JP4211084B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バイポーラ型トランジスタを含む半導体装置及びその製造方法に関し、特に、耐圧性及び高速動作性に優れた高集積半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
バイポーラ型トランジスタ構造を有する半導体装置は、例えばp型のシリコン基板内に形成されたn型のコレクタ領域、該コレクタ領域に接合するp型のベース領域及び該ベース領域に接合するn型のエミッタ領域を備える。一般的に、ベース領域はエミッタ領域を取り囲んで配置され、コレクタ領域はベース領域を取り囲んで配置されている。
【0003】
また、コレクタ領域には、該コレクタ領域内の不純物濃度より高い不純物濃度を有し該コレクタ領域の導電型と同一導電型を示す低抵抗部が設けられ、ベース領域には、高速動作を図るための、該ベース領域内の不純物濃度より高い不純物濃度を有し該コレクタ領域の導電型と同一導電型を示す外部ベース部が設けられている。低抵抗部及び外部ベース部は、それぞれ、コレクタ領域に埋め込まれている。
低抵抗部及び外部ベース部は、それぞれ、コレクタ領域及びベース領域の電気接続部を構成し、これにより、バイポーラ型トランジスタの高速化が図られる。
【0004】
このような半導体装置の従来の製造では、ベース領域及びエミッタ領域を形成するための不純物の導入領域を規定するマスクの形成後、該マスクの両側のコレクタ領域を形成するための拡散領域に、外部ベース部及び低抵抗部が、それぞれ、マスクの各側の側面に近接して対称的に埋め込まれて形成される。
そのため、前記バイポーラ型トランジスタ構造では、エミッタ領域と外部ベース部との最短距離及びエミッタ領域と低抵抗部との最短距離は、等しく形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、バイポーラ型トランジスタ構造では、一般的に、エミッタ領域と低抵抗部との間の最短距離は、トランジスタ素子の耐圧性に大きな影響を与え、該耐圧性を高めるために、エミッタ領域と低抵抗部との間の最短距離を大きく設定する必要がある。また、エミッタ領域と外部ベース部との最短距離は、トランジスタ素子の高速動作性に大きな影響を与え、該高速動作性を高めるために、エミッタ領域と外部ベース部との最短距離を小さく設定する必要がある。
【0006】
ところが、前記したような従来なバイポーラ型トランジスタでは、低抵抗部及び外部ベース部はエミッタ領域の両側に対称的に配置されており、前記両最短距離は等しくなる。このことから、耐圧性の向上を図るためにエミッタ領域及び低抵抗部間の距離を大きく形成すると、エミッタ領域及び外部ベース部間の距離も大きくなり、そのため、高速動作性が低下する。他方、高速動作性の向上を図るためにエミッタ領域及び外部ベース部間の距離を小さく形成すると、エミッタ領域及び低抵抗部間の距離も小さくなることから、耐圧性が低下する。いずれにしても、素子の耐圧性及び高速動作性を共に高めることはできなかった。
そのため、耐圧性及び高速動作性に優れたバイポーラ型トランジスタを含む半導体装置及びその製造方法が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上の点を解決するために、次の構成を採用する
【0011】
〈構成
本発明に係る半導体装置の製造方法は、p型またはn型の二つの導電型のうちのいずれか一方の導電型を示す半導体結晶基板に、二つの導電型のうちの他方の導電型を示す拡散領域を形成すること、該拡散領域の中央部上に、上層及び下層からなる積層構造を有する積層マスクを形成すること、拡散領域における外部ベース部の形成のための第1の領域を除く領域を覆い且つ上層の上面に至る第1の補助マスクと積層マスクとで構成された第1のイオン注入用マスクを用いた選択イオン注入により、一方の導電型を示す外部ベース部を形成すること、第1の補助マスクを除去し、拡散領域における低抵抗部の形成のための第2の領域を除く領域を覆い且つ上層の上面に至る第2の補助マスクと積層マスクとで構成された第2のイオン注入用マスクを用いた選択イオン注入により、他方の導電型を示す低抵抗部を形成することを含む。
【0012】
本発明の製造方法は、前記した外部ベース部の形成のための第1の領域へのイオン注入に際して、積層マスクの第1の領域に近接する側部を、第1のイオン注入用マスクの縁部として、選択的なイオン注入が行われ、前記した低抵抗部の形成のための第2の領域へのイオン注入に際して、積層マスクの第2の領域に近接する側面に形成された該側面を覆う側壁部を、第2のイオン注入用マスクの一部として、選択的なイオン注入が行われ、その後、側壁部及び上層を除去し、下層を熱酸化抑制作用を有する抑制膜とした熱酸化により、拡散領域上に酸化膜が形成され、その後、下層が除去され、酸化膜をイオン注入用マスクとしたイオン注入により、外部ベース部に接続する一方の導電型を示すベース領域の形成のための一方の導電型の不純物が拡散領域の一部に導入され、その後、他方の導電型を示すエミッタ領域の形成のための他方の導電型の不純物がベース領域の酸化膜により規定される部分に導入され、ベース領域及びエミッタ領域を除く拡散領域で他方の導電型を示すコレクタ領域が構成されることを特徴とする。
【0013】
〈作用〉
本発明に係るバイポーラ型トランジスタを含む半導体装置の製造方法では、外部ベース部が、積層マスクの外部ベース部に近接する側面に側壁部がない状態で、第1の領域へのイオン注入により形成される。他方、低抵抗部が、積層マスクの低抵抗部に近接する側面に側壁部が配置されて形成された状態で、第2の領域へのイオン注入により形成される。また、エミッタ領域は、側壁部を除去した後、積層マスクの下層を用いて形成された酸化膜により規定される。このことから、エミッタ領域と、低抵抗部及び外部ベース部との両最短距離間に、側壁部の幅寸法すなわち側壁部の有無に応じた差が生じる。これにより、エミッタ領域と低抵抗部との最短距離は、エミッタ領域と外部ベース部との最短距離よりも側壁部の幅寸法分長く形成される。
【0014】
従って、本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、エミッタ領域と低抵抗部との最短距離及びエミッタ領域と外部ベース部との最短距離を、それぞれ、トランジスタ素子の耐圧性及び高速動作性を高めるに最適な値に設定することができることから、耐圧性及び高速動作性のうちいずれか一方の特性を犠牲にすることなく、両特性に優れるバイポーラ型トランジスタを含む半導体装置を容易に製造することができる。
【0015】
外部ベース部の形成のために、積層マスク全側面を覆う側壁部を形成した後積層マスクの第1の領域に近接する側面上の側壁部を除去し、その後、第1の領域へのイオン注入を行うことができる。
【0016】
また、外部ベース部の形成のために、積層マスク全側面を覆う側壁部の形成に先立って、第1の領域へのイオン注入を行うことができる。
これにより、側壁部を部分的に除去することなく、外部ベース部を形成することができる。
【0017】
積層マスクの下層の側面を、等方性エッチングにより、積層マスクの側面を規定する上層の縁部よりも後退させることができる。
等方性エッチングとして、熱燐酸を用いたウェットエッチングを利用することができ、また、これに代えて、フッ素イオンを用いた等方性ドライエッチングを利用することができる。
このような段階的な積層マスクを用いることにより、該積層マスクに形成される側壁部の幅寸法の増大を招くことなく、低抵抗部とエミッタ領域との距離を増大することができる。従って、前記側壁部の幅寸法の増大により起因する製造上のデメリットを招くことなく、耐圧性の向上を図ることができる。
【0018】
半導体結晶基板として、シリコン結晶を用いることができ、積層マスクの上層を、シリコン酸化膜で形成することができ、積層マスクの下層を、シリコン窒化膜で形成することができる。
また、側壁部をシリコン酸化膜で形成することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態について詳細に説明する。
〈具体例1〉
図1は、本発明に係るバイポーラ型トランジスタを含む半導体装置の具体例1の断面図を示す。
本発明に係る半導体装置10では、半導体基板として、p型のシリコン基板11が用いられている。このシリコン基板には、該基板の表面からみて上面12aがほぼ円形で示される平板状のn型のエミッタ領域12と、該エミッタ領域の下面12bを取り囲んで配置された円形皿状のp型のベース領域13と、該ベース領域の下面13aを取り囲んで配置されたn型のコレクタ領域14とが設けられている。
【0020】
ベース領域13の下面には、該ベース領域の外縁からエミッタ領域12の径方向外方へ向けて伸びる外部ベース部15が設けられている。外部ベース部15は、従来よく知られているように、ベース領域13と同一導電型のp型を示し、また、ベース領域13とベース電極16との間に電気的に良好なオーミック接続を得るために、外部ベース部15に添加された不純物の濃度は、ベース領域のそれよりも高く設定されている。
【0021】
コレクタ領域14の上面には、低抵抗部17が設けられている。該低抵抗部17は、従来よく知られているように、コレクタ領域14と同一導電型のn型を示し、また、コレクタ領域14とコレクタ電極18との間に電気的に良好なオーミック接続を得るために、低抵抗部17に添加された不純物の濃度は、コレクタ領域14のそれよりも高く設定されている。
外部ベース部15及び低抵抗部17は、それぞれ、エミッタ領域12の両側のコレクタ領域14内に埋められて配置されている。
【0022】
また、エミッタ領域12の上面には、該領域への電気的な接続のための配線部分として、n型を示す導電型の不純物が添加された多結晶シリコン19が設けられている。
【0023】
図示の例では、エミッタ領域12とコレクタ領域14との間に介在するベース領域13の厚さ寸法は、エミッタ領域12の中心軸20に関して対称的に設定されている。
しかし、エミッタ領域12の一側に配置されている外部ベース部15とエミッタ領域12との間には、ベース領域13の外縁部の厚みによる間隔L1のみが存在するのに対し、エミッタ領域12の他側に配置されている低抵抗部17とエミッタ領域12との間には、ベース領域13の外縁部の厚みによる間隔L1に加えて、さらに、該外縁部と低抵抗部17との間のコレクタ領域14の一部によって規定される間隔L2が存在する。そのため、エミッタ領域12と低抵抗部17との最短距離L1とL2との和は、エミッタ領域12と外部ベース部15との最短距離L1よりもL2分、長く形成されている。
【0024】
ベース領域13に設けられる高濃度不純物を含む外部ベース部15及びコレクタ領域14に設けられる高濃度不純物を含む低抵抗部17は、従来よく知られているように、前記オーミックコンタクトを可能にすると共に、素子の高速化を可能とする。しかも、前記したように、エミッタ領域12と外部ベース部15との間に印加される電圧に比較して高い電圧が印加されるエミッタ領域12と低抵抗部17との間の最短距離(L1+L2)は、エミッタ領域12と外部ベース部15との間の最短距離(L1)よりも大きく設定されていることから、素子の高い耐圧性が得られる。
【0025】
このような高速動作性及び耐圧性の両特性に優れた半導体装置10は、例えば図2及び図3に示された製造工程により、製造することができる。
図2及び図3は、本発明に係るバイポーラ型トランジスタを含む半導体装置の具体例1の製造工程を示す。
図2(a)に示されているように、例えば前記したp型のシリコン基板11には、素子分離のための高濃度不純物拡散層からなるp型の素子分離拡散領域21及び該素子分離拡散領域上の例えば10000Åの厚さ寸法を有するシリコン酸化膜22が形成される。この素子分離拡散領域21及びシリコン酸化膜22からなる素子分離構造により、バイポーラ型トランジスタのための素子領域23が規定されている。
【0026】
素子領域23には、従来よく知られているように、n型の不純物が拡散され、この拡散により、活性領域24が形成されている。該活性領域すなわち拡散領域24の上面に、例えば100〜150Åの厚さ寸法を有するシリコン酸化膜25が、パッド酸化膜として形成されている。このシリコン酸化膜25のほぼ中央部上に、平面形状がほぼ円形のシリコン窒化膜26が形成される。また、該シリコン窒化膜上に、シリコン酸化膜27が形成されている。このシリコン窒化膜26及びシリコン酸化膜27により、積層マスク28が構成される。
この積層マスク28の形成について、フォトリソグラフ及びエッチングが利用されている。
【0027】
積層マスク28の表面を含む半導体基板11上の全面に例えばCVD法を用いて、シリコン酸化膜が形成される。その後、選択的なエッチングにより、図2(b)に示されているように、積層マスク28の全側面を覆う側壁部29が形成される。側壁部29は、幅寸法Wを有する。
【0028】
側壁部29の形成後、前記外部ベース部15を形成するために、フォトリソグラフにより、図2(c)に示されているように、フォトレジストからなる第1の補助マスク30が形成される。該第1の補助マスクをエッチングマスクとして、拡散領域24上にエッチングを施すことにより、積層マスク28の側面に形成された第1の補助マスク30から露出された側壁部29a及びシリコン酸化膜27の一半27aが、除去される。この第1の補助マスク30とシリコン酸化膜27aが除去された積層マスク28とにより、第1のイオン注入用マスク31が構成され、これにより、外部ベース部15の形成領域すなわち第1の領域32が規定される。
【0029】
その後、第1のイオン注入用マスク31を用いた選択イオン注入により、第1の領域32に、例えばホウ素がp型不純物として注入され、このp型の不純物が添加された第1の領域32により、外部ベース部15が形成される。
外部ベース部15は、積層マスク28の側面に形成された側壁部29の一側29aが除去された状態で形成されることから、この外部ベース部15の積層マスク28に近接する側面15aは、積層マスク28の側面より規定される。
【0030】
外部ベース部15を形成した後、前記低抵抗部17を形成するために、第1の補助マスク30が除去される。その後、フォトリソグラフにより、図3(a)に示されているように、フォトレジストからなる第2の補助マスク33が、外部ベース部15を覆って形成される。この第2の補助マスク33は、外部ベース部15上から、積層マスク28のシリコン窒化膜26の露出面部上に伸びる。図示の例では、第2の補助マスク33は、さらにシリコン酸化膜27の他半27bに伸びている。この第2の補助マスク33と、シリコン酸化膜27bが残った積層マスク28と、積層マスク28の側面に残った側壁部29の他側29bとにより、第2のイオン注入用マスク34が構成され、これにより、低抵抗部17の形成領域すなわち第2の領域35が規定される。
【0031】
その後、第2の領域35に、第2のイオン注入用マスク34を用いた例えばリンをn型不純物とするイオン注入が行われ、このn型の不純物が添加された第2の領域35により、低抵抗部17が形成される。
低抵抗部17は、積層マスク28の側面に形成された側壁部29bが設けられた状態で形成されることから、この低抵抗部17の積層マスク28に近接する側面17aと、積層マスク28の側面との間には、側壁部29bの幅寸法Wによる間隔が存在する。
【0032】
低抵抗部17を形成した後、図2(b)に示されているように、第2の補助マスク33、側壁部29の他側29b及びシリコン酸化膜27の他半27bが除去される。この除去により露出するシリコン窒化膜26を熱酸化の抑制マスクとして、素子領域23に熱酸化が行われ、これにより、外部ベース部15及び低抵抗部17を覆って拡散領域24上に、酸化膜36が、シリコン酸化膜22から伸長するように形成される。この酸化膜36は、拡散領域24上のシリコン窒化膜26によって露出された面部を覆い、さらに、シリコン窒化膜26の縁部下に入り込む。このことから、酸化膜36の縁部で規定される内縁36aと低抵抗部17の内縁36aに近接する前記側面17aとの間隔は、前記内縁36aと外部ベース部15の内縁36aに近接する前記側面15aとの間隔に比較して、前記側壁部29の幅寸法W分、大きくなる。
酸化膜36の形成後、円形の平面形状を示すシリコン窒化膜26が除去される。この除去により、酸化膜36に覆われない領域37が露出する。
【0033】
領域37に、ベース領域13の形成のための例えばホウ素をp型の不純物として注入することにより、図2(b)に示されているように、n型を示す拡散領域24の中央部に、p型領域24aが形成される。このp型領域24aの縁部は、外部ベース部15に至るが、前記幅寸法W分により、低抵抗部17に至らない。そのため、p型領域24aは、外部ベース部15に電気的に接続されるが、低抵抗部17の側面17aとの間に、間隔L2を置く。
拡散領域24内へのp型領域24aの形成により、拡散領域24内のp型領域24aの外方部分24bで、コレクタ領域14が構成される。
【0034】
その後、例えばCVD法を用いて、多結晶シリコン19が、シリコン基板11上の全面を覆って形成される。この多結晶シリコン19に、砒素などのn型の不純物イオン注入を行うことにより、n型の不純物が、多結晶シリコン19下の領域37へ拡散する。この拡散により、p型領域24a内には、n型のエミッタ領域12が構成される。また、p型領域24aのエミッタ領域12を除く部分で、p型のベース領域13が構成される。
ベース領域13の厚さ寸法は、前記不純物の拡散により形成されることから、前記円形のシリコン窒化膜26による中心軸20に関してほぼ対称であり、このベース領域13の外縁部の厚さ寸法は、トランジスタ素子としての所定の性能を確保する上で、必要な、従来とほぼ同様な値L1に設定されている。
【0035】
エミッタ領域12、ベース領域13及びコレクタ領域14を形成した後、図3(c)に示されているように、多結晶シリコン19が選択的に酸化される。この多結晶シリコンは、エミッタ領域12の配線として利用される。その後、図1に示されているように、従来よく知られたようなコンタクトホール、該コンタクトホールに関連した前記電極16及び18が形成される。
【0036】
図示の例では、前記したように、エミッタ領域12の一側に配置されている外部ベース部15とエミッタ領域12との間には、ベース領域13の外縁部の厚みL1による間隔が形成される。これに対し、エミッタ領域12の他側に配置されている低抵抗部17とエミッタ領域12との間には、ベース領域13の外縁部の厚みL1及び該外縁部と低抵抗部17との間にある間隔L2による間隔が形成される。これにより、エミッタ領域12と低抵抗部17との最短距離L1とL2との和が、エミッタ領域12と外部ベース部15との最短距離L1よりもL2分、長くなる。
従って、本発明に係る半導体装置10の製造方法によれば、耐圧性及び高速動作性の両特性に優れるバイポーラ型トランジスタを含む半導体装置10を容易に製造することができる。
【0037】
前記したところでは、エミッタ領域12及び低抵抗部17間の最短距離を従来より長く設定し、しかも、該最短距離をエミッタ領域12及び外部ベース部15間の最短距離と異ならせるために、積層マスク28の側面を覆う側壁部29を形成した後、該側壁部を部分的に除去し、その後、外部ベース部15が形成される半導体装置10の製造方法について説明した。これに代えて、具体例2で示すように、積層マスク28の側面を覆う側壁部29の形成に先だって、外部ベース部15を形成することができる。
【0038】
〈具体例2〉
図4及び図5は、本発明に係るバイポーラ型トランジスタを含む半導体装置40の具体例2の製造工程を示す。
図4及び図5に示されている半導体装置40の製造工程では、前記した図2及び図3に示された製造工程におけると同様に、p型のシリコン基板11及び該基板上に形成された積層マスク28が用いられている。
【0039】
この積層マスク28は、前記図2(a)と実質的に同様なステップを示す図4(a)に示されているように、n型の拡散領域24上に形成されたシリコン窒化膜26及びシリコン酸化膜27により構成される。
拡散領域24が形成されている素子領域23は、シリコン基板11に形成された素子分離拡散領域21及び該領域上のシリコン酸化膜22からなる素子分離構造により規定される。
【0040】
素子領域23に、外部ベース部15を形成するために、フォトリソグラフにより、図4(a)に示されているように、フォトレジストからなる第1の補助マスク41が、積層マスク28の上面に至って形成される。この第1の補助マスク41及び積層マスク28で構成された第1のイオン注入用マスク42を用いて、該第1のイオン注入用マスクによって規定された第1の領域32に、例えばホウ素をp型不純物とするイオン注入により、図4(b)に示されているように、p型の外部ベース部15が形成される。
この外部ベース部15の積層マスク28に近接する側面15aは、積層マスク28の側面より規定される。
【0041】
外部ベース部15の形成後、第1の補助マスク41が除去される。その後、素子領域23に、例えば熱燐酸を用いたウェットエッチングあるいはフッ素イオンを用いた等方性ドライエッチングを施すことにより、積層マスク28の下層すなわちシリコン窒化膜26の縁部が除去される。すなわち、シリコン窒化膜26の側面26aは、積層マスク28の上層すなわちシリコン酸化膜27の側面27cよりも後退させられる。側面26aと側面27cとの間隔は、所望のW1の値となっている。このW1の間隔により、積層マスク28は、段階的な形状となる。
【0042】
間隔W1の形成後、積層マスク28の表面を含む素子領域23上の全面に例えばCVD法を行うことにより、シリコン酸化膜が形成される。その後、選択的なエッチングにより、図4(c)に示されているように、シリコン酸化膜27の側面27cにより規定される積層マスク28の全側面を覆う側壁部29が形成される。側壁部29は、前記したと同様に、例えば幅寸法Wを有する。
【0043】
側壁部29の形成後、低抵抗部17を形成するために、素子領域23上にフォトリソグラフが行われ、これにより、フォトレジストからなる第2の補助マスク43が、外部ベース部15を覆って形成される。第2の補助マスク43は、外部ベース部15上から、積層マスク28の上に伸びている。
第2の補助マスク43と、積層マスク28と、側壁部29とで構成された第2のイオン注入用マスク44を用いて、該第2のイオン注入用マスクにより規定された第2の領域35に、例えばリンをn型不純物とするイオン注入を行うことにより、n型の低抵抗部17が形成される。
【0044】
図示の例では、外部ベース部15の形成は、側壁部29の形成前に行われることから、側壁部29を部分的に除去する必要はない。そのため、具体例1の製造工程に必要であった、外部ベース部15を形成するために、側壁部29を部分的に除去するエッチング処理が不要になる。
【0045】
また、図示の例では、積層マスク28のシリコン窒化膜26及びシリコン酸化膜27間に段差寸法W1が設定されていることから、側面17aと前記シリコン窒化膜26の側面26aとの間には、段差寸法W1及び側壁部29の幅寸法Wによる間隔(W+W1)が存在する。
【0046】
低抵抗部17を形成した後、前記した半導体装置10の製造工程におけると同様に、図5(a)及び図5(b)に示されているように、第2のイオン注入用マスク44が除去される。その後、シリコン窒化膜26を用いた熱酸化により、シリコン窒化膜26の縁部下に入り込む酸化膜36が形成される。該酸化膜を用いて、エミッタ領域12、ベース領域13およびコレクタ領域14が形成される。
【0047】
このベース領域13の外縁部は、外部ベース部15に至るが、低抵抗部17の側面17aとの間に、間隔L3を置く。しかも、この間隔L3は、前記低抵抗部17の側面17aと前記シリコン窒化膜26の側面26aとの間隔(W+W1)により、前記具体例1の製造工程における間隔L2よりも大きくなる。
【0048】
エミッタ領域12、ベース領域13及びコレクタ領域14の形成後、前記具体例1の製造工程におけると同様に、図5(c)に示されているように、従来よく知られた多結晶シリコンからなる配線19、電極16及び18が形成される。
【0049】
図示の例では、前記した具体例1の製造工程におけると同様に、外部ベース部15とエミッタ領域12との間には、ベース領域13の外縁部の厚みL1′による間隔が形成され、これに対し、低抵抗部17とエミッタ領域12との間には、ベース領域13の外縁部の厚みL1′及び該外縁部と低抵抗部17との間隔L3による間隔が形成される。これにより、エミッタ領域12と低抵抗部17との最短距離L1′とL3との和が、エミッタ領域12と外部ベース部15との最短距離L1′よりもL3分、長く設定される。しかも、間隔L3は、前記具体例1の間隔L2より大きく形成されることから、低抵抗部17とエミッタ領域12との間隔は、より一層大きくなる。
【0050】
また、具体例2では、段階的な形状を有する積層マスク28を用いることにより、外部ベース部15及び低抵抗部17を覆う酸化膜36は、積層マスク28の側面27cより後退させた側面26aを有するシリコン窒化膜26の縁部下に入り込んで形成されることから、この酸化膜36により規定される領域37にイオン注入を行うことにより形成されたベース領域13の厚さ寸法L1′は、具体例1におけるL1よりも大きくなる。
【0051】
従って、本発明に係る具体例2の半導体装置40の製造方法によれば、前記したように、側壁部29の部分的な除去工程を施すことなく、また、側壁部29の幅寸法を増大させることなく、エミッタ領域12と低抵抗部17とのより大きな間隔を得ることができ、しかも、ベース領域13の厚さ寸法の増大により、必要に応じて、エミッタ領域12と外部ベース部15との間の耐圧性を高めることができる。これにより、半導体装置40の耐圧性をより一層高めることができる。
【0052】
具体例2の製造上で利用された段階的な形状を有する積層マスク28を具体例1に製造に適用することができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明に係るバイポーラ型トランジスタを含む半導体装置では、エミッタ領域と低抵抗部との最短距離は、エミッタ領域と外部ベース部との最短距離よりも長く設定され、これにより、エミッタ領域及び低抵抗部間の最短距離を、所望の耐圧性を得るに最適な値に設定することができると共に、エミッタ領域及び外部ベース部間の最短距離を、前記エミッタ領域及び低抵抗部間の最短距離よりも小さな、所望の高速動作性を確保し得るに最適な値に設定することができる。
従って、本発明に係る半導体装置によれば、耐圧性及び高速動作性の両特性に優れたバイポーラ型トランジスタ素子を含む半導体装置を提供することができる。
【0054】
本発明に係るバイポーラ型トランジスタを含む半導体装置の製造方法では、前記したように、外部ベース部ための第1の領域へのイオン注入に際し、積層マスクに実質的に側壁部がない状態で、イオン注入が行われ、他方、低抵抗部のための第2の領域へのイオン注入に際し、積層マスクに側壁部が形成された状態で、イオン注入が行われる。このことから、エミッタ領域と、低抵抗部及び外部ベース部との両最短距離間に、側壁部の幅寸法に応じた差が生じることから、エミッタ領域と低抵抗部との最短距離は、エミッタ領域と外部ベース部との最短距離よりも側壁部幅寸法長く形成される。
【0055】
従って、本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、エミッタ領域と低抵抗部との最短距離及びエミッタ領域と外部ベース部との最短距離を、それぞれ、トランジスタ素子の耐圧性及び高速動作性を高めるに最適な値に設定することができることから、耐圧性及び高速動作性のうちいずれか一方の特性を犠牲にすることなく、両特性に優れるバイポーラ型トランジスタを含む半導体装置を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバイポーラ型トランジスタを含む半導体装置の具体例1を示す断面図である。
【図2】本発明に係る具体例1の製造工程を示す断面図(その1)である。
【図3】本発明に係る具体例1の製造工程を示す断面図(その2)である。
【図4】本発明に係る具体例2の製造工程を示す断面図(その1)である。
【図5】本発明に係る具体例2の製造工程を示す断面図(その2)である。
【符号の説明】
10、40 半導体装置
11 シリコン基板
12 エミッタ領域
13 ベース領域
14 コレクタ領域
15 外部ベース部
17 低抵抗部
23 素子領域
24 拡散領域
26 シリコン窒化膜(下層)
27 シリコン酸化膜(上層)
28 積層マスク
29 側壁部
30、41 第1の補助マスク
31、42 第1のイオン注入用マスク
32 第1の領域
33、43 第2の補助マスク
34、44 第2のイオン注入用マスク
35 第2の領域
36 酸化膜
L1、L1′ ベース領域の厚さ寸法(エミッタ領域及び外部ベース部間の最短距離)
L1+L2、L1′+L3 エミッタ領域及び低抵抗部間の最短距離

Claims (1)

  1. p型またはn型の二つの導電型のうちのいずれか一方の導電型を示す半導体結晶基板に、前記二つの導電型のうちの他方の導電型を示す拡散領域を形成すること、該拡散領域の中央部上に、上層及び下層からなる積層構造を有する積層マスクを形成すること、前記拡散領域における外部ベース部の形成のための第1の領域を除く領域を覆いかつ前記上層の上面に至る第1の補助マスクと前記積層マスクとで構成された第1のイオン注入用マスクを用いた選択イオン注入により、前記一方の導電型を示す前記外部ベース部を形成すること、前記第1の補助マスクを除去し、前記拡散領域における低抵抗部の形成のための第2の領域を除く領域を覆いかつ前記上層の上面に至る第2の補助マスクと前記積層マスクとで構成された第2のイオン注入用マスクを用いた選択イオン注入により、前記他方の導電型を示す前記低抵抗部を形成することを含む半導体装置の製造方法であって、
    前記外部ベース部の形成のための前記第1の領域への前記イオン注入に際して、前記積層マスクの前記第1の領域に近接する側部を、前記第1のイオン注入用マスクの縁部として、前記選択的なイオン注入が行われ、前記低抵抗部形成のための前記第2の領域への前記イオン注入に際して、前記積層マスクの前記第2の領域に近接する側面に形成された該側面を覆う側壁部を、前記第2のイオン注入用マスクの一部として、前記選択的なイオン注入が行われ、前記側壁部及び前記上層を除去し、前記下層を熱酸化抑制作用を有する抑制膜とした熱酸化により、前記拡散領域上に酸化膜を形成した後、前記下層が除去され、前記酸化膜をイオン注入用マスクとしたイオン注入により、前記外部ベース部に接続する前記一方の導電型を示すベース領域の形成のための前記一方の導電型の不純物が前記拡散領域の一部に導入され、その後、前記他方の導電型を示すエミッタ領域の形成のための前記他方の導電型の不純物が前記ベース領域の前記酸化膜により規定される部分に導入され、前記ベース領域及び前記エミッタ領域を除く前記拡散領域で前記他方の導電型を示すコレクタ領域が構成されることを特徴とするバイポーラ型トランジスタを含む半導体装置の製造方法。
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