JP4211643B2 - 結晶欠陥の評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体基板中などに存在する微小な結晶欠陥を検出して評価する方法に関し、より詳しくは結晶欠陥の密度とサイズの深さ方向分布をより正確かつ簡便に評価する方法に関する。
半導体デバイスの材料となる基板、例えばシリコンウエーハ(以下Siウエーハと称することがある)は、一般的にチョクラルスキー法(Czochoralski Method:以下CZ法と称する)で成長したシリコン単結晶を切断し、研磨する等の工程を経て製作される。
このSiウエーハには通常7〜18×1017(atoms/cm3)(JEIDA;日本電子工業振興協会規格)程度の酸素が過飽和状態で含まれている。このため、これらの過飽和酸素はデバイス製造プロセスの熱処理中に結晶欠陥である酸素析出物(Bulk Micro Defect;以下BMDと称する)として析出する。この析出物はデバイス活性領域に発生すると、接合リークの低下等のデバイス特性に悪影響を及ぼすが、他方、デバイス活性領域以外のバルク中に発生すると、デバイスプロセス中に混入した金属元素を捕獲するゲッタリングサイトとして機能するため有効である。
特に近年、デバイスの微細化とデバイス製造プロセスの低温化に伴い、デバイス製造プロセスにおいてSiウエーハ中に発生するBMDサイズも小さくなる傾向にある。また、デバイス製造プロセスの低温化は、製造プロセスにおいてSiウエーハが金属等の汚染を受けた場合に、汚染原子の拡散距離が短くなることを意味している。そのため、BMD等のゲッタリングサイトはデバイス活性領域のできる限り近傍にあることが望ましい。
前述したように、デバイス活性領域にBMDが存在すると、デバイス特性に悪影響を及ぼす。そのため、デバイス活性領域であるSiウェーハ表面近傍には無欠陥層(Denuted Zone;以下DZ層という)を形成する必要があるが、汚染原子の拡散距離が短くなると、ゲッタリングのためBMDが存在する領域をよりデバイス活性領域に近くする必要があるため、無欠陥層の深さ方向の幅をより精密に制御する必要がある。このようなことからDZ層の深さ方向の幅を正確に把握するために、極小のBMDを評価することは重要である。また、深さ方向のBMD密度分布やBMDサイズ分布を評価することはSiウェーハの品質を評価する上で必要不可欠である。
BMDの評価方法としては、化学薬品による選択エッチングが広く知られているが、欠陥サイズが1μm以上でないと検出できないため、近年のデバイス工程の低温化に伴い、発生するBMDサイズが小さくなっている状況では、感度的に不足してきている。また、選択エッチングより高感度のBMD検出方法として、赤外線レーザーを用いた赤外散乱法があるが、検出限界は20nm程度である。しかも、この方法では、赤外線の散乱を用いていることから、BMD密度が1×1010(cm-3)以上では欠陥が重複し、分離が不可能なため観測されるBMD密度は飽和してしまい、BMD密度を正確に測定することはできない。
このような赤外散乱法等では検出困難な微小欠陥を検出する方法として、高選択比の異方性エッチングを用いて、基板又は所定層をエッチングする方法が提案された(例えば特許文献1参照)。
特許文献1で開示された結晶欠陥の評価方法について、図5を参照して説明する。
図5(a)は、熱処理によってBMD2が形成されたSiウエーハ1である。
そして、このSiウエーハ1を、市販のRIE(Reactive Ion Etching)装置を用いて、ハロゲン系混合ガス(例えばHBr/Cl2/He+O2)雰囲気中で、Siウエーハ1内に含まれるBMD2に対して高選択比の異方性エッチングによってSiウエーハ1の主表面からエッチングすると、図5(b)に示すようになる。すなわち、BMD2に起因した円錐状突起物がエッチング残渣(ヒロック)3として形成される。したがって、このヒロック3に基づいて結晶欠陥を評価することができる。
例えば、得られたヒロック3の数を数えれば、エッチングした範囲のSiウエーハ1中のBMDの密度を求めることができる。
また、Siウエーハ1の表面からのBMD2の深さ方向の分布は、例えば以下のように求めることができる。
図6は、ヒロック3の拡大図である。図6中において、Wはエッチング取代、DはBMD2の表面からの位置、dはヒロック3の底面直径、θはヒロック3の底角をそれぞれ示す。
エッチング条件が同一でかつエッチング取代Wを測定しておけば、ヒロック3の底角θは一定であるため、ヒロック3の底面直径dを例えば電子顕微鏡を用いて測定すれば、BMD2の表面からの位置Dは以下の数式(1)により求めることができるため、BMD2の深さ方向の分布を求めることができる。
D=W−(d/2)tanθ ・・・・(1)
しかしながら、この方法では、エッチング取代Wの測定とヒロック3の底面直径dの測定を行う必要があり、これらの測定には長時間必要であるので簡便ではないという問題がある。
さらに、より正確にBMD2のウェーハ表面からの位置Dを求めるための方法として、異方性エッチングする際、試料の少なくとも一部表面をマスキングして残し、この残った領域と、異方性エッチング後の試料との段差を触針式の段差測定装置を用いて測定することも記載されている。しかし、この測定も、やはり長時間かかり、簡便でないという問題がある。
また、ウェーハの主表面から所望深さまでのSiウエーハ中のBMD2の深さ方向分布を測定するには、所望する深さまでエッチングを行う必要があり、主表面からより深い位置まで測定するためには長時間のエッチングが必要であった。さらには、エッチング取代Wを例えば20μmより多くすると、BMD2の存在位置からほぼ円錐形にSiがエッチングされるためヒロック3の体積が大きくなり、一つのヒロック3内に別のBMD2が重複してしまうといった不具合や、一つのヒロックに別のヒロックが重なってしまうといった不具合のためヒロック3の底面直径dを正確に測定できないといった問題が生じる(図7参照)。
すなわち、主表面からより深い位置のBMDを測定しようとしても、BMDの深さ方向の位置を正確に特定することができない不具合があった。
さらに、より深い位置のBMD2について測定しようとする場合、以下の問題もある。すなわち、図8に示すように、BMD2からのエッチング量が6μm以下である場合には、ヒロック3は円錐形状3aであり一定の底角θで形成されるが、BMD2からのエッチング量が6μmより多くなると底角は徐々に大きくなり、釣鐘形状3bになることが、発明者の検討の結果明らかになった。このことはBMD2からのエッチング量が6μmより多くなると、ヒロック3の底面直径からだけではBMD2の表面からの位置を上記数式(1)により単純に算出できなくなることを意味している。
この場合にも、ヒロックの高さを直接測定すればBMDの表面からの位置を特定可能であるが、ヒロックの高さ測定は、ヒロックの底面の直径測定よりも遥かに長時間必要であり、検査コストの大幅な増加を招く。さらに、エッチング量を大きくしてゆくとBMD自身もエッチングレートが遅いとはいえエッチングされるため、あるエッチング量以上になるとBMDが完全にエッチングされてしまうことになる。この結果ヒロックの頂点ではSiが表面にあらわれるためエッチングの選択性がなくなる。一方、エッチング量を大きくしてゆくと、BMD直下のSiがエッチング除去されて、BMDも除去されてしまうということもある。
したがってこれ以上エッチングした場合には、ヒロックの高さからBMDの表面からの位置を算出することはできなくなってしまうといった問題点があった。
このため従来の評価法では正確に評価可能な範囲は主表面から6μm程度、あるいは、せいぜい10μm程度の範囲に限定されてしまうという問題点があった。
特開2000−58509号公報
本発明は、これらの問題点に鑑みなされたものであり、異方性エッチングによって基板又は所定層をエッチングし、結晶欠陥に起因したエッチング残渣を露出させ、前記エッチング残渣に基づいて結晶欠陥を評価する方法において、基板等の主表面近傍のみならず、基板内部のより深い位置の結晶欠陥の密度とサイズ分布を、簡便かつより高精度に評価する方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、異方性エッチングによって基板又は所定層をエッチングし、結晶欠陥に起因したエッチング残渣を露出させ、前記エッチング残渣に基づいて結晶欠陥を評価する方法において、少なくとも、前記基板又は所定層を斜め研磨又は劈開することにより前記基板内又は所定層内の断面を露出させる加工を施す工程と、前記基板又は所定層の主表面を保護する手段を設ける工程を行い、その後前記露出させた断面を異方性エッチングする工程を行うことを特徴とする結晶欠陥の評価方法が提供される(請求項1)。
このように、前記基板又は所定層を斜め研磨又は劈開することにより前記基板内又は所定層内の断面を露出させる加工を施す工程と、前記基板又は所定層の主表面を保護する手段を設ける工程を行い、その後前記露出させた断面を異方性エッチングする工程を行うことで、基板又は所定層の深さ方向の結晶欠陥の評価を簡便かつより高精度で行うことができる。すなわち、単純に、露出させた断面で観察できる結晶欠陥の個数をカウント等することで、その観察位置の深さの結晶欠陥の密度分布等を評価できる。
特に、本発明は、基板等を斜め研磨して断面を露出させる場合は、深さ方向を拡大して見ることができ、深さ方向の結晶欠陥を簡便かつより正確に測定することができるし、あるいは、基板等を劈開して断面を露出させる場合は、例えば<110>方向の面等が、断面として、鏡面に近い状態できれいに露出され、結晶欠陥の測定がやり易く、測定精度が上がる。また、従来のように主表面からエッチングする場合には、エッチング取代を計測するために、一部領域をマスキングして残すことがあるが、本発明では、断面から観察するのでその必要もない。
さらに、本発明では、主表面を保護する手段を設けているので、主表面がエッチングされるのを防ぐことができ、斜め研磨又は劈開により露出させた断面のみを異方性エッチングすることができる。したがって、断面を異方性エッチングすると主表面からも異方性エッチングが進み、主表面近傍の結晶欠陥の測定ができなくなるという不具合もなく、深さ方向の結晶欠陥を、表面近傍から、より深い位置まで、より正確に測定することができる。
尚、ここで所定層とは、基板上に形成された層であって、本発明の方法により結晶欠陥の評価をしようとする層をいう。また、ここで主表面とは、基板又は所定層の、表面及び裏面をいい、断面に対する語である。
この場合、前記主表面を保護する手段を、耐エッチング性の保護膜、金属製治具、セラミックス製冶具のいずれかとするのが好ましい(請求項2)。
このように、前記主表面を保護する手段を、耐エッチング性の保護膜、金属製治具、セラミックス製冶具のいずれかとすることで、前記基板又は所定層の主表面部分がエッチング除去されてしまうことを確実に防ぐことができ、前記基板内又は所定層内の深さ方向の結晶欠陥の分布を主表面近傍を含めより正確に評価することができる。
尚、前記保護膜を、酸化膜、窒化膜、高分子膜のいずれか1つ以上の膜とすることができる(請求項3)。
このように、前記保護膜を、酸化膜、窒化膜、高分子膜の少なくとも1つとすれば、容易かつ確実に主表面に保護膜を形成することができるので、前記基板内又は所定層内の深さ方向の結晶欠陥の分布をより安価に、より正確に評価することができる。
この場合、前記露出させた断面の異方性エッチングを、前記基板または所定層の主表面と平行な方向から行うことが好ましい(請求項4)。
このように、前記露出させた断面の異方性エッチングを、前記基板または所定層の主表面と平行な方向から行えば、従来方法のようにヒロックの高さや底面の直径を測定する必要が無くなり、深さ方向のBMD位置を簡単かつ一義的に決定することができるため、より短時間での測定が可能となる。また結晶欠陥の深さ方向の位置を正確に求めることが可能となる。
この場合、前記基板又は所定層を、シリコン単結晶基板又はシリコン層とすることができる(請求項5)。
近年、特に半導体基板として有用なシリコン単結晶基板等の結晶欠陥を正確かつ簡便に評価できる方法が強く求められているが、本発明の方法は、そのような要求を十分に満たす優れた方法である。
この場合、前記異方性エッチングは、シリコンのエッチング速度が、結晶欠陥であるシリコン酸化物のエッチング速度の50倍以上の速度であるのが好ましい(請求項6)。
このように、シリコンのエッチング速度が、結晶欠陥であるシリコン酸化物のエッチング速度の少なくとも50倍となる異方性エッチングを用いることで、エッチング残渣を確実に形成することができる。特に、100倍以上とすることでより確実にエッチング残渣を形成することができる。
この場合、前記異方性エッチングにおけるシリコンのエッチング量を、0.1〜20μmとするのが好ましい(請求項7)。
このように、斜め研磨又は劈開により被検体の深さ方向の面が露出しているので、シリコンのエッチング量を0.1〜20μm、より好ましくは3〜10μmとすることで、エッチング残渣を確実に形成することができる。
以上、本発明によれば、基板等の主表面近傍のみならず、より深い位置の結晶欠陥の密度とサイズ分布を、簡便かつより高精度に評価することができる。特に従来の方法では困難であった基板又は所定層の主表面から6μm以上深い位置にある結晶欠陥の密度とサイズ分布を高精度に評価することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明者は、基板又は所定層における深さ方向のBMDを上述した従来方法よりも、さらに正確かつ簡便に検出する方法について検討を行った。
そのために、先ず、基板等を斜め研磨又は劈開して断面を露出させ、その断面を異方性エッチングすることでBMDの評価を行う方法についての検討を行った。しかし、断面を異方性エッチングしようとすると主表面からもエッチングが進むという問題が生じることが判った。このように主表面からもエッチングが進むと、主表面近傍のBMDは、断面から観察できず、例えば上述の引用文献1に記載した方法で主表面から測定し、評価する必要があることとなり、簡便ではない。
そこで、本発明者は、このような問題を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、主表面に保護手段を設ければ良いことに想到し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の結晶欠陥の評価方法は、異方性エッチングによって基板又は所定層をエッチングし、結晶欠陥に起因したエッチング残渣を露出させ、前記エッチング残渣に基づいて結晶欠陥を評価する方法において、少なくとも、前記基板又は所定層を斜め研磨又は劈開することにより前記基板内又は所定層内の断面を露出させる加工を施す工程と、前記基板又は所定層の主表面を保護する手段を設ける工程を行い、その後前記露出させた断面を異方性エッチングする工程を行うものである。
尚、基板又は所定層を斜め研磨又は劈開することにより基板内又は所定層内の断面を露出させる加工を施す工程と、基板又は所定層の主表面を保護する手段を設ける工程とは、いずれの工程を先に行い、いずれの工程を後に行っても良いが、斜め研磨又は劈開する工程を後に行った方が、自然酸化膜や保護膜形成時の取り扱いによる汚れや傷のないきれいな断面が形成できるのでより好ましい。そして、これらの両工程を行った後に、露出させた断面を異方性エッチングする工程を行う。
基板等を斜め研磨する方法は特に限定されるものではないが、例えば、30’〜30°の浅い斜め研摩用治具に基板等をワックスで固定し、市販されている鏡面加工装置を用いて、研磨剤として例えばコロイダルシリカを供給しながら、基板と人工皮革の研磨クロスの間に一定加重と相対速度を与えながら研磨を行うことで斜め研磨することができる。
また、基板等を劈開する方法は特に限定されるものではないが、例えば、基板が面方位(100)のSiウエーハである場合、先端にダイヤモンドが埋め込まれたペン型治具(ダイヤモンドペン)を面方位(100)のSiウエーハのエッジ部に当て、結晶方位<110>方向に応力を加えることによって、(100)面に垂直で劈開しやすい(110)面に沿ってシリコンウエーハを劈開することができる。
以下、このような本発明の結晶欠陥の評価方法について図面を参照して説明する。
図1は、本発明における斜め研磨により断面を露出させた場合の結晶欠陥の評価方法の一例を示すフローチャートである。
まず、基板として図1(a)に示すようなSiウェーハ1を準備する。ちなみに、この時点では、主表面(上面及び下面)は、シリコン酸化膜で覆われていない。
次に、図1(b)に示すように、Siウェーハ1中の酸素を析出させてBMD2を形成させるための熱処理を施す。該熱処理は、酸素を含有する雰囲気中で行うことにより、
Siウェーハ1の内部に、BMD2を形成すると同時に、Siウェーハの主表面に、保護膜としてシリコン酸化膜4を形成することができるという利点がある。このように、この例では、Siウェーハの主表面を保護する手段である保護膜として、シリコン酸化膜を形成する。
引き続き、図1(c)に示す工程で、少なくとも1つの断面が露出するようにSiウェーハ1を切断または劈開し、サンプル1aを作製する。
次に、図1(d)に示すようにサンプル1aをウェーハ主表面と角度θになるように斜め研磨する。斜め研磨により露出した断面が、異方性エッチングする面である。通常Siウェーハ1の主表面には自然酸化膜が数Å程度形成されているが斜め研磨により自然酸化膜の無い、断面を形成することができる。
次に、サンプル1aをRIE(Reactive Ion Etching)装置中にセットし、斜め研磨により露出した断面の異方性エッチングを行う。異方性エッチングはどの方向から行っても良いが、基板または保護膜の主表面に対して平行な方向から行うことが特に好ましい。基板または保護膜の主表面と平行な方向から異方性エッチングを行うには、図1(c)に示すように、Siウェーハ1の両端をウェーハの主表面と垂直な方向に切断または劈開して短冊状のサンプル1aを形成し、図1(d)に示すように断面を斜め研磨した後、図1(e)に示すように、サンプル1aの酸化膜で被膜されたウェーハ主表面が垂直になるように金属製の支持冶具(ここでは図示せず)でサンプル1aを固定し、主表面がRIE装置の2つの電極に垂直になるようにRIE装置にセットし、異方性エッチングを行う。
RIE装置としては市販のRIE装置(例えばAMAT製Precision 5000ETCH)を用いることができる。エッチングの雰囲気はハロゲン系混合ガス(HBr/Cl2/He+O2混合ガス)等を用いることが好適である。エッチングの選択比はSiとSiOが50:1以上、より好ましくは100:1以上になるように条件を設定する。このようにSiのエッチング速度が、SiOのエッチング速度の50倍以上の速度であれば、エッチング残渣を確実に形成することができるし、100倍以上の速度であれば、より確実にエッチング残渣を形成することができる。
また、エッチング量としては好ましくは0.1〜20μmであり、より好ましくは3〜10μmである。エッチング量が、0.1μm以上であれば、エッチングにより形成されるBMDを頂点とするヒロック3が十分に大きくなるので、ヒロック3を顕微鏡等で検出することが容易になる。また、エッチング量が、20μm以下であれば、ヒロック3の体積がそれほど大きくならず、ヒロック内に別のBMDが重複してしまうといった不具合が生じる可能性が少ないため、十分な検出感度を確保できる。
また、図2は、本発明の劈開により断面を露出させた場合の結晶欠陥の評価方法の一例を示すフローチャートである。
まず、図2(a)に示すように、図1(a)と同様のSiウエーハ1を準備する。
次に、図2(b)に示すように、図1(b)と同様に熱処理を施し、Siウエーハ1の内部にBMD2を形成すると同時に、Siウエーハの主表面に保護膜として酸化膜4を形成する。
引き続き、図2(c)に示す工程で、少なくとも1つの断面が露出するようにSiウエーハ1を劈開し、サンプル1aを作製する。この劈開により露出した断面が、異方性エッチングする面である。通常Siウエーハ1の主表面には自然酸化膜が数Å程度形成されているが劈開により自然酸化膜の無い、断面を形成することができる。
次に、サンプル1aをRIE装置中にセットし、劈開により露出した断面の異方性エッチングを行う。異方性エッチングはどの方向から行っても良いが、基板または保護膜の主表面に対して平行な方向から行うことが好ましい。基板または保護膜の主表面と平行な方向から異方性エッチングを行うためには、図2(c)に示すように、例えばサンプル1aが短冊状になるように劈開によって2つの断面を得た後、図2(d)に示すように、サンプル1aの酸化膜で被膜された主表面が垂直になるように金属製の支持冶具(ここでは図示せず)でサンプル1aを固定し、劈開により露出した断面がRIE装置の2つの電極に平行になるようにRIE装置にセットし、異方性エッチングを行う。
また、本発明の結晶欠陥の評価方法によれば、自然酸化膜のない断面をエッチングするため、従来の方法のように異方性エッチングする前にSiウエーハの主表面に形成されている自然酸化膜を除去する必要がないという利点がある。
また、Siウエーハの主表面には、保護膜としてシリコン酸化膜を形成しているので、主表面からはエッチングが進行せず、エッチングは断面に平行にのみ進む。よって、主表面近傍を含め、表面から裏面までのSiウエーハの深さ方向全面のBMDを簡便に評価できるという利点がある。
さらに本発明の評価方法は、エッチングする領域が極めて小さくできる点において、従来の方法より以下の点で有利である。
すなわち、ドライエッチング等による異方性エッチングの場合、エッチング面積が小さいほど短時間で均一なエッチングが行える。
例えば直径8インチ(約200mm)、厚さ0.75mmのSiウエーハの主表面を異方性エッチングし、ウエーハの直径方向のBMD面内分布を評価する場合には、Siウエーハを加工して最低でも幅3mm、厚さ0.75mm、奥行き200mmのサンプルを作製する必要がある。これはサンプルをSiウエーハから切り出す際に発生するSi屑がSiウエーハの表面に多く付着するため、このままで主表面からエッチングを行うとSi屑の付着したところとそうでないところで段差を生じてしまう。そのためあらかじめこの表面に付着したSiを洗浄で除去する必要がある。洗浄をおこなうためには、通常、幅3mm程度のサンプルを作成する必要がある。ここまでは、本発明の方法でも従来方法でも同じである。
しかし、従来方法の場合は、主表面から異方性エッチングするため、エッチング面積は600mm2(200mm×3mm)であるのに対して、劈開により形成された断面から異方性エッチングする本発明の場合は、エッチング面積は例えば150mm2(200mm×0.75mm)と、従来方法の場合の1/4の面積となる。この結果、本発明の方法では、従来方法と比較して、短時間かつ高い選択比でしかも均一にエッチング可能となるのである。そして、従来方法よりも、短時間で精度の高いBMD評価が可能となる。
BMD密度は、エッチング済のサンプルを断面から光学顕微鏡あるいは電子顕微鏡等で観察し、ヒロックの個数をカウントし、カウントしたヒロックの個数から密度を算出して求める。断面の奥行き(直径)方向のBMD密度分布を測定したい場合は、顕微鏡の視野が奥行き方向の所望の位置になるようにサンプルの位置を調整して、ヒロックの個数をカウントし、密度を算出すればよい。
このような、本発明の結晶欠陥の評価方法による作用効果の一つは、BMDの主表面からの深さ位置は、断面を観察し、観察できた位置で一義的に決まるため、従来方法のようにヒロックの高さや底面の直径を測定する必要がなく、単純にヒロックの個数をカウントすればその観察位置の深さのBMD分布が評価できる点である。
図1(e)を例にすると、ウェーハ主表面と斜め研磨により露出した断面のなす角θであるので、該主表面と斜め研磨された断面の交線からヒロック頂点までのの距離がXの場合、当該ヒロック、すなわち、BMDの主表面からの深さDは
D=Xsinθ・・・・・(2)
で与えられる。
また、図2(d)の場合では、ウェーハの主表面に垂直な断面を、該主表面に平行な方向からエッチングしているため、該主表面からヒロックまでの距離が、ヒロックすなわちBMDの該主表面からの深さに相当することになる。
このことは、上述したようにヒロックと別のヒロックの一部が重なりあい、各々のヒロックの底面の直径が測定できないとしても、ヒロックの個数として分離可能であればBMDとして正確に評価できることを意味している。
このように、本発明では、基板又は所定層の表面から裏面までの深さ方向の広い領域のBMD分布を簡単かつ短時間で評価できる。また、従来方法では、主表面から6μm程度の深さまでしかBMDの評価ができなかったが、本発明では表面から裏面までの全域のBMDの評価が簡単かつ確実にできる。
図3は、本発明における斜め研磨により断面を露出させた場合の結晶欠陥評価方法の別の例を示すフローチャートである。
先ず、図3(a)に示すようなSiウェーハ1を準備する。このSiウェーハ1内部には既にBMD2が発生している。このため図1で示した例のような酸素析出のための熱処理は不要である。
次に、図3(b)に示す工程で、少なくとも1つの断面が露出するように、このSiウェーハ1を切断または劈開し、サンプル1bを作製する。そして、図3(c)に示すように、サンプル1bの主表面に、高分子材料を塗布して乾燥させることにより、耐エッチング性の保護膜として高分子膜5を形成させる。高分子材料としては、例えば一般的に広く市販されているレジスト材料を用いることで、容易に高分子膜を形成することができる。例えば、レジスト材料を、刷毛を用いて主表面に塗った後、ホットプレートで乾燥させることにより高分子膜を形成させることができる。
次に、図3(d)に示すようにサンプル1bをウェーハ主表面と角度θになるように斜め研磨する。これにより露出した断面が、異方性エッチングする面である。通常Siウェーハ1の主表面には自然酸化膜が数Å程度形成されているが斜め研磨により自然酸化膜の無い、断面を形成することができる。
次に、サンプル1bをRIE装置中にセットし斜め研磨により露出した断面の異方性エッチングを行う。異方性エッチングを行う方向としては、図1の場合と同様ウェーハの主表面に平行な方向で行うことが好ましく、そのためには図3(b)に示すように、Siウェーハ1の両端をウェーハの主表面と垂直な方向に切断または劈開してサンプル1bを作製し、図3(c)に示すように該主表面に保護膜として高分子膜5を形成した後、図3(e)に示すように、サンプル1bの高分子膜を形成したウェーハ主表面が垂直になるように金属製の支持冶具(ここでは図示せず)でサンプル1bを固定し、該主表面がRIE装置の2つの電極に垂直になるようにRIE装置にセットし、異方性エッチングを行う。
また、図4は、本発明の劈開により断面を露出させた場合の結晶欠陥の評価方法の別の例を示すフローチャートである。
先ず、図4(a)に示すように図3(a)と同様のSiウエーハ1を準備する。
次に、図4(b)の工程で、少なくとも1つの断面が露出するように、このSiウエーハ1を劈開し、サンプル1bを作製する。この劈開により露出した断面が、異方性エッチングする面である。通常、Siウエーハ表面には自然酸化膜が数Å程度形成されているが劈開により自然酸化膜の無い、断面を形成することができる。
次に、図4(c)に示すように、図3(c)と同様にしてサンプル1bの主表面に、高分子材料を塗布して乾燥させることにより、耐エッチング性の保護膜として高分子膜5を形成させる。
次に、サンプル1bをRIE装置中にセットし、劈開により露出した断面の異方性エッチングを行う。異方性エッチングを行う方向として、ウェーハの主表面に平行な方向で行うことが好ましく、そのため図4(b)に示すように、例えばサンプル1bが短冊状になるように劈開によって2つの断面を得た後、図4(d)に示すように、サンプル1bの高分子膜を形成した主表面が垂直になるように金属製の支持冶具(ここでは図示せず)でサンプル1bを固定し、劈開により露出した断面がRIE装置の2つの電極に平行になるようにRIE装置にセットし、異方性エッチングを行う。
エッチング後のサンプルのヒロック3の個数を光学顕微鏡あるいは電子顕微鏡等で観察してカウントする。そして、カウントしたヒロックの個数からBMD密度を算出する。深さ方向のBMD密度分布を測定したい場合は、顕微鏡の視野が所望の深さの位置になるようにサンプルの位置を調整して、ヒロックの個数をカウントすればよい。
尚、主表面を保護する手段として、上記4つの例では耐エッチング性の保護膜である、酸化膜、高分子膜を挙げているが、他に保護膜としては、窒化膜等を挙げることができる。また、保護膜に限らず、耐エッチング性の金属製治具、セラミックス製冶具を用いて主表面をマスクすることによって保護することもできる。このような保護手段であれば、前記基板又は所定層の主表面近傍の部分がエッチング除去されてしまうことを確実に防ぐことができ、前記基板内又は所定層内の深さ方向の結晶欠陥の密度とサイズ分布をより正確に評価することができる。
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示すフローチャートに従い、結晶欠陥の評価を行った。
まず、面方位(100)、直径8インチ(200mm)、厚さ0.75mmのSiウェーハ1を準備した(図1(a))。
次に、酸素を含有する雰囲気中で、上記準備したSiウェーハ1に熱処理を施し、Siウェーハ1の内部に、BMD2を形成すると同時に、Siウェーハの主表面に酸化膜4を形成した(図1(b))。
続いて、酸化膜4及びBMD2を形成したSiウェーハ1を(110)面に沿って劈開して、幅5mm、厚さ0.75mm、奥行き200mmの短冊状のサンプル1aを作製した。(図1(c))。次にサンプル1aを主表面と角度2°52‘の斜め研磨用治具にサンプル1aをワックスで固定し、市販されている鏡面加工装置を用いて、研磨剤としてコロイダルシリカを供給しながら、サンプルと人工皮革の研磨クロスの間に一定加重と相対速度を与えながら研磨を行った(図1(d))。研磨後にサンプルを斜め研磨用冶具から外して、洗浄した。
そして、作製したサンプル1aの主表面が垂直になるように金属製の支持冶具でサンプル1aを固定し、主表面がRIE装置(AMAT製Precision 5000ETCH)の2つの電極に垂直になるようにRIE装置にセットした。エッチング雰囲気はHBr/Cl2/He+O2混合ガスとし、エッチング選択比はSiとSiOが50:1になるように条件を設定し、さらに、エッチング量は、5μmとし、サンプル1aの露出した断面を異方性エッチングした(図1(e))。
エッチング後、サンプルの斜め研磨により現れた断面が水平になるようにするため、斜め研磨に用いた冶具にサンプルを積載して、冶具ごとマニュピレーターに積載した。光学顕微鏡で該サンプルの断面を観察してヒロック3の個数をカウントした。当該ヒロックのサンプル主表面と断面界面からの距離はマニュピレーターに付属しているマイクロメーターで計測した。そして、カウントしたヒロックの個数および主表面と断面界面からの距離からBMD密度を算出した。
その結果、従来の方法においてBMDの深さ方向の密度分布を測定するために必要な時間が約10時間であるのに対して実施例1による方法では2.5時間と大幅に短縮された。また従来の方法では表面から6μm程度の深さまでしかBMDの評価ができなかったが本発明の方法では表面から裏面までの全域のBMDの評価ができた。
(実施例2)
図2に示すフローチャートに従い、結晶欠陥の評価を行った。
まず、面方位(100)、直径8インチ(200mm)、厚さ0.75mmのSiウエーハ1を準備した(図2(a))。
次に、酸素を含有する雰囲気中で、上記準備したSiウエーハ1に熱処理を施し、Siウエーハ1の内部に、BMD2を形成すると同時に、Siウエーハの主表面に酸化膜4を形成した(図2(b))。
次に、酸化膜4及びBMD2を形成したSiウエーハ1を(110)面に沿って劈開して、幅3mm、厚さ0.75mm、奥行き200mmの短冊状のサンプル1aを作製した。(図2(c))。そしてこのサンプルを洗浄した。
次に、作製したサンプル1aの主表面が垂直になるように金属製の支持冶具でサンプル1aを固定し、劈開により露出した断面がRIE装置(AMAT製Precision 5000ETCH)の2つの電極に平行になるようにRIE装置にセットした。そして、エッチング雰囲気はHBr/Cl2/He+O2混合ガスとし、エッチング選択比はSiとSiOが50:1になるように条件を設定し、さらに、エッチング量は、20μmとし、サンプル1aの露出した断面を異方性エッチングした(図2(d))。
エッチング後、光学顕微鏡で断面を観察してヒロック3の個数をカウントした。そして、カウントしたヒロックの個数からSiウエーハの深さ方向のBMD密度分布を算出した。
その結果、従来の方法においてBMDの深さ方向の密度分布を測定するために必要な時間が約10時間であるのに対して実施例2による方法では1.5時間と大幅に短縮された。また従来の方法では表面から6μm程度の深さまでしかBMDの評価ができなかったが本発明の方法では表面から裏面までの全域のBMDの評価ができた。
(実施例3)
図3に示すフローチャートに従い、結晶欠陥の評価を行った。
まず、面方位(100)、直径8インチ(200mm)、厚さ0.75mmのSiウェーハ1を準備した(図3(a))。このSiウェーハ1内部には既にBMD2が発生していた。
次に、Siウェーハ1を劈開して、幅5mm、厚さ0.75mm、奥行き200mmの短冊状のサンプル1bとした(図3(b))。そして、サンプル1bの主表面にレジスト材料を刷毛を用いて塗った後、ホットプレートで乾燥させることにより、高分子膜5を形成させた(図3(c))。
続いて、サンプル1bを主表面と角度2°52‘の斜め研磨用治具にワックスで固定し、市販されている鏡面加工装置を用いて、研磨剤としてコロイダルシリカを供給しながら、サンプルと人工皮革の研磨クロスの間に一定加重と相対速度を与えながら研磨を行った(図3(d))。研磨後にサンプルを斜め研磨用冶具から外して、洗浄した。
そして、サンプル1bの主表面が垂直になるように金属製の支持冶具でサンプル1bを固定し、主表面がRIE装置(AMAT製Precision 5000ETCH)の2つの電極に垂直になるようにRIE装置にセットした。エッチング雰囲気はHBr/Cl/He+O混合ガスとし、エッチング選択比はSiとSiOが50:1になるように条件を設定し、さらに、エッチング量は、5μmとし、露出した断面を異方性エッチングした(図3(e))。
エッチング後、サンプルの斜め研磨により現れた断面が水平になるようにするため、斜め研磨に用いた冶具にサンプルを積載して、冶具ごとマニュピレーターに積載した。光学顕微鏡で該サンプルの断面を観察してヒロック3の個数をカウントした。当該ヒロックのサンプル主表面と断面界面からの距離はマニュピレーターに付属しているマイクロメーターで計測した。そして、カウントしたヒロックの個数および主表面と断面界面からの距離からBMD密度を算出した。
その結果、従来の方法においてBMDの深さ方向の密度分布を測定するために必要な時間が約10時間であるのに対して実施例3による方法では3時間と大幅に短縮された。また従来の方法では表面から6μm程度の深さまでしかBMDの評価ができなかったが本発明の方法では表面から裏面までの全域のBMDの評価ができた。
(実施例4)
図4に示すフローチャートに従い、結晶欠陥の評価を行った。
まず、面方位(100)、直径8インチ(200mm)、厚さ0.75mmのSiウエーハ1を準備した(図4(a))。このSiウエーハ1内部には既にBMD2が発生していた。
次に、Siウエーハ1を劈開して、幅3mm、厚さ0.75mm、奥行き200mmの短冊状のサンプル1bとした(図4(b))。そして、サンプル1bの主表面にレジスト材料を刷毛を用いて塗った後、ホットプレートで乾燥させることにより、高分子膜5を形成させた(図4(c))。
次に、サンプル1bの主表面が垂直になるように金属製の支持冶具でサンプル1bを固定し、劈開により露出した断面がRIE装置(AMAT製Precision 5000ETCH)の2つの電極に平行になるようにRIE装置にセットした。そして、エッチング雰囲気はHBr/Cl2/He+O2混合ガスとし、エッチング選択比はSiとSiOが50:1になるように条件を設定し、さらに、エッチング量は、20μmとし、露出した断面を異方性エッチングした(図4(d))。
エッチング後、光学顕微鏡で断面を観察してヒロック3の個数をカウントした。カウントしたヒロックの個数からBMD密度を算出した。
その結果、従来の方法においてBMDの深さ方向の密度分布を測定するために必要な時間が約10時間であるのに対して実施例4による方法では1.5時間と大幅に短縮された。また従来の方法では表面から6μm程度の深さまでしかBMDの評価ができなかったが本発明の方法では表面から裏面までの全域のBMDの評価ができた。
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的思想に包含される。
例えば、上記実施例3及び4では、Siウエーハを劈開した後にレジスト材料を塗布し、乾燥して高分子膜を形成したが、レジスト材料を主表面に塗布し、乾燥して高分子膜を形成した後にSiウエーハを劈開するようにしてもよい。
本発明の斜め研磨により断面を露出させた場合の結晶欠陥の評価方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の劈開により断面を露出させた場合の結晶欠陥の評価方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の斜め研磨により断面を露出させた場合の結晶欠陥の評価方法の別の例を示すフローチャートである。 本発明の劈開により断面を露出させた場合の結晶欠陥の評価方法の別の例を示すフローチャートである。 従来の結晶欠陥の評価方法におけるSiウエーハの断面状態を示す図である。(a)エッチング前、(b)エッチング後。 従来方法により円錐状エッチング残渣に基づいて結晶欠陥(BMD)の表面からの位置を求める原理を示す図である。 主表面からより深い位置の結晶欠陥(BMD)を測定する場合の問題について説明する説明図である。 BMDからのエッチング量を6μmより多くした場合のエッチング残渣の形状を示す説明図である。
符号の説明
1…Siウエーハ、 1a,1b…サンプル、 2…BMD、 3…ヒロック、
4…酸化膜、 5…高分子膜、
W…エッチング取代、 D…BMDの表面からの位置、 d…ヒロックの底面直径、
θ…ヒロックの底角。

Claims (7)

  1. 異方性エッチングによって基板又は所定層をエッチングし、結晶欠陥に起因したエッチング残渣を露出させ、前記エッチング残渣に基づいて結晶欠陥を評価する方法において、少なくとも、前記基板又は所定層を斜め研磨又は劈開することにより前記基板内又は所定層内の断面を露出させる加工を施す工程と、前記基板又は所定層の主表面を保護する手段を設ける工程を行い、その後前記露出させた断面を異方性エッチングする工程を行うことを特徴とする結晶欠陥の評価方法。
  2. 前記主表面を保護する手段を、耐エッチング性の保護膜、金属製治具、セラミックス製冶具のいずれかとすることを特徴とする請求項1に記載の結晶欠陥の評価方法。
  3. 前記保護膜を、酸化膜、窒化膜、高分子膜のいずれか1つ以上の膜とすることを特徴とする請求項2に記載の結晶欠陥の評価方法。
  4. 前記露出させた断面の異方性エッチングを、前記基板または所定層の主表面と平行な方向から行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の結晶欠陥の評価方法。
  5. 前記基板又は所定層を、シリコン単結晶基板又はシリコン層とすることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の結晶欠陥の評価方法。
  6. 前記異方性エッチングは、シリコンのエッチング速度が、結晶欠陥であるシリコン酸化物のエッチング速度の50倍以上の速度であることを特徴とする請求項5に記載の結晶欠陥の評価方法。
  7. 前記異方性エッチングにおけるシリコンのエッチング量を、0.1〜20μmとすることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の結晶欠陥の評価方法。
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