JP4212516B2 - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吸気弁や排気弁である機関弁の例えばバルブリフト量を可変制御する内燃機関の可変動弁装置に関する。
従来の内燃機関の可変動弁装置としては、種々提供されており、その一つとして以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
概略を説明すれば、機関運転状態に応じて駆動機構によって制御軸を回転制御し、ロッカアームなどの伝達機構の姿勢を変化させることにより、吸気弁のバルブリフト特性を変化させるようになっている。また、前記制御軸は、機関停止時に位置規制機構によってその回転位置が規制されるようになっている。
すなわち、前記位置規制機構は、制御軸に固定された位置規制カムと、シリンダ壁のシリンダ孔内を摺動自在に設けられて、前記位置規制カムにコイルスプリングのばね力で弾接するプランジャと、プランジャの前記位置規制カム方向への突出量を規制するストッパ部とを備えている。
そして、機関停止時に、位置規制カムが、突出したプランジャの外周縁に当接して制御軸のそれ以上の回転を規制することにより、吸気弁を最小リフトより大きな機関始動に適した中間リフト位置に制御するようになっている。
特開2000−234508公報
しかしながら、前記従来の内燃機関の可変動弁装置にあっては、位置規制機構が、コイルスプリングのばね力を介してプランジャの先端部で位置規制カムの側面を押圧することに制御軸の回転を規制するようになっているため、その位置規制力が不十分である。
すなわち、機関始動時において、バルブスプリングのばね力などに起因して発生する比較的大きな交番トルクが制御軸に作用すると、該制御軸が前記位置規制機構によって確実に位置規制できずに、不用意に回転方向へばたついてしまうおそれがある。
特に、機関始動時やアイドリング運転中では、吸気弁のリフト量が小さく制御されていることから、交番トルクによる制御軸の僅かな振動によっても吸気弁のリフト量(開度量)が変化して少ない吸入空気流量に大きな影響を与えるおそれがある。
この結果、機関の始動性が悪化すると共に、燃焼が不安定になって機関回転の不安定化を招くおそれがある。
とりわけ、低温始動時などは、燃料の気化が悪くなることから、多気筒内燃機関では、各吸気弁の小リフト変化によって各気筒間の空燃比(A/F)に大きなばらつきが発生して、燃焼の悪化がより顕著になり、より機関回転の不安定化を招くおそれがある。
本発明は、前記従来の技術的課題に鑑みて案出されたもので、請求項1に記載の発明は、制御軸を回転制御することによって機関弁のリフト量を微小リフトあるいは零リフトから大リフトまで可変制御する内燃機関の可変動弁装置において、前記機関の始動時に、前記機関弁によって混合気を燃焼室内に供給可能なリフト量とする位置に前記制御軸を拘束する拘束機構と、機関始動後に、前記拘束機構による制御軸の拘束を解除する解除機構と、機関停止直後に、前記制御軸が交番トルクによって最小リフトに制御する一方向へ回転した際に、前記拘束機構による拘束位置で制御軸の回転を規制する付勢機構と、を備え、
前記付勢機構は、一端部がシリンダヘッド側に固定され、他端部がストッパーに弾接してばね荷重が付与され、前記機関停止直後に、前記制御軸が一方向へ回転した際に、前記ばね荷重によって制御軸の回転を前記拘束位置で規制する一方、
前記制御軸は、機関によって駆動される潤滑油を供給するオイルポンプの吐出圧によって作動する油圧アクチュエータによって回転制御されることを特徴としている。
この発明によれば、機関始動時には、前記拘束機構によって制御軸の回転位置を確実に拘束できることから、該機関始動に適したリフト量を確保できると共に、制御軸に交番トルクなどが伝達されても、該制御軸の回転振動の発生が効果的に抑制されて、機関弁のリフト量の安定化が図れ、ばらつきの発生を防止できる。
請求項2に記載の発明にあっては、前記制御軸は、複数気筒にそれぞれ有する開閉タイミングの異なる前記各機関弁のリフト量を可変にするものであることを特徴としている。
この発明によれば、複数気筒の全ての機関弁を1つの制御軸によって制御した場合においても、始動時には拘束機構によって各機関弁のリフト量が一定に設定されていることから、各機関弁間でのリフトばらつきの発生が確実に防止できる。
請求項3に記載の発明にあっては、前記制御軸は、機関によって駆動される潤滑油を供給するオイルポンプの吐出圧によって作動する油圧アクチュエータによって回転制御されることを特徴としている。
前記オイルポンプは、機関で駆動されることから、機関始動時は油圧が立ち上がらないため、制御軸に正逆回転方向へのばたついて機関弁のリフト量もばらつきが発生し易いが、この発明によれば、機関始動時には、制御軸が拘束機構によって回転が拘束されていることから、各機関弁のリフト量のばらつきの発生を十分に防止できる。
以下、本発明に係る内燃機関の可変動弁装置の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態では、一気筒当たり2つの吸気弁を備え、かつ4〜8などの多気筒の内燃機関に適用されている。
すなわち、可変動弁装置は、図4〜図6に示すように、シリンダヘッド1に図外のバルブガイドを介して摺動自在に設けられた一気筒当たり2つの吸気弁2,2と、機関前後方向に配置された内部中空状の駆動軸3と、各気筒毎に配置されて、前記駆動軸3の外周面に同軸上に回転自在に支持されたカムシャフト4と、前記駆動軸3の所定位置に各気筒毎に固設された駆動カム5と、前記カムシャフト4の両端部に一体に設けられて、各吸気弁2,2の上端部に配設されたバルブリフター6,6に摺接して各吸気弁2,2を開作動させる一対の揺動カム7,7と、駆動カム5と揺動カム7,7との間に連係されて、駆動カム5の回転力を揺動カム7,7の揺動力(開弁力)として伝達する伝達機構8と、該伝達機構8の作動位置を可変にする可変機構9とを備えている。
前記各吸気弁2,2は、シリンダヘッド1の上端部内に収容されたほぼ円筒状のボアの底部とバルブステム上端部のスプリングリテーナとの間に弾装された図外のバルブスプリングによって閉方向に付勢されている。
前記駆動軸3は、機関前後方向に沿って配置されて、両端部がシリンダヘッド1の上部に設けられた図外の軸受によって回転自在に軸支されていると共に、一端部に設けられた図外の従動スプロケットや該従動スプロケットに巻装されたタイミングチェーン等を介して機関のクランク軸から回転力が伝達されており、この回転方向は図5中、矢印方向に設定されている。
前記カムシャフト4は、駆動軸3の軸方向に沿ってほぼ円筒状に形成され、内部軸方向に前記駆動軸3の外周面に回転自在に支持される支軸孔が貫通形成されていると共に、中央位置に形成された大径円筒状のジャーナル部がカム軸受10によって回転自在に軸支されている。
前記駆動カム5は、ほぼ円環状のカム本体5aと、該カム本体5aの外端面に一体に設けられた筒状部とからなり、駆動軸3の軸方向の所定位置で図外の固定用ピンを介して駆動軸3に固定されていると共に、カム本体5aの外周面が偏心円のカムプロフィールに形成されて、カム本体5aの軸心Yが駆動軸3の軸心Xから径方向へ所定量だけオフセットしている。
前記各揺動カム7は、図5、図6に示すように、同一形状のほぼ雨滴状を呈し、基端部側がカムシャフト4を介して前記駆動軸3の軸心Xを中心として揺動するようになっていると共に、揺動カム7の下面にはカム面7aがそれぞれ形成され、基端部側の基円面と該基円面からカムノーズ部7b側に円弧状に延びるランプ面と該ランプ面からカムノーズ部7bの先端側に有する最大リフトの頂面に連なるリフト面とが形成されており、該基円面とランプ面、リフト面及び頂面とが、揺動カム7の揺動位置に応じて各バルブリフター6の上面所定位置に当接するようになっている。
前記伝達機構8は、駆動軸3の上方に配置されたロッカアーム13と、該ロッカアーム13の一端部13aと駆動カム5とを連係するリンクアーム14と、ロッカアーム13の他端部13bと一方の揺動カム7のカムノーズ部7bとを連係するリンクロッド15とを備えている。
前記ロッカアーム13は、中央の筒状基部の内部に支持孔13cが横方向から貫通形成され、この支持孔13cを介して後述する制御カム20に揺動自在に支持されている。また、前記一端部13aは、先端部の側部にピン16が一体に突設されている一方、他端部13bは、先端部の内部にリンクロッド15の一端部と連結するピン17が嵌入するピン孔が形成されている。
前記リンクアーム14は、比較的大径な円環状の基部と、該基部の外周面所定位置に突設された突出端とを備え、基部の中央位置には、前記駆動カム5のカム本体5aの外周面が回転自在に嵌合する嵌合孔14aが形成されている一方、突出端には、前記ピン16が回転自在に挿通するピン孔が貫通形成されている。
前記リンクロッド15は、両端部15a,15bが前記ロッカアーム13の他端部13bと揺動カム7のカムノーズ部7bに各ピン17,18を介して回転自在に連結されている。
前記可変機構9は、図1及び図2に示すように、駆動軸3の上方位置に配置された前記カムシャフト4の軸受10の上端部側で回転自在に支持された制御軸19と、該制御軸19の外周に一体に固定されてロッカアーム13の揺動支点となる前記制御カム20と、前記制御軸19を所定回転角度範囲内で回転制御する油圧アクチュエータ21と備えている。
前記制御軸19は、駆動軸3とほぼ平行に配設されて、前記ロッカアーム13の支持孔13cの内部を貫通してロッカシャフトとして機能し、機関停止直後などでは、前記バルブスプリングのばね力などに起因して前記カムシャフト4から伝達機構8を介して伝達される交番トルクによって一方向(最小リフト制御方向)へ回転可能になっている。
前記制御カム20は、円筒状を呈し、軸心P1位置が肉厚部の分だけ制御軸19の軸心P2から所定分だけ偏倚している。
前記油圧アクチュエータ21は、図1、図2及び図4に示すように、シリンダヘッド1の端壁1aにブラケット22を介して取り付けられた油圧駆動機構23と、前記クランク軸によって駆動して、前記油圧駆動機構23に油圧を給排するオイルポンプ24と、該オイルポンプ23から油圧駆動機構23の後述する第1、第2作動室に油圧を給排する第1、第2油通路25,26を選択的に切り換える電磁切換弁27と、該電磁切換弁27に制御電流を出力して流路を切り換え制御するコントローラ28とから主として構成されている。
前記油圧駆動機構23は、前記ブラケット22に固定されたハウジング29と、該ハウジング29の内部に回動自在に設けられて、ハウジング29内部を一対の第1作動室30と第2作動室31に隔成するベーン部材32とを備えている。
前記ハウジング29は、図1及び図2に示すように、ほぼ逆扇状に形成され、前端開口を閉塞するフロントカバー29aと後端開口を閉塞するリアーカバー29bが本体に複数の螺子53によって固定されている。
また、前記ベーン部材32は、基部32aに前記制御軸19の他端部がボルト55によって軸方向から固定されていると共に、ほぼ鳩尾状に形成された先端部32bの円弧状先端面32cがハウジング29の円弧状底面に液密的に摺動するようになっている。
さらに、前記第1作動室30と第2作動室31は、ハウジング29の両側に穿設された一対の油孔30a、31aに接続された前記第1、第2油通路25、26から選択的に給排される油圧により容積を変化させることによって、前記ベーン部材32が約100度の角度範囲内で正逆回動させるようになっている。したがって、この回動角度範囲内で前記制御軸19を正逆回転制御するようになっている。
前記オイルポンプ24は、機関の摺動部に潤滑油を供給する一般的なものであって、例えば外歯歯車式のものが用いられている。
前記電磁切換弁27は、3方向2位置型であって、前記コントローラ28から出力された制御電流によって、内部のスプール弁体が前後いずれか一方に摺動して前記オイルポンプ24のメインオイルギャラリー50と前記いずれか一方の油通路25,26に連通すると同時にドレン通路51と他方の油通路25,26とをぞれぞれ選択的に連通するようになっている。
前記コントローラ28は、機関回転数を検出する図外のクランク角センサや、吸入空気量により機関負荷を検出するエアーフローメータ及びスロットル開度センサ、機関水温センサなどの各センサ類から現在の機関運転状態を検出すると共に、前記制御軸19の回転角度を検出する回転角センサ52からのフィードバック信号を入力する。これらの情報信号に基づいて、前記電磁切換弁27の開閉制御を行うようになっている。
また、前記油圧駆動機構23には、機関始動時に、前記吸気弁2、2の所定の小リフト量とする位置(所定の中間位置)に前記ベーン部材32を介して前記制御軸19を拘束する拘束機構33が設けられていると共に、機関始動後に、前記拘束機構33による制御軸19の拘束を解除する解除機構34が設けられている。
前記拘束機構33は、図2にも示すように、ベーン部材32の先端部32b側の内部軸方向に貫通形成された摺動用孔35と、該摺動用孔35に摺動自在に設けられた係合部材36と、前記リアカバー29bの内面所定位置に形成されて、前記係合部材36が進出して係合する係合穴37とを備えている。
前記係合部材36は、有底円筒状を呈し、フランジ状の大径基部36aが前記摺動用孔35内を案内摺動すると共に、先端部36bが摺動用孔35の先端開口から出没自在になっている。また、係合部材36は、先端部36bが先端先細り状に形成されていると共に、先端壁と摺動用孔35の底部に固定された円盤状のスプリングリテーナ54との間に弾装されたスプリング38によって摺動用孔35から進出する方向に付勢されている。
なお、この係合部材36は、摺動用孔35の先端内周に形成された円環部35aに大径基部36aが突き当ってその最大進出位置が規制されるようになっている。
一方、前記係合穴37は、前記先端部36bが係合する断面ほぼ台形状に形成されている。
前記解除機構34は、前記ベーン部材32の内部に形成されて、各一端が前記各作動室30,31に連通した第1,第2油孔39、40と、摺動用孔35と係合部材36との間、及び前記係合穴37底面にそれぞれ形成されて、前記各油孔39,40の他端が連通する第1受圧部41と第2受圧部42とによって構成されており、該各受圧部41,42にそれぞれ選択的に供給された油圧によって係合部材36がスプリング38のばね力に抗して後退移動し、これによって係合部材36を係合穴37から抜き出て両者の係合が解除されるようになっている。
また、前記制御軸19を、最小リフト側の一方向の回転と反対の方向でかつ前記拘束機構33による拘束位置に向けて付勢する付勢機構43が設けられている。
この付勢機構43は、図1及び図2に示すように、前記制御軸19の一端部付近に固定されたアーム部44と、該アーム部44に突設された受圧ピン45を介して制御軸19一方向への所定回転位置で付勢力を付与する捩りばね46とから主として構成されている。
前記捩りばね46は、し字形状に折曲された一端部46aがシリンダヘッド1の端壁1aにビス47によって固定されていると共に、自由端部である直線状の他端部46bが同じく前記端壁1aに突設されたストッパーピン48に弾接している。したがって、前記制御軸19は、受圧ピン45とアーム部44を介して捩りばね46の他端部46bからのばね付勢力によって最小リフト側の制御位置よりも若干大きなリフト位置に付勢されて、前記拘束機構33の係合部材36の先端部36bが係合穴37に対して円周方向から対向合致する位置に付勢されるようになっている。
また、前記捩りばね46の制御軸19に対するばね付勢力は、該制御軸19に作用する機関停止時などに作用する前記交番トルクによる最小リフト制御側への回転力よりも大きく設定されている。
以下、本実施形態の作用を説明すれば、機関始動時には、図1及び図2に示すように、予め係合部材36の先端部36bが係合穴37に係合してベーン部材32を最小リフト側より大きなリフト側の中間位置(始動に適したリフト位置)に確実に拘束している。
このため、制御軸19に交番トルクなどが伝達されても、該制御軸19の振動の発生が抑制されて、吸気弁2、2のリフト量のばらつきが防止されて吸入空気流量の安定化図ることができる。
この結果、機関の良好な燃焼状態が得られると共に、機関回転の安定化が図れる。
特に、本実施形態のように、多気筒機関の場合は、機関始動時の小リフト制御中には各気筒毎にリフト量のばらつきのおそれがあるが、拘束機構33によって全気筒の各吸気弁2,2リフト量を一定かつ画一的に制御するため、各気筒間の吸入空気流量のばらつきの発生を確実に防止でき、機関回転の安定化が図れる。
また、前記オイルポンプ24は、クランク軸により駆動されることから、機関始動時は油圧が立ち上がらないため、制御軸19が正逆回転方向へばたついて吸気弁2,2のリフト量もばらつきが発生し易いが、この実施形態では、前述のように、機関始動時には、制御軸19が拘束機構33によって回転が拘束されていることから、各吸気弁2,2のリフト量のばらつきの発生を十分に防止できる。
次に、例えば機関始動後から低回転低負荷域(アイドリング運転も含む)に移行した場合は、コントローラ28からの制御信号によって電磁切換弁27がオイルメインギャラリー50と第1油通路25を連通させると共に、第2油通路26とドレン通路51をそれぞれ連通させる。このため、第1作動室30内に油圧が供給されて高圧になると共に、第2作動室31内の作動油が排出されて低圧になる。
これによって、第1油孔39から油圧が第1受圧部41に流入して内部が高圧となり、したがって、係合部材36は、スプリング38のばね力に抗して後退移動して、先端部36bが係合穴47から抜け出る。このため、拘束機構33の拘束が解除されて、ベーン部材32捩りばね46のばね力に抗して、図1中の時計方向へ最大に回転する。
よって、制御軸19も同方向に最大に回転して、制御カム18の肉厚部を、図5に示すように時計方向へ回動させ、かかる回動角度位置に保持する。これにより、ロッカアーム13の揺動支点が変化する。これにより、各揺動カム7は、リンクロッド15を介してカムノーズ部7b側を強制的に引き上げられて全体が図示のように反時計方向へ回動する。
したがって、駆動カム5が回転してリンクアーム14がロッカアーム13の一端部13aを押し上げると、そのリフト量がリンクロッド15を介して揺動カム7及びバルブリフター6に伝達されるが、そのリフト量Lは十分小さくなる。
よって、吸気弁2,2のバルブリフト量Lが小さくなると共に、開時期が遅くなり、排気弁とのバルブオーバラップが小さくなる。このため、燃費の向上と機関の安定した回転が得られる。
一方、機関高回転高負荷域に移行した場合は、コントローラ28からの制御信号によって電磁切換弁27が、オイルメインギャラリー50と第2油通路26を連通させ、第1油通路25とドレン通路51を連通させる。このため、第1作動室30が低圧になると共に、第2作動室31が高圧になって、第2作動室31の油圧が第2油孔41から第2受圧部42に作用することから、係合部材36は係合穴37から抜け出た状態(解除状態)が維持される。したがって、ベーン部材32は、第2作動室31の高圧化に伴って図1の最大反時計方向へ回転して、制御軸19が同方向に回転駆動される。
したがって、制御カム20が、図6に示すように、反時計方向の所定回転角度位置まで回転して、肉厚部を下方向へ移動させる。このため、ロッカアーム13の他端部13bが揺動カム7のカムノーズ部7bを、リンクロッド15を介して下方へ押圧して該揺動カム7全体を所定量だけ時計方向へ回動させる。
したがって、各揺動カム7の各バルブリフター6の上面6aに対する各カム面7cの当接位置がカムノーズ部7b側に移動する。このため、駆動カム5が回転してロッカアーム13の一端部13aを、リンクアーム14を介して押し上げると、バルブリフター6に対するそのリフト量L2は大きくなる。
よって、各吸気弁2のバルブリフト量L2が大きくなって、開時期が早くなると共に、閉時期が遅くなる。この結果、例えば、高負荷域における吸気充填効率が向上し、十分な出力が確保できる。
次に、イグニッションキーをオフ操作して機関を停止させると、この停止直後では、カムシャフト4に、いまだ比較的大きな交番トルクが伝達されて、制御軸19が、かかる交番トルクによって前述の最小リフト制御方向に回転しようとすると、捩りばね46のばね力によって所定以上の回転が規制され、係合部材36の先端部36bと係合穴37が対向配置されると同時に、オイルポンプ24の油圧供給の停止に伴って各受圧室41,42への油圧の供給が停止される。
このため、係合部材36は、係合穴37内に係合してベーン部材32の自由な回転を確実に拘束することができる。したがって、前述のように、機関の再始動時には、該始動性が極めて良好になると共に、各気筒間のリフト量のばらつきの発生を十分に抑制することが可能になる。
また、この実施形態では、拘束機構33の拘束解除を、既存の潤滑用オイルポンプ24の油圧を利用したため、別途の解除機構を設ける場合に比較して、コストの高騰を抑制できる。
また、図3に示すように、係合部材36の先端部36bを係合穴37に係合し易いように、係合穴37の孔縁に比較的大きなテーパ部37aを形成することも可能である。
前記実施形態から把握される前記請求項に記載した発明以外の技術的思想について以下に説明する。
請求項(1) 前記拘束機構は、機関運転状態に応じて進退自在に設けられた係合部材と、該係合部材が進出して係合することにより前記制御軸の回転を拘束する係合穴とを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の可変動弁装置。
この発明によれば、拘束機構が係合部材とこの係合部材の先端部が係合する係合穴とによって構成されているため、制御軸に対する拘束力が一段と強固になる。したがって、交番トルクによる制御軸の回転振動を十分に抑制することが可能になり、特に、機関始動時の機関弁の小リフト制御時における各気筒間でのリフト変動を防止することが可能になる。この結果、機関の良好な燃焼状態が得られると共に、回転の安定化が図れる。
請求項(2) 前記解除機構は、機関の回転数が所定回転となった際に、前記拘束機構に拘束作動を解除することを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の可変動弁装置。
請求項(3) 前記解除機構は、機関によって駆動される潤滑用オイルポンプの吐出圧が作用することによって前記拘束機構の拘束作動を解除することを特徴とする請求項(2)に記載の内燃機関の可変動弁装置。
この発明によれば、拘束機構の拘束解除を、既存の潤滑用オイルポンプの油圧を利用したため、コストの高騰を抑制することが可能になる。
請求項(4)前記制御軸は、機関弁のバルブスプリングのばね力によって一方向へ回転可能に構成され、該制御軸を、前記一方向の回転と反対の方向でかつ前記拘束機構による拘束位置に向けて付勢する付勢機構を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の可変動弁装置。
この発明によれば、機関の停止時またはクランキング時などに、バルブスプリングのばね力(主として交番トルク)によって前記制御軸が一方向へ回動しようした場合に、付勢機構によって他方向の拘束方向へ付勢されることから、この位置で拘束機構での確実な拘束が可能になる。
請求項(5) 前記制御軸に作用する一方向の回転力は、前記付勢機構の付勢力よりも小さいことを特徴とする請求項(4)に記載の内燃機関の可変動弁装置。
制御軸は、付勢機構の付勢力が一方向の回転力に打ち勝って拘束機構の拘束位置で回転が停止されることから、拘束機構によって確実に拘束することが可能になる。
請求項(6) 前記油圧アクチュエータは、ハウジング内に回転自在に設けられたベーン部材と、該ベーン部材によってハウジング内部で隔成された第1、第2作動室と、該両作動室に油圧を選択的に給排する油圧回路とを備えたことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の可変動弁装置。
請求項(7) 前記制御軸を回転制御して機関弁のバルブリフト量を可変にする可変機構は、前記機関のクランク軸に同期して回転し、外周に駆動カムが設けられた駆動軸と、支軸に揺動自在に支持されて、カム面がバルブリフター上面を摺接して機関弁を開閉作動させる揺動カムと、前記駆動カムと揺動カムとを機械的に連係する伝達手段と、機関運転状態に応じて前記伝達手段の揺動支点を前記制御軸を介して変化させる制御手段とを備え、
前記制御軸によって前記伝達手段の揺動支点を変化させることにより前記揺動カムのカム面の機関弁の上端に対する当接位置を変化させて機関弁のバルブリフトを可変制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置。
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば可変動弁装置を排気弁側のみあるいは両方に設けることも可能であり、また、油圧駆動機構21の油圧源としては、電動ポンプを用いることも可能である。
また、可変動弁装置の可変機構としては、他の構成のバルブリフト制御機構であってもよく、また、零リフトから最大リフトまで制御できるものであってもよい。
さらに、前記付勢機構43としては、実施形態の構成に限らず、例えば板ばね等を用いることも可能である。
本発明に係る内燃機関の可変動弁装置の一実施形態に供される油圧アクチュエータを示す概略図である。 同油圧アクチュエータの縦断面図である。 本実施形態に供される係合穴の他例を示す縦断面図である。 本実施形態の可変動弁装置を示す平面図である。 同可変動弁装置の作用を示す図のA−A線断面図である。 同可変動弁装置のさらに異なる作用を示す図のA−A線断面図である。
符号の説明
1…シリンダヘッド
2…吸気弁(機関弁)
3…駆動軸
4…カムシャフト
5…駆動カム
8…伝達機構
9…可変機構
19…制御軸
21…油圧アクチュエータ
23…油圧駆動機構
24…オイルポンプ
25・26…第1、第2油通路
27…電磁切換弁
28…コントローラ
33…拘束機構
36…係合部材
37…係合穴
34…解除機構
43…付勢機構

Claims (2)

  1. 制御軸を回転制御することによって機関弁のリフト量を微小リフトあるいは零リフトから大リフトまで可変制御する内燃機関の可変動弁装置において、
    前記機関の始動時に、前記機関弁によって混合気を燃焼室内に供給可能なリフト量とする位置に前記制御軸を拘束する拘束機構と、
    機関始動後に、前記拘束機構による制御軸の拘束を解除する解除機構と、
    機関停止直後に、前記制御軸が交番トルクによって最小リフトに制御する一方向へ回転した際に、前記拘束機構による拘束位置で制御軸の回転を規制する付勢機構と、を備え、
    前記付勢機構は、一端部がシリンダヘッド側に固定され、他端部がストッパーに弾接してばね荷重が付与され、前記機関停止直後に、前記制御軸が一方向へ回転した際に、前記ばね荷重によって制御軸の回転を前記拘束位置で規制する一方、
    前記制御軸は、機関によって駆動される潤滑油を供給するオイルポンプの吐出圧によって作動する油圧アクチュエータによって回転制御されることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  2. 前記制御軸は、複数気筒にそれぞれ有する開閉タイミングの異なる前記各機関弁のリフト量を可変にするものであることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置。
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