JP4214663B2 - 燃焼器の安全装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は給湯器等に用いることができる燃焼器の安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば室内に置かれる給湯器等の燃焼器において、バーナの燃焼中において消炎が検出された場合には、数回のリサイクル着火を行ったりするようになされているものがある。
また燃焼排ガスのCO濃度を検出するCO濃度センサを搭載した燃焼器においては、着火時に瞬間的に排出される多量のCOガスによる誤動作を防止するために、着火後の一定期間はCO濃度の非監視タイマによりCO濃度を監視しないようにしたものがある。
またCO濃度センサが検出するCO濃度が予め定めた一定のしきい値以上になるとCO濃度の積算を行うようにし、そのCO濃度の積算値が一定の基準値以上に達した時点でバーナの燃焼を強制停止させるようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
室内に置かれる給湯器等の燃焼器においては、例え排ガスを家屋外まで導く設備になっているものであっても、排ガスが室内に漏れたりすることで、室内のCO濃度が上昇し、低酸素状態となる場合には好ましくない事態も生じる。従ってCO濃度の上昇をすばやく検知して、速やかなる対処ができる燃焼器の安全装置の提供が期待されるところである。
CO濃度の積算値が一定の基準値以上に達した時に燃焼を強制停止する上記従来の燃焼器において、特に着火初期におけるCO濃度を非監視として積算しないものにおいては、往々にして燃焼停止のタイミングが遅くなるという問題が生じる。またバーナの燃焼中において酸素濃度の低下による消炎が検出された場合でも、数回のリサイクル着火を行うものにあっては、特にそのリサイクル着火における燃焼が小能力で行われる場合には、更に暫くの間は燃焼が行われる結果、ますます室内環境を悪化させることとなる問題がある。
【0004】
そこで本発明は上記従来の燃焼器における不都合を解消し、燃焼器の排ガスによる室内環境の悪化をより速やかに且つ適確に検出して、室内環境の安全を図ることができる燃焼器の安全装置の提供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の燃焼器の安全装置は、バーナで発生した燃焼排ガス中のCO濃度を検出するCO濃度センサを備え、該CO濃度センサが検出するCO濃度が予め定めた一定のしきい値以上になるとCO濃度の積算を行うと共に、CO濃度の積算値が一定の基準値以上に達した時点で少なくともバーナの強制燃焼停止を伴う安全動作をさせるようにした燃焼器の安全装置であって、前記CO濃度の積算を行っている時に燃焼中の炎に消炎が発生した場合には、その後の再着火の際には、着火後の一定期間をCO濃度非監視とする原則の例外として、前記しきい値以上になると再着火初期からでもCO濃度の積算を行うように構成したコントローラを有することを第1の特徴としている。
また本発明の燃焼器の安全装置は、バーナで発生した燃焼排ガス中のCO濃度を検出するCO濃度センサを備え、該CO濃度センサが検出するCO濃度が予め定めた一定のしきい値以上になるとCO濃度の積算を行うと共に、CO濃度の積算値が一定の基準値以上に達した時点で少なくともバーナの強制燃焼停止を伴う安全動作をさせるようにした燃焼器の安全装置であって、前記CO濃度の積算を行っている場合には前記バーナ燃焼の炎温度を経時的に検出し、該検出された炎温度の降下率が一定範囲内にある場合には、例え前記CO濃度の積算値が基準値に達していない場合においても、バーナの強制燃焼停止を伴う安全動作に至らしめるように構成したコントローラを有することを第2の特徴としている。
【0006】
上記第1、第2の特徴において、安全動作は少なくともバーナの強制燃焼停止を伴う動作であり、その後の自動的なリサイクル再着火が阻止される動作である。安全動作にはエラー表示の他、強制排気動作、音声或いはリモコン表示による室内の換気注意を伴うようにすることができる。安全動作が行われた場合には、使用者が再度燃焼器の運転スイッチをオンしなければ、燃焼動作への復帰を行うことができない。
【0007】
上記第1の特徴によれば、CO濃度センサが一定のしきい値以上を検出すると、コントローラにおいてCO濃度の積算が行われ、その積算値が一定の基準値以上になるとコントローラによってバーナの強制燃焼停止を伴う安全動作がなされる。そして未だ基準値に達していない場合においても、CO濃度の積算が行われている状態において燃焼中の炎に消炎が生じた場合には、コントローラは、その後の再着火の際には、着火後の一定期間はCO濃度を非監視とするという原則に対する例外として、再着火後のCO濃度が前記しきい値以上であることを前提に前記再着火直後からでもCO濃度の積算を行う。
前記CO濃度を非監視とする原則とは、バーナに着火が行われる際には一般に多量のCOガスが発生することから、そのような着火直後の特殊な状況をCO濃度センサで検出して監視する場合には、不完全燃焼であると判断すべき必要のないにもかかわらず、他の定常燃焼状態での燃焼不良と同一視されるなど、かえって好ましくない対処動作が指令されてしまう不都合が生じることから、着火直後の一定期間はCO濃度の監視を行わないとする原則である。ところが、この非監視の原則を前記CO濃度の積算を行っているような比較的深刻な状況下での燃焼中の消炎にも適用する場合には、その間CO濃度の積算が行われないことによって、バーナの強制燃焼停止を伴う安全動作の発動を遅らせる結果となるなど、より好ましくない事態を許容することにもなりかねない。
そこで、CO濃度の積算が行われている状態において燃焼中の炎に消炎が生じた場合には、その後の再着火の際には着火後の一定期間はCO濃度を非監視とするという原則をやめて、CO濃度が前記しきい値以上であることを前提に、前記再着火直後からでもCO濃度の積算を行うこととして、バーナの強制燃焼停止を伴う安全動作の発動が遅れてしまわないようにしているものである。
即ち上記第1の特徴によれば、CO濃度の積算が行われているという状況において、燃焼中の炎が消炎した場合の再着火の際には、非監視の原則の例外として、CO濃度がしきい値以上であれば再着火直後からでもCO濃度の積算を行うことで、CO濃度の積算値が基準値に達するのを不必要に遅らすことなく、よって燃焼器が設置された室内等における環境悪化を速やかに且つ適確にとらえて、室内環境の予防と安全を効果的に図ると共に、使用者の利便性も図ることができる。
【0008】
また上記第2の特徴によれば、CO濃度センサが一定のしきい値以上を検出すると、コントローラにおいてCO濃度の積算が行われ、その積算値が一定の基準値以上になるとコントローラによってバーナの強制燃焼停止を伴う安全動作がなされる。そして未だ基準値に達していない場合においても、CO濃度の積算が行われている状態においては、バーナ燃焼の炎温度を経時的に検出し、その炎温度の降下率が一定範囲内にある場合には、コントローラは低酸素状態が発生していると判断して、バーナの再着火を禁止する措置からなる強制燃焼停止を伴う安全動作を指令する。
前記バーナ燃焼の炎の温度は、雰囲気が低酸素状態になっている場合には、経時的にじわじわと降下する傾向にあることから、予め実験により雰囲気が低酸素状態にある時における炎温度の経時的な降下の傾向をとらえて、その降下率の範囲を得ておくことで、実際の燃焼運転における炎の温度の経時的傾向を検出することで、その燃焼状態が低酸素状態で行われているか否かを判定することができる。
【0009】
よって上記第2の特徴によれば、CO濃度の積算が行われているという状況において、バーナ燃焼の炎温度の経時的な温度降下が一定の範囲内になった場合には、強制燃焼停止を伴う安全動作が行われることで、燃焼器が設置された室内等における環境悪化を、CO濃度の積算値が基準値に達するのを待つことなく、より具体的な現象でもって速やかに且つ適確にとらえることができ、室内環境の予防と安全を効果的に図ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の燃焼器の安全装置を具備させた給湯器の概略図、図2は本発明の第1の実施形態を説明するコントローラによる制御フローチャート、図3は本発明の第2の実施形態を説明するコントローラによる制御フローチャート、図4は前記第2の実施形態におけるCO濃度の積算例を説明する図、図5は本発明の第3の実施形態を説明するコントローラによる制御フローチャート、図6は本発明の第4の実施形態を説明するコントローラによる制御フローチャートである。
【0011】
先ず図1において、10は給湯器の燃焼缶体で、該燃焼缶体10に対してガスバーナ等のバーナ20、給気ファン30が設備され、また入水管路40が接続されて内部の熱交換器41で熱交換加熱され、給湯されるようになっている。50は燃焼缶体10の排気口近くに設けられるCO濃度センサである。燃焼缶体10内で発生した排ガスは、図示しない排気管を経て屋外に強制的に排出されるようになされている。このような強制排気型の燃焼器でもある給湯器において、排気管等から排気が室内に漏れた場合には、室内におけるCO濃度が増加して低酸素状態となって環境の悪化が生じる。勿論、給湯器としては上記のような屋外排気用の排気管を設けないものであってもよい。このような給湯器では燃焼の排気が室内に放出されることになり、燃焼の継続につれて室内環境が悪化する。
60は給湯器のコントローラ、70はリモコンである。81は入水温度センサ、82は入水流量センサ、83は給湯温度センサである。また91はフレームロッド、92は点火器、93は炎温度センサである。
以上の如き燃焼器である給湯器において、給湯器の運転スイッチがオンしている状態において、図示しない給湯端末のカラン等が開かれると、入水管路40を通って水が供給されると共に、給気ファン30による送風が開始され、バーナ20に燃料が供給されて、点火器92により着火がなされて、バーナ20の燃焼が開始される。
前記各センサ50、81、82、83、91、93による検出情報は、コントローラ60に入力される。コントローラ60はリモコン70からの指令、自己が内蔵する制御ソフトウエア、前記入力したセンサからの情報等に基づいて、所定の制御動作を給湯器の各部に指令する。
【0012】
図2を参照して、本発明の第1の実施形態を説明する。今、給湯器において給湯に伴ってバーナ20の燃焼が行われている場合、即ち給湯器が燃焼運転中にある場合(ステップS1でイエス)には、コントローラ60はCO濃度センサ50によるCO濃度の検出を行う(ステップS2)。そしてコントローラ60は検出したCO濃度が予め定めた一定のしきい値以上であるか否かを判断し(ステップS3)、以上であれば(ステップS3でイエス)CO濃度の積算を行う(ステップS4)。
前記CO濃度の積算中において、コントローラ60はその積算値が予め定めた基準値以上に達するかを監視し(ステップS5)、基準値以上になった場合(ステップS5でイエス)には、バーナ20の強制燃焼停止を伴う安全動作を行わせる(ステップS6)。
上記において、しきい値及び基準値については、それぞれ予め実験により適切な値を決定してコントローラ60内に記憶させておく。
またステップS6での安全動作には、エラー表示の他、強制排気動作、音声による換気注意、リモコン70での換気注意表示を併せて行ってもよい。
【0013】
前記ステップS5で、未だ積算値が基準値に達していない場合(ステップS5でノー)でも、CO濃度がしきい値以上でCO濃度の積算を行っている状況下において、燃焼中の炎に消炎が生じた場合には(ステップS7でイエス)、コントローラ60は前記消炎に対する再着火を禁止することからなる強制燃焼停止を伴う安全動作を行わせる(ステップS8)。
前記CO濃度が積算状況にある時の消炎に対する再着火禁止の制御は、原則に対する例外である。即ち、燃焼中に炎が何らかの原因で消炎した場合には、原則としては1乃至複数回の再着火を試みる構成を採用している。この原則によれば、一度何らかの原因で消炎した場合でも、再着火がなされ、再び燃焼が継続される。よって燃焼運転途中に知らぬまに消炎したままになるといった不都合は回避される。これに対して、CO濃度を積算中の状況においては、CO濃度がしきい値よりも高い状態、即ちCO濃度が正常を超えた状態にあることから、そのような状況下における燃焼中の消炎は、その原因が低酸素によるものである可能性が高いと考えられる。従ってこのような場合には、再着火を許容することでますます環境の悪化を助長するといったことを防止するため、再着火を禁止する構成としたのである。この再着火動作の禁止も、広い意味での強制燃焼停止動作と考えることができる。
ステップS8での安全動作は、前記ステップS6での安全動作とその具体的動作において同じ動作としてもよいが、具体的な動作として異なる動作としてもよい。
【0014】
次に図3を参照して、本発明装置の第2の実施形態を説明する。今、給湯器において給湯に伴ってバーナ20の燃焼が行われている場合、即ち給湯器が燃焼運転中にある場合(ステップS11でイエス)には、コントローラ60はCO濃度センサ50によるCO濃度の検出を行う(ステップS12)。そしてコントローラ60は検出したCO濃度が予め定めた一定のしきい値以上であるか否かを判断し(ステップS13)、以上であれば(ステップS13でイエス)CO濃度の積算を行う(ステップS4)。
前記CO濃度の積算中において、コントローラ60はその積算値が予め定めた基準値以上に達するかを監視し(ステップS15)、基準値以上になった場合(ステップS15でイエス)には、バーナ20の強制燃焼停止を伴う安全動作を行わせる(ステップS16)。以上は上記第1の実施形態の場合と同様である。
【0015】
前記ステップS15で、未だ積算値が基準値に達していない場合(ステップS15でノー)でも、CO濃度がしきい値以上でCO濃度の積算を行っている状況下において、燃焼中の炎に消炎が生じた場合には(ステップS17でイエス)、本実施形態では上記第1実施形態とは異なり、原則通り1乃至複数回を限度として再着火動作を行わせる(ステップS18)。この再着火動作によっても再着火しない場合には(ステップS19でノー)、コントローラ60は安全動作を行わせる(ステップS20)。この安全動作は前記ステップS16の安全動作と同じにすることができる。安全動作が一旦行われると、使用者が再度運転スイッチをオンしない限り、バーナ20を燃焼させることはできない。
【0016】
前記ステップS19で再着火した場合(ステップS19でイエス)には、コントローラ60は内蔵のCO濃度非監視タイマの作動を禁止させる(ステップS21)。
前記CO濃度非監視タイマの作動禁止措置は、原則に対する例外である。即ち、バーナ20の着火直後の一定期間及び燃焼中に炎が何らかの原因で消炎した場合の再着火の直後の一定期間においては、原則としてCO濃度センサによる濃度監視は行わないのを原則としている。この着火直後は一種の特殊状況にあり、過渡燃焼期としてCO濃度がかなり高くなるのが普通である。よって着火直後の特殊な状況を、他の安定した定常的燃焼状態にある場合と同様にCO濃度センサで検出して監視する場合には、不完全燃焼であると判断すべき必要のないにもかかわらず、他の定常燃焼状態での燃焼不良と同一視されるなど、かえって好ましくない対処動作が指令されてしまう不都合が生じる。このことから着火直後の一定期間、例えば25秒間はCO濃度非監視タイマを働かせて、CO濃度非監視を原則としている。
これに対して、CO濃度を積算中の状況においては、CO濃度がしきい値よりも高い状態、即ちCO濃度が正常を超えた状態にあることから、そのような状況下における燃焼中の消炎とそれに続く再着火があった場合に、CO濃度を非監視とした場合には、その間に発生する高CO濃度を積算から除外してしまうことになり、CO濃度の積算状態を実際よりも低く判断する結果、ますます環境の悪化を助長することになる。よってこのような事態と回避するために、CO濃度非監視の原則の例外を設けたのである。
【0017】
図4を参照して更に説明すると、今、燃焼運転が行われている場合に、CO濃度センサ50の検出するCO濃度が経時的(t)に線Aのように変化していくとすると、CO濃度がしきい値以上になる(点P1)とCO濃度の積算が行われる。この積算値は斜線で示される面積で表される。そして点P2において消炎が行われると、燃焼が一旦停止されることでCO濃度が急激に低下する。そして点P3で再着火が行われると、再びCO濃度が急激に上昇を開始する。この再着火の場合にはCO濃度非監視タイマがキャンセルされているので、点P4に至ってCO濃度がしきい値に達すると、例え再着火直後であっても再度CO濃度の積算が開始される。そして点P5に至ってCO濃度の積算値が基準値に達すると、バーナ20の強制燃焼停止を伴う安全動作が行われる。尚、線Bは室内の酸素濃度の変化、線Cは室内の平均CO濃度の変化を示している。
【0018】
次に図5を参照して、本発明装置の第3の実施形態を説明する。今、給湯器において給湯に伴ってバーナ20の燃焼が行われている場合、即ち給湯器が燃焼運転中にある場合(ステップS31でイエス)には、コントローラ60はCO濃度センサ50によるCO濃度の検出を行う(ステップS32)。そしてコントローラ60は検出したCO濃度が予め定めた一定のしきい値以上であるか否かを判断し(ステップS33)、以上であれば(ステップS33でイエス)CO濃度の積算を行う(ステップS34)。
前記CO濃度の積算中において、コントローラ60はその積算値が予め定めた基準値以上に達するかを監視し(ステップS35)、基準値以上になった場合(ステップS35でイエス)には、バーナ20の強制燃焼停止を伴う安全動作を行わせる(ステップS36)。以上は上記第1、第2の実施形態の場合と同様である。
【0019】
前記ステップS35で、未だ積算値が基準値に達していない場合(ステップS35でノー)でも、CO濃度がしきい値以上でCO濃度の積算を行っている状況下においては、コントローラ60はバーナ燃焼の熱効率を演算する(ステップS37)。そしてその演算された熱効率を予め記憶させている規定値(例えば65〜85%の間にある一定値)と比較し(ステップS38)、熱効率が規定値以下の場合(ステップS38でイエス)には、コントローラ60はバーナ20の強制燃焼停止を伴う安全動作を行わせる(ステップS39)。
前記熱効率は、燃料の供給量から得られる熱量と、前記入水温度センサ81と給湯温度センサ83と入水流量センサ82とによって得られる給湯の温度上昇と流量とから得られる熱量とを比較することで、演算することができる。また熱効率の規定値は予め実験により適当な値を得て、これをコントローラ60に記憶させておくことができる。室内環境が悪化して低酸素状態になってくると、不完全燃焼が増加して熱効率が低下してくる。従って予め実験により、これ以上の環境悪化は好ましくない状態での熱効率を規定値として得ておくことで、そのような環境悪化に対して、バーナ20の強制燃焼停止を伴う安全動作をさせることで、より適切な安全を確保することができる。
【0020】
次に図6を参照して、本発明装置の第4の実施形態を説明する。今、給湯器において給湯に伴ってバーナ20の燃焼が行われている場合、即ち給湯器が燃焼運転中にある場合(ステップS41でイエス)には、コントローラ60はCO濃度センサ50によるCO濃度の検出を行う(ステップS42)。そしてコントローラ60は検出したCO濃度が予め定めた一定のしきい値以上であるか否かを判断し(ステップS43)、以上であれば(ステップS43でイエス)CO濃度の積算を行う(ステップS44)。
前記CO濃度の積算中において、コントローラ60はその積算値が予め定めた基準値以上に達するかを監視し(ステップS45)、基準値以上になった場合(ステップS45でイエス)には、バーナ20の強制燃焼停止を伴う安全動作を行わせる(ステップS46)。以上は上記第1〜3ので既述した実施形態の場合と同様である。
【0021】
前記ステップS45で、未だ積算値が基準値に達していない場合(ステップS45でノー)でも、CO濃度がしきい値以上でCO濃度の積算を行っている状況下においては、コントローラ60はバーナ燃焼の炎温度を炎温度センサ93によって経時的に検出する(ステップS47)。そして炎温度の経時的降下率が一定範囲内にあるかを判定する(ステップS48)。炎温度の降下率が一定範囲にある場合(ステップS48でイエス)には、コントローラ60はバーナ20の強制燃焼停止を伴う安全動作を行わせる(ステップS49)。
前記バーナ燃焼の炎の温度は、低酸素状態となって燃焼状態が悪くなるなってくると、その燃焼状態の悪化と共に経時的に降下する。この温度降下はじわじわと行われるが、一種特有の傾向を示すことがわかった。そこで予め実験により酸素濃度低下に伴う炎温度降下の降下率を得て、特有の降下率の範囲をコントローラ60に記憶させておくことで、現実に給湯器を使用する場合における炎温度の降下率が前記予め得て記憶させている温度降下率の範囲にあるか否かを判定することで、室内の環境が好ましくない状態に至っているか否かを判断することができるのである。
【0022】
【発明の効果】
本発明は以上の構成、作用からなり、請求項1に記載の燃焼器の安全装置によれば、バーナで発生した燃焼排ガス中のCO濃度を検出するCO濃度センサを備え、該CO濃度センサが検出するCO濃度が予め定めた一定のしきい値以上になるとCO濃度の積算を行うと共に、CO濃度の積算値が一定の基準値以上に達した時点で少なくともバーナの強制燃焼停止を伴う安全動作をさせるようにした燃焼器の安全装置であって、前記CO濃度の積算を行っている時に燃焼中の炎に消炎が発生した場合には、その後の再着火の際には、着火後の一定期間をCO濃度非監視とする原則の例外として、前記しきい値以上になると再着火初期からでもCO濃度の積算を行うように構成したコントローラを有するので、
CO濃度の積算が行われているという状況において、燃焼中の炎が消炎した場合における再着火の際には、原則の例外としてCO濃度がしきい値以上であれば再着火直後からでもCO濃度の積算を行うことができる。よってCO濃度の積算値が基準値に達するのを不必要に遅らすことなく、燃焼器が設置された室内等における環境悪化を速やかに且つ適確にとらえることができ、室内環境の予防と安全、加えて使用者の利便性を効果的に達成することができる。
また請求項2に記載の燃焼器の安全装置によれば、バーナで発生した燃焼排ガス中のCO濃度を検出するCO濃度センサを備え、該CO濃度センサが検出するCO濃度が予め定めた一定のしきい値以上になるとCO濃度の積算を行うと共に、CO濃度の積算値が一定の基準値以上に達した時点で少なくともバーナの強制燃焼停止を伴う安全動作をさせるようにした燃焼器の安全装置であって、前記CO濃度の積算を行っている場合には前記バーナ燃焼の炎温度を経時的に検出し、該検出された炎温度の降下率が一定範囲内にある場合には、例え前記CO濃度の積算値が基準値に達していない場合においても、バーナの強制燃焼停止を伴う安全動作に至らしめるように構成したコントローラを有するので、
CO濃度の積算が行われているという状況において、バーナ燃焼の炎温度の経時的な温度降下が一定の範囲内になった場合には、強制燃焼停止を伴う安全動作を行うことができる。よって燃焼器が設置された室内等における環境悪化を、CO濃度の積算値が基準値に達するのを待つことなく、より具体的な現象でもって速やかに且つ適確にとらえることができ、室内環境の予防と安全を効果的に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃焼器の安全装置を具備させた給湯器の概略図である。
【図2】本発明の第1の実施形態を説明するコントローラによる制御フローチャートである。
【図3】本発明の第2の実施形態を説明するコントローラによる制御フローチャートである。
【図4】第2の実施形態におけるCO濃度の積算例を説明する図である。
【図5】本発明の第3の実施形態を説明するコントローラによる制御フローチャートである。
【図6】本発明の第4の実施形態を説明するコントローラによる制御フローチャートである。
【符号の説明】
10 燃焼缶体
20 バーナ
30 給気ファン
40 入水管路
41 熱交換器
50 CO濃度センサ
60 コントローラ
70 リモコン
81 入水温度センサ
82 入水流量センサ
83 給湯温度センサ
91 フレームロッド
92 点火器
93 炎温度センサ
Claims (2)
- バーナで発生した燃焼排ガス中のCO濃度を検出するCO濃度センサを備え、該CO濃度センサが検出するCO濃度が予め定めた一定のしきい値以上になるとCO濃度の積算を行うと共に、CO濃度の積算値が一定の基準値以上に達した時点で少なくともバーナの強制燃焼停止を伴う安全動作をさせるようにした燃焼器の安全装置であって、前記CO濃度の積算を行っている時に燃焼中の炎に消炎が発生した場合には、その後の再着火の際には、着火後の一定期間をCO濃度非監視とする原則の例外として、前記しきい値以上になると再着火初期からでもCO濃度の積算を行うように構成したコントローラを有することを特徴とする燃焼器の安全装置。
- バーナで発生した燃焼排ガス中のCO濃度を検出するCO濃度センサを備え、該CO濃度センサが検出するCO濃度が予め定めた一定のしきい値以上になるとCO濃度の積算を行うと共に、CO濃度の積算値が一定の基準値以上に達した時点で少なくともバーナの強制燃焼停止を伴う安全動作をさせるようにした燃焼器の安全装置であって、前記CO濃度の積算を行っている場合には前記バーナ燃焼の炎温度を経時的に検出し、該検出された炎温度の降下率が一定範囲内にある場合には、例え前記CO濃度の積算値が基準値に達していない場合においても、バーナの強制燃焼停止を伴う安全動作に至らしめるように構成したコントローラを有することを特徴とする燃焼器の安全装置。
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