JP4213275B2 - 自動焦点調節装置を備えたカメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、レンズの焦点調節装置を、モータによる駆動または操作環の回転操作による手動駆動に切り替えることができるカメラの自動焦点調節装置に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】
近年の一眼レフカメラ用の撮影レンズの中には、焦点調節機構を、撮影レンズの操作環を撮影者が回転させて駆動するマニュアルフォーカス(MF、手動焦点)調節か、カメラボディに搭載した自動焦点調節装置のモータによって駆動するオートフォーカス(AF、自動焦点)調節かを切り換えて使用することができるものがある。このAF/MFを切り換える切り換え手段として、光軸を中心に円周方向に移動させてAF/MFを切り換える操作部材と、この操作部材の移動に連動して、モータの駆動力を焦点調節機構に断続させるクラッチ機構を備えている。このように撮影レンズにおいて、AF時に、焦点調節レンズ群が無限端または近距離端に当て着いた場合、モータは、同方向に過負荷をかけた状態で停止している。この場合、クラッチ機構にも過負荷がかかっている。そのため、スイッチ手段によってMFに切り換えようとしても、クラッチ機構の断続部分にも過負荷がかかって摩擦力が増大し、断続が容易にできなくなる場合がある。
【0003】
【発明の目的】
本発明は、かかる従来の自動焦点調節装置を備えたレンズおよびカメラの問題に鑑みてなされもので、自動焦点調節と手動焦点調節との切換えが可能な撮影レンズを備えたカメラにおいて、この切り換え操作を確実に実行できる自動焦点調節装置を提供することを目的とする。
【0004】
【発明の概要】
この目的を達成する請求項1記載の本発明は、モータの駆動力によって焦点調節レンズ群を合焦位置まで移動させる自動焦点調節と、モータの駆動力を切断して操作手段の手動操作力によって焦点調節レンズ群を移動させる手動焦点調節とを切り換えるクラッチ手段を備えたカメラであって、前記モータによって前記焦点調節レンズ群を駆動する際に前記焦点調節レンズ群を移動限界端に当て着けて停止させた後、前記モータを所定量逆転させて停止させる制御手段を備え前記制御手段は、自動焦点調節をしているときに合焦不能と判断したときは前記モータを、前記焦点調節レンズ群が前記移動限界端に当て着いた後に所定量逆転させて停止させることに特徴を有する
本発明は、着脱可能な撮影レンズおよびカメラボディを有するレンズ交換式カメラに適用可能であって、この場合、前記モータはカメラボディに搭載され、前記クラッチ手段は撮影レンズ側に搭載され、前記所定量データは、前記撮影レンズの記憶手段に予め書き込まれていて、前記カメラボディの制御手段に読み込まれて使用される。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下図面に基づいて本発明を説明する。図1は、本発明を適用した自動焦点(AF)一眼レフカメラの主要構成を示したブロック図である。このAF一眼レフカメラは、カメラボディ11と、このカメラボディ11に着脱可能なAF対応の撮影レンズ51とを備えている。そしてカメラボディ11は、いわゆるオートフォーカス手段、自動焦点調節手段を備えている。
【0006】
撮影レンズ51からカメラボディ11内に入射した被写体光束は、大部分がメインミラー13により、ファインダ光学系を構成するペンタプリズム17に向かって反射され、ペンタプリズム17で反射されてアイピースから射出するが、メインミラー13で反射された反射光の一部が測光用IC18の受光素子に入射する。一方、メインミラー13のハーフミラー部14に入射した被写体光束の一部はここを透過し、サブミラー15で下方に反射されて、焦点検出センサユニット(CCD)21に入射する。
【0007】
測光用IC18は、受光量に応じて光電変換した電気信号を対数圧縮し、周辺部制御用回路23を介して、メインCPU35に測光信号として入力される。メインCPU35は、光信号およびフィルム感度情報に基づいて所定の露出演算を実行し、露出用の適正シャッタ速度および絞り値を算出する。そして、これらのシャッタ速度および絞り値に基づいて撮影処理、つまり、露光機構(シャッタ機構)25および絞り機構27を駆動してフィルムに露光する。さらに周辺部制御用回路23は、撮影処理に際し、モータドライブ回路29を介してミラーモータ31を駆動してメインミラー13のアップ/ダウン処理を行ない、露光終了後にはフィルム巻上モータ33を駆動してフィルムを1コマ分巻上げる。
【0008】
焦点検出センサユニット21は、いわゆる位相差方式の測距センサであって、図示しないが、撮影画面内における複数の測距ゾーン内に含まれる被写体像を形成する被写体光束を二分割する分割光学系と、二分割された被写体光束をそれぞれ受光して積分(光電変換およびその電荷を蓄積)するセンサを備えている。
【0009】
メインCPU35は、焦点検出センサユニット21から入力した各焦点検出ゾーンに対応する積分データに基づいて所定の演算によりデフォーカス量を算出する。そして、それらのデフォーカス量に基づいて、使用するデフォーカス量および優先順位を設定し、AFモータ39の回転方向および回転数(エンコーダ41が出力するパルス数)を算出する。そしてメインCPU35は、その回転方向およびパルス数に基づき、AFモータドライブ回路37を介してAFモータ39を駆動する。この駆動に際してメインCPU35は、AFモータ39の回転に連動してエンコーダ41が出力するパルスを検知してカウントし、カウント値が前記パルス数に達したらAFモータ39を停止させる。
【0010】
メインCPU35はAFモータ39を、DC駆動および、停止前にはエンコーダ41の出力パルスの間隔に基づいてPWM制御による一定速度制御をすることができる。AFモータ39は、その回転を、カメラボディ11のマウント部に設けられたジョイント47と撮影レンズ51のマウント部に設けられたジョイント57との接続を介して撮影レンズ51側に伝達する。そして、レンズ駆動機構55を介して焦点調節レンズ群53を進退移動させる。
【0011】
またメインCPU35は、プログラム等をメモリしたROM35a、演算用、制御用の所定のデータを一時的にメモリするRAM35b、ハードカウンタ35dおよびA/D変換器35eを内蔵し、外部メモリ手段としてのEEPROM43が接続されている。このEEPROM43には、カメラボディ11特有の各種定数などがメモリされている。
【0012】
さらにメインCPU35には、レリーズボタン(図示せず)の半押しでオンする測光スイッチSWSおよび全押しでオンするレリーズスイッチSWR、メインCPU35や周辺機器等への電源をON/OFFするメインスイッチSWMが接続されている。メインCPU35は、設定されたAF、露出、撮影などのモード、シャッタ速度、絞り値などを表示器45に表示する。表示器45は、通常、カメラボディ11の外面およびファインダ視野内の2か所に設けられた表示器を含む。
【0013】
このメインCPU35は、カメラボディおよび撮影レンズを総括的に制御する制御手段として機能するほかに、焦点検出センサユニット21および周辺部制御用回路23等とで積分制御手段を構成し、AFモータ39等とでレンズ駆動手段を構成している。
【0014】
一方撮影レンズ51には、焦点調節レンズ群53を光軸方向に駆動する焦点調節機構55、撮影レンズ51のマウント部に設けられていて、カメラボディ11のジョイント47と連結してAFモータ39の回転を焦点調節機構55に伝達するレンズ側ジョイント57およびレンズCPU52を備えている。
【0015】
レンズCPU52は、電気接点群49L、49Bの接続を介してカメラボディ11の周辺部制御用回路23と接続されていて、この周辺部制御用回路23を介してメインCPU35との間で、AFバックラッシュデータ、端点停止時の戻し量補正データなど、所定のデータ通信を実行する。レンズCPU52から周辺部制御用回路23に伝達されるデータとしては、制御可能な開放絞り値Av (開放F値のアペックス換算値)、最小絞り値Av (最大絞りF値のアペックス換算値)、焦点距離データ、Kバリュー(駆動量比)や、AFバックラッシュデータ、端点停止時の戻し量補正データなどがある。ここで、Kバリュー(駆動量比)データとは、撮影レンズ51により結像された像面を、AFモータ39を駆動して焦点調節レンズ群53を移動させることで光軸方向に単位距離(例えば1mm)移動させる間にエンコーダ41が出力するパルス数(AFモータ39の回転数)データである。
【0016】
この一眼レフカメラは、測光スイッチSWSがオンされるとAF処理を開始する。AF処理では、先ず焦点検出センサユニット21が積分を始める。積分終了後、メインCPU35は、その積分データを入力し、そのデータに基づいてデフォーカス量、駆動パルス数を算出し、この駆動パルス数に基づいてAFモータ39を駆動する。AFモータ39の回転は、ギアブロック46、ジョイント47、57を介して焦点調節機構55に伝達され、焦点調節レンズ群53を移動させる。
【0017】
焦点検出センサユニット21には、詳細は図示しないが周知の通り、撮影レンズ51から入射し、メインミラー13の中央部ハーフミラー部14を透過し、さらにサブミラー15で反射された被写体光が入射する。焦点検出センサユニット21に入射した被写体光は、フィルム面と共役な二次結像面上またはその前後位置に結像し、この二次結像面上に配置されたマスクに形成された窓を透過して、ラインセンサ上に再結像される。なお、窓は焦点検出ゾーンを規制し、焦点検出ゾーンに含まれる光束はそれぞれ、図示しない分割光学系によって二分割されて、一対の被写体像を異なるラインセンサ領域に形成する。焦点検出センサユニット21は、受光した被写体光束をラインセンサで積分(光電変換して電荷を蓄積)し、積分データをCPU35に出力する。CPU35は、入力した積分データに基づいて、一対の被写体像の間隔を求め、その間隔からデフォーカス量を求めるプレディクタ演算を実行し、さらにデフォーカス量を0にするために必要な焦点調節レンズ群53の移動量を、AFモータ39の回転量をエンコーダ41の出力パルス数として演算する。
【0018】
撮影レンズ51のAF/MF切り換え機構について、図2〜図5を参照して、説明する。図2は、AF時の撮影レンズ51の要部を示す断面図である。この撮影レンズ51のレンズCPU52、焦点調節レンズ群53などの各部材は、固定環81に対して支持されている。固定環81は、後端部にカメラボディのマウントに着脱自在に装着するためのバヨネットマウント82および遮光環83が固定されている。また、この固定環81外周には、光軸を中心として回動自在に距離操作環65、絞り環86が装着され、光軸を中心として円周に沿って摺動可能にAF/MF切換えスイッチ69が装着されている。固定環81の内部には、一対のギア支持板84、85が、光軸に沿って所定間隔で固定されている。
【0019】
ジョイント57のレンズ鏡筒内部には、ギア58が固定されていて、ギア58は、クラッチ機構のクラッチギア59と噛み合っている。クラッチギア59のシャフト60の前端部にはソケット61が、シャフト60に対してスラスト方向には自在に移動するが、一体に回転するように装着されている。クラッチソケット61の前端部には、断面D形状のクラッチ軸受61aが形成されていて、このクラッチ軸受61aが、カム環駆動ギア64のシャフト63の後端部に形成された断面D字形状のクラッチシャフト63aに抜き差しされる。カム環駆動ギア64は、カム環66の外周面に形成されたカム環ギア67に噛み合っている。したがって、クラッチ軸受61aがクラッチシャフト63aに嵌合しているときには、ジョイント57の回転が、ギア58、59、シャフト60、クラッチソケット61、シャフト63およびギア64およびギア67を介してカム環66に伝達され、カム環66が回転して焦点調節レンズ群53を移動させる。なお、カム環66の回転によって焦点調節レンズ群53を移動させる機構は公知のものを適用できるので、説明を省略する。カム環66は、連結柱66aを介して、操作環65と連結され、操作環65と一体に回転する。なお、ジョイント57、シャフト60およびシャフト63は、光軸と平行に配置され、回転自在に一対のギア支持板84、85に支持されている。
【0020】
次に、クラッチソケット61をスラスト方向に摺動させて、クラッチ軸受61aとクラッチシャフト63aとを離脱させ、逆に嵌合させるためのAF/MF切り換え手段の構成を説明する。クラッチソケット61の外周面には周回溝61bが形成されていて、この周回溝61bに摺動自在に切換え板74が嵌合している。この切換え板74は、シャフト60と平行にスラスト方向移動自在に支持されたクラッチピン73に固定されている。クラッチピン73は、切換え板74とギア支持板85との間に嵌装されたばね75によって、常時前方に向かって移動付勢されている。つまりばね75は、クラッチピン73を介してクラッチソケット61をクラッチ接続する方向に付勢し、クラッチ軸受61aをクラッチシャフト63aに嵌合させている。これが図2、図4に示したAF状態である。
【0021】
AF/MF切換えスイッチ69の内周面には、光軸に向かって延びるガイド壁70が形成されていて、ガイド壁70の一部に、クラッチピン73に摺接する傾斜面71が形成されている。この傾斜面71は、AF/MF切換えスイッチ69がAFポジションに位置するときにはクラッチピン73の前方への突出を許容して、ばね75の付勢力によるクラッチ軸受61aとクラッチシャフト63aの嵌合を許容する。
AF/MF切換えスイッチ69がMFポジションに位置しているときには、71が73と摺接して、73をばね75の付勢力に抗して後退させて、クラッチ軸受61aがクラッチシャフト63aから抜き出されている。これが、図3、図5に示したMF状態である。
【0022】
ここで、AF/MF切換えスイッチ69がAFポジションに位置していたときに、AFモータ39が、無限遠合焦位置方向、あるいは最短撮影距離合焦位置方向に回転し、焦点調節レンズ群53が無限遠合焦方向移動端、あるいは最短撮影距離合焦方向移動端に行き着くと、エンコーダ41から所定時間パルスが出力されないことを検知してからAFモータ39は停止される。したがってこの停止状態では、クラッチ軸受61aとクラッチシャフト63aとの間には回転方向に大きな負荷がかかり、いわゆる食い込み状態に陥っている。したがって、この食い込み状態において、クラッチ軸受61aをクラッチシャフト63aからスラスト方向に抜き去ろうとしても、これらの間の摩擦力が大きいので、容易には抜き去れない。
【0023】
本発明の実施の形態は、このような事態を回避する構成に特徴を有する。この本発明の実施の形態の動作について、さらに図6〜9を参照して説明する。図6は、この一眼レフカメラのメイン処理に関するフローチャートである。このメイン処理では、測光スイッチSWSがオンされるのを待ち、測光スイッチSWSがオンされたら測光および露出演算処理(AE処理)を実行して最適絞り値およびシャッタ速度を求め、焦点検出処理およびレンズ駆動処理(AF処理)を実行して所望の被写体に合焦し、レリーズスイッチSWRがオンされたらAE処理で求めた絞り値およびシャッタ速度で露光処理を実行し、露光終了後、フィルムのワインドおよびデータの写し込み処理を実行する。
【0024】
このメイン処理には、バッテリが装填されたときに入る。この処理に入ると先ず、CPU35の内部RAMをイニシャライズする(S101)。そして、CPU35以外の回路、部品などの周辺回路への電源供給を遮断し、測光スイッチSWSがオンするのを待つ(S103、S105)。測光スイッチSWSがオンされると、周辺機器への電力供給を開始してVDDループ処理を実行する(S105:Y、S107)。
【0025】
VDDループ処理に入ると、VDDループ時間タイマをスタートさせて(S111)、各スイッチの状態をチェックし(S113)、レンズCPU52との間で所定のレンズ通信を実行して、開放絞り値、最小絞り値、焦点距離データなどのレンズデータを入力する(S115)。
【0026】
そして、AE演算処理を実行し(S117)、演算によって求めたシャッタ速度など、撮影に関する表示を行う(S119)。AE演算処理とは、測光IC18によって被写体輝度を測定し、被写体輝度データおよびフィルム感度データなどに基づき、所定の露出モード、例えばプログラム露出モードによって適正シャッタ速度および絞り値を演算により求める処理である。
【0027】
シャッタ速度および絞り値が求まると、焦点検出ユニット21の積分処理、プレディクタ演算等によってデフォーカス量、AFパルス数を求め、AFモータ39を駆動させて焦点調節レンズ群53を移動させて焦点検出した被写体に合焦させるAF処理を実行する(S121)。このAF処理を、ループ時間が経過するまで繰り返し実行する(S123:N 、S121)。
【0028】
ループ時間が経過したら、測光スイッチSWSの状態をチェックし、オンしていたらVDDループ処理に戻る(S123:Y、S125:Y)。測光スイッチSWSがオフしていたら、パワーホールド中フラグがセットされているかどうかをチェックし、セットされていなければパワーホールド中タイマをスタートさせ、パワーホールド中フラグをセットしてからパワーホールドタイマがタイムアップするまで、VDDループ処理を繰り返す(S125、S127、S129、S131、S133、S111)。そして、パワーホールド時間が経過したら、パワーホールド中フラグをクリアしてパワーダウン処理に戻る(S133、S135、S103)。なお、VDDループ処理中にレリーズスイッチSWRをチェックし、オンしたらレリーズ処理を実行する。
【0029】
次に、S121のAF処理の詳細について、図7、8に示したフローチャートを参照して説明する。AF処理では、デフォーカス量を求めて、デフォーカス量の絶対値が小さくなる方向に焦点調節レンズ群53を駆動する。本実施の形態では、有効なデフォーカス量が求められなかった場合には、AFモータ39を駆動して焦点調節レンズ群53を移動しながらデフォーカス量を求めるサーチ積分処理を実行し、サーチ積分処理によっても有効なデフォーカス量を求めることができなかったか、合焦と見なせるデフォーカス量が得られなかったときには、焦点調節レンズ群53を無限遠撮影距離合焦端または最短距離合焦端まで駆動してから、AFモータ39を所定量逆転させることで、クラッチの噛付きを防止することに特徴を有する。
【0030】
AF処理に入ると、まず、測光スイッチSWSがオンしているかどうかをチェックし、オンしていなければ、再積分フラグおよびAFロックフラグをクリアしてからリターンする(S201:N、S203)。ここで、再積分フラグは、積分が1回終了していることを識別し、AFロックフラグは、一旦合焦したこと(合焦とみなせるデフォーカス量が得られたこと)を識別するフラグである。
【0031】
測光スイッチSWSがオン状態を維持しているときには、AFロックフラグに1がセットされているかをチェックし、1がセットされていればリターンする(S205:Y)。
【0032】
AFロックフラグが0であれば、焦点検出センサユニット21を駆動して積分データを入力し、プレディクタ演算などを実行して、デフォーカス量を算出する(205:N、S209)。そして、演算結果が有効であるかどうかをチェックし、有効であれば、合焦チェック処理(デフォーカス量の絶対値が合焦と見なせる大きさであるかどうか)を実行し、合焦していればAFロックフラグに1をセットしてリターンする(S211:Y、S213、S215:Y、S217)。
【0033】
合焦していなければ、AFモータ39を駆動する回転方向が前回と逆方向になったかどうか(デフォーカス量の符号が変わったかどうか)をチェックし、逆方向に変わっていたときには、まず、バックラッシュ量を計算し、計算したバックラッシュ量分AFモータ39をその逆方向に回転させてS225に進む(S219:Y、S221、S223、S225)。前回と同方向であれば、バックラッシュは発生しないのでS221、S223をスキップする(S219:N、S225)。
【0034】
S225では、S209で求めたデフォーカス量に基づいて、AFモータ39の回転量および回転方向を求める。回転量は、エンコーダ41が出力するAFパルス数として計算する。そして、このAFパルス数および回転方向に基づいてAFモータ39を起動し、焦点調節レンズ群53の移動を開始する(S225、S227)。
【0035】
このAFモータ39駆動中に、オーバーラップ処理を実行する。すなわち、焦点検出センサユニット21にオーバーラップ積分を実行させて積分データを入力し、プレディクタ演算を実行する(S229)。そして、有効な演算結果が得られたかどうかをチェックし、有効な演算結果が得られたら、AFパルス計算を実行してカウンタにセットし、焦点調節レンズ群53が端点に行き着いたかどうかをチェックし、端点に行き着いておらず、駆動終了でもなければ、S229に戻ってオーバーラップ積分処理を繰り返す(S231:Y、S233、S235:N、S237:N、S229)。そして、計算したAFパルス数分の駆動が終了したら、再積分フラグに1をセットしてリターンする(S235:N、S237:Y、S239)。なお、有効な演算結果が得られなかった場合は、パルス計算をスキップする(S231:N、S235)。
以上のオーバーラップ処理中に焦点調節レンズ群53が端点に行き着いたら、S251に進む(S235:Y、S251)。
【0036】
有効な演算結果が得られなかったとき、および端点に行き着いたときのS241以降の処理について説明する。S211のチェックにおいて、有効な演算結果が得られなかったと判断したときには、再積分フラグに1がセットされているかどうかをチェックし、再積分フラグに1がセットされているときには、一旦AFモータ39を合焦状態まで駆動した後、またはサーチ駆動した後なので、そのままリターンする(S211:N、S241:Y)。
【0037】
再積分フラグに1がセットされていないときには、AFモータ39のサーチ駆動を開始する(S241:N、S243)。サーチ駆動とは、例えば、AFモータ39を最短撮影距離合焦端方向に駆動し、最短撮影距離合焦端に行き着いたら無限遠撮影距離合焦端まで駆動する処理である。そして、このサーチ駆動中に、焦点検出センサユニット21を駆動して積分データを入力し、プレディクタ演算を実行して、有効な演算結果が得られたかどうかをチェックする(S245、S247)。有効な演算結果が得られたらS233に戻るが(S247:Y、S233)、得られなかったら、サーチ駆動が終了するまでサーチ積分を繰り返す(S247:N、S249:N、S245)。
【0038】
サーチ駆動が終了、つまり焦点調節レンズ群53が無限遠撮影距離合焦端に行き着いても有効な演算結果が得られなかったときは、クラッチ機構の食い付き解消処理を実行する。つまり、端点検出フラグに1をセットし、AFモータ戻し量を計算し、戻し量分AFモータ39を戻し方向に駆動してクラッチ軸受61aとクラッチシャフト63aとの食い付きを無くする(S249:Y、S251、S253、S255)。そして、端点検出フラグに0をセットし、再積分フラグに1をセットしてからリターンする(S257、S259)。
【0039】
S253のバックラッシュ計算処理の詳細について、図9に示したフローチャートを参照して説明する。この処理は、撮影レンズ51からレンズ通信を介して入力したAFバックラッシュ情報に基づいて戻し量を計算する処理である。
【0040】
このバックラッシュ計算処理に入ると、まず、撮影レンズ51から入力したバックラッシュ量をRAMにセットする(S301)。そして、端点検出フラグに1がセットされているかどうかをチェックし、1がセットされていないとき、すなわちS221でコールされたときには、バックラッシュ量のAFパルス数をカウンタ35dにセットしてリターンする(S303:N、S309)。
【0041】
端点検出フラグに1がセットされているとき、すなわち、S253でコールされたときは、撮影レンズ51から入力した端点での戻し量補正データをRAMにセットし、バックラッシュ量および戻し量補正データに基づいて戻し量を求め、その戻し量に基づいてAFモータ駆動AFパルス数を計算し、このAFパルス数をカウンタ35dにセットしてリターンする(S303:Y、S305、S307、S309)。ここで、戻し量補正データは符号付きの値であり、負の場合は戻し量をバックラッシュ量より小さい値または“0”(戻し量無し)に設定でき、正の場合は戻し量をバックラッシュよりも大きい値に設定できる。戻し量は撮影レンズの機械的強度、AFモータのトルク、回転速度、慣性力などに応じて微調整できる。
【0042】
以上のように図示実施例では、AFモードにおいて、焦点調節レンズ群53を無限遠撮影距離合焦端または最短撮影距離合焦端で停止させるときは、AFモータ39を、バックラッシュ量±(プラスマイナス)補正量分逆転させてから停止させるので、クラッチ機構の食い込みが無くなり、クラッチの断続に余分な負荷が無く、AF/MF切換えスイッチ操作によって確実に、AFからMFへの切換えができる。
【0043】
本実施の形態では、端点停止時の戻し量を、撮影レンズのROMに書き込んだバックラッシュデータおよび戻し量補正データによって設定したが、これらのデータの合計を撮影レンズに戻し量データとして格納してもよく、この場合は、カメラ側で演算処理しなくて済む。
また、図示実施の形態では、AF処理中に合焦不能と判断して無限遠撮影距離合焦端に行き着いた場合にAFモータ39を逆転させたがこの場合に限らず、例えばレンズ鏡筒長を最短にするためにAFモータ39を駆動したときに可動レンズ鏡筒が移動端に行き着いて停止させる場合にも適用できる。
さらに、図示実施の形態は着脱可能な撮影レンズおよびカメラボディを備えたレンズ交換式カメラに適用した例であるが、本発明は、撮影レンズおよびカメラボディが一体の一体型カメラにも適用できる。
【0044】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな通り本発明は、AF/MF(自働焦点調節/手動焦点調節)を手動操作によって切換えるクラッチ機構を備えた撮影レンズが装着されたカメラにおいて、モータによって焦点調節レンズ群を端点に当てつけて停止させるときには、モータを所定量逆転させてから止めるので、AF/MF切換え機構への過負荷が解消され、手動操作によって確実にAFからMFに切り換えることができる。
請求項3記載の発明は、モータを所定量逆転させる所定量データが撮影レンズの記憶手段に予め書き込まれ、この所定量データをカメラボディの制御手段が読み込んで使用するので、撮影レンズに応じた適切な戻し量だけ戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデータ書き込み装置を適用したAF一眼レフカメラの主要回路図の一の形態を示すブロック図である。
【図2】同一眼レフカメラに装着される撮影レンズの一実施の形態の、AF時における要部を示す断面図である。
【図3】同撮影レンズの、MF時における要部を示す断面図である。
【図4】同撮影レンズの、AF時のAF/MFスイッチの位置を示す図である。
【図5】同撮影レンズの、MF時のAF/MFスイッチの位置を示す図である。
【図6】同AF一眼レフカメラのメイン処理に関するフローチャートを示す図である。
【図7】同AF一眼レフカメラのAF処理に関するフローチャートを示す図である。
【図8】同AF一眼レフカメラのAF処理に関するフローチャートを示す図である。
【図9】同AF一眼レフカメラのバックラッシュ計算処理に関するフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
11 カメラボディ
13 メインミラー
15 サブミラー
21 焦点検出センサユニット
35 メインCPU(制御手段)
35b RAM
37 AFモータドライブ回路
39 AFモータ
47 57 ジョイント
51 撮影レンズ
52 レンズCPU
53 焦点調節レンズ群
55 焦点調節機構
61a クラッチ軸受
63a クラッチシャフト
65 操作環
69 AF/MF切換えスイッチ
73 クラッチピン

Claims (4)

  1. モータの駆動力によって焦点調節レンズ群を合焦位置まで移動させる自動焦点調節と、モータの駆動力を切断して操作手段の手動操作力によって焦点調節レンズ群を移動させる手動焦点調節とを切り換えるクラッチ手段を備えたカメラであって、
    前記モータによって前記焦点調節レンズ群を駆動する際に前記焦点調節レンズ群を移動限界端に当て着けて停止させた後、前記モータを所定量逆転させて停止させる制御手段を備え
    前記制御手段は、自動焦点調節をしているときに合焦不能と判断したときは前記モータを、前記焦点調節レンズ群が前記移動限界端に当て着いた後に所定量逆転させて停止させること、を特徴とする自動焦点調節装置を備えたカメラ。
  2. 請求項1記載の自動焦点調節装置を備えたカメラは、レンズ鏡筒に光軸を中心として周方向に移動自在に装着された切り換えスイッチと、この切り換えスイッチの移動に連動して前記モータからの駆動力を焦点調節機構に断続するクラッチ機構とを備え、このクラッチ機構は、前記切り換えスイッチのカム面と摺接して光軸と平行に移動するクラッチピンを備え、このクラッチピンの移動によってクラッチシャフトをクラッチ軸受から抜き差して断続することを特徴とする自動焦点調節装置を備えたカメラ。
  3. 請求項1または2項記載の自動焦点調節装置を備えたカメラにおいて、前記所定量は、自動焦点調節装置および撮影レンズの焦点調節機構のバックラッシュ量に対して符号付きの補正量を加減算した値であることを特徴とする自動焦点調節装置を備えたカメラ。
  4. 請求項1からのいずれか一項に記載の自動焦点調節装置を備えたカメラは、着脱可能な撮影レンズおよびカメラボディを有するレンズ交換式カメラであって、前記モータはカメラボディに搭載され、前記クラッチ手段は撮影レンズ側に搭載され、前記所定量データは、前記撮影レンズの記憶手段に予め書き込まれていて、前記カメラボディの制御手段に読み込まれて使用されることを特徴とする自動焦点調節装置を備えたカメラ。
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