JP4206743B2 - カラー画像処理方法及びカラー画像処理装置、カラー画像処理プログラム、記憶媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力されるカラー画像信号を、カラープリンタなどのカラー画像記録信号に変換するカラー画像処理技術に関するものであり、より詳細には、特色を含めた5以上のN色のカラー画像記録信号に変換する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
印刷技術では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の4色プロセス印刷で再現できない鮮やかな色を表現するための技術として、レッド(R)、グリーン(G)およびブルー(B)の原色系インクや蛍光インクで構成される特色をYMCK4色に加え、色再現を行うことが行われている。特色の色見本としては、Pantone社の色見本などが知られており、1000色程度の特色が定義されている。
【0003】
しかしながら、印刷機では最大で8色までしか同時に印刷することができないので、使える特色の数は最大でも4色と非常に少なく、デザイナーからは使用できる特色の数を増やしたいといった要望があった。さらに、特色インクは20色程度の基本インクを色見本で定義された配合比に従って混合して作成する必要があるが、特色インクの交換時にインク調合作業や印刷機の清掃作業等が発生するため、特色印刷は印刷現場において多大な工数がかかるといった問題があった。
【0004】
このような問題に対し、印刷技術では、YMCK4色のプロセスカラーに加えてRGBのうち少なくとも1色を加えた5色ないし7色で色再現を行うことにより色域を拡大し、色分解処理により特色を測色的に再現可能とすることを目的としたHiFiカラー印刷と呼ばれる色再現方法が提案されている。HiFiカラー印刷としては、Pantone社のヘキサクローム印刷が広く用いられており、YMCK4色に加えてR系のオレンジ(O)インクとGインクを加えた6色で色再現を行うことにより、特色の90%程度を再現できることが知られている。このHiFiカラー印刷の色再現方法(以下HiFiカラーと表記する)は、インクジェット方式や電子写真方式のカラープリンタにもその適用範囲を広げてきており、色域拡大の手法として一般的なものである。
【0005】
さらに、印刷やカラープリンタにおいては、入力信号としてsRGB色空間などのディスプレイやデジタルカメラの色信号が入力される場合があり、YMCK4色プロセスの印刷やカラープリンタの色域はsRGB色空間の色域よりも狭いため、忠実再現を目的とした色域拡大の要求がある。このような場合においてもHiFiカラーによる色域の拡大は有効である。
【0006】
このように、HiFiカラーではカラープリンタの色域を拡大することが可能である。このとき、入力される特色の測色値信号やsRGB色信号を良好に再現するためには、入力色信号を5色から7色の画像記録信号に変換する色変換処理において、出力物であるプリントの3刺激値を入力色信号の3刺激値と一致させること、すなわち測色的な色再現を実現することが必要である。
【0007】
現在、業界標準として広く普及しているInternational Color Consortium(以後ICCと表記する)の提案する仕様に基づくカラーマネージメントシステム(以後CMSと表記する)では、入力色信号となるRGB色信号など機器依存の色空間から、L* a* b* やXYZ色空間のような機器独立の色信号に変換を行った後に、機器依存の色空間であるカラープリンタのYMCK色信号に変換する。このような変換処理を行うことにより、入力色信号と出力の画像記録信号が機器独立色信号において一致するため、測色的色再現を保証することが可能である。このようなCMSとしては、Apple社のMac(登録商標)OS上に搭載されているColorSyncやMicrosoft社のWindows(登録商標)に搭載されているICMが代表的なものである。
【0008】
HiFiカラーにおいても、ICCに準拠したCMSを採用し、測色的色再現を実現することが考えられる。そのためには、L* a* b* やXYZ色空間のような機器独立色信号から5色ないし7色の画像記録信号への色変換を実現すれば良い。このようなHiFiカラーのための色変換処理の従来技術としては、下記の手法が提案されている。
【0009】
特許文献1には、YMCKRGBの7色プロセスインクで色再現する画像形成装置が記載されている。この画像形成装置では、スキャナーなどの入力機器のRGB信号から印刷などの出力機器のYMCKRGBへの色変換をアクロマチック成分とクロマチック成分のUCRにより決定しており、所謂Kueppers Techniqueと呼ばれる手法が提案されている。この手法はHiFiカラーの色変換処理として、最初に提案された手法であり、アルゴリズムも簡便であるため、広く活用されている。
【0010】
Kueppers TechniqueをICCに準拠した色変換に適用することを考えると、L* a* b* 色空間のような機器独立色信号を任意の色変換手段によりRGB色信号に変換し、RGB信号にアクロマチック成分とクロマチック成分のUCR処理を行う方法が考えられる。しかしながら、通常のUCR処理と同様に、入力色信号であるRGB色信号と画像記録信号であるYMCKRGB色信号との測色的な一致は考慮されていないため、この手法では測色的な色再現を実現できず、色変換精度が悪いといった問題がある。さらに、通常のUCR処理と同様に、この手法では出力機器の色域を十分に活用できないといった問題があり、HiFiカラーで広がった色域を十分活用できないといった問題がある。
【0011】
これに対し、5色ないし7色からなるHiFiカラーの色域を3色もしくは4色の組み合わせで構成される色域に分割し、分割色域内において通常の3色もしくは4色のプリンタと同様の手法で測色値からの色変換を行う、所謂分割法と呼ばれる手法が提案されている。例えば特許文献2には、Kおよびその他の色相の近い2色を組み合わせた分割色域を用いて、測色的色再現を実現する色変換処理用のダイレクトルックアップテーブル(以下DLUTと表記する)の係数を決定する手法が提案されている。また、例えば特許文献3には、Kおよびその他の3色を組み合わせた分割色域を用いて測色的色再現を実現する色変換処理用のDLUT係数を決定する方法が提案されている。さらに、例えば特許文献4には、n色(n>4)インクの画像形成装置において、m色のインクからなるk個(k<n)の分割色域を構成し、分割色域ごとのプリンタモデルを作成することにより、色域内は測色的に一致するように、色域外は色差が最小となるようにCIE色空間からn色インク色空間への変換を行う方法が提案されている。さらにまた、例えば特許文献5には、YMCKO5色プロセスにおける測色値からの色変換方法が記載されており、YMCK色域内の色はL* a* b* 色空間からYMCKへの色変換を行い、YMCK色域外の色は特色を加えた分割色域(YOMK色域)を用いて色変換を行う方法が提案されている。
【0012】
これらの文献に記載されている分割法は、それぞれの分割色域内での測色的色再現が保証されるため、色変換精度が高いといった利点がある。Kueppers Techniqueに比べて演算量が多いが、この手法を用いて直接色変換することはまれであり、通常はL* a* b* 色空間から出力機器の5色から7色の色信号への色変換を行うDLUTの格子点パラメータを決定する際に用いられるだけであるため、演算量の多さは問題にならない。
【0013】
このように分割法は、測色的色再現が保証されるため、色変換精度が高いといった利点を有する。しかし、特許文献3にも述べられているように、分割色域の境界において、色分解値が不連続となり、擬似輪郭が発生するといった本質的な問題がある。そこで特許文献3では、分割法により決定したDLUTの格子点パラメータを平滑化処理することにより、擬似輪郭の発生を抑えている。しかし、平滑化処理により色変換精度が悪化するといった新たな問題が発生する。すなわち分割法では、擬似輪郭の防止と高い色変換精度の実現の両立を図ることができないといった問題がある。
【0014】
さらに分割法では、分割色域の分割方法により、境界領域における擬似輪郭以外の問題が発生する。特許文献2や特許文献4に示された色域の分割方法では、Kを含み隣接する2色もしくは3色で分割色域を構成しているが、この分割方法では、グレー軸がK単色となってしまうため、グレーをYMC3色で再現できないといった問題がある。通常、YMC3色のグレーとK単色のグレーではK単色のグレーの方が粒状性が悪いため、この分割方法ではグレー軸近傍の粒状性が悪くなってしまうといった問題が発生する。また、この分割方法では最大濃度を発生する場所がK単色ベタ部となってしまい、YMCK4色プロセスにおけるYMCK4色ベタ部よりも最大濃度が低く、本来再現できるはずの高濃度部における色域を十分に活用することができないといった問題がある。
【0015】
これに対し、特許文献3や特許文献5では、分割色域のひとつをYMCK色域で構成することにより、グレーをYMC3色で再現でき、また最大濃度の点をYMCK4色ベタ部とすることができるため、グレー軸近傍の粒状性の改善と高濃度部の色域を十分に活用することができる。しかしながら、この方式ではYMCK色域とRGBを含む分割色域の境界領域における色分解値の不連続性が、特許文献2や特許文献4に示された分割方法に比べて非常に大きく、擬似輪郭が発生しやすいといった問題がある。
【0016】
【特許文献1】
米国特許第4812899号明細書
【特許文献2】
特開平2000−32284号公報
【特許文献3】
特開平2001−136401号公報
【特許文献4】
米国特許第5563724号明細書
【特許文献5】
米国特許第5892891号明細書
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、HiFiカラーのための色変換処理として、測色的色再現を保証するだけでなく、従来の測色的色再現を保証した分割法の問題である擬似輪郭の発生のない、滑らかな階調表現が可能なカラー画像処理方法および装置を提供することを目的とするものである。加えて、粒状性等の画質を考慮して墨量や特色量を任意に制御することが可能であり、さらに高濃度部における色域を十分活用することが可能なカラー画像処理方法および装置を提供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、3変数からなる第1の色信号を3変数および特色を含む5以上のN変数からなる第2の色信号に変換するカラー画像処理方法及び装置において、第1の変換ステップあるいは第1の変換手段で第1の色信号から第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号を決定し、決定した前記第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号と前記第1の色信号とから前記第2の色信号の残りの前記3変数の色信号を前記第1の色信号と測色的に等しくなるように第2の変換ステップあるいは第2の変換手段で決定するものであって、第1の変換ステップあるいは第1の変換手段において、第1の色信号から第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号に関するUCR率と、前記第2の色信号の前記3変数を除く色信号が色域内において入力可能である最大値および最小値を決定し、前記第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号に関するUCR率と、前記第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号が色域内において入力可能である最大値及び最小値から、前記第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号を最大値及び最小値の間となるように決定することを特徴とするものである。このような構成によって、測色的色再現を保証するとともに、関数は色域を分割していないので、色分解結果は連続であり、擬似輪郭が発生することがなく、なめらかな階調表現が可能となる。また、墨量および特色量を任意に制御することが可能であるとともに、色域を最大限に活用することが可能となる。
【0019】
また本発明は、3変数からなる第1の色信号を3変数および特色を含む5以上のN変数からなる第2の色信号に変換するカラー画像処理方法及び装置において、第1の変換ステップあるいは第1の変換手段で第1の色信号から第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号を決定し、決定した前記第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号と前記第1の色信号とから前記第2の色信号の残りの前記3変数の色信号を前記第1の色信号と測色的に等しくなるように第2の変換ステップあるいは第2の変換手段で決定するものであって、第1の変換ステップあるいは第1の変換手段において、第1の色信号からアクロマチック成分およびクロマチック成分のUCR率と第1の色信号を表す3原色信号を決定し、3原色信号からアクロマチック成分とクロマチック成分を、アクロマチック成分およびクロマチック成分のUCR率に基づくUCR処理によって除去することにより、第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号を決定することを特徴とするものである。このような構成によって、測色的色再現を保証するとともに、関数は色域を分割していないので、色分解結果は連続であり、擬似輪郭が発生することがなく、なめらかな階調表現が可能となる。また、墨量および特色量を任意に制御することが可能であるとともに、UCR処理により高速に墨量および特色量の決定を行うことが可能となる。なお、3原色信号はイエロー、マゼンタ、シアンとすることができる。
【0020】
第2の変換ステップあるいは第2の変換手段は、第2の色信号と該第2の色信号に対応する表色系色座標上の機器独立色信号との関数をあらかじめ求めておき、第1の色信号と第2の色信号のうちの3変数を除く色信号を入力として関数を解くことにより第2の色信号の残りの3変数の色信号を決定するように構成することができる。
【0021】
第2の色信号は、イエロー、マゼンタ、シアンの3色を3変数とし、ブラックの1色、および、レッド、グリーン、ブルーのうちの少なくとも1色を追加した5色ないし7色の変数とすることができる。これによって、HiFiカラーの色変換処理を実現することができる。
【0022】
また、第1の変換ステップあるいは第1の変換手段において決定される第2の色信号の前記3変数を除く色信号は、ブラックの1色とレッド、グリーン、ブルーのうちの少なくとも1色を追加した2色ないし4色の変数とし、第2の変換ステップあるいは第2の変換手段において決定される3変数の色信号はイエロー、マゼンタ、シアンの変数とすることができる。これによって、粒状性等の画質を考慮して、墨量(K)と特色量(RGB)を任意に設定することが可能となる。
【0023】
第1の色信号として、測色値であるL* a* b* 色信号を用いることができる。これによって、測色的な色再現の一致を実現することができる。
【0024】
このような本発明の構成によって、HiFiカラーに対する色変換処理として要求される測色的色再現を保証するだけでなく、従来の測色的色再現を保証した分割法の問題である擬似輪郭の発生のない、滑らかな階調表現が可能なカラー画像処理方法および装置を提供することが可能となる。加えて、粒状性等の画質を考慮して、墨量や特色量を任意に制御することが可能であり、さらに高濃度部における色域を十分活用することが可能なカラー画像処理方法および装置を提供することが可能となる。
【0025】
さらに、上述のような構成のカラー画像処理方法あるいはカラー画像処理装置を用いて複数の第1の色信号のそれぞれについて第2の色信号を求め、第1の色信号と第2の色信号との対をパラメータとして、任意の第1の色信号を第2の色信号に変換する色変換手段を設けた構成とすることができる。特に色変換手段として、3入力N出力のダイレクトルックアップテーブルを用いることができる。これにより、色変換処理を高速に実行することができるだけでなく、色変換精度が高い変換処理を実現することができる。
【0026】
また、上述のような本発明のカラー画像処理方法は、コンピュータに実行させるカラー画像処理プログラムとして構成することもできる。また、そのようなカラー画像処理プログラムは、記憶媒体に格納して構成することもできる。
【0027】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のカラー画像処理装置を用いたカラーDTPシステムの一例を示すブロック図である。図中、11は原稿編集装置、12は画像処理装置、13は画像出力装置、21は編集装置通信部、22はフォーマット変換部、23はラスタライズ部、24は色変換部、25は出力装置通信部である。まず、本発明のカラー画像処理装置が適用されるシステムの一例としてカラーDTPシステムを取り上げ、その構成例から説明する。
【0028】
図1に示すカラーDTPシステムは、全体として、原稿編集装置11、画像処理装置12および画像出力装置13によって構成されている。原稿編集装置11は、電子的な印刷原稿を作成する装置であり、ページ記述言語やラスターイメージデータの電子原稿データを画像処理装置12に出力するものである。具体的に、原稿編集装置11としてはパーソナルコンピュータなどの汎用のコンピュータ上で各種DTPアプリケーションにより原稿を編集する場合と、専用のコンピュータにより原稿を編集する場合がある。
【0029】
汎用のコンピュータを使用する場合は、各種のDTPソフトウェアを用いて電子原稿を編集する。作成された電子原稿は例えばAdobe社のPostScript(登録商標)プリンタドライバによりページ記述言語であるPostScript(登録商標)に変換され、イーサネット(登録商標)などのネットワークによって画像処理装置12に出力される。DTP用パソコンから画像処理装置12に送出する際のページ記述言語としては、PostScript(登録商標)に限られるものではなく、ページ記述言語であればどのようなものでも良いことは明らかである。
【0030】
専用のコンピュータを使用する場合はColor Electric Prepress System(以下CEPSと表記する)と呼ばれる専用のワークステーションとアプリケーションにより電子原稿を編集することができる。作成された電子原稿は例えばラスターイメージデータの標準規格であるTIFF/ITフォーマットや印刷用の電子データとして広く普及しているScitexフォーマット等のラスター情報の形式で、イーサネット(登録商標)などのネットワークにより画像処理装置12に出力される。もちろん、CEPSから画像処理装置12に送出するラスター情報としてはTIFF/ITに限られるものではなく、ラスター形式の画像データであればどのような画像フォーマットを用いても良いことは明らかである。
【0031】
電子原稿での色信号としては、カラーDTPにおいては出力機器として印刷機を想定することが一般的であり、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの所謂YMCK色信号を用いて、電子原稿の色が指定される。また、近年色再現性の拡大により画質向上を狙ったHiFiカラー印刷と呼ばれる5色以上のインクを用いた印刷技術が存在するが、その場合は通常、特色としてレッド、グリーンおよびブルーを1色ないし3色加えた5色ないし7色の色信号を用いて電子原稿を表現する。特色については、DTPソフトウェア上に色見本ごとに測色値が定義されており、Pantone社などのメーカと色見本の番号を電子原稿上で指定することにより、L* a* b* 色信号などの測色値で色が指定される。さらに、最近ではデジタルカメラの普及とsRGB色空間などのRGB色信号の色再現標準化により、カラーDTPにおいてもRGB色信号を用いて色を指定することが一般的になってきている。この例におけるカラーDTPシステムは、印刷現場で使用されているものを想定しているが、本発明はこれに限るものでなく、オフィスや家庭などで使用されるカラーDTPシステムであっても良い。例えばオフィスにおいては、電子原稿上の色信号としては、ディスプレイの色空間が使用されており、sRGB色空間が一般的に用いられる。
【0032】
画像処理装置12は、全体として、編集装置通信部21、フォーマット変換部22、ラスタライズ部23、色変換部24および出力装置通信部25によって構成されており、原稿編集装置11から入力されたコード情報やラスター情報の電子原稿を、画像出力装置13で出力可能な形式に変換して画像出力装置13に出力する。
【0033】
原稿編集装置11から送信されるYMCK、YMCKRGB、RGBおよびL* a* b* 等の色信号で指定された電子原稿は、編集装置通信部21によってLAN等のネットワークを通じて受け取られ、フォーマット変換部22及びラスタライズ部23に転送される。ページ記述言語はラスタライズ部23によって画像出力装置13で出力可能な形式のラスター形式の画像データに変換されると同時に、色変換処理が行われ、機器独立の色空間であるL* a* b* 色信号に変換される。TIFF/ITのようなラスター形式の画像データはフォーマット変換部22において解像度変換およびフォーマット変換処理され、画像出力装置13で出力可能な形式のラスター形式の画像データに変換されると同時に、色変換処理が行われ、機器独立の色空間であるL* a* b* 色信号に変換される。
【0034】
ラスタライズ部23およびフォーマット変換部22から転送されるL* a* b* 色信号は、色変換部24により画像出力装置13の色空間の画像記録信号であるイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックおよび1色以上の特色を含む5色以上の変数からなる画像記録信号に変換される。以下の説明では、特色の具体例としてオレンジを想定し、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックとともにオレンジを用いたYMCKO5色の画像記録信号に変換されるものとする。もちろん、使用する特色はオレンジに限定されるものではない。
【0035】
色変換部24で色変換された画像記録信号は出力装置通信部25に転送される。出力装置通信部25では、色変換部24までの処理が施された画像記録信号を蓄積し、適宜画像出力装置13に転送することにより、画像処理装置12と画像出力装置13との処理速度の違いを吸収する。そして、画像出力装置13において、YMCKO5色のラスター形式の画像記録信号に従って、用紙上に画像が形成される。
【0036】
ここで、ラスタライズ部23およびフォーマット変換部22におけるYMCK、YMCKRGBおよびRGB色信号からL* a* b* 色信号への色変換処理については、公知のICCの仕様に基づくCMSにより実現することが可能である。なお、入力信号がL* a* b* 色信号の場合は色変換処理を行わないようにすれば良い。さらに、この例において色変換部24は、入力される色信号がL* a* b* 色信号に限定されるものではなく、XYZ等の表色系座標上の機器独立色空間となるように構成しても良い。また、デバイス色空間であるRGB色空間であってもsRGB色空間のように測色値への変換が定義されている色空間を用いても良いのは明らかである。
【0037】
画像出力装置13としては、5色以上の色信号で画像を記録するものであればどのような装置でもよい。例えば電子写真方式のカラープリンタ、印刷、インクジェット方式、熱転写方式および銀塩写真方式などのカラー画像出力装置であれば、どのような画像出力装置でもよい。
【0038】
次に、本発明のカラー画像処理装置あるいは本発明のカラー画像処理方法を実現した構成である色変換部24について説明する。図2は、色変換部の第1の実施の形態を示すブロック図である。図中、31は墨量/特色量決定部、32はYMC決定部、33は画像記録信号出力部である。ラスタライズ部23およびフォーマット変換部22から色変換部24に転送されたL* a* b* 色信号は、墨量/特色量決定部31とYMC決定部32に入力される。墨量/特色量決定部31では、入力されたL* a* b* 色信号から墨量Kと特色量Oを決定し、YMC決定部32と画像記録信号出力部33に転送する。YMC決定部32では、ラスタライズ部23およびフォーマット変換部22から入力されたL* a* b* 色信号と墨量/特色量決定部31から入力されたKO色信号から、墨量がK色信号および特色量がO色信号の条件で入力されるL* a* b* 色信号に測色的に一致する画像出力装置13のYMC色信号を決定し、画像記録信号出力部33に転送する。画像記録信号出力部33は、墨量/特色量決定部31から入力されるKO色信号とYMC決定部32から入力されるYMC色信号を出力装置通信部25に転送する。これにより、色変換部24での色変換処理が完了する。
【0039】
墨量/特色量決定部31は、入力されたL* a* b* 色信号から墨量Kと特色量Oを決定する。そのために、予め、画像出力装置13の画像記録信号YMCKOとそのときの測色値L* a* b* との関係を関数(以後色変換モデルと呼ぶ)として求めておき、ラスタライズ部23およびフォーマット変換部22から得られるL* a* b* 色信号と、墨量Kおよび特色量Oの組み合わせを入力として、色変換モデルを数値的に解くことにより、測色的に一致する画像出力装置13の残りの3色のYMC色信号を算出する。つぎに、墨量Kおよび特色量Oの組み合わせと得られたYMC色信号が再現する測色値と入力色信号L* a* b* の色差を判定することにより、画像出力装置13の色域内で色再現可能な墨量Kと特色量Oの組み合わせと、色再現不可能な組み合わせをリストに記録する。このリストから、入力されるL* a* b* 色信号に対して入力可能な墨量の最小値(以後最小墨量と表記する)および最大値(以後最大墨量と表記する)を決定し、予め決定した墨入れ関数により、入力されるL* a* b* 色信号に対する墨入れ率を決定し、最大墨量、最小墨量および墨入れ率から墨量Kを決定する。最後に、前記リストと墨量Kより、入力されるL* a* b* 色信号に対して入力可能な特色量の最小値(以後最小特色量と表記する)および最大値(以後最大特色量と表記する)を決定し、予め決定した特色入力関数により、入力されるL* a* b* 色信号に対する特色入力率を決定し、最大特色量、最小特色量および特色入力率から特色量Oを決定する。
【0040】
YMC決定部32は、ラスタライズ部23およびフォーマット変換部22から得られるL* a* b* 色信号と墨量/特色量決定部31から得られるKO色信号から、上述の色変換モデルを数値的に解くことにより、画像出力装置13の墨量がK色信号で特色量がO色信号であり、かつ入力されるL* a* b* に測色的に一致する画像出力装置13の残りの3色のYMC色信号を決定する。
【0041】
画像記録信号出力部33は、画像出力装置13に入力する画像記録信号YMCKOを出力装置通信部25に転送する。
【0042】
次に、各部における処理について具体的に説明してゆく。まず、画像出力装置13の色変換モデルの作成方法について説明する。画像出力装置13の画像記録信号YMCKOの任意の組み合わせに対する色パッチを画像出力装置13にてプリントアウトし、測色計を用いてその時の測色値L* a* b* を測定しておく。
【0043】
例えば画像記録信号YMCKOの組み合わせとして、各色の網点面積率が20%刻みの6×6×6×6×6=7776個のパッチの組み合わせを画像出力装置13でプリントアウトし、測色する。測色は、例えば測色計としてX−Rite社の測色計であるX−Rite938を使用し、測定条件はD50、2度視野のL* a* b* を測定することにより行うことができる。測定に用いる色パッチの数は任意の数を使用することが可能であるが、色変換モデルの高精度化のためにできるだけ多いパッチ数が望ましい。測定に用いた表色系としては、ここでは均等色空間であるL* a* b* 表色系を使用したが、XYZ表色系などの他の表色系でも良い。ただし、色変換モデルを解く際に色差を評価するため、均等色空間が好ましい。
【0044】
次に、得られた複数のYMCKOとL* a* b* のデータセットを教師データとして、ニューラルネットワークに学習させる。ここでYMCKOとL* a* b* との関係は、次の関数で表すことが出来る。
(L* ,a* ,b* )=F(Y,M,C,K,O) …(1)
ここで、(1)式をそれぞれの色成分に分解すると以下のようになる。
L* =FL(Y,M,C,K,O) …(2)
a* =Fa(Y,M,C,K,O) …(3)
b* =Fb(Y,M,C,K,O) …(4)
色変換モデルとして使用するニューラルネットワークとしては、例えば文献「フレキシブルUCRによる高精度色変換〜ニューラルネットワークによる高精度プリンタモデル〜」、村井和昌、Japan Hard Copy ’94論文集、pp.181−184に示されているニューラルネットワークを用い、バックプロバケーション法により学習を行うことができる。この文献における画像記録信号はYMCK4色であるが、ニューラルネットワークにおける1層目の細胞数を4個から5個に増やすことにより、画像記録信号が5色のHiFiカラー用の色変換モデルとして使用することが可能である。もちろん、色変換モデルとしてニューラルネットワークを用いるほか、他の多項式モデルや変換テーブル方式の色変換モデルも適用することが可能である。
【0045】
次に、色変換モデルの数値解法について説明する。ここで、関数Fの逆関数は一意に求まらない。しかしL* a* b* を与え、YMCKOの中の2変数を適切に決めれば、(1)式から残りの3変数を求めることができる。例えば、KおよびOを与えるとYMCを決定することができる。ここで、再現すべき色をL* a* b* とし、与える墨量および特色量をKおよびOとすると、再現すべき色と画像記録信号YMCと墨量Kおよび特色量Oの時の色との色差ΔE* abは画像記録信号YMCの関数として次式で定義される。
ΔE* ab(Y,M,C)=((L* −FL(Y,M,C,K,O))2 +(a* −Fa(Y,M,C,K,O))2 +(b* −Fb(Y,M,C,K,O))2 )1/2 …(5)
【0046】
非線形方程式である(1)式を解くということは、色差ΔE* abが零になるYMCの値を求めることと同じなので、(1)式を解くという問題を、色差ΔE* abを目的関数とすることによって、目的関数ΔE* abを最小化するYMCを求めるという非線形最適化問題に捉えなおすことができる。従って、シンプレックス法などの非線形最適化手法により(1)式を解くことができる。なお、シンプレックス法については、例えば「非線形計画法」、今野浩著、日科技連出版社、pp.284−287にアルゴリズムが紹介されている。シンプレックス法はこのような多変数関数の最適化に適した手法であり、高速に最適値を求めることが可能である。もちろん、シンプレックス法に限らず、非線形最適化手法であればどのような方法を適用しても良く、2分法や黄金分割探索法などの他の非線形最適化手法を適用しても良い。また、ニュートン法などの非線形方程式の数値解法を適用して色変換モデルを解いても良い。
【0047】
このように、色変換モデルを解くことにより、L* a* b* 色信号と墨量Kおよび特色量Oから、画像出力装置13の墨量がK色信号および特色量がO色信号であり、かつ入力されるL* a* b* に測色的に一致する画像出力装置13の残りの3色のYMC色信号を決定することができる。また上述の色変換モデルは、画像出力装置13の色域を分割しないで構成するため、従来技術である分割法で問題となる分割色域境界部における色分解結果の不連続性が原理的に発生せず、擬似輪郭のない滑らかな階調表現が可能となる。
【0048】
次に、墨量/特色量決定部31における墨量Kおよび特色量Oの決定方法について説明する。先ほど示したように、色変換モデルである(1)式にL* a* b* を与え、YMCKOの中の2変数を適切に決めれば、数値解法により残りの3変数を求めることができる。すなわち、入力されるL* a* b* 色信号に対して、墨量Kおよび特色量Oを決定すれば、残りのYMCを決定することができる。ここで、色変換モデルである(1)式を解くときに使用する目的関数である(5)式は、入力色信号であるL* a* b* 色信号と、画像出力装置13で決定したYMCKO色信号で色再現させた色との色差を表しており、色差が零の場合は入力色信号が画像出力装置13の色域内であることを表し、色差が零より大きい場合は入力色信号が画像出力装置13の色域外であることを表している。従って、予め設定した墨量Kと特色量Oの組み合わせに対し、目的関数である(5)式の色差を判定することにより、その墨量Kと特色量Oの組み合わせが、色域内で再現可能か、不可能かを判定することができる。測色的色再現を保証し、画像出力装置13の色域を最大限使用することが可能な墨量Kおよび特色量Oを決定するためには、色域内で再現可能な墨量Kと特色量Oの範囲を求めて、その範囲内に墨量Kおよび特色量Oを設定すれば良い。
【0049】
ここで、色域内で再現可能な墨量Kと特色量Oの範囲の決定方法としては、通常画像出力装置の色信号の階調数は256階調程度に量子化されているので、墨量Kと特色量Oの全ての組み合わせを計算しても、256×256=65536通りの色差を(5)式を用いて判定すれば良いと考えられる。図3は、墨量/特色量決定部で用いる色差の評価結果のリストの一例の説明図である。図3では説明を簡単にするため、入力されたL* a* b* 色信号に対し、墨量K及び特色量Oが0,25,50,75,100の5つの場合について、墨量Kおよび特色量Oの全ての組み合わせに対する色差ΔE* abの評価結果を示している。図3に示したリストにおいては、評価結果として、墨量Kおよび特色量Oの組み合わせが色域内のものには○を、色域外のものには×を記載した。
【0050】
次に、図3に示したリストから、墨量Kと特色量Oの色域内における再現可能範囲を決定する。ここで、決定する色の順番を決める必要がある。ここでは、墨量Kは画質に与える影響が大きいので、はじめに墨量Kを決定することを考え、墨量Kと特色量Oの組み合わせが色域内で再現可能である場合を墨量Kの再現可能範囲であると考える。すると、図3に示したリストより、色域内における最小墨量(minKと表記する)は0%であり、最大墨量(maxKと表記する)は75%と決定される。ここで、最小墨量を求めず、最小墨量は墨入れを行わない場合であると考え、minK=0としても良い。ここで、墨入れ率をαとおくと、墨量Kは最小墨量と最大墨量の間に決定すれば良いので、墨量Kは次式で決定することができる。
K=minK+(maxK−minK)×α …(6)
例えば墨入れ率αを33.3%とすると(6)式より、図3に示したリストの場合の墨量Kは25%と決定される。墨入れ率αは、このような定率で与える方法に加え、高明度部や高彩度部に墨入れを行うと粒状性が悪化することから、明度や彩度の関数として定義しても良い。すなわち、入力色信号であるL* a* b* 色信号を入力とした墨入れ関数により、墨入れ率を決定するようにしても良い。
【0051】
例えば墨量Kが25%と決定されると、図3に示したリストのうちK=25の欄を参照し、色差が零になる特色量の最小値および最大値を探索することにより、色域内における最小特色量(minOと表記する)は0%であり、最大特色量(maxOと表記する)は50%と決定される。ここで、最小特色量を求めず、最小特色量は特色を加えない場合であると考え、minO=0としても良い。ここで、特色入力率をβとおくと、特色量Oは最小特色量と最大特色量の間に決定すれば良いので、特色量Oは次式で決定することができる。
O=minO+(maxO−minO)×β …(7)
ここで、特色入力率βを100%とすると(7)式より、図3に示したリストの場合の特色量Oは50%と決定される。特色入力率βは、このような定率で与える方法に加え、墨入れ率と同様に明度や彩度の関数として定義しても良い。すなわち、入力色信号であるL* a* b* 色信号を入力とした特色入力関数により、特色入力率を決定するようにしても良い。
【0052】
なお、図3に示したリストの例においては、最小墨量および最大墨量と最小特色量および最大特色量が求められるが、入力色信号L* a* b* が色域外のためこれらが求められない場合がある。このような場合では、リストにおいて色差が最小となる墨量Kと特色量Oの組み合わせを墨量Kおよび特色量Oとして決定すれば良い。
【0053】
上述の例では墨量Kを先に決定してから、次に特色量Oを決定するようにしたが、決定する順番はこれに限るものではなく、先に特色量Oを決定してから、次に墨量Oを決定するように構成しても良い。もちろん、他の特色を用いる場合も同様である。
【0054】
また、上述の例では、墨量Kおよび特色量Oの再現可能範囲を、墨量Kおよび特色量Oの全ての組み合わせの色差を評価することにより算出した。しかし、再現可能範囲の決定方法はこれに限られものではなく、2分探索アルゴリズムなど、他の方法によりmaxKおよびminKとmaxOおよびminOを求めても良い。
【0055】
さらに、上述の説明では、墨量Kおよび特色量Oを先に決定してから、測色的色再現を保証する残りのYMC色信号を決定するものとして説明したが、先に決定する色信号は墨量Kおよび特色量Oに限られるものではない。例えば、YおよびM色信号を先に決定してから、墨量Oおよび特色量OとC色信号を決定するなど、上述のように5色の色信号を決定する場合には、そのうちの2色を先に決定すればよい。また、画像出力装置13に渡す色信号の数として、YMCK4色のプロセスカラーに特色であるオレンジ1色を追加した5色のHiFiカラーの例を示しているが、特色はオレンジに限られるものではないし、特色の数についても1色に限られるものではない。例えば、YMCK4色にオレンジとグリーンを追加した6色の場合や、レッド、グリーンおよびブルーを追加した7色の場合についても、同様な方法で色変換処理を行うことができる。
【0056】
YMC決定部32においても、上記の方法により色変換モデルを解くことにより、ラスタライズ部23およびフォーマット変換部22から得られるL* a* b* 色信号と墨量/特色量決定部31から得られる墨量Kおよび特色量Oから、画像出力装置13の墨量がKおよび特色量がOであり、かつ入力されるL* a* b* に測色的に一致する画像出力装置13の残りの3色のYMC色信号を決定することができる。このようにしてYMCKO色信号を決定することによって、測色的色再現を保証することが可能である。また、使用する色変換モデルが画像出力装置13の色域を分割していないため、従来技術である分割法における問題点である擬似輪郭の発生がない。
【0057】
このように、入力色信号であるL* a* b* 色信号から画像出力装置13の墨量Kおよび特色量Oを、画像出力装置13の色変換モデルを数値解法を用いて解くことにより求めた色域内における色再現可能な範囲と、L* a* b* 色信号から決定される墨入れ率および特色入力率から決定する。これにより、粒状性等の画質を考慮して、墨量および特色量を入力色信号であるL* a* b* 色信号に対して任意に制御することが可能であり、画像出力装置の色域を全て活用することが可能となる。さらに、上述のように、墨量Kおよび特色量Oと入力色信号L* a* b* から画像出力装置13の残りの3変数色信号YMCを機器独立色信号であるL* a* b* と測色的に等しくなるように画像出力装置13の色変換モデルを数値解法を用いて決定することにより、測色的色再現を保証することが可能となる。特に、従来の測色的色再現を保証した分割法では擬似輪郭の発生が問題であったが、本発明では色域を分割せずに画像出力装置13の色変換モデルを構成しているため、擬似輪郭の発生のない、滑らかな階調表現が可能となる。
【0058】
図4は、色変換部の第2の実施の形態を示すブロック図である。図中、34は3次元DLUT色変換部である。この色変換部24の第2の実施の形態では、色変換部24を3入力5出力の3次元DLUT色変換部34にて構成した例を示している。
【0059】
3次元DLUT色変換部34は、L* a* b* 色信号を入力とし、そのL* a* b* 色信号に対応するYMCKO色信号を出力する3次元のダイレクトルックアップテーブル(DLUT)で構成されている。例えば、入力のL* a* b* 色信号の各軸を16分割した値を入力アドレスとし、立方体補間により補間演算を行って画像出力装置13の画像記録信号YMCKOを算出する3次元のDLUTとすることができる。もちろん、補間方式としては立方体補間方式に限らず、公知の補間方式であれば三角柱補間や四面体補間などの他の方式を適用しても良い。また、入力の各軸の分割数も16分割に限るものではないことは明らかである。
【0060】
ここでは色変換部24を3次元のダイレクトルックアップテーブルにて構成したが、3入力5出力の色変換が行えればこれに限られわけではなく、ニューラルネットワークなどの公知の色変換方式であれば他の色変換方式を適用しても良い。さらに、色変換部24に入力する色信号は、L* a* b* 色信号に限定されるものではなく、XYZ等の表色系座標上の機器独立色空間となるように構成しても良い。また、デバイス色空間であるRGB色空間であってもsRGB色空間のように測色値への変換が定義されている色空間を用いても良い。
【0061】
図5は、色変換部の第2の実施の形態における3次元DLUT色変換部34の色変換パラメータの決定処理の一例を示すフローチャートである。なお、この処理は、上述の色変換部24の第1の実施の形態における各部で行う処理とほぼ同様である。
【0062】
まず、S1において画像出力装置13の画像記録信号YMCKOの任意の組み合わせに対する色パッチを画像出力装置13にてプリントアウトし、測色計を用いてその時の測色値L* a* b* を測定しておく。画像記録信号YMCKOの組み合わせおよび測色条件は、上述の第1の実施の形態と同様でよい。
【0063】
S2において、S1で得られた複数のYMCKOとL* a* b* のデータセットを教師データとして、色変換モデルであるニューラルネットワークに学習させる。ニューラルネットワークは、上述の第1の実施で用いたものと同様のものでよい。
【0064】
S3において、3次元DLUT色変換部34の入力アドレス値L* a* b* に対して、墨量Kと特色量Oの組み合わせについて、L* a* b* とKおよびOをニューラルネットワークに入力して数値解法で解くことにより、色域内において色再現可能な墨量Kと特色量Oの組み合わせと、色再現不可能な墨量Kと特色量Oの組み合わせをリストに記録する。色変換モデルであるニューラルネットワークの数値解法や墨量Kおよび特色量Oの範囲を決定するリストの算出方法などについては上述の第1の実施の形態と同様でよい。
【0065】
S4において、S3で求めたリストより、3次元DLUT色変換部34の入力アドレス値L* a* b* に対する最小墨量および最大墨量を求める。最小墨量および最大墨量の決定方法についても、上述の第1の実施の形態と同様でよい。
【0066】
S5において、あらかじめ決定した墨入れ関数よりL* a* b* に対する墨入れ率を求め、最大墨量、最小墨量および墨入れ率から、墨量Kを決定する。墨量Kの決定には、例えば上述の第1の実施の形態で示した(6)式を用い、第1の実施の形態と同様な方法を用いて決定することができる。
【0067】
S6において、S3で求めたリストとS5で求めた墨量Kより、最小特色量および最大特色量を求める。この最小特色量および最大特色量の決定方法についても、上述の第1の実施の形態と同様な方法でよい。
【0068】
S7において、あらかじめ決定した特色入力関数よりL* a* b* に対する特色入力率を求め、最大特色量、最小特色量および特色入力率から、特色量Oを決定する。特色量Oの決定には例えば上述の第1の実施の形態で示した(7)式を用い、第1の実施の形態と同様な方法を用いて決定することができる。
【0069】
S8において、L* a* b* と墨量Kおよび特色量Oをニューラルネットワークに入力して数値解法で解くことにより、測色的に一致するYMCの値を算出する。ニューラルネットワークの数値解法は、上述の第1の実施の形態と同様な方法を用いればよい。
【0070】
最後にS9において、S8により得られた画像記録信号YMCと、S5により得られた墨量Kと、S7により得られた特色量Oを3次元DLUT色変換部34の格子点に設定することにより、3次元DLUT色変換部34の色変換パラメータを決定することができる。
【0071】
このようにして3次元DLUT色変換部34の色変換パラメータを予め決定しておく。なお、3次元DLUT色変換部34に設定されるのは、例えば入力のL* a* b* 色信号の各軸を16分割した格子点におけるYMCKOの値である。実際に入力されるL* a* b* 色信号は格子点に限らず、任意のL* a* b* 色信号が入力される。従って、色変換処理を行う際には、入力されたL* a* b* 色信号に基づいて1ないし複数の格子点のアドレスを生成してYMCKOの値を読み出し、補間処理を行うことによって、入力されたL* a* b* 色信号に対応するYMCKO色信号を得ることになる。
【0072】
このように第2の実施の形態では、上述の第1の実施の形態で示した構成のように色変換部24で色変換処理を行う際に演算量の多い処理を行わずに、予め作成しておいたダイレクトルックアップテーブルで直接色変換するので、非常に高速に色変換を実現することが可能になる。また、ハードウェアで構成した場合、演算量が少ないため簡易な構成とすることができる。
【0073】
次に、色変換部24の第3の実施の形態について説明する。この第3の実施の形態では、上述の第1の実施の形態とは別の構成によって、N変数のうちの(N−3)変数の色信号(墨量及び特色量)を決定するものである。なお、この第3の実施の形態では、画像出力装置13の画像記録信号はYMCK4色のプロセスカラーとともに、レッドR、グリーンGおよびブルーBの3色を加えた7色のHiFiカラーにより画像を出力する場合について示している。もちろん、この第3の実施の形態においても、YMCK4色のプロセスカラーに追加する特色はRGBに限られるものではない。
【0074】
図6は、色変換部の第3の実施の形態を示すブロック図である。図中、35は3原色信号変換部、36はアクロマチックUCR変換部、37はクロマチックUCR変換部、38はYMC決定部、39は画像記録信号出力部である。図6に示すように、この色変換部24の第3の実施の形態では、墨量および特色量を決定する構成として、3原色信号変換部35、アクロマチックUCR変換部36、クロマチックUCR変換部37を有している。なお、墨量Kおよび特色量RGBと入力色信号L* a* b* から残りのYMC色信号を決定するYMC決定部38と、画像記録信号YMCKRGBを出力装置通信部25に転送する画像記録信号出力部39は、特色の数が異なるものの、上述の第1の実施の形態におけるYMC決定部32及び画像記録信号出力部33と同じ機能を有している。
【0075】
ラスタライズ部23およびフォーマット変換部22から色変換部24に転送されたL* a* b* 色信号は、3原色信号変換部35、アクロマチックUCR変換部36、クロマチックUCR変換部37およびYMC決定部38に入力される。3原色信号変換部35は、入力されたL* a* b* 色信号を補色系の3原色であるY’M’C’色信号に変換し、アクロマチックUCR変換部36に転送する。
【0076】
アクロマチックUCR変換部36は、ラスタライズ部23およびフォーマット変換部22から入力されたL* a* b* 色信号から、予め決定した墨入れ関数よりアクロマチック成分に関するUCR率を決定し、3原色信号変換部35から入力されたY’M’C’色信号からUCR処理により墨量KとY”M”C”色信号を決定する。そして、決定したY”M”C”色信号をクロマチックUCR変換部37に転送し、墨量KをYMC決定部38と画像記録信号出力部39に転送する。
【0077】
クロマチックUCR変換部37は、ラスタライズ部23およびフォーマット変換部22から入力されたL* a* b* 色信号から、予め決定した特色入力関数よりクロマチック成分に関するUCR率を決定する。そして、アクロマチックUCR変換部36から入力されたY”M”C”色信号から、決定したUCR率を用いてUCR処理により特色量RGBを決定し、YMC決定部38と画像記録信号出力部39に転送する。
【0078】
YMC決定部38は、ラスタライズ部23およびフォーマット変換部22からL* a* b* 色信号を受け取り、アクロマチックUCR変換部36から墨量Kを受け取り、クロマチックUCR変換部37から特色量RGBを受け取る。そして、受け取ったL* a* b* 色信号と墨量Kと特色量RGBから、入力色信号であるL* a* b* 色信号に測色的に一致するような画像記録信号における残りの3変数色信号であるYMC色信号を決定し、画像記録信号出力部39に転送する。
【0079】
画像記録信号出力部39は、アクロマチックUCR変換部36から入力される墨量Kと、クロマチックUCR変換部37から入力される特色量RGBと、YMC決定部38から入力されるYMC色信号を出力装置通信部25に転送する。
【0080】
なお、色変換部24に入力される色信号はL* a* b* 色信号に限定されるものではなく、XYZ等の表色系座標上の機器独立色空間であっても良い。また、デバイス色空間であるRGB色空間であってもよいし、sRGB色空間のように測色値への変換が定義されている色空間を用いても良い。
【0081】
以下、各部の処理について、より詳細に説明する。3原色信号変換部35では、ラスタライズ部23およびフォーマット変換部22から得られるL* a* b* 色信号を、補色系の3原色であるY’M’C’色信号へ変換する。このような測色値から3原色への3入力3出力の色変換としては、ICCが提案する仕様に基づいたCMSに代表される公知の色変換処理方法を用いることが可能である。例えば、3次元のダイレクトルックアップテーブルにより、L* a* b* 色信号からY’M’C’色信号への変換を行うことができる。
【0082】
この例では3原色信号変換部35から出力されるY’M’C’色信号の色空間として、画像出力装置13のYMC色空間を用いているが、色変換精度や色域の活用度等を考慮して、他のYMC色空間を用いても良い。さらに、補色系の3原色であるYMC色空間ではなく、原色系の3原色であるRGB色空間への変換を行うようにしても良い。
【0083】
アクロマチックUCR変換部36では、上述のように、ラスタライズ部23およびフォーマット変換部22から入力されたL* a* b* 色信号から、予め決定した墨入れ関数よりアクロマチック成分に関するUCR率を決定する。そして、3原色信号変換部35から得られるY’M’C’色信号から、決定したUCR率を用いてUCR処理を行い、墨量KとY”M”C”色信号へ変換する。このUCR処理は公知の方法により実現することが可能である。例えば、以下に示す(8)式から(12)式に基づく演算によりアクロマチック成分に関するUCR処理を実現することができる。
Kacro=min(Y’,M’,C’) …(8)
K=UCRacro(L* ,a* ,b* )×Kacro …(9)
Y”=Y’−Kacro …(10)
M”=M’−Kacro …(11)
C”=C’−Kacro …(12)
【0084】
ここで、KacroはY’M’C’色信号の最小値であり、Y’M’C’色信号のアクロマチック成分を表している。UCRacro(L* ,a* ,b* )はアクロマチック成分のUCR関数であり、入力色信号L* a* b* に対してアクロマチック成分のUCR率を定義した関数である。例えば、高明度部に墨入れしないことにより粒状性を向上させるため、L* が100〜50の場合はUCR率を零とし、L* が50〜0の場合にUCR率が0%〜100%まで線形的に変化するように、アクロマチック成分のUCR関数を設定するとよい。なお、アクロマチック成分のUCR率は定率とすることもできる。
【0085】
墨量Kは(9)式に示すように、アクロマチック成分Kacroにアクロマチック成分のUCR率を乗ずることにより、決定することができる。また、Y”M”C”色信号は(10)〜(12)式に示すように、Y’M’C’色信号よりアクロマチック成分Kacroを差し引くことにより、算出することができる。
【0086】
クロマチックUCR変換部37では、アクロマチックUCR変換部36から得られるY”M”C”色信号から、クロマチック成分に関するUCR処理により特色量RGBへの変換を行う。このUCR処理は公知の方法により実現することが可能である。例えば、以下に示す(13)式および(14)式に基づく演算によりUCR処理を実現することができる。
Scro=min(C1,C2) …(13)
S=UCRcro(L* ,a* ,b* )×Scro …(14)
【0087】
ここで、Y”M”C”色信号のうちの1色は、アクロマチックUCR変換部36におけるアクロマチック成分のUCR処理により零となっており、C1およびC2はY”M”C”色信号の零でない2色の色信号を表している。また、ScroはY’M’C’色信号のクロマチック成分を表している。UCRcro(L* ,a* ,b* )はクロマチック成分のUCR関数であり、入力色信号L* a* b* に対してクロマチック成分のUCR率を定義した関数である。ここでは、クロマチック成分のUCR率を100%と定率に設定している。もちろん、クロマチック成分のUCR率は100%以外の定率に設定してもよいし、彩度が高い領域のUCR率を高めるために、UCR関数を用いてクロマチック成分のUCR率を設定するようにしても良い。
【0088】
(14)式に示すように、クロマチック成分ScroにUCR率を乗ずることにより、特色量Sが決定する。特色量Sは、C1およびC2の組み合わせがY”M”のときR、M”C”のときB、Y”C”のときGに対応した色信号となり、他の2色の色信号は零となる。
【0089】
このように、第3の実施の形態では墨量および特色量の決定をUCR処理により行うことによって、粒状性等の画質を考慮して、墨量および特色量を入力色信号L* a* b* に対して任意に制御することが可能である。それだけでなく、第1の実施の形態として示した方法に比べて、きわめて高速に墨量および特色量を決定することが可能である。しかしながら、第1の実施の形態では、色域内における色再現可能な範囲内に墨量および特色量を決定できるため、画像出力装置13の色域を全て活用できるのに対し、この第3の実施の形態では、色域内における色再現可能な墨量および特色量の範囲を求めていないため、入力色信号によっては、墨量および特色量が多すぎたり、少なすぎたりする場合が予想される。このように墨量および特色量が多すぎたり少なすぎたりする場合では、本来色域内で再現可能な入力色信号が再現できず、画像出力装置13の色域を全て活用できないと考えられる。したがって、色域の活用度を若干犠牲にしても処理速度を優先する場合は、この第3の実施の形態として示した構成を使用することが望ましい。また、処理速度よりも色域の活用度を優先する場合は上述の第1の実施の形態として示した構成を使用することが望ましい。
【0090】
YMC決定部38では、ラスタライズ部23およびフォーマット変換部22から得られるL* a* b* 色信号と、アクロマチックUCR変換部36から得られる墨量Kと、クロマチックUCR変換部37から得られる特色量RGBから、画像出力装置13の色変換モデルを数値的に解くことにより、画像出力装置13の墨量がKで特色量がRGBであり、かつ入力されるL* a* b* に測色的に一致する画像出力装置13の残りの3色のYMC色信号を決定する。
【0091】
画像出力装置13の色変換モデルおよび数値解法については、上述の第1の実施の形態と同様な手法を用いることが可能である。画像出力装置13の色変換モデルを作成するために、画像出力装置13の画像記録信号YMCKRGBの任意の組み合わせに対する色パッチを画像出力装置13にてプリントアウトし、測色計を用いてその時の測色値L* a* b* を測定しておく。画像記録信号YMCKRGBの組み合わせとしては、例えば、各色の網点面積率が33.3%刻みの4×4×4×4×4×4×4=16384個のパッチの組み合わせを用いることができる。このようなパッチの組み合わせを画像出力装置13でプリントアウトし、第1の実施の形態と同様の測色条件でL* a* b* を測定すればよい。
【0092】
このようにして得られた複数のYMCKRGBとL* a* b* のデータセットを教師データとして、ニューラルネットワークに学習させる。ここでYMCKRGBとL* a* b* との関係は、第1の実施の形態と同様に次の(15)式で示す関数で表すことができる。
(L* ,a* ,b* )=F(Y,M,C,K,R,G,B) …(15)
ここで、(15)式は、それぞれの色成分に分解すると以下のようになる。
L* =FL(Y,M,C,K,R,G,B) …(16)
a* =Fa(Y,M,C,K,R,G,B) …(17)
b* =Fb(Y,M,C,K,R,G,B) …(18)
【0093】
第1の実施の形態で示した文献において、ニューラルネットワークにおける1層目の細胞数を4個から7個に増やすことにより、画像記録信号が7色の場合のHiFiカラーのための色変換モデルとして使用することが可能である。もちろん、色変換モデルとしてニューラルネットワーク以外の色変換モデル、例えば多項式モデルや変換テーブル方式の色変換モデルなどについても適用することが可能である。
【0094】
色変換モデルの数値解法についても、第1の実施の形態と同様に、再現すべき色L* a* b* と画像記録信号YMCと墨量Kおよび特色量RGBの時の色との色差ΔE* abを目的関数とした非線形最適化手法により実現することが可能である。非線形最適化手法として、例えば第1の実施の形態と同様にシンプレックス法を用いることができる。このとき、目的関数は次式で与えられる。
ΔE* ab(Y,M,C)=((L* −FL(Y,M,C,K,R,G,B))2 +(a* −Fa(Y,M,C,K,R,G,B))2 +(b* −Fb(Y,M,C,K,R,G,B))2 )1/2 …(19)
【0095】
このように、画像出力装置13の色変換モデルを数値的に解くことにより、L* a* b* 色信号と墨量Kおよび特色量RGBから、画像出力装置13の墨量がKおよび特色量がRGBであり、かつ入力されるL* a* b* に測色的に一致する画像出力装置13の残りの3色のYMC色信号を決定することができる。これによって、測色的色再現を保証することが可能となる。また、本発明の色変換モデルが画像出力装置13の色域を分割していないため、従来技術である分割法における問題点である擬似輪郭が発生しない。
【0096】
最後に画像記録信号出力部33により出力装置通信部25に画像出力装置13に画像記録信号YMCKRGBを転送することにより、色変換部24での色変換処理が完了する。
【0097】
上述の第3の実施の形態における説明では、画像出力装置13の色信号の数として、YMCK4色のプロセスカラーに特色であるRGB3色を追加した7色のHiFiカラーの場合について示したが、特色として用いる色及び特色の数はこれに限るものではない。例えば、オレンジにグリーンを追加した6色の場合や、オレンジを追加した5色の場合についても、同様な方法で色変換処理を行うことができる。
【0098】
また、この第3の実施の形態として説明した方法によって、上述の第2の実施の形態と同様の3入力7出力の3次元のダイレクトルックアップテーブルの色変換パラメータを決定し、色変換処理を行うように構成することもできる。これによって、高速な色変換処理を実現することができる。
【0099】
このように、色変換部24の第3の実施の形態では、入力色信号であるL* a* b* 色信号から画像出力装置13の墨量Kおよび特色量RGBを、アクロマチック成分およびクロマチック成分のUCR処理から決定するように構成した。これによって、粒状性等の画質を考慮して、墨量および特色量を入力色信号であるL* a* b* 色信号に対して任意に制御することが可能となり、上述の第1の実施の形態に比べてきわめて高速に墨量と特色量を決定することが可能となる。また、上述のようにして決定した墨量Kおよび特色量RGBと入力色信号L* a* b* から画像出力装置13の残りの3変数色信号YMCを機器独立色信号であるL* a* b* と測色的に等しくなるように画像出力装置13の色変換モデルを数値解法を用いて決定するので、測色的色再現を保証することが可能となる。特に、従来の分割法では擬似輪郭の発生が問題であったが、本発明では色域を分割せずに画像出力装置13の色変換モデルを構成しているため、擬似輪郭の発生のない、滑らかな階調表現が可能となる。
【0100】
図7は、本発明のカラー画像処理装置の機能またはカラー画像処理方法をコンピュータプログラムで実現した場合におけるコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムを格納した記憶媒体の一例の説明図である。図中、101はプログラム、102はコンピュータ、111は光磁気ディスク、112は光ディスク、113は磁気ディスク、114はメモリ、121は光磁気ディスク装置、122は光ディスク装置、123は磁気ディスク装置である。
【0101】
上述の各実施の形態で説明した色変換部24の機能、あるいはさらに図1に示した色変換部24以外の画像処理装置12の構成の一部または全部を、コンピュータにより実行可能なプログラム101によって実現することが可能である。その場合、そのプログラム101およびそのプログラムが用いるデータなどは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶することも可能である。記憶媒体とは、コンピュータのハードウェア資源に備えられている読取装置に対して、プログラムの記述内容に応じて、磁気、光、電気等のエネルギーの変化状態を引き起こして、それに対応する信号の形式で、読取装置にプログラムの記述内容を伝達できるものである。例えば、光磁気ディスク111,光ディスク112(CDやDVDなどを含む)、磁気ディスク113,メモリ114(ICカード、メモリカードなどを含む)等である。もちろんこれらの記憶媒体は、可搬型に限られるものではない。
【0102】
これらの記憶媒体にプログラム101を格納しておき、例えばコンピュータ102の光磁気ディスク装置121,光ディスク装置122,磁気ディスク装置123,あるいは図示しないメモリスロットにこれらの記憶媒体を装着することによって、コンピュータからプログラム101を読み出し、本発明の画像処理装置の機能または画像処理方法を実行することができる。あるいは、予め記憶媒体をコンピュータ102に装着しておき、例えばネットワークなどを介してプログラム101をコンピュータ102に転送し、記憶媒体にプログラム101を格納して実行させてもよい。
【0103】
もちろん、一部の機能についてハードウェアによって構成することもできるし、あるいは、すべてをハードウェアで構成してもよい。あるいは、原稿編集装置11の構成も含めたプログラムとして構成したり、あるいは画像出力装置13における制御プログラムとともに1つのプログラムとして構成することもできる。もちろん、他の用途に適用する場合には、その用途におけるプログラムとの一体化も可能である。
【0104】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、3変数からなる第1の色信号から第2の色信号のうちの(N−3)変数の色信号を決定し、決定した第2の色信号のうちの(N−3)変数の色信号と第1の色信号とから、第2の色信号の残りの3変数の色信号を第1の色信号と測色的に等しくなるように決定する。特に、第1の色信号から、墨量および特色量などの第2の色信号のうちの(N−3)変数の色信号を、画像出力装置の色変換モデルを数値解法を用いて解くことにより求めた色域内における色再現可能な範囲と、第1の色信号から決定される墨入れ率および特色入力率から決定する。これにより、粒状性等の画質を考慮して、墨量および特色量を第1の色信号に対して任意に制御することが可能であり、画像出力装置の色域を全て活用することが可能である。
【0105】
さらに、このようにして決定した第2の色信号のうちの(N−3)変数の色信号と第1の色信号から、画像出力装置の残りの3変数の色信号を第1の色信号と測色的に等しくなるように、例えば画像出力装置の色変換モデルを数値解法を用いて決定することにより、測色的色再現を保証することが可能となった。特に、従来の測色的色再現を保証した分割法では、擬似輪郭の発生が問題であった。しかし本発明では、色域を分割せずに画像出力装置の色変換モデルを構成しているため、擬似輪郭の発生のない、滑らかな階調表現が可能となった。
【0106】
さらに本発明によれば、演算量の多い色変換処理を予め行って3次元のDLUTの色変換パラメータを決定しておき、そのような3次元のDLUTで直接色変換するように構成することができる。これによって、実際の色変換処理時には非常に高速な色変換を実現することが可能になる。また、ハードウェアで本発明を実現した場合、演算量が少ないため簡易なハードウェアで実現することができる。
【0107】
さらに本発明によれば、第1の色信号からアクロマチック成分およびクロマチック成分のUCR処理によって、第2の色信号のうちの(N−3)変数の色信号を決定することによって、画質を考慮した墨量および特色量の制御が可能になるだけでなく、高速に墨量と特色量を決定することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のカラー画像処理装置を用いたカラーDTPシステムの一例を示すブロック図である。
【図2】 色変換部の第1の実施の形態を示すブロック図である。
【図3】 墨量/特色量決定部で用いる色差の評価結果のリストの一例の説明図である。
【図4】 色変換部の第2の実施の形態を示すブロック図である。
【図5】 色変換部の第2の実施の形態における3次元DLUT色変換部34の色変換パラメータの決定処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】 色変換部の第3の実施の形態を示すブロック図である。
【図7】 本発明のカラー画像処理装置の機能またはカラー画像処理方法をコンピュータプログラムで実現した場合におけるコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムを格納した記憶媒体の一例の説明図である。
【符号の説明】
11…原稿編集装置、12…画像処理装置、13…画像出力装置、21…編集装置通信部、22…フォーマット変換部、23…ラスタライズ部、24…色変換部、25…出力装置通信部、31…墨量/特色量決定部、32…YMC決定部、33…画像記録信号出力部、34…3次元DLUT色変換部、35…3原色信号変換部、36…アクロマチックUCR変換部、37…クロマチックUCR変換部、38…YMC決定部、39…画像記録信号出力部、101…プログラム、102…コンピュータ、111…光磁気ディスク、112…光ディスク、113…磁気ディスク、114…メモリ、121…光磁気ディスク装置、122…光ディスク装置、123…磁気ディスク装置。
Claims (18)
- 3変数からなる第1の色信号を3変数および特色を含む5以上のN変数からなる第2の色信号に変換するカラー画像処理方法において、第1の色信号から第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号を決定する第1の変換ステップと、決定した前記第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号と前記第1の色信号とから前記第2の色信号の残りの前記3変数の色信号を前記第1の色信号と測色的に等しくなるように決定する第2の変換ステップを有し、前記第1の変換ステップにおいて、前記第1の色信号から前記第2の色信号の前記3変数を除く色信号に関するUCR(Under Color Removal)率と前記第2の色信号の前記3変数を除く色信号が色域内において入力可能である最大値および最小値を決定し、前記第2の色信号の前記3変数を除く色信号に関する前記UCR率と前記第2の色信号の前記3変数を除く色信号が色域内において入力可能である前記最大値及び前記最小値から前記第2の色信号の前記3変数を除く色信号を前記最大値及び前記最小値の間となるように決定することを特徴とするカラー画像処理方法。
- 3変数からなる第1の色信号を3変数および特色を含む5以上のN変数からなる第2の色信号に変換するカラー画像処理方法において、第1の色信号から第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号を決定する第1の変換ステップと、決定した前記第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号と前記第1の色信号とから前記第2の色信号の残りの前記3変数の色信号を前記第1の色信号と測色的に等しくなるように決定する第2の変換ステップを有し、前記第1の変換ステップにおいて、前記第1の色信号からアクロマチック成分およびクロマチック成分のUCR率と前記第1の色信号を表す3原色信号を決定し、前記3原色信号からアクロマチック成分とクロマチック成分を前記アクロマチック成分およびクロマチック成分のUCR率に基づくUCR処理によって除去することにより、前記第2の色信号のうち前記3変数を除く色信号を決定することを特徴とするカラー画像処理方法。
- 前記3原色信号はイエロー、マゼンタ、シアンであることを特徴とする請求項2に記載のカラー画像処理方法。
- 前記第2の変換ステップにおいて、前記第2の色信号と該第2の色信号に対応する表色系色座標上の機器独立色信号との関数をあらかじめ求めておき、前記第1の色信号と前記第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号を入力として前記関数を解くことにより前記第2の色信号の残りの前記3変数の色信号を決定することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のカラー画像処理方法。
- 前記第2の色信号は、イエロー、マゼンタ、シアンの3色を3変数とし、ブラックの1色、および、レッド、グリーン、ブルーのうちの少なくとも1色を追加した5色ないし7色の変数からなることを特徴とする請求項1ないし請求項4に記載のカラー画像処理方法。
- 前記第1の変換ステップにおいて決定される前記第2の色信号の前記3変数を除く色信号は、ブラックの1色とレッド、グリーン、ブルーのうちの少なくとも1色を追加した2色ないし4色の変数からなり、前記第2の変換ステップにおいて決定される3変数の色信号はイエロー、マゼンタ、シアンの変数からなることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のカラー画像処理方法。
- 前記第1の色信号はL* a* b* 色信号であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のカラー画像処理方法。
- 3変数からなる第1の色信号を3変数および特色を含む5以上のN変数からなる第2の色信号に変換するカラー画像処理装置において、第1の色信号から第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号を決定する第1の変換手段と、前記第1の変換手段で決定した前記第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号と第1の色信号とから前記第2の色信号の残りの前記3変数の色信号を前記第1の色信号と測色的に等しくなるように決定する第2の変換手段を有し、前記第1の変換手段は、前記第1の色信号から前記第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号に関するUCR率と、前記第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号が色域内において入力可能である最大値および最小値を決定し、前記第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号に関するUCR率と前記第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号が色域内において入力可能である最大値および最小値から前記第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号を前記最大値及び前記最小値の間となるように決定することを特徴とするカラー画像処理装置。
- 3変数からなる第1の色信号を3変数および特色を含む5以上のN変数からなる第2の色信号に変換するカラー画像処理装置において、第1の色信号から第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号を決定する第1の変換手段と、前記第1の変換手段で決定した前記第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号と第1の色信号とから前記第2の色信号の残りの前記3変数の色信号を前記第1の色信号と測色的に等しくなるように決定する第2の変換手段を有し、前記第1の変換手段は、前記第1の色信号からアクロマチック成分およびクロマチック成分のUCR率と前記第1の色信号を表す3原色信号を決定し、前記3原色信号からアクロマチック成分とクロマチック成分を前記アクロマチック成分およびクロマチック成分のUCR率に基づくUCR処理により除去することにより、前記第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号を決定することを特徴とするカラー画像処理装置。
- 前記3原色信号は、イエロー、マゼンタ、シアンであることを特徴とする請求項9に記載のカラー画像処理装置。
- 前記第2の変換手段は、前記第2の色信号と該第2の色信号に対応する表色系色座標上の機器独立色信号との関数をあらかじめ求めておき、前記第1の色信号と前記第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号を入力として前記関数を解くことにより前記第2の色信号の残りの前記3変数の色信号を決定することを特徴とする請求項8ないし請求項10のいずれか1項に記載のカラー画像処理装置。
- 前記第2の色信号は、イエロー、マゼンタ、シアンの3色を3変数とし、ブラックの1色、および、レッド、グリーン、ブルーのうちの少なくとも1色を追加した5色から7色の変数からなることを特徴とする請求項8ないし請求項11のいずれか1項に記載のカラー画像処理装置。
- 前記第1の変換手段は、前記第2の色信号のうちの前記3変数を除く色信号としてブラックの1色とレッド、グリーン、ブルーのうちの少なくとも1色を追加した2色ないし4色の変数を決定し、前記第2の変換手段は、前記第2の色信号の残りの3変数の色信号としてイエロー、マゼンタ、シアンの変数を決定することを特徴とする請求項8ないし請求項12のいずれか1項に記載のカラー画像処理装置。
- 前記第1の色信号がL* a* b* 色信号であることを特徴とする請求項8ないし請求項13のいずれか1項に記載のカラー画像処理装置。
- 3変数からなる第1の色信号を3変数および特色を含む5以上のN変数からなる第2の色信号に変換するカラー画像処理装置において、複数の第1の色信号と該第1の色信号のそれぞれについて請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の画像処理方法あるいは請求項8ないし請求項14のいずれか1項に記載の画像処理装置によって求めた第2の色信号との対をパラメータとして任意の第1の色信号を第2の色信号に変換する色変換手段を有することを特徴とするカラー画像処理装置。
- 前記色変換手段は、3入力N出力の補間機能を有したダイレクトルックアップテーブルで構成されていることを特徴とする請求項15に記載のカラー画像処理装置。
- 3変数からなる第1の色信号を3変数および特色を含む5以上のN変数からなる第2の色信号に変換する処理をコンピュータに実行させるカラー画像処理プログラムにおいて、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のカラー画像処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とするカラー画像処理プログラム。
- 3変数からなる第1の色信号を3変数および特色を含む5以上のN変数からなる第2の色信号に変換する処理をコンピュータに実行させるプログラムを格納したコンピュータが読取可能な記憶媒体において、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のカラー画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータが読取可能な記憶媒体。
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