JP4214486B2 - 放電管 - Google Patents

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Description

本発明は、カップ状の電極を容易に形成でき且つランプ寿命が長い冷陰極蛍光放電管等の放電管に関する。
ガラス管の両端に一対の電極を対向して固定し、ガラス管の内部に形成される閉鎖空間(密閉空間)内に希ガス及び水銀蒸気を密封状態に充填し、ガラス管の内壁に蛍光膜を被覆した冷陰極蛍光放電管は公知である。従来の冷陰極蛍光放電管は、端子部材及び端子部材の先端部分に融着された電極を備えた電極組立体と、電極組立体が両端に気密に固定され且つ内部に希ガス及び水銀蒸気から成る放電用ガスが充填されたガラス管と、ガラス管の内壁面に形成されて一対の電極間の放電によって発生する紫外線の照射を受けて可視光を放出する蛍光膜とを備える。
ここで、電極をカップ形状、即ち筒状体の一端を閉塞した形状に形成すると、輝度の高い負グローを電極内の空間に閉じ込めることができ、グロー放電を増強することができる。したがって、カップ形状の電極を備えた冷陰極蛍光放電管によれば、ガラス管の内径が小さくても、高輝度化を比較的良好に達成することができる。なお、カップ形状の電極を有する蛍光放電管は、例えば下記の特許文献1又は特許文献2に開示されている。
特開2002−100319公報(第3頁、図1) 特開2002−110085公報(第3頁、図1)
上記のカップ形状の電極は、打抜加工や絞り加工等が容易に行なえる加工性に優れた金属材料(例えばニッケル等)によって形成される。しかしながら、加工性に優れた金属材料は一般に電極から放出された電子やイオン等の衝突によるスパッタリングが生じ易い。スパッタリングによって電極を構成する金属の原子又は分子が放電管内に放出されると、これらが放電管内に充填された放電用ガスに含まれる水銀と結合して水銀アマルガムを形成するため、放電管内の水銀が消耗し、放電管の寿命、即ちランプ寿命が低下する。
上記の問題点を解決するためには、スパッタリングされ難い、即ちスパッタリング率の小さい金属材料によりカップ形状の電極を形成することが考えられる。ここで云うスパッタリング率とは、高速粒子がN個衝突したターゲット物質からN個のターゲットを構成する原子が飛び出したとき、N/Nで定義される量である。しかしながら、スパッタリング率の小さい金属材料、例えばタングステンやモリブデン等は硬度が極めて高いため、打抜加工等によりカップ形状に加工することは困難である。また、これらの金属材料はニッケル等に比較すると一般的に高価であるため、たとえ打抜加工等が可能であったとしても、残った材料が無駄となり、製作コストが高騰する問題点があった。
このため、下記の特許文献3には、円筒状のスリーブ電極と、このスリーブ電極の開口端から挿入して溶接された棒状の端子部材とから構成される電極組立体を有する蛍光放電管が開示されている。このようなスリーブ電極は、スパッタリング率の小さい金属材料から成る金属板を円柱状に丸めて形成できるため、打抜加工等に比較すると加工性に優れ、無駄になる材料も少ないと考えられた。ところが、以下の問題点が生じた。
[1] タングステンやモリブデン等のスパッタリング率の小さい金属材料は、一般的に融点が高く、且つ金属の酸化温度が融点に比較して非常に低い。このため、端子部材に抵抗溶接等で融着しようとすれば、融点に達する前に金属酸化が生じ、溶接を良好に行なうことができない。
[2] 不活性ガス雰囲気中で溶接すれば、上記[1]の問題点は解消できる。ところが、抵抗溶接を行なう場合、溶接用電極の溶融を防止するために溶接用電極を被溶接物よりも高い融点の金属によって形成する必要がある。しかし、タングステン等は金属の中でも高い融点を有するため、抵抗溶接に使用できる溶接用電極の適切な金属材料がない。
[3] レーザ溶接を使用すれば、金属表面の酸化を抑えつつ、金属内部を溶融して溶接することができる。しかしながら、金属材料は融点に達すると再結晶化が生じて脆化し易くなるため、振動や衝撃により溶接部に亀裂が生じたり、電極組立体が折れる虞がある。
[4] スリーブ電極と端子部材との溶接部は、スリーブ電極の周囲に点在的に形成されるため、スリーブ電極と端子構成部材との間には隙間が形成される。このため、この隙間からスパッタリングにより発生した電極金属の原子又は分子が放電管内に放出され、放電管内の水銀が消耗し、ランプ寿命が低下する。
[5] スリーブ電極と端子部材とを溶接するためには、スリーブ電極の内径と端子部材の外径が近似することが要求される。このため、端子部材の線径に制約を受ける。また、端子部材の外径が大きくなると、端子部材に融着されるガラス管のシール部の歪みが大きくなり、ガラス管にクラック(罅)が入り易くなる。
なお、上記[1]乃至[3]については、端子部材の材料を適宜選択することにより、或る程度は改善できる。例えば、コバール等の低い融点を有する金属材料を使用して端子部材を構成すればよい。ところが、端子部材の材質を変更する場合、端子部材に融着されるガラス管の材質も変更する必要がある。更に、ガラス管は紫外線遮断率が比較的高い等の諸条件を満たす必要があるため、形成材料の選択肢が制限されることは好ましくない。
特開2003−132843公報(第4頁、図1)
そこで、本発明の目的は、カップ状の電極を容易に形成でき且つランプ寿命が長い放電管を提供することにある。
本発明による放電管(1)は、閉鎖空間(3)を形成するガラス管(2)と、筒状の側壁部(11a)と側壁部(11a)の一端を閉塞する端壁部(11b)とによりカップ状に形成され且つ閉鎖空間(3)内に配置された金属製の一対の電極(11)と、電極(11)の端壁部(11b)に接続され且つガラス管(2)の両端に固定されてガラス管(2)の外部に導出される金属製の端子(9)とを備え、一対の電極(11)間に電圧を印加して発光を生ずる。蛍光放電管(1)は、電極(11)の側壁部(11a)の内側に固定された内筒(12)を備え、内筒(12)は、電極(11)よりもスパッタリング率の小さい金属により構成され且つ金属板を円筒状に巻き回した形状を有する。
また、本発明の他の放電管(1)では、前記構成に加えて、弾性を有する内筒(12)の外周面(12a)は、電極(11)の内周面(11d)に自身の弾性により弾性的に当接する。
比較的スパッタリング率が大きく加工性のよい金属材料でカップ状の電極(11)を容易に形成できる上、スパッタリング率の小さい金属で形成した内筒(12)を電極(11)の内側に配置するため、スパッタリングによる電極(11)の消耗を抑制できる。これにより、ガラス管(2)内の放電用ガスに含まれる水銀の消耗を抑制でき、ランプ寿命の長い放電管を実現できる。また、電極(11)の端壁部(11b)に端子(9)を固着する際に、端子(9)の線径を小さくでき、放電管の設計自由度等が向上する。
本発明の実施の形態では、電極(11)よりも仕事関数の小さい金属により内筒(12)が構成されるため、所定の交流電圧を一対の電極(11)に印加したとき、内筒(12)からガラス管(2)の閉鎖空間(3)内に電子が効率よく放出される。これにより、一対の電極(11)間の電圧、即ち管電圧が低くなり、放電管の消費電力を低減することができる。また、弾性を有する内筒(12)の外周面(12a)が電極(11)の内周面(11d)に自身の弾性により弾性的に当接するため、内筒(12)のバネ作用により内筒(12)の外周面(12a)が電極(11)の内周面(11d)に密着し、電極(11)と内筒(12)が電気的に接続される。このため、内筒(12)を電極(11)に溶接する必要がなく、溶接に伴う電極(11)及び内筒(12)の材質脆化が生じないので、振動や衝撃による電極組立体(4)の破損を防止することができる。また、内筒(12)を電極(11)内に装着するとき、内筒(12)を電極(11)内に圧入すれば、ワンタッチで電極(11)内に装着できる。更に、内筒(12)は外周面(12a)に形成され且つ電極(11)の内周面(11d)に当接する突起部(12b)を有し、内筒(12)が突起部(12b)を介して電極(11)に電気的に接続される。電極(11)に接触する突起部(12b)以外では、内筒(12)の外周面(12a)が電極(11)の内周面(11d)から離間して間隙が形成されるため、内筒(12)から電極(11)への熱伝導が抑制される。このため、放電管点灯時に内筒(12)に発生する熱がガラス管(2)に伝達され難く、ガラス管(2)の過熱による破損や放電特性の低下を防止できる。なお、内筒(12)の外周面(12a)に当接する突起部(11e)を電極(11)の内周面(11d)に形成し、この突起部(11e)を介して電極(11)を内筒(12)に電気的に接続してもよい。この場合は、内筒(12)に接触する突起部(11e)を除く電極(11)の内周面(11d)が内筒(12)の外周面(12a)から離間して間隙が形成され、内筒(12)から電極(11)への熱伝導が抑制されるため、放電管点灯時に内筒(12)に発生する熱がガラス管(2)に伝達され難く、ガラス管(2)の過熱による破損や放電特性の低下を防止できる。
本発明によれば、スパッタリング率の小さい金属で構成した内筒をカップ状の電極の内側に配置したので、比較的スパッタリング率が大きく加工性のよい金属材料でカップ状の電極を容易に形成できると共に、スパッタリングによる電極の消耗を抑制してガラス管内の放電用ガスに含まれる水銀の枯渇等を抑制できる。このため、ランプ寿命の長い放電管の実現が可能となる。
本発明による放電管を冷陰極蛍光放電管に適用した一実施の形態を示す断面図 図1の冷陰極蛍光放電管で使用する電極組立体を示す分解斜視図 図1の電極の構造を示す拡大断面図 図3の変更実施の形態を示す拡大断面図
符号の説明
(1)‥蛍光放電管、(2)‥ガラス管、(3)‥閉鎖空間、(4)‥電極組立体、(5)‥蛍光膜、(6)‥導出部、(7)‥埋設部、(8)‥膨出部、(9)‥端子部材(端子)、(10)‥外部端子、(11)‥電極、(11a)‥側壁部、(11b)‥端壁部、(11c)‥開口部、(11d)‥内周面、(11e)‥突起部、(12)‥内筒、(12a)‥外周面、(12b)‥突起部、(12c)‥一端、(12d)‥他端、
以下、テレビ・モニター用に使用される冷陰極蛍光放電管に適用した本発明による放電管の実施の形態を図1〜図3に基づいて説明する。
本実施の形態の蛍光放電管(1)は、図1に示すように、内部に略円柱状の閉鎖空間(3)を形成する細長いガラス管(ガラスバルブ)(2)と、ガラス管(2)の両端に気密に融着された一対の電極組立体(4)と、ガラス管(2)の内壁面に形成された蛍光膜(5)とを備えている。
ガラス管(2)の閉鎖空間(3)内には、アルゴンガス等の希ガスと水銀蒸気を含む放電用ガスが充填される。電極組立体(4)は、例えばニッケルにより形成される導出部(6)と、例えばタングステンにより形成される埋設部(7)と、カップ形状に形成された電極(11)とを備えている。導出部(6)は抵抗溶接等によって埋設部(7)の一端に融着され、その融着部分には膨出部(8)が形成される。なお、両者の線径を適宜選択することにより、膨出部(8)の形成を抑制することができる。導出部(6)及び埋設部(7)は端子部材(9)を構成する。導出部(6)はガラス管(2)の両端から外部に導出され、半田を介して外部端子(10)に接続される。したがって、導出部(6)はニッケル等の半田付け性の良好な金属によって形成することが望ましい。埋設部(7)にはガラス管(2)が融着され、その一方の端部側がガラス管(2)の内部に導入される。したがって、埋設部(7)はガラス管(2)を構成するガラス材と良好に密着する金属によって形成することが望ましい。タングステンは、紫外線遮断効果を有するガラス材と良好に密着するので、埋設部(7)を形成する材料としては望ましい。電極(11)は、抵抗溶接等によって埋設部(7)の他端に融着される。蛍光膜(5)は、一対の電極(11)間の放電により発生する紫外線の照射を受けて可視光線を放出する。
図2に示すように、電極(11)は円筒状の側壁部(11a)と側壁部(11a)の一端を閉塞する円板状の端壁部(11b)とによりカップ状に形成され、ガラス管(2)の閉鎖空間(3)内に配置される。電極(11)は、周知の打抜加工(プレス加工)や絞り加工により金属板をコ字断面形状に形成して、側壁部(11a)と端壁部(11b)とを一体的に形成する。このため、側壁部(11a)の一端は端壁部(11b)に接続され、側壁部(11a)の他端には開口部(11c)が形成される。したがって、電極(11)の内側には側壁部(11a)及び端壁部(11b)によって囲まれた収容空間が形成される。本実施の形態では、側壁部(11a)が端壁部(11b)に対して略垂直に切り立って形成されるため、側壁部(11a)の内径が端壁部(11b)から開口部(11c)まで実質的に等しい。電極(11)の端壁部(11b)には、端子部材(9)の埋設部(7)が抵抗溶接等により固着される。このように、電極(11)は、カップ状に形成され且つ端壁部(11b)に端子部材(9)が溶接されるため、打抜加工や抵抗溶接等が容易であると共に電極としても良好に機能する金属材料で形成することが望ましい。このため、本実施の形態ではカップ状の電極(11)をニッケルにより形成した。これらの条件を満たす金属材料としては、ニッケルの他にパラジウム、白金がある。
電極(11)の側壁部(11a)の内側には、金属板を円筒状に巻き回して形成された内筒(12)が固定される。本実施の形態では、図2に示すように内筒(12)を構成する金属板の一端(12c)と他端(12d)とを接着しないので、内筒(12)を電極(11)の側壁部(11a)の内側に配置した際に一端(12c)と他端(12d)との間に隙間が形成される。これにより、内筒(12)にバネ作用、即ち板状に広がろうとする弾性が付与される。したがって、内筒(12)を構成する金属板の一端(12c)と他端(12d)とを当接させた状態、或いは一端(12c)と他端(12d)とを重ね合わせた状態で電極(11)の収容空間内に配置すると、内筒(12)のバネ作用によって、内筒(12)の外周面(12a)が電極(11)の内周面(11d)に密着する。このため、内筒(12)は開放状態、即ち外部から力を加えない状態では、その外径が電極(11)の内径よりも若干大きくなるように形成されている。したがって、内筒(12)の外径を電極(11)の内径と実質的に同一にするか、又はこれよりも小さくして電極(11)の収容空間内に配置すると、内筒(12)は自身の弾性により電極(11)の収容空間内で拡径し、内筒(12)の外周面(12a)が電極(11)の内周面(11d)に弾性的に当接する。
更に、図3に示すように、内筒(12)には2つの突起部(12b)が形成され、内筒(12)の外周面(12a)の一部が電極(11)の内周面(11d)に当接する。2つの突起部(12b)は、互いに離間した状態で内筒(12)の外周面(12a)から突出し、それぞれ内筒(12)の外周面(12a)の略全周に亘り円周方向に延伸する。したがって、内筒(12)の最大径が突起部(12b)が設けられた部分に形成されるので、内筒(12)は突起部(12b)のみが電極(11)の内周面(11d)に接触し、突起部(12b)が形成されていない部分は電極(11)の内周面(11d)から離間する。このため、電極(11)と内筒(12)の突起部(12b)とが確実に接触して電極(11)及び内筒(12)が電気的に良好に接続されると共に、内筒(12)から電極(11)への熱伝導を抑制することができる。即ち、蛍光放電管(1)の点灯時、スパッタリング等によって内筒(12)が加熱され、内筒(12)の温度が上昇する。内筒(12)で発生した熱は電極(11)に伝達され、電極(11)の温度が上昇すると、電極(11)の近傍に配置されたガラス管(2)の温度も上昇し、ガラス管(2)が破損したり、放電特性が低下する虞がある。これに対して、本実施の形態では電極(11)と内筒(12)とが突起部(12b)によって線接触し、電極(11)及び内筒(12)間に隙間が形成されるため、内筒(12)で発生した熱が電極(11)及びガラス管(2)に伝達され難くなる。このため、ガラス管(2)の過熱による破損や放電特性の低下を防止することができる。
ここで、内筒(12)は、一対の電極(11)間に所定の交流電圧を印加したときに電子を効率よく放出できるように仕事関数の小さい金属材料で形成することが望ましい。また、内筒(12)は、スパッタリングによる電子やイオン等の衝突が起こるため、スパッタリング率の小さい金属材料で形成することが望ましい。本実施の形態では、内筒(12)と電極(11)との電気的な接続が溶接等をすることなく達成され、且つ円筒形状(スリーブ形状)を有するため、融点及び硬度が共に高い金属材料により内筒(12)を形成することができる。このため、本実施の形態では、仕事関数が小さく且つスパッタリング率も小さいタングステンにより内筒(12)を形成した。また、タングステンよりは高価であるが、タングステンと同様に仕事関数が小さく且つスパッタリング率も小さいモリブデンも使用可能である。例えば、500eVのアルゴンイオンのイオンエネルギーに対するスパッタリング率は、ニッケルが1.45又は1.33程度であるのに対し、タングステンは、0.57程度であり、モリブデンは、0.80又は0.64程度である。
本実施の形態の蛍光放電管(1)によれば、下記の作用効果が得られる。
[1] 打抜加工や抵抗溶接等が容易で且つ電極としても良好に機能するニッケルにより電極(11)を構成するので、電極(11)を打抜加工等により容易にカップ状に形成することができる。
[2] カップ形状を有する電極(11)の収容空間内に円筒状の内筒(12)が配置されるため、スパッタリングによって発生した電極(11)を構成する金属の原子又は分子が電極(11)及び内筒(12)間の隙間から放出されることが防止される。したがって、スパッタリングによる電極(11)の消耗を抑制することができる。
[3] スパッタリング率の小さいタングステンで内筒(12)を形成したので、ガラス管(2)内の放電用ガスに含まれる水銀の枯渇等が抑制され、蛍光放電管(1)のランプ寿命が長くなる。
[4] 端子部材(9)を抵抗溶接等により電極(11)の端壁部(11b)に固着するため、端子部材(9)の線径の自由度が制限されない。このため、端子部材(9)に融着されるガラス管(2)のシール部の歪みを抑えてガラス管(2)のクラック等を良好に防止できる。
[5] 仕事関数の小さいタングステンで内筒(12)を形成したので、一対の電極(11)間に所定の交流電圧を印加したとき、内筒(12)からガラス管(2)の閉鎖空間(3)内に電子が効率よく放出され、一対の電極(11)間の電圧、即ち管電圧が低くなる。このため、蛍光放電管(1)の消費電力を低減することができる。
[6] 内筒(12)のバネ作用により、内筒(12)の外周面(12a)の一部が電極(11)の内周面(11d)に接触し、電極(11)と内筒(12)とが電気的に接続されるので、内筒(12)を電極(11)に溶接する必要がなく、溶接に伴う電極(11)及び内筒(12)の材質脆化が生じない。このため、振動や衝撃による電極組立体(4)の亀裂や折損等を防止することができ、信頼性の高い蛍光放電管(1)が得られる。また、内筒(12)を電極(11)内に装着する際に、内筒(12)を電極(11)の収容空間内に圧入すれば、ワンタッチで電極(11)内に装着できる。
[7] 電極(11)に接触する突起部(12b)以外では、内筒(12)の外周面(12a)が電極(11)の内周面(11d)から離間して間隙が形成されるため、内筒(12)から電極(11)への熱伝導が抑制される。このため、放電管点灯時に内筒(12)に発生する熱がガラス管(2)に伝達され難く、ガラス管(2)の過熱による破損や放電特性の低下を防止できる。
本発明の実施態様は前記の実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、上記の実施の形態では、図3に示すように内筒(12)の外周面(12a)に突起部(12b)を形成し、その突起部(12b)を電極(11)の内周面(11d)に当接させることにより、電極(11)と内筒(12)とを電気的に接続したが、図4に示すように電極(11)の内周面(11d)に突起部(11e)を形成し、その突起部(11e)を内筒(12)の外周面(12a)に当接させることにより、電極(11)と内筒(12)とを電気的に接続してもよい。また、上記の実施の形態ではスパッタリング率の小さいタングステンにより内筒(12)を形成したが、これに限定されるものではなく、タングステンと同等にスパッタリング率の小さい他の金属材料、例えばモリブデン、ニオブ、チタン若しくはタンタル、又はタングステン、モリブデン、ニオブ、チタン若しくはタンタルから選択された金属を主体とする合金により内筒(12)を形成してもよい。ただし、内筒(12)を電極(11)にバネ作用を利用して装着する場合には、弾性力が大きいタングステン、モリブデン、又はこれらから選択された金属を主体とする合金により内筒(12)を形成するのが望ましい。また、本発明は、ガラス管(2)の内壁面に蛍光膜(5)を形成しない冷陰極型殺菌灯などにも適用できる。
本発明は、カップ形状を有する放電用電極を備えた放電管に効果が顕著である。

Claims (6)

  1. 閉鎖空間を形成するガラス管と、筒状の側壁部と該側壁部の一端を閉塞する端壁部とによりカップ状に形成され且つ前記閉鎖空間内に配置された金属製の一対の電極と、該電極の端壁部に接続され且つ前記ガラス管の両端に固定されて前記ガラス管の外部に導出される金属製の端子とを備え、一対の前記電極間に電圧を印加して発光を生ずる放電管において、
    前記電極の側壁部の内側に固定された内筒を備え、
    該内筒は、前記電極よりもスパッタリング率の小さい金属により構成され且つ金属板を円筒状に巻き回した形状を有することを特徴とする放電管。
  2. 前記内筒の一端と他端との間に隙間が形成される請求項1に記載の放電管。
  3. 閉鎖空間を形成するガラス管と、筒状の側壁部と該側壁部の一端を閉塞する端壁部とによりカップ状に形成され且つ前記閉鎖空間内に配置された金属製の一対の電極と、該電極の端壁部に接続され且つ前記ガラス管の両端に固定されて前記ガラス管の外部に導出される金属製の端子とを備え、一対の前記電極間に電圧を印加して発光を生ずる放電管において、
    前記電極の側壁部の内側に固定された内筒を備え、
    該内筒は、前記電極よりもスパッタリング率の小さい金属により構成され且つ金属板を円筒状に巻き回した形状を有し、
    弾性を有する前記内筒の外周面は、前記電極の内周面に自身の弾性により弾性的に当接することを特徴とする放電管。
  4. 前記内筒は、前記電極よりも仕事関数の小さい金属により構成される請求項1又は3に記載の放電管。
  5. 前記内筒は、該内筒の外周面に形成され且つ前記電極の内周面に当接する突起部を有し、前記内筒は、前記突起部を介して前記電極に電気的に接続される請求項1又は3に記載の放電管。
  6. 前記電極は、該電極の内周面に形成され且つ前記内筒の外周面に当接する突起部を有し、前記電極は、前記突起部を介して前記内筒に電気的に接続される請求項1又は3に記載の放電管。
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