンテナを介して入力された受信信号に含まれた送信信号のレベルを検出する検波器と、このレベルに応じて分配送信信号のレベルを変化させるレベル調整器とを設け、このレベル調整器と前記位相器とを介して供給された信号と、前記受信信号とを合成し、前記混合器へ供給するものである。
以上のように本発明によれば、少なくとも前記送信信号に含まれるとともに前記高周波受信装置において妨害となる分配送信信号が入力される分配送信信号入力端子と、前記分配送信信号が供給されるとともに、前記分配送信信号の位相を変化させる位相器と、前記アンテナを介して供給された前記受信信号に含まれた前記送信信号のレベルを検知する検波器と、この検波器の出力が一方の入力に接続されるとともに、前記分配送信信号が他方の入力に供給されるレベル調整器とを有し、前記レベル調整器では前記検波器の出力に応じて前記分配送信信号のレベルを変化させるとともに、このレベル調整器と前記位相器とを介して供給された信号と前記受信信号とを合成し、前記混合器へ供給するものである。
これにより、アンテナから入力された送信信号が変動しても、送信信号をキャンセルできるので、送信信号の変動などに対しても安定して受信することができる高周波受信器を提供することができる。
また入力端子に入力された信号を分配してレベル調整器を制御するので、振幅の変動に対する追従は早い。従って、送信信号による妨害を素早く除去・改善することができる。更にまた分配送信信号入力端子へ送信信号に含まれる発振器のノイズ信号を供給すれば、たとえそのノイズ成分の周波数が高周波受信器の受信帯域内の周波数であっても、ノイズ成分の信号をキャンセルすることが可能となる。
(実施の形態1)
以下、本実施の形態について図面を用いて説明する。図1は、本実施の形態における携帯機器のブロック図である。なお図1において、図12と同じものは同じ番号とし、その説明は簡略化してある。
101はアンテナ1(送信アンテナの一例として用いた)が接続された電話部であり、本実施の形態では約880MHzのGSM方式の電話信号を送受信するものである。そして、電話部101は、アンテナスイッチ102、受信部103と送信器104とより構成されている。なおこのアンテナ1は送信と受信の両方に対して使用されるものである。
ここでまず、アンテナスイッチ102の入出力端子102aには、アンテナ1が接続されるとともに、出力端子102bには、電話用受信器3が接続される。このアンテナスイッチ102は、送信と受信とを切り替えるものであり、受信時にはアンテナ1が受信した信号を電話用受信器3へ出力する。
次に電話用受信器3で受信した信号の周波数を変換し、この電話用受信器3の出力が接続された復調回路4によって電話信号の復調を行っている。そして、復調回路4の出力が復号回路5を介して音声出力部6へ接続され、音声出力部6のスピーカより音声として出力される。
次に送信器104について説明する。音声入力部11に設けられたマイクから入力された音声信号は、デジタルデータ信号発生手段12によりデジタル符号化されたデジタルデータ信号へと変換され、送信器104の入力端子104aへ供給される。
105は送信信号発生手段であり、880MHzの搬送波を発振させるとともに、この搬送波をデジタルデータ信号で直接変調し、送信信号を発生させるものである。そしてこの送信信号発生手段105の出力が方向性結合器(分配器の一例として用いた)106の入力へ接続され、この方向性結合器106の一方の出力106aは送信器104の出力端子104b(送信信号出力端子の一例として用いた)へ供給される。そしてこの出力端子104bとアンテナスイッチ102の入力端子102cとが接続され、送信信号発生手段105で発生させた送信信号は、アンテナスイッチ102を介してアンテナ1より空中へ放射される。
ここで、107は、方向性結合器106の他方の出力端子106bに接続された出力端子(分配送信信号出力端子の一例として用いた)であり、送信信号発生手段105で発生させた送信信号から分配された分配送信信号が出力される。なお、本実施の形態において、分配送信信号出力端子から出力される分配送信信号の信号レベルは、送信信号発生手段で発生させた送信信号の信号レベルの約10%の信号レベルとしている。これは、アンテナ1から放出する送信パワーをできる限り大きくするためである。これにより方向性結合器106による送信信号のロスを小さくできる。なおこのことは携帯機器としては重要な点であり、電力使用を抑制でき、送信器104の電力寿命を長くすることができることとなる。
次に201は、アンテナ21の出力が接続された受信器(高周波受信器の一例として用いた)であり、この高周波受信器201は、デジタル変調された高周波信号を受信する。高周波受信器201は、アンテナ21に入力された信号が供給される電子チューナ202と、この電子チューナ202の出力が接続された復調回路203と、この復調回路の出力が供給された出力端子201aとより構成されている。そして、この出力端子201aへ供給された復調信号は、復号回路27を介して音声出力部6と映像表示部7とへ供給される。
電子チューナ202の受信帯域(受信信号の周波数帯域の一例として用いた)は、470MHzから862MHzであり、この受信帯域のデジタル変調されたTV放送信号(受信信号の一例として用いた)が、電子チューナ202の入力端子に供給される。
204は、この入力端子202aへ入力された信号が供給されるフィルタであり、このフィルタ204では、受信周波数以外の帯域の信号を減衰させるものである。205は、入力端子202aへ入力されたTV放送信号が供給された高周波増幅器であり、この高周波増幅器205は、TV放送信号を所定の信号レベルへと増幅するものである。本実施の形態における高周波増幅器205は、約20dBの増幅を行っている。
206は、高周波増幅器205の出力が一方の入力に接続されるとともに、他方の入力には局部発振器207の出力が接続された混合器である。この混合器206は、TV放送信号を予め定められた周波数の信号(以下、中間周波信号という)へ変換し、電子チューナ202の出力端子202bから復調回路203へ出力される。なお、本実施の形態における混合器206が、出力する中間周波信号の周波数は、36MHzとしている。
208は、局部発振器207にループ接続されたPLL回路である。PLL回路208は、局部発振器207の周波数を制御するためのものであり、局部発振器207の発振周波数が制御回路209から入力される受信チャンネルデータに応じた周波数となるように制御している。制御回路209は、入力キー210が接続され、この入力キー210から入力される受信希望のチャンなる情報に応じて、受信チャンネルデータを発生させている。なお、本実施の形態において制御回路209は、高周波受信器201の外に設けているが、高周波受信器201の中や電子チューナ202に設けても良い。
送信器104の分配送信信号出力端子107は、本携帯機器の筐体内に設けられたプリント基板のパターンなどを介して、電子チューナ202の分配送信信号入力端子211へ接続される。この分配送信信号入力端子211は、送信信号発生手段105からの送信信号を分配して得た分配送信信号が供給されるものである。212は、分配送信信号入力端子211へ入力された分配送信信号が供給される位相器である。この位相器212は、分配送信信号の位相を所定の角度だけ変化させるものである。213は、位相器212の出力が接続されたレベル調整器である。このレベル調整器213は、分配送信信号の信号レベルを変化させるものであり、レベル制御端子213aに供給される電圧に応じて、分配送信信号の信号レベルを変化させることができる。
そして、レベル調整器213の出力と、入力端子202aに入力された高周波信号とを合成手段214で合成し、フィルタ204へ供給する。なお、入力端子202aと合成手段214との間には、方向性結合器215が挿入され、この方向性結合器215の一方の出力215aは合成手段214へ接続される。一方、方向性結合器215の他方の出力215bとレベル制御端子213aとの間には、検波器216が挿入される。そして、この検波器216は、入力端子202aへ供給された高周波信号を分配した分配受信信号が供給され、この分配受信信号のレベルに応じた直流電圧を出力する。これによりレベル調整器213は、分配受信信号のレベルに応じて、分配送信信号のレベルを変化させる。
そしてこれらの電話用受信器3、送信器104および高周波受信器201やアンテナスイッチ102、復調回路4、復号回路5、復調回路203や、音声入力部11、入力キー10、210そしてデータ信号発生手段12ならびに、制御回路209などが、ひとつの筐体内に収納されてTV放送を受信器付き携帯電話(携帯機器の一例として用いた)を構成している。
では次に、本実施の形態における携帯機器の動作について説明する。まず送信動作に関して説明する。音声入力部11の音声信号を符号化したデジタルデータ信号、あるいは入力キーによる指示によりデータ信号発生手段12が発生したデジタルデータ信号が送信信号発生手段105へ供給される。この送信信号発生手段105では約880MHzの周波数信号が、デジタルデータ信号によって直接変調され、搬送波の周波数が880MHzである送信信号を発生させる。そしてこの送信信号がアンテナスイッチ102を介して送信アンテナ1から大気中へ放射される。
一方TV放送を受信する場合の動作について説明する。アンテナ21は、約470MHzから862MHzまでのTV放送信号が入力される。この入力されたTV放送信号は、フィルタへ供給され、受信帯域の周波数は通過し、受信帯域以外の周波数は減衰する。このようにして受信帯域外の信号を抑圧したTV放送信号を高周波増幅器205で増幅し、混合器206によって36MHzの中間周波信号へと変換する。そしてこの中間周波信号が、復調回路203、復号回路27によって加工され、音声出力部6や映像表示部7へ供給され、音や画像として出力される。
なおこの場合には、携帯機器での電力消費を小さくするために、送信器104や、位相器212、レベル調整器213、検波器216などの電源をオフとしている。
では、次にTV放送の視聴中に送信器104を動作させた場合について説明する。例えばこれは、TV放送を視聴しながら電話で相手と話したい場合や、TV放送を視聴しながらのデジタルデータ信号送信や、TV放送を録画しながら通話を行う場合などがある。つまり、送信器104と電子チューナ202とが同時に動作している状態である。
最初に、本実施の形態において送信アンテナ1から放射される送信信号について図を用いて説明する。図2は、本実施の形態の送信信号発生手段105における発振信号の周波数特性図であり、横軸220が周波数であり、縦軸221が信号レベルであり、222は、本実施の形態における送信信号発生手段105が発生する送信信号である。図2において、223は送信信号の搬送波224となる周波数であり、本実施の形態においては約880MHzの周波数である。そしてこの送信器104の搬送波224の信号レベル225は、遠方にある基地局にまで送信信号222を届けるために、非常に大きな信号レベルが必要とされる。そこで、本実施の形態における搬送波信号レベルは+33dBmである。
226は、高周波受信器201が受信する最も低い周波数であり、21CHの低周波数側のチャンネル端に相当している。一方227は、高周波受信器201が受信する最も高い周波数であり69CHの高周波数側のチャンネル端に相当している。本実施の形態において、周波数227と周波数223の間の差228は、約18MHzしかない。
また、送信信号発生手段105が発生する送信信号222には、ノイズ成分229を含んでいる。つまり、送信信号222のノイズ成分が、高周波受信器201の受信帯域230内に入ることとなる。なお本実施の形態においては、周波数227におけるノイズ成分229のレベル231は、受信チャンネル帯域幅換算で約−60.2dBmである。
そして送信器104と高周波受信器201とを同時に動作させると、送信信号222が送信アンテナ1から放射され、アンテナ21を介して高周波受信器201へ入力されることとなる。一般的に、送信アンテナ1とアンテナ21との間のアイソレーションは10dB程度しか確保できないので、アンテナ21に入力される送信信号222のレベルは、約+23dBmとなる。一方、放送局からの距離が遠く、弱電界である場合に、アンテナ21に入力されるTV放送信号の信号レベルは最悪−96.4dBm程度となる。つまり、送信信号の信号レベルの方がアンテナ21に入力されるTV放送信号よりも大きい場合が発生する。このような場所において電子チューナ202と送信器104とを同時に動作させると、送信信号のノイズ成分229が妨害となり、携帯機器はTV放送を再生できない。
さらに、フィルタ204は、受信帯域230を通過させなければならないので、周波数227までの通過損失の小さなものが用いられる。これにより、周波数227から約18MHzしか離れていない搬送波224の周波数223における減衰量は小さい。例えばノッチフィルタを用いた場合でも、周波数223での減衰量は40dBしか得られない。従って、フィルタ204を通過しても、依然として搬送波224の信号レベルは大きい。そして高周波増幅器205や混合器206に対しこのような大きな信号レベルの信号が入力されると高周波増幅器205や混合器206が歪を発生する。
そこで、本実施の形態では、送信信号222を携帯機器内で高周波受信器201へ供給し、アンテナ21から入力された受信信号と合成することで、受信信号に含まれた送信信号をキャンセルしている。具体的には位相器212が、送信信号222から分配した分配送信信号の位相を遅らせ、アンテナ21から入力された送信信号と互いに180度異なる位相となるようにしている。さらにそれら信号の信号レベル(振幅)を略同じとするために、レベル調整器213によって分配送信信号のレベルを調整する。そして位相器212とレベル調整器213とを介した信号と受信信号とを合成させることで、妨害となる送信信号をキャンセルするものである。このようにすれば、送信信号の搬送波とノイズ成分がキャンセルされるので、高周波受信器201は、送信器104による妨害を受け難くできる。
なお本実施の形態では、検波器216は、方向性結合器215で分配された信号の総電力を検波し、その電力値に応じた電圧をレベル調整器213へ出力している。入力端子202aへ入力された搬送波224のレベルは約+23dBmである。一方、放送局が近い場合(強電界)でも、入力端子202aへ入力されるTV放送信号のレベルは−28dBm程度であるので、TV放送信号のレベルに比べて送信信号のレベルは充分に大きい。従って、方向性結合器215で分配した信号電力の総和を、入力端子へ入力された送信信号の信号レベルとして用いても実質的には問題が無い。
以上の構成により検波器216が、入力端子202aへ入力された送信信号の信号レベルを検出し、レベル調整器213を制御する。これにより、レベル調整器213に入力される分配送信信号のレベル(振幅)を変化させ、分配送信信号の信号レベルと入力端子202aから入力された送信信号の信号レベルとを一致させる。つまり、入力端子202aに入力された高周波信号から分配した信号を用いて分配送信信号のレベルを調整するので、分配送信信号のレベルを素早く変化させることができる。これにより、高周波受信器201は、アンテナ21から入力された送信信号の振幅が変動した場合でも、安定して送信信号による妨害をキャンセルすることができる。従って、送信とTV放送受信とを同時に行っても妨害が起こり難い携帯電話を提供することができる。また振幅の変動に対する追従が早くなるので、素早く妨害を除去することができる。
更にまた、分配送信信号入力端子211へ送信信号に含まれるノイズ成分229を供給しているので、たとえそのノイズ成分229の周波数が高周波受信器の受信帯域230内の周波数であっても、ノイズ成分229の信号をキャンセルすることが可能となる。
それに加えて、本実施の形態の検波器では電力の総和によって、入力端子202aに入力された送信信号のレベルを検波しているので、送信信号のみを抽出するためのフィルタなどを別途設ける必要もなく安価に実現できる。また、構成も簡素化されるので携帯機器の小型・軽量化などへも寄与できる。
また、分配送信信号出力端子107と、分配送信信号入力端子211とは、携帯機器の筐体内に収納され、これらの送信器104や高周波受信器201等が搭載されたプリント基板上の配線を介して接続されている。このとき、送信器104と、高周波受信器201とはできるだけ離した方が良い。これは、それらを構成する高周波回路の信号同士が干渉し難くするためである。
ただし、分配送信信号出力端子107と、分配送信信号入力端子211との間を接続する配線は、できる限り短くしておくことが望ましい。これは、配線を長くすると、その配線の有しているC成分などにより、分配送信信号が所定の位相よりも遅れてしまうことが起こるためである。
(実施の形態2)
以下に本実施の形態について図面を用いて説明する。図3は、本実施の形態における携帯機器のブロック図を示している。図3において、図1と同じものは同じ番号とし、その説明は簡略化している。
本実施の形態における電子チューナ300では、実施の形態1における位相器212に代えて、位相を可変できる位相器301を用いる。そして、位相器301は、位相制御端子301aに供給される電圧に応じて入力端子301bに入力された分配送信信号の位相を変化させる。
そして、この位相制御端子301aには、電子チューナ300の制御端子302を介して制御回路303(位相制御器としても用いている)の出力が接続されている。なお本実施の形態において制御回路303は、高周波受信器304内に設けられており、さらに電子チューナ300の制御端子308を介してレベル調整器305の制御端子305aに接続されている。なおこのレベル調整器305のレベル制御端子305bには、検波器216の出力が接続される。
また、制御回路303の出力には電子チューナ300のデータ端子306を介してPLL回路208に接続される。さらに、制御回路303には、メモリ307が接続されており、このメモリ307には、図4に示したようなテーブル351が格納されている。そしてこのテーブル351には、受信チャンネル352に応じた位相器制御電圧353、PLLデータ354及び、レベル調整器の制御電圧355の値が格納されている。このようにして、制御回路303は、テーブル351に基づき、位相器301、レベル調整器305を制御することとなるので、入力キー210から入力された受信希望チャンネルにおいて、位相変化量とレベル変化量とが適した値となるように、位相器301とレベル調整器305とを制御することができる。
以上の構成により、制御回路303は受信チャンネルに応じて位相器301、レベル調整器305を制御できるので、周波数に対する位相器301の位相変化ばらつきや、レベル調整器305のレベルばらつきなどを補正することができる。従って、入力端子300aに入力された受信信号に含まれたノイズ成分信号を、受信チャンネルによらず精度良くキャンセルすることができるので、高周波受信器304は送信器104の送信信号による妨害を受け難くなり、安定してTV放送を受信可能となる。
そして、このことはさらに、搬送波224の周波数223におけるフィルタ204の減衰量が小さいものを用いることができるので、SAWフィルタのような高価かつ大型のフィルタが不要であり、高周波受信器304の低価格と小型化、を実現できることとなる。そしてこのような高周波受信器304を携帯機器などへ用いれば、小型かつ低価格な携帯機器を実現できるという効果も有している。
なお、本実施の形態において位相器301、レベル調整器305の順で接続したが、この順は逆に接続しても良く、その場合においても同じ効果を得ることができる。
また、本実施の形態における検波器216は、TV放送の強電界下において検波器216に入力されるレベル以下の信号に対し、電圧0Vを出力する。さらに、制御端子302とレベル調整器305との間には、スイッチ(図示せず)を設け、このスイッチを検波器216の電圧によってオン/オフしている。これにより、レベル調整器は、送信信号が検出されない状態では動作しないので、消費電力を小さくできる。
では、次に本実施の形態における高周波受信器304および、携帯機器の製造方法について説明する。最初に高周波受信器304の製造方法について説明する。まずは、送信器の送信信号発生手段105から分配された分配送信信号に相当する信号を、擬似分配送信信号として分配送信信号入力端子211へ供給する。一方、予め想定された分だけレベルを変化させるとともに、擬似位相を遅らせた擬似送信信号と、擬似TV放送信号とを含む高周波信号を入力端子300aへ供給する。
ここで、位相とレベルとを変化させているのは、送信信号発生手段105が発生させる送信信号が、送信アンテナ1・アンテナ21を介して入力端子300aへ入力されるまでの間に、信号レベルがロスしたり、位相が遅れたりするためである。そこで、この位相の遅れとレベルの変化を想定した信号を入力端子300aへ供給するわけである。
この状態において次に、高周波受信器304を動作させて、受信を開始する。このとき、制御回路303に対して製造モードである旨の信号を供給する。これにより制御回路303は、位相器305へ供給する電圧を変化させ、出力端子304aから出力される信号のビット誤り率(信号品質の一例として用いた)が、最も良好であった場合の電圧をメモリ307へ記憶させる。そして、この動作を受信チャンネル分だけ繰り返すことにより、(表1)に示したように各受信チャンネルに対応した制御電圧をテーブルとしてメモリ307へ格納する。
Figure 0004214992
しかしながら、このようにして製造された高周波受信器304を実際の携帯機器へ組み込んだ場合、その携帯機器における送信アンテナ1やアンテナ21の配置や、送信器の回路構成などによって、位相やレベルが想定値と変化することがある。そこで、本実施の形態における携帯機器の製造方法は、携帯機器として動作可能な状態において、携帯機器の制御回路(図示せず)へある指令コードを入力すると、携帯機器が製造モードとして動作するようにしておき、この製造モードを用いて高周波受信器304の製造時の想定値で良いかどうかを判定するものである。
つまり、指令コードを入力すると、送信器104は、試験用の送信信号を発生させてアンテナ1へ出力するとともに、分配器106で分配された分配送信信号を分配送信信号出力端子へ供給させる。さらにアンテナ21に対し、弱電界である場合のレベルの擬似TV放送信号を供給する。そしてその次に、高周波受信器304で受信チャンネルを実際に受信させる。このとき高周波受信器304は、高周波受信器の製造時にメモリへ格納された制御電圧で位相器301、レベル制御器305は動作する。そして携帯機器へ組み込まれた状態における位相やレベルが設定通りで良ければ、ビット誤り率は良好な値を示し、TV放送を受信できるはずである。
しかしながら、組み込み状態において、送信信号の位相やレベルが想定と異なる場合、ビット誤り率は想定値より悪化する。従ってこの場合には、制御回路303が位相器301に供給する制御電圧を変化させて、ビット誤り率が最も良かった制御電圧をテーブル351へ再書き込みする。
(実施の形態3)
実施の形態1に示したような広帯域に位相を変化させる位相器は、一般的に構成が複雑であり、高価かつ、大きい。従って携帯機器のような特に携帯性が優先される機器においては、採用し難いものである。そこで、本実施の形態3においては、実施の形態2における位相器301(図3)に代えて、狭い周波数帯域に対して位相を変化させる位相器501(図5)を用いて位相器を構成する。
以下に、本実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。図5は本実施の形態における電子チューナのブロック図である。図5において、図3と同じものは同じ番号を用いて、その説明は簡略化している。
図5において、入力端子502aに入力された受信信号は、方向性結合器215を介して合成器503の一方の入力へ接続される。この合成器503の出力はフィルタ204を介して増幅器504へ供給される。混合器206の一方の入力には、増幅器504の出力が接続され、他方の入力には局部発振器207の出力が接続される。そして混合器206によって所定の中間周波信号へと変換され、バンドパスフィルタ505によって中間周波信号以外の周波数の信号が除去されて、出力端子502bから出力される。
分配送信信号入力端子211に入力された分配送信信号は、バンドパスフィルタ506とローパスフィルタ507へと供給される。ここでバンドパスフィルタ506は、搬送波224の周波数223を通過させるものであり、分配送信信号中の搬送波224の信号のみが出力される。一方、ローパスフィルタ507は、受信帯域230が通過帯域であり、周波数227がカットオフ周波数である。これにより、ローパスフィルタ507は、受信帯域230内におけるノイズ成分229を出力する。
レベル調整器508には、バンドパスフィルタ506の出力が供給される搬送波レベル調整器508aと、ローパスフィルタ507の出力が供給されるノイズレベル調整器508bとを含んでいる。ここで、搬送波レベル調整器508aとノイズレベル調整器508bのそれぞれには、検波器216の出力が供給され、検波器216で検知した送信信号のレベルに応じて搬送波やノイズ成分信号のレベルを調整する。ここで、ノイズレベル調整器508bには、検波器216の信号と制御回路303(図3)の出力とが合成されて供給されることにより、ノイズレベル調整器508bは、受信チャンネルに応じてノイズ成分229のレベルを補正する。
次に、位相器501には、搬送波レベル調整器508aの出力が接続された固定位相器501aと、ノイズレベル調整器508bの出力が接続された位相変化器501b(位相変化手段の一例として用いた)とを含んでいる。固定位相器501aは、880MHzの搬送波224の位相を変化させるものであり、ポリフェイズ型フィルタによる位相器を用いている。一方、位相変化器501bは、可変容量ダイオードなどを含むフィルタで構成され、この可変容量ダイオードへ供給する制御電圧に応じ各チャンネルにおけるノイズ成分の位相を変化させるものである。
本実施の形態においては、制御端子509を介し、制御回路303から供給される制御電圧を位相変化器501bへ供給する。これにより、位相変化器501bは、ノイズ成分信号に対し、各チャンネルに適した位相の変化量を得ることができる。そして、固定位相器501aの出力と、位相変化器501bの出力とを合成し、合成器503の他方の入力へ供給する。これにより入力端子502aから入力された搬送波と受信チャンネルにおけるノイズ成分信号とをキャンセルすることができる。なお本実施の形態において合成器503としては、方向性結合器を用い、合成している。
では、ここで本実施の形態における位相変化器501bについて、以下図面を用いて詳細に説明する。図6は、本実施の形態における位相変化器の回路図であり、図7は、同位相変化器の位相特性図である。図6において、入力端子601にはローパスフィルタ507を通過した信号が供給される。そして、この入力端子601と出力端子602との間にキャパシタ603、インダクタ604、キャパシタ605とがこの順に直列に接続されている。さらに、インダクタ604の入力端子601側と出力端子602側にはそれぞれ可変容量ダイオード606、607が接続されている。なおこの可変容量ダイオード606、607のカソード側がそれぞれインダクタ604側に接続され、そのアノード側がグランドへと接地されている。この可変容量ダイオード606、607のカソード側は位相制御端子608へ接続されている。
次に、本実施の形態における位相変化器501bにおいて位相が変化する動作について説明する。この構成により可変容量ダイオード606、607は、位相制御端子608へ供給される電圧に応じて容量が変化し、入力端子601へ供給されたノイズ成分信号の位相が変化する。そこで、本実施の形態においては、位相制御端子608に対し、制御端子509を介して制御回路303からの受信チャンネルに応じた位相制御電圧が供給される。これにより、図7に示すように供給電圧に応じて各受信チャンネルでの位相を適する量だけ変化させることができる。
ここで、図7において横軸701は位相制御端子608への供給電圧であり、縦軸702が位相を示している。図7には、858MHz(69CH)における位相特性曲線703と、802MHz(62CH)における位相特性曲線704と、698MHz(49CH)における位相特性曲線705とを代表として示している。そしてこれら全ては、供給される制御電圧によって位相706から位相707まで変化させることができる。なお、本実施の形態における位相変化器501bにおいて、位相706は+180度であり、位相707は−180度である。従って、この位相変化量の間であれば、ノイズ成分信号の位相を適宜必要な位相量に設定が可能である。
例えば、ノイズ成分信号の位相を180度ずらす場合、CH69(858MHz)を受信する場合は、電圧708を供給し、CH62(802MHz)を受信する場合には電圧709を供給すれば良い。なおここで、位相をずらす量は、送信アンテナ1を介して入力される送信信号の位相と、筐体内から供給された分配送信信号との標準的な状態での位相差と同じ変化量となるように設定することが必要である。
そこで、本実施の形態においては、メモリ307内に各受信チャンネルに対する位相変化器501bに供給する位相制御電圧のテーブルを格納し、このテーブルに記憶された規定値により、受信チャンネルに応じノイズ成分信号の位相変化量を個別に設定している。これにより、位相変化器501bは、各チャンネルに対し確実にノイズ成分信号をキャンセルさせることができる。
以上のように本実施の形態では、固定位相器501aとしてポリフェイズフィルタを用い、位相変化器501bには可変容量ダイオードを用いたフィルタ形式の位相器を用いている。さらに、メモリ307に格納されたテーブルによって制御回路303がこれらを制御するので、別途電子チューナの内部に制御用の回路などを設ける必要がない。これらの点により、簡単な構成で位相器501を構成し、制御できるので、小型かつ安価な電子チューナや携帯機器を実現できる。
ここで、本実施の形態における位相変化器501bは、可変容量ダイオード606、607へ供給する電圧に応じてカットオフ周波数が変化するローパスフィルタの形態をしている。そこで、可変容量ダイオード606、607へ供給する電圧を変化させた場合に、位相変化器501bに入力されたノイズ成分信号のレベルが受信するチャンネルによって変動する。そこで、この変動を補うために、各受信チャンネルに対するノイズレベル調整器508bの補正値を、メモリ307内へテーブルとして格納し、制御回路303がこの補正値に応じた補正電圧を出力する。そして、ノイズレベル調整器508bは、検波器216からの出力と、補正電圧とが合成された信号によって制御される。これにより、ノイズ成分信号のレベルは、受信チャンネル毎に適したレベルで補正されるので、このノイズ成分信号を用いてキャンセルすれば、送信信号中のノイズ成分信号を確りと除去することができる。
なお、本実施の形態では、制御回路303が直接位相制御電圧を供給したが、これはPLL回路208を介して供給しても良い。PLL回路208は、制御回路303から受信チャンネルデータを受け取ると、この受信チャンネルに応じた電圧の直流信号を局部発振器207へ出力する。そこで、このPLL回路から出力される直流信号を用いて、ノイズレベル調整器508bと、位相変化器501bとを制御することも可能である。この場合においても、ノイズレベル調整器508bと、位相変化器501bには受信チャンネルに応じた電圧が供給され、受信チャンネルに応じて位相やレベルが変化することとなる。
またこの場合、メモリ307内にこれらを制御するためのテーブルを設けなくても良いので、メモリの容量を小さくできる。さらに、本実施の形態において検波器216、レベル調整器508、位相器501、増幅器504、混合器206、局部発振器207やPLL回路208は集積回路で構成されるので、この集積回路を用いれば高周波受信器を小型化できる。また、別途、ノイズレベル調整器508bと、位相変化器501bを制御するための制御信号を入力する端子を設ける必要が無いので、集積回路自身も小型化することができる。
(実施の形態4)
以下、本実施の形態について図面を用いて説明する。図8は、本実施の形態における送信器と高周波受信器とのブロック図であり、図9は、本実施の形態におけるテーブルである。図8、図9において、図3と同じものは同じ番号を用い、その説明は簡略化している。
まず、本実施の形態における送信器104に関し、図8を用いて説明する。本実施の形態において送信信号発生手段105(図3)は、発振器801により構成されている。この発振器801には、入力端子104aから入力されるデジタルデータ信号が供給され、このデジタルデータ信号によって発振器801から出力される送信信号は直接変調される。そして、発振器から出力された送信信号は、方向性結合器106へ入力され、この方向性結合器106の出力106aから電力増幅器802へ供給される。一方、方向性結合器106の出力端子106bから分配送信信号出力端子107に対し、発振器801が出力した送信信号を分配した信号が供給される。そして、電力増幅器802によって搬送波のレベルが+33dBmまで増幅された送信信号は、送信アンテナ1から空中へ放射される。
なお、電力増幅器802の出力端子104bとの間にも方向性結合器803が挿入されている。そしてこの方向性結合器803は、電力増幅器802から出力された送信信号を分配し、端子803aから検波器804へ出力する。この検波器804では、入力された送信信号のレベルを検波し、検波したレベルに応じた直流電圧を電力増幅器802の利得制御端子と、送信レベル出力端子805とへ出力する。
次に本実施の形態における高周波受信器851について説明する。ここで、実施の形態1や2における高周波受信器201、304では、入力端子から入力された信号と分配送信信号入力端子211から入力された信号とを合成することで、搬送波224をキャンセルしていた。しかし、これらの実施の形態に示した位相器212あるいは301は、複数の周波数の信号に対する位相変化量を精度良く制御できることが要求されるので、構造が複雑であり回路が大きい、またコストが高くなるなどの課題を有している。そこで、本実施の形態における高周波受信器851では、高周波受信器851の受信チャンネルにおける発振器801のノイズ成分信号のみをキャンセルし、一方、発振器801が発振する搬送波は、フィルタ852あるいはフィルタ853によって除去するものである。
では、以下に本実施の形態の詳細について説明するが、特に実施の形態2と異なる構成部分について主に説明する。アンテナ21(図1)に入力された高周波信号が、入力端子202aを介してスイッチ854の共通端子へ供給される。そしてこのスイッチ854の一方の端子854aは、方向性結合器215を介して狭帯域フィルタ852aへ接続される。この狭帯域フィルタ852aは、814MHzから862MHzまでの周波数を通過させ、搬送波である880MHzの信号を減衰させる。なお、この狭帯域フィルタ852aは、発振器801の搬送波の周波数223を約30dB減衰させるものである。ここで、狭帯域フィルタ852aがこのような急峻な減衰特性を実現できるのは、狭帯域フィルタ852aの通過帯域を、814MHzから862MHzまでの非常に狭い周波数に限定しているためである。
合成器862(合成手段の一例として用いた)は、方向性結合器であり、狭帯域フィルタ852aの出力と、位相器301の出力を合成し、増幅器861へ出力する。増幅器861の出力は、狭帯域フィルタ852aと同じ減衰特性を有したフィルタ852bを介してスイッチ855の端子855aへ接続される。そしてこのスイッチ855の共通端子は、混合器206の一方の入力に接続される。共通端子から出力された信号は、混合器206の他方の入力に接続された局部発振器207の出力信号と混合されて、36HzのIF信号へと変換される。混合器206の出力が接続されたバンドパスフィルタ856は、IF信号以外の周波数信号を除去し、出力端子202bから出力される。
分配送信信号出力端子107と分配送信信号入力端子211とは、携帯機器の筐体内で接続され、分配送信信号入力端子211には、発振器801が発生させた送信信号から分配された分配送信信号が供給される。分配送信信号入力端子211に接続されたバンドパスフィルタ857は、分配送信信号の中から814MHzから862MHzの周波数を通過させる。なお、このバンドパスフィルタ857は、狭帯域フィルタ852aと同じものを用いている。
可変利得増幅器858(レベル調整器の一例として用いた)は、バンドパスフィルタ857の出力が接続されており、この可変利得増幅器858の利得は、検波器216の出力によって制御される。つまり検波器216は、検波した分配受信信号における送信信号のレベルに応じて直流の制御電圧を出力する。これにより、可変利得増幅器858は、分配送信信号のレベルを供給された制御電圧に応じて変化させて位相器301へ出力する。ただし位相器301は、周波数に応じて信号損失量は異なっているので、受信するチャンネルに応じたレベルの補正が必要となる。そこで、制御回路303は、検波器216から可変利得増幅器858に供給される電圧に対し、受信チャンネルに応じて電圧補正を加えることにより、可変利得増幅器858の利得を受信チャンネル毎に適する利得へと補正する。これにより、位相器301から出力される信号は、受信チャンネルによるレベル偏差を小さくできる。
一方、スイッチ854の他方の端子854bは、バンドパスフィルタ853aに接続されている。このバンドパスフィルタ853aは、約470MHzから814MHzまでの周波数を通過させるものである。そしてこのバンドパスフィルタ853aの出力は、増幅器863を介してバンドパスフィルタ853bへ接続されている。このバンドパスフィルタ853aの通過帯域の上限周波数が、814MHzであり、送信信号の搬送波224の周波数223が880MHzである。つまり、バンドパスフィルタ853bは、通過帯域に対し64MHz離れた周波数に存在する搬送波を充分に減衰させることができる。
では、ここで本実施の形態における高周波受信器851の動作を説明する。まず、474MHzから810MHzの間の周波数を受信する場合には、スイッチ854とスイッチ855とをそれぞれ端子854b、端子855b側へ接続する。このとき(表2)に示したように、位相器301、可変利得増幅器858や、増幅器861などの回路は供給電源をオフとしておく。
一方818MHzから858MHzの間の周波数を受信する場合には、スイッチ854とスイッチ855とをそれぞれ端子854a、端子855a側へ接続する。このとき、(表2)に示したように増幅器863のみオフとする。このように回路を使用しない場合に、不要な回路への供給電源をオフとすることで、消費電力を少なくしている。
Figure 0004214992
スイッチ854、855を切替えする制御端子は、共に高周波受信器851の端子860を介して制御回路303へ接続される。この制御回路303には、メモリ307が接続されており、このメモリ307には図9に示すようなテーブルが格納されている。なお、テーブルには、スイッチ854、855の切替え、各回路のオン/オフの制御の情報や、受信チャンネル毎の位相器301、可変利得増幅器858への制御電圧が格納されている。そして制御回路303は、このテーブルに基づいて、スイッチ854、855や、各回路のオン/オフ、そして位相器301、可変利得増幅器858を制御する。これにより、位相器301、可変利得増幅器858は、受信するチャンネルに適した位相変化量や利得で制御されることとなる。
以上の構成により、474MHzから810MHzの間の周波数を受信する場合には、スイッチ854、スイッチ855はそれぞれ端子854b、端子855b側へ接続される。これによりバンドパスフィルタ853a、853bが、入力端子300aへ入力された受信信号の中から880MHzの搬送波の信号を除去する。
一方、818MHzから858MHzの間の周波数を受信する場合には、スイッチ854、スイッチ855はそれぞれ端子854a、端子855a側へ接続される。この場合、搬送波の周波数は、狭帯域フィルタ852aによって減衰させられる。また、受信信号に含まれたノイズ成分信号は、可変利得増幅器858と位相器301によってレベルと位相とを調整し、合成器862で合成されるので、受信チャンネルにおいてノイズ成分信号をキャンセルできる。これらにより搬送波や受信チャンネルのノイズ成分信号は増幅器861や混合器206へ供給されない。従って、これらの増幅器861や混合器206は、歪みなどが送り難くなる。なお、位相器301から入力されるノイズ成分信号と、狭帯域フィルタ852aから入力される受信信号に含まれたノイズ成分信号との位相とは、互いに180度異なる位相となるようにすることが重要である。
そして、合成器862で、これらの信号を合成することにより、受信信号から、受信チャンネルにおける周波数のノイズ成分信号のみがキャンセルされることとなる。これにより、発振器801の受信チャンネルにおけるノイズ成分信号が、混合器206へ供給されることが防がれ、高周波受信器851は、ノイズ成分信号による妨害が発生し難くできる。従って、送信器104の使用にかかわらず、安定してTV放送を受信することができる携帯機器を提供することができる。
なお本実施の形態において送信レベル出力端子805は、携帯機器の筐体内で送信レベル信号入力端子859を介して、検波器216の出力電圧に加算される。これは、本実施の形態では、分配送信信号は電力増幅器802で増幅される前の信号であるので、分配送信信号に対し、電力増幅器802の利得に応じて可変利得増幅器858の利得を変化させる。これにより、電力増幅器802の利得のばらつきや温度依存などによる影響を補正することが可能である。
また、本実施の形態においては、スイッチ854、スイッチ855を端子854b、端子855b側へ切替える周波数は、810MHzとしている。これは、受信信号中に含まれる810MHzのノイズ成分信号のレベルは、受信チャンネル帯域幅換算で−96dBmであるので、たとえ弱電界であっても高周波受信器851は受信可能となる点と、狭帯域フィルタ852aの通過帯域を814MHzから858MHzとできるので、880MHzの搬送波のレベルを充分に減衰できる点とによるものである。
本実施の形態においては、上記周波数でスイッチ854、855を切替えることで搬送波とノイズ成分信号の双方を除去できた。しかしながら、さらに搬送波と受信帯域との間の周波数が近いような場合には、送信信号による妨害を除去できないことが起こり得る。このような場合には、狭帯域フィルタ852aの通過帯域を狭くし、搬送波の周波数の減衰量を大きくするとともに、この狭帯域フィルタ852aに対して並列に、別の通過帯域を有する狭帯域フィルタを設ける。そして、これらのフィルタを受信チャンネルに応じて、これらのフィルタを選択して用いることで、搬送波とノイズ成分信号の双方を除去できる。
さらに、本実施の形態におけるレベル調整器として可変利得増幅器858を用いている。これにより、可変利得増幅器858で増幅が可能であるので、方向性結合器106で分配する分配送信信号のレベルを小さくできる。従って、電力増幅器802へ入力する送信信号のロスは小さくでき、電力増幅器802での利得増加による消費電力増加を小さくできる。また、電力増幅器802から出力される送信信号の電力が奪われることがないので、安定した送信が可能となる。
さらに本実施の形態では、可変利得増幅器858の上流にバンドパスフィルタ857を設けているが、これは、可変利得増幅器858での利得を小さくし、消費電力を小さくするためである。つまり、可変利得増幅器858は、電力増幅器802での利得から送信アンテナ1とアンテナ21との間でのカップリング間でのカップリングロスを引いた分だけ増幅することが必要となる。例えば、電力増幅器802の出力レベルが+33dBmであり、カップリングロスが10dBであるとすると、可変利得増幅器858が搬送波を+22dBmのレベルまで増幅しなければならないこととなる。そこで、可変利得増幅器858で、このような大きなレベルまで増幅するためには、電力増幅器802と同じように大きな消費電力が必要となる。そこで、本実施の形態では、可変利得増幅器858の上流にバンドパスフィルタ857を設けることで、可変利得増幅器858に対しノイズ成分信号のみを供給する。これにより可変利得増幅器858の利得を小さくでき、その消費電力を小さくできる。勿論これにより、発熱も小さくなることとなる。
さらにまた、可変利得増幅器858を用いているので、送信アンテナ1とアンテナ21との間でのカップリング度合いに応じて、分配送信信号のレベルを適宜容易に設定することができる。従って、可変利得増幅器858で増幅可能な範囲内であれば、送信アンテナ1とアンテナ21との間のカップリングロスの値にかかわらず、合成器862はノイズ成分信号をキャンセルすることができる。
なお、本実施の形態4では実施の形態2と同じ位相器301を用いたが、これは実施の形態3に示した位相変化器501bを用いても良い。
さらに、本実施の形態では、バンドパスフィルタ857は、狭帯域フィルタ852aとは同じものを用い、さらに狭帯域フィルタ852aを合成器862の前に設けている。このようにすることによって、狭帯域フィルタ852aを通過した搬送波のレベルと、位相器301から出力される搬送波のレベルとを一致させることができる。従って、搬送波は、狭帯域フィルタ852aで減衰させられることに加え、さらに合成器862でキャンセルされることとなるので、妨害を受け難い高周波受信器を実現できる。
さらにまた、バンドパスフィルタ857は高周波受信器851側に設けたが、これは送信器104側に設けても良い。この場合、方向性結合器106の出力端子106bと分配送信信号出力端子107との間にバンドパスフィルタ857を挿入する。このようにすれば、送信器104と高周波受信器851との接続による負荷変動を小さくできる。
(実施の形態5)
以下、実施の形態5について図面を用いて説明する。図10は、本実施の形態における送信器と高周波受信器とのブロック図である。図10において図8と同じものは同じ番号を用いて、その説明は簡略化している。
実施の形態4では、電力増幅器802で増幅される前の送信信号から分配するが、本実施の形態では、電力増幅器802で増幅された送信信号から分配された分配送信信号を分配送信信号入力端子211へ供給している。これは、入力端子300aから入力される高周波信号に含まれる送信信号のノイズ成分信号には、電力増幅器802の増幅時の雑音が含まれている。そこで、この電力増幅器802で増幅された後の送信信号を分配することで、電力増幅器802の増幅による雑音もキャンセルするものである。従って、電力増幅器802による雑音成分もキャンセルできるので、高周波受信器951は、より送信器104による妨害を受け難くなる。
では本実施の形態における送信器104について、詳細に説明する。本実施の形態では、方向性結合器803の端子803aと検波器804との間に分配器901を挿入する。この分配器の一方の出力901aを検波器804へ接続し、他方の出力901bを分配送信信号出力端子107へ出力している。このように本実施の形態では、実施の形態4で示したように分配送信信号の抽出のための方向性結合器106を別途設ける必要はない。つまり、分配送信信号の抽出のために、電力増幅器802の電圧制御用に設けられた方向性結合器803を共用できる。従って低価格な送信器が実現できる。
一方、高周波受信器951は、レベル調整器305として可変アッテネータ952を用いている。つまり、可変アッテネータ952は、入力された信号のレベルを、制御端子へ供給される信号に応じたレベルに減衰させるものである。そして、この可変アッテネータ952の出力は、位相器301を介して検波器953と合成器862とへ供給される。検波器953では、位相器301から出力された信号のレベルを検波する。この検波器953の出力と、分配受信信号のレベルを検波する検波器216の出力とが差分増幅器954へ入力され、この差分増幅器954からは、検波器953と検波器216から入力した信号の電圧差が出力される。
つまり検波器216、953により、分配送信信号と分配受信信号とのレベルを検波し、差分増幅器954は、それらの検波器から出力された信号同士の差電圧を出力する。そして、この差電圧と制御端子302に供給されている電圧とによって、可変アッテネータにフィードバックする。これによって、可変アッテネータ952は、分配送信信号と分配受信信号とのレベル差によってフィードバック制御されるので、精度良くかつ応答性良く分配送信信号のレベルを変化させることができる。従って、分配送信信号のレベルと入力端子300aに入力された高周波信号に含まれた送信信号とのレベルを素早く、かつ確実に一致させることができるので、送信信号による妨害を確実に改善することができる。
なおこのとき、位相器301から合成器862へ供給される分配送信信号と、入力端子300aから合成器862へ入力される送信信号とのレベルを一致させることが重要である。さらに、これらに搬送波とノイズ成分信号との比率を変動させないことも重要となる。そのために本実施の形態において狭帯域フィルタ852aは、合成器862と増幅器861との間に設けている。これにより、合成器862での妨害キャンセルに対し、狭帯域フィルタ852aの温度に対する通過ロス変動などの影響を受け難くなる。
(実施の形態6)
以下、実施の形態6について図面を用いて説明する。図11は実施の形態6における位相器の詳細ブロック図である。図11において図3と同じものは同じ番号を用い、その説明は簡略化している。本実施の形態における位相器1001は、実施の形態1から5における各位相に代えて用いることができ、ドップラ効果などに起因する入力信号の急激な位相変動に対して、各位相器の位相量の変化を追従させるものである。
では、位相器1001の詳細に関し、図11を用いて詳細に説明する。図11において、位相器1001は、入力端子1001aに分配送信信号入力端子211に入力された分配送信信号が供給され、出力端子1001bから位相変化された分配送信信号が出力される。そしてこれらの端子1001aと端子1001bとの間に、位相器1002が挿入されている。この位相器1002は、制御端子1002aに供給される信号に応じて分配送信信号の位相を変化させるものであり、この制御端子1002aには、端子1003が接続される。
そして、この端子1003には、制御回路303から受信チャンネルに応じて位相を制御するための制御電圧(制御信号の一例として用いた)を供給し、位相器1002の位相変化量を変化させている。これにより、位相器1002は、制御回路303から供給される制御信号によって、受信チャンネルに応じた位相変化量で動作する。そして、このとき端子1003に供給される電圧は、位相器1002から出力される分配送信信号と分配受信信号との間の位相差が、略180度となる電圧に設定している。
しかしながら、送信アンテナ1やアンテナ21の振動などにより、ドップラ効果が発生し、アンテナ21が受信する送信信号の位相が変化する。つまり、このような状態においては、分配送信信号と分配受信信号との位相差が、瞬間に変化する。従って、この瞬間において位相器1002から出力される分配送信信号と分配受信信号との間の位相差は、略180度からずれるので、妨害をキャンセルできなくなる。そこで、本実施の形態においては、位相比較器1006を設け、この位相比較器1006によって、分配送信信号と分配受信信号との位相差を検出し、これにより位相器1002の位相を制御するものである。
そのために、端子1004に対し分配送信信号の中の搬送波成分を供給する。この搬送波は、リミッタ回路1005を介して位相比較器1006へ供給される。一方、端子1007には、方向性結合器215で分配された分配受信信号が供給され、この分配受信信号は、リミッタ回路1008を介して位相比較器1006へ供給する。なお、これらのリミッタ回路1005、1008は位相比較器1006へ出力する信号の振幅を同じにするために設けている。
そして、この位相比較器1006は、入力された分配送信信号と分配受信信号との位相差を検出し、この位相差に応じた長さのパルス信号を出力する。これは、いわゆるPLL回路における位相比較器と同じものを用いている。そしてこの位相比較器1006の出力は、ループフィルタ1009を介して、差動増幅器1010の一方の入力へ入力する。そしてこの差動増幅器1010の他方の入力へは、端子1012より基準電圧を供給する。そして、制御回路303から出力される制御信号に差動増幅器1010の出力を加算し、位相器1002へ供給する。
本来、ドップラ効果などの状態が無い場合(以下定常状態という)、分配送信信号と分配受信信号との位相差は略一定となる。そこで、この定常状態における位相差(以下、定常な位相差という)である場合の位相比較器からの出力電圧値を、基準電圧値として設定し、この基準電圧を、端子1012から、差動増幅器1010の他方の入力に供給する。
これにより通常は、差動増幅器1010から電圧0Vが出力される。これにより、位相器1002は、制御回路303から供給される制御信号によってのみ制御される。そして、ドップラ効果などにより定常な位相差でなくなった場合に、差動増幅器1010から制御電圧が供給され、この制御電圧によって位相器1002はフィードフォアード制御される。これにより、位相比較器1006が検出した位相差に応じて、分配送信信号の位相を変化させ、位相器1002から出力される分配送信信号と分配受信信号との間の位相差が、略180度となるように補正するわけである。
これにより、位相比較をしているので、位相器1002から出力される分配送信信号と分配受信信号との間の位相差が、略180度となるように制御することができる。従って、ドップラ効果などのように、突如として起こる位相変動や、温度変化などによる位相変化などに対しても、素早く位相を修正でき、妨害を改善することができる。
また、本実施の形態に記載の位相器1001は、フィードフォアード制御しているので、位相器1002に代えて、実施の形態3における位相変化器501bを用いる場合、特に有用である。つまり、位相変化器501bは、供給される制御電圧によって、受信するチャンネルの周波数におけるノイズ成分信号の位相を希望の位相へ調整するものであるので、搬送波の周波数に対する位相変化は受信する周波数に応じて異なる値となる。しかし本実施の形態における位相比較器1006は、位相変化器501bに入力される前の搬送波を用いて位相比較するので、位相比較器1006の出力は、位相変化器501bの位相変化による影響を受けない。
これにより、位相器1002に実施の形態3における位相変化器501bを用いることができるので、位相器1001に対し回路構成が簡単な位相器501bを用いることが可能となり、高周波受信器の低価格化や小型化を実現できる。
本実施の形態において位相器1002は、フィードフォアード制御により制御を行ったが、これは実際に合成器あるいは合成手段に入力される信号に含まれた搬送波の信号を用いても良い。例えば、位相器1002に搬送波とノイズ成分信号との両方を所定の位相へ変化させる位相器(例えば実施の形態1から3に示した位相器)を用いた場合、出力端子1001bから出力された信号を、端子1004へも供給する。これにより、位相比較器1006は、実際に合成すべき信号同士の位相を比較し、それらの信号の位相が互いに180度異なるように位相器1002をフィードバックループ制御するので、さらに位相変化量を精度良く制御できる。
なお、位相器1002の制御に対しフィードバックループ制御を用いるとともに、位相器1002に位相変化器501bを用いても良い。この場合、メモリ307には、さらに各受信チャンネルに応じた基準電圧値を格納し、制御回路303はこの基準電圧を端子1012に供給する。これにより、差動増幅器1010は受信チャンネルに適した位相差である場合に電圧0Vを出力することとなる。この場合も位相器1002は、実際に合成器あるいは合成手段へ供給する信号によって制御されるので、位相変化量を精度良く制御することができる。
本発明にかかる高周波受信器は、同一の筐体内に収納された送信器による送信信号をキャンセルできる効果を有し、TV付き携帯電話等の携帯機器に用いると有用である。
本発明の実施の形態1における携帯機器のブロック図 同、送信信号発生手段の送信信号の特性図 本発明の実施の形態2における携帯機器のブロック図 同、受信チャンネルと制御信号とのメモリテーブルを示す図 本発明の実施の形態3における高周波受信器のブロック図 同、位相変化器の回路図 同、位相変化器の特性図 本発明の実施の形態4における送信器と高周波受信器とのブロック図 同、受信チャンネルと制御信号とのメモリテーブルを示す図 本発明の実施の形態5における送信器と高周波受信器とのブロック図 本発明の実施の形態6における位相器のブロック図 従来の携帯機器のブロック図
符号の説明
105 送信信号発生手段
201 高周波受信器
201a 出力端子
202a 入力端子
206 混合器
211 分配送信信号入力端子
212 位相器
213 レベル調整器
216 検波器

Claims (30)

  1. 送信信号発生手段を有した送信器と同一の筐体内に設置されるとともに、前記送信信号発生手段が発生する送信信号における搬送波の周波数の近傍に受信信号の周波数帯域を有し、この受信信号と前記送信器の送信アンテナから放射された送信信号とを含む高周波信号がアンテナを介して入力される高周波受信器において、前記高周波受信器は、前記高周波信号が供給される入力端子と、この入力端子に供給された前記高周波信号が一方の入力に供給されるとともに、他方の入力には局部発振器の出力が供給される混合器と、この混合器の出力が供給された出力端子とを備え、前記高周波受信器は、前記送信信号を分配して得られる分配送信信号の少なくとも一部が、前記筐体内において供給される分配送信信号入力端子と、この分配送信信号入力端子に供給された前記分配送信信号が供給される位相器と、前記高周波信号を分配した分配受信信号中に含まれた前記送信信号のレベルを実質的に検知する検波器と、この検波器の出力が一方の入力に接続されるとともに、他方の入力には前記分配送信信号が供給されるレベル調整器とを有し、前記レベル調整器では前記検波器の出力に応じて前記分配送信信号のレベルを変化させるとともに、このレベル調整器と前記位相器とを介して供給された信号と前記高周波信号とを合成し、前記混合器へ供給する高周波受信器。
  2. 高周波受信器には、送信器の電力増幅器の出力レベルを検波した送信レベル検波信号が供給される送信レベル信号入力端子を有し、レベル調整器には、前記送信レベル検波信号と検波器の出力が供給されるとともに、これらの信号に応じて前記分配送信信号のレベルを変化させる請求項1に記載の高周波受信器。
  3. 位相器に設けられるとともに、供給される制御信号に応じて分配送信信号の位相を変化させる位相変化器と、この位相変化器の位相変化量を制御するための制御信号を発生させる位相制御器と、この位相制御器に接続されたメモリとを有し、前記メモリには受信するチャンネルに対応して前記位相変化器へ供給する制御信号を記憶したテーブルを格納するとともに、前記位相制御器は、前記テーブルに基づき受信チャンネルに応じた制御信号を発生し、前記位相変化器へ供給する請求項1に記載の高周波受信器。
  4. 位相変化器は、バリキャップダイオードで構成するとともに、このバリキャップダイオードの容量を変化させるために供給する電圧を制御信号とした請求項3に記載の高周波受信器。
  5. 位相器は、供給される制御信号に応じて分配送信信号の位相を変化させる位相変化器と、この位相変化器に接続される位相制御器からの制御信号が供給される位相制御端子とを有し、この位相制御端子には、前記位相変化器の位相変化量を各受信チャンネルに対応した位相変化量へ制御するための制御信号が供給され、前記位相変化器は、前記制御信号に基づいて、前記分配送信信号の位相を変化させる請求項1に記載の高周波受信器。
  6. 位相器は、供給される制御信号に応じて分配送信信号の位相を変化させる位相変化器と、この位相変化器の位相変化量を制御するために接続される位相制御器からの制御信号が供給される位相制御端子と、前記分配送信信号が一方の入力に供給されるとともに、他方の入力には分配受信信号が供給された位相比較器と、この位相比較器の出力が接続されたローパスフィルタとを有し、前記位相比較器は、前記分配送信信号と前記分配受信信号との間の位相差を検出するとともに、前記位相変化器は、前記位相差に応じて前記位相変化量を変化させる請求項1に記載の高周波受信器。
  7. 分配送信信号は、送信器の電力増幅器で増幅前の送信信号を分配した信号とした請求項1に記載の高周波受信器。
  8. 分配送信信号入力端子とレベル調整器との間に挿入された第1のバンドパスフィルタを有し、前記第1のバンドパスフィルタは、送信信号のうち送信信号ノイズの周波数を通過させるとともに、搬送波の周波数を減衰させるフィルタとした請求項7に記載の高周波受信器。
  9. 入力端子と混合器との間に挿入され、その一方の入力には高周波信号が供給されるとともに、他方の入力にはレベル調整器と前記位相器とを介して供給される信号が供給される合成器を有した請求項8に記載の高周波受信器。
  10. 入力端子と合成器の一方の入力との間には、第2のバンドパスフィルタを設けるとともに、前記合成器の出力と混合器の入力との間に高周波増幅器を挿入し、前記第2のバンドパスフィルタは、受信する周波数の信号を通過させるとともに、送信信号を減衰させる請求項9に記載の高周波受信器。
  11. 第1のバンドパスフィルタと第2のバンドパスフィルタは共に、送信信号ノイズの周波数を通過させるとともに、送信信号の周波数を減衰させる請求項10に記載の高周波受信器。
  12. 第1のバンドパスフィルタと第2のバンドパスフィルタとは同じ減衰特性とした請求項11に記載の高周波受信器。
  13. 少なくとも第2のバンドパスフィルタと並列に設けられた第3のバンドパスフィルタと、この第3のバンドパスフィルタと前記第2のバンドパスフィルタに接続されるとともに、前記第2とは第3のバンドパスフィルタとのいずれか一方を前記入力端子と混合器との間に選択的に挿入させる切替スイッチとを有し、前記第2のバンドパスフィルタには狭帯域フィルタを用いるとともに、前記第3のバンドパスフィルタの通過帯域は前記第2のバンドパスフィルタの通過帯域よりも低くした請求項10に記載の高周波受信器。
  14. 分配送信信号は、送信器の電力増幅器で増幅された信号を分配した信号とした請求項1に記載の高周波受信器。
  15. 入力端子と混合器との間に挿入され、その一方の入力には高周波信号が供給されるとともに、他方の入力にはレベル調整器と前記位相器とを介して供給される信号が供給される合成器を有した請求項14に記載の高周波受信器。
  16. 合成器の出力と混合器との間に設けられるとともに、前記混合器の出力が接続された第4のバンドパスフィルタと、このバンドパスフィルタと前記混合器との間に挿入された高周波増幅器とを有し、前記第4のバンドパスフィルタは、受信する周波数信号を通過させるとともに、送信信号を減衰させる請求項9に記載の高周波受信器。
  17. 少なくとも第4のバンドパスフィルタと並列に設けられた第5のバンドパスフィルタと、この第5のバンドパスフィルタと前記第4のバンドパスフィルタに接続されるとともに、前記第4とは第5のバンドパスフィルタとのいずれか一方の出力を前記混合器へ選択的に供給させる切替スイッチとを有し、前記第4のバンドパスフィルタには狭帯域フィルタを用いるとともに、前記第5のバンドパスフィルタの通過帯域は、第4のバンドパスフィルタの通過帯域よりも低くした請求項16に記載の高周波受信器。
  18. 請求項1に記載の高周波受信器と同一の筐体内に設置されるとともに、前記高周波受信器の受信信号の周波数に対して近傍の周波数の信号を送信アンテナから送信する送信器において、前記送信器は、入力端子と、この入力端子に入力されたデジタル信号が供給されて送信信号を発生する送信信号発生手段と、この送信信号発生手段の出力が供給されるとともに、前記送信信号を送信アンテナへ供給する送信信号出力端子とを備え、前記送信信号発生手段の出力と前記送信信号出力端子との間には、入力が前記送信信号発生手段の出力に接続されるとともに、一方の出力が前記送信信号出力端子へ接続されるように挿入された第1の分配器と、この第1の分配器の他方の出力に接続された分配送信信号出力端子とを有した送信器。
  19. 送信信号発生手段には、少なくとも受信信号の周波数帯域に発振ノイズを発生する局部発振器を含むとともに、第1の分配器と送信信号出力端子との間に電力増幅器が挿入された請求項18に記載の送信器。
  20. 分配送信信号出力端子と第1の分配器の他方の出力との間には、第1のバンドパスフィルタを挿入し、この第1のバンドパスフィルタは、局部発振器の発振ノイズの周波数を通過させるとともに、搬送波の周波数の信号を減衰させる請求項18に記載の送信器。
  21. 送信信号発生手段には、発振器と、この発振器の出力が接続された電力増幅器とを含み、前記電力増幅器は受信信号の周波数帯域にノイズを発生する電力増幅器を用い、この電力増幅器から出力された送信信号を第1の分配器で分配して出力する請求項18に記載の送信器。
  22. 第1の分配器の他方の出力が接続されるとともに、その一方の出力が分配送信信号出力端子に接続された第2の分配器と、この第2の分配器の他方の出力と電力増幅器の電力制御端子との間に挿入された接続送信レベル検波器とを有した請求項21に記載の送信器。
  23. 請求項5あるいは14に記載の高周波受信器と同一の筐体内に設置されるとともに、前記高周波受信器の受信周波数に対して近傍の周波数の信号を送信アンテナから送信する送信器において、前記送信器は、入力端子と、この入力端子に入力されたデジタル信号が供給されて送信信号を発生する送信信号発生手段と、この送信信号発生手段の出力が供給されるとともに、前記送信信号を送信アンテナへ供給する送信信号出力端子とを備え、前記送信器には、前記送信信号発生手段の出力が接続されるとともに、受信信号の周波数帯域の周波数にノイズを発生する電力増幅器と、この電力増幅器の出力が供給されるとともに、その一方の出力は前記送信信号出力端子へ接続された第1の分配器と、この第1の分配器の他方の出力に接続された分配送信信号出力端子とを有し、前記第1の分配器は前記電力増幅器で増幅された送信信号を分配する送信器。
  24. 送信器と、この送信器の送信信号の搬送波に対し近傍の周波数の高周波信号を受信する高周波受信器とが同一の筐体内に設置された携帯機器において、前記携帯機器は、アンテナと、このアンテナに入力された前記高周波信号が供給される高周波受信器と、この高周波受信器の出力が接続された復調回路と、この復調回路の出力が接続された復号回路と、この復号回路の出力が接続された音声出力器及び表示器と、音声入力器と、この音声入力器の出力と前記送信器の入力との間に挿入された符号化回路と、前記送信器の出力が供給される送信アンテナとを備え、前記高周波受信器には請求項1に記載の高周波受信器を用いるとともに、前記送信器には請求項18に記載の送信器とを用い、分配送信信号出力端子と分配送信信号入力端子とを前記筐体内で接続した携帯機器。
  25. 送信器と、この送信器の送信信号の搬送波に対し近傍の周波数の高周波信号を受信する高周波受信器とが同一の筐体内に設置された携帯機器において、前記携帯機器は、アンテナと、このアンテナに入力された前記高周波信号が供給される高周波受信器と、この高周波受信器の出力が接続された復調回路と、この復調回路の出力が接続された復号回路と、この復号回路の出力が接続された音声出力器及び表示器と、音声入力器と、この音声入力器の出力と前記送信器の入力との間に挿入された符号化回路と、前記送信器の出力が供給される送信アンテナとを備え、前記高周波受信器には請求項5に記載の高周波受信器を用いるとともに、前記送信器には請求項23に記載の送信器とを用い、分配送信信号出力端子と分配送信信号入力端子とを前記筐体内で接続した携帯機器。
  26. 送信器と、この送信器の送信信号の搬送波に対し近傍の周波数の高周波信号を受信する高周波受信器とが同一の筐体内に設置された携帯機器において、前記携帯機器は、アンテナと、このアンテナに入力された前記高周波信号が供給される高周波受信器と、この高周波受信器の出力が接続された復調回路と、この復調回路との出力が接続された復号回路と、この復号回路の出力が接続された音声出力器及び表示器と、音声入力器と、この音声入力器の出力と前記送信器の入力との間に挿入された符号化回路と、前記送信器の出力が供給される送信アンテナとを備え、前記高周波受信器には請求項14に記載の高周波受信器を用いるとともに、前記送信器には請求項23に記載の送信器とを用い、分配送信信号出力端子と分配送信信号入力端子とを前記筐体内で接続した携帯機器。
  27. 請求項3に記載の高周波受信器に対して、第1の信号レベルの擬似分配送信信号を分配送信信号入力端子へ供給するとともに、前記第1の信号レベルに対し予め定められた値だけ異なる信号レベルを有するとともに、前記擬似分配送信信号より予め定められた値だけ位相が遅れた擬似送信信号と高周波受信器が受信すべき受信信号とを入力端子へ供給する第1の工程と、この工程の後に前記高周波受信器で予め定められた受信チャンネルを受信させる第2の工程とを有した高周波受信装置の製造方法において、前記第2の工程の後に、前記高周波受信器が前記受信チャンネルを受信している状態で、位相変化手段へ供給する制御信号を変化させ、出力端子から出力される信号の信号品質が、最も良好であった場合の信号をメモリへ記憶させる第3の工程を設けた高周波受信器の製造方法。
  28. 請求項18に記載の送信器と、請求項3に記載の高周波受信器とが同一の筐体内に配置された携帯機器に対し、前記送信器で発生した送信信号を送信アンテナから放射させて、前記送信信号を含む高周波信号を入力端子へ供給するとともに、前記筐体内で送信信号を分配して分配送信信号入力端子へ供給する第1の工程と、この第1の工程の後で、前記高周波受信器で予め定められた受信チャンネルを受信する第2の工程とを有した携帯機器の製造法において、前記第2の工程の後に、前記受信チャンネルを受信している状態で、位相変化手段へ供給する電圧を変化させ、出力端子から出力される信号の信号品質が、最も良好であった場合の電圧をメモリへ記憶させる第3の工程を設けた携帯機器の製造方法。
  29. 高周波信号が供給される入力端子と、この入力端子に供給された前記高周波信号が一方の入力に供給されるとともに、他方の入力には局部発振器の出力が供給される混合器と、この混合器の出力が供給された出力端子と、前記局部発振器にループ接続されたPLL回路とを備え、前記高周波受信器用集積回路は、分配送信信号入力端子と、この分配送信信号入力端子に入力される分配送信信号が供給される位相器と、前記高周波信号を分配した分配受信信号中に含まれた前記送信信号のレベルを実質的に検知する検波器と、この検波器の出力が一方の入力に接続されるとともに、他方の入力には前記分配送信信号が供給されるレベル調整器とを有し、前記レベル調整器では前記検波器の出力に応じて前記分配送信信号のレベルを変化させるとともに、このレベル調整器と前記位相器とを介して供給された信号を出力する集積回路。
  30. 位相器は、供給される制御信号に応じて分配送信信号の位相を変化させる位相変化器を含み、前記制御信号はPLL回路を介して供給される請求項29に記載の集積回路。
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