JP4207890B2 - ハイブリッド変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、前輪または後輪をハイブリッド変速機を経過した駆動力により駆動し、後輪または前輪を別に設けたモータにより駆動するモータ四輪駆動車等に適用されるハイブリッド車両の制御装置に関するものである。
従来、1つのエンジンと2つの第1モータジェネレータと第2モータジェネレータを動力源とする差動歯車変速機によるハイブリッド車両が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このハイブリッド車両にあっては、低車速であって要求駆動力が大きい時には、締結要素を締結して固定変速比モードにより駆動力を出力する。次に、車速が上昇し、要求駆動力が減少すると、締結要素を解放して無段変速比モードにより駆動力を出力するよう構成されている。
特開2003−32808号公報
従来のハイブリッド車両においては、固定変速比モードから無段変速比モードへの変速時、第2モータジェネレータは回転数を維持しつつトルクを低下させ、第1モータジェネレータは締結要素により受け持たれていたトルクを出力つつ、第1モータジェネレータ回転数を上昇させる。このとき、第1モータジェネレータは最大トルクを出力したとしても、低回転であるため電力消費量はさほど大きくなく、高回転である第2モータジェネレータの出力トルク低下によって余った電力と比較すると、バッテリには余剰電力が残された状態となる。また、第1モータジェネレータは最大トルクを出力したとしても、車両搭載性やコストの面から十分に大きなトルクを得ることができない。よって、余剰電力が残されているにも係わらず、出力軸トルクが低下する変速ショックを招いていた。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、固定変速比モードから無段変速比モードへの変速時に変速ショックを回避可能なハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、共線図上に4つ以上の入出力要素が配列され、前記入出力要素のうちの内側に配列される2つの要素の一方にエンジンからの入力を、他方に駆動系統への出力部材をそれぞれ割り当てると共に、前記内側の要素の両外側に配列される2つの要素にそれぞれ第1モータジェネレータと第2モータジェネレータとを連結した遊星歯車列と、前記回転要素に設けられた締結要素とを有する差動歯車変速機と、前記モータジェネレータとの間で電力の授受を行うバッテリと、を備え、前記締結要素の締結により固定変速比モード,解放により無段変速比モードを達成するハイブリッド車両において、前記モータジェネレータとは別に、車両駆動系に設けられた駆動モータと、前記固定変速比モードから前記無段変速比モードへの変速時、前記第2モータジェネレータの回転数を維持しつつトルクを低下させ、前記第1モータジェネレータのトルクを上昇させて前記締結要素により受け持たれていたトルクを出力しつつ前記第1モータジェネレータの回転数を上昇させて前記固定変速比モードから前記無変速比モードに変速する変速制御手段と、前記第2モータジェネレータのトルク低下により余った電力と前記第1モータジェネレータのトルク上昇により消費する電力との収支に基づく前記バッテリの余剰電力を前記駆動モータに供給する変速時駆動力制御手段と、を有することを特徴とする。
ここで、「駆動モータ」は、例えば、ハイブリッド変速機を経過した駆動力により駆動される左右前輪に対し左右後輪を駆動する動力源とし、または、ハイブリッド変速機を経過した駆動力により駆動される左右後輪に対し左右前輪を駆動する動力源として設けたモータ四輪駆動車として適用しても良い。また、ハイブリッド変速機を経過した駆動力により駆動される駆動輪の駆動力を、アシストする動力源として設けても良い。
よって、本発明のハイブリッド車両の制御装置にあっては、固定変速比から無段変速比への変速時に、バッテリの余剰電力を利用して駆動モータを駆動することで、駆動輪への出力トルクが低下したとしても、駆動モータによって出力トルクを補うことが可能となり、変速ショックを低減することができる。
以下、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
[ハイブリッド変速機の駆動系]
図1は実施例1の変速時駆動力制御装置が適用されたハイブリッド変速機を示す全体システム図である。
実施例1におけるハイブリッド変速機の駆動系は、図1に示すように、動力源として、エンジンEと、第1モータジェネレータMG1と、第2モータジェネレータMG2と、を有する。これらの動力源E,MG1,MG2と出力軸OUT(出力部材)とが連結される差動歯車変速機は、第1遊星歯車PG1と、第2遊星歯車PG2と、第3遊星歯車PG3と、エンジンクラッチECと、ローブレーキLB(係合要素)と、ハイクラッチHC(係合要素)と、ハイローブレーキHLB(係合要素)と、を有する。
前記差動歯車変速機を構成する第1遊星歯車PG1と第2遊星歯車PG2と第3遊星歯車PG3は、何れもシングルピニオン型遊星歯車である。前記第1遊星歯車PG1は、第1サンギアS1と、第1ピニオンP1を支持する第1ピニオンキャリアPC1と、第1ピニオンP1に噛み合う第1リングギアR1と、によって構成されている。前記第2遊星歯車PG2は、第2サンギアS2と、第2ピニオンP2を支持する第2ピニオンキャリアPC2と、第2ピニオンP2に噛み合う第2リングギアR2と、によって構成されている。前記第3遊星歯車PG3は、第3サンギアS3と、第3ピニオンP3を支持する第3ピニオンキャリアPC3と、第3ピニオンP3に噛み合う第3リングギアR3と、によって構成されている。
前記第1サンギアS1と前記第2サンギアS2とは第1回転メンバM1により直結され、前記第1リングギアR1と第3サンギアS3とは第2回転メンバM2により直結され、前記第2ピニオンキャリアPC2と前記第3リングギアR3とは第3回転メンバM3により直結される。したがって、3組の遊星歯車PG1,PG2,PG3は、第1回転メンバM1と第2回転メンバM2と第3回転メンバM3と第1ピニオンキャリアPC1と第2リングギアR2と第3ピニオンキャリアPC3との6つの回転要素を有する。
前記差動歯車変速機の6つの回転要素に対する動力源E,MG1,MG2と出力軸OUTとエンジンクラッチECと各係合要素LB,HC,HLBの連結関係について説明する。なお、第2回転メンバM2については、これらの何れにも連結されないフリーの状態であり、残りの5つの回転要素が、下記のように連結される。
前記エンジンEのエンジン出力軸は、エンジンクラッチECを介して第3回転メンバM3に連結される。つまり、エンジンクラッチECの締結時には、第3回転メンバM3を介して第2ピニオンキャリアPC2と第3リングギアR3をエンジン回転数にする。
前記第1モータジェネレータMG1の第1モータジェネレータ出力軸は、第2リングギアR2に直結される。また、第1モータジェネレータ出力軸と変速機ケースTCとの間には、ハイローブレーキHLBが介装される。つまり、ハイローブレーキHLBの解放時には、第2リングギアR2を第1モータジェネレータMG1の回転数にする。また、ハイローブレーキHLBの締結時には、第2リングギアR2と第1モータジェネレータMG1の回転を停止する。
前記第2モータジェネレータMG2の第2モータジェネレータ出力軸は、第1回転メンバM1に直結される。また、第2モータジェネレータ出力軸と第1ピニオンキャリアPC1との間には、ハイクラッチHCが介装され、第1ピニオンキャリアPC1と変速機ケースTCとの間には、ローブレーキLBが介装される。つまり、ローブレーキLBのみの締結時には、第1ピニオンキャリアPC1を停止し、ハイクラッチHCのみの締結時には、第1サンギアS1と第2サンギアS2と第1ピニオンキャリアPC1とを第2モータジェネレータMG2の回転数にする。さらに、ローブレーキLBとハイクラッチHCの締結時には、第1サンギアS1と第2サンギアS2と第1ピニオンキャリアPC1とを停止する。
前記出力軸OUTは、第3ピニオンキャリアPC3に直結されている。なお、出力軸OUTからは、図外のフロントディファレンシャルやドライブシャフトを介して左右の後輪16に駆動力が伝達される。一方、左右前輪17の駆動部には、第3モータMG3が設けられ、第3モータMG3からの駆動力は、減速歯車やクラッチやリヤディファレンシャルやドライブシャフトを介して、左右前輪17へ伝達される。つまり、後輪駆動ベースであって、バッテリ4の余剰電力により駆動される第3モータMG3により前輪を駆動するモータ四輪駆動車としている。
これにより、図4及び図5に示すように、共線図上において、第1モータジェネレータMG1(R2)、エンジンE(PC2,R3)、出力軸OUT(PC3)、第2モータジェネレータMG2(S1,S2,PC1)の回転速度順にてあらわされ、遊星歯車列の動的な動作を簡易的に表せる剛体レバーモデルを導入することができる。
ここで、「共線図」とは、差動歯車のギア比を考える場合、式により求める方法に代え、より簡単で分かりやすい作図により求める方法で用いられる速度線図であり、縦軸に各回転要素の回転数(回転速度)をとり、横軸にリングギア、キャリア、サンギア等の各回転要素をとり、各回転要素の間隔をサンギアとリングギアの歯数比(α,β,δ)になるように配置したものである。ちなみに、図4(a)に示す(1)は第1遊星歯車PG1の共線図であり、(2)は第2遊星歯車PG2の共線図であり、(3)は第3遊星歯車PG3の共線図である。
前記エンジンクラッチECは、油圧により締結され多板摩擦クラッチであり、図4及び図5の共線図上において、エンジンEとの回転速度軸と一致する位置に配置され、締結によりエンジンEの回転とトルクを差動歯車変速機のエンジン入力回転要素である第3回転メンバM3に入力する。
前記ローブレーキLBは、油圧により締結される多板摩擦ブレーキであり、図4及び図5の共線図上において、第2モータジェネレータMG2の回転速度軸より外側位置に配置され、締結により図4の(a),(b)及び図5の(a),(b)に示すようにロー側変速比を分担するロー側変速比モードを実現する。
前記ハイクラッチHCは、油圧により締結される多板摩擦クラッチであり、図4及び図5の共線図上において、第2モータジェネレータMG2の回転速度軸と一致する位置に配置され、締結により図4の(d),(e)及び図5の(d),(e)に示すようにハイ側変速比を分担するハイ側変速比モードを実現する。
前記ハイローブレーキHLBは、油圧により締結される多板摩擦ブレーキであり、図3及び図4の共線図上において、第1モータジェネレータMG1の回転速度軸と一致する位置に配置され、ローブレーキLBと共に締結することにより変速比をアンダードライブ側のロー変速比に固定し、ハイクラッチHCと共に締結することにより変速比をオーバードライブ側のハイ変速比に固定する。
[ハイブリッド変速機の制御系]
実施例1のハイブリッド変速機における制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、インバータ3と、バッテリ4と、油圧制御装置5と、統合コントローラ6と、アクセル開度センサ7と、車速センサ8と、エンジン回転数センサ9と、第1モータジェネレータ回転数センサ10と、第2モータジェネレータ回転数センサ11と、を有して構成されている。
前記エンジンコントローラ1は、アクセル開度センサ7からのアクセル開度APとエンジン回転数センサ9からのエンジン回転数Neを入力する統合コントローラ6からの目標エンジントルク指令等に応じ、エンジン動作点(以下、「動作点」とは回転数とトルクにより特定される動作の点をいう。)を制御する指令を、例えば、図外のスロットルバルブアクチュエータへ出力する。
前記モータコントローラ2は、レゾルバによる両モータジェネレータ回転数センサ10,11からのモータジェネレータ回転数N1,N2を入力する統合コントローラ6からの目標モータジェネレータトルク指令等に応じ、第1モータジェネレータMG1の動作点と、第2モータジェネレータMG2の動作点と、をそれぞれ独立に制御する指令をインバータ3へ出力する。なお、モータコントローラ2から統合コントローラ6へは、バッテリ充電状態(以下、「バッテリS.O.C(state of charge)」という。)を示す情報がもたらされる(バッテリ充電状態検出手段)。
前記インバータ3は、それぞれ電力線を介し、前記第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2と第3モータMG3のステータコイルに接続され、モータコントローラ2からの指令により、それぞれの駆動電流を作り出す。このインバータ3には、力行時に放電し回生時に充電するバッテリ4が接続されている。
前記油圧制御装置5は、統合コントローラ6からの油圧指令を受け、エンジンクラッチECと、ローブレーキLBと、ハイクラッチHCと、ハイローブレーキHLBと、の締結油圧制御及び解放油圧制御を行う。
前記統合コントローラ6は、アクセル開度センサ7からのアクセル開度APと、車速センサ8からの車速VSPと、エンジン回転数センサ9からのエンジン回転数Neと、第1モータジェネレータ回転数センサ10からの第1モータジェネレータ回転数N1と、第2モータジェネレータ回転数センサ11からの第2モータジェネレータ回転数N2と、バッテリS.O.C等の情報を入力し、所定の演算処理を行う。そして、エンジンコントローラ1、モータコントローラ2、油圧制御装置5に対し演算処理結果にしたがって制御指令を出力する。
なお、統合コントローラ6とエンジンコントローラ1、および、統合コントローラ6とモータコントローラ2とは、情報交換のためにそれぞれ双方向通信線14,15により接続されている。
[走行モード]
実施例1のハイブリッド変速機は、変速機の出力軸OUTをエンジン出力軸と同軸上に一致させることができることから、FF車(フロントエンジン・フロントドライブ車)に限らず、FR車(フロントエンジン・リヤドライブ車)に搭載できる。また、無段変速比モードとして1つのモードで常用変速比域をカバーするのではなく、ロー側の無段変速比モードとハイ側の無段変速比モードとに分担して常用変速比域をカバーするようにしているため、2つのモータジェネレータMG1,MG2の出力分担率は、エンジンEが発生する出力の約20%以下に抑えることができるという特徴を持つ。
走行モードとしては、図2に示すように、ロー固定変速比モード(以下、「Lowモード」という。)と、ロー側無段変速比モード(以下、「Low-iVTモード」という。)と、2速固定モード(以下、「2ndモード」という。)と、ハイ側無段変速比モード(以下、「High-iVTモード」という。)と、ハイ固定変速比モード(以下、「Highモード」という。)と、の5つの走行モードを有する。
そして、図2に示すように、前記Lowモードは、ローブレーキLBを締結し、ハイクラッチHCを解放し、ハイローブレーキHLBを締結することで得られる。前記Low-iVTモードは、ローブレーキLBを締結し、ハイクラッチHCを解放し、ハイローブレーキHLBを解放することで得られる。前記2ndモードは、ローブレーキLBを締結し、ハイクラッチHCを締結し、ハイローブレーキHLBを解放することで得られる。前記High-iVTモードは、ローブレーキLBを解放し、ハイクラッチHCを締結し、ハイローブレーキHLBを解放することで得られる。前記Highモードは、ローブレーキLBを解放し、ハイクラッチHCを締結し、ハイローブレーキHLBを締結することで得られる。
これら5つの走行モードについては、エンジンEを用いないで両モータージェネレータMG1,MG2のみで走行する電気走行モード(以下、「EVモード」という。)と、エンジンEと両モータージェネレータMG1,MG2を用いて走行するハイブリッド走行モード(以下、「HEVモード」という。)とに分けられる。よって、図3に示すように、EVモードとHEVモードとを合わせると10の走行モードが実現されることになる。図4にEVモード関連のEV-Lowモードの共線図、EV-Low-iVTモードの共線図、EV-2ndモードの共線図、EV-High-iVTモードの共線図、EV-Highモードの共線図をそれぞれ示す。図5にHEVモード関連のHEV-Lowモードの共線図、HEV-Low-iVTモード(高駆動力走行モード)の共線図、HEV-2ndモードの共線図、HEV-High-iVTモードの共線図、HEV-Highモードの共線図をそれぞれ示す。
ここで、アクセル開度APと車速VSPとバッテリS.O.Cによる三次元空間に、前記10の走行モードを割り振った走行モードマップが予め設定されていて、車両の停止時や走行時には、アクセル開度APと車速VSPとバッテリS.O.Cの検出値により走行モードマップが検索され、アクセル開度APと車速VSPにより決まる車両の運転点やバッテリ充電量に応じた最適な走行モードマップが選択される。
前記走行モードマップの選択により、「EVモード」と「HEVモード」との間においてモード遷移を行う場合には、エンジン始動やエンジン停止を要することに伴い、エンジンクラッチECの締結制御やエンジンクラッチECの解放制御、あるいは、これに加え、クラッチ・ブレーキ等の係合要素の締結・解放制御が実行される。また、「EVモード」の5つのモード間でのモード遷移や「HEVモード」の5つのモード間でのモード遷移を行う場合には、クラッチ・ブレーキ等の係合要素の締結・解放制御が実行される。これらのモード遷移制御は、動作点の受け渡しが円滑に行われるように、決められた手順にしたがったシーケンス制御により行われる。
次に、作用を説明する。
[変速時駆動力制御処理]
図6は実施例1の統合コントローラ6により実行される変速時駆動力制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。この処理は、HEV-LowモードからHEV-Low-iVTモードへの変速時に開始される。
ステップ101では、Lowモードかどうかを判断し、Lowモードのときはステップ102へ進み、それ以外のときはステップ107へ進み通常制御を実行する。
ステップ102では、アクセル開度AP及び車速VSPからLow-iVTモードへの変速要求が出されているかどうかを判断し、変速要求が出力されているときはステップ103へ進み、それ以外の時はステップ107へ進み通常制御を実行する。
ステップS103では、アクセル開度APが要求駆動力が大きいことを表す所定値AP0よりも大きいかどうかを判断し、大きいときはステップ104へ進み、それ以外のときはステップ107へ進み通常制御を実行する。
ステップ104では、変速に伴う余剰電力を演算する。尚、余剰電力の演算は、第2モータジェネレータMG2が消費していた電力から第1モータジェネレータMG1が消費する電力を差し引いた値から適宜算出される。
ステップ105では、第3モータMG3に余剰電力を供給し、第3モータMG3により駆動力を補う。この駆動力は、LowモードからLow-iVTモードへ変速する際の駆動力段差を徐々に解消するよう制御されるものとする。
ステップ106では、Low-iVTモードに変速し、リターンへ移行する。
[変速時駆動力制御の作用]
上記変速時駆動力制御の作用について比較例と対比しながら説明する。比較例は、第3モータMG3を備えておらず、変速時駆動力制御を行わない。図7はLowモードにおける共線図、図8はLow-iVTモードにおける共線図である。図7に示すように、Lowモードでは、ハイローブレーキHLBを締結し、ローブレーキLBを締結し、エンジンクラッチECを締結する。このとき、エンジン駆動力と第2モータジェネレータMG2の力行トルクにより走行する。図8に示すように、Low-iVTモードに変速すると、ハイローブレーキHLBを解放する。このとき、第2モータジェネレータMG2の力行トルクを低下させ、エンジン駆動力と第1モータジェネレータMG1の力行トルクにより走行する。
図9は比較例において要求駆動力が大きいときにLowモードからLow-iVTモードへ変速したときのタイムチャートである。また、図10は実施例1の構成において変速時駆動力制御を行った場合であり、要求駆動力が大きいときにLowモードからLow-iVTモードへ変速したときのタイムチャートである。
(比較例について)
まず、比較例について図9に基づいて説明する。Lowモードで走行中の時刻t1において、車速の上昇に伴い、Low-iVTモードへの変速要求が出力されると、第2モータジェネレータMG2のトルクはほぼ0もしくは非常に小さな回生トルクとなり、第1モータジェネレータMG1のトルクは、ハイローブレーキHLBが受け持っていたトルクよりも大きな最大トルクが出力される。
このとき、第1モータジェネレータMG1は最大トルクを出力したとしても、低回転であるため電力消費量はさほど大きくなく、高回転である第2モータジェネレータMG2の出力トルク低下によって余った電力と比較すると、バッテリ出力は非常に小さくなり、バッテリには余剰電力が残された状態となる。また、第1モータジェネレータMG1は最大トルクを出力したとしても、車両搭載性やコストの面から十分に大きなトルクを得ることができない。よって、余剰電力が残されているにも係わらず、車両駆動力が一気に低下し変速ショックを招いている。この現象は要求駆動力が小さいときは影響は小さいものの、要求駆動力が大きいと強く表れる。
(実施例1について)
次に、実施例1について図10に基づいて説明する。Lowモードで走行中の時刻t1において、車速の上昇に伴い、Low-iVTモードへの変速要求が出力されると、第2モータジェネレータMG2のトルクはほぼ0もしくは非常に小さな回生トルクとなり、第1モータジェネレータMG1のトルクは、ハイローブレーキHLBが受け持っていたトルクよりも大きな最大トルクが出力される。
このとき、第1モータジェネレータMG1は最大トルクを出力したとしても、低回転であるため電力消費量はさほど大きくなく、高回転である第2モータジェネレータMG2の出力トルク低下によって余った電力と比較すると、バッテリ出力は非常に小さくなり、バッテリには余剰電力が残された状態となる。この余剰電力を第3モータMG3に出力し、前輪17に駆動力を出力する。これにより、LowモードからLow-iVTモードへの変速時に出力軸OUTのトルクが低下したとしても、前輪17により駆動力が確保されるため、車両駆動力は一気に低下せず、徐々に低下させることができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のハイブリッド車両の制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) ハイブリッド車両において、第1モータジェネレータ及び第2モータジェネレータMG2とは別に、車両駆動系に駆動モータとして第3モータMG3を設け、LowモードからLow-iVTモードへの変速時、バッテリ4の余剰電力を第3モータMG3に供給することとした。よって、バッテリ4の余剰電力を利用して第3モータMG3を駆動することで、駆動輪16への出力トルクが低下したとしても、第3モータMG3によって出力トルクを補うことが可能となり、変速ショックを低減することができる。
(2).第3モータMG3は、駆動輪16と異なる第2の駆動輪である前輪17を駆動することとした。よって、通常制御時において第3モータMG3のイナーシャ等が出力軸OUTに作用することがなく、安定した走行制御を達成することができる。
以上、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、第3モータMG3を前輪17を駆動するモータとしたが、出力軸OUTを駆動するモータとしてもよい。
また、実施例1では第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2の2つを備えた構成として示したが、1つのモータジェネレータを備えた差動歯車変速機を備えたハイブリッド車両に第3モータジェネレータを別途設けて、変速時駆動力制御を適用してもよい。
また、実施例1ではHEVモードの変速について説明したが、EVモードの変速時でもよい。
要するに、モータジェネレータの回転数を0とするブレーキの解放を伴う変速時であれば、他のモード変速時に変速時駆動力制御を適用可能である。
実施例1の発進時駆動力制御装置が適用されたハイブリッド変速機のを示す全体システム図である。 実施例1のハイブリッド変速機において各走行モードでの3つの係合要素の締結・解放状態を示す図である。 実施例1のハイブリッド変速機において電気自動車モードでの5つの走行モードとハイブリッド車モードでの5つの走行モードでのエンジン・エンジンクラッチ・モータジェネレータ・ローブレーキ・ハイクラッチ・ハイローブレーキの各作動表を示す図である。 実施例1のハイブリッド変速機において電気自動車モードでの5つの走行モードを示す共線図である。 実施例1のハイブリッド変速機においてハイブリッド車モードでの5つの走行モードを示す共線図である。 実施例1の統合コントローラにより実行される変速時駆動力制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の統合コントローラにより選択されるHEV-Lowモードでの共線図である。 実施例1の統合コントローラにより選択されるHEV-Low-iVTモードでの共線図である。 比較例のLowモードからLow-iVTモードへ変速するときのタイムチャートである。 実施例1のLowモードからLow-iVTモードへ変速するときのタイムチャートである。
符号の説明
E エンジン
MG1 第1モータジェネレータ
MG2 第2モータジェネレータ
MG3 第3モータ
OUT 出力軸(出力部材)
PG1 第1遊星歯車
PG2 第2遊星歯車
PG3 第3遊星歯車
EC エンジンクラッチ
LB ローブレーキ(係合要素)
HC ハイクラッチ(係合要素)
HLB ハイローブレーキ(係合要素)
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
3 インバータ
4 バッテリ
5 油圧制御装置
6 統合コントローラ
7 アクセル開度センサ
8 車速センサ
9 エンジン回転数センサ
10 第1モータジェネレータ回転数センサ
11 第2モータジェネレータ回転数センサ

Claims (2)

  1. 共線図上に4つ以上の入出力要素が配列され、前記入出力要素のうちの内側に配列される2つの要素の一方にエンジンからの入力を、他方に駆動系統への出力部材をそれぞれ割り当てると共に、前記内側の要素の両外側に配列される2つの要素にそれぞれ第1モータジェネレータと第2モータジェネレータとを連結した遊星歯車列と、前記回転要素に設けられた締結要素とを有する差動歯車変速機と、
    前記モータジェネレータとの間で電力の授受を行うバッテリと、
    を備え、
    前記締結要素の締結により固定変速比モード,解放により無段変速比モードを達成するハイブリッド車両において、
    前記モータジェネレータとは別に、車両駆動系に設けられた駆動モータと、
    前記固定変速比モードから前記無段変速比モードへの変速時、前記第2モータジェネレータの回転数を維持しつつトルクを低下させ、前記第1モータジェネレータのトルクを上昇させて前記締結要素により受け持たれていたトルクを出力しつつ前記第1モータジェネレータの回転数を上昇させて前記固定変速比モードから前記無変速比モードに変速する変速制御手段と、
    前記第2モータジェネレータのトルク低下により余った電力と前記第1モータジェネレータのトルク上昇により消費する電力との収支に基づく前記バッテリの余剰電力を前記駆動モータに供給する変速時駆動力制御手段と、
    を有することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記駆動モータは、前記駆動輪と異なる第2の駆動輪を駆動することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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