JP4211602B2 - 耐異物衝撃性に優れたTi−Al系合金およびタービン部品 - Google Patents

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本発明は、耐異物衝撃性にすぐれたTi−Al系合金に関し、詳しくは自動車、航空機エンジン用タービン部品等に用いられるTi−Al系合金に関する。
近年、自動車用、航空機用エンジン用のターボチャージャーやガスタービンの高性能化、高効率化を図るために、タービンホイールやタービンブレードなどの回転部品には、耐熱性とともに軽量性が要求されており、このような要求に応じた部品用材料の研究、開発が盛んに行われている。
このようなタービンホイールやタービンブレード部材には、Inconel713C、Inconel738CなどのNi基超合金が使用されてきた。しかし、これらのNi基合金はその重量が重いという欠点があった。
そこで、近年、TiAl金属間化合物をベースにしたTi−Al系合金が新しい軽量・耐熱材料として注目されてきており、航空機および自動車用エンジン部品などへの適用が検討されている。しかしながら、このようなTi−Al系合金は、まだ、軽量・耐熱材料として実用化に至っていないことが実状である。
また、前述のTi−Al系合金は引張強度、クリープ強度、耐酸化性の観点から種々の改良が加えられてきたが、タービンホイールとして高速で回転稼働しているときに異物が衝突することに対する耐性(耐異物衝撃性)について考慮されていなかった。
この回転稼働中のタービンホイールへの異物の衝突としては、たとえば、エギゾーストマニホールドからの酸化スケール、鋳物砂などがある。
このように、タービンホイール等に用いられるタービン用部材としては、その材質自体における静的な特性に優れているだけでなく、タービンホイールとしての稼働状態における動的な特性を向上させることが課題として残っていた。
すなわち、従来の合金開発は、引張強さと伸び、あるいは破壊靱性値KICの向上という観点から行われてきたが、それらの試験速度はせいぜい1m/秒であった。これに対して、タービンホイールは毎分10万回転以上の回転数で稼働する部品であり、例えば外径0.05mのホイールが10万rpmで回転しているときに、ホイールの最外周に異物が衝突するときの速度は、少なくとも260m/秒となる。したがって、タービンホイールの場合には従来の強度評価試験よりも二桁以上高速での破壊現象を取り扱う必要がある。しかし、このような高速で異物が衝突したときの耐衝撃性は従来の強度特性では予想が困難であり、耐異物衝撃性を考慮した新たな合金開発が望まれていた。
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、動的な特性として耐異物衝撃性にすぐれたTi−Al系合金を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため本発明者らはまず、タービンホイールへ異物を高速で衝突させることが可能な試験装置を開発した。すなわち、ヘリウムガスを用いたガス銃タイプの装置であり、異物として、例えば直径1mmの鋼球を高速で発射してタービンホイールの翼へ打ち込むことが可能な装置である。この装置を用いて、翼の破損の有無を調べることにより、耐異物衝撃性を評価した。
本発明者らは、種々のTi−Al系合金の耐異物衝撃性について検討を重ねた結果、Vを含有するとともにZrあるいはHfを含有したTi−Al系合金とすることで上記課題を解決できることを見出した。
本発明の第一のTi−Al系合金は、44〜50原子%のAlと、0.5〜5.0原子%のVと、0.1〜2.0原子%のZrと、を含有し、残部がTiおよび不可避不純物と、からなり、TiとAlとがTiAl(γ相)とTi 3 Al(α 2 相)が層状の組織をもつラメラー粒を形成し、VがTiAlとTi 3 Alに固溶していることを特徴とする。
本発明の第一のタービン部品は、44〜50原子%のAlと、0.5〜5.0原子%のVと、0.1〜2.0原子%のZrと、を含有し、残部がTiおよび不可避不純物と、からなり、TiとAlとがTiAl(γ相)とTi 3 Al(α 2 相)が層状の組織をもつラメラー粒を形成し、VがTiAlとTi 3 Alに固溶しているTi−Al系合金により形成されていることを特徴とする。
また、本発明の第二のTi−Al系合金は、44〜50原子%のAlと、0.5〜5.0原子%のVと、0.1〜2.0原子%のHfと、を含有し、残部がTiおよび不可避不純物と、からなり、TiとAlとがTiAl(γ相)とTi 3 Al(α 2 相)が層状の組織をもつラメラー粒を形成し、VがTiAlとTi 3 Alに固溶していることを特徴とする。
本発明の第二のタービン部品は、44〜50原子%のAlと、0.5〜5.0原子%のVと、0.1〜2.0原子%のHfと、を含有し、残部がTiおよび不可避不純物と、からなり、TiとAlとがTiAl(γ相)とTi 3 Al(α 2 相)が層状の組織をもつラメラー粒を形成し、VがTiAlとTi 3 Alに固溶しているTi−Al系合金により形成されていることを特徴とする。
本発明のTi−Al系合金は、実施例の破壊限界速度が大きいことからわかるように、耐異物衝撃性にすぐれている。また、Ti−Al系合金は軽量である、耐熱性を有するという特性を有することからタービン用部品、特にタービンホイールに用いられることが好ましい。
(第一発明)
本発明のTi−Al系合金は、44〜50原子%のAlを含有する。Alは、TiとともにTiAlおよびTi3Alを構成するための必須の元素である。Al含有量が50原子%を超えると、TiAl単相、またはもろいAl3Ti相が生成し、耐異物衝撃性が低下する。また、Al含有量が44原子%未満では、もろいTi3Al相が多量に生成し、耐異物衝撃性が劣るとともに耐酸化性が低下する。好ましいAlの含有量は、44〜48原子%である。Alの含有量が48原子%を超えると、脆く、かつ強度が低いTiAl相が多量に生成することにより、Ti−Al系合金の耐異物衝撃性が低下する。
また、本発明のTi−Al系合金は、TiAl(γ相)とTi3Al(α2相)が層状の組織(ラメラー粒)を形成している。
本発明のTi−Al系合金は、0.5〜5.0原子%のVを含有する。より好ましいVの含有量は、3.0〜5.0原子%である。Vは、TiAl、Ti3Al相中に固溶し、それ自体の靱性を向上させ、TiAlとTi3Alとの界面の結合力を高めるとともに、ラメラー粒の境界を不規則にする効果があり、その結果、き裂の進展を不連続にすることにより、耐異物衝撃性を改善する元素である。Vの含有量が3.0原子%未満では、き裂の進展を不連続にする効果が十分に発揮されず、5.0原子%を超えると、耐熱材料として重要な特性である耐酸化性が悪くなるとともに、TiAl合金の軽量性を損ねることとなる。このように本発明のTi−Al系合金は、TiAl合金の軽量性、耐酸化性を損なわずに耐異物衝撃性を改善することができる。
また、一方、Ti−Al系合金にVを含有させると、TiとAlの比にずれが生じるため、AlとVの含有量は、合計で47〜52原子%であることが好ましい。AlとVの含有量が、47原子%未満では、もろいTi3Al相が多量に生成し、耐異物衝撃性が低下する。また、52原子%を超えるともろく、かつ強度が低いTiAl相が多量に生成することにより、耐異物衝撃性が低下する。
また、Vを含有する場合のTi−Al系合金の耐異物衝撃性は、Al量に敏感に影響を受ける。ここで、Ti−Al系合金の破壊限界速度とは、後述の実施例における耐異物衝撃性の評価方法が用いられている。
本発明のTi−Al系合金は、Zrを0.1〜2.0原子%で含有する。Zrは、TiAl中に固溶して強度を向上させ、合金に異物が衝突したときの陥没を抑制することで、耐異物衝撃性を向上させる元素である。これらの元素の合計量が0.1原子%未満となると、合金の強度の向上の効果が見られず、2.0原子%を超えると合金の強度の向上の効果の向上が見られなくなるとともに、Ti−Al系合金の軽量性を損ねることとなる。
本発明のTi−Al系合金は、44〜48原子%のAlと、3.0〜5.0原子%のVと、0.1〜2.0原子%のZrと、を含有し、残部がTiおよび不可避不純物と、からなることが好ましい。Al含有量が44原子%未満では、もろいTi3Al相が多量に生成し、50原子%を超えると、TiAl単相、またはもろいAl3Ti相が生成し、耐異物衝撃性が低下する。また、V含有量が3.0原子%未満では、不規則なラメラー粒によるき裂の進展を不連続にする効果が十分に発揮されず、5.0原子%を超えると、耐熱材料として重要な特性である耐酸化性が悪くなるとともに、TiAl合金の軽量性を損ねることとなる。
(第二発明)
本発明のTi−Al系合金は、44〜50原子%のAlを含有する。Alは、TiとともにTiAlおよびTi3Alを構成するための必須の元素である。Al含有量が50原子%を超えると、TiAl単相、またはもろいAl3Ti相が生成し、耐異物衝撃性が低下する。また、Al含有量が44原子%未満では、もろいTi3Al相が多量に生成し、耐異物衝撃性が劣るとともに耐酸化性が低下する。好ましいAlの含有量は、44〜48原子%である。Alの含有量が48原子%を超えると、脆く、かつ強度が低いTiAl相が多量に生成することにより、Ti−Al系合金の耐異物衝撃性が低下する。
また、本発明のTi−Al系合金は、TiAl(γ相)とTi3Al(α2相)が層状の組織(ラメラー粒)を形成している。
本発明のTi−Al系合金は、0.5〜5.0原子%のVを含有する。より好ましいVの含有量は、3.0〜5.0原子%である。Vは、TiAl、Ti3Al相中に固溶し、それ自体の靱性を向上させ、TiAlとTi3Alとの界面の結合力を高めるとともに、ラメラー粒の境界を不規則にする効果があり、その結果、き裂の進展を不連続にすることにより、耐異物衝撃性を改善する元素である。Vの含有量が3.0原子%未満では、き裂の進展を不連続にする効果が十分に発揮されず、5.0原子%を超えると、耐熱材料として重要な特性である耐酸化性が悪くなるとともに、TiAl合金の軽量性を損ねることとなる。このように本発明のTi−Al系合金は、TiAl合金の軽量性、耐酸化性を損なわずに耐異物衝撃性を改善することができる。
また、一方、Ti−Al系合金にVを含有させると、TiとAlの比にずれが生じるため、AlとVの含有量は、合計で47〜52原子%であることが好ましい。AlとVの含有量が、47原子%未満では、もろいTi3Al相が多量に生成し、耐異物衝撃性が低下する。また、52原子%を超えるともろく、かつ強度が低いTiAl相が多量に生成することにより、耐異物衝撃性が低下する。
また、Vを含有する場合のTi−Al系合金の耐異物衝撃性は、Al量に敏感に影響を受ける。ここで、Ti−Al系合金の破壊限界速度とは、後述の実施例における耐異物衝撃性の評価方法が用いられている。
本発明の第二のTi−Al系合金は、Hfを0.1〜2.0原子%で含有する。Hfは、TiAl中に固溶して強度を向上させ、合金に異物が衝突したときの陥没を抑制することで、耐異物衝撃性を向上させる元素である。これらの元素の合計量が0.1原子%未満となると、合金の強度の向上の効果が見られず、2.0原子%を超えると合金の強度の向上の効果の向上が見られなくなるとともに、Ti−Al系合金の軽量性を損ねることとなる。
本発明のTi−Al系合金は、44〜48原子%のAlと、3.0〜5.0原子%のVと、0.1〜2.0原子%のHfと、を含有し、残部がTiおよび不可避不純物と、からなることが好ましい。Al含有量が44原子%未満では、もろいTi3Al相が多量に生成し、50原子%を超えると、TiAl単相、またはもろいAl3Ti相が生成し、耐異物衝撃性が低下する。また、V含有量が3.0原子%未満では、不規則なラメラー粒によるき裂の進展を不連続にする効果が十分に発揮されず、5.0原子%を超えると、耐熱材料として重要な特性である耐酸化性が悪くなるとともに、TiAl合金の軽量性を損ねることとなる。
上記第一発明および第二発明の本発明のTi−Al系合金は、1種以上の希土類元素を合計量が0.01〜1.0原子%で含有することが好ましい。本発明のTi−Al系合金はTiAlとTi3Alが層状構造を形成しているものであり、希土類元素をこの合金に添加することで層状組織の層間隔を小さくするとともにラメラー粒を微細にすることができる結果、き裂の進展が抑制され、耐異物衝撃性が向上する。希土類元素の合計量が0.01原子%未満ではそのような効果が見られず、1.0原子%を超えると粒界に多量の晶出物の形成を招き、き裂が晶出物に沿って容易に進展するようになるので耐異物衝撃性が低下する。
上記第一発明および第二発明の本発明のTi−Al系合金は、Nb、Ta、Mo、Wの1種以上の元素を合計量が0.2〜2.0原子%で含有することが好ましい。Nb、Ta、Mo、WをTi−Al系合金に添加することで合金の耐酸化性が向上される。これらの元素の合計量が0.2原子%未満では耐酸化性の向上効果が見られず、2.0原子%を超えるとTiAl(γ)相およびTi3Al(α2)相そのものが脆くなることから耐異物衝撃性が低下するだけでなく、これらの元素は比重が大きいことからTiAl合金の軽量性を損ねることとなる。
上記第一発明および第二発明の本発明のTi−Al系合金は、タービン用部品の合金であることが好ましい。本発明のTi−Al系合金は、軽量・耐熱材料としてすぐれているとともに耐異物衝撃性にすぐれていることから、自動車エンジン用のターボチャージャー部品をはじめ、航空機、発電用などのタービン用部品に用いることが好ましい。
特に、上記第一発明および第二発明の本発明のTi−Al系合金は、耐異物衝撃性にすぐれているとともに、軽量であることからタービンホイール、タービンブレードに好適である。
すなわち、本発明の第一のタービン部品は、44〜50原子%のAlと、0.5〜5.0原子%のVと、0.1〜2.0原子%のZrと、を含有し、残部がTiおよび不可避不純物と、からなり、TiとAlとがTiAl(γ相)とTi 3 Al(α 2 相)が層状の組織をもつラメラー粒を形成し、VがTiAlとTi 3 Alに固溶しているTi−Al系合金により形成されている。
本発明の第二のタービン部品は、44〜50原子%のAlと、0.5〜5.0原子%のVと、0.1〜2.0原子%のHfと、を含有し、残部がTiおよび不可避不純物と、からなり、TiとAlとがTiAl(γ相)とTi 3 Al(α 2 相)が層状の組織をもつラメラー粒を形成し、VがTiAlとTi 3 Alに固溶しているTi−Al系合金により形成されていることを特徴とする。
上記第一発明および第二発明の本発明のTi−Al系合金よりなるタービン用部品の製造方法としては、たとえば、以下に示す方法により得られる。
まず、Ti、AlおよびV、さらに所望により他の添加元素物質を、目的の組成となるように準備する。このとき、それぞれが単独の元素物質でも、添加元素を2種以上含んだ混合物や化合物などであっても、さらにはこれらの混合物や化合物などであってもよい。
その後、これらの原料を溶解する。この溶解は、プラズマスカル溶解法、真空アーク溶解法、インダクションスカル溶解法、電子ビーム溶解法、高周波るつぼ溶解法などの通常知られたいずれの溶解方法を用いてもよい。
溶解した後の部品成形法としては、各種の鋳造法、造塊後の加工熱処理法などの通常の方法を用いることができる。その中で、複雑な形状部品を容易に得ることができることから精密鋳造法が好適である。
以下、実施例を用いて本発明を説明する。
本発明のTi−Al系合金の実施例および比較例として、表1に示される組成の合金を溶解し、精密鋳造により翼厚0.7mmのタービンホイールを作製した。
本実施例および比較例の作製は、表1に示される所定の組成となるようにTi、Al、V、ZrまたはHfあるいはその他の所定の元素を調整し、銅製るつぼを用いたインダクションスカル溶解により溶解した後に、タービンホイールの形状に精密鋳造することで作製された。
Figure 0004211602
表1より、実施例1〜2はTi、Al、VおよびZrからなり、実施例3〜4はTi、Al、VおよびHfからなる。比較例1〜12はTi、Al、VおよびY,La,Ce,Nb,Ta,Mo,Wのうちの一種からなり、比較例13〜14はTi、AlおよびVからなる。
(耐異物衝撃性の評価)
本実施例の耐異物衝撃性の評価として、実施例のタービンホイールにSUJ2球を衝突させ、翼欠けの出始める衝突速度(破壊限界速度)を測定する試験を行った。このときの、測定結果を表1にあわせて示した。
すなわち、実施例として作製したタービンホイールの翼の表面に直径1mmのSUJ2球をヘリウム銃で撃ち込み、この翼欠けが発生する衝突速度を測定することで耐異物衝撃性の評価とした。なお、SUJ2球の衝突速度の調節は、ヘリウム銃のヘリウムガス圧を変化させることにより行われた。また、SUJ2球のタービンホイールへの衝突は、タービンホイールの翼面に垂直にSUJ2球を衝突させることで行われた。SUJ2球を衝突させた後、翼欠けの確認を目視により行った。ここで、タービンブレードの翼欠けとは、タービンブレードがSUJ2球により破断した状態を示す。
表1より、本発明の実施例によるTi−Al系合金は、破壊限界速度が540m/s以上と高くなっていることから、耐異物衝撃性にすぐれていることがわかる。ここで、比較例のTi−Al系合金は、破壊限界速度が最大で500m/sと実施例の合金に比べて速度が小さくなっている。
詳しくは、実施例1〜4のタービンホイールの破壊限界速度は、比較例12〜13よりも大幅に高くなっている。また、比較例12〜13にY,La,Ce,Nb,Ta,Mo,Wのうちの一種を添加した構成の比較例1〜12のタービンホイールの破壊限界速度と比較しても、実施例1〜4のタービンホイールの破壊限界速度は大幅に高くなっている。すなわち、本発明の実施例のタービンホイールを形成するTi−Al系合金は、耐異物衝撃性にすぐれていることがわかる。

Claims (10)

  1. 44〜50原子%のAlと、0.5〜5.0原子%のVと、0.1〜2.0原子%のZrと、を含有し、残部がTiおよび不可避不純物と、からなり、
    TiとAlとがTiAl(γ相)とTi 3 Al(α 2 相)が層状の組織をもつラメラー粒を形成し、
    VがTiAlとTi 3 Alに固溶していることを特徴とするTi−Al系合金。
  2. 前記Vの含有量は、3.0〜5.0原子%である請求項1記載のTi−Al系合金。
  3. 前記Alの含有量は、44〜48原子%である請求項1記載のTi−Al系合金。
  4. タービン用部品の合金である請求項1記載のTi−Al系合金。
  5. 44〜50原子%のAlと、0.5〜5.0原子%のVと、0.1〜2.0原子%のZrと、を含有し、残部がTiおよび不可避不純物と、からなり、
    TiとAlとがTiAl(γ相)とTi 3 Al(α 2 相)が層状の組織をもつラメラー粒を形成し、
    VがTiAlとTi 3 Alに固溶しているTi−Al系合金により形成されていることを特徴とするタービン部品。
  6. 44〜50原子%のAlと、0.5〜5.0原子%のVと、0.1〜2.0原子%のHfと、を含有し、残部がTiおよび不可避不純物と、からなり、
    TiとAlとがTiAl(γ相)とTi 3 Al(α 2 相)が層状の組織をもつラメラー粒を形成し、
    VがTiAlとTi 3 Alに固溶していることを特徴とするTi−Al系合金。
  7. 前記Vの含有量は、3.0〜5.0原子%である請求項6記載のTi−Al系合金。
  8. 前記Alの含有量は、44〜48原子%である請求項6記載のTi−Al系合金。
  9. タービン用部品の合金である請求項6記載のTi−Al系合金。
  10. 44〜50原子%のAlと、0.5〜5.0原子%のVと、0.1〜2.0原子%のHfと、を含有し、残部がTiおよび不可避不純物と、からなり、
    TiとAlとがTiAl(γ相)とTi 3 Al(α 2 相)が層状の組織をもつラメラー粒を形成し、
    VがTiAlとTi 3 Alに固溶しているTi−Al系合金により形成されていることを特徴とするタービン部品。
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